JP3810401B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3810401B2
JP3810401B2 JP2003349871A JP2003349871A JP3810401B2 JP 3810401 B2 JP3810401 B2 JP 3810401B2 JP 2003349871 A JP2003349871 A JP 2003349871A JP 2003349871 A JP2003349871 A JP 2003349871A JP 3810401 B2 JP3810401 B2 JP 3810401B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
drain
mosfet
electrode
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003349871A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005116826A (ja
Inventor
且宏 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP2003349871A priority Critical patent/JP3810401B2/ja
Priority to US10/747,234 priority patent/US7113378B2/en
Publication of JP2005116826A publication Critical patent/JP2005116826A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3810401B2 publication Critical patent/JP3810401B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/02Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components specially adapted for rectifying, oscillating, amplifying or switching and having at least one potential-jump barrier or surface barrier; including integrated passive circuit elements with at least one potential-jump barrier or surface barrier
    • H01L27/0203Particular design considerations for integrated circuits
    • H01L27/0248Particular design considerations for integrated circuits for electrical or thermal protection, e.g. electrostatic discharge [ESD] protection
    • H01L27/0251Particular design considerations for integrated circuits for electrical or thermal protection, e.g. electrostatic discharge [ESD] protection for MOS devices
    • H01L27/0266Particular design considerations for integrated circuits for electrical or thermal protection, e.g. electrostatic discharge [ESD] protection for MOS devices using field effect transistors as protective elements

Description

この発明は、静電破壊防止用保護回路を備えた半導体装置、特に、当該静電破壊防止用保護回路に関するものである。
半導体集積回路装置(以下、単に半導体装置と称する。)では、金属(etal)、酸化膜(xide)及び半導体(emiconductor)の3層構造すなわちMOS構造が多く用いられている。MOS構造を利用したMOS電界効果型トランジスタ(MOSFET)では、ゲートとチャネルとを分離する絶縁膜には、シリコン酸化膜(ゲート酸化膜ともいう。)が使用されている。
半導体装置を外部回路と接続するときなどに、外部回路に帯電している静電気を受けて、半導体装置内の内部回路が静電破壊する恐れがある。この静電破壊を防ぐため、半導体装置の入力端子又は出力端子には、静電破壊防止のための保護回路(以下、静電破壊防止用保護回路という。)が設けられている。
従来、半導体装置の入力端子又は出力端子に設けられた、静電破壊防止用保護回路には、N型トランジスタを用いたものが使用されている。ここでは、入力端子と電源端子との間、及び、入力端子と接地端子との間にそれぞれ、N型トランジスタを配置している。入力端子に、静電気として正の電圧が印加された場合は、それぞれのN型トランジスタのブレークダウンにより、また、静電気として負の電圧が印加された場合は、それぞれのN型トランジスタが導通状態すなわちON(オン)にされることにより、静電気は、電源端子又は接地端子に放電される(例えば、特許文献1参照)。
また、保護回路として相補型MOSFET(以下、CMOSと称する。)を使用した入力回路を備えているものもある。図7から9を参照して、CMOSを使用した入力回路の従来例について説明する。
図7は、従来の静電破壊防止用保護回路を示す回路図である。入力端子221が、入力保護抵抗227を備えた入力線211を経て、保護対象である入力回路229に電気的に接続されている。ここで、入力回路229として、インバータが用いられている。電源線213は電源端子223に接続され、また、接地線215は接地端子225に接続されている。入力線211と電源線213との間にP型MOSFET(以下、PMOSと称する。)251が設置され、入力線211と接地線215との間にN型MOSFET(以下、NMOSと称する。)261が設置されている。ここで、NMOS261としては、P型基板にN型のソース及びドレインが形成され、また、PMOS251としては、P型基板にN型ウェルが形成され、N型ウェルにP型のソース及びドレインが形成されているとする。
PMOS251のソース電極253、ゲート電極257及びウェル電極259が電源線213に接続されている。PMOS251のドレイン電極255は、入力線211に接続されている。
また、NMOS261のソース電極263、ゲート電極267及び基板電極269が、接地線215に接続されている。NMOS261のドレイン電極265は、入力線211に接続されている。
図8は、NMOS261の、電流‐電圧特性を測定する回路を説明するための回路図である。可変電圧電源271の出力用端子に、電流計281を経て、NMOS261のドレイン電極265が接続されている。可変電圧電源271の接地用端子にNMOS261のソース電極263、ゲート電極267及び基板電極269が接続され、さらに、接地端子225に接続されている。電圧計283がNMOS261のソース電極263‐ドレイン電極265間の電圧を測るように接続されている。以下、電流計281で測定される電流をドレイン電流IDと称し、また、電圧計283で測定される電圧をドレイン電圧VDと称する。
図9は、図8を参照して説明した回路による、ドレイン電圧VDとドレイン電流IDとの関係を模式的に示した図である。横軸はドレイン電圧VDを示し、及び、縦軸はドレイン電流IDを示している。
可変電圧電源271の出力電圧すなわちドレイン電圧を0Vの状態から増加させていく。NMOS261のソース電極263、ゲート電極267及び基板電極269が接地されていることから、ゲート‐ソース間に電位差がないので、NMOS261は常にオフ状態である。ドレイン電圧VDを増加させていった場合、ドレイン‐シリコン基板間に形成されるダイオードに逆電圧が印加されていることになり、ドレイン電流IDは流れない。しかし、さらにドレイン電圧VDが増加して、ドレイン‐シリコン基板間に存在するPN接合のブレークダウン電圧VBDを超えると、ドレインから基板に電流が流れ出す。この電流は、ダイオードを流れるブレークダウン電流と、NMOS261に存在する寄生バイポーラトランジスタのエミッタ‐ベース間を流れるベース電流とに分けられる。ドレイン電圧VDがさらに増加すると、ブレークダウン電流とベース電流が増加する。ベース電流が増加して、基板の電位がソースの電位よりもPN接合の順電圧VF(シリコン半導体の場合、約0.6V)分上昇した時点で、基板‐ソース間に順方向電流が流れ、よってNMOS261の寄生バイポーラトランジスタがターンオンする。このときのドレイン電圧をターンオン電圧VTOと称する。
寄生バイポーラトランジスタがターンオンすると、バイポーラトランジスタのコレクタ‐エミッタ間すなわちNMOS261のドレイン‐ソース間に貫通電流が流れるので、ドレイン電圧は急激に低下する。この寄生バイポーラトランジスタの動作を、静電気保護のために用いるのが、現在の保護回路設計の主流となっている。
NMOS261のゲート電極とソース電極は同電位であるため、寄生バイポーラトランジスタがターンオンするときには、ターンオン電圧VTOがドレイン‐ゲート間すなわち、ゲート酸化膜に印加されている状態となる。一般的には、この寄生バイポーラトランジスタのターンオン電圧VTOが、ゲート酸化膜破壊電圧VCよりも低くなるように設定している。
特開平9−284119号公報(段落番号0007〜0013)
しかしながら、半導体装置の微細化、高集積化などに伴い、ゲート酸化膜は薄くなる傾向にある。そのため、ゲート酸化膜破壊電圧VCと、寄生バイポーラトランジスタのターンオン電圧VTOとの差は、縮まっている。また、仕様電圧が20Vを超える高耐圧プロセスによる半導体装置などでは、寄生バイポーラトランジスタのターンオン電圧VTOが、ゲート酸化膜破壊電圧VCよりも高くなる逆転も起こっている。
この発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、この発明の目的は、保護回路の面積の増大を抑えつつ、製造工程の変更を伴わずに、ゲート酸化膜の破壊を防ぐことのできる、半導体装置の静電破壊防止用保護回路を提供することである。
上述した目的を達成するために、この発明の半導体装置は、被保護回路と、該被保護回路の静電破壊を防止するための静電破壊防止用保護回路とを備えている。静電破壊防止用保護回路は、入力端子と、第1電源端子と、第1MOSFETと、電圧制御回路とを備えている。入力端子は、外部回路及び被保護回路と接続されている。第1MOSFETは、入力端子及び被保護回路にドレイン電極が接続されているとともに、第1電源端子にソース電極及び基板電極が接続されている。電圧制御回路は、第1MOSFETのドレイン電極及びソース電極間に接続され、かつ、第1MOSFETのゲート電極の電圧を制御して、第1MOSFETの静電破壊を防止する。
この発明の半導体装置の好適実施例によれば、電圧制御回路は、ドレイン‐ソース間の電圧を分圧するための、第1保護素子及び第2保護素子の直列回路で形成されており、第1及び第2保護素子の接続中点が、第1MOSFETのゲート電極に接続されているのが良い。
また、この発明の半導体装置において、第2電源端子を備えており、第1MOSFETがN型MOSFETであり、第1保護素子がP型MOSFETであり、第2保護素子が抵抗素子であり、第1保護素子のドレイン電極が第1MOSFETのドレイン電極に接続されており、第1保護素子のソース電極が第1MOSFETのゲート電極に接続されており、及び、第1保護素子のゲート電極及び基板電極が抵抗素子を経て第2電源端子に接続されているのが好適である。
また、この発明の半導体装置において、第2電源端子を備えており、第1MOSFETがN型MOSFETであり、第1保護素子がP型MOSFETであり、第2保護素子が抵抗素子であり、第1保護素子のドレイン電極が第1MOSFETのドレイン電極に接続されており、第1保護素子のソース電極が第1MOSFETのゲート電極に接続されており、及び、第1保護素子のゲート電極及びウェル電極が抵抗素子を経て第2電源端子に接続されているのが好適である。
この発明の半導体装置では、電圧制御回路により、第1MOSFETのゲート電極の電位は、ドレイン電極の電位と、ソース電極の電位との間の電位となる。このため、ドレイン‐ゲート間電圧及びゲート‐ソース間電圧をドレイン‐ソース間電圧以下にすることにより、第1MOSFETのターンオン電圧が高い場合でも、第1MOSFETのゲート電極の電位をゲート酸化膜破壊電圧よりも低くすることが可能となる。
この発明の半導体装置では、電圧制御回路が直列接続された第1保護素子と第2保護素子の2つの素子のみで構成されるので、簡単な工程で製造可能となる。
N型MOSFETの第1MOSFETに対して、第1保護素子として保護用PMOSを用いたので、保護用PMOSのPN接合の順方向電圧と保護用PMOSのブレークダウン電圧との和が、NMOSのブレークダウン電圧よりも小さい場合に有効である。すなわち、静電気サージに対して、保護する側の保護用PMOSが、保護される側のN型MOSFETよりも低い電圧で動作するようにしたので、より確実にゲート酸化膜を保護することができる。
第1MOSFETのN型MOSFETと、第1保護素子のP型MOSFETとで、CMOSを形成する場合、従来と同じ工程で、上述の保護回路を形成することができる。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、構成および配置関係についてはこの発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例につき説明するが、各構成の数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に限定されない。
参考例の半導体装置の構成)
図1を参照して、この発明の静電破壊防止用保護回路を備えた、参考例の半導体装置について説明する。図1は、参考例の半導体装置を示す回路図である。
入力端子21が、入力保護抵抗27を備えた入力線11を経て、被保護回路である入力回路29に電気的に接続されている。ここで、入力回路29として、インバータが用いられている。電源線13は、電源端子23に接続され、また、接地線15は、接地端子25に接続されている。
この半導体装置は、2つの静電破壊防止用保護回路、すなわち入力端子21と第1電源端子として電源端子23とを備えて構成される第1の静電破壊防止用保護回路30と、入力端子21と第1電源端子として接地端子25とを備えて構成される第2の静電破壊防止用保護回路32とを含んでいる。
ここで、入力保護抵抗27及び入力回路29については、周知の抵抗素子及び回路構成で実現されるので、説明は省略する。
また、P型基板にN型のソース及びドレインが形成されることでN型MOSFETが構成され、P型基板にN型ウェルが形成され、N型ウェルにP型のソース及びドレインが形成されることでP型MOSFETが構成されるとする。
第1の静電破壊防止用保護回路30は、第1MOSFET及び電圧制御回路40を備えている。入力線11と電源線13との間に、第1MOSFETとして、P型MOSFET(以下、PMOSと称する。)51が設置されている。PMOS51のドレイン電極55は入力線11に接続されている。PMOS51のソース電極53及びウェル電極59は、電源線13に接続されている。このPMOS51のゲート酸化膜を静電破壊から保護するため、入力線11と電源線13との間に、PMOS51のゲート電極57の電位を制御するための電圧制御回路40が設置されている。電圧制御回路40は、PMOS51のドレイン‐ソース間に接続され、第1保護素子と第2保護素子の直列接続によって形成されている。第1保護素子と第2保護素子の接続中点にPMOS51のゲート電極57が接続されることで、PMOS51のゲート電極57の電位は、第1保護素子と第2保護素子の抵抗成分の比による分圧で与えられる。ここでは、第1保護素子を保護用PMOS71とし、第2保護素子を抵抗93としている。
PMOS51のゲート電極57は、抵抗93を経て電源線13に接続されている。保護用PMOS71のドレイン電極75は、入力線11に接続されている。保護用PMOS71のソース電極73、ゲート電極77及びウェル電極79は、PMOS51のゲート電極57に接続されている。
第2の静電破壊防止用保護回路32は、第1MOSFET及び電圧制御回路42を備えている。入力線11と接地線15との間に、第1MOSFETとして、N型MOSFET(以下、NMOSと称する。)61が設置されている。NMOS61のドレイン電極65は入力線11に接続されている。NMOS61のソース電極63及び基板電極69は、接地線15に接続されている。このNMOS61のゲート酸化膜を静電破壊から保護するため、入力線11と接地線15との間に、NMOS61のゲート電極67の電位を制御するための電圧制御回路42が設置されている。電圧制御回路42は、NMOS61のドレイン‐ソース間に接続され、第1保護素子と第2保護素子の直列接続によって形成されている。第1保護素子と第2保護素子の接続中点にNMOS61のゲート電極67が接続されることで、NMOS61のゲート電極67の電位は、第1保護素子と第2保護素子の抵抗成分の比による分圧で与えられる。ここでは、第1保護素子を保護用NMOS81とし、第2保護素子を抵抗95としている。
NMOS61のゲート電極67は、抵抗95を経て接地線15に接続されている。保護用NMOS81のドレイン電極85は、入力線11に接続されている。保護用NMOS81のソース電極83、ゲート電極87及び基板電極89は、NMOS61のゲート電極67に接続されている。
なお、ここでは、第1保護素子としてMOSFET、第2保護素子として抵抗素子を用いたが、第1MOSFETに設定に応じた電圧を与えられる素子を組み合わせても良い。第1保護素子は、通常の信号レベルの電圧では、オフ状態にある必要があるので、例えば、ダイオードで実現される。第2保護素子としては抵抗値を与えれば良いので、例えば、FETを常にオン状態にしてその抵抗値を用いても良い。
参考例の半導体装置の動作)
図2及び図3を参照して、参考例の半導体装置の動作について説明する。
図2は、第2の静電破壊防止用保護回路32の特性を測定する回路を説明するための回路図である。入力端子21と接地端子25との間に可変電圧電源271を設けて、入力端子21に電圧を印加する。このときの、NMOS61のドレイン‐ソース間電圧(以下、ドレイン電圧と称する。)V1を第1電圧計285により測定し、NMOS61のドレイン‐ゲート間電圧V2を第2電圧計287により測定する。
図3は、図2を参照して説明した回路による、NMOS61のドレイン電圧V1及びドレイン‐ゲート間電圧V2の変化を示す図である。横軸は時間を示し、及び縦軸は電圧を示している。
可変電圧電源271の出力電圧を、0Vの状態から増加させていくと、ドレイン電圧V1及びドレイン‐ゲート間電圧V2は、それぞれ増加する。このとき、NMOS61及び保護用NMOS81は共にオフ状態であるので、ドレイン電圧V1及びドレイン‐ゲート間電圧V2は、同じ電圧である。その後、ドレイン電圧V1がNMOS61のドレイン‐基板間のPN接合のブレークダウン電圧VBDに達した時点で、NMOS61のドレイン‐基板間がブレークダウンを起こしブレークダウン電流が流れる。また、NMOS61のドレイン‐ゲート間電圧V2は、保護用NMOS81のドレイン‐基板間の電圧に対応するので、保護用NMOS81のドレイン‐基板間のPN接合もブレークダウンを起こし、ブレークダウン電流が流れる。保護用NMOS81を流れるブレークダウン電流は、抵抗95を経て接地端子25へ流れる。保護用NMOS81及び抵抗95にブレークダウン電流が流れることにより、抵抗95の両端で電位差が生じるので、その電位差の分だけNMOS61のドレイン‐ゲート間電圧V2は、ドレイン電圧V1よりも小さくなる。ドレイン‐ゲート間電圧V2がブレークダウン電圧VBD以下になると、ブレークダウン電流は止まる。このように、保護用NMOS81のドレイン‐基板間のPN接合は、間欠的に導通するが、全体として、ドレイン‐ゲート間電圧V2は、ドレイン電圧V1と等しい値で増加する。保護用NMOS81及び抵抗95にブレークダウン電流が流れることによる電圧降下が起こっても、ドレイン電圧V1及びドレイン‐ゲート間電圧V2が、V2>VBDを維持できるだけの電圧に達すると、保護用NMOS81に定常的にブレークダウン電流が流れる。このとき、保護用NMOS81の実効抵抗値をR1(=ΔV/ΔI)、抵抗95の抵抗値をR2とすると、NMOS61のドレイン‐ゲート間電圧V2は、
V2=V1*R1/(R1+R2)
となる。
これ以降は、NMOS61のドレイン‐ゲート間電圧V2は、抵抗値R1及びR2の比によって決まる電圧に抑えることができる。さらにドレイン電圧V1が上昇してNMOS61に寄生するバイポーラトランジスタのターンオン電圧VTOに達すると、NMOS61のドレイン‐ソース間(寄生バイポーラトランジスタのコレクタ‐エミッタ間)に貫通電流が流れるので、ドレイン電圧V1が急速に低下する。NMOS61のドレイン‐ゲート間電圧V2は、ドレイン電圧V1に追従して低下する。
実際には、抵抗値R1及びR2の比は、ブレークダウン電圧VBD、ゲート酸化膜破壊電圧VC及びNMOS61に寄生するバイポーラトランジスタのターンオン電圧VTOの3つの数値から決定する。ゲート酸化膜破壊を防止するためには、ドレイン‐ゲート間電圧V2を常にゲート酸化膜破壊電圧VC以下に保つようにすれば良く、以下の2つの条件を満足するように抵抗値R1及びR2を設定する。
(1)ドレイン電圧V1がゲート酸化膜破壊電圧VCに達した時点で、V2>VBDを維持できる。
(2)ドレイン電圧V1がターンオン電圧VTOに達した時点で、V2<VCとなっている。
例として、高耐圧プロセスによるNMOSでのドレイン電圧‐ドレイン電流の関係を図10に示す。横軸はドレイン電圧VDを示し、及び縦軸はドレイン電流IDを示す。ここでは、ゲート酸化膜であるシリコン酸化膜の厚さを50nmとしているので、ゲート酸化膜破壊電圧VCは50V程度である。ドレイン電圧VDを上昇させると、ブレークダウン電圧VBDの29Vで、ドレイン電流IDが流れ始める。このNMOSの寄生バイポーラトランジスタのターンオン電圧VTOが75Vのため、寄生バイポーラトランジスタがターンオンせずに、ゲート酸化膜破壊電圧VCの50Vを超える。
ここで、参考例の半導体装置の第2の静電破壊防止用保護回路32で用いられている保護用NMOS81及び抵抗95の、抵抗値R1及びR2の比を3:2にすると、ドレイン電圧V1が酸化膜破壊電圧VCの50Vに達したときには、ドレイン‐ゲート間電圧V2が30Vであり、保護用NMOS81にブレークダウン電流が定常的に流れる。その後、ドレイン電圧V1がさらに増加した場合、ドレイン‐ゲート間電圧V2は、保護用NMOS81と抵抗値95により、ドレイン電圧V1の60%に抑えられる。ドレイン電圧V1が寄生バイポーラトランジスタのターンオン電圧VTOである75Vに達したときは、ドレイン‐ゲート間電圧V2は45Vである。寄生バイポーラトランジスタがターンオンした後は、ドレイン電圧V1及びドレイン‐ゲート間電圧V2は、急激に低下する。図1の回路で、ゲート酸化膜破壊電圧VC以上の大きさの正の電圧が入力端子から入力された場合は、上述のようにNMOS61と保護用NMOS81のゲート酸化膜は保護される。
また、入力回路に通常の信号レベル(0〜5V)の入力がある場合は、NMOS61及び保護用NMOS81はともにOFF(オフ)状態であり、PN接合のブレークダウン電圧よりも低いので、この入力保護回路は寄与しない。
次に負の静電気サージが侵入する場合について説明する。PN接合の順方向電圧を超えた時点で、ドレイン‐基板間に電流が流れ、NMOS61のドレイン‐ゲート間及びソース‐ゲート間、並びに、保護用NMOS81のドレイン‐ゲート間及びソース‐ゲート間の電圧は、順方向電圧VF程度になるので、ゲート酸化膜の破壊は起こらない。
PMOS51、保護用PMOS71及び抵抗93を備えて構成される第1の静電破壊防止用保護回路30の動作は、NMOS61、保護用NMOS81及び抵抗95を備えて構成される第2の静電破壊防止用保護回路32の動作に対して極性が反転しているが、基本動作は同じである。
通常の信号レベル(0〜5V)の電圧が、入力端子21から入力回路29に対して入力されたのであれば、PMOS51と保護用PMOS71はともにオフ状態であり、入力回路の信号レベルが、電源端子23の電位(例えば+12V)より低いので、ダイオードとして動作し、入力信号に影響を与えない。
入力電圧が電源端子23の電圧よりも高くなると、PN接合の順方向電圧を超えた時点で、ドレイン‐基板間に電流が流れ、PMOS51のドレイン‐ゲート間及びゲート‐ソース間、並びに、保護用PMOS71のドレイン‐ゲート間及びゲート‐ソース間の電位差は、順方向電圧程度になるので、ゲート酸化膜の破壊は起こらない。
入力端子21に入力される電圧を、0Vの状態から負の方向へ増加させていくと、PMOS51のドレイン‐ソース電圧(以下、ドレイン電圧という。)V4及びドレイン‐ゲート間電圧V5は、それぞれ、負の方向へ増加する。PMOS51及び保護用PMOS71は共にオフ状態であるので、ドレイン電圧V4及びドレイン‐ソース間電圧V5は同じ電圧である。その後、ドレイン電圧V4がPMOS51のドレイン‐ウェル間のPN接合のブレークダウン電圧VBDに達した時点で、PMOS51のドレイン‐ウェル間がブレークダウンを起こしブレークダウン電流が流れる。また、PMOS51のドレイン‐ゲート間電圧V5は、保護用PMOS71のドレイン‐ウェル間の電圧に対応するので、保護用PMOS71のドレインとウェル間のPN接合もブレークダウンを起こし、ブレークダウン電流が流れる。保護用PMOS71を流れるブレークダウン電流は、抵抗93を経て電源端子23へ流れる。保護用PMOS71及び抵抗93にブレークダウン電流が流れることにより、抵抗93の両端で電位差が生じるので、その電位差の分だけPMOS51のドレイン‐ゲート間電圧V5は、ドレイン電圧V4よりも小さくなる。ドレイン‐ゲート間電圧V5がブレークダウン電圧VBD以下になると、ブレークダウン電流は止まる。このように、保護用PMOS71のドレイン‐基板間のPN接合は、間欠的に導通するが、全体として、ドレイン‐ゲート間電圧V5は、ドレイン電圧V4と等しい値で増加する。保護用PMOS71及び抵抗93にブレークダウン電流が流れることによる電圧降下が起こっても、ドレイン電圧V4及びドレイン‐ゲート間電圧V5が、V5>VBDを維持できるだけの電圧に達すると、保護用PMOS71に定常的にブレークダウン電流が流れる。このとき、保護用PMOS71の実効抵抗値をR3(=ΔV/ΔI)、抵抗93の抵抗値をR4とすると、PMOS51のドレイン‐ゲート間電圧V5は、
V5=V4*R3/(R3+R4)
となる。
これ以降は、PMOS51のドレイン‐ゲート間電圧V5は、抵抗値R3及びR4の比によって決まる電圧に抑えることができる。さらにドレイン電圧V4が増加してPMOS51に寄生するバイポーラトランジスタのターンオン電圧VTOに達すると、PMOS51のドレイン‐ソース間(寄生バイポーラトランジスタのコレクタ‐エミッタ間)に貫通電流が流れるので、ドレイン電圧V4が急速に低下する。PMOS51のドレイン‐ゲート間電圧V5は、ドレイン電圧V4に追従して減少する。
ここで、抵抗値R3とR4の比率は、抵抗値R1とR2の比率と同様に、以下の2つの条件を満たすように設定すればよい。
(1a)ドレイン電圧V4がゲート酸化膜破壊電圧VCに達した時点で、V5>VBDを維持できる。
(1b)ドレイン電圧V4がターンオン電圧VTOに達した時点で、V5<VCとなっている。
このように設定することで、PMOS51のゲート酸化膜破壊電圧VC以上の大きさの負の電圧が入力端子から入力された場合でも、上述のようにPMOS51及び保護用PMOS71のゲート酸化膜は保護される。
(第1実施形態の効果)
正の静電気サージに対してゲート酸化膜破壊を起こしやすいNMOS61については、ドレイン電圧V1が、ゲート酸化膜破壊電圧VCを超えるレベルまで増加しても、ゲートの電位を保護用NMOS81と抵抗95の働きによって、ゲート酸化膜破壊電圧VCよりも低い電位に抑えることができるので、ゲート酸化膜は破壊されない。同様に、負の静電気サージに対してゲート酸化膜破壊を起こしやすいPMOS51については、ドレイン電圧V4の絶対値がゲート酸化膜破壊電圧VCを超えるレベルまで増加しても、ゲートの電位を保護用PMOS71と抵抗93の働きによって、ゲート酸化膜破壊電圧VCよりも低い電位に抑えることができるので、ゲート酸化膜は破壊されない。
保護用PMOS71と抵抗93及び保護用NMOS81と抵抗95は、抵抗比を調整すれば良く、小面積で設計できるので、保護回路占有面積の増大は軽微である。また、従来と同じ構造のMOSFETと抵抗を用いるだけなので、製造工程の追加を伴わない。例えば、保護される対象となるNMOSトランジスタのゲート幅が100〜300μm程度に対し、保護用NMOS81はゲート幅が10μm程度のものを用い、保護抵抗95には、抵抗幅5μm程度のものを用いれば良い。従って、配線領域の増分を含めても、数%から10数%分の占有面積の増大に抑えることができる。
なお、この発明の静電破壊防止用保護回路は、MOS(etal−xide−emiconductor)構造を利用した半導体集積回路に、被保護回路である入力回路を含む素子と一体として形成された場合、一つの半導体装置として実施可能であるが、静電破壊防止用保護回路を別体として形成しても良い。
この発明の半導体装置の構成)
図4を参照して、この発明の静電破壊防止用保護回路を備えた半導体装置について説明する。図4は、この発明の半導体装置の半導体装置を示す回路図である。ここで、NMOSとしては、P型基板にN型のソース及びドレインが形成され、PMOSとしては、P型基板にN型ウェルが形成され、N型ウェルにP型のソース及びドレインが形成されるとする。
入力端子121が、入力保護抵抗127を備えた入力線111を経て、保護対象である入力回路129に電気的に接続されている。ここで、入力回路129として、インバータが用いられている。電源線113は、電源端子123に接続され、また、接地線115は、接地端子125に接続されている。
この半導体装置は、2つの静電破壊防止用保護回路、すなわち、入力端子121と第1電源端子として電源端子123とを備えて構成される第1の静電破壊防止用保護回路130と、入力端子121と第1電源端子として接地端子125とを備えて構成される第2の静電破壊防止用保護回路132とを含んでいる。
ここで、入力保護抵抗127及び入力回路29については、周知の抵抗素子及び回路構成で実現されるので、説明は省略する。
第1の静電破壊防止用保護回路130は、第1MOSFET及び電圧制御回路140を備えている。入力線111と電源線113との間に、第1MOSFETとして、PMOS151が設置されている。PMOS151のドレイン電極155は入力線111に接続されている。PMOS151のソース電極153及びウェル電極159は、電源線113に接続されている。このPMOS151のゲート酸化膜を静電破壊から保護するため、入力線111と電源線113との間に、PMOS151のゲート電極157の電位を制御するための電圧制御回路140が設置されている。電圧制御回路140は、PMOS151のドレイン‐ソース間に接続され、第1保護素子と第2保護素子の直列接続によって形成されている。第1保護素子と第2保護素子の接続中点にPMOS151のゲート電極157が接続されることで、PMOS151のゲート電極157の電位は、第1保護素子と第2保護素子の抵抗成分の比による分圧で与えられる。ここでは、第1保護素子を保護用PMOS171とし、第2保護素子を抵抗193としている。
PMOS151のゲート電極157は、抵抗193を経て電源線113に接続されている。保護用PMOS171のドレイン電極175は、入力線111に接続されている。保護用PMOS171のソース電極173、ゲート電極177及びウェル電極179は、PMOS151のゲート電極157に接続されている。
第2の静電破壊防止用保護回路132は、第1MOSFET及び電圧制御回路142を備えている。入力線111と接地線115との間に、第1MOSFETとして、NMOS161が設置されている。NMOS161のドレイン電極165は入力線111に接続されている。NMOS161のソース電極163及び基板電極169は、接地線115に接続されている。このNMOS161のゲート酸化膜を静電破壊から保護するため、入力線111と接地線115との間に、NMOS161のゲート電極167の電位を制御するための電圧制御回路142が設置されている。電圧制御回路142は、NMOS161のドレイン‐ソース間に接続され、第1保護素子と第2保護素子の直列接続によって形成されている。第1保護素子と第2保護素子の接続中点にNMOS161のゲート電極が接続されることで、NMOS161のゲート電極167の電位は、第1保護素子と第2保護素子の抵抗成分の比による分圧で与えられる。ここでは、第1保護素子を保護用PMOS181とし、第2保護素子を抵抗195としている。
NMOS161のゲート電極167は、抵抗195を経て、第1電源線としての接地線115に接続されている。保護用PMOS181のドレイン電極185は、入力線111に接続されている。保護用PMOS181のソース電極183は、NMOS161のゲート電極167に接続されている。保護用PMOS181のゲート電極187及びウェル電極189は、第2電源線として電源線113に、抵抗193を経て接続されている。
なお、ここでは、第1保護素子としてMOSFET、第2保護素子として抵抗素子を用いたが、第1MOSFETの設定に応じた電圧を与えられる素子を組み合わせても良い。第1保護素子は、通常の信号レベルの電圧では、オフ状態にある必要があるので、例えば、ダイオードで実現される。第2保護素子としては抵抗値を与えれば良いので、例えば、FETを常にオン状態にして、その抵抗値を用いても良い。
この発明の半導体装置の動作)
図5及び図6を参照して、この発明の半導体装置の動作について説明する。なお、PMOS151、保護用PMOS171及び抵抗193による回路の動作は、参考例で説明した、PMOS51、保護用PMOS71及び抵抗93による回路の動作と同様なので、説明を省略する。
図5は、第2の静電破壊防止用保護回路132の特性を測定する回路を説明するための回路図である。入力端子121と接地端子125との間に可変電圧電源271を設けて、入力端子121に電圧を印加する。このときの、NMOS161のドレイン‐ソース間電圧(以下、ドレイン電圧と称する。)V11を第1電圧計285により測定し、NMOS161のドレイン‐ゲート間電圧V12を第2電圧計287により測定する。
図6は、図5を参照して説明した回路による、NMOS161のドレイン電圧V11及びドレイン‐ゲート間電圧V12の変化を示す図である。横軸は時間を示し、及び縦軸は電圧を示している。
可変電圧電源271の出力電圧を、0Vの状態から増加させていくと、ドレイン電圧V11及びドレイン‐ゲート間電圧V12は、それぞれ増加する。このとき、NMOS161及び保護用PMOS181は共にオフ状態であるので、ドレイン電圧V11及びドレイン‐ゲート間電圧V12は、同じ電圧である。ドレイン電圧V11及びドレイン‐ゲート間電圧V12がPN接合の順方向電圧VFに達すると、ウェル電位は、ドレイン電圧V11に追従して上昇する。その後、ドレイン電圧V11が保護用PMOS181のPN接合のブレークダウン電圧VBDに達した時点で、保護用PMOS181のPN接合がブレークダウンを起こし、ブレークダウン電流が流れる。保護用PMOS181を流れるブレークダウン電流は、抵抗195を経て接地端子125へ流れる。保護用PMOS181及び抵抗195にブレークダウン電流が流れることにより、抵抗195の両端で電位差が生じるので、その電位差の分だけNMOS161のドレイン‐ゲート間電圧V12は、ドレイン電圧V11よりも小さくなる。ドレイン‐ゲート間電圧V12がブレークダウン電圧VBD以下になると、ブレークダウン電流は止まる。このため、保護用PMOS181のドレイン‐ウェル間は、間欠的に導通するが、全体として、ドレイン‐ゲート間電圧V12は、ドレイン電圧V11と等しい値で増加する。
ドレイン電圧V11及びドレイン‐ゲート間電圧V12が、ブレークダウン電流が流れることによる電圧降下が起こっても、V12>VBDを維持できるだけの電圧に達すると、保護用PMOS181に定常的にブレークダウン電流が流れる。このとき、保護用PMOS181の実効抵抗値をR11(=ΔV/ΔI)、抵抗195の抵抗値をR12とすると、NMOS161のドレイン‐ゲート間電圧V12は、
V12=V11*R11/(R11+R12)
となる。
これ以降、NMOS161のドレイン‐ゲート間電圧V12は、抵抗値R11及びR12の比によって決まる電圧に抑えることができる。さらにドレイン電圧V11が上昇してNMOS161に寄生するバイポーラトランジスタのターンオン電圧VTOに達すると、NMOS161のドレイン‐ソース間(寄生バイポーラトランジスタのコレクタ‐エミッタ間)に貫通電流が流れるので、ドレイン電圧V11が急速に低下する。NMOS161のドレイン‐ゲート間電圧V12は、ドレイン電圧V11に追従して低下する。
実際には、抵抗値R11及びR12の比は、ブレークダウン電圧VBD、ゲート酸化膜破壊電圧VC及びNMOS161に寄生するバイポーラトランジスタのターンオン電圧VTOの3つの数値から決定する。ゲート酸化膜破壊を防止するためには、ドレイン‐ゲート間電圧V12を常にゲート酸化膜破壊電圧VC以下に保つようにすれば良く、以下の2つの条件を満足するように抵抗値R11及びR12を設定する。
(1b)ドレイン電圧V11がゲート酸化膜破壊電圧VCに達した時点で、V12>VBDを維持できる。
(2b)ドレイン電圧V11がターンオン電圧VTOに達した時点で、V12<VCとなっている。
また、入力回路に通常の信号レベル(0〜5V)の入力がある場合は、NMOS161及び保護用PMOS181はともにOFF(オフ)状態であり、PN接合のブレークダウン電圧よりも低いので、この入力保護回路は寄与しない。
次に負の静電気サージが侵入する場合について説明する。PN接合の順方向電圧を超えた時点で、NMOS161のドレイン‐基板間に電流が流れ、NMOS161のドレイン‐ゲート間及びソース‐ゲート間、並びに、保護用PMOS181のドレイン‐ゲート間及びソース‐ゲート間の電圧は、順方向電圧VF程度になるので、ゲート酸化膜の破壊は起こらない。
この発明の半導体装置の効果)
正の静電気サージに対してゲート酸化膜破壊を起こしやすいNMOS161については、ドレイン電圧がゲート酸化膜破壊電圧VCを超えるレベルまで上昇しても、ゲート電位は保護用PMOS181と抵抗195の働きによって、ゲート酸化膜破壊電圧VCよりも低い電位に抑えることができるので、ゲート酸化膜は破壊されない。
特に、保護用PMOS181を用いたので、保護用PMOS181のPN接合の順方向電圧と保護用PMOS181のブレークダウン電圧との和が、NMOS161のブレークダウン電圧よりも小さい場合に有効である。すなわち、静電気サージに対して、保護する側の回路が、保護される側のトランジスタよりも低い電圧で動作するようにしたので、より確実にゲート酸化膜を保護することができる。
保護用PMOS171と抵抗193、及び、保護用PMOS181と抵抗195は、抵抗比を調整すれば良く、小面積で設計できるので、保護回路占有面積の増大は軽微である。また、従来と同じ構造のFETと抵抗を用いるだけなので、製造工程の追加を伴わない。 なお、この発明の静電破壊防止用保護回路は、MOS構造を利用した半導体集積回路に、被保護回路である入力回路を含む素子と一体として形成された場合、一つの半導体装置として実施可能であるが、静電破壊防止用保護回路を別体として形成しても良い。
参考例の半導体装置を示す図である。 参考例の半導体装置の特性を測定するための回路を示す図である。 参考例の半導体装置のドレイン電圧とドレイン‐ゲート間電圧の関係を示す図である。 この発明の半導体装置を示す図である。 この発明の半導体装置の特性を測定するための回路を示す図である。 この発明の半導体装置のドレイン電圧とドレイン‐ゲート間電圧の関係を示す図である。 従来の半導体装置を示す図である。 背景技術の半導体装置の特性を測定するための回路を示す図である。 ドレイン電圧とドレイン電流の関係を示す図である。 高耐圧プロセスによるNMOSのドレイン電圧‐ドレイン電流の関係の例を示す図である。
符号の説明
11、111、211 入力線
13、113、213 電源線
15、115、215 接地線
21、121、221 入力端子
23、123、223 電源端子
25、125、225 接地端子
27、127、227 入力保護抵抗
29、129、229 入力回路(インバータ)
30、32、130、132 静電破壊防止用保護回路
40、42、140、142 電圧制御回路
51、151、251 PMOS
53、153、253 PMOSのソース電極
55、155、255 PMOSのドレイン電極
57、157、257 PMOSのゲート電極
59、159、259 PMOSのウェル電極
61、161、261 NMOS
63、163、263 NMOSのソース電極
65、165、265 NMOSのドレイン電極
67、167、267 NMOSのゲート電極
69、169、269 NMOSの基板電極
71、171、181 保護用PMOS
73、173、183 保護用PMOSのソース電極
75、175、185 保護用PMOSのドレイン電極
77、177、187 保護用PMOSのゲート電極
79、179、189 保護用PMOSのウェル電極
81 保護用NMOS
83 保護用NMOSのソース電極
85 保護用NMOSのドレイン電極
87 保護用NMOSのゲート電極
89 保護用NMOSの基板電極
93、95、193、195 抵抗
271 可変電圧電源
281 電流計
283 電圧計
285 第1電圧計
287 第2電圧計

Claims (5)

  1. 被保護回路と、該被保護回路の静電破壊を防止するための静電破壊防止用保護回路とを備える半導体装置において、
    該静電破壊防止用保護回路は、
    外部回路及び前記被保護回路と接続される入力端子と、
    第1電源端子と、
    該入力端子及び前記被保護回路にドレイン電極が接続されているとともに、前記第1電源端子にソース電極及び基板電極が接続されている第1MOSFETと、
    該第1MOSFETのドレイン電極及びソース電極間に接続され、かつ、該第1MOSFETのゲート電極の電圧を制御して、該第1MOSFETの静電破壊を防止する電圧制御回路と、
    第2電源端子
    を備え、
    前記電圧制御回路は、ドレイン‐ソース間の電圧を分圧するための、第1保護素子及び第2保護素子の直列回路で形成されており、
    前記第1及び第2保護素子の接続中点が、前記第1MOSFETのゲート電極に接続されており、
    前記第1MOSFETがN型MOSFETであり、
    前記第1保護素子がP型MOSFETであり、
    前記第2保護素子が抵抗素子であり、
    前記第1保護素子のドレイン電極が前記第1MOSFETのドレイン電極に接続されており、
    前記第1保護素子のソース電極が前記第1MOSFETのゲート電極に接続されており、及び、
    前記第1保護素子のゲート電極及び基板電極が抵抗素子を経て前記第2電源端子に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 被保護回路と、該被保護回路の静電破壊を防止するための静電破壊防止用保護回路とを備える半導体装置において、
    該静電破壊防止用保護回路は、
    外部回路及び前記被保護回路と接続される入力端子と、
    第1電源端子と、
    該入力端子及び前記被保護回路にドレイン電極が接続されているとともに、前記第1電源端子にソース電極及び基板電極が接続されている第1MOSFETと、
    該第1MOSFETのドレイン電極及びソース電極間に接続され、かつ、該第1MOSFETのゲート電極の電圧を制御して、該第1MOSFETの静電破壊を防止する電圧制御回路と、
    第2電源端子
    を備え、
    前記電圧制御回路は、ドレイン‐ソース間の電圧を分圧するための、第1保護素子及び第2保護素子の直列回路で形成されており、
    前記第1及び第2保護素子の接続中点が、前記第1MOSFETのゲート電極に接続されており、
    前記第1MOSFETがN型MOSFETであり、
    前記第1保護素子がP型MOSFETであり、
    前記第2保護素子が抵抗素子であり、
    前記第1保護素子のドレイン電極が前記第1MOSFETのドレイン電極に接続されており、
    前記第1保護素子のソース電極が前記第1MOSFETのゲート電極に接続されており、及び、
    前記第1保護素子のゲート電極及びウェル電極が抵抗素子を経て前記第2電源端子に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 入力端子と、
    第1電源線と、
    該第1電源線とは異なる第2電源線と、
    前記入力端子に接続される入力線と、
    該入力線に接続される入力回路と、
    ゲート電極、前記入力線に接続されるドレイン電極、前記第1電源線に接続されるソース電極及び基板電極を有する第1MOSFETと、
    一端が前記第1電源線に接続され、他端が前記第1MOSFETのゲート電極に接続される第2保護素子と、
    前記第2電源線と抵抗を介して接続されるゲート電極及びウェル電極と、前記入力線に接続されるドレイン電極と、前記第2保護素子の他端に接続されるソース電極とを有する第1保護素子と
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  4. 前記第1MOSFETはN型MOSFETであり、
    前記第1保護素子はP型MOSFETである
    ことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記第2保護素子及び前記抵抗は抵抗素子である
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置。
JP2003349871A 2003-10-08 2003-10-08 半導体装置 Expired - Fee Related JP3810401B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003349871A JP3810401B2 (ja) 2003-10-08 2003-10-08 半導体装置
US10/747,234 US7113378B2 (en) 2003-10-08 2003-12-30 ESD breakdown prevention protection circuit

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003349871A JP3810401B2 (ja) 2003-10-08 2003-10-08 半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005116826A JP2005116826A (ja) 2005-04-28
JP3810401B2 true JP3810401B2 (ja) 2006-08-16

Family

ID=34419716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003349871A Expired - Fee Related JP3810401B2 (ja) 2003-10-08 2003-10-08 半導体装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7113378B2 (ja)
JP (1) JP3810401B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5576674B2 (ja) * 2010-02-23 2014-08-20 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置
JP2019106500A (ja) * 2017-12-14 2019-06-27 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 保護回路

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3499578B2 (ja) 1992-09-18 2004-02-23 株式会社東芝 半導体集積回路
JPH06310715A (ja) 1993-04-27 1994-11-04 Nippon Steel Corp 入出力保護回路
US5311391A (en) 1993-05-04 1994-05-10 Hewlett-Packard Company Electrostatic discharge protection circuit with dynamic triggering
JP2001358297A (ja) * 2000-06-14 2001-12-26 Nec Corp 静電保護回路
JP2003060058A (ja) 2001-08-20 2003-02-28 Mitsumi Electric Co Ltd 静電保護回路

Also Published As

Publication number Publication date
US20050078420A1 (en) 2005-04-14
US7113378B2 (en) 2006-09-26
JP2005116826A (ja) 2005-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6404269B1 (en) Low power SOI ESD buffer driver networks having dynamic threshold MOSFETS
US7394631B2 (en) Electrostatic protection circuit
US9184586B2 (en) SiGe based gate driven PMOS trigger circuit
US20050180076A1 (en) Electrostatic discharge protection circuit
US7643258B2 (en) Methods and apparatus for electrostatic discharge protection in a semiconductor circuit
US6239958B1 (en) Electrostatic damage protection circuit and dynamic random access memory
KR101034614B1 (ko) 정전기 보호 회로
JP2005333691A (ja) 過電流検出回路及びこれを有する電源装置
US8102002B2 (en) System and method for isolated NMOS-based ESD clamp cell
US10181721B2 (en) Area-efficient active-FET ESD protection circuit
JP2006080160A (ja) 静電保護回路
US20210013714A1 (en) Electrostatic discharge protection circuit and operation method
JPH09162298A (ja) 半導体装置
US6967378B2 (en) Semiconductor integrated circuit device configured to prevent the generation of a reverse current in a MOS transistor
US8125749B2 (en) Electrostatic protection circuit
JP6177939B2 (ja) 半導体集積回路装置
JP6398696B2 (ja) 静電気保護回路及び半導体集積回路装置
US20030043517A1 (en) Electro-static discharge protecting circuit
JP3464340B2 (ja) 半導体集積回路装置
JP2019103015A (ja) 電源逆接続保護機能を備えた負荷駆動回路
JP3526853B2 (ja) 半導体装置の静電気破壊防止回路
JP6405986B2 (ja) 静電気保護回路及び半導体集積回路装置
US8008727B2 (en) Semiconductor integrated circuit device including a pad and first mosfet
JP3810401B2 (ja) 半導体装置
JP3617425B2 (ja) 半導体集積回路装置の入力インターフェイス回路

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060523

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090602

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100602

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100602

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110602

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120602

Year of fee payment: 6

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120602

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees