JP3810307B2 - 電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電した電力を外部電力負荷に供給する燃料電池と、この燃料電池の発電電力が前記外部電力負荷に供給する負荷電力より大きいときの余剰電力を処理する電力処理手段と、前記負荷電力の大きさを検出する負荷電力検出手段と、前記燃料電池及び前記電力処理手段の運転状態を管理する管理手段とが備えられ、前記管理手段が、前記燃料電池の発電電力が前記負荷電力より大である余剰電力発生状態であれば、その余剰電力を前記電力処理手段にて処理させるべく管理するように構成されている電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記構成の電源装置においては、燃料電池はその発電出力を短時間毎に変更調整することは運転効率の低下を招く不利があるから、燃料電池の発電電力を一定値に維持させた状態で電力を供給するようにして、前記燃料電池の発電電力が前記負荷電力より大である余剰電力発生状態であれば、その余剰電力を前記電力処理手段にて処理させるようになっており、前記電力処理手段としては、1つの電力処理形態を備える1種類のものを備える構成となっていた。
例えば、電力処理手段として余剰電力を蓄電する蓄電装置を備えて、余剰電力が発生したときには、その余剰電力を常に蓄電装置に蓄電させる構成、あるいは、電力処理手段として余剰電力を供給することにより給湯用の貯湯タンク内の湯水を加熱する電気式加熱装置を備えて、余剰電力が発生したときには、その余剰電力を用いて常に電気式加熱装置にて温水を加熱する構成等があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成においては、燃料電池の運転効率を低下させずに、その余剰電力を適宜処理することができるのであるが、前記電力処理手段としては、1つの電力処理形態を備える1種類のものを備える構成となっていたために、次のような不利な面があり、改善の余地があった。
【0004】
すなわち、上記したような燃料電池の発電出力が負荷電力の予測値に応じて予め最も適切な値となるように設定している場合であっても、外部電力負荷の実際の負荷電力が予測値から変動するような場合においては、多めの余剰電力が発生することがある。そうすると、例えば、余剰電力を蓄電装置に蓄電させる場合においては、このような蓄電装置は、蓄電可能な電力量というのは限界があり、満充電状態になるとそれ以上電力を蓄電することはできないものであり、余剰電力を適切に処理することができないものとなるおそれがある。
又、電力処理手段として余剰電力を供給することにより給湯用の貯湯タンク内の湯水を加熱する電気式加熱装置を備えている場合であっても、同様にして、給湯用の貯湯タンクにおける湯水の加熱需要が少ない場合には、余剰電力を適切に処理することができないものとなるおそれがある。
【0005】
そこで、このような不利を回避するために、電力処理手段として、電力処理形態が異なる複数種の電力処理部を備える構成として、予め供給すべき順番を設定しておいて、余剰電力が多めに発生しても複数の電力処理部にて適宜処理させる構成が考えられる。例えば、電力処理手段として、前記蓄電装置と前記電気式加熱装置とを夫々備える構成として、燃料電池にて余剰電力が発生するときは、先ず、蓄電装置にて蓄電させる構成として、蓄電装置が満充電状態であれば前記電気式加熱装置にて余剰電力を処理させるような構成である。
【0006】
このような改良構成においては、余剰電力を適切に処理することができないという不利を回避することはできるものの、例えば、給湯需要が大であり給湯用の貯湯タンク内の湯水を加熱する加熱量が多く必要である場合であっても、蓄電装置が満充電状態でなければ電気式加熱装置に余剰電力が供給されず、電気式加熱装置は蓄電装置が満充電状態になるまで長時間待機する必要があり、電力処理手段における現時点での状態に対応させて余剰電力を適切な状態で処理しているとは言えないものであり、この点で未だ改善の余地がある。
【0007】
本発明はかかる点に着目してなされたものであり、その目的は、上記したような従来技術における不利を解消して、電力処理手段における現時点での状態に対応させて余剰電力を適切な状態で処理させることが可能となる電源装置を提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1によれば、発電した電力を外部電力負荷に供給する燃料電池と、この燃料電池の発電電力が前記外部電力負荷に供給する負荷電力より大きいときの余剰電力を処理する電力処理手段と、前記負荷電力の大きさを検出する負荷電力検出手段と、前記燃料電池及び前記電力処理手段の運転状態を管理する管理手段とが備えられ、前記管理手段が、前記燃料電池の発電電力が前記負荷電力より大である余剰電力発生状態であれば、その余剰電力を前記電力処理手段にて処理させるべく管理するように構成されている電源装置において、前記電力処理手段が、電力処理形態が異なる複数種の電力処理部を備えて構成され、前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、前記複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報と、前記複数種の電力処理部うちで前記余剰電力を処理するものを、前記現状情報を参照しながら選択するための選択条件として予め設定された選択条件情報とに基づいて、その余剰電力を処理する電力処理部を選択して、その選択した電力処理部にて前記余剰電力を処理すべく管理するように構成されている。
【0009】
すなわち、電力処理形態が異なる複数種の電力処理部が備えられて、燃料電池の発電電力が負荷電力より大で余剰電力が発生する状態においては、管理手段が、複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報と予め設定された選択条件情報とに基づいて、その余剰電力を処理する電力処理部を自動的に選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するのである。そして、前記選択条件情報として、複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報を参照しながら余剰電力を処理する電力処理部を選択するので、そのときの電力処理部の現状を参照しながら、予め設定された条件に対応させて適切な電力処理部を選択して余剰電力を処理させることになる。
【0010】
例えば、電力処理手段として電力処理形態が異なる複数種の電力処理部を備える構成として、余剰電力を供給すべき順番を予め設定しておく構成であれば、電力供給を必要とする電力処理部に適正に余剰電力が供給されない状態が長く続くといった不利が生じるおそれがあるが、請求項1によれば、そのときの電力処理部の現状を参照しながら、予め設定された条件に対応させて適切な電力処理部を選択して余剰電力を処理させるから、上記したような不利を回避させることが可能となる等、電力処理手段における現時点での状態に対応させて余剰電力を適切な状態で処理させることが可能となる電源装置を提供できるに至った。
【0011】
又、請求項1によれば、前記電力処理手段は、複数種の電力処理部として、前記余剰電力を異なる種類のエネルギーとして蓄積保存する複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部を備えて構成され、前記現状情報が、前記複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部の夫々についてのエネルギー蓄積量であり、前記選択条件情報が、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低いものであって、そのエネルギー蓄積量と単位時間当りのエネルギー使用量とから求まる需給関係の逼迫度が高いものほど優先して選択する条件であり、前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、前記逼迫度が高いものほど優先して選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するように構成されている。
上記したようなエネルギー蓄積型の電力処理部としては、例えば、余剰電力にて温水を加熱して貯留させる構成、余剰電力にて燃料電池の原料を生成して貯蔵する構成、又は、電力をそのまま蓄電する構成等がある。
【0012】
すなわち、複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部は余剰電力を異なる種類のエネルギーとして蓄積保存することになるが、管理手段は、余剰電力を処理する電力処理部を選択する場合において、複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低いものであって、そのエネルギー蓄積量と単位時間当りのエネルギー使用量とから求まる需給関係の逼迫度が高いものほど優先して選択することになる。
つまり、余剰電力を異なる種類のエネルギーとして蓄積保存する複数種の電力処理部のうち蓄積されるエネルギーに対する需給関係の逼迫度が高いものを優先して選択して余剰電力が供給されるので、需給が逼迫しているものに優先的に余剰電力が供給されるので需給関係から最も適切な状態で余剰電力が供給されることになる。又、エネルギー蓄積量が設定上限値よりも大であればその電力処理部は選択対象から除外されるので、エネルギー蓄積量が設定上限値よりも大でエネルギーをこれ以上蓄積させる必要がないものに不必要に余剰電力を供給することがない。
【0013】
従って、電力処理手段における現時点での蓄積エネルギーの蓄積状態に対応させながら、エネルギー蓄積量の需給関係の観点から最適な状態で余剰電力を処理させることが可能となる。
【0014】
請求項によれば、請求項において、前記管理手段が、前記選択条件情報における前記単位時間当りのエネルギー使用量として、設定時間前の時点から現時点までの間における単位時間当りのエネルギー使用量の平均値を求めるように構成されていることを特徴とする。
【0015】
つまり、蓄積されるエネルギーに対する需給関係の逼迫度を求める場合において、使用量の情報として、直前の単位時間当りのエネルギー使用量を用いてもよいが、その場合には一時的に高いエネルギー使用量が計測されていると、実際の使用状況に適していない値が使用されるおそれがあるのに対して、設定時間前の時点から現時点までの間における単位時間当りのエネルギー使用量の平均値を求めるようにしているので、より実際の使用状況に適した情報として需給関係の逼迫度を求めることができ、請求項を実施するのに好適な手段が得られる。
【0016】
請求項によれば、請求項において、前記管理手段が、前記複数種の蓄積型エネルギーの夫々についての単位時間当りのエネルギー使用量の実績情報を、一週間の各曜日における時刻と対応付けて管理して、前記設定時間前の時点から現時点までの間における単位時間当りのエネルギー使用量と、前記実績情報より求まる現時点での過去の単位時間当りのエネルギー使用量の実績情報とに基づいて、前記逼迫度を求めるように構成されていることを特徴とする。
【0017】
上記したような蓄積型エネルギーの使用状況としては、例えば、一般家庭等であれば土曜日や日曜日等ではその他の曜日よりも使用量が多くなったり、又、1日のうちで朝や夕方における使用量が昼間の使用量よりも多くなる等、一週間のうちの各曜日と、そのときの時刻が同じであれば使用状況が同じであると考えられるので、上記したような実績情報に基づいて逼迫度を求める構成とすることで、より正確な逼迫度を求めることが可能となり、請求項を実施するのに好適な手段が得られる。
【0018】
請求項によれば、請求項2又は3において、前記管理手段が、現時点の気象情報に基づいて、求めた前記逼迫度を補正するように構成されていることを特徴とする。
【0019】
上記したような蓄積型エネルギーの使用状況としては、現時点の気象情報、例えば、気温や天候の情報により変動することがあるから、このような現時点の気象情報に基づいて前記逼迫度を補正することにより、より実状に適した適正な逼迫度を求めることができ、請求項2又は3を実施するのに好適な手段が得られる。
【0020】
請求項5によれば、発電した電力を外部電力負荷に供給する燃料電池と、この燃料電池の発電電力が前記外部電力負荷に供給する負荷電力より大きいときの余剰電力を処理する電力処理手段と、前記負荷電力の大きさを検出する負荷電力検出手段と、前記燃料電池及び前記電力処理手段の運転状態を管理する管理手段とが備えられ、前記管理手段が、前記燃料電池の発電電力が前記負荷電力より大である余剰電力発生状態であれば、その余剰電力を前記電力処理手段にて処理させるべく管理するように構成されている電源装置において、前記電力処理手段が、電力処理形態が異なる複数種の電力処理部を備えて構成され、前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、前記複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報と、前記複数種の電力処理部うちで前記余剰電力を処理するものを、前記現状情報を参照しながら選択するための選択条件として予め設定された選択条件情報とに基づいて、その余剰電力を処理する電力処理部を選択して、その選択した電力処理部にて前記余剰電力を処理すべく管理するように構成されている。
すなわち、電力処理形態が異なる複数種の電力処理部が備えられて、燃料電池の発電電力が負荷電力より大で余剰電力が発生する状態においては、管理手段が、複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報と予め設定された選択条件情報とに基づいて、その余剰電力を処理する電力処理部を自動的に選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するのである。そして、前記選択条件情報として、複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報を参照しながら余剰電力を処理する電力処理部を選択するので、そのときの電力処理部の現状を参照しながら、予め設定された条件に対応させて適切な電力処理部を選択して余剰電力を処理させることになる。
例えば、電力処理手段として電力処理形態が異なる複数種の電力処理部を備える構成として、余剰電力を供給すべき順番を予め設定しておく構成であれば、電力供給を必要とする電力処理部に適正に余剰電力が供給されない状態が長く続くといった不利が生じるおそれがあるが、請求項5によれば、そのときの電力処理部の現状を参照しながら、予め設定された条件に対応させて適切な電力処理部を選択して余剰電力を処理させるから、上記したような不利を回避させることが可能となる等、電力処理手段における現時点での状態に対応させて余剰電力を適切な状態で処理させることが可能となる電源装置を提供できるに至った。
又、請求項5によれば、前記電力処理手段は、複数種の電力処理部として、前記余剰電力を異なる種類のエネルギーとして蓄積保存する複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部を備えて構成され、前記現状情報が、前記複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部の夫々についてのエネルギー蓄積量であり、前記選択条件情報が、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低いものであって、そのエネルギーのコスト的優位度が高いものほど優先して選択する条件であり、前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、前記コスト的優位度が高いものほど優先して選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するように構成されている。
【0021】
すなわち、複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部は余剰電力を異なる種類のエネルギーとして蓄積保存することになるが、管理手段は、余剰電力を処理する電力処理部を選択する場合において、複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低いものであって、そのエネルギーのコスト的優位度が高いものほど優先して選択することになる。
つまり、エネルギーのコスト的優位度が高いものほど優先して選択するので、常にコスト的に優位な状態で余剰電力を処理させることができ、費用面で有利なものとなる利点がある。又、エネルギー蓄積量が設定上限値よりも大であればその電力処理部は選択対象から除外されるので、このようにエネルギー蓄積量が設定上限値よりも大であれば余剰電力をエネルギーとしてこれ以上蓄積させる必要がないものに不必要に余剰電力を供給することがない。
【0022】
従って、電力処理手段における現時点での蓄積エネルギーの蓄積状態に対応させながら、エネルギーコストの観点から最適な状態で余剰電力を処理させることが可能となる。
【0023】
請求項6によれば、発電した電力を外部電力負荷に供給する燃料電池と、この燃料電池の発電電力が前記外部電力負荷に供給する負荷電力より大きいときの余剰電力を処理する電力処理手段と、前記負荷電力の大きさを検出する負荷電力検出手段と、前記燃料電池及び前記電力処理手段の運転状態を管理する管理手段とが備えられ、前記管理手段が、前記燃料電池の発電電力が前記負荷電力より大である余剰電力発生状態であれば、その余剰電力を前記電力処理手段にて処理させるべく管理するように構成されている電源装置において、前記電力処理手段が、電力処理形態が異なる複数種の電力処理部を備えて構成され、前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、前記複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報と、前記複数種の電力処理部うちで前記余剰電力を処理するものを、前記現状情報を参照しながら選択するための選択条件として予め設定された選択条件情報とに基づいて、その余剰電力を処理する電力処理部を選択して、その選択した電力処理部にて前記余剰電力を処理すべく管理するように構成されている。
すなわち、電力処理形態が異なる複数種の電力処理部が備えられて、燃料電池の発電電力が負荷電力より大で余剰電力が発生する状態においては、管理手段が、複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報と予め設定された選択条件情報とに基づいて、その余剰電力を処理する電力処理部を自動的に選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するのである。そして、前記選択条件情報として、複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報を参照しながら余剰電力を処理する電力処理部を選択するので、そのときの電力処理部の現状を参照しながら、予め設定された条件に対応させて適切な電力処理部を選択して余剰電力を処理させることになる。
例えば、電力処理手段として電力処理形態が異なる複数種の電力処理部を備える構成として、余剰電力を供給すべき順番を予め設定しておく構成であれば、電力供給を必要とする電力処理部に適正に余剰電力が供給されない状態が長く続くといった不利が生じるおそれがあるが、請求項6によれば、そのときの電力処理部の現状を参照しながら、予め設定された条件に対応させて適切な電力処理部を選択して余剰電力を処理させるから、上記したような不利を回避させることが可能となる等、電力処理手段における現時点での状態に対応させて余剰電力を適切な状態で処理させることが可能となる電源装置を提供できるに至った。
又、請求項6によれば、前記電力処理手段は、複数種の電力処理部として、前記余剰電力を異なる種類のエネルギーとして蓄積保存する複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部を備えて構成され、前記現状情報が、前記複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部の夫々についてのエネルギー蓄積量であり、前記選択条件情報が、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低いものであって、そのエネルギーの環境的影響度が低いものほど優先して選択する条件であり、前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、前記環境的影響度が低いものほど優先して選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するように構成されている。
【0024】
前記エネルギーの環境的影響度というのは、地球環境に対する影響度を示すものであり、例えば、大気汚染物質の排出量や天然資源の消費量等による予め設定された指標に基づいて評価される値等がある。
【0025】
すなわち、複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部は余剰電力を異なる種類のエネルギーとして蓄積保存することになるが、管理手段は、余剰電力を処理する電力処理部を選択する場合において、複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低いものであって、そのエネルギーの環境的影響度が低いものほど優先して選択することになる。
つまり、エネルギーの環境的影響度が低いものほど優先して選択するので、常に環境的影響度が低くなるような状態で余剰電力を処理させることができ、環境的影響度の面で有利なものとなる利点がある。又、エネルギー蓄積量が設定上限値よりも大であればその電力処理部は選択対象から除外されるので、このようにエネルギー蓄積量が設定上限値よりも大であれば余剰電力をエネルギーとしてこれ以上蓄積させる必要がないものに不必要に余剰電力を供給することがない。
【0026】
従って、電力処理手段における現時点での蓄積エネルギーの蓄積状態に対応させながら、環境的影響度の観点から最適な状態で余剰電力を処理させることが可能となる。
【0027】
請求項7によれば、発電した電力を外部電力負荷に供給する燃料電池と、この燃料電池の発電電力が前記外部電力負荷に供給する負荷電力より大きいときの余剰電力を処理する電力処理手段と、前記負荷電力の大きさを検出する負荷電力検出手段と、前記燃料電池及び前記電力処理手段の運転状態を管理する管理手段とが備えられ、前記管理手段が、前記燃料電池の発電電力が前記負荷電力より大である余剰電力発生状態であれば、その余剰電力を前記電力処理手段にて処理させるべく管理するように構成されている電源装置において、前記電力処理手段が、電力処理形態が異なる複数種の電力処理部を備えて構成され、前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、前記複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報と、前記複数種の電力処理部うちで前記余剰電力を処理するものを、前記現状情報を参照しながら選択するための選択条件として予め設定された選択条件情報とに基づいて、その余剰電力を処理する電力処理部を選択して、その選択した電力処理部にて前記余剰電力を処理すべく管理するように構成されている。
すなわち、電力処理形態が異なる複数種の電力処理部が備えられて、燃料電池の発電電力が負荷電力より大で余剰電力が発生する状態においては、管理手段が、複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報と予め設定された選択条件情報とに基づいて、その余剰電力を処理する電力処理部を自動的に選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するのである。そして、前記選択条件情報として、複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報を参照しながら余剰電力を処理する電力処理部を選択するので、そのときの電力処理部の現状を参照しながら、予め設定された条件に対応させて適切な電力処理部を選択して余剰電力を処理させることになる。
例えば、電力処理手段として電力処理形態が異なる複数種の電力処理部を備える構成として、余剰電力を供給すべき順番を予め設定しておく構成であれば、電力供給を必要とする電力処理部に適正に余剰電力が供給されない状態が長く続くといった不利が生じるおそれがあるが、請求項7によれば、そのときの電力処理部の現状を参照しながら、予め設定された条件に対応させて適切な電力処理部を選択して余剰電力を処理させるから、上記したような不利を回避させることが可能となる等、電力処理手段における現時点での状態に対応させて余剰電力を適切な状態で処理させることが可能となる電源装置を提供できるに至った。
又、請求項7によれば、前記電力処理手段は、複数種の電力処理部として、前記余剰電力を異なる種類のエネルギーとして蓄積保存する複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部を備えて構成され、前記現状情報が、前記複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部の夫々についてのエネルギー蓄積量であり、前記選択条件情報が、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、そのエネルギー蓄積量と単位時間当りのエネルギー使用量とから求まる需給関係の逼迫度が最も高い電力処理部におけるその逼迫度について、逼迫度が高いほど増加又は減少する値として求める比較判別用の判別値、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、そのエネルギーのコスト的優位度が最も高い電力処理部におけるそのコスト的優位度について、コスト的優位度が高いほど、前記逼迫度が高いほどその比較判別用の判別値を増加又は減少させる傾向と同じ傾向で増加又は減少する値として求める比較判別用の判別値、及び、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、そのエネルギーの環境的影響度が最も低い電力処理部におけるその環境的影響度について、環境的影響度が高いほど、前記逼迫度が高いほどその比較判別用判別値を増加又は減少させる傾向と逆となる傾向で増加又は減少する値として求める比較判別用の判別値を求め、且つ、前記逼迫度が高いほどその比較判別用の判別値を増加させる場合には、前記複数種の蓄積型の電力処理部夫々に対応する3つの比較判別用の判別値の和を求め、その和の値が最大となったものに対応する電力処理部を選択し、前記逼迫度が高いほどその比較判別用の判別値を減少させる場合には、前記和の値が最小となったものに対応する電力処理部を選択する条件であり、前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、前記逼迫度が高いほどその比較判別用の判別値を増加させる場合には、前記3つの比較判別用の判別値の和が最大となったものに対応する電力処理部を選択し、または、前記逼迫度が高いほどその比較判別用の判別値を減少させる場合には、前記3つの比較判別用の判別値の和が最小となったものに対応する電力処理部を選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するように構成されている。
【0028】
すなわち、複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、そのエネルギー蓄積量と単位時間当りのエネルギー使用量とから求まる需給関係の逼迫度が最も高い電力処理部におけるその逼迫度について、逼迫度が高いほど増加又は減少する値として比較判別用の判別値を求める。
又、複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、そのエネルギーのコスト的優位度が最も高い電力処理部におけるそのコスト的優位度について、コスト的優位度が高いほど、逼迫度が高いほどその比較判別用の判別値を増加又は減少させる傾向と同じ傾向で増加又は減少する値として比較判別用の判別値を求める。
そして、複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、そのエネルギーの環境的影響度が最も低い電力処理部におけるその環境的影響度について、環境的影響度が高いほど、逼迫度が高いほどその比較判別用判別値を増加又は減少させる傾向と逆となる傾向で増加又は減少する値として比較判別用の判別値を求める。
【0029】
そして、前記逼迫度が高いほどその比較判別用の判別値を増加させる場合には、複数種の蓄積型の電力処理部夫々に対応する3つの比較判別用の判別値の和を求め、その和の値が最大となったものに対応する電力処理部を選択し、または、逼迫度が高いほどその比較判別用の判別値を減少させる場合には、前記和の値が最小となったものに対応する電力処理部を選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理させるのである。
【0030】
このようにして、管理手段は、互いに異なる判断基準となる前記3つの選択条件に対して、それらを対比可能な同一基準の比較判別用の判別値に置き換えて、複数種の蓄積型の電力処理部夫々に対応する3つの比較判別用の判別値の和を比較して、その和の値に基づいて最も適切な電力処理部を選択して、その電力処理部にて余剰電力を処理させるのである。
【0031】
従って、電力処理手段における現時点での蓄積エネルギーの蓄積状態に対応させながら、エネルギー蓄積量の需給関係、エネルギーコスト、及び、環境的影響度の夫々の観点から判断して、最適な状態で余剰電力を処理させることが可能となる。
【0032】
請求項によれば、請求項において、前記逼迫度についての比較判別用の判別値、前記コスト的優位度についての比較判別用の判別値、及び、前記環境的影響度についての比較判別用の判別値の夫々についての重み付けを変更設定可能に構成され、前記管理手段が、前記余剰電力発生状態における前記電力処理部の選択において、設定された前記重み付けに基づいて前記各判別値を補正して、その補正した各判別値の比較により電力処理部を選択するように構成されていることを特徴とする。
【0033】
すなわち、上記3つの比較判別用の判別値の夫々についての重み付けを変更設定可能に構成されているから、いずれかの判別情報のうち使用者の判断により優先するものの重みを大きくしたり、装置の過去の使用実績に応じて適宜、重み付けを変更させたりすることにより、さらに適切な状態で余剰電力を処理させることが可能となり、請求項を実施するのに好適な手段が得られる。
【0034】
請求項によれば、請求項1〜のいずれかにおいて、前記管理手段が、通信手段を介して接続された外部装置から通信される指令情報に基づいて、前記選択条件情報を変更設定自在に構成されていることを特徴とする。
【0035】
すなわち、通信手段を介して接続された外部装置から指令情報が通信されることによって、管理手段が前記選択条件情報を変更設定自在に構成されているので、例えば、電源装置が設置される箇所から遠く離れた箇所に設置された外部装置から遠隔操作にて選択条件情報を変更設定することにより電源装置の管理手段の制御構成を簡素化させることが可能となり、請求項1〜のいずれかを実施するのに好適な手段が得られる。
【0036】
請求項10によれば、請求項1〜のいずれかにおいて、前記電力処理手段が、前記複数種の電力処理部として、前記余剰電力が通電されることにより熱媒を加熱して、前記蓄積型エネルギーとして貯留部に蓄積保存させる加熱手段、前記余剰電力が通電されることにより電気化学処理にて前記燃料電池における発電用の原料を生成して、その原料を前記蓄積型エネルギーとして貯留部に蓄積保存させる原料生成手段、前記余剰電力をそのまま前記蓄積型エネルギーとして蓄電する蓄電手段、及び、前記余剰電力を商用電源を通して逆潮流させる逆潮流手段を備えて構成されていることを特徴とする。
【0037】
すなわち、加熱手段にて余剰電力を処理すると湯水等の熱媒を加熱して貯留部に蓄積保存させることができ、例えば、給湯箇所等の熱負荷に供給することができ、原料生成手段にて余剰電力を処理すると電気化学処理にて燃料電池における発電用の原料を生成して、その原料を貯留部に蓄積保存させることができる。蓄電手段にて余剰電力を処理すると余剰電力をそのまま蓄電することができ、逆潮流手段にて余剰電力を処理すると余剰電力を商用電源を通して逆潮流させることができる。
このようにして、複数の電力処理部のいずれかにて適切に余剰電力を処理することができ、請求項1〜を実施するのに好適な手段が得られる。
【0038】
請求項11によれば、請求項1〜10のいずれかにおいて、前記燃料電池から出力される低電圧の直流電力を昇圧コンバータにより高電圧の直流電力に昇圧した後に、その高電圧の直流電力をインバータにより交流電力に変換して前記外部電力負荷に出力するように構成され、前記昇圧コンバータにより昇圧された高電圧の直流電力を前記電力処理手段に供給するように構成されていることを特徴とする。
【0039】
すなわち、燃料電池から出力される低電圧の直流電力を昇圧コンバータにより高電圧の直流電力に昇圧した後に、その昇圧コンバータにより昇圧された高電圧の直流電力を前記電力処理手段に供給するようになっているので、例えば、インバータにより交流電力に変換した後に電力処理手段に供給する構成に比べて、極力、電力損失が少ない状態で適切に余剰電力を処理することができ、請求項1〜10のいずれかを実施するのに好適な手段が得られる。
【0040】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に本発明に係る電源装置が示されている。この電源装置は、燃料電池1から出力される低電圧の直流電力を、200ボルトの商用交流電源の電圧を得るために必要となる直流電力に昇圧する昇圧コンバータ2と、昇圧した直流電力を交流電力に変換するインバータ3等を備えて構成され、燃料電池1から出力される直流電力をインバータ3により交流電力に変換して交流電力を外部電力負荷4に供給する構成とし、連系装置34にて商用電源35と系統連系させてあり、外部電力負荷4に対して電源装置の出力が不足する場合にはその不足分を商用電源にて補うことができ、又、余剰電力を商用電源35側に逆流させて売電させることもできるようにしてある。
外部電力負荷としては、一般家庭や事業所等における商用交流電源にて駆動されることを想定した一般の電気機器が対象となっている。
【0041】
この電源装置には、燃料電池1に燃料ガスを供給するための設備も備えられている。つまり、図1に示すように、天然ガスから水素ガスを含有する燃料ガスを生成して燃料電池1に供給する燃料ガス生成部GS、燃料電池1に酸素含有ガスとしての空気を供給するブロア21、燃料電池1に供給する冷却水を燃料電池1から排ガス路31を通して排出された酸素極側排ガスにて予熱する熱交換器22、前記冷却水を燃料電池1から排ガス路32を通して排出された燃料極側排ガスにて予熱する熱交換器23等が設けられている。
前記燃料ガス生成部GSは、炭化水素系の原燃料ガスとして、ガス配管路を通して供給される天然ガスと、外部より供給される水から生成される水蒸気とを用いて水素ガスと一酸化炭素ガスに改質処理する改質器26と、その改質器26から排出される改質処理ガス中の一酸化炭素ガスを水蒸気を用いて二酸化炭素ガスに変成処理したり、変成処理ガス中に残っている一酸化炭素ガスを選択的に酸化処理するガス処理部27とを備えて構成され、一酸化炭素ガス含有量の少ない燃料ガスを生成するように構成されている。改質器26における改質反応は吸熱反応であることから、改質器26には、反応熱を与えるためのバーナ26bが設けられている。
【0042】
そして、この電源装置では、燃料電池1の発電電力が外部電力負荷4の負荷電力よりも大であるときに、その余剰電力を処理するため電力処理手段Dが備えられている。この電力処理手段Dは、電力処理形態が互いに異なる複数種の電力処理部を備えて構成され、又、外部電力負荷4の負荷電力の大きさが燃料電池1の発電電力よりも大きい逆潮流状態であるか否かにより、外部電力負荷4の負荷電力の大きさを検出する負荷電力検出手段としての負荷検出器41が設けられ、装置全体の運転状態を管理する管理手段としてのシステムコントローラ12が、燃料電池の発電電力を予め設定した設定値に常に維持するように運転状態を管理するとともに、燃料電池1の発電電力が外部電力負荷4における負荷電力より大であれば余剰電力を電力処理手段Dにて処理させるように構成されている。
【0043】
又、前記電力処理手段Dは、複数種の電力処理部として、余剰電力を異なる種類のエネルギーとして蓄積保存する複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部を備えて構成されている。
【0044】
すなわち、外部電力負荷4に対して電力を供給した後において燃料電池1に余剰電力があるときに、その余った電力を蓄積型エネルギーの一例として直流電力のまま蓄電することができる電力処理部のひとつである蓄電手段としての蓄電装置ESが備えられ、外部電力負荷4が大きく燃料電池1の発電電力では電力が不足するときに、その不足分を補うように、蓄電装置ESに蓄えられている直流電力をインバータ3により交流電力に変換して外部に出力することが可能なように構成されている。
前記蓄電装置ESは、詳述はしないが、充電動作が可能で端子間電圧が3〜4ボルト程度のリチウムイオン電池を多数直列接続して構成されており、充電電圧や温度の情報等を常に監視手段KSにて監視する構成となっている。この監視手段KSによる監視情報はシステムコントローラ12に入力され、システムコントローラ12が蓄電装置ESの充電動作や放電動作等の運転状態を管理する構成となっている。
【0045】
又、温水を貯留する貯湯タンク42が備えられており、この貯湯タンク42内に、燃料電池での余剰電力を消費することによりタンク内に貯留されている湯水を貯留用の設定温度に加熱する電力消費量を変更調整自在な電気式加熱装置40(加熱手段の一例)が備えられており、貯湯タンク42内には、貯湯状態を検出する貯湯状態検出装置43が備えられている。この貯湯状態検出装置43は、具体的には、複数の温度センサを異なる水位に対応させて設けて、その水位と温度とを検出する構成となっている。前記電気式加熱装置40が、蓄積型エネルギーとして貯湯タンク42内に余剰電力を用いて加熱した温水を貯留する電力処理部として機能することになる。
前記貯湯タンク42に貯留される湯は、熱負荷としての風呂用の給湯箇所や給湯栓等の一般給湯箇所への給湯に利用される他、床暖房などの暖房用にも利用されるものであり、これらの熱負荷での湯の使用状況、例えば温水使用量の情報や、貯湯タンク42内での残留湯量の検出情報もシステムコントローラ12に入力される構成となっている。
尚、燃料電池1から排水路33を通して排出される高温の排水は、貯湯タンク42に貯留されている貯留水の加熱に利用される。つまり、貯湯タンク42に貯留されている貯留水をポンプ49により熱交換器50を通して循環通流させるようにして、この熱交換器50に通流される貯留水を前記排水路33を通して排出される温水の熱にて加熱する構成としている。このように燃料電池1から発生する排熱を回収して熱負荷に供給するように構成されている。
【0046】
又、燃料電池1の余剰電力を利用して水を電気分解(電気化学的処理の一例)によって発電用の原料としての水素を発生させる水素発生装置44(原料生成手段の一例)が設けられ、この水素発生装置44にて発生した水素を貯蔵しておくための水素貯蔵器45が備えられている。この水素貯蔵器45に貯蔵されている水素は、上記したような天然ガスを改質して得られる水素ガスに代えて燃料電池1に供給するための燃料ガスを生成するために用いられる。つまり、水素発生装置44が燃料電池1の原料としての水素を蓄積型エネルギーとして蓄積保存する電力処理部として機能することになる。そして、水素貯蔵器45における水素の貯留量を計測する水素貯留量計測装置46が設けられ、この貯留されている水素の貯留量情報もシステムコントローラ12に入力される構成となっている。
【0047】
前記蓄電装置ESの充電容量が設定上限値としての設定量以上となる満充電状態であり、前記貯湯タンク42内の貯湯量が設定貯湯量(設定上限値)以上となり、電気式加熱装置40による加熱給湯が必要でなく、しかも、水素貯蔵器45の水素貯蔵量が設定貯蔵量(設定上限値)以上である場合、すなわち、これらの3つの電力処理手段Dにおいて余剰電力を処理することができない場合には、燃料電池1から出力される直流電力をインバータ3により交流電力に変換して交流電力を外部電力負荷4に供給する一方、その余剰分を、逆潮流手段としての連系装置34にて系統連系させてある商用電源35側に逆流させて売電させる逆潮流処理を行うことにより余剰電力を処理することができるようになっている。
【0048】
又、図1から明らかなように、前記昇圧コンバータ2により昇圧された高電圧の直流電力を前記電力処理手段Dに供給するように構成され、複数種の電力処理部のうちのいずれかのもの、あるいは、それらの複数のものに選択的に余剰電力を供給することが可能なように、電力供給経路7から3つの半導体スイッチ47からなる余剰電力切換手段48にて前記各電力処理部に電力を断続操作自在に供給することができる構成となっている。この余剰電力切換手段48は、システムコントローラ12からの指令に基づいて切り換えることができる構成となっている。
【0049】
そして、システムコントローラ12は、燃料電池1の発電電力が前記負荷電力より大である余剰電力発生状態であれば、その余剰電力を電力処理手段Dにて処理させるべく管理するように構成されている。
つまり、複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報と、複数種の電力処理部のうちで余剰電力を処理するものを、現状情報を参照しながら選択するための選択条件として予め設定された選択条件情報とに基づいて、その余剰電力を処理する電力処理部を選択して、その選択した電力処理部にて前記余剰電力を処理すべく管理するように構成され、現状情報が、複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部の夫々についてのエネルギー蓄積量であり、選択条件情報が、複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低いものであって、そのエネルギー蓄積量と単位時間当りのエネルギー使用量の平均値とから求まる需給関係の逼迫度が高いものほど優先して選択する条件であり、余剰電力発生状態においては、複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、前記逼迫度が高いものほど優先して選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するように構成されている。
又、選択条件情報における前記単位時間当りのエネルギー使用量として、設定時間前の時点から現時点までの間における単位時間当りのエネルギー使用量の平均値を求めるように構成されている。
【0050】
更には、複数種の蓄積型エネルギーの夫々についての単位時間当りのエネルギー使用量の平均値の実績情報を、一週間の各曜日における時刻と対応付けて管理して、前記設定時間前の時点から現時点までの間における単位時間当りのエネルギー使用量の平均値と、前記実績情報より求まる現時点での過去の単位時間当りのエネルギー使用量の平均値の実績情報とに基づいて逼迫度を求めるように構成され、現時点の気象情報に基づいて、求めた前記逼迫度を補正するように構成されている。
【0051】
次に、前記システムコントローラ12による管理制御についてフローチャートに基づいて説明する。
図2に示すように、システムコントローラ12は、先ず、上記したような各部での検出情報を収集する処理を実行し(ステップ1)、燃料電池1が予め設定されている設定値の発電電力を出力するように運転状態を制御する(ステップ2)。このように燃料電池1の発電出力は常に設定値に維持されるが、外部電力負荷4における負荷電力の大きさは、例えば、図3に示すように、そのときの電力の使用状況に応じて変動することになるので、このような負荷電力の変動に応じて、燃料電池1の発電電力が負荷電力より大きくなったり、小さくなったりすることがあるが、燃料電池1の発電電力が負荷電力よりも小さい場合には、燃料電池1の発電電力では電力が不足するので、その不足分の電力を蓄電装置から出力させることで賄うようにしている(ステップ3、4)。
【0052】
そして、燃料電池1の発電電力が負荷電力より大きい場合には、余剰電力が発生するが、このとき蓄積型エネルギーとして蓄積されるものが設定上限値以上であるときにはそれ以上蓄積することができないので、蓄積量が設定上限値以上であるか否かを判別して、その判別結果に基づいて、後述するような選択処理における選択条件を変更設定するようにしている。
すなわち、水素貯留量計測装置46の計測結果に基づいて、水素貯蔵器45に貯蔵されている水素の貯蔵量が設定上限値を超えて満杯に近い状態であれば、これ以上水素を発生させても貯蔵することができないので、その場合には、水素発生装置44における余剰電力の処理を行わないようにしている。具体的には、後述の演算処理に基づく選択処理を実行するときにおける水素発生処理に対応する所定の係数「a」をゼロとして設定する(ステップ5、6)。
又、監視手段KSによる監視情報に基づいて、蓄電装置ESの充電容量が設定上限値以上で満充電状態であれば、これ以上、蓄電装置ESに充電することができないので、その場合には、蓄電装置ESにおける余剰電力の処理を行わないようにしている。具体的には、後述の演算処理に基づく選択処理を実行するときにおける蓄電処理に対応する所定の係数「b」をゼロとして設定する(ステップ7.8)。
同様にして、貯湯状態検出装置43の検出情報に基づいて、貯湯タンク42に貯留されている湯水の貯留量が上限を超えて、その温度も上限を超えている状態であれば、これ以上温水を加熱給湯することができないので、その場合には、加熱装置40における余剰電力の処理を行わないようにしている。具体的には、後述の演算処理に基づく選択処理を実行するときにおける貯湯処理に対応する所定の係数「c」をゼロとして設定する(ステップ9、10)。
【0053】
そして、エネルギー蓄積量が設定上限値よりも低いものであって、そのエネルギー蓄積量と単位時間当りのエネルギー使用量の平均値とから求まる需給関係の逼迫度が高いものほど優先して選択する条件に基づいて、その選択条件に適合する電力処理形態を定める選択処理を実行し(ステップ11)、その定めた電力処理形態に対応する電力処理手段Dにて燃料電池1の余剰電力を消費させるようになっている(ステップ12)。
【0054】
前記選択処理について具体的に説明すると、システムコントローラは、下記〔数1〕における「Ys」が最小となるような係数a,b,cの比率を求めて、それらの比率に応じて、水素貯留量計測装置46、蓄電装置ES、加熱装置40余剰電力を振り分けて分配供給する。但し、ステップ6、8、10にて係数がゼロに設定されたものは、夫々対応する係数がゼロとして代入して処理されることになり、余剰電力が供給されることはない。尚、エネルギー蓄積量が逼迫しておらず、エネルギーの変換先がない場合には、〔数2〕の条件を満足するように係数dを求め、この係数dに対応した電力が逆潮流される。
【0055】
【数1】
Ys=a×Hs+b×Bs+c×Qs
【0056】
【数2】
a+b+c+d=1 (但し、a,b,c,d≧0)
【0057】
ここで、上記「a」は水素貯蔵量にかかわる係数であり、「b」は蓄電量にかかわる係数であり、「c」は貯留温水にかかわる係数であり、「d」は逆潮電力にかかわる係数である。但し、前記複数種の蓄積型の電力処理部としての、水素貯蔵器45、蓄電装置ES、貯湯タンク42夫々における余剰電力の処理能力には夫々限界があるので、上記係数a,b,cには夫々、上限値(aMAX,bMAX,cMAX)が設定され、それ以上の値にはならないようにしている。
つまり、aMAX≧a≧0,bMAX≧b≧0,cMAX≧c≧0、となるように各係数が設定されている。但し、逆潮流については処理能力に制限がないので係数「d」については上限値は設けない。
【0058】
そして、このとき、複数種の蓄積型エネルギー、すなわち、貯蔵される水素、蓄電装置ESにて蓄電される電力、貯湯タンク42内の貯留温水の夫々についての単位時間当りのエネルギー使用量の平均値の実績情報を、一週間の各曜日における時刻と対応付けて管理して、前記設定時間前の時点から現時点までの間における単位時間当りのエネルギー使用量の平均値と、前記実績情報より求まる現時点での過去の単位時間当りのエネルギー使用量の平均値の実績情報とに基づいて逼迫度を求めるように構成され、現時点の気象情報に基づいて、求めた逼迫度を補正するようにしている。
具体的には、需給状況の予測を、過去24時間以内の推移と過去1週間の需給実績を基本にして、曜日、気温、天候等の情報に基づいて補正を加えるようにしている。これらの条件が電力使用量が変化する要因となるからである。
【0059】
つまり、〔数1〕における「Hs」が水素貯蔵量に関する需給関係の逼迫度の情報を表すものであり、「Bs」が蓄電装置ESの蓄電量に関する需給関係の逼迫度の情報を表すものであり、「Qs」が貯湯タンク42における貯湯量に関する需給関係の逼迫度の情報を表すものである。
そして、水素貯蔵量に関する需給関係の逼迫度、つまり、〔数1〕における「Hs」を、下記〔数3〕に示すように、過去24時間以内の推移による需給予測関数Fhと、過去1週間の需給実績による需給予測補正関数Ghとにより求める構成としている。ここで、〔数3〕の中で、「D」は曜日の情報、「T」は気温の情報、「W」は天候の情報を夫々示している。又、「Hsn」は、現在の水素貯蔵量を、過去24時間内の単位時間当たりの水素使用量の平均値にて除算した値であり、現在の水素貯蔵量が設定下限値よりも低ければ「Hsn」をゼロとする。又、「Hsp」は、現在の水素貯蔵量を、過去1週間の同時刻の単位当たりの水素使用量の平均値にて除算した値であり、現在の水素貯蔵量が設定下限値よりも低ければ「Hsp」をゼロとする。
又、過去24時間内の単位時間当たりの水素使用量の平均値がゼロであれば、上記係数aをゼロにする。但し、貯蔵量が設定下限値よりも低く「Hsn」、「Hsp」をゼロにした場合を除く。
【0060】
【数3】
Hs=Fh(Hsn,Hsp)+Gh(D,T,W)
【0061】
そして、前記需給予測関数Fhや需給予測補正関数Ghとしては、例えば、次の〔数4〕、〔数5〕のような簡易的な式のものを用いることができる。
【0062】
【数4】
Fh(Hsn,Hsp)=0.7×Hsn+0.3×Hsp
【0063】
【数5】
Gh(D,T,W)=Fh×(30−T)×0.01
【0064】
尚、上記〔数1〕における「Hs」における補正処理について説明したが、「Bs」や「Qs」についても同様に、下記〔数6〕、〔数7〕に示すように補正するようになっている。
【0065】
【数6】
Bs=Fb(Bsn,Bsp)+Gb(D,T,W)
【0066】
【数7】
Qs=Fq(Qsn,Qsp)+Gq(D,T,W)
【0067】
上記〔数6〕における「Bsn」は、現在の蓄電装置ESの蓄電量を、過去24時間内の単位時間当たりの電気使用量の平均値にて除算した値であり、現在の蓄電装置ESの蓄電量が設定下限値よりも低ければ「Bsn」をゼロとする。又、「Bsp」は、現在の蓄電装置ESの蓄電量を、過去1週間の同時刻の単位時間当たりの電気使用量の平均値にて除算した値であり、現在の蓄電装置ESの蓄電量が設定下限値よりも低ければ「Bsp」をゼロとする。
又、過去24時間内の単位時間当たりの電気使用量の平均値がゼロならば、上記係数bをゼロにする。但し、蓄電量が設定下限値よりも低く「Bsn」、「Bsp」をゼロにした場合を除く。
上記〔数7〕における「Qsn」は、現在の貯湯タンク42内の湯水の貯留量を、過去24時間内の単位時間当たりの温水使用量の平均値にて除算した値であり、現在の貯湯タンク42内の湯水の貯留量が設定下限値よりも低ければ「Qsn」をゼロとする。又、「Qsp」は、現在の貯湯タンク42内の湯水の貯留量を、過去1週間の同時刻の単位当たりの温水使用量の平均値にて除算した値であり、現在の貯湯タンク42内の湯水の貯留量が設定下限値よりも低ければ「Qsp」をゼロとする。
又、過去24時間内の単位時間当たりの温水使用量の平均値がゼロであれば、上記係数cをゼロにする。但し、蓄電量が設定下限値よりも低く「Bsn」、「Bsp」をゼロにした場合を除く。
【0068】
上述したように、上記〔数2〕の条件を満足しながら〔数1〕における「Ys」が最小となるような係数a,b,c,dの比率を求めて、それらの比率に応じて余剰電力を振り分けて分配供給するようにしている。
【0069】
以上の説明より明らかなように、複数の電力処理形態のうち、蓄積保存している蓄積型エネルギーに対する需給関係の逼迫度合いが高いものほどその係数が大となって、その係数が大きい電力処理部が割合として大きくなるように振り分けて余剰電力が処理されることになる。尚、ステップ6、8、10にて、係数a,b,cが全てゼロであれば、全ての余剰電力を、連系装置34から商用電源35側に逆流させて売電させる逆潮流処理を行うことになる。
【0070】
〔第2実施形態〕
この実施形態では、前記システムコントローラ12による電力処理形態を定める選択処理の処理内容が異なる点を除くその他の構成は、上記第1実施形態の場合と同様であるから、異なる構成についてのみ説明し、他の構成については説明は省略する。
つまり、上記第1実施形態では、複数種の蓄積型エネルギーの夫々についての単位時間当りのエネルギー使用量の平均値の実績情報を、一週間の各曜日における時刻と対応付けて管理して、前記設定時間前の時点から現時点までの間における単位時間当りのエネルギー使用量の平均値と、前記実績情報より求まる現時点での過去の単位時間当りのエネルギー使用量の平均値の実績情報とに基づいて、前記逼迫度を求め、現時点の気象情報に基づいて、求めた逼迫度を補正する構成としたが、このような補正を行うことなく、現在の需給状態だけで判別する構成としてもよい。つまり、第1実施形態における〔数1〕の「Hs」として、現在の水素貯蔵量を、過去24時間内の単位時間当たりの水素使用量の平均値にて除算した値を用いて、「Bs」として、現在の蓄電装置の蓄電量を、過去24時間内の単位時間当たりの電気使用量の平均値にて除算した値を用い、又、「Qs」として、現在の貯湯タンク42内の湯水の貯留量を、過去24時間内の単位時間当たりの温水使用量の平均値にて除算した値を用いる構成として、〔数2〕を満足しながら〔数1〕のYsが最小となるように係数a,b,c,dを求めて、それらの比率に応じて余剰電力を振り分けて分配供給するようにしている。
又、上記第1実施形態の構成から、現時点の気象情報に基づく逼迫度の補正だけを行わない構成としてもよい。
【0071】
〔第3実施形態〕
この実施形態では、前記システムコントローラ12による電力処理形態を定める選択処理の処理内容が異なる点を除くその他の構成は、上記第1実施形態の場合と同様であるから、異なる構成についてのみ説明し、他の構成については説明は省略する。
【0072】
すなわち、この実施形態では、システムコントローラ12が、前記余剰電力発生状態においては、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、コスト的優位度が高いものほど優先して選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理する構成である。
【0073】
具体的に説明すると、第1実施形態の前記ステップ11の選択処理において次のような処理を実行する。
すなわち、下記〔数9〕の条件を満足しながら〔数8〕における「Yc」が最小となるような係数a,b,c,dの比率を求めて、それらの比率に応じて余剰電力を振り分けて分配供給するようにしている。但し、ステップ6、8、10にて係数がゼロに設定されたものは、夫々対応する係数がゼロとして代入して処理されることになり、余剰電力が供給されることがないのは上記第1実施形態と同様である。
【0074】
【数8】
Yc=a×Hc+b×Bc+c×Qc+d×Ec
【0075】
【数9】
a+b+c+d=1 (但し、a,b,c,d≧0)
【0076】
ここで、「Hc」は、余剰電力にて水素を発生させる代わりに、天然ガスから改質器で同量の水素を発生させた場合のコストメリットであり、「Bc」は、単位余剰電力にて蓄電部に蓄電する代わりに、同量の電力を商用電源から買電した場合のコストメリット、「Qc」は、単位余剰電力にて貯湯タンク内に温水を作る代わりに、天然ガス等を燃料とするボイラで同量の温水を作った場合のコストメリット、「Ec」は単位余剰電力を売電した場合のコストで通常は電力会社が買い取るため負の値となる。
【0077】
そして、上記〔数9〕の条件を満足しながら〔数8〕における「Yc」が最小となるような係数a,b,c,dの比率を求めて、それらの比率に応じて余剰電力を振り分けて分配供給するようにしているので、複数の電力処理形態のうち、当該システムを運転するときに発生するコストを最小にさせることができる状態で余剰電力を処理させることができ、結果的に、コスト的優位度が高いものほど優先して選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理する構成となる。
【0078】
〔第4実施形態〕
この実施形態では、前記システムコントローラ12による電力処理形態を定める選択処理の処理内容が異なる点を除くその他の構成は、上記第1実施形態の場合と同様であるから、異なる構成についてのみ説明し、他の構成については説明は省略する。
【0079】
すなわち、この実施形態では、システムコントローラ12が、余剰電力発生状態においては、複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、環境的影響度が低いものほど優先して選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するように構成されている。
【0080】
具体的に説明すると、第1実施形態の前記ステップ11の選択処理において次のような処理を実行する。
すなわち、下記〔数11〕の条件を満足しながら〔数10〕における「Yc」が最小となるような係数a,b,c,dの比率を求めて、それらの比率のうち、最も大きい係数となる電力処理部を選択して余剰電力を供給するようにしている。但し、ステップ6、8、10にて係数がゼロに設定されたものは、夫々対応する係数がゼロとして代入して処理されることになり、余剰電力が供給されることがないのは上記第1実施形態と同様である。
【0081】
【数10】
Ye=a×He+b×Be+c×Qe+d×Ee
【0082】
【数11】
a+b+c+d=1 (但し、a,b,c,d≧0)
【0083】
ここで、「He」は、天然ガスを改質して水素を製造するときの環境負荷から余剰電力にて水素発生装置44で水素を製造するときの環境負荷を差し引いた値、「Be」は、発電所にて発電したときの環境負荷から蓄電装置を充放電させたときの環境負荷を差し引いた値、「Qe」は、ボイラにて熱発生させたときの環境負荷から余剰電力にて熱発生させたときの環境負荷を差し引いた値、「Ee」は、発電所にて発電したときの環境負荷から燃料電池にて発電したときの環境負荷を差し引いた値である。
因みに、上記環境負荷とは、例えば大気汚染物質の排出量や天然資源の消費量等による予め設定された指標に基づいて評価される値であり、地球環境に対する影響度を示す指標値である。
【0084】
そして、上記〔数11〕の条件を満足しながら〔数10〕における「Ye」が最小となるような係数a,b,c,dの比率を求めて、それらの比率に応じて余剰電力を振り分けて分配供給するようにしているので、複数の電力処理形態のうち、当該システムを運転するときにおける環境負荷が最少となる状態で余剰電力を処理させることになる。
【0085】
〔第5実施形態〕
この実施形態では、前記システムコントローラ12による電力処理形態を定める選択処理の処理内容が異なる点を除くその他の構成は、上記第1実施形態の場合と同様であるから、異なる構成についてのみ説明し、他の構成については説明は省略する。
【0086】
すなわち、この実施形態では、システムコントローラ12が、次のように処理を実行する。
前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、そのエネルギー蓄積量と単位時間当りのエネルギー使用量とから求まる需給関係の逼迫度が最も高い電力処理部におけるその逼迫度について、逼迫度が高いほど増加する値として求める比較判別用の判別値、複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、そのエネルギーのコスト的優位度が最も高い電力処理部におけるそのコスト的優位度について、コスト的優位度が高いほど増加する値として求める比較判別用の判別値、及び、複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、そのエネルギーの環境的影響度が最も低い電力処理部におけるその環境的影響度について、環境的影響度が高いほど減少する値として求める比較判別用の判別値、という3つの比較判別用の判別値を求め、その3つの比較判別用の判別値の和を求め、その和の値が最大となったものに対応する電力処理部を選択し、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理する構成である。
【0087】
しかも、前記逼迫度についての比較判別用の判別値、前記コスト的優位度についての比較判別用の判別値、及び、前記環境的影響度についての比較判別用の判別値の夫々についての重み付けを変更設定可能に構成され、システムコントローラ12が、前記余剰電力発生状態における前記電力処理部の選択において、設定された前記重み付けに基づいて前記各判別値を補正して、その補正した各判別値の比較により電力処理部を選択するように構成されている。
【0088】
具体的に説明すると、第1実施形態の前記ステップ11の選択処理において、次のような処理を実行する。
すなわち、第1実施形態における、〔数1〕の「Ys」が最小となるような係数の比率を求める処理と同様な処理、第3実施形態における〔数8〕における「Yc」が最小となるような係数の比率を求める処理と同様な処理、第4実施形態における〔数10〕における「Ye」が最小となるような係数の比率を求める処理と同様な処理の夫々の処理を実行し、下記〔数13〕の条件を満足しながら〔数12〕における「Yt」が最大となるような係数の比率を求める。
【0089】
【数12】
Yt=A×Ys+B×Yc+C×Ye
【0090】
【数13】
A+B+C=1 (但し、A,B,C≧0)
【0091】
ここで、上記A,B,Cは、前記蓄積エネルギーに対する逼迫度、コスト的優位度、環境的影響度の夫々についての上述したような重み付けを示すための重み付け係数である。つまり、3つの処理形態の蓄積エネルギーに対する逼迫度を優先する場合には、上記「A」の重みを大にさせ、コスト的優位度を優先する場合には上記「B」の重みを大にさせ、環境的影響度を優先する場合には上記「C」の重みを大にさせることになる。尚、このような重み付け係数は電源装置の運転を実行するときに予め設定されることになり、運転状況等に応じて適宜変更設定できるようになっている。
【0092】
説明を加えると、前記「Ys」が最小となるような係数の比率as,bs,cs,ds、前記「Yc」が最小となるような係数の比率ac,bc,cc,dc、及び、前記「Ye」が最小となるような係数の比率ae,be,ce,deを求める。このような前記「Ys」が最小となるような係数の比率as,bs,cs,dsが前記逼迫度についての比較判別用の判別値に対応し、前記「Yc」が最小となるような係数の比率ac,bc,cc,dcがコスト的優位度についての比較判別用の判別値に対応し、前記「Ye」が最小となるような係数の比率ae,be,ce,deが前記環境的影響度についての比較判別用の判別値に対応する。
そして、それらの判別値に対して重み付けを付けた係数の比率について、複数種の蓄積型の電力処理部夫々に対応させる状態で和を求め(上記数14〜数17参照)、その和の値が最大となったものに対応する電力処理部を選択して余剰電力を供給するのである。つまり、〔数14〕〜〔数17〕で示すa,b,c,dが複数種の蓄積型の電力処理部夫々に対応する3つの比較判別用の判別値の和に対応することになる。
【0093】
【数14】
a=A×as+B×ac+C×ae
【0094】
【数15】
b=A×bs+B×bc+C×be
【0095】
【数16】
c=A×cs+B×cc+C×ce
【0096】
【数17】
d=A×ds+B×dc+C×de
【0097】
尚、この実施形態では、上記各比較判別用の判別値を求める場合、逼迫度が高いほど増加する値として求めるとともに、コスト的優位度が高いほど増加する値として求め、環境的影響度が高いほど減少する値として求める構成として、各比較判別用の判別値のうちで最も高い判別値に対応する電力処理部を選択する構成としたが、このような構成に代えて、次のように構成してもよい。つまり、上記各比較判別用の判別値を求める場合、逼迫度が高いほど減少する値として求めるとともに、コスト的優位度が高いほど減少する値として求め、環境的影響度が高いほど増加する値として求める構成として、各比較判別用の判別値のうちで最も低い判別値に対応する電力処理部を選択する構成としてもよい。この場合は、上記係数の比率について、複数の電力処理部毎に対応させる状態で和を求め、その和の値が最小となったものに対応する電力処理部を選択して余剰電力を供給するのである。
【0098】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
【0099】
(1)上記第1、第2の実施形態では、、前記選択条件情報における前記単位時間当りのエネルギー使用量として、設定時間前の時点から現時点までの間における単位時間当りのエネルギー使用量の平均値を求めるようにしたが、このような構成に限らず、直前の単位時間当りのエネルギー使用量だけを用いる構成としてもよい。
【0100】
(2)上記第1〜第4の実施形態では、上述したような各条件が成立するような係数の比率を求め、その比率がゼロでないものを選択して、比率に応じて余剰電力を振り分けて複数の電力処理部に電力を分配供給させる構成としたが、このような構成に限らず、比率がゼロでない全ての電力処理部に分配させる構成でなく、係数が大側となる設定個数だけのものを選択して余剰電力を分配供給させる構成としてもよい。
【0101】
(3)上記第5実施形態では、需給関係の逼迫度、コスト的優先度、環境的影響度の夫々の観点から求めた比較用判別値の和を求め、その和の値が最大又は最小になる電力処理部を選択するようにしたが、このような和の値に基づいて、それらの大きさに応じて複数の電力処理部に余剰電力を分配させる構成としてもよい。
【0102】
(4)上記実施形態では、電源装置が、それに備えられた管理手段としてのシステムコントローラにて運転がすべて管理される構成としたが、このような構成に代えて、システムコントローラが、例えば、専用通信回線やインターネット等の通信手段を介して接続された外部装置から通信される指令情報に基づいて、前記選択条件情報を変更設定自在に構成するものでもよい。
例えば、一般家庭に設置されている電源装置に対し、外部装置が、電源装置の製造者の管理用サーバーとして備えられて、専門のメンテナンス要員の指令に基づいて電源装置の運転状態を管理するような構成としてもよい。
【0103】
(5)上記実施形態では、複数種の電力処理部として、電気式加熱装置、燃料電池における発電用の原料(水素)を生成して蓄積保存させる水素発生装置44、前記余剰電力をそのまま蓄電する蓄電装置、余剰電力を商用電源を通して逆潮流させる逆潮流手段を備える構成としたが、これのうちの少なくとも2つ以上のものを備える構成としてもよく、このようなものとは異なる別の電力処理形態を備えた電力処理部を備えるものでもよい。
【0104】
(6)上記実施形態では、蓄電装置としてリチウムイオン電池を用いたが、これに限らず、鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池等種々のものを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電源装置の概略構成図
【図2】制御動作のフローチャート
【図3】発電電力と負荷電力の変化状態を示すタイムチャート
【符号の説明】
1 燃料電池
2 昇圧コンバータ
3 インバータ
12 管理手段
34 逆潮流手段
40 加熱手段
41 負荷電力検出手段
44 原料生成手段
D 電力処理手段
ES 蓄電手段

Claims (11)

  1. 発電した電力を外部電力負荷に供給する燃料電池と、この燃料電池の発電電力が前記外部電力負荷に供給する負荷電力より大きいときの余剰電力を処理する電力処理手段と、前記負荷電力の大きさを検出する負荷電力検出手段と、前記燃料電池及び前記電力処理手段の運転状態を管理する管理手段とが備えられ、
    前記管理手段が、前記燃料電池の発電電力が前記負荷電力より大である余剰電力発生状態であれば、その余剰電力を前記電力処理手段にて処理させるべく管理するように構成されている電源装置であって、
    前記電力処理手段が、電力処理形態が異なる複数種の電力処理部を備えて構成され、
    前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、
    前記複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報と、前記複数種の電力処理部うちで前記余剰電力を処理するものを、前記現状情報を参照しながら選択するための選択条件として予め設定された選択条件情報とに基づいて、その余剰電力を処理する電力処理部を選択して、その選択した電力処理部にて前記余剰電力を処理すべく管理するように構成され
    前記電力処理手段は、複数種の電力処理部として、前記余剰電力を異なる種類のエネルギーとして蓄積保存する複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部を備えて構成され、
    前記現状情報が、前記複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部の夫々についてのエネルギー蓄積量であり、
    前記選択条件情報が、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低いものであって、そのエネルギー蓄積量と単位時間当りのエネルギー使用量とから求まる需給関係の逼迫度が高いものほど優先して選択する条件であり、
    前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、前記逼迫度が高いものほど優先して選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するように構成されている電源装置。
  2. 前記管理手段が、前記選択条件情報における前記単位時間当りのエネルギー使用量として、設定時間前の時点から現時点までの間における単位時間当りのエネルギー使用量の平均値を求めるように構成されている請求項1記載の電源装置。
  3. 前記管理手段が、前記複数種の蓄積型エネルギーの夫々についての単位時間当りのエネルギー使用量の実績情報を、一週間の各曜日における時刻と対応付けて管理して、前記設定時間前の時点から現時点までの間における単位時間当りのエネルギー使用量と、前記実績情報より求まる現時点での過去の単位時間当りのエネルギー使用量の実績情報とに基づいて、前記逼迫度を求めるように構成されている請求項2記載の電源装置。
  4. 前記管理手段が、現時点の気象情報に基づいて、求めた前記逼迫度を補正するように構成されている請求項2又は3に記載の電源装置。
  5. 発電した電力を外部電力負荷に供給する燃料電池と、この燃料電池の発電電力が前記外部電力負荷に供給する負荷電力より大きいときの余剰電力を処理する電力処理手段と、前記負荷電力の大きさを検出する負荷電力検出手段と、前記燃料電池及び前記電力処理手段の運転状態を管理する管理手段とが備えられ、
    前記管理手段が、前記燃料電池の発電電力が前記負荷電力より大である余剰電力発生状態であれば、その余剰電力を前記電力処理手段にて処理させるべく管理するように構成されている電源装置であって、
    前記電力処理手段が、電力処理形態が異なる複数種の電力処理部を備えて構成され、
    前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、
    前記複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報と、前記複数種の電力処理部うちで前記余剰電力を処理するものを、前記現状情報を参照しながら選択するための選択条件として予め設定された選択条件情報とに基づいて、その余剰電力を処理する電力処理部を選択して、その選択した電力処理部にて前記余剰電力を処理すべく管理するよう に構成され、
    前記電力処理手段は、複数種の電力処理部として、前記余剰電力を異なる種類のエネルギーとして蓄積保存する複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部を備えて構成され、
    前記現状情報が、前記複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部の夫々についてのエネルギー蓄積量であり、
    前記選択条件情報が、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低いものであって、そのエネルギーのコスト的優位度が高いものほど優先して選択する条件であり、
    前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、前記コスト的優位度が高いものほど優先して選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するように構成されている電源装置。
  6. 発電した電力を外部電力負荷に供給する燃料電池と、この燃料電池の発電電力が前記外部電力負荷に供給する負荷電力より大きいときの余剰電力を処理する電力処理手段と、前記負荷電力の大きさを検出する負荷電力検出手段と、前記燃料電池及び前記電力処理手段の運転状態を管理する管理手段とが備えられ、
    前記管理手段が、前記燃料電池の発電電力が前記負荷電力より大である余剰電力発生状態であれば、その余剰電力を前記電力処理手段にて処理させるべく管理するように構成されている電源装置であって、
    前記電力処理手段が、電力処理形態が異なる複数種の電力処理部を備えて構成され、
    前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、
    前記複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報と、前記複数種の電力処理部うちで前記余剰電力を処理するものを、前記現状情報を参照しながら選択するための選択条件として予め設定された選択条件情報とに基づいて、その余剰電力を処理する電力処理部を選択して、その選択した電力処理部にて前記余剰電力を処理すべく管理するように構成され、
    前記電力処理手段は、複数種の電力処理部として、前記余剰電力を異なる種類のエネルギーとして蓄積保存する複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部を備えて構成され、
    前記現状情報が、前記複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部の夫々についてのエネルギー蓄積量であり、
    前記選択条件情報が、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低いものであって、そのエネルギーの環境的影響度が低いものほど優先して選択する条件であり、
    前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、前記環境的影響度が低いものほど優先して選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するように構成されている電源装置。
  7. 発電した電力を外部電力負荷に供給する燃料電池と、この燃料電池の発電電力が前記外部電力負荷に供給する負荷電力より大きいときの余剰電力を処理する電力処理手段と、前記負荷電力の大きさを検出する負荷電力検出手段と、前記燃料電池及び前記電力処理手段の運転状態を管理する管理手段とが備えられ、
    前記管理手段が、前記燃料電池の発電電力が前記負荷電力より大である余剰電力発生状態であれば、その余剰電力を前記電力処理手段にて処理させるべく管理するように構成されている電源装置であって、
    前記電力処理手段が、電力処理形態が異なる複数種の電力処理部を備えて構成され、
    前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、
    前記複数種の電力処理部の夫々についての現状を表す現状情報と、前記複数種の電力処理部うちで前記余剰電力を処理するものを、前記現状情報を参照しながら選択するための選択条件として予め設定された選択条件情報とに基づいて、その余剰電力を処理する電力処理部を選択して、その選択した電力処理部にて前記余剰電力を処理すべく管理するよう に構成され、
    前記電力処理手段は、複数種の電力処理部として、前記余剰電力を異なる種類のエネルギーとして蓄積保存する複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部を備えて構成され、
    前記現状情報が、前記複数種のエネルギー蓄積型の電力処理部の夫々についてのエネルギー蓄積量であり、
    前記選択条件情報が、
    前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、そのエネルギー蓄積量と単位時間当りのエネルギー使用量とから求まる需給関係の逼迫度が最も高い電力処理部におけるその逼迫度について、逼迫度が高いほど増加又は減少する値として求める比較判別用の判別値、
    前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、そのエネルギーのコスト的優位度が最も高い電力処理部におけるそのコスト的優位度について、コスト的優位度が高いほど、前記逼迫度が高いほどその比較判別用の判別値を増加又は減少させる傾向と同じ傾向で増加又は減少する値として求める比較判別用の判別値、及び、
    前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、そのエネルギーの環境的影響度が最も低い電力処理部におけるその環境的影響度について、環境的影響度が高いほど、前記逼迫度が高いほどその比較判別用判別値を増加又は減少させる傾向と逆となる傾向で増加又は減少する値として求める比較判別用の判別値を求め、
    且つ、前記逼迫度が高いほどその比較判別用の判別値を増加させる場合には、前記複数種の蓄積型の電力処理部夫々に対応する3つの比較判別用の判別値の和を求め、その和の値が最大となったものに対応する電力処理部を選択し、前記逼迫度が高いほどその比較判別用の判別値を減少させる場合には、前記和の値が最小となったものに対応する電力処理部を選択する条件であり、
    前記管理手段が、前記余剰電力発生状態においては、前記複数種の蓄積型の電力処理部のうちで、そのエネルギー蓄積量が設定上限値よりも低く、且つ、前記逼迫度が高いほどその比較判別用の判別値を増加させる場合には、前記3つの比較判別用の判別値の和が最大となったものに対応する電力処理部を選択し、または、前記逼迫度が高いほどその比較判別用の判別値を減少させる場合には、前記3つの比較判別用の判別値の和が最小となったものに対応する電力処理部を選択して、その選択した電力処理部にて余剰電力を処理すべく管理するように構成されている電源装置。
  8. 前記逼迫度についての比較判別用の判別値、前記コスト的優位度についての比較判別用の判別値、及び、前記環境的影響度についての比較判別用の判別値の夫々についての重み付けを変更設定可能に構成され、
    前記管理手段が、前記余剰電力発生状態における前記電力処理部の選択において、設定された前記重み付けに基づいて前記各判別値を補正して、その補正した各判別値の比較により電力処理部を選択するように構成されている請求項7記載の電源装置。
  9. 前記管理手段が、通信手段を介して接続された外部装置から通信される指令情報に基づいて、前記選択条件情報を変更設定自在に構成されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の電源装置。
  10. 前記電力処理手段が、前記複数種の電力処理部として、
    前記余剰電力が通電されることにより熱媒を加熱して、前記蓄積型エネルギーとして貯留部に蓄積保存させる加熱手段、
    前記余剰電力が通電されることにより電気化学処理にて前記燃料電池における発電用の原料を生成して、その原料を前記蓄積型エネルギーとして貯留部に蓄積保存させる原料生成手段、
    前記余剰電力をそのまま前記蓄積型エネルギーとして蓄電する蓄電手段、
    及び、前記余剰電力を商用電源を通して逆潮流させる逆潮流手段を備えて構成されている請求項1〜9のいずれか1項に記載の電源装置。
  11. 前記燃料電池から出力される低電圧の直流電力を昇圧コンバータにより高電圧の直流電力に昇圧した後に、その高電圧の直流電力をインバータにより交流電力に変換して前記外部電力負荷に出力するように構成され、
    前記昇圧コンバータにより昇圧された高電圧の直流電力を前記電力処理手段に供給するように構成されている請求項1〜10のいずれか1項に記載の電源装置。
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