JP3809891B2 - 薄吹付工法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、道路、鉄道、導水路等のトンネルにおいて、露出した地山面に、モルタルを2〜4cmの薄さに吹付けながら、高強度の吹付面が得られる吹付工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、直径が2〜5mの小断面の導水路等は、トンネルボーリングマシーン(TBM)で掘削されることが多く、掘削後の岩盤の安定化にモルタル吹付工法が使用されている。しかしながら、従来の工法では施工機械が大型であって作業スペースが不足したり、使用するコンクリートを坑外から搬入しなければならないため、コンクリートのライフタイムに制約され易い問題があった。また、大量の空気で圧送、吹付けるため発生する粉塵量も多く、作業環境の悪化に問題があった。
【0003】
特開平3−122040号公報にはセメント、砂及び繊維を含有してなるモルタルとカルシウムアルミネートを含有するスラリーを吹付ける技術が開示された。この技術は薄吹付モルタルであっても長期強度発現性に優れた急結剤を使用し、繊維を配合しているため初期、長期共に高強度が得られるが、吹付直後のダレが生じることがあり、吹付け厚さの確保に安定を欠くことや表面の仕上がりが粗雑となる場合があり、また、急結剤が少量であると初期強度発現性が充分でなかった。
特開平9−227198号公報には、セメント、砂、水等を含有してなるA液とアルカリ金属アルミン酸塩を含有してなるB液とを個別に圧送して硬化させる吹付工法が提案されているが、使用する急結剤がアルカリ金属アルミン酸塩であるため、強度の増大、長期の耐久性に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、小断面のトンネルのような狭い作業空間においてもリバウンドを低減して作業環境を改善し、吹付直後及び長期の強度発現性を高め2〜4cmの薄さで掘削後の地山や岩盤を安定化させることができる工法を提供するものである。更にトンネルの補修にも適用可能で、連続混練圧送装置を使用することにより作業効率を高める技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の構成は、薄吹付工法において、連続混練圧送装置でモルタルを混練り圧送し、急結剤を除くモルタル圧送管の吹付ノズル直前で、急結剤ノズルと合流するモルタル合流部を設けて吹付ける吹付工法において、空気圧送された液体急結剤と空気圧送されたスラリー化した粉末急結剤の2種の急結剤を使用し、該2種の急結剤を各別の圧送管により供給し、前記モルタル合流部の直前で、2種の急結剤が合流する急結剤合流部を設けて吹付けると共に、スラリー化した粉末急結剤の使用量が、モルタル中のセメントに対して3〜15重量部であることを特徴とする。
【0006】
すなわち、本発明はスラリー化した粉末急結剤と液体急結剤を個別に空気圧送して合流させ、直ちに圧送されている配管内のモルタルと合流させて吹付けるものである。液体急結剤の作用により吹付直後の凝結を可能にし、スラリー化した粉末急結剤の作用によりその後の凝結及び強度の増大を可能にし、それぞれの急結剤の使用量が少量であっても単独で使用するよりもはるか大きな急結力を発現する。その結果、全体の急結剤使用量が少量であるにもかかわらず初期及び長期共に高い強度を発現する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に使用するセメントとしては、市販されている普通、早強、中庸熱及び超早強等の各種ポルトランドセメント、並びにこれらのポルトランドセメントにフライアッシュや高炉スラグ等を混合した各種混合セメントが挙げられる。吹付に要求される低リバウンド率、粉塵量の低減、圧送性、強度発現性及び施工容易性等の性能に適したセメントを選択できる。一般には普通ポルトランドセメントや早強ポルトランドセメントが好ましい。
また、フルオロカルシウムアルミネートを含有するフルオロセメントも使用できる。更に、セメント中の鉱物組成の含有量を適正な比率にして焼成したクリンカーに、硫酸カルシウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム等の硫酸塩を併用した特殊セメントも使用できる。
【0008】
本発明で使用する骨材は、天然砂、珪砂、石灰砂のいずれも使用可能であり、その最大粒径は2.5mm以下、好ましくは1.5mm以下である。最大粒径が2.5mmを越えるとポンプ圧送性が低下し、吹付時の跳ね返りが多くなりがちである。特に、この傾向は連続混練圧送装置を使用する場合に顕著である。骨材の使用量は、セメント100重量部に対して50〜300重量部であり、作業性、初期強度発現性及び耐久性の面から100〜250重量部が好ましい。50重量部未満では耐久性が低く、300重量部を越えるとポンプ圧送性や初期強度発現性が低くなり、跳ね返りも多くなる。
【0009】
本発明においては繊維を配合するとひび割れの発生を低減できる。繊維としては、セラミックファイバーや耐アルカリガラスファイバー等の無機系繊維、カーボンファイバー、ポリエチレンファイバー、ビニロンファイバー、アラミドファイバー、ポリアクリルファイバー等の有機系繊維、更にスチールファイバー等が挙げられる。中でも耐アルカリガラスファイバー、ビニロンファイバー及びポリアクリルファイバーが好ましい。
繊維の長さは特に限定がなく、施工性の面から3〜12mm、好ましくは5〜10mmである。繊維の使用量は、混合したモルタル100重量部に対して0.4〜1.5重量部、好ましくは0.5〜1.2重量部である。0.4重量部未満では目的とする靱性やひび割れ抵抗性、剪断強度が得られず、1.5重量部を越えるとモルタル原料の混合時の混合分散性が悪化したり、強度発現性が低下するおそれがある。
【0010】
本発明で使用するカルシウムアルミネートとは、CaO原料やAl2 O3 原料等を混合したものをキルンで焼成したり、電気炉で溶融する等の熱処理により得られるものであり、初期にセメント成分の凝結を起こさせる急結成分である。
カルシウムアルミネートとしては、CaOをC、Al2 O3 をAとすると、C2 A、C12A7 、CA及びCA2 等の鉱物組成で示されるカルシウムアルミネート熱処理物が挙げられ、これらの粉砕物の1種又は2種以上を使用することができる。更にその他の成分として、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属を一部含有したカルシウムアルミネート等も使用できる。中でも非晶質のカルシウムアルミネートは反応活性の点で好ましく、C12A7 組成に対応する熱処理物を急冷した非晶質のカルシウムアルミネートが特に好ましい。
【0011】
また、SiO2 成分を含有するアルミノケイ酸カルシウム、C12A7 の1つのCaOをCaF2 等のハロゲン化物で置き換えたC11A7 ・CaX2 (Xはフッ素等のハロゲン)、SO3 成分を含有するC4 A3 ・SO3 やアルミナセメントも同様に使用できる。
カルシウムアルミネートの粒度はブレーン値5000cm2 /g以上が好ましい。5000cm2 /g未満だと急結性や初期強度発現性が低下するおそれがある。
【0012】
カルシウムアルミネートのみでもよいが、カルシウムアルミネートに石こう等の凝結硬化を促進する混和材を配合してもよい。中でも石こうとカルシウムアルミネートの混合物は凝結開始時間や長期強度発現性の面から好ましい。
石こうとしては、無水石こう、半水石こう、二水石こう等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。中でもII型無水石こうが強度発現性の面から好ましい。
石こうの粒度は強度発現性の点でブレーン値で3000cm2 /g以上、好ましくは5000cm2 /g以上である。3000cm2 /g未満だと強度発現性が低下するおそれがある。
石こうの使用量はカルシウムアルミネート100重量部に対して50〜200重量部、好ましくは100〜150重量部である。50重量部未満だと強度発現性が低下するおそれがあり、200重量部を越えると初期凝結が遅れ、地山に対する付着性が低下する。
【0013】
スラリー化した粉末急結剤の使用量は、粉末急結剤としてモルタル中のセメントに対して3〜15重量部、好ましくは5〜10重量部である。粉末急結剤をスラリー化することにより、吹付中の粉塵を極めて少なくすることができる。また、粉末急結剤そのものに水硬性があり、反応生成物がエトリンガイト系のためモルタルの収縮率の低減が可能であり、ひび割れの発生を防止でき、モルタルに耐久性を付与できる。
【0014】
本発明の凝結遅延剤は急結剤の練り置き性を2時間以上保持するために必要であり、具体的にはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸やショ糖、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。凝結遅延剤の使用量は特に限定されるものではないが、例えばクエン酸と炭酸カリウムを使用したときは、粉末急結剤に対して5重量部以下、好ましくは0.3〜2重量部である。
本発明において、粉末急結剤と凝結遅延剤は水に懸濁した状態のスラリーとして使用することが好ましい。ここで使用する水の量は施工条件によって異なるが、初期強度発現性を重視した場合は粉末急結剤100重量部に対して50〜100重量部が好ましい。
【0015】
本発明で使用するアルカリ金属アルミン酸塩(以下、アルミン酸アルカリという)としては、アルミン酸ナトリウムやアルミン酸カリウムが挙げられ、溶解性の面からアルミン酸カリウムの使用が好ましい。アルミン酸アルカリは一般に液状として使用する。アルミン酸アルカリはそのNa2 O/Al2 O3 モル比又はK2 O/Al2 O3 モル比は、1.5〜2.0のものが好ましい。Na2 O/Al2 O3 モル比又はK2 O/Al2 O3 モル比が1.5未満の場合は100℃において溶解し難い場合がある。
アルミン酸アルカリの水溶液は、水酸化ナトリウムと水酸化アルミニウム又は水酸化カリウムと水酸化アルミニウムを、Na2 O/Al2 O3 モル比又はK2 O/Al2 O3 モル比が1.5〜2.0となるように配合し、100℃で加熱溶解し、40〜60重量%の濃度に調整して使用する。
【0016】
本発明においては、アルミン酸アルカリの水溶液に炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムの50重量%水溶液を、アルミン酸アルカリの50重量%水溶液100重量部に対して20〜100重量部混合したものも使用できる。
アルミン酸アルカリの使用量は、セメント100重量部に対して0.5〜5重量部、好ましくは1〜3重量部である。0.5重量部未満では目的とする凝結力が得られず、特に低温下ではこの傾向が顕著である。5重量部を越えると大きな凝結力が得られるが、長期耐久性が低下するおそれがある。
【0017】
本発明で使用する硫酸アルミニウム水溶液は、一般に市販されている硫酸アルミニウムが使用可能である。市販品に通常含まれる不純物には影響されない。硫酸アルミニウムを溶解する水は、溶解性の面で硫酸アルミニウム100重量部に対して150重量部が好ましい。硫酸アルミニウム水溶液の使用量は、セメント100重量部に対して0.5〜5重量部、好ましくは1〜3重量部である。0.5重量部未満では目的とする凝結力が得られず、特に低温下ではこの傾向が顕著であり、5重量部を越えると大きな凝結力が得られるが、長期耐久性が低下するおそれがある。
アルミン酸アルカリの水溶液及び硫酸アルミニウムの水溶液を圧送するポンプは特に限定はないが、ピストン式ポンプ、スクイズ式ポンプ又はスネイク式ポンプを挙げることができる。
【0018】
本発明では、セメント、最大粒径2.5mmの骨材、必要に応じて配合する繊維、その他の混和剤を乾燥状態でドライ混合し、ドライ混合したモルタルと水を混合してA液とし、スラリー化した粉末急結剤をB液とし、アルミン酸アルカリ水溶液をC液とし、硫酸アルミニウム水溶液をD液とし、このA液にB液と、C液又はD液を圧送して吹付ける。
【0019】
混練り圧送されたモルタルA液と個別に圧送されたスラリー急結剤B液とアルミン酸アルカリ水溶液C液又は硫酸アルミニウム水溶液D液とを混合する方法は特に限定はない。例えばニュー・オーストリアン・工法(NATM)で使用されているように、Y字管を用いてモルタルにスラリーとアルミン酸アルカリ水溶液を空気で混合する際、各液を吸引排出するポンプ出口でY字管等から空気を入れて搬送し、モルタルと合流させて吹付けることが可能である。このように空気搬送することにより、配管内のスラリー急結剤の水洗が容易になり、モルタルとの混合性が向上し、急結力や強度発現性が良好となる。
【0020】
例えば、図1に示すように、配管AからA液を、先端の吹付ノズル1まで圧送する。B液の圧送方法は、空気圧送管2a又は3aから空気を供給し、供給管2b又は3bからB液を供給して配管B又は配管CよりB液を空気圧送する。C液又はD液の圧送方法は、空気圧送管3a又は2aから空気を供給し、供給管3b又は2bからC液又はD液を供給して配管C又は配管BよりC液又はD液を空気圧送する。配管B及び配管Cは急結剤合流部4で合流し、モルタル合流部5において合流した2種類の急結剤はモルタルと合流して吹付けられる。
【0021】
モルタルの混練に使用するミキサーとしては、タライ型ミキサー、ホーバー型ミキサー、二軸ミキサー及びオムニミキサー等のバッチ練りミキサーの使用が可能である。
ここで、混練に使用する水の量は特に限定されるものでないが、ポンプで圧送可能な流動性が得られるように、例えばフロー値として180〜260mmになるように水を加えることが好ましい。
混練りしたモルタルを圧送するポンプは特に限定はなく、ピストン式ポンプ、スクイズ式ポンプ又はスネイク式ポンプを使用することができる。また、供給されたドライ混合した吹付材料を混合機の先端の羽で圧入された水と混練し、それに連結しているスネイク式ポンプで連続的に圧送する連続混練圧送装置で混練り圧送する方法があり、特にこの方法は作業性がよく、小断面トンネルでは作業環境や作業能率が著しく改善される。
【0022】
【実施例】
使用材料
セメント :普通ポルトランドセメント、電気化学工業社製
骨材 :6号珪砂と7号珪砂等量混合品、最大粒径2.5mm
粉末減水剤 :ナフタレンスルホン酸系、市販品
有機繊維 :ビニロンファイバー6mm、クラレ社製
カルシウムアルミネート:C12A7 、非晶質、ブレーン値4200cm2 /g
石こう :II型無水石こう、ブレーン値7100cm2 /g
凝結遅延剤a:クエン酸試薬一級
凝結遅延剤b:炭酸カリウム試薬一級
アルカリアルミン酸水溶液(C液):K2 O/Al2 O3 のモル比1.5で調製した濃度50重量%のアルミン酸カリウム水溶液
硫酸アルミニウム水溶液(D液):市販品100重量部を水150重量部で溶解
【0023】
測定方法
凝結試験 :ASTM C403に準拠して測定
圧縮強度 :JIS R 5201に準じて、20℃、所定の材令で測定(N/mm2 )
【0024】
実施例1
セメント100重量部に対して、骨材220重量部、減水剤0.5重量部、有機繊維1.5重量部を配合し、セメント100重量部に対して水60重量部を加え、JIS R 5201に準じてモルタルミキサーで混合りしてモルタルを調製しA液とした。
非晶質のC12A7 とII型無水石こうとの等量混合物(真比重2.9)よりなるブレーン値5800cm2 /gの粉末急結剤と、クエン酸と炭酸カリウムを重量比で1:3の割合で混合した凝結遅延剤を混合物100重量部に対して0.5重量部を混練りする水に溶解して、水70重量部でスラリー化しB液とした。
C液として、水酸化ナトリウムと水酸化アルミニウムをNa2 O/Al2 O3 モル比が1.7となるように配合し、アルミン酸ナトリウムの50%水溶液を調製した。
【0025】
混練りしたモルタルにモルタル中のセメント100重量部に対して、表1に示す量のスラリー化した急結剤B液と表1に示す量のアルカリアルミン酸水溶液C液を加えて直ちに上記モルタルに添加し、10秒間混練りし、素早く型枠(4cm×4cm×16cm)に充填してつき固め、20℃でプロクター貫入抵抗値及び圧縮強度を測定した。その結果を表1に示した。
【0026】
【表1】
【0027】
実施例2及び比較例1
硫酸アルミニウム100重量部を150重量部の水に溶解してD液を調製した。実施例1におけるC液に代えて、表2に示す量のD液を添加した以外は実施例1と同様にして実験を行い、その結果を表2に示した。
比較例1として、急結剤B液、C液及びD液を、実施例1と同様にして単独でA液に添加して、実施例1と同様に試験を行い、その結果を表3に示した。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
実施例3
セメント100重量部に対して、骨材220重量部、粉末減水剤0.5重量部、繊維1.5重量部をナウターミキサーで混合してプレミックスのドライモルタル200kgを製造した。このドライモルタルを、ドイツ国、PFT社製G4連続混練圧送装置に投入し、フロー値200mmになるように水を加えてモルタル(A液)とし、2.3m3 /時間の能力で連続混練り圧送した。
【0031】
図1に示すように、実施例1と同様のスラリー化した粉末急結剤B液はB液供給管2bから供給し、空気圧送管2aと合流して配管B内をスクイズ式ポンプで空気圧送した。C液又はD液はC液又はD液供給管3bから供給し、空気圧送管3aと合流して配管B内をプランジャー式ポンプで吸引圧送した。ポンプ吐出口から50cmの位置において、Y字管で3/4Bホース10mを空気搬送した。モルタル(A液)中のセメント100重量部に対してB液中の粉末急結剤が10重量部になるように、C液又はD液が2重量部になるように、モルタルに添加した。すなわち、空気搬送されたB液とC液又はD液を急結剤合流部4で合流させ、モルタル合流部5でモルタルを圧送している配管Aと合流させ、吹付ノズル1から厚さ2〜4cm程度になるよう1m2 の広さに吹付けた。
また、4×4×16cmの三連型枠に実施例2の方法で吹付け、所定の材令ごとの圧縮強度を測定した。
【0032】
吹付けの状況は、B液と、C液又はD液を併用することにより粉塵の発生も少なく、ダレもなく、跳ね返りも少なく、吹付け直後の凝結力も高く、急結剤の全使用量も少なく目的とする諸特性を満足した。圧縮強度も室内実験とほぼ同様で、B液とC液を使用した場合には1時間で2.1N/mm2 、1日で22.2N/mm2 、28日で51.3N/mm2 であり、B液とD液を使用した場合には1時間で1.6N/mm2 、1日で20.3N/mm2 、28日で49.7N/mm2 であった。
【0033】
【発明の効果】
本発明により、小断面トンネルのような狭い作業空間においてもリバウンドを低減して作業環境を改善し、少ない急結剤使用量で吹付け後の強度発現を高め2〜4cmの薄さでも掘削後の地山や岩盤を安定化させることができる。更に耐久性も有するため、トンネルの補修にも適用可能となり、連続ミキサーポンプを使用すれば作業効率を更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は吹付ノズルに供給される配管構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 吹付ノズル
2a、3a 空気圧送管
2b B液供給管
3b C液又はD液供給管
4 急結剤合流部
5 モルタル合流部
A 配管A
B 配管B
C 配管C
【表1】 【表1】
Claims (6)
- 連続混練圧送装置でモルタルを混練り圧送し、急結剤を除くモルタル圧送管の吹付ノズル直前で、急結剤ノズルと合流するモルタル合流部を設けて吹付ける吹付工法において、空気圧送された液体急結剤と空気圧送されたスラリー化した粉末急結剤の2種の急結剤を使用し、該2種の急結剤を各別の圧送管により供給し、前記モルタル合流部の直前で、2種の急結剤が合流する急結剤合流部を設けて吹付けると共に、スラリー化した粉末急結剤の使用量が、モルタル中のセメントに対して3〜15重量部であることを特徴とする薄吹付工法。
- スラリー化した粉末急結剤に、遅延剤が添加されていることを特徴とする請求項1記載の薄吹付工法。
- 粉末急結剤が、カルシウムアルミネートと石こうを含有する急結剤であることを特徴とする請求項1又は2記載の薄吹付工法。
- 液体急結剤がアルカリアルミン酸塩であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載する薄吹付工法。
- 液体急結剤が硫酸アルミニウム水溶液であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載する薄吹付工法。
- モルタルが、セメント100重量部に対して2.5mm以下の骨材100〜250重量部を含有するモルタルであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載する薄吹付工法。
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