JP3809240B2 - スクリュ・ロータ - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、スクリュ圧縮機またはスクリュ真空ポンプ、スクリュ膨張機などのスクリュ流体機械のスクリュ・ロータ、特に、その歯形曲線に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スクリュ流体機械(以下、説明の便宜上、スクリュ圧縮機を例にして説明する。)に組み付けたスクリュ・ロータの歯形曲線は、例えば、本出願人が開示した平成3年特許出願公告第21759号公報記載のスクリュ・ロータ歯形曲線にみられるように、おす・めすロータの噛み合わせによって生じるバキューム造成空間を小さくすると共に、歯形の滑動面を広くとるようにして滑動面の耐摩耗性とシール効果を向上させる一方、吐出側ケーシング内壁面における吐出行程終了直前の吐出ポート閉止時に、おすロータ歯形の前進側に形成される空間を小さくし、また、めすロータにアデンダム、おすロータにはデデンダムを設けるなどして空間容積の増加を図った歯形が採用されていた。
【0003】
前記公知の歯形曲線は、めすロータ歯形のピッチ円近傍における圧力角を比較的に大きくすることができたから、成形工具による加工性が良好であるばかりでなく、加工精度を向上させることができ、カッターのプロフィールに極端な角部を形成することを要しないため、工具の形成が容易で、耐用年数の延長も可能であった。
【0004】
詳しくは、前記平成3年特許出願公告第21759号公報の記載を参照するとして、概略、その歯形曲線を説明すると、図5は、ロータを、その各回転軸に直角な平面で切断したときの前記歯形曲線の一例を示すもので、図中、おすロータは4枚の歯を備えて回転軸3の回りに、前記おすロータに噛み合う、めすロータは6枚の歯を備えて回転軸4の回りに、それぞれ矢印方向に回転する。
その際、回転軸3、4は相互に平行であって、おすロータのピッチ円5と、めすロータのピッチ円6とは、ピッチ点7において接する。
すなわち、線分3−7:線分4−7=2:3の関係を有する。なお、ピッチ点7と、両ロータの回転軸3,4の中心とは、直線上にある。
【0005】
おすロータとめすロータとの回転は、外接するピッチ円5とピッチ円6とがピッチ点7において滑り作用を生ぜず、相互に転がり回転をするのと同等の運動をする。
図中、各ロータの歯形曲線上に点在する符号A〜Gは、それぞれ、歯形曲線上の位置を示すもので、おすロータ歯形には、前記アルファベット大文字の後に「1 」を、めすロータの歯形にはアルファベット大文字の後に「2 」を、それぞれ付して表示し、以後、これをもって、おす、めすロータ歯形の別を示すものとする。
なお、Af は、めすロータのアデンダム、D mは、おすロータのデデンダムを示す。
前記歯形曲線は、一例を示すと、それぞれ下記の条件により規定されている。
【0006】
(1) めすロータ歯形
(イ)追従側曲線;歯先から歯底側に向かって、
(a)H2 −A2 ;おすロータ歯形曲線と同ロータのピッチ円5との交点A1 による創成曲線。めすロータのピッチ円6上の点A2 において、曲線A2 −B2 に接する。
(b)A2 −B2 ;点A2 において、ピツチ円6に接する直線の延長線上で、点A2 に対し、ロータの回転と反対方向の歯溝側に中心O5 を有する半径R5 の円弧。なお、半径R5 =線分A2 −O5 (以下、同様)
【0007】
(c)B2 −C2 ;おすロータの追従側歯形曲線の円弧B1 −C1 による包絡線で、点B2 において曲線A2 −B2 と滑らかに接続する。
(d)C2'−D2';おすロータの追従側歯形曲線の円弧B1 −C1 による包絡線B2 −C2 と、直線3−4上であってピッチ円6の外側に中心O1 を有する半径R1 の円弧D2 −E2 との共通接線。
なお、前記C2'−D2'間は、軸3を中心にする半径R4 の円弧と同程度の緩やかな曲線によって滑らかにつないでもよい。
【0008】
(ロ)前進側曲線;直線3−4の交点から歯先側を見て、
(e)D2'−E2 ;直線3−4上に中心O1 を有する半径R1 の円弧で、点E2 において曲線E2 −F2 に接する。前記半径R1 の円弧の他方は、直線3−4と点D2 において交わる。
(f)E2 −F2 ;直線3−4上の点O1 において前記直線と角θ1 で交わる直線O1 −E2 の延長線上で、点E2 に対し点O1 と反対側に中心O2 を有する半径R2 の円弧。
【0009】
(g)F2 −G2 ;直線O2 −F2 上であって、略、歯先外形の内側に中心O6 を有する半径R6 の円弧。前記円弧は、点F2 において円弧E2 −F2 に接し、点G2 において、めすロータの歯先円に接する。
(h)G2 −H2 ;めすロータの歯先円。
【0010】
(2) おすロータ歯形
(イ)追従側曲線;歯元から歯先側に沿って、
(j)H1 −A1 ;めすロータ歯形曲線上の点H2 による創成曲線。点H1 において、おすロータの歯底円に接する。
(k)A1 −B1 ;めすロータ歯形の円弧A2 −B2 による包絡線。点B1 において曲線B1 −C1 と接する。
【0011】
(m)B1 −C1 ;点3において直線3−4と角θ4 を成して伸びる、おすロータの半径線上に中心O3 を有する短い長さの半径R3 の円弧で、中心O3 は、直線3−4から遠く離れた位置にある。点C1 で、曲線C1 −D1 と接する。
(n)C1 −D1 ;軸3を中心しとた半径R4 の円弧。点D1 で曲線D1 −E1 に接する。
【0012】
(ロ)前進側曲線;歯先から歯元側に向かって、
(o)D1 −E1 ;めすロータ歯形の曲線D2 −E2 による包絡線。点E1 において曲線E1 −F1 に接する。
(p)E1 −F1 ;めすロータ歯形の円弧E2 −F2 による包絡線。点F1 で曲線F1 −G1 に接する。
(q)F1 −G1 ;めすロータ歯形曲線の円弧F2 −G2 による包絡線。点G1 において、おすロータの歯底円に接する。
(r)G1 −H1 ;おすロータの歯底円。
により、それぞれ形成されている。
【0013】
いま、点A1 を、おすロータ歯形の追従側曲線とピッチ円5との交点とし、同点に対応する点A2 を、めすロータ歯形の追従側曲線と、そのピッチ円6との交点としたとき、対応して互いに噛み合う両歯形曲線上において、例えば、おすロータ歯形の追従側曲線A1 −B1 は、めすロータ歯形の追従側曲線A2 −B2 と相関関係にある。この場合、各歯形曲線上の点A1 ,A2 が、両ロータの回転軸3,4を結ぶ直線上に移動したとき、相互に噛み合うことになる。
【0014】
従来、スクリュ・ロータの歯形は、歯車の創成加工と同様にホブ盤類似の加工機械に素材を取り付け、これを、ホブまたはシングル・カッター等の歯切り工具の送りに同期して回転させると共に、前記工具を用いてスクリュ溝を切削し、その間、工具のプロフィールにより、ロータ回転軸直角断面において、上述した条件を具備する歯形曲線を成形するのが一般である。
そこでは切削加工中、スクリュ・ロータ歯形のピッチ円と工具の歯切りピッチ線とが転がり接触をしている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
いま、上記歯形曲線を有する、おすロータを成形しようとすると、その歯形の切削工具のプロフィールは、図2に、従来歯形と表示した山形曲線(一枚だけを示す)になるが、おすロータ歯形(図5参照)の前記追従側曲線と、そのピッチ円5の交点A1 に対応する工具の歯切りピッチ線上の点a付近は、拡大図sに見られるように切り刃の向きが、被加工ロータ軸に対する垂線に対して0°となってしまう。これは、おすロータ歯形(図5参照)曲線上の点A1 においては、圧力角が0°であることに起因している。
この種プロフィールを備えた切削工具により、おすロータの歯形を成形するプロセスで、工具の切り刃上のa点(ピッチ線上)が被加工ロータのピッチ円に接したときは、当該切り刃部分を中心にして相対的に素材が回動し、点aは素材と摩擦接触するだけで切削をしないので、局部の負担が大きく、切り刃形状のうちの当該点a個所のみが他の切り刃部分に比べて摩耗が早くなり、ロータ歯形の形状精度や加工効率を低下させるために、a点の寿命が工具の使用限度を左右していた。
【0016】
すなわち、工具のプロフィールの前記a点以外の部分は、充分、使用可能の状態にあるのに、前記a点にウィークポイントが存在するために、プロフィール全体を更新する必要に迫られる。そのため、切り刃の研磨の間隔を短くするとか、工具の耐用期限を繰り上げる等の不経済を招いている。
公知の歯形は、切削工具による加工性を良好にはしているが、おすロータ歯形の追従側曲線の点A1 付近については、前記のような問題点が残存している。
【0017】
【目的】
そこで本発明の目的は、噛み合い時における、おすロータ歯形の点A1 付近の圧力角を増加するようにし、加工時に工具の切り刃に掛かる負担を軽減して、歯形の切削加工を容易にし加工精度、経済性を向上させること、あわせて工具の寿命を延ばすことができる、新規なスクリュ・ロータ歯形を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、次に記載のような、各構成要件を具備して成る。 (1) めすロータ歯形にはアデンダムを、おすロータ歯形には前記アデンダムに対応するデデンダムを設けて噛み合う一対のスクリュ・ロータにおいて
前記おすロータ歯形の追従側曲線の大部分が、めすロータ歯形の追従側曲線のうちの前記めすロータのピッチ円との交点付近を含む曲線部分の包絡線よりなり、おすロータの追従側歯形を形成する前記包絡線の歯元側に延びる一端 を、おすロータのピッチ円に近接した外側で終了させ、前記一端 おいて前記包絡線に接すると共に、前記ピッチ円を横切って伸びる直線 ’−A と、前記おすロータ歯形の歯底円とのそれぞれに接し、前記歯形の歯溝に対して凹な円弧または曲線 −H によって連結、成形した歯元側曲線よりなる歯形を備えたおすロータと、
前記めすロータ歯形の追従側曲線のうちの前記めすロータのピッチ円6との交点付近を含む曲線部分A ’−B を円弧に形成し、前記曲線部分A ’−B の歯先側に延びる一端A ’を、おすロータの追従側曲線を形成する前記包絡線の歯元側に延びる一端A ’により創成し、前記曲線部分A ’−B の歯先側に延びる一端A ’と、前記めすロータ歯形の歯先円に接する円弧H −H ’上の点H ’との間を、前記おすロータ歯形の前記直線部分H ’−A ’による包絡線H ’−A ’によって、めすロータのピッチ円6を横切って連結、成形した歯先側曲線よりなる歯形を備えためすロータとからなり、
おすロータの追従側歯形を形成する包絡線の歯元側に延びる一端A ’と前記おすロータの回転中心との距離をL、前記おすロータのピッチ円5の半径をRとしたとき、R<L≦1.02×Rとしたことを特徴とするスクリュ・ロータ。
【0019】
(2) おすロータの追従側歯形を形成する包絡線の歯元側に延びる一端と前記おすロータ回転中心との距離Lを、前記おすロータのピッチ円半径をRとしたとき、R<L≦1.02×Rとしたことを特徴とする上記(1)項記載のスクリュロータ。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を説明するが、本発明歯形の構成要件の一部には、本出願当時の当業界の技術水準の範囲内で、任意に変形可能な構成を含むから、格別の理由を開示しない限り、本実施形態のみに基づいて本発明の要旨を限定して理解してはならない。
【0021】
図1は、本発明の実施形態の一つを示すもので、その歯形曲線は、スクリュ圧縮機を構成する一対のおす、めすスクリュ・ロータを、その各回転軸に直交する平面で切断したときの切り口にみられる歯形曲線の要部の拡大図を示す。
図中、図5と同一記号を付した部材は、さきに図5について説明した符号の部分と形状、構造において同一であるから、詳細な説明は省略する。
【0022】
本実施形態において、従来歯形と異なる要部を列挙すると、図1,5を参照して、
(1) めすロータ歯形
(イ)追従側曲線;歯先から歯底側に向かって、
(a)G2 −H2 ;めすロータの歯先円。
(b)H2 −H2';点H2 において、めすロータの歯先円に、点H2'において曲線H2'−A2'と接する半径Rf の円弧。
(c)H2'−A2';おすロータ歯形曲線H1'−A1'による包絡線。
(d)A2'−B2 ;めすロータの従来形の追従側歯形と前記めすロータのピッチ円6との交点A2 において、ピッチ円6と直交する歯先側円弧の一部。この部分は、従来歯形と同一形状である。
なお、A2';曲線A2 −B2上において、おすロータ歯形の点A1'により創成される点。
【0023】
(2)おすロータ歯形
(イ)追従側曲線;歯底から歯先側に沿って、
(e)G1 −H1 ;おすロータ歯形の歯底円。
(f)H1 −H1';点H1 において、おすロータの歯底円に接し、点H1'において直線H1'−A1'と接する半径Rm の円弧。
(g)H1'−A1';曲線A1 −B1 上の一点A1'において曲線A1 −B1 に接する接線の延長直線〔点A1'の位置については、下記(h)において説明する〕。
(h)A1'−B1 ;従来形のめすロータ歯形の歯先円弧A2 −B2 による包絡線A1 −B1 の一部であって、前記包絡線A1 −B1 上で、おすロータ歯形のピッチ円5に近接した一点をA1'としたときのA1'−B1 間をつなぐ曲線。
包絡線A1 −B1 上の点A1'の配置の範囲については、以下のとおり。
線分A1'−3=L、R;おすロータのピッチ円半径としたとき、
R<L≦1.02×R
【0024】
おすロータ歯形の追従側曲線上におけるA1'点を、同ロータのピッチ円5の外側に配置し、A1'点において曲線A1 −B1 に接する直線を同ロータのピッチ円5と交叉して延長したことにより、前記歯形とピッチ円5との交点Aにおける圧力角θを0<とすることができる。
図2は、さきに述べたとおり、おすロータ歯形の切削工具のプロフィールを示しているが、本発明歯形と表示した工具のプロフィールが上記歯形のH1'−A1'付近に対応し、歯切りピッチ線付近の切り刃の角度を、拡大図sに示すように、たとえばθ=8.5°に形成することができるので、当該個所の切削加工性が向上し工具全体の寿命を大幅に延長してロータの生産効率を上げることができる。
工具のプロフィールの歯切りピッチ線付近、点aの切り刃の角度は、大きい程、切削性が良好である。また、前記歯形のA1'点が、おすロータのピッチ円5の外側に離れれば、離れる程、工具のプロフィールの歯切りピッチ線付近a点の切り刃の角度を大きくすることができる。
【0025】
ところで、おすロータ歯形曲線上のA1'点を、同ロータのピッチ円5の外側に移動することに伴い、おすロータ歯形の追従側歯底形状が変化し、めすロータ歯形の追従側歯先円弧の形状も若干変化して、具体的には図1に示すように、おすロータの歯底の幅が狭く、めすロータの歯先が細まる結果、めすロータ追従側歯先曲線とその歯先円及びおすロータの追従側歯形曲線で囲まれたハッチングを施した空間が広くなり、それに伴い両ロータ歯形の噛み合い時におけるブローホールも大きくなる。
スクリュ圧縮機において前記ブローホールが大きくなることは、圧縮中の空気の逆流量が多くなることを意味するから圧縮効率の低下につながり、ロータ歯形形状の改良には前述の歯形の切削性のみ考慮するだけでは済まない事情がある。
【0026】
図3を参照して、いま、線分A1'−3=Lとし、ピッチ円5の半径をRとして、L/R、つまり、ピッチ円5から外側に離して配置した点A1'の位置の比をx軸に、ブローホールの面積比率をy軸に採って試算すると、両者は、一次の比例関係を有する。なお、ブローホールの面積比率とは、歯形とピッチ円5との交点A1 における圧力角θが0°である従来歯形におけるブローホール面積を1としたときの面積の比率を指すものとする。
【0027】
図4は、x軸にA点(歯形曲線とピッチ円との交点)における圧力角θの大きさを、y軸にブローホールの面積変化率を採ったときの関係曲線を示す図表であって、圧力角θが増加するのに伴ってブローホール面積比率が二次級数的に増大し、逆流する空気量が増加する結果、圧縮効率に影響が生じることを示す。
そして、歯形成形を効率的、経済的にするあまり、スクリュ圧縮機の圧縮効率を大幅に低下させることは好ましくない。
図4の曲線からみて、ブローホール面積比率の増加曲線の傾斜が緩やかな領域の範囲内で曲線A1 −B1 上の点A1'の配置を考慮するようにすれば、圧縮効率に格段の影響を及ぼさない範囲で点A1'を移動する目安が得られ、本発明の目的を達成することができることが理解される。
【0028】
前記、スクリュ圧縮機の圧縮効率低下に対する制約から、ブローホール面積比率増加の上限を1.1とすれば、R<L≦1.02×R、すなわち、点A1'は最大限、ピッチ円5の半径に対して2%程度離してピッチ円5の外側に配置することができる。
そのときの、おすロータ歯形のA点における圧力角θは12°程度となり、工具のプロフィールも先端部の傾き(または勾配)が大きくなって、効率的な歯形切削が可能となる。
たとえば、さきに例示した、工具のプロフィールのa点の圧力角8.5°の場合には、ブローホール面積が、約、6%程度増加するとみられる。
【0029】
本実施形態は、これによって、殆ど圧縮効率を低下させることなく、R<L≦1.02×Rの範囲内でA1'点を配置する選択の幅を与え、精度の高い歯形形状を効率的、経済的に成形、加工することができるスクリュ・ロータの歯形形状を提供することができた。
ここでは、説明を複雑にすることを恐れ、従来公知の歯形として、実施形態に例示した歯形曲線を上記記載のとおり特定して記載したが、要するに、従来形おすロータ歯形の追従側曲線のピッチ円上の点A1を、圧縮効率を低下させない範囲内において前記ピッチ円の外に配置し、追従側曲線に対する点A1'における接線をピッチ円と交叉して延長し、点Aの圧力角θを0<とすることによって、カッターのプロフィールを成形し、これにより歯形成形を高精度で、効率的、経済的にしたものである。
【0030】
したがって本発明は、ロータ歯形の他の部分の形状の如何に係わらず、おすロータ歯形の追従側曲線がさきに示した条件を満たすような歯形形状に対して全て適用可能であって、作用、効果においても同一の効用を期待することができる。
なお、おすロータ歯形の歯元(歯底)形状の前記変化に伴い、相関関係にあるめすロータ歯形の歯先の形状も併せて変形するが、説明は、省略する。
ただし、おすロータ歯形の追従側曲線とピッチ円との交点の圧力角θを0<とした歯形に対応するめすロータ歯形の当該形状についても、本発明の技術的範囲に属するものと理解する。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、以上述べたとおりの構成、作用を備えるから、
噛み合い時における、おすロータの歯形の追従側曲線のピッチ円上の点Aにおける圧力角を増加するようにして、加工時に、切削工具に掛かる特定個所の負担を軽減し、ロータの切削加工を容易にして、加工精度、経済性を向上させることができ、あわせて工具の寿命を延ばすことができる、新規なスクリュ・ロータ歯形を提供することができる。
すなわち、工具の切り刃の他の部分は充分に機能しているのに、その歯切りピッチ線上の切り刃にウィークポイントが存在するために、それが工具の寿命を左右するので、切り刃全体を更新する必要に迫られる。そのため、工具の研磨の間隔を短くするとか、耐用期限を繰り上げる等の不経済を招いている。本発明は、上記課題を解決する、新規なスクリュ・ロータ歯形を提供することができる。
【0032】
本発明は、噛み合い時における、おすロータ歯形の追従側曲線上の点A1'を、圧縮効率を低下させない範囲内において、そのピッチ円の外側に配置し、もって、おすロータ歯形のピッチ円上の点A付近の圧力角が増加するようにした、新規なスクリュ・ロータ歯形を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明スクリュ・ロータの歯形の要部を、その回転軸に直交する平面で切断して示す、一実施例図面。
【図2】本発明スクリュ・ロータ及び従来形ロータ歯形成形用工具のプロフィールを示す。
【図3】おすロータのピッチ円半径に対する同歯形上の点A1'の配置と、ブローホール面積比率との関係図である。
【図4】おすロータ歯形追従側曲線のピッチ円上の点の圧力角と、ブローホール面積比率との関係図である。
【図5】従来公知のスクリュ・ロータの一部歯形を、その回転軸に直交する平面で切断して示す図である。
【符号の説明】
おすロータ
めすロータ
3 おすロータの回転軸中心
4 めすロータの回転軸中心
5 おすロータのピツチ円
6 めすロータのピツチ円
7 ピツチ点
Af めすロータのアデンダム
Dm おすロータのデデンダム

Claims (1)

  1. めすロータ歯形にはアデンダムを、おすロータ歯形には前記アデンダムに対応するデデンダムを設けて噛み合う一対のスクリュ・ロータにおいて
    前記おすロータ歯形の追従側曲線の大部分が、めすロータ歯形の追従側曲線のうちの前記めすロータのピッチ円との交点付近を含む曲線部分の包絡線よりなり、おすロータの追従側歯形を形成する前記包絡線の歯元側に延びる一端 を、おすロータのピッチ円に近接した外側で終了させ、前記一端 おいて前記包絡線に接すると共に、前記ピッチ円を横切って伸びる直線 ’−A と、前記おすロータ歯形の歯底円とのそれぞれに接し、前記歯形の歯溝に対して凹な円弧または曲線 −H によって連結、成形した歯元側曲線よりなる歯形を備えたおすロータと、
    前記めすロータ歯形の追従側曲線のうちの前記めすロータのピッチ円6との交点付近を含む曲線部分A ’−B を円弧に形成し、前記曲線部分A ’−B の歯先側に延びる一端A2’を、おすロータの追従側曲線を形成する前記包絡線の歯元側に延びる一端A ’により創成し、前記曲線部分A ’−B の歯先側に延びる一端A ’と、前記めすロータ歯形の歯先円に接する円弧H −H ’上の点H ’との間を、前記おすロータ歯形の前記直線部分H ’−A ’による包絡線H ’−A ’によって、めすロータのピッチ円6を横切って連結、成形した歯先側曲線よりなる歯形を備えためすロータとからなり、
    おすロータの追従側歯形を形成する包絡線の歯元側に延びる一端A ’と前記おすロータの回転中心との距離をL、前記おすロータのピッチ円5の半径をRとしたとき、R<L≦1.02×Rとしたことを特徴とするスクリュ・ロータ。
    【0001】
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