JP3929172B2 - 吹付工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セメント組成物、主にトンネル掘削後、又は、道路等の斜面構築後のトンネル内面や斜面に吹付けて、地山や斜面を安定化するための道路工事や補修工事等に使用される吹付材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、直径が2〜5mの小断面の導水路トンネル等は、トンネルボーリングマシン(TBM)で掘削されるケースが多く、掘削後の岩盤の安定化に吹付コンクリートが用いられている。
しかしながら、従来の吹付けでは大型の施工機械を使用したり、使用するコンクリートを坑外から搬入したりなければならないため、作業スペースやコンクリートの作業時間を制約してしまうという課題があった。
【0003】
これら課題を解決する手段として、バッチ練りのモルタルと、カルシウムアルミネートを含有する急硬材スラリーを併用して、作業時間の短縮と作業環境とを改善した吹付工法(特開平3−122040号公報参照)や、TBMで掘削できる小断面トンネルにおいて、施工性を高めた吹付材料として、セメント、最大粒径2.5 mmの骨材、消石灰含有物質、及びアルカリ金属アルミン酸塩を含有する吹付材料(特開平9−227198号参照)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、カルシウムアルミネートを含有する急硬材スラリーを用いた場合、吹付直後の急結性を改良する必要があった。
又、セメント、最大粒径2.5 mmの骨材、消石灰含有物質、及びアルカリ金属アルミン酸塩を含有する吹付材料は、アルカリ金属アルミン酸塩を使用しているため、作業員への薬傷対策を十分配慮する必要があった。そのために、作業員は吹付時には保護具を着用しなければならず、作業性が劣ってしまうという課題があった。
さらに、長期強度の発現性や耐久性の点を改良する必要があった。
【0005】
本発明者は、前記課題を解消すべく種々検討を重ねた結果、特定の吹付材料の使用により、前記課題を解消される知見を得て本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、セメント100重量部、最大粒径2.5mm以下の骨材50〜300重量部、及びカルシウムアルミネート2〜10重量部を含有してなるA剤と、
セメント100 重量部に対して固形分換算で2〜15重量部の固形分濃度が10〜50重量%の硫酸アルミニウム含有液からなるB剤を、
個別に圧送して吹付直前に混合して吹付けることを特徴とする吹付工法であり、さらに、セメント100 重量部に対して有機酸類0.1 〜2.0 重量部をA剤に含有してなることを特徴とする該吹付工法であり、さらに、セメントと骨材の合計100 重量部に対して繊維0.4 〜1.5 重量部をA剤に含有してなることを特徴とする該吹付工法であり、セメント100重量部、最大粒径2.5mm以下の骨材50〜300重量部、及びカルシウムアルミネート2〜10重量部をドライ混合し、ドライ混合したモルタルと水とを混練してA剤とし、セメント100 重量部に対して固形分換算で2〜15重量部の固形分濃度が10〜50重量%の硫酸アルミニウム含有液をB剤とし、このA剤とB剤を個別に圧送して吹付直前に混合して吹付けることを特徴とする該吹付工法であり、セメント100重量部、最大粒径2.5mm以下の骨材50〜300重量部、カルシウムアルミネート2〜10重量部、及び有機酸類0.1 〜2.0 重量部をドライ混合し、ドライ混合したモルタルと水とを混練してA剤とし、セメント100 重量部に対して固形分換算で2〜15重量部の固形分濃度が10〜50重量%の硫酸アルミニウム含有液をB剤とし、このA剤とB剤を個別に圧送して吹付直前に混合して吹付けることを特徴とする吹付工法であり、セメント100重量部、最大粒径2.5mm以下の骨材50〜300重量部、カルシウムアルミネート2〜10重量部、有機酸類0.1 〜2.0 重量部、及び、セメントと骨材の合計100 重量部に対して0.4 〜1.5 重量部の繊維をドライ混合し、ドライ混合したモルタルと水とを混練してA剤とし、セメント100 重量部に対して固形分換算で2〜15重量部の固形分濃度が10〜50重量%の硫酸アルミニウム含有液をB剤とし、このA剤とB剤を個別に圧送して吹付直前に混合して吹付けることを特徴とする吹付工法である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0008】
本発明で使用するセメントとしては、通常用いられる、普通・早強・超早強等の各種ポルトランドセメントや、これらのポルトランドセメントに高炉スラグ、フライアッシュ、又はシリカを混合した各種混合セメント、さらには、3CaO・SiO2や11CaO ・7Al2O3・CaF2を主成分とする変性ポルトランドセメント等が挙げられる。
【0009】
本発明で使用する骨材は、天然砂、珪砂、及び石灰砂のいずれも使用でき、その最大粒径は2.5 mm以下であり、1.5 mm以下が好ましい。最大粒径が2.5 mmを越えると吹付施工の際に跳ね返りが多くなり、ポンプ圧送性が悪化する。
【0010】
骨材の使用量は、作業性、初期強度発現性、及び耐久性の点で、セメント100 重量部に対して、50〜300 重量部が好ましく、100 〜200 重量部がより好ましい。50重量部未満だと耐久性が低いおそれがあり、300 重量部を越えると初期強度発現性が低く、跳ね返りも多くなるおそれがある。
【0011】
本発明で使用するカルシウムアルミネートは、初期にセメントコンクリートの凝結を起こさせる急結成分である。
カルシウムアルミネートとは、カルシアを含む原料と、アルミナを含む原料とを混合して、キルンでの焼成や、電気炉での溶融等の熱処理をして得られる、CaOとAl23 とを主たる成分とし、水和活性を有する物質の総称であり、CaO及び/又はAl23 の一部が、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩等と置換した化合物、あるいは、CaOとAl23 とを主たる成分とするものに、これらが少量固溶した物質である。鉱物形態としては、結晶質、非晶質いずれであってもよい。
【0012】
これらの中では、反応活性の点で、非晶質のカルシウムアルミネートが好ましく、C127 組成に対応する熱処理物を急冷した非晶質のカルシウムアルミネートがより好ましい。
【0013】
カルシウムアルミネートの粒度は、ブレーン値で5000cm2 /g以上が好ましい。5000cm2 /g未満だと急結性や初期強度発現性が低下するおそれがある。
【0014】
カルシウムアルミネートの使用量は、作業性、初期強度発現性、及び耐久性の点で、セメント100 重量部に対して、2〜10重量部が好ましく、3〜7重量部がより好ましい。2重量部未満だと凝結力や強度発現性が低下するおそれがあり、10重量部を越えるとモルタルの可使時間を確保できにくく、耐久性が得られないおそれがある。
【0015】
本発明で使用する硫酸アルミニウムは、セメント又はカルシウムアルミネートと反応し、初期の凝結を促進し、強度発現性を向上するために使用するものである。
【0016】
硫酸アルミニウムは、粉塵の発生がなくなり、作業員への安全性も向上し、作業環境が好ましくなり、長期強度の発現性が良好となり、耐久性が向上する点で、硫酸アルミニウム含有液とすることが好ましい。
【0017】
硫酸アルミニウム含有液とは、硫酸アルミニウムを水に溶解させた水溶液又は硫酸アルミニウムを水に懸濁させたスラリーをいう。
硫酸アルミニウムの粒度や純度は、市販品程度でよく、多少の不純物は影響しない。
【0018】
硫酸アルミニウム含有液の濃度は、温度により水に対する溶解度が異なるため、特に限定されるものではないが、できるだけ高い濃度であることが好ましい。硫酸アルミニウム含有液の固形分濃度は、10〜50重量%が好ましく、20〜40重量%がより好ましい。10重量%未満だと硫酸アルミニウムの濃度が小さくなるので、強度発現性を阻害するおそれがあり、50重量%を越えると温度が低下した場合、硫酸アルミニウムが固体として再析出したり、長期強度発現性が小さいおそれがある。
【0019】
硫酸アルミニウム含有液の使用量は、セメント100 重量部に対して、固形分換算で2〜15重量部が好ましく、5〜10重量部がより好ましい。2重量部未満だと強度発現性が小さいおそれがあり、15重量部を越えると初期凝結が遅れ、地山に対する付着性が小さくなるおそれがある。
【0020】
本発明で使用する有機酸類としては、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、及びリンゴ酸又はそのナトリウム塩等が挙げられ、その一種又は二種以上を使用できる。これらの中では、遅延性や強度発現性が高い点で、クエン酸、グルコン酸、及び/又は酒石酸が好ましい。
【0021】
有機酸類の粒子径は特に限定されるものではないが、一般に市販されている製品の粒子径のものを使用できる。
【0022】
有機酸類の使用量は、セメント100 重量部に対して、0.1 〜2.0 重量部が好ましく、0.3 〜1.0 重量部がより好ましい。0.1 重量部未満だと目的とする凝結力や強度発現性が得られず、特に低温や高温での施工時に凝結力の低下が顕著となるおそれがあり、2.0 重量部を越えると強度発現性が小さく、可使時間を確保できず、ゲル化する時間が長くなり、吹付け時のダレや剥離の原因となるおそれがある。
【0023】
本発明で使用する繊維とは、セラミックファイバーや耐アルカリガラスファィバーなどの無機系繊維、カーボンファイバー、ポリエチレンファィバー、ビニロンファイバー、アラミドファイバー、及びポリアクリルファイバー等の有機系繊維、並びに、スチールファィバー等が挙げられる。これらの中では、セメントと骨材を乾式法により混合したドライモルタルでの混合性や施工性の点で、耐アルカリガラスファィバー、カーボンファイバー、ポリエチレンファイバー、ビニロンファイバー、又はポリアクリルファイバーのうちの一種又は二種以上が好ましい。
【0024】
繊維の長さは特に限定されるものではないが、3〜30mmが好ましく、6〜12mmがより好ましい。
【0025】
繊維の使用量は、セメントと骨材を混合したドライモルタル100 重量部に対して、0.4 〜1.5 重量部が好ましく、0.5 〜1.2 重量部がより好ましい。0.4 重量部未満だと目的とする強度が得られないおそれがあり、1.5 重量部を越えるとドライモルタル混合時の混合分散性が悪化したり、強度発現性が低下したりするおそれがある。
【0026】
本発明では、必要に応じて、さらに、減水剤や増粘剤等を使用してもよい。
【0027】
本発明で使用する減水剤とは、セメントコンクリートの流動性や急結材の分散安定性を改善するために使用するものをいい、特に硫酸アルミニウム含有液の濃度が大きい場合に好適である。減水剤としては、液状や粉状のものいずれも使用できる。減水剤としては、ポリオール誘導体、リグニンスルホン酸塩やその誘導体、及び高性能減水剤等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を併用してもよい。これらの中では、高強度発現性や分散安定性の点で、高性能減水剤が好ましい。高性能減水剤により、急結材の使用量を少なくでき、又、粉塵の発生量、及びリバウンド率が極めて少なくできる。
【0028】
高性能減水剤としては、アルキルアリルスルホン酸塩のホルマリン縮合物、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、及びポリカルボン酸系高分子化合物等が挙げられ、液状や粉状のものいずれも使用でき、これらの一種又は二種以上を併用してもよい。これらの中では、効果が大きい点で、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、及びポリカルボン酸系高分子化合物が好ましい。
【0029】
本発明で使用する増粘剤とは、セメントコンクリートに粘性を与え、吹付直後のダレを防止し、リバウンド率を小さくし、粉塵発生を抑制するものをいう。増粘剤としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びヒドロキシエチルエチルセルロース等のセルロース類、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、β−1,3グルカン、プルラン、グアガム、カゼイン、及びウェランガム等の多糖類、酢酸ビニル、エチレン、塩化ビニル、メタクリル酸、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム、及び不飽和カルボン酸等のビニル重合体やこれらの共重合体、並びに、酢酸ビニル重合体やその共重合体をケン化しポリビニルアルコール骨格に変性したもの等のエマルジョン類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を併用してもよい。これらの中では、初期凝結を阻害しにくい点で、セルロース類が好ましい。
【0030】
さらに、本発明では、リン酸塩、ホウ酸又はその塩、及びアルコール類等の凝結遅延剤を使用してもよい。
又、微粉スラグ、微粉フライアッシュ、ベントナイト、メタカオリオン、及びシリカフューム等の平均粒径10μm以下の超微粉を使用してもよい。
又、急結材の急結性を向上させるために、アルカリ金属炭酸塩やアルカリ土類金属水酸化物を使用してもよい。
【0031】
本発明で使用するセメント組成物の使用方法は特に限定されるものではないが、施工性が良好な点で、吹付材料として使用することが好ましい。この場合、施工性の点で、吹付材料を、セメント、最大粒径2.5 mm以下の骨材、カルシウムアルミネート、及び必要に応じて配合する有機酸類を含有してなるA剤と硫酸アルミニウムを含有してなるB剤とに分け、A剤とB剤を個別に圧送して吹付直前に混合して吹付けることが好ましい。A剤とB剤に分けた場合には例えば、セメント、最大粒径2.5 mm以下の骨材、カルシウムアルミネート、及び必要に応じて配合する有機酸類を乾燥状態でドライ混合し、その後、ドライ混合したモルタルと水とを混練してA剤とし、硫酸アルミニウムの水溶液をB剤とし、このA剤とB剤を個別に圧送して吹付けすることが好ましい。
【0032】
本発明においては、吹付現場で、各材料を配合し、混合することなく、水を配合して混練するだけで使用できる点で、ドライ混合したモルタルを使用することが好ましい。
【0033】
ドライ混合で使用する混合ミキサーとしては、V型ブレンダーやナウターミキサーなどいずれのミキサーも使用できるが、繊維の分散性の点で、ナウターミキサーが好ましい。
【0034】
又、モルタルの混練りに使用するミキサーとしては、タライ型ミキサー、ホーバー型ミキサー、及び二軸ミキサー等のバツチ練りミキサーを使用できる。
これらの中では、施工性の点で、連続的に混練りすることが好ましい。
【0035】
ここで、混練に使用する水の量は特に限定されるものではないが、ポンプで圧送が可能な流動性が得られるように、例えば、フロー値として180 〜260 mmになるように水を加えることが好ましい。
【0036】
混練りしたモルタルを圧送するポンプは特に限定されるものではなく、例えば、ピストン式ポンプ、スクイズ式ポンプ、及びスネイク式ポンプ等のポンプを使用できる。これらの中では、作業性の点で、例えば、供給された吹付材料を混合機の先端の羽根で圧入された水と混練し、それに連結しているスネイク式のポンプで連続的に圧送する連続混練り圧送装置で混練り圧送する方法が、作業性の点で、好ましい。
【0037】
硫酸アルミニウムの含有液を圧送するポンプは特に限定されるものではないが、ピストン式ポンプ、スクイズ式ポンプ、及びスネイク式ポンプ等を使用することができる。
【0038】
混練り圧送されたモルタルであるA剤と、硫酸アルミニウム含有液であるB剤とを混合する方法は特に限定されるものではないが、以下の方法が挙げられる。即ち、NATM(ニュー・オーストリアン・工法)等で使用されているように、Y字管を用いてA剤にB剤を混合する際、B剤をエアーで搬送し、吹付けることができる。又、リング周囲に数カ所の孔を有するインレットピースにポンプ圧送したB剤をエアーで圧入し、A剤と混合し、吹付けることもできる。これらの中では、混合性の点で、インレットピースを使用する混合方法が好ましい。
【0039】
この場合、吐出量は特に制限しないが、A剤の吐出量は3m3 /h以下にすることが好ましい。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
【0041】
実施例1
セメント100重量部、表1に示す骨材150重量部、カルシウムアルミネート5重量部、有機酸0.5重量部、及びセメントと骨材の合計100重量部に対して繊維0.8重量部をナウターミキサーで混合してプレミックスのドライモルタルを200 kg製造した。
製造したドライモルタルをドイツのPFT社製G4連続ミキサーポンプに投入し、フロー値200 mmになるように水を添加してモルタルとし、2.1 m3/hrの能力で連続混練り圧送した。
又、30%濃度の硫酸アルミニウム水溶液をプランジャー式ポンプで圧送し、モルタル中のセメント100重量部に対して、固形分換算で8重量部になるように、ノズル手前に取り付けたインレツトピースに3.5kgf/cm2のエアーとともにインレットピースの中を通るモルタルに圧入、混合して吹付材料とし、側壁に厚さ2cmになるように1m2の広さに吹付け、ポンプ圧送速度とリバウンド率を測定した。結果を表1に併記する。
【0042】
<使用材料>
セメント:普通ポルトランドセメント、市販品
骨材ア:新潟県青海産石灰砂乾燥品、最大粒径3.0mm
骨材イ:新潟県青海産石灰砂乾燥品、最大粒径2.5mm
骨材ウ:新潟県青海産石灰砂乾燥品、最大粒径1.5mm
骨材エ:新潟県青海産石灰砂乾燥品、最大粒径1.2mm
カルシウムアルミネート:C127 組成に対応するもの、非晶質、ブレーン値6100cm2 /g
有機酸:クエン酸
繊維:ビニロンファィバー長さ6mm、クラレ社製
硫酸アルミニウム:市販品
側壁:高さ3.5m、幅2.5mの模擬トンネルの側壁
【0043】
<測定方法>
ポンプ圧送速度:1分間運転したときの圧送容量を測定した(単位:m3/hr )。
リバウンド率:1分間側壁に吹付けた時の、(跳ね返った量/吹付量)×100 で示した(単位:%)。
【0044】
【表1】
Figure 0003929172
【0045】
実施例2
セメント100重量部、表2に示す量の骨材エ、カルシウムアルミネート5重量部、有機酸0.5重量部、及びセメントと骨材の合計100重量部に対して繊維0.8重量部を混合してドライモルタルを製造し、モルタル中のセメント100重量部に対して、30%濃度の硫酸アルミニウム水溶液を固形分換算で8重量部圧入して吹付材料としたこと以外は実施例1と同様に行い、リバウンド率、圧縮強度、及びクラックの有無を測定した。結果を表2に併記する。
【0046】
<測定方法>
クラックの有無:面積1m2、厚さ2cmに吹付け、1ケ月後に観察した。
圧縮強度 :JIS R 5201に準じて、20℃、所定の材齢で測定した(単位:N/mm2 )。
【0047】
【表2】
Figure 0003929172
【0048】
実施例3
セメント100重量部、骨材エ150重量部、表3に示す量のカルシウムアルミネート、及び有機酸0.5重量部を配合してドライ混合し、次いでセメント100重量部に対して、水45重量部を加え、JIS R 5201に準じてモルタルミキサーで混練りしモルタルを調製した。
このモルタル中のセメント100重量部に対して、30%濃度の硫酸アルミニウム含有液を固形分換算で8重量部添加して10秒間混練りし、すばやく型枠に充填した。その後、20℃でプロクター貫入抵抗値を測定して始発時間、終結時間、及び圧縮強度の測定を行った。結果を表3に併記する。
【0049】
<測定方法>
始発時間 :プロクター貫入抵抗値が500psiに達する時間を測定した(単位:分)。
終結時間 :プロクター貫入抵抗値が4,000psiに達する時間を測定した(単位:分)。
モルタル可使時間:モルタルフロー値が160mm以下になる時間を測定した。
【0050】
【表3】
Figure 0003929172
【0051】
実施例4
セメント100重量部、骨材エ150重量部、カルシウムアルミネート5重量部、及び有機酸0.5重量部をドライ混合し、次いでセメント100重量部に対して、水45重量部を加えてモルタルを調製し、このモルタル中のセメント100重量部に対して、表4に示す濃度の硫酸アルミニウム含有液を固形分換算で8重量部添加して混練りしたこと以外は、実施例3と同様に行った。結果を表4に併記する。
【0052】
【表4】
Figure 0003929172
【0053】
実施例5
セメント100重量部、骨材エ150重量部、カルシウムアルミネート5重量部、及び有機酸0.5重量部をドライ混合し、次いでセメント100重量部に対して、水45重量部を加えてモルタルを調製し、このモルタル中のセメント100重量部に対して、30%濃度の硫酸アルミニウム含有液を固形分換算で表5に示す量添加して混練りしたこと以外は、実施例3と同様に行った。結果を表5に併記する。
【0054】
【表5】
Figure 0003929172
【0055】
実施例6
セメント100重量部、骨材エ150重量部、カルシウムアルミネート5重量部、及び表6に示す量の有機酸をドライ混合し、次いでセメント100重量部に対して、水45重量部を加えてモルタルを調製し、このモルタル中のセメント100重量部に対して、30%濃度の硫酸アルミニウム含有液を固形分換算で8重量部添加して混練りしたこと以外は、実施例3と同様に行った。結果を表6に併記する。
【0056】
【表6】
Figure 0003929172
【0057】
実施例7
セメント100重量部、骨材エ150重量部、カルシウムアルミネート5重量部、有機酸0.5重量部、及びセメントと骨材の合計100重量部に対して表7に示す量の繊維を混合してドライモルタルを製造し、モルタル中のセメント100重量部に対して、30%濃度の硫酸アルミニウム水溶液を固形分換算で8重量部圧入して吹付材料としたこと以外は実施例1と同様に行い、リバウンド率、圧縮強度、及びクラックの有無を測定した。結果を表7に併記する。
【0058】
【表7】
Figure 0003929172
【0059】
実施例8
セメント100重量部、骨材エ150重量部、カルシウムアルミネート5重量部、有機酸0.5重量部、及びセメントと骨材の合計100重量部に対して繊維0.8重量部を混合してドライモルタルを製造し、モルタル中のセメント100重量部に対して、30%濃度の硫酸アルミニウム水溶液を固形分換算で8重量部圧入して吹付材料としたこと以外は実施例1と同様に行った。
又、4×4×16cmの三連型枠に、同様に吹付け、所定の材齢ごとの圧縮強度を測定した。
吹付けの状況は、粉塵の発生も少なく、ダレもなく、跳ね返りも少なく、吹付け直後の凝結力も高く、目的とした性状を満足した結果が得られた。
又、圧縮強度も室内試験とほぼ同様に、1時間で1.1N/mm2 、1日で23.0N/mm2 、28日で49.8N/mm2 とほぼ同様な結果が得られた。
【0060】
【発明の効果】
本発明のセメント組成物を使用することにより、小断面トンネルのような狭い作業空間においても、作業者への安全性を確保した良好な環境下で作業できる。又、吹付後の初期や長期の強度発現性が高いために、2〜3cmの薄さで掘削後の地山や岩盤を安定化させることができる。さらに、連続ミキサーポンプを使用することにより、作業効率が高まる等の効果を奏する。

Claims (6)

  1. セメント100重量部、最大粒径2.5mm以下の骨材50〜300重量部、及びカルシウムアルミネート2〜10重量部を含有してなるA剤と、
    セメント100 重量部に対して固形分換算で2〜15重量部の固形分濃度が10〜50重量%の硫酸アルミニウム含有液からなるB剤を、
    個別に圧送して吹付直前に混合して吹付けることを特徴とする吹付工法。
  2. さらに、セメント100 重量部に対して有機酸類0.1 〜2.0 重量部をA剤に含有してなることを特徴とする請求項1記載の吹付工法。
  3. さらに、セメントと骨材の合計100 重量部に対して繊維0.4 〜1.5 重量部をA剤に含有してなることを特徴とする請求項1又は2記載の吹付工法。
  4. セメント100重量部、最大粒径2.5mm以下の骨材50〜300重量部、及びカルシウムアルミネート2〜10重量部をドライ混合し、ドライ混合したモルタルと水とを混練してA剤とし、セメント100 重量部に対して固形分換算で2〜15重量部の固形分濃度が10〜50重量%の硫酸アルミニウム含有液をB剤とし、このA剤とB剤を個別に圧送して吹付直前に混合して吹付けることを特徴とする吹付工法。
  5. セメント100重量部、最大粒径2.5mm以下の骨材50〜300重量部、カルシウムアルミネート2〜10重量部、及び有機酸類0.1 〜2.0 重量部をドライ混合し、ドライ混合したモルタルと水とを混練してA剤とし、セメント100 重量部に対して固形分換算で2〜15重量部の固形分濃度が10〜50重量%の硫酸アルミニウム含有液をB剤とし、このA剤とB剤を個別に圧送して吹付直前に混合して吹付けることを特徴とする吹付工法。
  6. セメント100重量部、最大粒径2.5mm以下の骨材50〜300重量部、カルシウムアルミネート2〜10重量部、有機酸類0.1 〜2.0 重量部、及び、セメントと骨材の合計100 重量部に対して0.4 〜1.5 重量部の繊維をドライ混合し、ドライ混合したモルタルと水とを混練してA剤とし、セメント100 重量部に対して固形分換算で2〜15重量部の固形分濃度が10〜50重量%の硫酸アルミニウム含有液をB剤とし、このA剤とB剤を個別に圧送して吹付直前に混合して吹付けることを特徴とする吹付工法。
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