JP3811702B2 - シールドトンネルの接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、相対する2方向から同時に掘削して形成した2つのシールドトンネルを地中で接合するシールドトンネルの接合方法に関する。
シールドトンネルを形成するにあたり、近年においては、シールドトンネルの長距離化に伴い、トンネルの両方向からシールド掘進機を発進させ、それらの2台のシールド掘進機で形成された2つのシールドトンネルを地中で接合させて、トンネルを完成させる工法が行われている。このような2つのシールドトンネルを接合する際の接合方法として、たとえば特公平3−69439号公報に開示された方法がある。この接合方法は、外筒と内筒とを備える2台のシールド掘進機によってトンネルを掘削し、その接合部分において、一方のシールド掘進機の内筒を後退させるとともに他方のシールド掘進機の内筒を前進させて地山を掘削するというものである。
特公平3−69439号公報
ところが、上記特許文献1に記載されたシールドトンネルの接合方法では、一方のシールド掘進機の内筒を後退させるとともに、他方のシールド掘進機の内筒を前進させて、残りの地山を掘削するようにしている。このような掘削方法では、2台のシールド掘進機における両外筒の間の幅は、2つのカッタ部の厚さ以上となる。したがって、最終的に地山を掘削する際には、シールド掘進機の外筒で支えられていない部分が2つのカッタ部の幅を超えているので、地山の安定度が低くなるという問題があった。このような状態でそのままシールド掘進機による掘削を行うと、地山が崩落する可能性が高く、地山を安定させるために、たとえば薬液注入などによる地盤改良を行う必要があった。
また、上記特許文献1に開示された掘削機では、他方のシールド掘進機における内筒を前進させるための装置を別途必要とするものである。このため、装置が複雑化するという問題もあった。さらには、シールド掘進機の接合部分は止水性も低く、地下水が流入してしまうおそれがあった。
そこで、本発明の課題は、2つのシールドトンネルを接合するにあたり、簡素な構成のシールド掘進機により、地山の安定度を高い状態とし、しかも止水性に優れたシールドトンネルの接合方法を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係るシールドトンネルの接合方法は、第一カッタ部と同径の第一外筒部を備え、第一カッタ部が縮径可能であるとともに第一外筒部に対して相対的に後退可能とされている第一シールド掘進機で掘削した第一トンネルと、第二カッタ部と同径の第二外筒部を備え、第二カッタ部が縮径可能であるとともに、第二外筒部に対して相対的に前進可能とされており、第一外筒部よりも小径であり、第二カッタ部とともに移動可能である可動内筒部を備える第二シールド掘進機で掘削した第二トンネルと、を接合するシールドトンネルの接合方法であって、第一シールド掘進機によって第一トンネル掘削位置まで掘削する工程と、第二シールド掘進機によって第二トンネル掘削位置まで掘削する工程と、第一カッタ部を縮径させる工程と、第二カッタ部進入可能位置まで第一カッタ部を後退させる工程と、第二シールド掘進機を前進させ、第一トンネルと第二トンネルとの間の土砂を掘削する工程と、第二カッタ部を縮径させ、第二シールド掘進機をさらに前進させる工程と、第一外筒部と第二外筒部とが向き合った後、第二カッタ部および可動内筒部を第二外筒部に対して相対的に前進させて第一外筒部に進入させ、可動内筒部を第一外筒部とラップさせ、第二カッタ部を第二カッタ部進入可能位置まで進入させる工程と、を含むことを特徴とする。
本発明に係るシールドトンネルの接合方法においては、第一シールド掘進機と第二シールド掘進機によってそれぞれの掘削位置まで掘削を行った後、第一シールド掘進機の第一カッタ部を後退させる。それから、第二シールド掘進機を前進させて、第二カッタ部で残りの地山部分を掘削している。このため、トンネルの接合を行う際に、両シールド掘進機におけるそれぞれの外筒間の幅を狭くすることができるので、その分地山の安定度を高くすることができる。
また、第二シールド掘進機で残りの地山部分を掘削する際に、第二シールド掘進機を全体的に前進させている。このため、第二トンネルを掘進する際の掘進機構を用いてそのまま第二シールド掘進機を前進させることができるので、たとえば可動内筒部のみを前進させるための駆動機構を別途設ける必要がない。したがって、シールド掘進機の簡素化を図ることができる。
なお、本発明にいう「同径」とは、完全に寸法が一致する場合のほか、わずかに寸法がずれる場合も含むものである。
また、第一シールド掘進機および第二シールド掘進機は、互いに同一の構成をなしており、第一トンネル掘削位置または第二トンネル掘削位置に先に到達した側のシールド掘進機を、第一シールド掘進機とする態様とすることができる。
2台のシールド掘進機で掘進したトンネルを接合する際、どちらのシールド掘進機が先着するかを決めておくと、工期の長短により、先着したシールド掘進機が長期間接合位置で滞在せざるを得なくなることがある。シールド掘進機が接合位置で長期間滞在すると、漏水の問題が大きくなる。その点、本発明に係るシールドトンネルの接合方法では、同一のシールド掘進機を用いて、先に接合位置に到着した方を第一シールド掘削機として用いるようにしている。このため、シールド掘進機が接合位置に滞在する時間を短くすることができ、漏水の危険性を低くすることができる。
さらに、第一シールド掘進機に、中折れジャッキが設けられており、第一カッタ部を後退させる工程の前に、中折れジャッキを連結棒に交換する工程、をさらに含む態様とすることもできる。
このように、第一シールド掘進機として中折れジャッキを有するものを用いることにより、中折れジャッキを連結棒と交換することで、第一カッタ部を容易に後退させることができる。
また、第一外筒部の内側および可動内筒部との間への土中水の浸入を防止する止水装置が設けられており、可動内筒部を第一外筒部にラップさせた後、止水装置で第一外筒部と可動内筒部との間の止水処理を施す工程、をさらに含む態様とすることもできる。
このように、第一シールド掘進機の第一外筒部と第二シールド掘進機の可動内筒部とをシールする止水部材が設けられていることにより、第二カッタ部および可動内筒部を第一外筒部に進入させる際の第一外筒部への水の浸入を防止することができる。
さらに、止水装置は、可動内筒部に設けられた注入管を備えており、可動内筒部と第一外筒部との間から地山に向けて、注入管から充填材を注入して、第一外筒部と可動内筒部との間の止水処理を施す態様とすることができる。
このように、可動内筒部に設けられた注入管から地山に向けて充填材を注入することにより、簡素な構成の装置によって第一外筒部と可動内筒部との間の止水処理を容易に行うことができる。
そして、第一外筒部および第二外筒部に、冷媒が流通する冷媒流路が形成されており、第一外筒部と第二外筒部とが向き合ったときに、冷媒流路に冷媒を流通させて、第一外筒部と第二外筒部の外側の土中水を冷凍する態様とすることもできる。
このような冷媒流路を形成することにより、土中水を容易に冷凍することができ、やはり簡素な構成の装置によって第一外筒部と可動内筒部との間の止水処理を容易に行うことができる。
本発明によれば、2つのシールドトンネルを接合するにあたり、簡素な構成のシールド掘進機により、地山の安定度を高い状態とし、しかも止水性に優れたシールドトンネルの接合方法を提供することことができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する部分については同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。
図1は本発明の実施形態に係るシールドトンネルの接合部位における第一シールド掘進機および第二シールド掘進機の側断面図、図2はシールド掘進機における止水装置の断面図である。
本実施形態では、トンネルの両方向から、第一シールド掘進機1および第二シールド掘進機2によってそれぞれ第一シールドトンネルおよび第二シールドトンネルを掘削し、所定の接合位置において両トンネルを接合する。ここで、本実施形態に係るシールドトンネルを掘削するシールド掘進機について説明する。本実施形態では、第一シールド掘進機1および第二シールド掘進機2を用いているが、両シールド掘進機1,2は、同一の構成を有しているので、第一シールド掘進機1を参照してその構成を説明する。
図1に示すように、第一シールド掘進機1は、第一外筒部10を備えている。第一外筒部10は、前外筒部10Aと後外筒部10Bとを備えており、前外筒部10Aは後外筒部10Bに対して揺動可能に取り付けられている。この前外筒部10Aと後外筒部10Bの間とは揺動ピン10Cを介して接続されており、揺動ピン10C周りに相対的に回動(首振り)可能とされている。
また、第一外筒部10における前外筒部10Aの先端部には、第一カッタ装置11が設けられている。第一カッタ装置11は、円盤状をなす第一カッタ部11Aを備えている。第一カッタ部11Aの表面には、複数のビット11Bが取り付けられており、第一カッタ部11Aが回転することにより、ビット11Bによって地山が掘削される。また、第一カッタ部11Aの側縁部には、伸縮スポーク11Cが設けられており、この伸縮スポーク11Cは、第一カッタ部11Aに対してその半径方向に伸縮する。こうして、第一カッタ装置11は、その半径方向に縮径可能とされている。
第一カッタ部11Aは、掘削を行っている間は、伸縮スポーク11Cが伸長した状態で、第一外筒部10と同一径とされている。また、伸縮スポーク11Cが収縮したときには、第一カッタ部11Aの径は、第一外筒部10の内径よりも小さくなり、第一カッタ部11Aが第一外筒部10に対して引き込み可能となる。
第一カッタ装置11の後方には、第一内筒部12が設けられている。第一内筒部12は、第一外筒部10の内面に沿った外周部を有しており、第一外筒部10の内面に沿って移動可能とされている。第一内筒部12には、隔壁13が設けられており、隔壁13には駆動モータ11Dが設けられており、駆動モータ11Dにより第一カッタ部11Aを回転させている。また、第一内筒部12は、掘削作業中は第一外筒部10に固定されており、第一カッタ装置11は第一外筒部10とともに前後進する。
第一内筒部12には、ブラケット14が取り付けられており、ブラケット14には、中折れジャッキ15における中折れジャッキロッド15Aが取り付けられている。ブラケット14は、接続ピンPによって前外筒部10Aに固定されており、ブラケット14および接続ピンPによって第一内筒部12が第一外筒部10に固定されている。
中折れジャッキ15は、中折れジャッキロッド15Aが進退可能となる中折れジャッキシリンダ15Aを備えており、中折れジャッキシリンダ15Bは、第一外筒部10の後外筒部10Bに設けられた上方ブラケット10Dに取り付けられている。この中折れジャッキ15を伸縮させることにより、第一外筒部10における前外筒部10Aは、後外筒部10Bに対して首振りする。
さらに、後外筒部10Bには、下方ブラケット10Eが設けられており、下方ブラケット10Eにはシールドジャッキ16が取り付けられている。シールドジャッキ16は、シールドジャッキシリンダ16Aおよびシールドジャッキロッド16Bを備えており、シールドジャッキロッド16Bの先端は、組み立てられたセグメントSを押圧する。シールドジャッキロッド16BでセグメントSを押圧することにより、このセグメントSに反力をとって第一シールド掘進機1が前進する。
さらに、後外筒部10Bにおける上方ブラケット10Dの後部には、エレクタ17が設けられている。エレクタ17は、第一カッタ装置11によって形成された孔にセグメントSを順次組み立てていく。
また、第一シールド掘進機1には、送泥管18および図示しない排泥管18が設けられている。送泥管18および排泥管は、いずれも第一カッタ装置11における第一カッタ部11Aと隔壁13との間に配置されている。送泥管18からは、第一カッタ部11Aと隔壁13との間に泥水を供給し、第一カッタ部11Aの圧力を高めている。また、排泥管は、第一カッタ部11Aと隔壁13との間における送泥管18から供給された泥水および掘削された土からなる泥水を排出している。このように、送泥管18からの水の供給量および排泥管からの泥水の排出量により、第一カッタ装置11の圧力を調整している。
さらに、後外筒部10Bの後端部には、テールシールが設けられている。テールシールは、第一シールド掘進機1の後端部において、セグメントSと第一シールド掘進機1との間を止水している。
また、第一シールド掘進機1には、止水装置3が設けられている。止水装置3は、図2に示すように、第一内筒部12に設けられた注入管31を有しており、注入管31からは充填剤F1が噴出される。充填剤F1としては、鉱物性ブリースなどを用いることができる。
さらに、止水装置3は、第一内筒部12の先端に位置するスライドフード12Aに設けられた環状シール部材32を有している。環状シール部材32は、たとえばワイヤブラシ状の部材からなり、基端部がスライドフード12Aに取り付けられ、先端部が第一外筒部10の内面に接触して、スライドフード12Aと第一外筒部10との間に空間を形成している。第一シールド掘進機1における第一トンネルの掘進時には、この空間に注入管31から噴出された充填剤F1が充填されている。また、第一内筒部12の内面側には、土砂の侵入を防止するシール部材33が設けられている。
第一外筒部10には本発明の冷媒流路である貼付凍結管34が設けられている。貼付凍結管34は、図示しない冷媒タンクに接続されており、図示しないポンプを作動させることにより、貼付凍結管34をマイナス温度とされた冷媒である不凍液が循環供給される。この貼付凍結管34を不凍液が流れることにより、充填剤F1、および第一外筒部10の外側の地山に含まれる土中水を冷凍させることができる。
また、第二シールド掘進機2は、第一シールド掘進機1と同一の構成を有しており、第二外筒部20および第二カッタ装置21を備えている。第二カッタ部21Aの後方には、本発明の可動内筒部となる第二内筒部22が設けられており、第二内筒部22には、隔壁23が設けられている。第二内筒部22には、ブラケット24が取り付けられ、ブラケット24には中折れジャッキ25が取り付けられている。
さらに、後外筒部20Bにはシールドジャッキ26が取り付けられており、セグメントSを押圧することにより、このセグメントSに反力をとって第二シールド掘進機2を前進させる。後外筒部20Bにおける上方位置にはエレクタ27が設けられており、セグメントSを順次組み立てる。また、第二シールド掘進機2には、送泥管28および排泥管が設けられ、第二カッタ部21Aと隔壁23との間に泥水を供給し、または排出している。後外筒部20Bの後部には、テールシールが設けられている。
他方、第一シールド掘進機1におけるシールドジャッキ16のシールドジャッキシリンダ16Aには、仮想線で示す第一内筒部12を引き込むための本発明の連結棒となる治具40が接続可能とされている。また、シールドジャッキシリンダ16Aは、下方ブラケット10Eに対して取り外し可能とされており、下方ブラケット10Eからシールドジャッキシリンダ16Aを取り外して、シールドジャッキ16を収縮させることにより、第一内筒部12が第一外筒部10に対して相対的に後退可能とされている。
次に、本実施形態に係るシールド掘進機1,2を用いたシールドトンネルの接合方法について説明する。
シールドトンネルを構築するにあたり、構築されるトンネルの一方から第一シールド掘進機1で第一トンネルを掘削して形成し、他方から第二シールド掘進機2で第二トンネルを掘削して形成する。第一シールド掘進機1では、接合位置近傍の第一トンネル掘削位置まで掘削し、第二シールド掘進機2では、やはり接合位置近傍の第二トンネル掘削位置まで掘削を行う。それから、接合作業が行われる。なお、両シールド掘進機1,2のうち、先に到達した方のシールド掘進機が本実施形態における第一シールド掘進機1となる。
接合作業を行う際には、まず、図3(a)に示すように、第一シールド掘進機1が第一トンネル掘削位置まで到達する。第一トンネル掘削位置に到達した第一シールド掘進機1が到達したら、第一シールド掘進機1を停止させ、地上から第一トンネルおよび第二トンネルのそれぞれに向けてボーリング孔H1,H2を形成し、チェックボーリングを行う。このチェックボーリングおよび坑内測定から想定される測量誤差により、位置調整をしながら第二シールド掘進機2によって第二トンネル掘進位置まで掘進を続ける。
第二シールド掘進機2が第二トンネル掘削位置に到達するまでの間、第一シールド掘進機1では、上方ブラケット10D、中折れジャッキ15、およびエレクタ17の取り外し作業を行っておく。それとともに、第一シールド掘進機1におけるシールドジャッキ16を下方ブラケット10Eから取り外し、治具40によってシールドジャッキシリンダ16Aと第一内筒部12を接続する。また、シールドジャッキシリンダ16の反対側はセグメントSに仮止めする。
やがて、図3(b)に示すように、第二シールド掘進機2が第二トンネル掘進位置に到達したら、第二シールド掘進機2を停止させる。この時点で、第一シールド掘進機1と第二シールド掘進機2との間には、わずかに土砂が残存している。それから、第一カッタ装置11と第二カッタ装置21との間に連絡管Rを通し、両シールド掘進機1,2の相対位置を確認し、第一カッタ装置11の伸縮スポーク11Cを収縮させて第一カッタ装置11を縮径させる。
両シールド掘進機1,2の相対位置を確認したら、連絡管Rを一旦引き抜き、図4(a)に示すように、第一シールド掘進機1におけるシールドジャッキ16を収縮させ、第一カッタ装置11および第一内筒部12を後退させる。それとともに、第二カッタ装置21の伸縮スポーク21Cを収縮させて第二カッタ装置21を縮径させ、第二シールド掘進機2を前進させる。第二シールド掘進機2を前進させる際には、第二トンネルを掘進する場合と同様、セグメントに反力をとってシールドジャッキ26を伸長させる。
第二シールド掘進機2を前進させる際には、第二カッタ部21Aを回転させる。この第二カッタ部21Aの回転により、ビット21Bによって、第一シールド掘進機1と第二シールド掘進機2との間に残存する土砂を掘削し、崩落させる。そのまま、第一シールド掘進機1における第一外筒部10と、第二シールド掘進機2における第二外筒部20とが向き合い、両者が可能な限り近接するまで第二シールド掘進機2を前進させる。崩落した土砂は、第二シールド掘進機2における排泥管により、高濃度泥水とともに排出される。
このように、本実施形態に係るシールドトンネルの接合方法では、第一シールド掘進機1と第二シールド掘進機2との間の土砂を掘削するために第二シールド掘進機2を前進させるが、第二シールド掘進機2は、第二トンネルを掘進するときと同様の方法で前進させることができる。したがって、第一シールド掘進機1と第二シールド掘進機2との間の土砂を掘削するために、別途駆動装置等を設ける必要がなくなる。
また、第二シールド掘進機2を全体的に前進させながら土砂を崩落させているため、両シールド掘進機1,2における第一外筒部10と第二外筒部20との間の幅を狭くすることができるので、その分地山の安定度を高くすることができる。
その後、図4(b)に示すように、第一外筒部10と第二外筒部20とが向き合ったら、第二シールド掘進機2を停止させる。それから、第二シールド掘進機2における中折れジャッキに、図5に示す嵩上げブラケット41を取り付ける。そして、中折れジャッキ25を伸長させることにより、第二シールド掘進機2における第二内筒部22を第二外筒部20に対して相対的に前進させ、第一シールド掘進機1の第一外筒部10に進入させる。
そのまま第二内筒部22を前進させることにより、図5に示すように、第二カッタ装置21が第一カッタ装置11の近傍位置に到達する。その後、シールド掘進機1,2の内部の解体作業が行われる。その一方、第二内筒部22が第一外筒部10に進入している間、第一外筒部10の内側と第二内筒部22の外側とがラップし、第一外筒部10と第二内筒部22との間が、止水装置3によって止水される。この止水装置3による止水の手順について説明する。
図6(a)に示すように、第二内筒部22におけるスライドフード22Aには、注入管31から注入される充填剤F1が充填されている。また、第一外筒部10と第二外筒部20とが向き合った後第二内筒部22が第一外筒部10に進入し始めると、環状シール部材32の先端が後方に傾斜するが、充填剤F1は、充填された状態となっている。また、第一外筒部10と第二外筒部20との間には、掘削によって崩落した土砂の一部(残留土砂)Dが残っている。
第二内筒部22がさらに第一外筒部10に進入すると、図6(b)に示すように、環状シール部材32は、残留土砂に乗り上げるようにして逃げる。この状態で、スライドフード22Aと残留土砂との間に充填剤F1が充填された状態となっている。
さらに、第二内筒部22が進入すると、図7(a)に示すように、スライドフード22Aが残留土砂を押し出す。このようにスライドフード22Aにおける後端部が第一外筒部10と第二外筒部20との間に位置することにより、図5に示すように、第一シールド掘進機1の第一カッタ装置11と、第二シールド掘進機2の第二カッタ装置21とが近接して、第二内筒部22の前進が停止される。
スライドフード22Aによって押し出された残留土砂Dの一部は、第一外筒部10と第二外筒部20との間から外部に排出され、その他の分は残留した状態となる。また、第二内筒部22の後端部は、止水溶接Wされる。
こうして、残留土砂Dの一部を排出すると、スライドフード22A内において、環状シール部材32と残留土砂Dとで堰堤が形成される。このように堰堤が形成されたら、注入管31から特殊充填剤F2を噴出する。特殊充填剤F2としては、たとえば高流動モルタルなどが用いられる。注入管31から噴出される特殊充填剤F2は、残留土砂Dとともに、第一外筒部10と第二外筒部20との間から地中に向けて注入される。このように、地中に特殊充填剤F2が注入されることにより、地中内が安定し、第一外筒部10と第二内筒部22との間の止水が施される。
その後、スライドフード22Aの先端部と第一外筒部10の内側との間に止水鉄板を設け、さらに止水溶接を施すことにより、止水処理が完了する。
また、特殊充填剤F2の充填のみで止水が十分でない場合には、図7(b)に示すように、外筒部10,20に設けられた貼付凍結管34に冷却された不凍液を流通させる。貼付凍結管34に不凍液を流通させると、貼付凍結管34の周囲に地山が凍結して凍土Cとなる。このように凍土を形成することにより、第一外筒部10と第二内筒部22との間を確実に止水することができる。
さらに止水が不十分である場合にも、貼付凍結管34に冷却された不凍液を流すことにより、スライドフード22Aに充填された特殊充填剤F2を凍結させることもできる。このように、スライドフード22A内の特殊充填剤F2をも凍結させることにより、さらに止水性を向上させることができる。
こうして、第一外筒部10と第二内筒部22との間の止水が完了したら、第一シールド掘進機1および第二シールド掘進機2の解体作業を行う。接合位置に先に到着している第一シールド掘進機1については、止水装置3による止水が完了する前にある程度の解体作業を行うことができる。
第一シールド掘進機1と第二シールド掘進機2との解体作業が済んだ後は、図8に示すように、第一外筒部10と第二外筒部20が残され、トンネルの一部を構成する。また、第二シールド掘進機2における第二内筒部22のスライドフード22Aが第一外筒部10に溶接されて残される。こうして、シールドトンネルの接合が終了する。
このように、本実施形態に係るシールドトンネルの接合方法に用いる止水装置3では、注入管31から充填剤などを噴出し、または貼付凍結管34に不凍液を流通させることで止水処理を行うことができるので、止水処理を容易に行うことができる。
本発明の実施形態に係るシールドトンネルの接合部位における第一シールド掘進機および第二シールド掘進機の側断面図である。 シールド掘進機における止水装置の断面図である。 第二シールド掘進機の側断面図である。 シールドトンネルの接合工程の初期状態を示す側断面図である。 図4に続く工程の状態を示す側断面図である。 止水装置による止水工程を示す側断面図である。 図6に続く工程の状態を示す側断面図である。 シールド掘進機の内部が解体された状態を示す断面図である。
符号の説明
1…第一シールド掘進機
2…第二シールド掘進機
3…止水装置
10…第一外筒部
10A,20A…前外筒部
10B,20B…後外筒部
10C,20C…揺動ピン
10D,20D…上方ブラケット
10E,20E…下方ブラケット
11…第一カッタ装置
11A…第一カッタ部
11B,21B…ビット
11C,21C…伸縮スポーク
11D,21D…駆動モータ
12…第一内筒部
12A,22A…スライドフード
13,23…隔壁
14,24…ブラケット
15,25…中折れジャッキ
15A,25A…中折れジャッキロッド
15B,25B…中折れジャッキシリンダ
16,26…シールドジャッキ
16A,26A…シールドジャッキシリンダ
16B,26B…シールドジャッキロッド
17,27…エレクタ
18,28…送泥管
20…第二外筒部
21…第二カッタ装置
21A…第二カッタ部
22…第二内筒部
31…注入管
32…環状シール部材
33…冷却部材
34…貼付凍結管
40…治具
41…嵩上げブラケット
D…残留土砂
F1…充填剤
F2…特殊充填剤
H1,H2…ボーリング孔
P…接続ピン
R…連絡管
S…セグメント
W…止水溶接

Claims (6)

  1. 第一カッタ部と同径の第一外筒部を備え、前記第一カッタ部が縮径可能であるとともに前記第一外筒部に対して相対的に後退可能とされている第一シールド掘進機で掘削した第一トンネルと、
    第二カッタ部と同径の第二外筒部を備え、前記第二カッタ部が縮径可能であるとともに、前記第二外筒部に対して相対的に前進可能とされており、前記第一外筒部よりも小径であり、前記第二カッタ部とともに移動可能である可動内筒部を備える第二シールド掘進機で掘削した第二トンネルと、を接合するシールドトンネルの接合方法であって、
    前記第一シールド掘進機によって第一トンネル掘削位置まで掘削する工程と、
    前記第二シールド掘進機によって前記第二トンネル掘削位置まで掘削する工程と、
    前記第一カッタ部を縮径させる工程と、
    前記第二カッタ部進入可能位置まで前記第一カッタ部を後退させる工程と、
    第二シールド掘進機を前進させ、前記第一トンネルと前記第二トンネルとの間の土砂を掘削する工程と、
    前記第二カッタ部を縮径させ、前記第二シールド掘進機をさらに前進させる工程と、
    前記第一外筒部と第二外筒部とが向き合った後、前記第二カッタ部および前記可動内筒部を前記第二外筒部に対して相対的に前進させて前記第一外筒部に進入させ、前記可動内筒部を前記第一外筒部とラップさせ、前記第二カッタ部を前記第二カッタ部進入可能位置まで進入させる工程と、
    を含むことを特徴とするシールドトンネルの接合方法。
  2. 前記第一シールド掘進機および第二シールド掘進機は、互いに同一の構成をなしており、
    前記第一トンネル掘削位置または第二トンネル掘削位置に先に到達した側のシールド掘進機を、前記第一シールド掘進機とする請求項1に記載のシールドトンネルの接合方法。
  3. 前記第一シールド掘進機に、中折れジャッキが設けられており、
    前記第一カッタ部を後退させる工程の前に、前記中折れジャッキと連結棒と交換する工程、
    をさらに含む請求項1または請求項2に記載のシールドトンネルの接合方法。
  4. 前記第一外筒部の内側および前記可動内筒部との間への土中水の浸入を防止する止水装置が設けられており、
    前記可動内筒部を前記第一外筒部にラップさせた後、前記止水装置で前記第一外筒部と前記可動内筒部との間の止水処理を施す工程、
    をさらに含む請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載のシールドトンネルの接合方法。
  5. 前記止水装置は、前記可動内筒部に設けられた注入管を備えており、
    前記可動内筒部と第一外筒部との間から地山に向けて、前記注入管から充填材を注入して、前記第一外筒部と前記可動内筒部との間の止水処理を施す請求項4に記載のシールドトンネルの接合方法。
  6. 前記第一外筒部および第二外筒部に、冷媒が流通する冷媒流路が形成されており、
    前記第一外筒部と第二外筒部とが向き合ったときに、前記冷媒流路に冷媒を流通させて、前記第一外筒部と第二外筒部の外側の土中水を冷凍する請求項1〜請求項5のうちのいずれか1項に記載のシールドトンネルの接合方法。
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