JP2006163533A - 制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 定常状態において制御システムの制振性を高めるとともに過渡状態においても安定した制御を実現する制御装置を提供する。
【解決手段】 モータ速度制御ループ910への入力信号を位置制御ループ300の信号と速度制御ループ200の信号とで切り替える第1切替器(第1切替手段)400と、第1切替器400の切替制御を行う切替制御部500と、を備え、この第1切替器400によって速度制御ループ200が組み込まれた4重ループ(電流制御ループ、モータ速度制御ループ、速度制御ループ200、位置制御ループ300)と、速度制御ループ200が入らない3重ループ(電流制御ループ、モータ速度制御ループ、位置制御ループ300)と、が過渡状態と定常状態とに応じて切り替えられる。
【選択図】 図1
Description
そして、モータとの連結部に低剛性部分を有するなどにより変位、速度、加速度に振動的な応答が生じる低剛性負荷を駆動制御する場合に、電流制御ループ、モータ速度制御ループ、位置制御ループに加えて、負荷速度制御ループを有する4重ループ制御系で構成されるサーボ機構が知られている(例えば、特許文献1)。
図9において、電流制御ループを含めたモータ速度制御ループ910の伝達特性をGMで表し、負荷110の特性をGFとして表している。
なお、詳細は省略するが、電流制御ループは、モータ、モータドライブパワーアンプ、モータトルク電流検出器、電流特性補償器を備え、モータ速度制御ループは、モータの回転位置を検出するモータ回転位置検出器、モータ回転位置を微分してモータの回転速度を算出する微分器、モータ速度特性補償器を備えて構成される。
負荷速度制御ループ920は、負荷110の位置を微分して負荷速度を算出する微分器921および速度特性補償手段922を備えて構成されており、速度特性補償手段922は、比例補償器(利得Kp)923および積分補償器(利得Ki)924により構成されている。
位置制御ループ930は、負荷110の位置を検出する位置検出器931と、位置補償器932と、を備えて構成されている。
そして、このように負荷速度制御ループ920を備えることにより、負荷110の剛性が低い場合でも制御システムの制振性を高め、負荷110の位置あるいは速度を安定させて高精度に制御することができる。
例えば図10に示されるようなランプ状の位置目標指令を入力した場合における負荷速度のシミュレーション結果を図11に示す。図11からわかるように、過渡状態において、負荷速度にオーバーシュートが発生する。
例えば、第1制御ループは、振動的振る舞いを抑える制振性の機能を有するものの制振補償のために一定の時間を要し応答が遅い場合がある。このように応答に遅れを有する第1制御ループが組み込まれていると、目標値が大きく変化するような場合にオーバーシュートを起こす問題が生じうる。
この点、本発明では、第1制御ループと第2制御ループとを第1切替手段により切り替えるので、例えば、目標値が大きく変化するようなときには第1制御ループを外した第2制御ループの信号によって制御の応答を早くできるとともに例えばオーバーシュートを防ぐことができる。そして、目標値の変化が小さい場合には、第1制御ループを組み込んで、制御対象の制振補償を行い、制振性を高めることができる。
さらに、第1制御ループは、例えば目標値が大きく変化するような状態では制御ループから外され目標値が定常的なときにのみ制御ループに組み入れられるので、第1制御ループの制御設計にあたっては例えば過渡的状態でのオーバーシュートを抑えるなどの束縛がなくなり、定常的な状態における制振性にのみ特化すればよい。よって、第1制御ループは、制御ゲイン等の設定等においても外乱抑圧等のために高いゲインを設定するなど、定常状態における制振性等の制御性能を自由に高めることができる。
その結果、例えば、過渡状態では第2制御ループによる迅速な応答で目標値に早く近づきかつオーバーシュートを防ぎ、定常状態では第1制御ループにより十分な制振性補償を行うなど制御性能を向上させることができる。
このように制御対象の状態(過渡状態、定常状態)に応じて第1切替制御手段により第1切替手段の切替動作が行われることにより、制御対象の状態に応じて、常に制御対象が最適に制御される。
このとき、外部から負荷の目標位置を指令するにあたって、速度目標が予め既知である場合に、この負荷の目標速度と負荷の速度との偏差の大きさに基づいて第1切替制御手段において負荷の駆動状態が過渡状態か定常状態か判断される。
すなわち、予め目標位置あるいは目標速度のパターンが既知であって過渡状態と定常状態とが切り替わる時刻が予め分かる場合に、過渡状態と定常状態とが切り替わる時刻情報を予め設定入力しておく。
そして、この時刻情報に従って第1切替制御手段は、第1切替手段の切替動作を実行させる。
とくに、負荷の剛性が低かったり負荷とモータとの接続に低剛性部分を有したりするような場合に、定常状態において第1制御ループでの制振性補償により負荷を安定に制御することができ、かつ、過渡状態においては第1制御ループを外した第2制御ループにより迅速な制御を行ってオーバーシュート等の発生を抑えることができる。
(第1実施形態)
本発明の制御装置としてのサーボ機構に係る第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の構成を示すブロック図である。図2および図3は、第1切替器400および第2切替器250の切替動作を説明する図であり、図4は、第1実施形態に位置目標指令Pr(図10参照)を入力した場合の負荷速度変化のシミュレーション結果である。
位置制御ループ300は、一番外側に構成されたフィードバックループであり、負荷速度veを検出する速度検出器(速度検出手段)210からの速度情報を位置情報にする位置検出手段としての積分要素310と、この積分要素310からの負荷位置情報Peを外部から入力される位置目標指令Prに比較して減算する位置比較器320と、位置比較器320からの出力に対して特性補償する位置補償器(第2比例補償要素)330と、を備えている。
位置補償器330は、負荷110の速度指令Vrを出力する。
そして、位置補償器330からの速度指令Vrは分岐340され、一方は第1切替器400を介してモータ速度制御ループ910に直接出力され、他方は速度制御ループ200に入力される。
速度制御ループ200は、負荷速度veを検出する速度検出器210と、位置補償器330から出力される速度指令Vrと速度検出器210からの負荷速度veとを比較する速度比較器220と、速度比較器220からの出力に対して負荷速度veの特性補償を行う速度特性補償手段(制振性補償要素)230と、速度特性補償手段230の機能をキャンセル(相殺)する調整手段240と、速度特性補償手段230に対する入力を速度比較器220の出力と調整手段240の出力とのうちから選択して切り替える第2切替器(第2切替手段)250と、を備える。
速度特性補償手段230は、速度比較器220からの出力を比例補償する利得Kpである比例補償器(第1比例補償要素)231と、速度比較器220との間に第2切替器250を挟むとともに比例補償器231とは並列に設けられた利得Kiである積分補償器(積分補償要素)232と、比例補償器231の出力に積分補償器232の出力を加算する加算器233と、を備えている。
すなわち、調整手段240と積分補償器232とをあわせた伝達関数は「1」である。
乗算器242からの出力は、第2切替器250を介して積分補償器232に出力される。
第3端子b1と第4端子b2とが切り替えられることにより、積分補償器232への入力が調整手段240からの出力と速度比較器220からの出力とのうちから選択されて切り替えられる。
第1端子a1と第2端子a2とが切り替えられることにより、モータ速度制御ループ910への入力が、位置補償器330からの速度指令Vrと加算器233からの出力とのうちから選択されて切り替えられる。
加速度しきい値Gは、負荷110の駆動状態が過渡状態であるか定常状態であるかを判断するためのしきい値であり、定常状態においては負荷110の加速度がほぼゼロであることから加速度しきい値Gは、ゼロに近い所定値に設定される。
加速度判定部522は、負荷110の加速度geの絶対値が加速度しきい値Gに対して大きいか小さいか判断して、その結果を切替駆動部530に出力する。
なお、図10に示したランプ状の位置目標指令Prが入力された場合において、はじめ(t<T1)、負荷110の駆動状態が定常状態であって、第1切替器400では第2端子a2が選択され、第2切替器250では第4端子b2が選択された状態であるとする。
そして、定常状態(t<T1)からスタートして過渡状態(T2>t≧T1)へと移行し、再び定常状態(t≧T2)に移行する場合を例に説明する。
位置目標指令Prが入力されると、位置比較器320において目標位置指令Prと負荷位置Peとが比較されて位置偏差epが出力される。この位置偏差epは、位置補償器330で比例補償され、位置補償器330から速度指令Vrが出力される。
ここで、第1切替器400では、第2端子a2が選択されているので、位置補償器330からの速度指令Vrは速度制御ループ200を経由し、第1切替器400を介してモータ速度制御ループ910に入力され、負荷110が駆動制御される。
また、第2切替器250では第4端子b2が選択されているので、位置補償器330からの信号(速度指令Vr)は調整手段240を経由しない。
この速度偏差evは、速度特性補償手段230において比例補償器231と積分補償器232とにて信号補償されるところ、比例補償器231からの信号と積分補償器232からの信号とが加算器233で加算される。加算器233からの信号は、第1切替器400(第2端子a2)を介してモータ速度制御ループ910に入力され、負荷110が駆動制御される。
速度検出器210からの速度情報veは、速度制御ループ200へのフィードバックおよび積分要素310を介した位置制御ループ300へのフィードバックに回されるとともに、切替制御部500に出力される。
切替タイミング判断部520において、加速度しきい値設定部521には負荷110の駆動状態が過渡状態か定常状態かを判断するためのしきい値Gが設定されているところ、加速度判定部522において負荷の加速度geの大きさ(絶対値)と加速度しきい値Gとが比較されて両者の大小が判定される。
加速度判定部522の判定結果に応じて、切替駆動部530によって第1切替器400および第2切替器250の切替動作が行われる。
ここで、加速度判定部522において負荷の加速度geの絶対値|ge|が加速度しきい値Gよりも大きいと判定されているので、切替駆動部530は、第1切替器400に第1端子a1を選択させ、第2切替器250に第3端子b1を選択させるように第1切替器400および第2切替器250に切替動作を実行させる。
このように切替器(第1切替器400、第2切替器250)での切替動作が行われることにより、速度制御ループ200が組み込まれた制御システムから速度制御ループ200を外した制御システムへと移行する。
第1切替器400では第1端子a1が選択され、第2切替器250では第3端子b1が選択された状態を図2に示す。
過渡状態にあっては、負荷110の加速度ge(の大きさ)が大きくなり、加速度判定部522において負荷の加速度geの絶対値|ge|が加速度しきい値Gよりも大きいと判定される限り、切替制御部500による制御によって第1切替器400では第1端子a1が選択され、第2切替器250では第3端子b1が選択される、
そして、第1切替器400では、当初、第1端子a1が選択されているので、位置補償器330からの速度指令Vrは、第1切替器400を介してモータ速度制御ループ910に入力され、負荷110が駆動制御される。
次第に負荷110の位置が位置目標指令Prに近づき、負荷110の駆動状態が定常状態へ移行し始めると、加速度検出部510で検出される加速度geがゼロに近づいてくる。
そして、加速度判定部522において、負荷の加速度geの大きさ|ge|が加速度しきい値Gよりも小さくなったと判定される。このとき、切替駆動部530は、第1切替器400に第2端子a2を選択させ、さらに、第2切替器250に第4端子b2を選択させる。
図3に、切替動作の途中において、第1切替器400に第2端子a2を選択させ、第2切替器250は第3端子b1に繋いだままの状態を示す。
位置補償器330からの速度指令Vrは、分岐340されて速度制御ループ200に入ったのち、さらに分岐260される。
分岐260された信号の一方は、速度比較器220から速度特性補償手段230の比例補償器231で信号補償されて加算器233へ入力される。このとき、負荷110の駆動状態が定常状態に近づいて負荷速度が速度指令Vrに近くなるので、速度比較器220からの速度偏差evはゼロに近く、比例補償器231からの出力信号もほぼゼロである。
このとき、調整手段240は積分補償器232の伝達関数の逆数であって調整手段240と積分補償器232とをあわせた伝達関数は「1」であるので、分岐260された信号は、実質的に、そのまま加算器233に入力される。
すると、第1切替器400で第1端子a1から第2端子a2に切り替わったとき、加算器233(速度制御ループ200)から第2端子a2を介してモータ速度制御ループ910に入力される信号は、位置補償器330からの速度指令Vrと同じであり、すなわち、第1切替器400が切り替わる前とほぼ同じである。
定常状態においては、速度制御ループ200の速度特性補償手段230により制御システムの制振性が高められ、外乱等の影響が抑制されて負荷110が安定に制御される。
(1)第1切替器400で切替られることにより、モータ速度制御ループ910への入力が位置制御ループ300からの信号と速度制御ループ200からの信号とで切り替えられる。そして、図4に示されるように、負荷110の駆動状態が定常状態のときは速度制御ループ200の速度特性補償手段230により制振性を高めて負荷110を安定に制御でき、また、負荷110の駆動状態が過渡状態のときは、速度制御ループ200を外した位置制御ループ300により素早い応答で負荷110の位置を目標位置に制御することで例えばオーバーシュートを防ぐことができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態の基本的構成は、第1実施形態と同様であるが、速度制御ループに次数差補償器(次数差補償要素)を備えている点に特徴を有する。
図5において、速度制御ループ200は、第1切替器400の第2端子a2と加算器233との間に次数差補償器270を備えている。なお、図5中、切替制御部500は、第1実施形態(図1)と同じであるので省略している。
次数差補償器270の伝達関数の相対次数はゼロであって、この伝達関数は、負荷110の伝達特性と、負荷110の伝達特性と同じ次数を有する速度制御ループ200の支配特性と、により表される。
ここで、伝達関数の相対次数とは、制御系の特性を表す伝達関数において、(分子のsの多項式の次数)−(分母のsの多項式の次数)を意味する。なお、sは、ラプラス演算子である。
ωzを負荷の振動の固有角周波数、ζzを減衰係数(0<ζz<1)、sをラプラス演算子とし、ωp>ωzである角周波数と、ζp≧1である係数とを設定する。
そして、負荷の特性GFが次の式で表されるとする。
このように相対次数ゼロの伝達特性を有する次数差補償器270を備えることで、速度制御ループ200の伝達特性をある程度自由に設定することができ、ωzとωpとの間の位相を回復させることによって、速度特性補償手段230の比例補償器231のゲインKpおよび積分補償器232のゲインKiを高く設定するなどにより、外乱抑圧性を高めることができる。
また、負荷110の特性GF が(数1)の形では正確に表現出来ない場合であっても、次数差補償器270の伝達関数を(数3)として、ωzとωpとの間の周波数に発生する位相遅れを回復させて、制御特性を改善することができる。
次に、本発明の制御装置に係るサーボ機構の変形例1について図7を参照して説明する。
変形例1の基本的構成は、第1実施形態と同様であるが、切替制御部600が、予め設定された切替時刻情報に基づいて第1切替器400および第2切替器250の切替動作を制御する点に特徴を有する。
位置目標指令Prで指令される位置(あるいは速度)が予め既知である場合において、切替時刻設定部611には、負荷110の駆動状態が過渡状態と定常状態とで移行する時刻が予め設定されている。
例えば、図10に示される位置目標指令Prが入力される場合、t<T1では定常状態であり、T1≦t<T2では過渡状態であり、T2≦t<T3では定常状態であるので、切替時刻としてT1、T2、T3・・・が切替時刻設定部611に設定されている。
時刻判定部612は、時刻カウンタ613からの時刻情報に基づいて切替時刻(T1、T2、T3)に達したかどうか判定し、判定結果を切替駆動部620に出力する。
例えば、t<T1では、定常状態であるので第1切替器400では第2端子a2が選択され第2切替器250では第4端子b2が選択されているところ、t=T1に達したことが時刻判定部612から指令されると、切替駆動部620は、第1切替器400に第1端子a1への切り替えを指令し、第2切替器250に第3端子b1への切り替えを指令する。
また、T2>t≧T1では過渡状態であるので第1切替器400では第1端子a1が選択され、第2切替器250では第3端子b1が選択されているところ、t=T2に達したことが時刻判定部612から指令されると、切替駆動部620は、第1切替器400に第2端子a2への切り替えを指令し、第2切替器250に第4端子b2への切り替えを指令する。
次に、本発明の制御装置に係るサーボ機構の変形例2について図8を参照して説明する。
変形例2の基本的構成は、第1実施形態と同様であるが、切替制御部500が負荷の速度に基づいて第1切替器400および第2切替器250の切替動作を制御する点に特徴を有する。
速度しきい値設定部712には、負荷110の速度veに基づいて過渡状態から定常状態に移行する時点を判断するための速度しきい値εが設定されている。
速度しきい値εは、負荷110の速度と目標速度との差の大きさ(絶対値)が所定範囲に入っているか否かを判断するためのしきい値εとして設定され、例えば、目標速度の5%とされる。この場合、負荷110の速度veと目標速度Vrとの差の大きさ(絶対値)が目標速度の5%以内である場合(|Vr−ve|≦ε)には定常状態と判断でき、負荷110の速度と目標速度との差の大きさ(絶対値)が目標速度の5%を超える場合(|Vr−ve|>ε)には過渡状態にあると判断できる。
また、切替駆動部720は、速度判定部713において負荷110の速度veと目標速度Vrとの差の絶対値|Vr−ve|が速度しきい値εよりも小さいと判断される場合、定常状態であるので、第1切替器400では第2端子a2を選択させ、第2切替器250では第4端子b2を選択させる。
例えば、上記実施形態では、第1制御ループで切り替える制御ループとして、第1制御ループは速度制御ループとし、第2制御ループは位置制御ループとしたが、切替対象となる制御ループは特に限定されず、制御対象に応じて種々設計変更されるのはもちろんである。
Claims (12)
- 振動的振る舞いを抑制する制振性補償要素を有する第1制御ループと、前記第1制御ループの外側において構成され前記第1制御ループよりも応答が速い第2制御ループと、を備え、制御対象に所定の制御を行う制御装置において、
前記制御対象の前段に設けられ、前記制御対象に向かう入力を前記第1制御ループの信号と前記第2制御ループの信号とのうちから選択して切り替える第1切替手段を備える
ことを特徴とする制御装置。 - 請求項1に記載の制御装置において、
前記第2制御ループは、比例補償を行う第2比例補償要素を有し、
前記第1切替手段は、前記制御対象の前段側に設けられ、前記制御対象に向かう入力を前記制振性補償要素からの出力と前記第2比例補償要素からの出力とのうちから選択して切り替える
ことを特徴とする制御装置。 - 請求項2に記載の制御装置において、
前記第1切替手段の切替動作を制御する第1切替制御手段を備え、
前記第1切替手段は、前記制御対象に向かう入力を前記制振性補償要素からの出力とする第1端子と、前記制御対象に向かう入力を前記第2比例補償要素からの出力とする第2端子と、を有し、
前記第1切替制御手段は、前記制御対象の駆動状態が定常状態にある場合に前記第1切替手段に前記第1端子を選択させ、前記制御対象の駆動状態が過渡状態にある場合に前記第1切替手段に前記第2端子を選択させる
ことを特徴とする制御装置。 - 請求項3に記載の制御装置において、
前記第1切替制御手段は、前記負荷の加速度に基づいて前記第1切替手段の切替動作を制御する
ことを特徴とする制御装置。 - 請求項4に記載の制御装置において、
前記第1切替制御手段には、前記第1切替手段の切替タイミングを判断するためのしきい値となる加速度しきい値が設定され、
前記第1切替制御手段は、負荷加速度の絶対値が前記加速度しきい値よりも大きい場合に前記第1切替手段に前記第1端子を選択させ、負荷加速度の絶対値が前記加速度しきい値よりも小さい場合に前記第1切替手段に前記第2端子を選択させる
ことを特徴とする制御装置。 - 請求項3に記載の制御装置において、
前記第1切替制御手段は、前記負荷の速度の大きさに基づいて前記第1切替手段の切替動作を制御する
ことを特徴とする制御装置。 - 請求項6に記載の制御装置において、
前記第1切替制御手段には、前記負荷の目標速度が設定され、
前記第1切替制御手段は、前記負荷速度と前記目標速度との差の大きさが所定値以上である場合に前記第1切替手段に前記第1端子を選択させ、
前記負荷速度と前記目標速度との差の大きさが所定値未満である場合に前記第1切替手段に前記第2端子を選択させる
ことを特徴とする制御装置。 - 請求項3に記載の制御装置において、
外部から指令される前記負荷の目標位置が予め設定されており、
前記第1切替制御手段には、前記負荷の駆動状態について過渡状態と定常状態とが切り替わる時刻情報が予め設定され、
前記第1切替制御手段は、前記負荷の駆動状態が過渡状態と定常状態とで切り替わる時刻情報に基づいて前記第1切替手段の切替動作を制御する
ことを特徴とする制御装置。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載の制御装置において、
前記第1制御ループは、
前記制振性補償要素の機能を相殺する調整手段と、
前記制振性補償要素と前記調整手段との間に設けられ前記制振性補償要素と前記調整手段との接続と遮断とを切り替える第2切替手段と、を備える
ことを特徴とする制御装置。 - 請求項9に記載の制御装置において、
前記第2切替手段の切替動作を制御する第2切替制御手段を備え、
前記制振性補償要素は、第1比例補償要素および前記第1比例補償要素に対して並列に配置された積分補償要素を有し前記第1比例補償要素の出力値と前記積分補償要素の出力値との和を出力し、
前記第2切替手段は、前記積分補償要素と前記調整手段との間に設けられているとともに、前記積分補償要素への入力を前記調整手段の出力とする第3端子と、前記積分補償要素への入力を前記第1比例補償要素からの出力とする第4端子と、を有し、
前記第2切替制御部は、前記第1切替手段が前記第1端子から前記第2端子に切り替わる際に前記第2切替手段に前記第3端子から前記第4端子への切替動作を実行させる
ことを特徴とする制御装置。 - 請求項1から請求項10のいずれかに記載の制御装置において、
前記第2制御ループは、比例補償を行う第2比例補償要素を有し、
前記制御対象はモータにより駆動される負荷であり、
前記第2制御ループは、前記負荷の位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段にて検出される負荷位置を外部から指令される目標位置に比較してその位置偏差を前記第2比例補償要素に向けて出力する位置比較器と、を有し、
前記第2比例補償要素は、前記位置偏差に基づいて前記負荷の速度指令を出力し、
前記第1制御ループは、前記負荷の速度を検出する速度検出手段と、前記速度検出手段にて検出される負荷速度と前記第2比例補償要素からの負荷速度指令とを比較してその負荷速度偏差を出力する速度比較器と、を有する
ことを特徴とする制御装置。 - 請求項11に記載の制御装置において、
前記第1制御ループは、前記負荷が発生する共振モードに対応するとともに相対次数がゼロである特性を有する次数差補償要素を備える
ことを特徴とする制御装置。
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