JP3809204B2 - 設計支援装置 - Google Patents

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JP3809204B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、設計支援装置に関する。特に、板金設計において設計者に設計対象の製造コストを示すことにより低コスト化設計を促進する設計支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
板金設計において、コスト見積り作業の支援を目的とした設計支援装置としては、特開平4−267484号公報記載の装置や特開平5−282331号公報記載の装置が知られている。
【0003】
特開平4−267484号公報記載のコスト見積り装置は、CADデータとして保持された板金部品の展開図図形データ(展開形状データ)から、加工要素情報と基準原価情報を用いて、コストを見積る。これにより、板金加工法に精通した技術者を必要とせず、人為的なミスもなく、技術者の作業工数が削減され、板金部品のコスト見積り作業の効率を向上することができる。
【0004】
また、特開平5−282331号公報記載の部品コスト見積り装置は、CAD形状データから部品の加工コストに関するパラメータを抽出する機能を備えることにより、コスト計算のためのパラメータ入力時間を削減することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の特開平4−267484号公報記載のコスト見積り装置においては、コストの見積りを行なうために、板金部品の展開形状データをユーザが予め作成する必要がある。しかし、ユーザである設計者は、通常、部品の加工後形状のみを作図しているため、展開形状のCADデータを別途入力する必要があり手間がかかっていた。
【0006】
また、特開平4−267484号公報記載のコスト見積り装置においては展開形状データだけから、特開平5−282331号の部品コスト見積り装置においては部品の加工後形状の図形データ(加工後形状データ)だけから、コストに関する情報を抽出しているため、抽出することができる情報の種類に制限があった。また、抽出アルゴリズムが複雑になっていた。
【0007】
そこで、設計者の入力する部品の加工後形状のCADデータから部品の展開形状データのCADデータを自動的に生成し、加工後形状のCADデータと展開形状のCADデータの両方からコストに関する情報を抽出することが有効である。部品の加工後形状のCADデータから部品の展開形状のCADデータを導出する方法としては、「板金製品の曲げ作業自動工程設計システムの開発:乾正知他:精密工学会誌、Vol.54、No.11、(1988)」が知られているが、これは板金の平板部分を座標変換により曲げ線を中心として回転移動する方法であり、直線的な曲げ加工により製造される部品には有効であるが、プレス加工により製造されるバーリング形状部分や絞り形状部分を有する部品の展開形状のCADデータを生成することはできない。
【0008】
さらに、一般に、部品の展開形状の輪郭形状は、NCタレットパンチプレス装置により加工されるが、この加工工程における加工コストの見積りにおいて、工場の保有しているNCタレットパンチ装置のパンチ金型の種類とサイズが考慮されていないため、特定のパンチ金型により加工されるパンチング加工部分と、角形パンチ等の汎用のパンチ金型を用いて加工するニブリング加工部分とを区別して加工コストを見積ることができず、見積り精度の低下を招いていた。
【0009】
本発明は、設計支援装置において、ユーザが入力した部品の加工後形状のCADデータから部品の展開形状のCADデータを導出する機能を備え、加工後形状のCADデータおよび展開形状のCADデータから部品のコストを見積もることを目的とする。
【0010】
さらに、本発明は、設計支援装置において、工場の保有しているNCタレットパンチプレス装置のパンチ金型の種類とサイズに関するライブラリを備え、特定のパンチ金型により加工されるパンチング加工部分と角形パンチ等の汎用のパンチ金型を用いて加工するニブリング加工部分とを区別してCADデータを管理することにより、部品のコストに関する情報を抽出または生成するためのアルゴリズムを単純にすると共に、部品のコスト見積りの精度の向上を実現することを目的とする。
【0011】
すなわち、ユーザが入力した部品のCADデータから、即時に高精度のコスト見積りを行ない、低コスト化設計を支援する設計支援装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明によれば、製品における部品の材質および前記部品を生成するための加工方法であるフィーチャに基づいて、前記部品を加工するために必要なコストを算出する設計支援装置において、
前記部品を生成するための加工方法のうち、特定の金型を用いて行われる加工方法であるパンチング加工に関する複数の情報がそれぞれ局所フィーチャとして記述された局所フィーチャライブラリと、
前記部品を生成するための材質に関する情報や、前記部品を生成するための加工方法のうち金型を用いない加工方法に関する情報や、前記部品を生成するための加工方法のうち汎用的な金型を用いて行なう加工方法であるニブリング加工に関する複数の情報がそれぞれ概略形状フィーチャとして記述され、かつ、各該概略形状フィーチャによって特定される加工後の各部品の形状である加工後形状を生成する加工後形状生成手順と、前記概略形状フィーチャによって特定される加工後の各部品を展開した形状である展開形状を生成する展開形状生成手順とが記述された概略形状フィーチャライブラリと、
前記局所フィーチャライブラリに記述された各局所フィーチャと、前記概略形状フィーチャライブラリに記述された各概略形状フィーチャとを、表示する表示手段と、
該表示手段に表示された局所フィーチャおよび概略形状フィーチャのうちから、局所フィーチャおよび/または概略形状フィーチャの選択を受け付ける受け付け手段と、
選択された局所フィーチャに基づいて、前記部品の局所フィーチャにより特定される加工方法の設計対象部品への適用の内容を表すモデルである局所フィーチャモデルを生成する局所フィーチャ生成部と、
該局所フィーチャ生成部により生成された局所フィーチャモデルを記憶する局所フィーチャモデル記憶手段と、
選択された概略形状フィーチャと、前記概略形状フィーチャライブラリが有する加工後形状生成手順と展開形状生成手順とに基づいて、選択された概略形状フィーチャにより特定される材質の材料に、選択された概略形状フィーチャにより特定される加工方法を適用した場合に得られる部品の形状と、選択された概略形状フィーチャにより特定される材質の材料に、選択された概略形状フィーチャにより特定される加工方法を適用した場合に得られる部品の展開形状とを表すモデルである概略形状モデルを生成する概略形状生成部と、
該概略形状生成部により生成された概略形状モデルを記憶する概略形状モデル記憶手段と、
前記局所フィーチャモデル記憶手段に記憶された局所フィーチャモデルと、前記概略形状モデル記憶手段に記憶された概略形状モデルとに基づいて、前記部品を生成するために必要なコストに関する因子を生成するコスト因子生成手段と、
該コスト因子生成手段により生成される因子と、コストとを対応づけて基準コストデータとして記憶する基準コストデータ記憶手段と、
前記コスト因子生成部により生成された因子と、前記基準コストデータ記憶手段に記憶された基準コストデータとに基づいて、前記部品のコストを見積るコスト見積り手段と、
該コスト見積り手段により見積られた前記部品のコストを、前記表示手段に表示する制御手段と、
を有することができる。
【0013】
【作用】
本発明によれば、製品における部品の材質および前記部品を生成するための加工方法であるフィーチャに基づいて、前記部品を加工するために必要なコストを算出する設計支援装置において、
前記部品を生成するための加工方法のうち、特定の金型を用いて行われる加工方法であるパンチング加工に関する複数の情報を、それぞれ局所フィーチャとして局所フィーチャライブラリに記述し、
前記部品を生成するための材質に関する情報や、前記部品を生成するための加工方法のうち金型を用いない加工方法に関する情報や、前記部品を生成するための加工方法のうち汎用的な金型を用いて行なう加工方法であるニブリング加工に関する複数の情報を、それぞれ概略形状フィーチャとして概略形状フィーチャライブラリに記述する。かつ、各該概略形状フィーチャによって特定される加工後の各部品の形状である加工後形状を生成する加工後形状生成手順と、前記概略形状フィーチャによって特定される加工後の各部品を展開した形状である展開形状を生成する展開形状生成手順とを、概略形状フィーチャライブラリに記述する。
【0014】
前記局所フィーチャライブラリに記述された各局所フィーチャと、前記概略形状フィーチャライブラリに記述された各概略形状フィーチャとを、表示手段に表示する。
【0015】
該表示手段に表示された局所フィーチャおよび概略形状フィーチャのうちから、局所フィーチャおよび/または概略形状フィーチャの選択を、受け付け手段により受け付ける。
【0016】
選択された局所フィーチャに基づいて、前記部品の局所フィーチャにより特定される加工方法の設計対象部品への適用の内容を表すモデルである局所フィーチャモデルを、局所フィーチャ生成部により生成する。
【0017】
該局所フィーチャ生成部により生成された局所フィーチャモデルを、局所フィーチャモデル記憶手段により記憶する。
【0018】
選択された概略形状フィーチャと、前記概略形状フィーチャライブラリが有する加工後形状生成手順と展開形状生成手順とに基づいて、選択された概略形状フィーチャにより特定される材質の材料に、選択された概略形状フィーチャにより特定される加工方法を適用した場合に得られる部品の形状と、選択された概略形状フィーチャにより特定される材質の材料に、選択された概略形状フィーチャにより特定される加工方法を適用した場合に得られる部品の展開形状とを表すモデルである概略形状モデルを、概略形状生成部により生成する。
【0019】
該概略形状生成部により生成された概略形状モデルを、概略形状モデル記憶手段により記憶する。
【0020】
前記局所フィーチャモデル記憶手段に記憶された局所フィーチャモデルと、前記概略形状モデル記憶手段に記憶された概略形状モデルとに基づいて、前記部品を生成するために必要なコストに関する因子を、コスト因子生成手段により生成する。
【0021】
該コスト因子生成手段により生成される因子と、コストとを対応づけて基準コストデータとして基準コストデータ記憶手段に記憶する。
【0022】
前記コスト因子生成部により生成された因子と、前記基準コストデータ記憶手段に記憶された基準コストデータとに基づいて、コスト見積り手段により、前記部品のコストを見積る。
【0023】
該コスト見積り手段により見積られた前記部品のコストを、制御手段により前記表示手段に表示する。
【0024】
【実施例】
本発明の一実施例を以下に示す。
【0025】
図1は本発明の設計支援装置100の構成を説明する図であり、この図に基づいて装置の構成を説明していく。設計支援装置100は、キーボード、マウス等の入力装置110と、CRT、液晶ディスプレイ等の表示装置120と、演算処理装置130と、データ記憶装置140から構成される。
【0026】
演算処理装置130は、入力処理部131と、表示処理部132と、フィーチャ生成部133と、フィーチャ管理部134と、概略形状生成部135と、概略形状管理部136と、局所フィーチャ生成部137と、局所フィーチャ管理部138と、コスト因子生成部139と、コスト見積り部1310とを備えている。
【0027】
データ記憶装置140は、CADデータ141と、フィーチャライブラリ145と、基準コストデータ148とを記憶している。CADデータ141はユーザが入力する部品に関するデータであり、フィーチャモデル142と、概略形状モデル143と、局所フィーチャモデル144とから構成される。フィーチャライブラリ145は、システム管理者またはシステム構築者により用意されるデータであり、概略形状フィーチャライブラリ146と、局所フィーチャライブラリ147とから構成される。
【0028】
図2に示すような形状の部品の設計を例にとり、本発明の設計支援装置の動作原理を、以下に説明していく。
【0029】
図2に示した形状の部品は、図3に示すような加工工程により加工される。展開加工工程では、素材形状から展開形状へと加工される。プレス・曲げ加工工程では、展開形状から加工後形状へと加工される。
【0030】
展開加工工程には、パンチング加工とニブリング加工との加工方法がある。図4(a)にパンチング加工を、図4(b)にニブリング加工を示す。
【0031】
パンチング加工とは、特定の形状特徴部分に対応した特定のNCタレットパンチプレス装置のパンチ金型による加工方法である。一般的に、加工部分の形状やサイズが標準的に定められている場合には、それに対応したパンチ金型を用いて、パンチング加工が行なわれる。この例では、ボルト用切欠き部分はボルト穴・切欠き用パンチ金型を用いて、タッピンネジ用バーリング穴部分はタッピンネジ穴用パンチの下穴用パンチ金型とバーリング用パンチ金型とを用いて、加工される。
【0032】
一方、図4(b)に示すように、ニブリング加工とは、角形パンチや丸形パンチ等の汎用のパンチ金型を少しずつ位置を変えて次々にパンチしていく加工方法である。一般的に、加工部分の形状やサイズが標準的に定められない加工部分に対しては、ニブリング加工が行なわれる。
【0033】
図5に、本発明の設計支援装置100を用いて、図2に示した部品のCADデータを入力していく操作手順を示す。図5中で左側に示すフィーチャ(形状特徴)生成操作を行なうことにより、右側に示す形状をした部品のCADデータが生成される。すなわち、ユーザはフィーチャを次々に生成し追加していくことにより、部品のCADデータを入力していく。
【0034】
生成することができるフィーチャの種類には、例えば、長方形基準板、長方形付加板、不定形基準板、長方形切欠き、不定形切欠き、不定形穴、バーリング、絞り、ボルト用穴、タッピンネジ用バーリング穴、アースマーク刻印等があり、これらに関するデータがフィーチャライブラリ145中に格納されている。
【0035】
概略形状フィーチャライブラリ146には、長方形基準板、長方形付加板、バーリング、長方形切欠き等のフィーチャに関するデータが、フィーチャの種類毎に格納されている。また、局所フィーチャライブラリ147には、タッピンネジ用バーリング穴、ボルト用穴、ボルト用切欠き等のフィーチャに関するデータが、フィーチャの種類毎に格納されている。
【0036】
すなわち、フィーチャは、NCタレットパンチプレス装置による加工工程において、パンチング加工により製造される形状部分に対応するものと対応しないものとに分けられ、パンチング加工により製造される形状部分に対応するフィーチャに関するデータを局所フィーチャライブラリ147に格納し、対応しないフィーチャに関するデータを概略形状フィーチャライブラリ146に格納している。
【0037】
また、概略形状フィーチャライブラリ146は、フィーチャの種類毎に、加工後形状生成手順と展開形状生成手順とを備えている。
【0038】
表示処理部132は、フィーチャライブラリ145中の概略形状ライブラリ146と局所フィーチャライブラリ147に格納されているフィーチャのデータの種類を、フィーチャ生成操作メニューとして表示装置120に表示する。
【0039】
ユーザは、入力装置110を用いて、表示装置120に表示されたフィーチャ生成操作メニューから、生成するフィーチャの種類を選択し、さらにフィーチャ種類により予め定められた項目を入力する。入力される項目には、「サイズ」「親フィーチャ指定」「位置指定」がある。
【0040】
入力処理部での処理手順を図6に示す。
【0041】
処理601では、ユーザの選択入力に従って、生成するフィーチャの種類を決定する。
【0042】
処理602では、フィーチャサイズの入力処理を行なう。例えば、長方形基準板の生成操作では「板厚」「長さ」「幅」が入力され、ボルト用穴の生成操作では「ボルトサイズ」が入力される。これらには、ボルト用穴生成操作の「ボルトサイズ」のように表示装置120に表示されたサイズメニューから選択されるものと、長方形基準板生成操作の「長さ」「幅」のように実数値で入力されるものとがある。
【0043】
処理603では、親となるフィーチャ指定の入力処理を行なう。本実施例では、長方形基準板、不定形基準板を除く全てのフィーチャは、既に入力されている部品のフィーチャに依存して入力される。この既に入力されている部品のフィーチャを親フィーチャと呼ぶ。例えば、図5のコーナーRの親フィーチャは長方形基準板であり、長方形付加板の親フィーチャは長方形切欠きであり、ボルト用切欠きの親フィーチャは長方形付加板である。
【0044】
処理604では、位置指定の入力処理を行なう。位置指定は、フィーチャを生成する位置及び姿勢の指定である。
【0045】
処理605では、フィーチャ生成部133のフィーチャ追加生成処理が起動される。
【0046】
フィーチャ生成部133は、フィーチャモデル142に格納されるデータの生成を行ない、フィーチャモデル142を管理するフィーチャ管理部134を用いて、フィーチャモデル142に格納されているデータの参照や更新といった処理を行なう。
【0047】
フィーチャモデル142中に格納されるデータは、ユーザが入力した部品を構成するフィーチャに関するデータであり、図2に示す部品の場合を例として図7に示す。
【0048】
それぞれのフィーチャは、「種類」「サイズ」「座標系」「親フィーチャ」「相対位置」のデータ項目により表現される。「種類」は、そのフィーチャの種類を示している。「サイズ」は、そのフィーチャの種類に依存した表現でフィーチャのサイズを示している。「座標系」は、そのフィーチャに固有の座標系を座標変換行列により表したものであり、ユーザから入力されたフィーチャの位置及び姿勢から算出される。「親フィーチャ」は、ユーザからの入力に従い、そのフィーチャがどのフィーチャに依存して生成されているかを示している。「相対位置」は、そのフィーチャの位置を親フィーチャの座標系で表した座標値である。「種類」「サイズ」「親フィーチャ」は、ユーザから入力されている。
【0049】
フィーチャ生成部133でのフィーチャ追加生成処理の処理手順を図8に示す。
【0050】
処理801では、親フィーチャの座標系データとユーザからの位置指定入力で得られるフィーチャの位置から、フィーチャの相対位置の算出を行なう。
【0051】
処理802では、ユーザからの位置指定入力で得られるフィーチャの姿勢を基に、フィーチャの座標系の算出を行なう。
【0052】
処理803では、ユーザから入力されたフィーチャ種類、サイズ、親フィーチャと、処理801で求められたフィーチャの相対位置と、処理802で求められたフィーチャの座標系とを、フィーチャモデル管理部134を介して、フィーチャモデル142へ登録する。
【0053】
処理804では、フィーチャ種類から、そのフィーチャが概略形状フィーチャか局所フィーチャかの判定を行なう。
【0054】
概略形状フィーチャと判定された場合には、処理805に進み、概略形状生成部135を起動し、概略形状フィーチャの形状生成処理を行なう。生成された概略形状フィーチャの形状は、概略形状管理部136を介して、概略形状モデル143に格納される。この処理805については、図12(a)を用いて、後述する。
【0055】
一方、処理804で局所フィーチャと判定された場合には、処理806に進み、概略形状生成部135を起動し、局所形状を反映した近似的な概略形状の形状生成処理を行なう。生成された局所形状を反映した近似的な概略形状の形状は、概略形状管理部136を介して、概略形状モデル143に格納される。この処理806については、図12(b)を用いて、後述する。さらに処理807で局所フィーチャモデル生成部137を起動し、局所フィーチャモデルを生成して、局所フィーチャモデル管理部138を介して、局所フィーチャモデル144への登録を行なう。
【0056】
概略形状生成部135は、各フィーチャの形状の生成に関する処理を行なう。
【0057】
機械部品等の3次元形状を管理する方法としては、例えば「"Geometric modelling: a survey", A Baer, C Eastman and M Henrion, Computer-Aided Design, Vol. 11, No. 5, (1979), pp. 253-272」に記載されているように様々な方法が知られている。
【0058】
ここで、一般的な境界表現法(B-Reps)に基づく3次元の形状の管理方法について説明する。3次元形状は、立体要素、面要素、周要素、稜線要素、頂点要素の5種類の形状要素により表現され管理される。
【0059】
例えば、図9(a)に示した立体要素の内部と外部の境界は、図9(b)に示すように、1個以上の面要素により表される。さらに、面要素の内部と外部の境界は、図9(c)に示すように、1個以上の周要素により表される。この例では、面要素1の境界は周要素1と周要素2であり、面要素2の境界は周要素3である。
【0060】
周要素の境界は、図9(d)に示すように、1個以上の稜線要素により表現される。この例では、稜線要素1、稜線要素2等が周要素1の境界である。稜線要素の境界は、図9(e)に示すように頂点要素により表現される。この例では、稜線要素1の境界は頂点要素1と頂点要素2であり、稜線要素2の境界は頂点要素2と頂点要素3である。この例では、頂点要素2は稜線要素1の境界でもあり稜線要素2の境界でもある。また、稜線要素1は周要素1の境界でもあり周要素3の境界でもある。
【0061】
従って、これらの立体要素、面要素、周要素、稜線要素、頂点要素は、それぞれの隣接関係に基づいて、図10に示すようなネットワークとして管理される。
【0062】
概略形状管理部136は、概略形状モデル143を、図10のようなデータ構造により、管理し、部品の形状を表現している。概略形状生成部135は、概略形状管理部136を用いて、設計者の行なった操作による形状の変化を、図10のようなデータ構造上で形状要素を生成したり削除したり、形状要素毎に保持している幾何データを修正したり、ネットワークの接続関係を修正したりして、反映させる。
【0063】
本発明の概略形状モデル143及び概略形状管理部136では、上記の方法である立体要素、面要素、周要素、稜線要素、頂点要素を形状要素として形状を管理する方法を基本として、局所フィーチャに対応した形状部分を近似的にまたは省略して表現し、概略形状として管理するという特徴を備えている。すなわち、概略形状モデル143の稜線要素は、従来の形状モデルの稜線要素を拡張して、その稜線部分が局所フィーチャ部分に対応し近似的に表現された稜線か否かを識別可能な局所フィーチャ部フラグを備えている。この特徴を備えることにより、コスト因子の抽出アルゴリズムを単純化している。形状生成や形状修正の処理アルゴリズムに関しては、従来の形状管理の方法を用いることがことができる。
【0064】
図2に示した部品の場合には、図11(a)に示すように近似された概略形状が概略形状モデル143に格納される。また、図3の中段に示した展開形状も同様に概略形状として図11(b)のように近似される。図11では、局所フィーチャを近似的に表現した稜線を太線で示した。すなわち、図2中に現れる局所フィーチャであるボルト用切欠き、タッピンネジ用バーリング穴に対応する形状部分が近似的にまたは省略して表現されている。タッピンネジ用バーリング穴のように面付加型の局所フィーチャの場合には省略され、端付加型の局所フィーチャであるボルト用切欠きのように、面付加型以外の局所フィーチャでは、近似的な稜線要素により表現される。
【0065】
概略形状生成部135での形状生成処理に関する処理手順を、概略形状フィーチャに関する場合と局所フィーチャに関する場合に分けて、図12(a)と図12(b)とに示す。
【0066】
概略形状フィーチャの形状生成処理の場合には、処理1201に進み、概略形状フィーチャライブラリ146から加工後形状生成手順を検索し求める。次に、処理1202では、求められた加工後形状生成手順に基づいて概略形状フィーチャの形状生成処理を行ない、概略形状モデル管理部135を起動して、概略形状モデル143に格納する。
【0067】
局所フィーチャの形状生成処理の場合には、処理1203に進み、フィーチャ種類に基づいて、そのフィーチャが、面付加型のフィーチャであるか、端付加型のフィーチャであるか、角付加型のフィーチャであるかを判定する。面付加型のフィーチャは図13(a)に示すようなものであり、端付加型のフィーチャは図13(b)に示すようなものであり、角付加型のフィーチャは図13(c)に示すようなものである。
【0068】
この判定結果に基づいて、端付加型であれば処理1204に、角付加型であれば処理1205に、それぞれ進む。面付加型のフィーチャであると判定された場合には特に処理を行なわない。処理1204では、概略形状生成部135を起動して、端付加型局所フィーチャ用の概略形状処理を行なう。処理1205では、概略形状生成部135を起動して、角付加型局所フィーチャ用の概略形状処理を行なう。
【0069】
ここで、概略形状の場合には、フィーチャの種類毎に、概略形状モデル143中の形状を表現するデータの生成手順が異なるため、フィーチャ種類毎に形状生成手順が用意され、フィーチャライブラリ中に格納されている。
【0070】
一方、局所フィーチャの場合には、概略形状モデル143中の形状を表現するデータの生成手順は、端付加型と角付加型の2種類であり、新たなフィーチャの種類が追加されても変化しない。例えば、端付加型の場合には、フィーチャの種類が図13(b)左側に示したボルト用切欠きであっても、図13(b)右側に示したV切欠きであっても、同様の手順により、図11の太線部分のよう表現される。
【0071】
局所フィーチャ生成部137は、局所フィーチャ管理部138を用いて局所フィーチャモデル144を管理し、局所フィーチャモデル144に格納されているデータの生成、参照や更新といった処理を行なう。
【0072】
局所フィーチャモデル144中に格納されるデータは、ユーザが入力した部品に含まれる局所フィーチャに関するデータであり、概略形状モデル143中で、省略または近似的に表現されている部分を表している。
【0073】
図2に示す部品の場合を例として、局所フィーチャモデル144の内容を図14に示す。それぞれの局所フィーチャは、「フィーチャID」「位置」「姿勢」のデータ項目により表現される。「フィーチャID」は、フィーチャモデル142中の対応するフィーチャを示す。「位置」は、3次元の絶対座標系上の座標値により、フィーチャの位置を表す。「姿勢」は、3次元の絶対座標系上の直交する2つの方向ベクトルによりフィーチャの姿勢を表す。
【0074】
局所フィーチャ生成部137での局所フィーチャ登録処理の処理手順を図15に示す。処理1501では、3次元空間の絶対座標系上でのフィーチャの位置と姿勢を求める。位置は、フィーチャモデル中142の相対位置と親フィーチャの座標系とを用いて求められる。姿勢は、フィーチャモデル142中の姿勢と親フィーチャの座標系とを用いて求められる。処理1502では、局所フィーチャ管理部138を用いて、局所フィーチャモデル144への登録を行なう。
【0075】
表示処理部132は、ユーザが入力した部品の形状を表示装置120に表示する。表示処理部132での処理手順を図16に示す。
【0076】
処理1601では、概略形状モデル143から、概略形状フィーチャ部分の稜線の幾何データを取り出す。これは、概略形状モデル143から、局所フィーチャに対応する形状部分を近似的に表現した稜線要素を局所フィーチャ部フラグを用いて区別し、局所フィーチャに対応する形状部分を近似した稜線要素を除いた全ての稜線要素に関する幾何情報を取り出すことにより行なわれる。
【0077】
処理1602では、局所フィーチャモデル144から、順に局所フィーチャを取り出す。ここで、全ての局所フィーチャに対して既に処理1603〜処理1605が行なわれていれば、処理1606に進む。処理1603〜処理1605が行なわれていない局所フィーチャが取り出されれば、処理1603に進む。
【0078】
処理1603では、局所フィーチャモデル144中のフィーチャIDのデータとフィーチャモデル142中のフィーチャ種類のデータを用いて、処理1602で処理対象として選択された局所フィーチャの種類とサイズを求め、局所フィーチャライブラリ147中から局所フィーチャの種類とサイズ毎に予め用意されている稜線要素の幾何データを取り出す。
【0079】
処理1604では、局所フィーチャモデル144中の位置データと姿勢データを用いて、処理1603で取り出された局所フィーチャの稜線要素の幾何データに対して座標変換を行なう。
【0080】
処理1605では、処理1604で座標変換された局所フィーチャの稜線要素の幾何データを、処理1601で得られた概略形状フィーチャに対応する形状部分の稜線要素の幾何データへと合成していく。
【0081】
処理1605が終了すると、処理1602へと戻り次の処理対象の選択を行なう。ユーザが入力した部品に含まれる全ての局所フィーチャに対して処理1603〜処理1605が行なわれた後、処理1606に進む。処理1606では、処理1601〜処理1605により得られた、稜線要素の幾何データに対して、視点方向に応じた座標変換が行なわれる。
【0082】
処理1607では、処理1606で座標変換された稜線要素の幾何データを用いて、表示装置120に、ユーザが入力した部品の形状が表示される。
【0083】
コスト因子生成部139は、ユーザの入力した部品のCADデータ141に基づき、その部品のコストを算出する上で必要な情報であるコスト因子を求める。
【0084】
コスト因子生成部139での処理手順の概要を図17に示す。
【0085】
処理1701では、フィーチャモデル142から、部品の展開形状に関する概略形状モデル143及び局所フィーチャモデル144を生成する。
【0086】
処理1702では、処理1701により生成された部品の展開形状に関する局所フィーチャモデル144から、コスト因子を求める。処理1702で求められるコスト因子は、NCタレットパンチプレス装置を用いたパンチング加工部分に関するデータである。パンチング加工部分は特定のパンチ金型によって加工されるため、パンチ金型の種類及びパンチ回数がコスト因子となる。ユーザの入力した部品に含まれるパンチング加工部分は、局所フィーチャモデル144に明示されており、局所フィーチャの種類とサイズとの対応が予め局所フィーチャライブラリ147に登録されているので、パンチ金型の種類及びパンチ回数は、容易に求められる。図2の部品の場合には、局所フィーチャモデル144中には、ボルト用切欠きとタッピンネジ用バーリング穴が1つずつ登録されている。図4に示したように、ボルト用切欠き部分はボルト穴・切欠き用のパンチ金型により加工され、タッピンネジ用バーリング穴部分はタッピンネジ穴用パンチ金型の下穴用金型とバーリング用金型により加工されることが、局所フィーチャライブラリ147中に登録されており、これらの3種類のパンチ金型がそれぞれ1回ずつ用いられることがわかる。当然、このような、局所フィーチャとパンチ金型の対応は、局所フィーチャのサイズ毎に登録されている。
【0087】
処理1703では、処理1701により生成された部品の展開形状に関する概略形状モデル143から、コスト因子を求める。処理1703で求められるコスト因子は、素材寸法に関するデータ、NCタレットパンチプレス装置を用いたニブリング加工部分に関するデータ等である。素材寸法に関するデータは、素材の面積、長さ、幅、板厚の値等で、単純には、部品の展開形状を外包する最小の直方体を求めることで得られる。さらに、購入している素材の寸法に関するデータと外包する最小の直方体の寸法とを比較することにより、より正確に素材寸法に関するデータを求めることもできる。また、板厚に関しては、フィーチャモデル142から直接求める方法でも得られる。
【0088】
ニブリング加工部分に関しては、角形等の汎用のパンチ金型を用いて加工していくため、加工輪郭長と加工に用いるパンチ金型の一辺に長さからパンチ回数を求めることができ、これがコスト因子となる。加工に用いるパンチ金型の選定及び加工輪郭長の算出は輪郭形状を構成する稜線要素に基づいて行なわれる。
【0089】
ここで、パンチング加工部分とニブリング加工部分とを区別せず表現している従来の形状モデルを用いた場合の例を図18(a)及び(c)に、本発明の特徴である概略形状モデル143と局所フィーチャモデル144とを用いた場合の例を図18(c)及び(d)に示す。
【0090】
ここで、従来の形状モデルを用いる場合には、図18(a)のように、パンチング加工部分とニブリング加工部分とが区別されず表現されているために、パンチング加工部分の影響を受け、不必要に小さなパンチ金型を選定してしまうという問題点があった。例えば、図18(a)の場合には、寸法Bよりも1辺の長さが長い角形パンチ金型を用いると加工不可であると判断され、図18(c)のようにパンチが割り当てられてしまう。しかし、実際には、ボルト用切欠きの部分は、図4(a)に示したようなボルト穴・切欠き用パンチ金型を用いて加工されるので、図18(d)のように1辺の長さがAの角形パンチで加工可能である。
【0091】
また他にも、輪郭長がパンチング部分を含んだ長さに算出されてしまう等の問題点があった。本発明の設計支援装置100では、概略形状モデル143と局所フィーチャモデル144とを用いることにより、簡易な方法で正確にパンチ金型の選定及び輪郭長の算出を行なうことができる。上記の本発明のNCタレットパンチプレス装置のパンチ金型割り当て方法は、NCタレットパンチプレス装置の自動プログラミング生成装置としても利用可能である。
【0092】
処理1704では、部品の加工後形状に関する概略形状モデル143及び局所フィーチャモデル144を生成する。
【0093】
処理1705では、処理1704により生成された部品の加工後形状に関する概略形状モデル143から、コスト因子を求める。処理1705で求められるコスト因子は、曲げ加工及びプレス加工に関するデータである。例えば、曲げ加工に関するコスト因子には、曲げ加工の回数、各曲げの方向や曲げ角度、曲げ線の長さ等がある。また、プレス加工に関するコスト因子には、バーリング部分や絞り部分等の数や、各バーリング部分や絞り部分の方向、深さ、輪郭長等がある。
【0094】
これらのデータを求める場合も、概略形状モデル143を用いることにより、従来のように局所形状部分とその他の形状部分を区別せず表現した形状モデルから求める場合には、タッピンネジ用バーリング穴や局所的な切起し形状のようなパンチング加工による加工部分をそれぞれプレス加工部分や曲げ加工部分であると誤認識したり、誤認識を防ぐためにアルゴリズムが複雑になるという問題があったが、これらの問題を解決することができる。
【0095】
例えば、図19(a)のような切起し形状の場合、そのサイズが比較的小さく、サイズが標準化されているものは、NCタレットパンチプレスを用いて加工することが可能であり、このような切起し形状部分に対応するパンチ金型が用意されていれば、パンチング加工により作成できる。このような場合において、局所形状部分とその他の形状部分を区別せず表現する従来の形状モデルを用いると、展開形状における図19(b)のような部分にニブリング加工としてパンチ金型を割り付け、さらに一回の曲げ工程またはプレス工程が必要であると誤判定される。
【0096】
本発明においては、このような切起し形状部分に対応するパンチ金型が用意されていれば、面付加型の局所フィーチャとして局所フィーチャライブラリ147に登録されているので、正しくコスト因子が出力される。パンチ金型が用意されていないサイズの場合には、局所フィーチャライブラリ147に登録されておらず、局所フィーチャライブラリ147に登録されているフィーチャの種類及びサイズを反映して設計者に表示されるメニュー中から選択できないので、設計者は概略形状フィーチャである長方形穴と長方形付加板を用いて入力することになる。この場合には、この切起し形状部分も概略形状モデル143上に表現され、ニブリング加工としてパンチ金型を割り付け、さらに一回の曲げまたはプレス加工が必要であると、正しく判定される。
【0097】
処理1701で起動される展開形状に関する部品データである概略形状モデル143及び局所フィーチャモデル144の生成手順、及び、処理1704で起動される加工後形状に関する部品データである概略形状モデル143及び局所フィーチャモデル144の生成手順での、処理手順を図20に示す。
【0098】
処理2001では、親フィーチャが存在しない長方形基準板か不定形基準板の種類のフィーチャか、または、親フィーチャが既に処理されているフィーチャが、フィーチャモデル142から、処理対象として選択される。
【0099】
フィーチャモデル142中の全てのフィーチャが処理されている場合には、処理を終了する。処理2002では、処理2001で処理対象として選択されたフィーチャに対して、関連するデータの再計算と更新を、図8の処理802〜処理807の処理により行なう。ただし、処理803では、フィーチャの登録を行なうのではなく、処理対象フィーチャに関するデータを更新する。また、展開形状に関する部品データの生成処理の場合には、処理805により起動される処理手順中で処理1201の処理が、加工後形状生成手順の検索ではなく展開形状生成手順の検索となる。すなわち、概略形状フィーチャライブラリ146に、加工後形状生成手順と展開形状生成手順が共に記述されており、これにより、直線的な曲げ加工により加工される部品の場合だけでなく、図2に示すような部品のバーリング部分や、絞り部分を持った、プレス加工により加工される部品の場合にも、展開形状の部品データを生成することができる。
【0100】
ここで、図2に示すような部品のバーリング部分の加工後形状生成手順、及び、展開形状生成手順を例にとり、図21及び図22に示す。
【0101】
処理2101では、概略形状モデル143中から、バーリングフィーチャの付加される稜線要素群を求める。すなわち、図22(a)に示す形状を表した概略形状モデル143中から、図22(b)の稜線部分を求める。
【0102】
次に、加工後形状を生成する場合には、処理2102により、稜線要素群をそれが属する平面上で、板厚分の厚みを付ける。これにより、図22(c)のような2次元形状が得られる。
【0103】
次に、処理2103により、図22(c)の2次元形状を稜線要素群が属する平面の法線方向へ指定された高さ掃引し、図22(d)のような立体形状を生成する。
【0104】
一方、展開形状を生成する場合には、処理2104により、稜線要素群をそれが属する平面の外側方向へ指定された高さ掃引し、図22(f)の2次元形状を生成する。
【0105】
次に、処理2105により、図22(f)の2次元形状に板厚分の厚みを付け、図22(g)のような立体形状を生成する。
【0106】
処理2106では、処理2103または処理2105で生成された立体形状を元の立体形状と合成し、図22(e)、図22(h)のようにバーリング加工部分を付加した立体形状を生成する。
【0107】
このような加工後形状生成手続きと展開形状生成手続きが、概略形状フィーチャ毎に、概略形状フィーチャライブラリ146に格納されている。このように加工後形状生成手続きと展開形状生成手続きとを備えることにより、座標系変換を行なうにより加工後形状と展開形状との変換を行なう方式では対応できなかった、バーリングや絞り等を含む形状においても、フィーチャモデル142から、自動的に加工後形状モデル及び展開形状モデルを生成することができる。
【0108】
コスト見積り部1310は、コスト因子生成部139により求められたコスト因子と、基準コストデータ148とから、コストの見積りを行なう。コスト見積りの方法には、様々な方法が考えられるが、単純にはコスト因子毎に設定されている基準コスト値を、加算することで求められる。
【0109】
例えば、基準コストデータ148に、図23(a)に示すような素材基準コストデータ、図23(b)に示すような展開加工基準コストデータ、図23(c)に示すような曲げ加工基準コストデータ等のデータが格納されていれば、それぞれのコスト因子に対するコストを求め、それらを加算していくことにより、部品のコストを求めることができる。素材基準コストデータとしては、図23(a)に示すように、板厚の種類と、板厚の種類にそれぞれ対応する、単位面積当たりのコストを格納する。展開加工基準コストデータとしては、図23(b)に示すように、パンチ金型の種類数と、パンチ金型の種類数にそれぞれ対応する、パンチ回数当たりのコストを格納する。曲げ加工基準コストデータとしては、図23(c)に示すように、曲げ線の長さと、曲げ角度と、対応する曲げ当たりのコストとを格納する。見積られたコスト値は、表示処理部132により、表示装置120に表示される。
【0110】
一般に、製品や部組品のコスト見積りは、図24に示すような部品構成表を用いて行なわれる。図24の例では、製品1は部組品1と部組品2と部品6から構成され、部組品1は部品1と部品2から構成され、部組品2は部品3と部品4と部品5から構成されていることを示している。ここで、製品1のコストは、部組品1のコストと部組品2のコストと部品6のコストとそれらの組立に要するコストの合計として求められる。さらに、部組品1のコストは、部品1のコストと部品2のコストとそれらの組立に要するコストの合計となる。ここで、それぞれの部品のコストが何らかの方法で求められなければならないが、ここで、板金部品に対しては、本発明の方法を用いることができる。
【0111】
【発明の効果】
上記のように、本発明によれば、設計支援装置において、ユーザが入力した部品の加工後形状のCADデータから部品の展開形状のCADデータを導出する機能を備え、加工後形状のCADデータおよび展開形状のCADデータから部品のコストを見積もることができる。
【0112】
さらに、本発明は、設計支援装置において、工場の保有しているNCタレットパンチプレス装置のパンチ金型の種類とサイズに関するライブラリを備え、特定のパンチ金型により加工されるパンチング加工部分と角形パンチ等の汎用のパンチ金型を用いて加工するニブリング加工部分とを区別してCADデータを管理することにより、部品のコストに関する情報を抽出または生成するためのアルゴリズムを単純にすると共に、部品のコスト見積りの精度の向上を実現することができる。
【0113】
すなわち、ユーザが入力した部品のCADデータから、即時に高精度のコスト見積りを行ない、低コスト化設計を支援する設計支援装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である設計支援装置の構成を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施例である設計支援装置に入力される部品の一例を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施例である設計支援装置に入力される板金部品の加工方法を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施例である設計支援装置に入力される板金部品の展開加工方法を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施例である設計支援装置の入力操作の一例を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施例である設計支援装置の入力処理部の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施例である設計支援装置のフィーチャモデルのデータ構造を説明する説明図である。
【図8】本発明の一実施例である設計支援装置のフィーチャ生成部の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】一般的な3次元形状を表現する方法である境界表現法を説明する説明図である。
【図10】一般的な3次元形状を表現する方法である境界表現法のデータ構造を説明する説明図である。
【図11】本発明の一実施例である設計支援装置の概略形状モデルの形状表現を説明する説明図である。
【図12】本発明の一実施例である設計支援装置の概略形状生成部の形状生成処理手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施例である設計支援装置の局所フィーチャの種類を示す説明図である。
【図14】本発明の一実施例である設計支援装置の局所フィーチャモデルのデータ構造を説明する説明図である。
【図15】本発明の一実施例である設計支援装置の局所フィーチャモデル管理部の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明の一実施例である設計支援装置の表示処理部の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】本発明の一実施例である設計支援装置のコスト因子生成部の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】NCタレットパンチプレス装置のパンチ金型の割り当て方法を示す説明図である。
【図19】従来の設計支援装置では、コスト因子を正しく抽出することが難しい形状の例を示す説明図である。
【図20】本発明の一実施例である設計支援装置の展開形状の部品データ及び加工後形状の部品データを生成する処理手順を示すフローチャートである。
【図21】本発明の一実施例である設計支援装置の概略形状フィーチャライブラリにフィーチャ毎に格納される概略形状生成手順の一例を示すフローチャートである。
【図22】本発明の一実施例である設計支援装置の概略形状フィーチャライブラリにフィーチャ毎に格納される概略形状生成手順の一例による形状の変化を示す説明図である。
【図23】本発明の一実施例である設計支援装置の基準コストデータを示す説明図である。
【図24】製品や部組品のコスト見積りに用いられる部品構成表を示す説明図である。
【符号の説明】
100 設計支援装置
110 入力装置
120 表示装置
130 演算処理装置
140 データ記憶装置
131 入力処理部
132 表示処理部
133 フィーチャ生成部
134 フィーチャ管理部
135 概略形状生成部
136 概略形状管理部
137 局所フィーチャ生成部
138 局所フィーチャ管理部
139 コスト因子生成部
1310 コスト見積り部
141 CADデータ
142 フィーチャモデル
143 概略形状モデル
144 局所フィーチャモデル
145 フィーチャライブラリ
146 概略形状フィーチャライブラリ
147 局所フィーチャライブラリ
148 基準コストデータ

Claims (3)

  1. 製品における部品の材質および前記部品を生成するための加工方法であるフィーチャに基づいて、前記部品を加工するために必要なコストを算出する設計支援装置において、
    前記部品を生成するための加工方法のうち、特定の金型を用いて行われる加工方法であるパンチング加工に関する複数の情報がそれぞれ局所フィーチャとして記述された局所フィーチャライブラリと、
    前記部品を生成するための材質に関する情報や、前記部品を生成するための加工方法のうち金型を用いない加工方法に関する情報や、前記部品を生成するための加工方法のうち汎用的な金型を用いて行なう加工方法であるニブリング加工に関する複数の情報がそれぞれ概略形状フィーチャとして記述され、かつ、各該概略形状フィーチャによって特定される加工後の各部品の形状である加工後形状を生成する加工後形状生成手順と、前記概略形状フィーチャによって特定される加工後の各部品を展開した形状である展開形状を生成する展開形状生成手順とが記述された概略形状フィーチャライブラリと、
    前記局所フィーチャライブラリに記述された各局所フィーチャと、前記概略形状フィーチャライブラリに記述された各概略形状フィーチャとを、表示する表示手段と、
    該表示手段に表示された局所フィーチャおよび概略形状フィーチャのうちから、局所フィーチャおよび/または概略形状フィーチャの選択を受け付ける受け付け手段と、
    選択された局所フィーチャに基づいて、前記部品の局所フィーチャにより特定される加工方法の設計対象部品への適用の内容を表すモデルである局所フィーチャモデルを生成する局所フィーチャ生成部と、
    該局所フィーチャ生成部により生成された局所フィーチャモデルを記憶する局所フィーチャモデル記憶手段と、
    選択された概略形状フィーチャと、前記概略形状フィーチャライブラリが有する加工後形状生成手順と展開形状生成手順とに基づいて、選択された概略形状フィーチャにより特定される材質の材料に、選択された概略形状フィーチャにより特定される加工方法を適用した場合に得られる部品の形状と、選択された概略形状フィーチャにより特定される材質の材料に、選択された概略形状フィーチャにより特定される加工方法を適用した場合に得られる部品の展開形状とを表すモデルである概略形状モデルを生成する概略形状生成部と、
    該概略形状生成部により生成された概略形状モデルを記憶する概略形状モデル記憶手段と、
    前記局所フィーチャモデル記憶手段に記憶された局所フィーチャモデルと、前記概略形状モデル記憶手段に記憶された概略形状モデルとに基づいて、前記部品を生成するために必要なコストに関する因子を生成するコスト因子生成手段と、
    該コスト因子生成手段により生成される因子と、コストとを対応づけて基準コストデータとして記憶する基準コストデータ記憶手段と、
    前記コスト因子生成部により生成された因子と、前記基準コストデータ記憶手段に記憶された基準コストデータとに基づいて、前記部品のコストを見積るコスト見積り手段と、
    該コスト見積り手段により見積られた前記部品のコストを、前記表示手段に表示する制御手段と、
    を有することを特徴とする設計支援装置。
  2. 請求項1記載の設計支援装置において、
    前記局所フィーチャライブラリは、当該局所フィーチャライブラリに記述された局所フィーチャによって特定される加工方法により加工された加工後の形状を表す局所形状データを局所フィーチャ毎に備え、
    前記選択された局所フィーチャに対応する局所形状データと、前記概略形状モデルの部品の形状、または、前記概略形状モデルの部品の展開形状とを合成する合成手段を有することを特徴とする設計支援装置。
  3. 請求項1記載の設計支援装置において、
    製品を構成する部組品または部品と、前記部組品を構成する部品を示す構成表を記憶する手段と、
    部組品または部品を組み立てるために必要なコストに関する組立コスト情報を記憶する手段と、
    前記コスト見積り手段により見積られた各部品のコストを、前記構成表に基づいて加算し、前記組立コスト情報をさらに加算して、製品を生成するために必要なコストを算出する手段と、
    を有することを特徴とする設計支援装置。
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