JP3811100B2 - 塗布膜形成方法および塗布膜形成装置 - Google Patents

塗布膜形成方法および塗布膜形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の被処理基板にレジスト液等の塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布膜形成方法および塗布膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおいては、半導体ウエハ(以下、「ウエハ」という)の表面にレジスト液を供給してレジスト膜を形成し、レジスト塗布後のウエハに対して所定のパターンに対応して露光処理を行った後に当該ウエハのレジスト膜に形成された露光パターンを現像するという、いわゆるフォトリソグラフィー技術により所定のパターンを形成するためのマスクとしてレジストパターンが形成される。そして、上記工程のうちレジスト塗布処理においては、ウエハ表面にレジスト液を均一に塗布するための方法としてスピンコーティング法が多用されている。
【0003】
図10は、このスピンコーティング法の概要を示すものである。例えばスピンチャック141により真空吸着によってウエハWを固定保持した状態で、図示しない回転駆動手段によりスピンチャック141とともにウエハWを回転させ、ウエハWの上方に配置されたレジストノズル142からウエハW表面の中央にレジスト液を滴下する。滴下されたレジスト液は、遠心力によってウエハWの径方向外方に向かって広がり、ウエハWの表面全体にレジスト膜が形成される。その後レジスト液の滴下を停止し、ウエハの回転を継続してウエハWの表面の余分なレジスト液を振り切って膜厚を整えるとともに乾燥を行う。
【0004】
しかしながら、従来のスピンコーティングの場合、ウエハの略中心にレジスト液を滴下し、ウエハを回転させた際の遠心力によりレジスト液を拡散させているため、中心位置よりも周速が著しく大きい外周部から相当量のレジストが飛散され、実際にレジスト膜となる量は供給したレジスト液の10〜20%程度であり、レジスト消費量が著しく多くなってしまう。したがって、近時、製造コストの削減等の観点からレジスト消費量を減らすこと、すなわち、各ウエハに対するレジスト液の滴下量を減らすことが要望されている。
【0005】
このための方法として、レジスト液の滴下前にシンナー等の溶剤を基板に滴下し、レジスト液の拡散を容易にしてレジスト供給量を減少させる方法(プリウェット方式)が提案されている(特開平7−320999号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、その効果は溶剤の種類によって異なり、使用する溶剤によっては必ずしも十分な効果が得られない。この点を解消するためには、効果がある溶剤を選択して用いることができればよいのであるが、ユーザーによって使用する溶剤は限定されるため、溶剤の種類によらず安定してレジスト液等の塗布液の使用量を減少させることができる塗布膜形成方法が望まれている。また、最近では反射防止膜やサーマルシュリンクプロセスで使用されるシュリンク剤等には水溶性の塗布液が用いられる場合もあり、塗布液の種類が多岐に亘っていることから、塗布液の種類に合わせた使用量の削減方法が望まれている。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、プリウエット方式を前提とし、使用する溶剤の種類によらず安定して塗布液の使用量を少なくすることができる塗布膜形成方法および塗布膜形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために種々検討した結果、溶剤の種類によってプリウェット方式を採用した際の省レジスト効果が異なるのは、揮発速度の大きい溶剤の場合に十分なプリウェット効果を発揮する前に揮発してしまうためであること、およびこのようなことを防止するためには、溶剤とともにその溶剤の揮発を抑制する物質を用いればよいことを見出した。
【0009】
本発明はこのような知見に基づいてなされたものであり、第1に、被処理基板の表面に、塗布液が溶解する溶剤とその溶剤の揮発を抑制する、水素結合を有する揮発抑制物質との混合液を供給する工程と、前記混合液を前記被処理基板表面の全面に拡げる工程と、前記混合液が供給された被処理基板を回転させつつ被処理基板の略中央に塗布液を供給し、塗布液を被処理基板の径方向外方に拡げて塗布膜を形成する工程とを具備することを特徴とする塗布膜形成方法を提供する。
【0010】
このような構成によれば、溶剤とその溶剤の揮発を抑制する、水素結合を有する揮発抑制物質との混合液を用いてプリウェットを行うので、使用する溶剤が高揮発性のものであってもその揮発が抑制され、十分なプリウェット効果を発揮させることができ、用いる溶剤によらず安定して塗布液の使用量を少なくすることができる。
【0011】
上記塗布膜形成方法において、前記揮発抑制物質として水、メチルアルコール、エチルアルコールから選択された少なくとも1種を用いることができる。これらの中でも水が好ましい。前記溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ブチルアセテート、エチルラクテート、エチルセロソルブアセテート、メチルメトキシプロピオネートから選択される少なくとも1種を用いることができる。前記揮発抑制物質の量は前記混合液全体の5質量%以上50質量%未満であることが好ましい。
【0012】
前記混合液は、予め容器内で前記溶剤と前記揮発抑制物質とを混合して生成し、その状態で該容器内に貯留させておき、そこから混合液を被処理基板に供給するようにすることができる。また、前記溶剤と前記揮発抑制物質とをスタティックミキサにより混合して混合液とした後、ノズルを介して被処理基板に供給してもよいし、前記溶剤と前記揮発抑制物質とをノズル内で混合し、そのノズルから混合液を前記被処理基板の表面に供給するようにしてもよいし、前記溶剤と前記揮発抑制物質とを別個に前記被処理基板上に供給し、該被処理基板上でこれらを混合して混合液としてもよい。また、前記被処理基板に供給される混合液は温調されていることが好ましい。
【0013】
また、上記塗布膜形成方法において、前記混合液の供給を被処理基板を停止させた状態で行い、前記混合液を前記被処理基板表面の全面に拡げる工程を被処理基板を回転させることによって行うようにしてもよいし、前記混合液の供給を被処理基板を回転させた状態で行うようにしてもよい。
【0014】
さらに、上記塗布膜形成方法において、前記塗布膜を形成した後、塗布液供給停止後に、被処理基板の回転速度を一旦減速する工程をさらに具備することが好ましい。
【0015】
また、本発明は、第2に、被処理基板の表面に、レジスト液が溶解する溶剤と水との混合液を供給する工程と、前記被処理基板を回転させて、前記混合液を前記被処理基板表面の全面に拡げる工程と、前記混合液が供給された被処理基板を回転させつつ被処理基板の略中央にレジスト液を供給し、レジスト液を被処理基板の径方向外方に拡げてレジスト膜を形成する工程と、前レジスト膜を形成する工程の後、残余のレジスト液を振り切って膜厚を調整する工程と、を具備することを特徴とする塗布膜形成方法を提供する。
【0016】
前記溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ブチルアセテート、エチルラクテート、エチルセロソルブアセテート、メチルメトキシプロピオネートから選択される少なくとも1種を用いることができる。これらの中で、プロピレングリコールモノメチルエーテルおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの少なくとも1種を用いた場合に本発明の効果が大きい。また、混合液中の前記水の割合は前記混合液全体の5質量%以上50質量%未満であることが好ましい。
【0017】
さらに、本発明は、第3に、回転する被処理基板に塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布膜形成装置であって、被処理基板を略水平に保持する基板保持部材と、前記基板保持部材を回転させる回転手段と、前記基板保持部材に保持された被処理基板に塗布液が溶解する溶剤とその溶剤の揮発を抑制する、水素結合を有する揮発抑制物質との混合液を供給する混合液供給手段と、前記基板保持部材に保持された被処理基板の略中央に塗布液を供給する塗布液供給手段とを具備し、前記塗布膜の形成に先だって、前記混合液供給ノズルから被処理基板に混合液が供給され、前記回転手段により被処理基板が回転されることにより被処理基板の全面に混合液が拡散されることを特徴とする塗布膜形成装置を提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の塗布膜形成方法を実施するためのレジスト塗布ユニットを搭載したレジスト塗布現像処理システムを示す概略平面図、図2はその正面図、図3はその背面図である。
【0019】
このレジスト塗布現像処理システム1は、搬送ステーションであるカセットステーション10と、複数の処理ユニットを有する処理ステーション11と、処理ステーション11と隣接して設けられる図示しない露光装置との間でウエハWを受け渡すためのインターフェイス部12とを具備している。
【0020】
上記カセットステーション10は、被処理体としてのウエハWを複数枚例えば25枚単位でウエハカセットCRに搭載された状態で他のシステムからこのシステムへ搬入またはこのシステムから他のシステムへ搬出したり、ウエハカセットCRと処理ステーション11との間でウエハWの搬送を行うためのものである。
【0021】
このカセットステーション10においては、図1に示すように、カセットCを載置する載置台20上に図中X方向に沿って複数(図では4個)の位置決め突起20aが形成されており、この突起20aの位置にウエハカセットCRがそれぞれのウエハ出入口を処理ステーション11側に向けて一列に載置可能となっている。ウエハカセットCRにおいてはウエハWが垂直方向(Z方向)に配列されている。また、カセットステーション10は、載置台20と処理ステーション11との間に位置するウエハ搬送機構21を有している。このウエハ搬送機構21は、カセット配列方向(X方向)およびその中のウエハWのウエハ配列方向(Z方向)に移動可能なウエハ搬送用アーム21aを有しており、この搬送アーム21aによりいずれかのウエハカセットCRに対して選択的にアクセス可能となっている。また、ウエハ搬送用アーム21aは、θ方向に回転可能に構成されており、後述する処理ステーション11側の第3の処理ユニット群Gに属するアライメントユニット(ALIM)およびエクステンションユニット(EXT)にもアクセスできるようになっている。
【0022】
上記処理ステーション11は、ウエハWへ対して塗布・現像を行う際の一連の工程を実施するための複数の処理ユニットを備え、これらが所定位置に多段に配置されており、これらによりウエハWが一枚ずつ処理される。この処理ステーション11は、図1に示すように、中心部に搬送路22aを有し、この中に主ウエハ搬送機構22が設けられ、搬送路22aの周りに全ての処理ユニットが配置されている。これら複数の処理ユニットは、複数の処理ユニット群に分かれており、各処理ユニット群は複数の処理ユニットが鉛直方向に沿って多段に配置されている。
【0023】
主ウエハ搬送機構22は、図3に示すように、筒状支持体49の内側に、ウエハ搬送装置46を上下方向(Z方向)に昇降自在に装備している。筒状支持体49はモータ(図示せず)の回転駆動力によって回転可能となっており、それにともなってウエハ搬送装置46も一体的に回転可能となっている。
【0024】
ウエハ搬送装置46は、搬送基台47の前後方向に移動自在な複数本の保持部材48を備え、これらの保持部材48によって各処理ユニット間でのウエハWの受け渡しを実現している。
【0025】
また、図1に示すように、この実施の形態においては、4個の処理ユニット群G,G,G,Gが搬送路22aの周囲に配置されており、処理ユニット群Gは必要に応じて配置可能となっている。
【0026】
これらのうち、第1および第2の処理ユニット群G,Gはシステム正面(図1において手前)側に並列に配置され、第3の処理ユニット群Gはカセットステーション10に隣接して配置され、第4の処理ユニット群Gはインターフェイス部12に隣接して配置されている。また、第5の処理ユニット群Gは背面部に配置可能となっている。
【0027】
第1の処理ユニット群Gでは、カップCP内でウエハWをスピンチャック(図示せず)に載置してウエハWにレジストを塗布するレジスト塗布処理ユニット(COT)および同様にカップCP内でレジストのパターンを現像する現像処理ユニット(DEV)が下から順に2段に重ねられている。第2の処理ユニット群Gも同様に、2台のスピナ型処理ユニットとしてレジスト塗布処理ユニット(COT)および現像処理ユニット(DEV)が下から順に2段に重ねられている。
【0028】
第3の処理ユニット群Gにおいては、図3に示すように、ウエハWを載置台SPに載せて所定の処理を行うオーブン型の処理ユニットが多段に重ねられている。すなわち、レジストの定着性を高めるためのいわゆる疎水化処理を行うアドヒージョンユニット(AD)、ウエハWの位置合わせを行うアライメントユニット(ALIM)、ウエハWの搬入出を行うエクステンションユニット(EXT)、冷却処理を行うクーリングユニット(COL)、露光処理前や露光処理後、さらには現像処理後にウエハWに対して加熱処理を行う4つのホットプレートユニット(HP)が下から順に8段に重ねられている。なお、アライメントユニット(ALIM)の代わりにクーリングユニット(COL)を設け、クーリングユニット(COL)にアライメント機能を持たせてもよい。
【0029】
第4の処理ユニット群Gも、オーブン型の処理ユニットが多段に重ねられている。すなわち、クーリングユニット(COL)、クーリングプレートを備えたウエハ搬入出部であるエクステンション・クーリングユニット(EXTCOL)、エクステンションユニット(EXT)、クーリングユニット(COL)、および4つのホットプレートユニット(HP)が下から順に8段に重ねられている。
【0030】
主ウエハ搬送機構22の背部側に第5の処理ユニット群Gを設ける場合には、案内レール25に沿って主ウエハ搬送機構22から見て側方へ移動できるようになっている。したがって、第5の処理ユニット群Gを設けた場合でも、これを案内レール25に沿ってスライドすることにより空間部が確保されるので、主ウエハ搬送機構22に対して背後からメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0031】
上記インターフェイス部12は、奥行方向(X方向)の長さが処理ステーション11と同じであり、図1、図2に示すように、このインターフェイス部12の正面部には、可搬性のピックアップカセットCRと定置型のバッファカセットBRが2段に配置され、背面部には周辺露光装置23が配設され、中央部には、ウエハ搬送機構24が配設されている。このウエハ搬送機構24は、ウエハ搬送用アーム24aを有しており、このウエハ搬送用アーム24aは、X方向、Z方向に移動して両カセットCR,BRおよび周辺露光装置23にアクセス可能となっている。また、このウエハ搬送用アーム24aは、θ方向に回転可能であり、処理ステーション11の第4の処理ユニット群Gに属するエクステンションユニット(EXT)や、さらには隣接する露光装置側のウエハ受け渡し台(図示せず)にもアクセス可能となっている。
【0032】
このように構成されるレジスト塗布現像処理システム1においては、ウエハカセットCRから処理前のウエハWを1枚ずつウエハ搬送機構21によって取り出し、処理ステーション11のアライメントユニット(ALIM)へ搬入する。次いで、ここで位置決めされたウエハWを主ウエハ搬送機構22により搬出し、アドヒージョンユニット(AD)に搬入してアドヒージョン処理を施す。このアドヒージョン処理の終了後、ウエハWを主ウエハ搬送機構22により搬出し、クーリングユニット(COL)に搬送して、ここで冷却する。次いで、ウエハWをレジスト塗布ユニット(COT)に搬送してレジスト塗布を行い、さらに、ホットプレートユニット(HP)でプリベーク処理を行って、エクステンション・クーリングユニット(EXTCOL)を介して、インターフェース部12に搬送し、そこからウエハ搬送機構24により隣接する露光装置に搬送する。さらに、露光装置にて露光処理のなされたウエハWを、ウエハ搬送機構24によりインターフェイス部12、エクステンションユニット(EXT)を介して処理ステーション11に搬送する。処理ステーション11において、主ウエハ搬送機構22によりウエハWをホットプレートユニット(HP)に搬送してポストエクスポージャー処理を施し、さらに現像ユニット(DEV)に搬送して現像処理を施した後、ホットプレートユニット(HP)でポストベーク処理を行い、クーリングユニット(COL)において冷却した後、エクステンションユニット(EXT)を介してカセットステーション10に搬送する。以上のようにして所定の処理がなされたウエハWを、ウエハ搬送機構22がウエハカセットCRに収納する。
【0033】
次に、本発明の塗布膜形成方法を実施するためのレジスト塗布ユニット(COT)について図4および図5を参照しながら説明する。
このレジスト塗布ユニット(COT)は、主ウエハ搬送機構22の保持部材48が進入するための開口50aを有するケーシング50を有し、その中にウエハWを収容する収容容器であるカップCPが設けられ、そのカップ内にウエハWを真空吸着によって水平に保持するスピンチャック51が設けられている。このスピンチャック51は、カップCPの下方に設けられたパルスモーターなどの駆動モータ52によって回転可能となっており、その回転速度も任意に制御可能となっている。カップCPの底部の中央寄りの部分には排気管53が接続され、また外側よりの部分には排液管54が接続されている。そして、排気管53からカップCP内の気体が排気されるとともに、排液管54からは、塗布処理にともなって飛散したレジスト液や溶剤が排出される。なお、スピンチャック51は、図示しないエアシリンダー等の昇降機構により昇降可能となっている。
【0034】
スピンチャック51の上方には、スピンチャック51の直上位置と退避位置との間で移動可能に噴頭60が設けられており、この噴頭60はアーム61を介して駆動機構70に連結され、駆動機構70により図4および5に示したX方向、Y方向およびZ方向に移動されるようになっている。なお、噴頭60はアーム61に対して着脱自在となっている。
【0035】
噴頭60は、ベース部材62を有し、塗布液が溶解可能な溶剤とその溶剤の揮発を抑制する揮発抑制物質とが混合された混合液を供給する混合液供給ノズル80と塗布液であるレジスト液を供給するレジスト液供給ノズル90とを近接させた状態でベース部材61に取り付けた構造を有している。ここで、塗布液が溶解可能な溶剤とは、塗布液の溶媒であってもよいが、それに限らず塗布液を溶解可能なものであればよいことはいうまでもない。
【0036】
噴頭60には、レジスト液供給ノズル90から吐出されるレジスト液の温度が一定になるように温度調節するために温度調節流体を循環するチューブ65a,65b、および、混合液供給ノズル80から吐出される溶剤の温度が一定になるように温度調節するために温度調節流体を循環するチューブ66a,66bが設けられている。チューブ65aはレジスト液供給ノズル90に連続する配管の周囲に設けられて往路を構成し、チューブ65bは復路を構成している。また、チューブ66aは混合液供給ノズル80に連続する配管の周囲に設けられて往路を構成し、チューブ66bは復路を構成している。
【0037】
上記混合液供給ノズル80は、混合液供給配管81を介して中間タンク83に接続されており、混合液供給配管81にはバルブ82が設けられている。また、中間タンク83にはその中に溶剤を供給する溶剤供給配管84と揮発抑制物質を供給する揮発抑制物質供給配管86とが接続されており、これら配管84および86にはそれぞれバルブ85および87が設けられている。そして、配管84および86を介して中間タンク83内に供給された溶剤および揮発抑制物質は図示しない攪拌機構により攪拌されて混合液となり、中間タンク83内にはこの混合液が貯留された状態となっている。この混合液は中間タンク83内に窒素(N)ガス等の圧送ガスを供給することによって混合液供給配管81および混合液供給ノズル80を介してウエハW上に供給される。この場合にNガスの加圧力を制御することによって混合液の流量が制御される。
【0038】
レジスト液供給ノズル90は、レジスト液供給配管91を介してレジスト液を収容するレジスト液タンク92に連通されている。このレジスト液供給配管91には、サックバックバルブ93、エアーオペレーションバルブ94、レジスト液中の気泡を分離除去するための気泡除去機構95、フィルタ96およびベローズポンプ97が下流側からその順に設けられている。このベローズポンプ97は伸縮可能に構成され、この伸縮が制御されることにより所定量のレジスト液がレジスト液供給ノズル90を介してウエハWの表面に供給される。このベローズポンプ97により極めて少量のレジスト液の供給量制御が可能となる。この駆動部は、一端がベローズポンプの一端に取り付けられたネジ98aと、このネジに螺合されるナット98bとからなるボールネジ機構98と、このナット98bを回転させることによりネジ98aを直線動させるステッピングモータ99とにより構成されている。
【0039】
上記レジスト液供給系に設けられたサックバックバルブ93は、レジスト液供給ノズル90からのレジスト液吐出後、レジスト液供給ノズル90先端内壁部に表面張力によって残留しているレジスト液をレジスト液供給ノズル90内に引き戻し、これによって残留レジスト液の固化を阻止するためのものである。
【0040】
図5に示すように、ケーシング50内のカップCPの外側部分には、基本的に同一の構造を有する4つの噴頭60を保持可能な保持部55が設けられている。保持部55には各ノズルのノズル口を乾燥固化させないように、各ノズルのノズル口を溶剤雰囲気に置くための挿入部(図示せず)が設けられている。各噴頭60は、取り付け部63によりアーム61の先端部に取り付け可能となっており、それぞれ異なる種類のレジスト液を供給するようになっている。そして、これらのうち選択された一つがアーム61に取り付けられて保持部55から取り出される。上述したように、アーム61は駆動機構70により三次元移動、すなわちX、Y、Z方向への移動が可能であり、保持部55から取り出されてアーム61に装着された噴頭60が、処理に際してウエハWの直上の所定位置まで移動される。なお、ここでは、混合液供給ノズル80とレジスト液供給ノズル90とを噴頭60に取り付け、この噴頭60を4つ準備して保持部55に設けているが、1つまたはそれ以上の混合液供給ノズル80をアーム61に直接固定し、噴頭60にはレジスト液供給ノズル90のみを設けるようにしてもよい。
【0041】
次に、このように構成されるレジスト塗布ユニット(COT)における処理について図6の工程図を参照しながら詳細に説明する。
【0042】
主ウエハ搬送機構22の保持部材48によってケーシング50の開口50aを通ってレジスト塗布ユニット(COT)内のカップCPの真上までウエハWが搬送されると、そのウエハWは、図示しない昇降機構によって上昇してきたスピンチャック51によって真空吸着される。主ウエハ搬送機構22はウエハWをスピンチャック51に真空吸着せしめた後、保持部材48をレジスト塗布ユニット(COT)内から引き戻し、レジスト塗布ユニット(COT)へのウエハWの受け渡しを終える(ST1)。
【0043】
次いで、スピンチャック51はウエハWがカップCP内の定位置になるまで下降される。次いで、駆動モータ52によってスピンチャック51を1000rpm程度の回転速度で回転させ、ウエハWの温度を均一にする(ST2)。
【0044】
その後、スピンチャック51の回転を停止させ、駆動機構70によって噴頭60をY方向に沿ってウエハWの直上位置まで移動させ、混合液供給ノズル80の吐出口がスピンチャック51の中心(ウエハWの中心)上に到達したところで、レジストが溶解する所定の溶剤とその溶剤の揮発を抑制する揮発抑制物質との混合液を静止しているウエハW表面の略中心に供給する(ST3)。この際に、溶剤供給配管84および揮発抑制物質供給配管86を介して所望の割合で溶剤および揮発抑制物質を中間タンク83に供給し、バルブ85および87を閉じて図示しない攪拌機構により攪拌することにより所定量の混合液が形成され、中間タンク83内で形成され貯留されている混合液がNガス等の圧送ガスにより混合液供給配管81および混合液供給ノズル80を介してウエハW上に圧送される。この場合にNガスの加圧力を制御することによって混合液の流量が制御される。
【0045】
このようにして混合液を供給した後、好ましくは1000rpm以下の所定の回転速度でウエハWを回転させる(ST4)。これにより、ウエハW表面に供給された混合液は遠心力によってウエハWの中心からその周囲に拡散し、ウエハWの全面にむらなく広がる。なお、ウエハWを回転させながら混合液をウエハW上に供給する、すなわち、上記ST3工程とST4工程とを同時に行うようにしてもよい。また、スプレーを用いてウエハ全面に塗布することができる。この場合に、スプレーはウエハWを回転しながら行ってもよいしウエハWを停止した状態で行ってもよい。
【0046】
続いて、駆動機構70によりレジスト液供給ノズル90の吐出口がスピンチャック51の中心(ウエハWの中心)上に到達するまで噴頭60をY方向に移動し、ウエハWの回転速度を所定値まで上昇させて、レジスト液供給ノズル90の吐出口からレジスト液を回転するウエハW表面の略中心に供給し、遠心力によりレジスト液を外方に拡散させ、ウエハW表面へのレジスト塗布を行う(ST5)。この際の回転速度は、200mmウエハの場合には2000〜6000rpm、300mmウエハの場合には1000〜4000rpmであることが好ましい。
【0047】
このようにしてウエハWを回転させながらレジスト液を供給した後、レジスト液の供給を停止した後に、ウエハWの回転速度を減速する(ST6)。これにより、膜厚調整機能が発揮され、ウエハW面内の膜厚が均一化される。このような効果を奏するのは、ウエハWの回転速度を減速した際には、この減速の際の加速度により半導体ウエハW上のレジスト液に中心へ向かう力が作用し、しかも、被処理基板の回転が低速であることからレジスト液の乾燥が遅く、結果として膜厚を整える機能が発揮されるからである。すなわち、この減速によって作用する内側へ向かう力により、ウエハW外方へ飛散するレジスト量が抑制され、外周部にも中央部と同様にレジストが保持されてレジスト膜の膜厚がより均一化することとなる。この際の回転速度は50〜1000rpmが好ましい。特に、500rpm以下であれば、レジストの乾燥がほとんど進行せず、膜厚調整の自由度が高い。この際の保持時間は、例えば、3秒までの適宜の時間に設定される。なお、このST6工程は必須なものではなく、必要に応じて行われる。
【0048】
その後、ウエハWの回転速度を上昇させて、残余のレジスト液を振り切る(ST7)。この際の回転速度は、200mmウエハの場合には1500〜4000rpm、300mmウエハの場合には1000〜3000rpmであることが好ましい。
【0049】
その後、ウエハWの回転を継続させレジスト膜の乾燥を行う(ST8)。この際の回転速度は、200mmウエハの場合には1000〜2000rpm、300mmウエハの場合には500〜1500rpmであることが好ましい。この工程を所定時間行った後、レジスト塗布工程が終了する。
【0050】
以上のように、レジスト液の塗布に先だって、レジストが溶解する溶剤とその溶剤の揮発を抑制する揮発抑制物質との混合液をウエハWの全面に塗布するので、使用する溶剤が高揮発性のものであっても揮発抑制物質によりその揮発が抑制され、その後のレジスト液塗布の際に十分にレジスト液を拡散させる効果を発揮させることができる。したがって、用いる溶剤によらず安定してレジスト液の使用量を少なくすることができる。
【0051】
ここで、混合液の溶剤としては、レジストが溶解するもの典型的にはシンナーが用いられ、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ブチルアセテート、エチルラクテート、エチルセロソルブアセテート、メチルメトキシプロピオネートから選択される少なくとも1種が用いられる。これらの中で、プロピレングリコールモノメチルエーテルおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの少なくとも1種を用いた場合に本発明の効果が大きい。もちろんレジストが溶解する他の溶剤であってもよい。
【0052】
揮発抑制物質としては、水素結合を有するものが好ましく、このような水素結合を有する物質としては、水、メチルアルコール、エチルアルコールから選択された少なくとも1種が好適に用いられる。中でも水が特に好ましい。水としては純水が好ましい。もちろん使用される溶剤の揮発を有効に抑制することができれば他の物質であってもよい。
【0053】
このような揮発抑制物質の量は前記混合液全体の5質量%以上50質量%未満であることが好ましい。5質量%未満であれば揮発抑制効果が不十分になるおそれがあり、一方50質量%以上では溶剤によるレジスト液拡散効果が不十分になるおそれがある。混合液の供給量は、例えば、200mmウエハの場合2ml、300mmウエハの場合3mlである。
【0054】
次に、実際に本発明の効果を確認した実験について説明する。
最初に、200mmウエハを用い、プリウェットを行う溶剤として、ブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、エチルラクテートの3種類を使用した場合と、プリウェットのない場合とについて、ウエハ全面に塗布可能なレジストの最小量を比較した。レジスト液としてはEL溶剤のKrFレジスト(粘度7CP程度)を用いた。レジスト液滴下時のウエハ回転速度を3000〜6000rpmとし、溶剤供給量は2mlとした。その結果、ウエハ全面に塗布可能なレジスト液の最小量は、表1に示すとおりプリウェットを行うことによりレジスト液の量が大幅に減少した。ただし、溶剤の種類によって効果の程度が異なることがわかる。これは溶剤の揮発速度の差によるものと思われ、揮発速度が遅い溶剤ほどレジスト滴下時にウエハ上に残存する量が多くレジストの拡散効果がより高いものと考えられる。
【0055】
【表1】
Figure 0003811100
【0056】
次に、300mmウエハを用い、上記3種類の溶剤によりプリウェットを行って同様のレジスト塗布実験を行った。レジスト液滴下時のウエハ回転速度を2000〜4000rpmとし、溶剤供給量は3mlとした。その結果、表2に示すように、溶剤の種類により全面塗布に必要なレジスト液の最小量が200mmウエハの場合よりも大きく異なることが判明した。また、表2に示すように、現在最も多く使用されているPGME系シンナーの主成分であるPGMEは300mmウエハでは十分な省レジスト効果が得られないことがわかる。
【0057】
【表2】
Figure 0003811100
【0058】
次に、200mmウエハおよび300mmウエハについて、上記PGMEでプリウェットを行った場合と、PGMEに揮発抑制物質としての純水を混合した混合液でプリウェットを行った本発明の場合とでウエハ全面に塗布可能なレジスト液の最小量を比較した。混合液はPGME:純水=5:1(純水16.7質量%)とした。レジスト液および塗布条件は上記実験と同様とした。その結果、表3に示すように、200mmウエハおよび300mmウエハのいずれも、PGME+純水の混合液でプリウェットを行うことにより、全面塗布に必要なレジスト液の最小量がPGME単独でプリウェットを行う場合の半分以下になることが確認された。これは、純水を加えることにより溶剤分子と水分子とが水素結合し、その結果溶剤の揮発が抑制され、レジスト滴下時にウエハ上に残存する溶剤の量が多いためと考えられる。汎用のシンナーであるOK73(PGME:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)=7:3)に同様の割合で純水を混合した混合液も同様の結果を示した。以上、本発明の範囲内である溶剤+純水の混合液でプリウェットを行った場合に顕著な省レジスト効果があることが確認された。
【0059】
【表3】
Figure 0003811100
【0060】
次に、上記溶剤と揮発抑制物質との混合液の供給手段の他の例について説明する。上記例では中間タンク83で混合液を生成し、混合液をガス圧送する場合について示したが、図7に示すように、図示しない中間タンクから延びる溶剤供給配管101を介して供給された溶剤と、同様に図示しない中間タンクから延びる揮発抑制物質供給配管102を介して所定の流量で供給された揮発抑制物質とをスタティックミキサー103により混合し、そこから混合液供給配管81を介して混合液供給ノズル80へ混合液を供給するようにすることもできる。
【0061】
また、図8に示すように、混合部111を有する混合液供給ノズル110を設け、混合部111に図示しない中間タンクから延びる溶剤供給配管112および同様に図示しない中間タンクから延びる揮発抑制物質供給配管113を接続し、配管112,113を介して供給された溶剤および揮発抑制物質を混合部111で混合するようにしてもよい。
【0062】
さらに、図9に示すように、溶剤供給ノズル121および揮発抑制物質供給ノズル122を設け、図示しない中間タンクから延びる溶剤供給配管123および同様に図示しない中間タンクから延びる揮発抑制物質供給配管124をそれぞれ溶剤供給ノズル121および揮発抑制物質供給ノズル122に接続し、溶剤供給ノズル121および揮発抑制物質供給ノズル122からそれぞれ吐出された溶剤および揮発抑制物質をウエハ上で混合して混合液を生成するようにしてもよい。
【0063】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、塗布液としてレジスト液を用いた場合について示したが、必ずしもレジスト液に限らず反射防止膜や層間絶縁膜等の回転塗布処理を行って形成する膜のための塗布液等、他の塗布液であってもよい。
【0064】
また、上記実施の形態では、塗布液として揮発性の溶剤を含むレジスト液を用いた場合について示したが、揮発性の溶剤を含む塗布液に限らず、例えば反射防止膜やサーマルシュリンクプロセスで使用されるシュリンク剤等の水溶液の塗布液であってもよい。水溶性の塗布液を用いた場合は、塗布液の溶剤が純水となるため、プリウェットは主に純水で行うことになるが、プリウェットに用いた純水が揮発することが考えられるので、その際には揮発抑制物質が有効に作用する。この際には、揮発抑制物質として、プリウェットに用いる純水よりも低温の純水を用い、これを被処理基板上に供給してもよい。純水の揮発が懸念されない場合には、揮発抑制剤を用いずにプリウェット用の純水のみを供給すればよい。この場合、図4、図7、図8および図9に示す揮発抑制物質の供給配管86,102,113および124からの供給を停止すればよい。さらに、プリウエット用として純水のみを使用することが明確な場合は、図4、図7、図8および図9における揮発抑制物質の供給系統を省略した装置構成としてもよい。
【0065】
さらに、上記実施の形態では、被処理基板として半導体ウエハを用いた場合について示したが、半導体ウエハに限らず、例えばLCD基板やマスク用レチクル基板等他の被処理基板であってもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、溶剤とその溶剤の揮発を抑制する揮発抑制物質との混合液を用いてプリウェットを行うので、使用する溶剤が高揮発性のものであってもその揮発が抑制される。したがって、塗布液を塗布する際に溶剤の残存量が多く、十分なプリウェット効果を発揮させることができるので、用いる溶剤によらず安定して塗布液の使用量を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布膜形成方法を実施するためのレジスト塗布ユニットを搭載した半導体ウエハのレジスト塗布現像処理システムの全体構成の平面図。
【図2】図1に示す塗布現像処理システムの正面図。
【図3】図1に示す塗布現像処理システムの背面図。
【図4】図1に示したレジスト塗布現像処理システムに装着したレジスト塗布ユニットの全体構成を示す断面図。
【図5】図4に示したレジスト塗布ユニットの平面図。
【図6】レジスト塗布ユニットにおける処理工程を示す工程図。
【図7】レジスト塗布ユニットに用いられる混合液供給手段の他の例を示す断面図。
【図8】レジスト塗布ユニットに用いられる混合液供給手段のさらに他の例を示す断面図。
【図9】レジスト塗布ユニットに用いられる混合液供給手段の別の例を示す断面図。
【図10】従来のレジスト塗布装置の概略構成図。
【符号の説明】
51……スピンチャック(基板保持部材)
52……駆動モータ(回転手段)
60……噴頭
70……駆動機構
80……混合液供給ノズル(混合液供給手段)
90……レジスト液供給ノズル(塗布液供給手段)
W……半導体ウエハ(被処理基板)

Claims (24)

  1. 被処理基板の表面に、塗布液が溶解する溶剤とその溶剤の揮発を抑制する、水素結合を有する揮発抑制物質との混合液を供給する工程と、
    前記混合液を前記被処理基板表面の全面に拡げる工程と、
    前記混合液が供給された被処理基板を回転させつつ被処理基板の略中央に塗布液を供給し、塗布液を被処理基板の径方向外方に拡げて塗布膜を形成する工程と
    を具備することを特徴とする塗布膜形成方法。
  2. 前記揮発抑制物質は、水、メチルアルコール、エチルアルコールから選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項に記載の塗布膜形成方法。
  3. 前記塗布膜を形成する工程の後、残余の塗布液を振り切る工程をさらに具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の塗布膜形成方法。
  4. 前記溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ブチルアセテート、エチルラクテート、エチルセロソルブアセテート、メチルメトキシプロピオネートから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の塗布膜形成方法。
  5. 前記揮発抑制物質の量は前記混合液全体の5質量%以上50質量%未満であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の塗布膜形成方法。
  6. 前記混合液は、予め容器内で前記溶剤と前記揮発抑制物質とを混合して生成され、該容器内に貯留されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の塗布膜形成方法。
  7. 前記混合液は、前記溶剤と前記揮発抑制物質とをスタティックミキサにより混合してからノズルを介して被処理基板に供給されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の塗布膜形成方法。
  8. 前記溶剤と前記揮発抑制物質とをノズル内で混合し、そのノズルから混合液を前記被処理基板の表面に供給することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の塗布膜形成方法。
  9. 前記溶剤と前記揮発抑制物質とを別個に前記被処理基板上に供給し、該被処理基板上でこれらを混合して混合液とすることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の塗布膜形成方法。
  10. 前記被処理基板に供給される混合液は温調されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の塗布膜形成方法。
  11. 前記混合液の供給を被処理基板を停止させた状態で行い、前記混合液を前記被処理基板表面の全面に拡げる工程は、被処理基板を回転させることによって行うことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の塗布膜形成方法。
  12. 前記混合液の供給を被処理基板を回転させた状態で行うことを特徴とする請求項1から請求項11に記載の塗布膜形成方法。
  13. 前記塗布膜を形成した後、塗布液供給停止後に、被処理基板の回転速度を一旦減速する工程をさらに具備することを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の塗布膜形成方法。
  14. 被処理基板の表面に、レジスト液が溶解する溶剤と水との混合液を供給する工程と、
    前記被処理基板を回転させて、前記混合液を前記被処理基板表面の全面に拡げる工程と、
    前記混合液が供給された被処理基板を回転させつつ被処理基板の略中央にレジスト液を供給し、レジスト液を被処理基板の径方向外方に拡げてレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜を形成する工程の後、残余のレジスト液を振り切って膜厚を調整する工程と、
    を具備することを特徴とする塗布膜形成方法。
  15. 前記溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ブチルアセテート、エチルラクテート、エチルセロソルブアセテート、メチルメトキシプロピオネートから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項14に記載の塗布膜形成方法。
  16. 前記溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの少なくとも1種であることを特徴とする請求項15に記載の塗布膜形成方法。
  17. 前記水の量は前記混合液全体の5質量%以上50質量%未満であることを特徴とする請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の塗布膜形成方法。
  18. 回転する被処理基板に塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布膜形成装置であって、
    被処理基板を略水平に保持する基板保持部材と、
    前記基板保持部材を回転させる回転手段と、
    前記基板保持部材に保持された被処理基板に塗布液が溶解する溶剤とその溶剤の揮発を抑制する、水素結合を有する揮発抑制物質との混合液を供給する混合液供給手段と、
    前記基板保持部材に保持された被処理基板の略中央に塗布液を供給する塗布液供給手段と
    を具備し、
    前記塗布膜の形成に先だって、前記混合液供給ノズルから被処理基板に混合液が供給され、前記回転手段により被処理基板が回転されることにより被処理基板の全面に混合液が拡散されることを特徴とする塗布膜形成装置。
  19. 前記揮発抑制物質は、水、メチルアルコール、エチルアルコールから選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項18に記載の塗布膜形成装置。
  20. 前記混合液供給手段は、前記溶剤と前記揮発抑制物質とを混合して前記混合液を予め生成して貯留しておく容器と、この容器から供給された前記混合液を被処理基板に供給する混合液供給ノズルとを有することを特徴とする請求項18または請求項19に記載の塗布膜形成装置。
  21. 前記混合液供給手段は、前記溶剤と前記揮発抑制物質とを混合するスタティックミキサと、このスタティックミキサから供給された前記混合液を被処理基板に供給する混合液供給ノズルとを有することを特徴とする請求項18または請求項19に記載の塗布膜形成装置。
  22. 前記混合液供給手段は、前記溶剤と前記揮発抑制物質とを混合して混合液を生成する混合部を有する混合液供給ノズルを備えたことを特徴とする請求項18または請求項19に記載の塗布膜形成装置。
  23. 前記混合液供給手段は、前記溶剤を被処理基板に供給する溶剤供給ノズルと、前記揮発抑制物質を被処理基板に供給する揮発抑制物質供給ノズルとを有し、これら溶剤供給ノズルと揮発抑制物質供給ノズルとから前記溶剤と前記揮発抑制物質とを別個に前記被処理基板上に供給し、該被処理基板上でこれらを混合して混合液とすることを特徴とする請求項18または請求項19に記載の塗布膜形成装置。
  24. 前記被処理基板に供給される混合液を温調する温調機構をさらに具備することを特徴とする請求項18から請求項23のいずれか1項に記載の塗布膜形成装置。
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