JP3809097B2 - サーボモータの制御装置及び制御方法 - Google Patents

サーボモータの制御装置及び制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーボモータの制御装置に関し、特に位置決め整定時に生じるオーバーシュートと振動の低減、及び整定時間の短縮を目的とするリアルタイム制御ゲイン自動調整及びゲイン切替タイミング自動調整を行うサーボモータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のモータにおいてマイクロコンピュータを用いたディジタルサーボ制御が行われている。図24は従来のサーボモータのための位置決め制御装置の構成を示すブロック図である。図24に示すように、従来の位置決め制御装置において、位置指令出力部101、位置制御部102、速度指令作成部103、速度制御部104、電流制御部105、制御対象106、位置検出部107、及び速度検出部108によりフィードバック制御系が構成されている。このフィードバック制御系には、位置制御部102と速度制御部104に対して制御ゲインの自動調整もしくはゲイン切替タイミングの自動調整を行う係数・ゲイン切替タイミング調整部109が設けられている。
【0003】
次に、図24に示した従来の位置決め制御装置における基本的な演算の流れを説明する。
まず、位置指令出力部101からの位置指令θ*と、エンコーダ等により構成される位置検出部107が検出した制御対象106の現在位置である実位置θMとの差である位置偏差Δθが位置制御部102に入力される。位置制御部102は位置偏差Δθに位置ループゲインKppを乗じた値と位置偏差Δθに位置ループ積分ゲインKpiを乗じて積分した値とを速度指令作成部103に出力する。位置ループ積分ゲインKpiは0として位置制御部102では積分を行わない場合も多い。速度指令作成部103は位置制御部102から入力された値から速度指令ω*を作成する。このとき速度指令作成部103においては、位置制御部102から入力された値に、位置指令θ*の微分値に速度フィードフォワードゲインKfを乗じた速度フィードフォワード値を加算して速度指令ω*を作成する方法がよく用いられる。
【0004】
速度検出部108は位置検出部107で検出された実位置θMと前回の位置データとに基づき実速度ωMを算出する。速度指令作成部103において作成された速度指令ω*と、速度検出部108から出力された実速度ωMとの差である速度偏差Δωが速度制御部104に入力される。速度制御部104は、速度偏差Δωに対して速度比例ゲインKvpと速度積分時定数Tviとを用いて比例積分処理を行い、トルク指令T*を出力する。電流制御部105は、制御対象106に加えられるトルクがトルク指令T*に追従するように電流制御を行う。以上の演算処理により、制御対象106は入力された位置指令θ*に実位置θMが追従するよう制御される。
【0005】
図25は従来の位置決め制御装置における動作を示す波形図である。図25において、(a)は位置指令θ*、(b)は位置指令θ*の微分、(c)は位置指令θ*の微分とその時の位置偏差Δθの応答を示す波形図である。位置指令θ*が変動している期間、即ち位置指令θ*の微分が0でない期間が位置指令出力中である。図25において横軸は時間である。図25の(c)に示すように、位置指令完了時点から位置偏差Δθが整定幅に完全に入るまでの時間を整定時間と呼ぶ。従来の位置決め制御装置では、整定時間が短く、かつオーバーシュートや振動が小さい応答とするために位置比例ゲインKpp、速度比例ゲインKvp、速度積分時定数Tvi、速度フィードフォワードゲインKfといった制御ゲインを調整していた。また、従来の位置決め制御装置では、整定時間を短縮する目的で、位置指令完了時点近傍で制御ゲインを切り替える方法がよく用いられていた。この制御ゲイン切替のタイミングを適切に調整すれば整定時間を大幅に短縮することができる。従って、係数・ゲイン切替タイミング調整部109において、制御ゲインの自動調整もしくはゲイン切替タイミングの自動調整が行われていた。
【0006】
制御ゲインの自動調整方法を開示した従来例1としては、特開平6−242833号公報、特開平6−22575号公報、及び特許2937007号に記載された方法がある。これらの従来例1においては、位置指令完了時点の近傍以降における位置偏差の応答、具体的には振動振幅、オーバーシュート量、及び整定時間などのうち少なくとも一つの値に基づいて制御ゲインの自動調整を行っていた。
また、上記従来例1の制御ゲイン自動調整方法においては、図26に示すように、今回の応答状態を観測して次回の動作パターンにおける応答を改善するよう制御ゲインの調整を行っていた。
ゲイン切替タイミングの自動調整方法を開示した従来例2としては、特開平7−31172号公報に記載された方法がある。これは位置偏差Δθのみの情報を用いてゲイン切り替えタイミングを自動調整するものであり、整定時間短縮において効果があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、従来例1においては位置指令完了時点の近傍以降における位置偏差の応答、具体的には振動振幅、オーバーシュート量、及び整定時間などのうち少なくとも一つの値に基づいて制御ゲイン自動調整を行っていた。
図27は位置指令θ*の完了時点での位置偏差Δθと実速度ωMとの比が異なる時の、位置偏差Δθの応答を示す2つの波形である。2つの波形とも位置指令θ*の完了時点以降の制御ゲインは同じである。図27において、実線で示す波形は位置偏差Δθと実速度ωMとの比(Δθ/ωM)が大きいときであり、細い破線で示す波形は位置偏差Δθと実速度ωMとの比(Δθ/ωM)が小さいときである。
【0008】
図27から理解できるように、位置指令θ*の完了時点近傍以降の応答、つまり整定時の位置偏差Δθのオーバーシュート量や振動振幅は、位置指令θ*の完了時点近傍の位置偏差Δθと実速度ωMとの比に大きく依存している。すなわち、Δθ/ωMが大きすぎたり小さすぎると振動が発生しやすく、オーバーシュートが発生するという問題があった。しかし、従来のサーボモータの制御装置においては、位置指令θ*の完了時近傍での位置偏差Δθと実速度ωMとの大小関係に基づき制御ゲインを自動調整するような考えはなかった。
【0009】
また、従来例1においては、応答を観測した後に次回の動作パターンで応答が改善されるようゲイン調整を行うという自動調整方法であった。したがって、適切な制御ゲイン設定を実現するためには最低2回の同じ位置指令θ*の動作パターンが図24の位置指令出力部101から出力されることが前提となる。そのため、位置指令θ*の動作パターンが頻繁に変動する場合、動作パターンが変わる度に応答が悪くなり、制御ゲインが適切に調整されない動作パターンが頻繁に生じるという問題があった。
また、従来例2では位置偏差Δθのみの情報でゲイン切替タイミングを決定しているため、ゲイン設定によっては必ずしも最適なゲイン切替タイミングに調整されるとは限らないという問題があった。
【0010】
本発明は上記問題を解決するものであり、サーボモータの制御装置において、位置指令θ*の完了時近傍での位置偏差Δθと実速度ωMとの大小関係に基づく制御ゲインの自動調整により制御ゲインの最適設定を実現し、リアルタイムで制御ゲインの自動調整を行うことにより、動作パターンによらず常に制御ゲインの最適設定を実現し、ゲイン設定によらず最適なゲイン切替タイミングの自動設定を実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係るサーボモータの制御装置は、
制御対象に対する位置指令を形成する位置指令出力手段、
前記制御対象の実位置を検出する位置検出手段、
前記制御対象の実速度を検出する速度検出手段、
位置比例係数と位置積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記位置指令と前記実位置との差分である位置偏差から位置制御量を形成する位置制御手段、
前記位置制御量と前記位置指令とのうち少なくとも一つに基づき速度指令を形成する速度指令作成手段、
速度比例係数と速度積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記速度指令と前記実速度との差分から速度制御量を形成する速度制御手段、
少なくとも前記速度制御量に基づき前記制御対象の位置を制御するための電流量を制御する電流制御手段、
前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つを変更する係数調整手段、を具備する。これにより、本発明のサーボモータの制御装置は、制御ゲインの自動最適調整が可能となり、位置指令出力手段から出力された位置指令の動作パターンが変動しても、リアルタイムで制御ゲインを自動調整し、常に最適な制御ゲインに設定することが可能である。
【0013】
また、本発明に係るサーボモータの制御装置において、前記係数調整手段が、前記位置指令の出力開始時点近傍から出力完了時点近傍までの移動期間に、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つを切り替える係数切り替え手段を有し、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記移動期間の前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つを変更するよう構成して、最適な制御ゲインに設定することが可能である。
【0014】
また、本発明に係るサーボモータの制御装置において、速度フィードフォワードをさらに具備し、前記係数調整手段が、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記速度フィードフォワードの入力量を決定する速度フィードフォワードゲインを変更するよう構成して、最適な制御ゲインに設定することが可能である。
【0015】
また、本発明に係るサーボモータの制御装置において、前記係数調整手段が、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記位置指令の出力完了時点近傍から、位置決め過程の完了する時点近傍もしくは次に前記位置指令が発生する時点近傍までの期間における、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数のうち少なくとも一つを変更するよう構成して、最適な制御ゲインに設定することが可能である。
【0016】
また、本発明に係るサーボモータの制御装置において、前記係数調整手段が、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係とのうち少なくとも一つに基づき、前記位置指令の出力完了時点近傍から、位置決め過程の完了する時点近傍もしくは次に前記位置指令が発生する時点近傍までの期間における、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数のうち少なくとも一つを変更するよう構成して、最適な制御ゲインに設定することが可能である。
【0017】
また、本発明に係るサーボモータの制御装置において、前記係数調整手段が、前記位置指令の出力時間と、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係とのうち少なくとも一つに基づき、前記位置指令の出力完了時点近傍から、位置決め過程の完了する時点近傍もしくは次に前記位置指令が発生する時点近傍までの期間における、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数のうち少なくとも一つを変更するよう構成して、最適な制御ゲインに設定することが可能である。
【0018】
また、本発明に係るサーボモータの制御装置において、前記係数調整手段が、前記位置偏差の基準値である整定時位置偏差基準値を保持するよう構成して、最適な制御ゲインに設定することが可能である。
【0019】
また、本発明に係るサーボモータの制御装置において、前記係数調整手段が、前記位置指令の出力時間の基準値である位置指令出力時間基準値を保持するよう構成して、最適な制御ゲインに設定することが可能である。
【0020】
他の観点の発明に係るサーボモータの制御装置において、
制御対象に対する位置指令を形成する位置指令出力手段、
前記制御対象の実位置を検出する位置検出手段、
前記制御対象の実速度を検出する速度検出手段、
位置比例係数と位置積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記位置指令と前記実位置との差分である位置偏差から位置制御量を形成する位置制御手段、
前記位置制御量と前記位置指令とのうち少なくとも一つに基づき速度指令を形成する速度指令作成手段、
速度比例係数と速度積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記速度指令と前記実速度との差分から速度制御量を形成する速度制御手段、
少なくとも前記速度制御量に基づき前記制御対象の位置を制御するための電流量を制御する電流制御手段、
少なくとも前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つの係数を変更するタイミングを調整する係数切り替えタイミング調整手段、を具備する。これにより、本発明のサーボモータの制御装置は、常に最適なゲイン切替タイミングに自動調整することが可能となる。
【0022】
また、本発明に係るサーボモータの制御装置において、前記係数切り替えタイミング調整手段が、前記位置指令完了時点近傍での前記位置偏差と、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係とのうち少なくとも一つに基づき、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つの係数を変更するタイミングを調整するよう構成して、最適なゲイン切替タイミングに自動調整することが可能となる。
【0023】
本発明に係るサーボモータの制御方法は、
制御対象に対する位置指令を形成するステップ、
前記制御対象の実位置を検出するステップ、
前記制御対象の実速度を検出するステップ、
位置比例係数と位置積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記位置指令と前記実位置との差分である位置偏差から位置制御量を形成するステップ、
前記位置制御量と前記位置指令とのうち少なくとも一つに基づき速度指令を形成するステップ、
速度比例係数と速度積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記速度指令と前記実速度との差分から速度制御量を形成するステップ、
少なくとも前記速度制御量に基づき前記制御対象の位置を制御するための電流量を制御するステップ、
前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つを変更するステップ、を有する。これにより、本発明のサーボモータの制御方法は、制御ゲインの自動最適調整が可能となり、位置指令出力手段から出力された位置指令の動作パターンが変動しても、リアルタイムで制御ゲインを自動調整し、常に最適な制御ゲインに設定することが可能である。
【0024】
他の観点の発明に係るサーボモータの制御方法は、
制御対象に対する位置指令を形成するステップ、
前記制御対象の実位置を検出するステップ、
前記制御対象の実速度を検出するステップ、
位置比例係数と位置積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記位置指令と前記実位置との差分である位置偏差から位置制御量を形成するステップ、
前記位置制御量と前記位置指令とのうち少なくとも一つに基づき速度指令を形成するステップ、
速度比例係数と速度積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記速度指令と前記実速度との差分から速度制御量を形成するステップ、
少なくとも前記速度制御量に基づき前記制御対象の位置を制御するための電流量を制御するステップ、
少なくとも前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つの係数を変更するタイミングを調整するステップ、を有する。これにより、本発明のサーボモータの制御方法は、常に最適なゲイン切替タイミングに自動調整することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るサーボモータの制御装置及び制御方法の好適な実施の形態について添付の図面を用いて説明する。
【0026】
≪実施の形態1≫
図1は本発明に係る実施の形態1のサーボモータの制御装置における制御ブロック図である。図1に示すように、実施の形態1の制御装置において、サーボドライバ12は位置指令出力部1、速度フィードフォワード部(以下、速度FF部と略称する)2、位置偏差演算部3、位置制御部4、速度指令作成部5、速度偏差演算部6、速度制御部7、電流制御部8、速度検出部10、及び係数調整部11を有しており、サーボドライバ12には制御対象13及び位置検出部9が接続されている。制御対象13はサーボモータを含んでいる。
本発明に係る実施の形態1のサーボモータの制御装置においては、制御対象のサーボモータの現在位置である実位置θMを、サーボモータに対する指令に対応した位置指令θ*に速やかに追従させるよう調整する制御ゲインを自動調整している。実施の形態1においては、制御ゲインの自動調整を、位置指令θ*と実位置θMとの差である位置偏差Δθと、速度検出部10において前回と今回の実位置θMの差分から求めた実速度ωMとの大小関係に基づき実現することを特徴とする。
【0027】
次に、本発明に係る実施の形態1のサーボモータの制御装置における基本的な考え方を説明する。
図2は位置指令θ*の完了時点での位置偏差Δθと実速度ωMとの比が異なる時の、位置偏差Δθの応答を示す3つの波形である。3つの波形とも位置指令θ*の完了時点以降の制御ゲインは同じである。図2において、実線で示す波形は位置偏差Δθと実速度ωMとの比(Δθ/ωM)が大きいときであり、細い破線で示す波形は位置偏差Δθと実速度ωMとの比(Δθ/ωM)が小さいときである。これらの波形は前述の図27に示した波形と同じである。図2において、太い破線で示す波形は位置偏差Δθと実速度ωMとの比(Δθ/ωM)が前述の2つの波形の比(Δθ/ωM)の中間であるときである。
【0028】
図2から理解できるように、位置指令θ*の完了時点近傍以降の応答、つまり整定時の位置偏差Δθのオーバーシュート量や振動振幅は、位置指令θ*の完了時点近傍の位置偏差Δθと実速度ωMとの比に大きく依存している。比Δθ/ωMが大きすぎたり小さすぎると振動が発生しやすく、オーバーシュートが発生している。したがって、位置指令完了時点近傍の位置偏差Δθと実速度ωMとの大小関係を適切に調整することにより、振動やオーバーシュートの少ない応答を得ることが可能となる。位置指令完了時点の位置偏差Δθと実速度ωMとを決定するのは、位置指令出力中の制御ゲインである。したがって、位置指令完了時点近傍の位置偏差Δθ、実速度ωMの大小関係に基づき位置指令出力中の制御ゲインを適切に自動調整することにより、制御ゲインの自動最適設計が実現される。また、速度フィードフォワードゲインKfも自動調整することにより、位置指令完了時点近傍の位置偏差Δθ、実速度ωMの調整の自由度が増加する。
【0029】
次に、本発明に係る実施の形態1のサーボモータの制御装置の動作について説明する。
図1に示すように、サーボドライバ12は位置指令出力部1、速度FF部2、位置偏差演算部3、位置制御部4、速度指令作成部5、速度偏差演算部6、速度制御部7、電流制御部8、速度検出部10、及び係数調整部11を有してフィードバック制御系が構成されている。このフィードバック制御系において、係数調整部11が位置制御部4と速度制御部7に対して制御ゲインの調整を行うよう構成されている。なお、サーボドライバ12はマイクロコンピュータを用いたディジタル制御を行っており、所定の周期毎に演算を行っている。以下の説明において添字で示した(n)は今回の制御周期での値を表し、(n−1)は前回の制御周期での値を表す。
【0030】
図3は実施の形態1のサーボモータの制御装置における1回の演算サイクルを示すフローチャートである。
まず、位置指令出力部1が内部の位置指令作成手段もしくは外部のシーケンサ等から送られてくる位置指令信号を単位変換し、位置指令θ*(n)を出力する。位置検出部9はエンコーダ、光学式位置センサ、渦電流式位置センサ、光学式スケールなどを用いて構成され、制御対象13の実位置θM(n)をディジタル量として出力する。位置偏差演算部3は位置指令θ*(n)と実位置θM(n)との差を演算し位置偏差Δθ(n)(=θ*(n)−θM(n))を出力する。速度検出部10は今回の制御周期での実位置θM(n)と前回の制御周期での実位置θM(n−1)との差分を適切な単位に変換し、実速度ωM(n)を出力する。なお、速度検出部10では差分によるノイズ除去のために、差分後にフィルタ処理を挿入する場合がある。ここまでの処理が図3のステップS1に相当する。
【0031】
次に、ステップS2において今回が位置指令完了時点か否かを判別する。今回が位置指令完了時点であればステップS3に進む。ステップS3では位置偏差Δθ(n)と実速度ωM(n)との比Δθ(n)/ωM(n)を求め、補正量Qc1、Qc2、Qc3を決定する。補正量Qc1、Qc2、Qc3は第2制御ゲインの各補正量である。第2制御ゲインとしては、第2位置比例ゲインKpp2、第2速度比例ゲインKvp2、及び第2速度フィードフォワードゲイン(以下、第2速度FFゲインと略称する)Kf2がある。したがって、補正量Qc1は第2位置比例ゲインKpp2の補正量であり、補正量Qc2は第2速度FFゲインKf2の補正量であり、補正量Qc3は第2速度比例ゲインKvp2の補正量である。これらの第2制御ゲインの説明は後述するステップS6の説明において行う。
【0032】
図4は位置偏差Δθ(n)と実速度ωM(n)との比(Δθ(n)/ωM(n))及び補正量Qc1、Qc2、Qc3の関係を示すグラフである。第2制御ゲインを補正する補正量Qc1、Qc2、Qc3は、図4の(a)、(b)、(c)に示すような所定の規則に従って決定される。実際にはΔθ(n)/ωM(n)を引数とする関数もしくはテーブルで補正量Qc1、Qc2、Qc3が求められる。
ステップS4においては、ステップS3で求めた補正量Qc1、Qc2、Qc3に基づき下記式(1)に従い第2制御ゲインを補正し、ステップS5に進む。
【0033】
【数1】
Figure 0003809097
【0034】
一方、ステップS2において、今回が指令完了時点でないと判別した場合には、第2制御ゲインを補正せずステップS5に進む。
ステップS5では、第1制御ゲインの補正を行う。前回の位置指令θ*の動作パターンでのオーバーシュート量や振動の度合いに応じて、応答が改善されるよう補正が行われる。実施の形態1においては、整定時間が短く、かつオーバーシュートや振動が小さい応答とするために、従来の制御装置の場合と同様に、第1制御ゲインである、第1位置比例ゲインKpp1、第1速度比例ゲインKvp1、第1速度積分時定数Tvi1、及び第1速度フィードフォワードゲイン(第1速度FFゲイン)Kf1が補正される。このステップS5は本発明に係るところではないので詳細な説明は省略する。これらの第1制御ゲインの補正後、ステップS6に進む。
【0035】
ステップS6ではゲイン切替フラグがONかOFFかを判別する。図5に示すように、ゲイン切替フラグをONとOFFとの間で切り替え、ゲイン切替フラグがONのときは第2制御ゲインを用いて演算(ステップS7)し、OFFのときは第1制御ゲインを用いて演算(ステップS8)する。このようにゲイン切替を行うことにより、整定時間の短縮が図られる。ステップS7においては下記式(2)の演算を行い、ステップS8においては下記式(3)の演算を行う。なお、Tvi2は第2速度積分時定数である。
【0036】
【数2】
Figure 0003809097
【0037】
【数3】
Figure 0003809097
【0038】
すなわち、式(2)の演算を行うステップS7において、速度FFゲインKfが第2速度FFゲインKf2に設定され、位置比例ゲインKppが第2位置比例ゲインKpp2に設定され、速度比例ゲインKvpが第2速度比例ゲインKvp2に設定され、そして、速度積分時定数Tviが第2速度積分時定数Tvi2に設定される。
また、式(3)の演算を行うステップS8において、速度FFゲインKfが第1速度FFゲインKf1に設定され、位置比例ゲインKppが第1位置比例ゲインKpp1に設定され、速度比例ゲインKvpが第1速度比例ゲインKvp1に設定され、そして、速度積分時定数Tviが第1速度積分時定数Tvi1に設定される。
【0039】
ゲイン切替のONとOFFの切り替え基準は、位置指令θ*の有無で行っている。つまり、位置指令θ*が出力されている期間は第2制御ゲイン、それ以外の期間は第1制御ゲインとなる。ゲイン切替フラグのON、OFFの切り替え基準としては、位置偏差Δθの所定のしきい値を基準として行うなど様々な方式があり、それらの方式を採用してON、OFFの切り替え基準としてもよい。このゲイン切り替え処理後、ステップS9に進む。
位置制御部4は位置偏差Δθ(n)に位置比例ゲインKppを乗じてKpp・Δθ(n)を出力する。この位置制御処理をステップS9で行う。
次に、速度FF部2は今回の制御周期での位置指令θ*(n)と前回の制御周期での位置指令θ*(n−1)との差分を単位変換し、その値Δθ*(n)に速度FFゲインKfを乗じてKf・Δθ*(n)を出力する。速度指令作成部5は位置制御部4からのKpp・Δθ(n)と速度FF部2からのKf・Δθ*(n)を加算して速度指令ω*(n)(=Kpp・Δθ(n)+Kf・Δθ*(n))を出力する。速度偏差演算部6は速度指令ω*(n)と実速度ωM(n)との差を演算して速度偏差Δω(n)(=ω*(n)−ωM(n))を出力する。速度制御部7は下記式(4)の演算に従いトルク指令T*(n)を出力する。式(4)では速度偏差Δω(n)を速度比例ゲインKvpと速度積分時定数Tviを用いて比例積分演算を行っている。式(4)において、K1はディジタル積分に伴う単位変換係数である。ステップS9以降のここまでの処理が速度制御処理ステップS10に相当する。
【0040】
【数4】
Figure 0003809097
【0041】
次に、加速度フィードフォワードがある場合はステップS10で演算されるトルク指令T*(n)に加速度フィードフォワード量を加えて新たにトルク指令T*(n)とする。電流制御部8は制御対象13のサーボモータに印加されるトルクがトルク指令T*(n)に一致するようにサーボモータに印加する電流を制御する。ステップS10以降のここまでの処理が電流制御処理ステップS11に相当する。
【0042】
以上の処理により、制御ゲインの自動調整が可能となり、制御ゲインの最適設計が容易となる。図6は実施の形態1において、制御ゲインの自動調整が行われて応答改善が図られた状態を示す波形図である。
なお、図3に示した処理において、ステップS3、S4の処理はステップS2で指令完了時点を検出したとき演算するよう構成されているが、これらの処理は厳密に指令完了時点である必要はなく、指令完了時点近傍もしくはゲイン切替フラグがOFFとなる時点近傍であってもよい。
【0043】
また、図3のステップS3において、Δθ(n)/ωM(n)を引数として補正量Qc1、Qc2、Qc3を図4から求める例で説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、位置偏差Δθと実速度ωMとの大小関係を引数とした関数もしくはテーブルを用いてもよい。
また、位置指令完了時点以降では位置指令θ*=0であるので、ステップS3の演算で用いる位置偏差Δθの代わりに実位置θMを用いてもよい。
また、ステップS3、S4では第2位置比例ゲインKpp2、第2速度FFゲインKf2、第2速度比例ゲインKvp2のすべてを補正した例で説明したが、3つのゲインのうちいずれか1つ以上を補正するものであればよい。
また、ステップS4では加算による制御ゲインの補正をしているが、乗算で補正するよう構成しても良い。
また、図3のステップS1における実速度ωM(n)の算出には、速度オブザーバなど他の手法を用いて算出してもよい。
【0044】
図7は実施の形態1の別のサーボモータの制御装置における演算処理を示すフローチャートである。このサーボモータの制御装置においては、ゲイン切替を行わない構成である。このように図7に示すフローチャートで演算を行うことにより、ゲイン切替を行わない構成とすることができる。
図7において、図3に示したフローチャートのステップ番号と同じステップ番では図3のステップと同じ処理を行う。図7に示したフローチャートの場合、図3のフローチャートを用いた場合における第2制御ゲインを制御ゲインとして用いる。図7に示したフローチャートの処理の場合は、図3のフローチャートによる応答と比較するとゲイン切替を行わないために整定時間は長くなるが、図7の演算でも制御ゲインの自動調整が可能であり、制御ゲインの設計が容易となる効果を有する。
【0045】
図8は実施の形態1のさらに別のサーボモータの制御装置の構成を示すブロック図である。
図8に示す制御装置は、位置指令出力部1、位置偏差演算部3、位置制御部4、電流制御部8、速度検出部10、及び係数調整部11を有しており、制御対象13及び位置検出部9が接続されてフィードバック制御系が構成されている。このように速度マイナーループを構成しない図8のブロック構成においても、位置指令完了時点近傍での位置偏差Δθと実速度ωMとの大小関係を用いて、つまり図3におけるステップS2、S3、S4の演算を処理に含めることにより制御ゲインの自動調整が可能である。この場合、処理の流れは図3のステップS10を除いたものとなる。また、速度マイナーループはないため速度制御処理がなくなる。
【0046】
≪実施の形態2≫
次に、本発明に係る実施の形態2のサーボモータの制御装置について添付の図面を参照しつつ説明する。実施の形態2のサーボモータの制御装置における制御ブロックは、前述の図1に示した実施の形態1の制御ブロックと同じである。
本発明に係る実施の形態2のサーボモータの制御装置は、位置指令出力部1から出力された位置指令θ*と制御対象13の実位置θMとを素早く一致させ、且つ、位置指令θ*の動作パターンが頻繁に変わる場合でも常に振動やオーバーシュートがないようリアルタイムでゲインを自動調整する装置である。実施の形態2における自動調整は、位置指令θ*と実位置θMとの差である位置偏差Δθと、速度検出部10において前回と今回の実位置θMとの差分から求めた実速度ωMとの大小関係に基づき行われる。
【0047】
次に、実施の形態2の制御装置における基本的な考え方について説明する。
図9は位置指令θ*の指令パターンが変化する場合の応答を示す波形図である。図9の(a)は指令パターンの変化に対して応答改善する前の状態を示しており、(b)は同じ指令パターンに対して応答改善した後の状態を示している。図9の(a)において、3つの指令パターンとも制御ゲインは同一であるが、指令パターンによりオーバーシュート量、振動振幅が異なっている。この現象は、少なくとも以下の2点に起因する。
1つ目の原因として、指令パターンが短い場合、つまり移動量が短い場合には制御対象が振動を励起しやすい性質を持つ。2つ目の原因として、動作パターンにより指令完了時点近傍の位置偏差Δθ、実速度ωMの比Δθ/ωMが異なってくる。そのため、前述の図2に示したように指令完了時点近傍以降の応答は位置指令θ*の指令パターンによりオーバーシュート量、振動振幅が変わってくる。したがって、上記の2点に基づき指令完了時点近傍以降のゲインを補正することにより、位置指令θ*の指令パターンが変動する場合でも、図9の(b)に示すように常にオーバーシュートや振動が少ない応答を実現することができる。
【0048】
具体的な上記2点の状態観測手段としては、1つ目の原因である指令パターンが短いかどうかは、位置指令完了時点近傍での位置偏差Δθを観測することにより検出できる。指令パターンが短いほど、位置指令完了時点近傍での位置偏差Δθが小さくなることに基づく。2つ目の位置偏差Δθと実速度ωMとの比Δθ/ωMは、指令完了時点近傍での位置偏差Δθと実速度ωMを観測するとよい。
本発明に係る実施の形態2のサーボモータの制御装置の構成は、前述のように実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。実施の形態2において、係数調整部11の演算方法のみが前述の実施の形態1と異なっている。なお、サーボドライバ12はマイクロコンピュータを用いたディジタル制御を行っており、所定の周期毎に演算を行う。以下、添字で示した(n)は今回の制御周期での値を表し、(n−1)は前回の制御周期での値を表す。
【0049】
次に、本発明に係る実施の形態2のサーボモータの制御装置の動作について説明する。以下の説明において、位置指令θ*の動作パターン、つまり移動距離は変動することを前提とする。
まず、基準とする移動距離での最適制御ゲイン、つまり整定時間が短く、振動やオーバーシュートが小さい制御ゲインを基準制御ゲインとして保持する。保持する基準制御ゲインは第1位置比例基準ゲインKpp1s、第1速度比例基準ゲインKvp1s、第1速度比例基準時定数Tvi1sである。
次に、その時の位置指令完了時点での位置偏差Δθもしくは所定の位置偏差値を基準位置偏差Δθsとして保持する。基準とする移動距離は、変動する移動距離のうち長い移動距離とする。
【0050】
次に、本発明に係る実施の形態2のサーボモータの制御装置における各演算サイクルでの処理について説明する。
図10は実施の形態2における1回の演算サイクルのフローチャートである。ステップS1では位置指令θ*(n)と実位置θM(n)の読込と、位置偏差Δθ(n)と実速度ωM(n)の演算を行う。処理内容は前述の実施の形態1における処理と同じため、詳細な説明は省略する。
次に、ステップS12では実速度ωM(n)=0の期間が所定の時間続いたか否かを調べることにより、制御対象13が静止状態であるか否かを判別する。実速度ωM(n)の大きさを所定の演算サイクル積分し、その積分値が所定の値以下であれば静止状態であると判断する。静止状態であると判別した場合はステップS13に進む。ステップ13では、下記式(5)に従い第1制御ゲインを基準制御ゲインに設定し、ステップS6に進む。
【0051】
【数5】
Figure 0003809097
【0052】
式(5)において、Kpp1は第1位置比例ゲイン、Kvp1は第1速度比例ゲイン、Tvi1は第1速度積分時定数である。実施の形態2において、ゲイン切替の方法は前述の実施の形態1における図3に示したステップS6、S7、S8と同様であるため、ゲイン切替の方法及び第1制御ゲインと第2制御ゲインの意味の説明は省略する。
【0053】
ステップS12で静止状態でないと判別した場合はステップS14に進む。ステップS14では位置指令θ*の完了時点であるか否かを判別する。位置指令完了時点でない場合はステップS6に進む。位置指令完了時点である場合は制御ゲイン補償を行うか否かを判別するためステップS15に進む。
ステップS15では位置偏差Δθ(n)と基準位置偏差Δθsとを比較する。位置偏差Δθ(n)が基準位置偏差Δθsより大きい場合には、前述の実施の形態1の基本的な考え方の説明のところで述べたように、移動量が十分長いため制御対象には振動が励起しないので、ゲイン補償は行わずステップS6に進む。位置偏差Δθ(n)が基準位置偏差Δθsより小さい場合はゲイン補償を行うためステップS16に進む。
【0054】
図11は、位置偏差Δθ(n)と基準位置偏差Δθsとの比Δθ(n)/Δθsと、補正量との関係を示したグラフである。
ステップS16では、位置偏差Δθ(n)と基準位置偏差Δθsとの比Δθ(n)/Δθsを引数として、図11の(a)、(b)、(c)に示すグラフのような所定の規則に従って補正量Qc41、Qc42、Qc43を決定する。具体的には、比Δθ(n)/Δθsを引数とした関数もしくはテーブルから補正量Qc41、Qc42、Qc43を決定する。
図12は、位置偏差Δθ(n)と実速度ωM(n)との比Δθ(n)/ωM(n)と、補正量との関係を示したグラフである。
ステップS17では、位置偏差Δθ(n)と実速度ωM(n)との比Δθ(n)/ωM(n)を引数として、図12の(a)、(b)、(c)に示すグラフのような所定の規則に従って補正量Qc51、Qc52、Qc53を決定する。具体的には、比Δθ(n)/ωM(n)を引数とした関数もしくはテーブルから補正量Qc51、Qc52、Qc53を決定する。
ステップS18ではステップS16とステップS17で求めた補正量Qc41、Qc42、Qc43、Qc51、Qc52、Qc53に基づき、下記式(6)に従い補正量Qc61、Qc62、Qc63を決定する。
【0055】
【数6】
Figure 0003809097
【0056】
ステップS19ではステップS18で求めた補正量Qc61、Qc62、Qc63に基づき、下記式(7)に従い第1位置比例ゲインKpp1、第1速度比例ゲインKvp1、及び第1速度積分時定数Tvi1を補正し、ステップ6へ進む。
【0057】
【数7】
Figure 0003809097
【0058】
ステップS6以下のステップS7〜ステップS11は、前述の実施の形態1における図3に示した処理と同じ処理を行うため、それらの説明を省略する。
【0059】
以上のように処理することにより、実施の形態2の制御装置においては、図9の(b)に示すように位置指令θ*の動作パターンが頻繁に変わる場合であっても、常に振動やオーバーシュートが小さくなるよう制御ゲインを自動調整することができる。なお、図9の(a)に示した状態は、本発明に係る制御装置の機能を入れない場合であり、位置指令θ*の動作パターンが頻繁に変わる場合には、振動やオーバーシュートが生じている。一方、図9の(b)に示した状態においては、本発明に係る実施の形態2で説明したようにリアルタイムで制御ゲインを補正することにより、常に振動やオーバーシュートが小さくなっている。
なお、図10に示したステップS16では比Δθ(n)/Δθsを引数として補正量Qc41、Qc42、Qc43を求めているが、引数として上記の比の代わりに位置偏差Δθ(n)を用いて補正量を求める構成にしても同様な効果が得られる。この場合には、補正量を求めるための関数もしくはテーブルを図11に示した状態から変更する必要がある。
【0060】
また、図10に示したステップS14、S15、S16、S17、S18、S19における位置偏差Δθ(n)、実速度ωM(n)の検出タイミング及び制御ゲインの補正タイミングは位置指令完了時点となるよう構成しているが、厳密に位置指令完了時点である必要はなく、位置指令完了時点近傍もしくはゲイン切替フラグがOFFとなる時点近傍であってもよい。
図10のステップS16、S17において、補正量Qc41、Qc42、Qc43、Qc51、Qc52、Qc53を図11及び図12から求めるよう説明したが、本発明は比Δθ/θsと比Δθ/ωMを引数とするものに限定されるものではなく、位置偏差Δθと基準位置偏差Δθsとの大小関係と、位置偏差Δθと実速度ωMとの大小関係とを引数とした関数もしくはテーブルを用いてもよい。また、位置指令完了時点以降では位置指令θ*=0であるので、ステップS15、S16、S17では位置偏差Δθの代わりに実位置θMを演算に用いてもよい。
【0061】
また、図10のステップS1における実速度ωM(n)の算出には、速度オブザーバなど他の手法を用いて算出してもよい。
また、実施の形態2におけるステップS19では、乗算による制御ゲインの補正を行っているが、加算により補正を行うよう構成しても良い。
また、ステップS16、S17、S18、S19で第1位置比例ゲインKpp1、第1速度比例ゲインKvp1、第1速度積分時定数Tvi1のすべてを補正しているが、3つのゲインのうちいずれか1つ以上を補正するものであればよい。この場合、保持する基準制御ゲインは補正を行う制御ゲインのみでよい。
また、図10のフローチャートでは、指令完了時点から静止状態に入るまでの期間に制御ゲインを補正した値に設定し、静止状態になったとき基準制御ゲインに戻しているが、補正した制御ゲイン設定値は次の位置指令θ*の動作パターンが終了する時点近傍までに基準制御ゲインに戻るよう構成されていればよい。
【0062】
なお、実施の形態2においては、図10のフローチャートに示したようにステップS15では位置偏差Δθ(n)と基準位置偏差Δθsとの比較処理を行っていたが、この処理がなくても同様の効果を得ることが可能である。この場合には、ステップS16で比Δθ(n)/Δθsの引数のとれる範囲を広くすることで対応できる。なお、この場合、図11に示した引数と補正量との関係をテーブルで構成すると、テーブルのサイズは大きくなる。
また、移動量が小さい場合、制御対象が振動を励起しやすくなるという現象があまり見られない状態では、ステップS16を省略することができる。この場合には、ステップS18も省略し、ステップS19の演算を下記式(8)とする。
【0063】
【数8】
Figure 0003809097
【0064】
また、移動量が小さい場合において、制御対象が振動を励起しやすくなるという現象が支配的であり問題になるときは、ステップ17を省略することができる。この場合には、ステップS18も省略し、ステップS19の演算を下記式(9)とする。
【0065】
【数9】
Figure 0003809097
【0066】
また、図10におけるステップS15、S16、S17、S18では、比Δθ(n)/Δθs及び比Δθ(n)/ωM(n)を用いてそれぞれ別々で補正量を求めているが、補正量を求める際に比Δθ(n)/θs及び比Δθ(n)/ωM(n)を引数とする2次元テーブルを用いてもよい。
また、図8に示すような速度マイナーループを構成しないブロック構成においても、位置指令完了時点近傍での位置偏差Δθ(n)と実速度ωM(n)との大小関係を用いて、つまり図10におけるステップS12からS19の演算を処理に含めることにより制御ゲインの自動調整を行うことが可能である。
【0067】
≪実施の形態3≫
次に、本発明に係る実施の形態3のサーボモータの制御装置について添付の図面を参照しつつ説明する。本発明に係る実施の形態3のサーボモータの制御装置における構成は、図1に示した実施の形態1の制御ブロックの構成と同じである。従って、以下の実施の形態3の説明において図1の制御ブロック図の符号を用いて説明する。
本発明に係る実施の形態3のサーボモータの制御装置は、位置指令出力部1から出力される位置指令θ*と制御対象13の実位置θMとを素早く一致させ、且つ、位置指令θ*の動作パターンが頻繁に変わる場合でも常に振動やオーバーシュートがないようリアルタイムでゲインを自動調整している。この自動調整を、実施の形態3においては位置指令出力時間Tmと、位置偏差Δθと実速度ωMとの大小関係とに基づき行っている。
【0068】
実施の形態3の基本的な考え方は、実施の形態2とほぼ同じであるため詳細な説明は省略する。但し、実施の形態3と実施の形態2とは、指令パターンの長さの検出方法が異なっている。実施の形態2では位置指令完了時点近傍での位置偏差Δθを観測することにより指令パターンが短いか否かを検出していたが、実施の形態3では位置指令の出力時間を観測することにより指令パターンが短いか否かを検出しており、この点のみが実施の形態3と実施の形態2とは異なる。
本発明に係る実施の形態3のサーボモータの制御装置の構成は、前述のように実施の形態1と同様であるため、その説明は省略する。但し、実施の形態3の係数調整部11の演算方法のみが実施の形態1の係数調整部11の演算方法と異なる。なお、サーボドライバ12ではマイクロコンピュータを用いたディジタル制御を行っており、所定の周期毎に演算を行う。以下の説明において、添字で示した(n)は今回の制御周期での値を表し、(n−1)は前回の制御周期での値を表す。
【0069】
次に、本発明に係る実施の形態3のサーボモータの制御装置の動作について説明する。なお、以下の動作説明において、位置指令θ*の動作パターン、つまり移動距離は変動することを前提とする。
まず、基準とする移動距離での最適制御ゲイン、つまり整定時間が短く、振動やオーバーシュートが小さい制御ゲインを基準制御ゲインとして保持する。保持する制御ゲインは第1位置比例基準ゲインKpp1s、第1速度比例基準ゲインKvp1s、第1速度比例基準時定数Tvi1sである。
次に、その時の基準とした移動距離での位置指令θ*の出力時間もしくは所定の時間を基準出力時間Tmsとして保持する。基準とする移動距離は、変動する移動距離のうち長い方の移動距離とする。
【0070】
次に、各演算サイクルにおける処理について説明する。図13に1回の演算サイクルのフローチャートを示す。図13において、ステップS20及びステップS21以外の処理は前述の実施の形態1及び実施の形態2における処理と同じであるため、その説明は省略する。
ステップS20では今回の位置指令θ*(n)の出力時間Tm(n)が基準出力時間Tmsより小さいか否かを判別する。出力時間Tm(n)が基準出力時間Tmsより大きい場合には、実施の形態1における基本的な考え方で述べたが、移動量が十分長いため制御対象13が振動を励起しないのでゲイン補償は行わずステップS6に進む。一方、出力時間Tm(n)が基準出力時間Tmsより小さい場合には、ゲイン補償を行うためにステップS21に進む。
【0071】
ステップS21では出力時間Tm(n)と基準出力時間Tmsとの比Tm(n)/Tmsを引数として、図14に示すような所定の規則に従って補正量Qc41、Qc42、Qc43を決定する。図14の(a)、(b)、(c)は、出力時間Tm(n)と基準出力時間Tmsとの比Tm(n)/Tmsと、補正量(Qc41、Qc42、Qc43)との関係を示したグラフである。具体的には、比Tm(n)/Tmsを引数とした関数もしくはテーブルから補正量Qc41、Qc42、Qc43を決定する。
【0072】
以上のように処理することにより、実施の形態3の制御装置においては、図15の(b)に示すように位置指令θ*の動作パターンが頻繁に変わる場合であっても、常に振動やオーバーシュートが小さくなるようゲインを自動調整することができる。なお、図15の(a)に示した状態は、本発明に係る制御装置の機能を入れない場合であり、位置指令θ*の動作パターンが頻繁に変わる場合には、振動やオーバーシュートが生じている。一方、図15の(b)に示した状態においては、本発明に係る実施の形態3で説明したように常時制御ゲインを補正することにより、常に振動やオーバーシュートが小さくなっている。
【0073】
なお、ステップS21では比Tm(n)/Tmsを引数として補正量Qc41、Qc42、Qc43を求めているが、引数として上記の比の代わりにTm(n)を用いて補正量を求める構成にしても同様な効果が得られる。この場合には、補正量を求めるための関数もしくはテーブルを図14に示したものから変更する必要があるのは言うまでもない。
また、図13のステップS14、S20、S21、S17、S18、S19において、Tm(n)、Δθ(n)、ωM(n)の検出タイミング及び制御ゲインの補正タイミングは、位置指令完了時点となるよう構成しているが、本発明においては厳密に位置指令完了時点である必要はなく、位置指令完了時点近傍もしくはゲイン切替フラグがOFFとなる時点近傍であってもよい。
また、図13のステップS21、S17において補正量Qc41、Qc42、Qc43、Qc51、Qc52、Qc53を図14及び図12から求める際は、厳密に比Tm(n)/Tmsと比Δθ(n)/ωMを引数とする必要はなく、出力時間Tm(n)と基準出力時間Tmsとの大小関係と、Δθ(n)とωM(n)との大小関係を引数とした関数もしくはテーブルを用いてもよい。
【0074】
また、位置指令完了時点以降では位置指令θ*=0であるので、上記の演算で用いる位置偏差Δθ(n)の代わりに実位置θM(n)を用いてもよい。
また、図13のステップS1における実速度ωM(n)の算出には、速度オブザーバなど他の手法を用いて算出してもよい。
また、図13のステップS19では乗算による制御ゲインの補正を行っているが、加算で補正するよう構成しても良い。
また、図13のステップS21、S17、S18、S19において、第1位置比例ゲインKpp1、第1速度比例ゲインKvp1、第1速度積分時定数Tvi1のすべてを補正しているが、3つのゲインのうちいずれか1つ以上を補正するものであればよい。この場合、保持する基準制御ゲインは補正を行う制御ゲインのみでよい。
また、図13のフローチャートでは、指令完了時点から静止状態に入るまでの期間に制御ゲインを補正した値に設定し、静止状態になったら基準制御ゲインに戻しているが、補正した制御ゲイン設定値は次の位置指令θ*の動作パターンが終了する時点近傍までに基準制御ゲインに戻るよう構成されていればよい。
【0075】
また、実施の形態3においては、図13のステップS20の処理を省略することが可能である。この場合、ステップS16において引数としての比Tm(n)/Tmsのとれる範囲を広くすることで対応することができる。なお、この場合には、図14の引数と補正量との関係をテーブルで構成すると、テーブルのサイズは大きくなる。
また、移動量が小さい場合に制御対象が振動を励起しやすくなるという現象があまり見られない場合には、ステップS21を省略することが可能である。この場合には、ステップS18も省略し、ステップS19の演算を下記式(10)とする。
【0076】
【数10】
Figure 0003809097
【0077】
また、移動量が小さい場合に制御対象が振動を励起しやすくなるという現象が支配的であり問題になる場合には、ステップ17を省略することが可能である。この場合には、ステップS18も省略し、ステップS19の演算を下記式(11)とする。
【0078】
【数11】
Figure 0003809097
【0079】
また、実施の形態3のステップS20、S21、S17、S18では比Tm(n)/Tms及び比Δθ(n)/ωM(n)をそれぞれ別々で補正量を求めているが、補正量を求める際に比Tm(n)/Tms及び比Δθ(n)/ωM(n)を引数とする2次元テーブルを用いてもよい。
また、図8に示すような速度マイナーループを構成しないブロック構成においても、位置指令完了時点近傍での位置偏差Δθ(n)と実速度ωM(n)との大小関係を用いて、つまり図13におけるステップS12、S13、S14、S20、S21、S17、S18、S19の演算を処理に含めることにより制御ゲインの自動調整を行うことが可能である。
【0080】
≪実施の形態4≫
次に、本発明に係る実施の形態4のサーボモータの制御装置について添付の図面を参照しつつ説明する。図16は本発明に係る実施の形態4のサーボモータの制御装置における制御ブロック図である。本発明に係る実施の形態4のサーボモータの制御装置における構成は、図1に示した実施の形態1の制御ブロックの構成における係数調整部11と図16におけるゲイン切替タイミング調整部14が入れ替わる点以外は同じである。したがって、以下の実施の形態4の説明において図1の制御ブロック図の符号を用いて説明する。
【0081】
本発明に係る実施の形態4のサーボモータの制御装置においては、ゲイン切替の切替タイミングを整定時間が短くなるよう自動調整している。この自動調整を、実施の形態4においては位置偏差Δθと実速度ωMとの大小関係に基づき行っている。
次に、本発明に係る実施の形態4の基本的な考え方を説明する。
図17はゲイン切替を行わない場合の応答を示す波形図である。位置指令完了時点近傍以降での位置指令Δθと実速度ωMとの比Δθ/ωMは、時間により異なるという現象がある。
【0082】
図18はある所定の完了時点(初期状態時点)での位置偏差Δθと実速度ωMとの比が異なる時の、位置偏差Δθの応答を示す3つの波形である。3つの波形とも位置指令θ*の初期状態時点以降の制御ゲインは同じである。図18において、実線で示す波形は位置偏差Δθと実速度ωMとの比(Δθ/ωM)が大きいときであり、細い破線で示す波形は位置偏差Δθと実速度ωMとの比(Δθ/ωM)が小さいときである。また、太い破線で示す波形は位置偏差Δθと実速度ωMとの比(Δθ/ωM)がその中間であるときである。
図18に示すように、制御ゲインが同一であっても位置偏差Δθの初期値と実速度ωMの初期値との大小関係(比)によって、初期状態以降の応答のオーバーシュート量、振動振幅が変わってくるという現象がある。
従って、上記の二つの現象に基づき、実施の形態4においては、位置指令完了時点近傍以降で比Δθ/ωMが最も適切、つまりオーバーシュートが小さく振動の少ないタイミングでゲイン切替を自動的に行っている。
【0083】
次に、本発明に係る実施の形態4のサーボモータの制御装置の構成を説明する。
図16に示すように、実施の形態4のサーボドライバ12にはゲイン切替タイミング調整部14が設けられている。その他の構成は、前述の図1に示した実施の形態1の構成と同じであるため、その説明は省略する。なお、サーボドライバ12はマイクロコンピュータを用いたディジタル制御を行っており、所定の周期毎に演算を行う。
以下の説明において添字で示した(n)は今回の制御周期での値を表しており、(n−1)は前回の制御周期での値を表している。
【0084】
次に、本発明に係る実施の形態4のサーボモータの制御装置の動作について説明する。
実施の形態4ではゲイン切替を行うことを前提としている。実施の形態4のゲイン切替は、図5に示すようにゲイン切替フラグがONの場合に第2制御ゲインを用い、OFFの場合に第1制御ゲインを用いる。ゲイン切替フラグがON状態となるタイミングは、位置指令θ*開始時点とする。
【0085】
図19は実施の形態4における1回の演算サイクルのフローチャートである。まず、図19のステップS1では位置指令θ*(n)と実位置θM(n)の読込、位置偏差Δθ(n)と実速度ωM(n)の演算を行う。詳細な説明は前述の実施の形態1と同じ処理であるため省略する。
次に、ステップS22では位置指令完了時点であるか否かを判別する。位置指令完了時点である場合はゲイン切替タイミング設定処理のためステップS23、S24に進む。ステップS23においては位置偏差Δθ(n)と実速度ωM(n)との比Δθ(n)/ωM(n)を引数として、図20に示した所定の規則に従って補正量Qc71を決定する。図20は比Δθ(n)/ωM(n)と補正量Qc71との関係を示すグラフである。具体的には、比Δθ(n)/ωM(n)を引数とした関数もしくはテーブルから補正量Qc71を決定する。
【0086】
図19のステップS24ではタイマーがセットされ、そのカウント値を補正量Q71と設定し、ステップS25に進む。ステップS22において、位置指令完了時点でないと判別した場合には、ステップS22からステップ25に進む。
ステップS25、S26、S27、S28、S29ではゲイン切替フラグのON、OFFを決定する。ステップS25においては、位置指令θ*(n)の有無を判別する。位置指令が存在するとき、つまり位置指令θ*(n)の変動が有れば、ステップS26に進む。ステップS26においてはゲイン切替フラグをONとして、ステップS6に進む。
【0087】
ステップS25において位置指令が存在しないとき、つまり位置指令θ*(n)の変動がなかったと判別した場合には、ステップS27に進む。ステップS27ではステップS24でセットしたタイマーがカウント中であるか否かを判別する。カウント中であればステップS28に進み、ステップS28ではゲイン切替フラグをONとし、ステップS6に進む。ステップS27でタイマーがカウント中でないと判別されればステップ29に進む。ステップS29ではゲイン切替フラグをOFFとし、ステップS6に進む。
ステップS6からステップS11までの処理は、前述の図3の実施の形態1と同じ処理であるため、その説明は省略する。
【0088】
以上の演算処理を行うことにより、ゲイン切替タイミングの自動調整が可能となる。その結果、図21の(b)に示すように整定時間が短く、オーバーシュートや振動の小さい応答を実現することが可能となる。図21の(a)は本発明に係る制御装置の上記機能がない場合であり、ゲイン切替タイミングが適切でない状態を示す。図21の(b)は実施の形態4により適切にゲイン切替タイミングが設定された場合の応答波形である。
【0089】
なお、実施の形態4におけるステップS22、S23、S24のゲイン切替タイミングを調整する処理を上記では位置指令完了時点で行っているが、これらのステップの処理は厳密に位置指令完了時点である必要はなく、位置指令完了時点近傍で行えばよい。
また、実施の形態4において、ステップS25、S26ではゲイン切替フラグをONにするタイミングが位置指令開始時点となっているが、ゲイン切替フラグをONにするタイミングは位置指令開始時点近傍であればよい。
また、図19のステップS23において補正量Qc71を図21から求める際は、厳密に比Δθ(n)/ωM(n)を引数とする必要はなく、Δθ(n)とωm(n)との大小関係を引数とした関数もしくはテーブルを用いてもよい。
また、位置指令完了時点以降では位置指令θ*=0であるので、ステップ23の処理では、Δθ(n)の代わりに実位置θM(n)を用いてもよい。
また、図19のステップS23における実速度ωM(n)の算出には、速度オブザーバなどの他の手法を用いて算出してもよい。
【0090】
図22は実施の形態4の他の制御装置における1回の演算サイクルのフローチャートである。図22のフローチャートは、図19のフローチャートのステップS22とステップS23との間にステップS30の処理を加えたものである。ステップS30において、位置偏差Δθ(n)に基づき図23に示すような所定の規則に従って補正量Qc81を決定する。ステップS24で設定するタイマーのカウント値は、図20に示した補正量Qc71と図23に示した補正量Qc81の両方の値に基づき決定してもよい。これにより更なる整定時間の短縮及び振動やオーバーシュートの低減が可能となる。
【0091】
なお、実施の形態1、または実施の形態2、または実施の形態3の制御ゲイン自動調整機能を組合わせて、本発明に係るサーボモータの制御装置のゲイン切替タイミング自動調整機能を構成することにより、更なる整定時間の短縮及び振動やオーバーシュートの低減を図ることが可能となる。
また、図8に示したような速度マイナーループを構成しない制御ブロック構成においても、位置指令完了時点近傍での位置偏差Δθ(n)と実速度ωM(n)の大小関係(比)を用いて、つまり図19におけるステップS22からS29の演算処理を含めることによりゲイン切替タイミングの自動調整が可能であり、オーバーシュートや振動の少ない応答を実現することができる。
【0092】
【発明の効果】
以上、実施の形態について詳細に説明したところから明らかなように、本発明に係るサーボモータの制御装置及び制御方法は次の効果を有する。
本発明に係るサーボモータの制御装置及び制御方法によれば、位置指令完了時近傍における位置偏差、実位置、実速度等の状態量からそれ以降の応答を予測し、制御ゲインの補正を行うことにより、制御ゲインの自動調整を可能としている。
また、本発明に係るサーボモータの制御装置及び制御方法によれば、位置指令完了時点近傍の状態量を調整するとともに、ゲイン調整方法を切替ることにより最適なゲイン制御を行い、更に整定時間が短く振動やオーバーシュートの小さい応答を実現することができる。
また、本発明に係るサーボモータの制御装置及び制御方法においては、速度フィードフォワードゲインを自動調整することにより、調整の自由度が広がり更なる応答の改善が可能となる。
【0093】
また、本発明に係るサーボモータの制御装置及び制御方法によれば、位置指令完了時近傍の位置偏差Δθと実速度ωMの大小関係から、それ以降の応答を予測して、直ちに制御ゲインの修正を行い、位置指令の動作パターンが変動しても、リアルタイムで制御ゲインを自動調整され、常にオーバーシュートや振動の少ない応答を得ることができる。
また、本発明に係るサーボモータの制御装置及び制御方法においては、位置指令完了時の位置偏差Δθを用いてショートストローク時の振動に対する補償を行うことにより、更なる応答の改善が実現される。
また、本発明に係るサーボモータの制御装置及び制御方法によれば、位置偏差Δθの基準値Δθsを保持することにより、制御ゲイン補正の必要のない動作パターンに対しては補正を行うことなく、補正量演算処理に用いるテーブルのサイズを小さく構成することが可能となる。
また、本発明に係るサーボモータの制御装置及び制御方法においては、位置指令出力時間Tmを用いてショートストローク時の振動に対する補償を行うことにより、更なる応答の改善が実現される。
【0094】
また、本発明に係るサーボモータの制御装置及び制御方法によれば、位置指令出力時間Tmの基準値Tmsを保持することにより、制御ゲイン補正の必要のない動作パターンに対しては補正を行わず、補正量演算に用いるテーブルのサイズを小さく構成することが出来る。
また、本発明に係るサーボモータの制御装置及び制御方法によれば、位置指令完了時点近傍の位置偏差Δθと実速度ωMの大小関係から最適なゲイン切替タイミングを予測し、ゲイン切替タイミングを自動調整をすることにより、常に整定時間が短く振動やオーバーシュートの小さい応答を実現することができる。
また、本発明に係るサーボモータの制御装置及び制御方法によれば、位置指令完了時点近傍の位置偏差Δθを最適ゲイン切替タイミングの予測に用いることにより、更に整定時間が短く振動やオーバーシュートの小さい応答を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1のサーボモータの制御装置の構成を示す制御ブロック図である。
【図2】本発明に係る実施の形態1の基本的な考えた方を説明するための図である。
【図3】本発明に係る実施の形態1における動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る実施の形態1における引数と補正量との関係を示したグラフである。
【図5】本発明に係る実施の形態1におけるゲイン切替フラグの説明図である。
【図6】本発明に係る実施の形態1における効果を示した波形図である。
【図7】本発明に係る実施の形態1における動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明に係る実施の形態1のサーボモータの制御装置の構成を示す制御ブロック図である。
【図9】本発明に係る実施の形態2におけるサーボモータの制御装置を適用しない場合の波形図(a)と、適用した場合の波形図(b)である。
【図10】本発明に係る実施の形態2における動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明に係る実施の形態2における引数と補正量との関係を示したグラフである。
【図12】本発明に係る実施の形態2における引数と補正量との関係を示したグラフである。
【図13】本発明に係る実施の形態3における動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明に係る実施の形態3における引数と補正量との関係を示したグラフである。
【図15】本発明に係る実施の形態3におけるサーボモータの制御装置を適用しない場合の波形図(a)と、適用した場合の波形図(b)である。
【図16】本発明に係る実施の形態4のサーボモータの制御装置の構成を示す制御ブロック図である。
【図17】本発明に係る実施の形態4の基本的な考えた方を説明するための波形図である。
【図18】本発明に係る実施の形態4の基本的な考えた方を説明するための波形図である。
【図19】本発明に係る実施の形態4における動作を示すフローチャートである。
【図20】本発明に係る実施の形態4における引数と補正量との関係を示したグラフである。
【図21】本発明に係る実施の形態4におけるサーボモータの制御装置を適用しない場合の波形図(a)と、適用した場合の波形図(b)である。
【図22】本発明に係る実施の形態4における動作を示すフローチャートである。
【図23】本発明に係る実施の形態4における引数と補正量との関係を示したグラフである。
【図24】従来のサーボモータの制御装置の構成を示す制御ブロック図である。
【図25】従来のサーボモータの制御装置における位置指令を示す波形図(a)、その微分を示す波形図(b)、及び位置偏差を示す波形図(c)である。
【図26】従来の制御ゲイン自動調整方法の説明をするための波形図である。
【図27】サーボモータの制御装置における位置偏差の状態を示す波形図である。
【符号の説明】
1 位置指令出力部
2 速度フィードフォワード部
3 位置偏差演算部
4 位置制御部
5 速度指令作成部
6 速度偏差演算部
7 速度制御部
8 電流制御部
9 位置検出部
10 速度検出部
11 係数調整部
12 サーボドライバ
13 制御対象
14 ゲイン切替タイミング調整部

Claims (12)

  1. 制御対象に対する位置指令を形成する位置指令出力手段、
    前記制御対象の実位置を検出する位置検出手段、
    前記制御対象の実速度を検出する速度検出手段、
    位置比例係数と位置積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記位置指令と前記実位置との差分である位置偏差から位置制御量を形成する位置制御手段、
    前記位置制御量と前記位置指令とのうち少なくとも一つに基づき速度指令を形成する速度指令作成手段、
    速度比例係数と速度積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記速度指令と前記実速度との差分から速度制御量を形成する速度制御手段、
    少なくとも前記速度制御量に基づき前記制御対象の位置を制御するための電流量を制御する電流制御手段、
    前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つを変更する係数調整手段、
    を具備することを特徴とするサーボモータの制御装置。
  2. 前記係数調整手段が、前記位置指令の出力開始時点近傍から出力完了時点近傍までの移動期間に、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つを切り替える係数切り替え手段を有し、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記移動期間の前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つを変更することを特徴とする請求項1記載のサーボモータの制御装置。
  3. 速度フィードフォワードをさらに具備し、前記係数調整手段が、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記速度フィードフォワードの入力量を決定する速度フィードフォワードゲインを変更することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のサーボモータの制御装置。
  4. 前記係数調整手段が、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記位置指令の出力完了時点近傍から、位置決め過程の完了する時点近傍もしくは次に前記位置指令が発生する時点近傍までの期間における、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数のうち少なくとも一つを変更することを特徴とする請求項1記載のサーボモータの制御装置。
  5. 前記係数調整手段が、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係とのうち少なくとも一つに基づき、前記位置指令の出力完了時点近傍から、位置決め過程の完了する時点近傍もしくは次に前記位置指令が発生する時点近傍までの期間における、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数のうち少なくとも一つを変更することを特徴とする請求項1記載のサーボモータの制御装置。
  6. 前記係数調整手段が、前記位置指令の出力時間と、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係とのうち少なくとも一つに基づき、前記位置指令の出力完了時点近傍から、位置決め過程の完了する時点近傍もしくは次に前記位置指令が発生する時点近傍までの期間における、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数のうち少なくとも一つを変更することを特徴とする請求項1記載のサーボモータの制御装置。
  7. 前記係数調整手段が、前記位置偏差の基準値である整定時位置偏差基準値を保持することを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載のサーボモータの制御装置。
  8. 前記係数調整手段が、前記位置指令の出力時間の基準値である位置指令出力時間基準値を保持することを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載のサーボモータの制御装置。
  9. 制御対象に対する位置指令を形成する位置指令出力手段、
    前記制御対象の実位置を検出する位置検出手段、
    前記制御対象の実速度を検出する速度検出手段、
    位置比例係数と位置積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記位置指令と前記実位置との差分である位置偏差から位置制御量を形成する位置制御手段、
    前記位置制御量と前記位置指令とのうち少なくとも一つに基づき速度指令を形成する速度指令作成手段、
    速度比例係数と速度積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記速度指令と前記実速度との差分から速度制御量を形成する速度制御手段、
    少なくとも前記速度制御量に基づき前記制御対象の位置を制御するための電流量を制御する電流制御手段、
    少なくとも前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つの係数を変更するタイミングを調整する係数切り替えタイミング調整手段、
    を具備することを特徴とするサーボモータの制御装置。
  10. 前記係数切り替えタイミング調整手段が、前記位置指令完了時点近傍での前記位置偏差と、前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係とのうち少なくとも一つに基づき、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つの係数を変更するタイミングを調整することを特徴とする請求項9記載のサーボモータの制御装置。
  11. 制御対象に対する位置指令を形成するステップ、
    前記制御対象の実位置を検出するステップ、
    前記制御対象の実速度を検出するステップ、
    位置比例係数と位置積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記位置指令と前記実位置との差分である位置偏差から位置制御量を形成するステップ、
    前記位置制御量と前記位置指令とのうち少なくとも一つに基づき速度指令を形成するステップ、
    速度比例係数と速度積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記速度指令と前記実速度との差分から速度制御量を形成するステップ、
    少なくとも前記速度制御量に基づき前記制御対象の位置を制御するための電流量を制御するステップ、
    前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つを変更するステップ、
    を有することを特徴とするサーボモータの制御方法。
  12. 制御対象に対する位置指令を形成するステップ、
    前記制御対象の実位置を検出するステップ、
    前記制御対象の実速度を検出するステップ、
    位置比例係数と位置積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記位置指令と前記実位置との差分である位置偏差から位置制御量を形成するステップ、
    前記位置制御量と前記位置指令とのうち少なくとも一つに基づき速度指令を形成するステップ、
    速度比例係数と速度積分係数とのうち少なくとも一つを用いて、前記速度指令と前記実速度との差分から速度制御量を形成するステップ、
    少なくとも前記速度制御量に基づき前記制御対象の位置を制御するための電流量を制御するステップ、
    少なくとも前記位置指令の完了時点近傍での前記位置偏差と前記位置指令の完了時点近傍での前記実速度との大小関係に基づき、前記位置比例係数と前記位置積分係数と前記速度比例係数と前記速度積分係数とのうち少なくとも一つの係数を変更するタイミングを調整するステップ、
    を有することを特徴とするサーボモータの制御方法。
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