JP3808553B2 - Ctla4変異体分子およびそれの使用 - Google Patents

Ctla4変異体分子およびそれの使用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CTLA4 変異体分子の発現およびCTLA4 変異体分子を使った細胞相互作用の調節方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
抗原に対して特異的な免疫応答を引き起こす中心現象は、抗原提示細胞(APC)とTリンパ球の親密な会合を伴う。T細胞が抗原刺激に対してうまく細胞媒介または抗体媒介免疫応答に着手するためには、APCからの明確な活性化シグナルが要求される。T細胞抗原レセプターがAPCの表面上の主要組織適合複合体(MHC)分子により提示された抗原ペプチドに結合すると、抗原特異的シグナルが発生する。
【0003】
しかしながら、この現象だけではT細胞の増殖を刺激するのに十分ではなく、単独では、クローン不活性化またはアネルギーを引き起こし得る〔Schwartz, R.H. (1990) Science 248: 1349-1356〕。効率的な免疫応答が起こるためには、APCからT細胞に第二の非抗原特異的な共同刺激シグナルも伝えられなければならない〔Freeman 他, J. Immunol. 143 (8):2714-2722 (1989)〕。
【0004】
CTLA4 は、抗原提示細胞上に発現される、B7対抗レセプター、即ちB7-1 (CD80) およびB7-2 (CD86) と会合するT細胞表面レセプターである〔Hathcock他, “Comparative Analysis of B7-1 and B7-2 Co-Stimulatory Ligands: Expression and Function", 1994 Journal of Experimental Medicine, 180 (2):631-40〕。この会合は重要なT細胞共同刺激経路の分子基礎を樹立する。それの主な機能は、抗原への暴露後にT細胞のサイトカイン産生および増殖を誘導することである〔Linsley 他, J. Exp. Med. 173:721-730 (1991)〕。
【0005】
確証データは、CTLA4 の一態様、即ちCTLA4Ig が、CD28/B7相互作用を抑制し、それによってT細胞増殖を防止しそして抗原特異的不応答を誘導するという試験管内免疫応答の有力な阻害剤であることを示した〔Blazar他, “In Vivo Blockage of CD28/CTLA4: B7/BB1 Interaction With CTLA4-Ig Reduces Lethal Murine Graft-Versus-Host Disease Across the Major Histocompatibility Complex Barrier in Mice", Blood, 1994 年6月15日, 83(12):3815-25〕。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
それらの共同刺激シグナルの性質は懸命な研究努力の中心であり、その目標は免疫系を理解することだけでなく、共同刺激シグナルの伝達を阻止し、それによって免疫応答を更に調節することができる治療薬を開発することでもあった。本発明のCTLA4 変異体分子はそれらの目標を達成するために開発された。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、B7リガンドを結合する能力に影響を与えるために変異されているCTLA4 分子を開示する。これらの変異はCTLA4 の細胞外領域に位置する。詳しくは、CTLA4 の細胞外領域のMYPPPYモチーフ中の最初のチロシン成分の位置に変異が造られる。我々は、変異体(即ち、この位置にアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファンまたはバリンのいずれか1つを有するもの)がB7-1 (CD80) を結合する能力を有することを示す。しかし、幾つかはB7-2(CD86)を結合しない。
更に、本発明のCTLA4 変異体分子の作製および使用方法も提供される。
【0008】
定義
本明細書中で使用する時、次の語または句は明記された意味を有する。
本明細書中で使用する「B7相互作用を阻止する」とは、CD28および/またはCTLA4 のようなリガンドへのB7抗原の結合を阻害し、それによってT細胞およびB細胞相互作用を妨害することを意味する。
本明細書中で使用する「B7結合性分子」とは、B7抗原のいずれか一方または両方を結合するであろう任意の分子を意味する。
【0009】
本明細書中で使用する「CD80抗原と反応性の分子」とは、CD80を認識し結合するであろう任意の分子を意味する。
本明細書中で使用する「CD86抗原と反応性の分子」とは、CD86を認識し結合するであろう任意の分子を意味する。
【0010】
本明細書中で使用する「非CTLA4 分子」とは、CTLA4 の細胞外領域に接着または結合させることができ且つ標的へのCTLA4 の結合を妨害しないような任意の分子を意味する。それらの分子としては、ポリペプチド標識、免疫グロブリン(Ig)末尾、生物学的もしくは化学的に活性なタンパク質、例えば乳頭腫ウイルスE7遺伝子産物、メラノーマ関連抗原p97 およびHIV env タンパク質、またはCTLA4 もしくはそれの変異形の細胞外部分を可溶性にし且つ活性にするアミノ酸の配列が挙げられる。
本明細書中に開示される発明をより十分に理解するために、次の説明を与える。
【0011】
本発明の組成物
本発明は、CD80抗原と反応性のCTLA4 変異体分子であって、CTLA4 の細胞外領域においてアミノ酸モチーフMYPPPY中の最初のチロシンがチロシン以外のアミノ酸により置換されているCTLA4 変異体分子を提供する。CTLA4 変異体分子は多様な形態をとることができる。唯一の制限は、それがCD80を結合する能力を保持していることである。
【0012】
本発明の一態様では、CTLA4 変異体分子は機能的な可溶性CTLA4 変異体分子である。CTLA4 の細胞外領域は可溶性CTLA4 変異体分子の一例である。一例では、可溶性CTLA4 変異体分子はCD80抗原を結合するがCD86抗原を結合しない。
本発明の更なる態様では、可溶性CTLA4 変異体分子は、ポリペプチド標識のような非CTLA4 分子に連結された変異型CTLA4 の細胞外領域を有する(CTLA4 変異体融合タンパク質とも呼称される)。可溶性CTLA4 分子の別の態様としては、生物学的または化学的に活性なタンパク質、例えば乳頭腫ウイルスE7遺伝子産物、メラノーマ関連抗原p97 およびHIV env タンパク質の一部分と融合または連結された変異型CTLA4 の細胞外領域を有するものが挙げられる。
【0013】
本発明の実施によれば、本発明のCTLA4 変異体および同族体分子は他のアミノ酸置換を有してもよく、CTLA4 変異体分子の機能的性質をまだ保持しており、即ち、そのような置換を有する分子はまだCD80抗原を結合するだろう。それらのアミノ酸置換としては、当業界で「保存的」として知られるアミノ酸置換が挙げられるが、必ずしもそれに限定されない。
【0014】
例えば、「保存的アミノ酸置換」と呼ばれる或る種のアミノ酸置換は、しばしばタンパク質のコンホメーションも機能もいずれも変えることなく行うことができる。そのような変更としては、イソロイシン(I)、バリン(V)およびロイシン(L)のいずれかをそれらの疎水性アミノ酸の他のもので置換すること;アスパラギン酸(D)をグルタミン酸(E)で置換すること、およびその逆;グルタミン(Q)をアスパラギンで置換すること、およびその逆;並びにセリン(S)をスレオニン(T)で置換すること、およびその逆が挙げられる。特定のアミノ酸の環境やタンパク質の三次元構造におけるそれの役割に依存して、他の置換も保存的置換であることがある。例えば、グリシン(G)とアラニン(A)はしばしば互いに交換可能であり、同様にアラニンとバリン(V)もそうである。
【0015】
比較的疎水性であるメチオニン(M)は、しばしばロイシンやイソロイシンと交換可能であり、時にはバリンと交換可能である。リジン(K)とアルギニン(R)は、アミノ酸残基の重要な特徴がそれの電荷であり且つそれらの2つのアミノ酸の異なるpKが重要でないような位置でしばしば交換可能である。特定の環境では更に別の変更が「保存的」と見なされることがある。
【0016】
本発明の組成物の調製方法
CTLA4 変異体分子に相当するアミノ酸配列をコードするDNA配列をクローニングしそして発現させる技術、例えばオリゴヌクレオチドの合成、PCR、細胞の形質転換、ベクターの作製、発現系などは当業界で十分に確立されており、ほとんどの実験者は特定の条件や手順のための標準的な供給材料をよく知っている。しかしながら、次の節は便宜と標準技術の変更の記述のために与えられ、ガイドラインとして役立つだろう。
【0017】
レセプターおよび融合タンパク質をコードする配列のクローニングと発現
本発明のCTLA4 変異体分子に相当する構成物は、Linsley 他, J. Exp. Med. 173:721-730 (1991) (これは参考として本明細書中に組み込まれる)により記載された通りに調製した。あるいは、B7抗原とC28 レセプターを発現する細胞から得られたRNAから、発表されたそれらのタンパク質の配列〔AruffoおよびSeed, Proc. Natl. Acad. Sci. 84:8573-8577 (1987)並びにFreeman 他, “Murine B7-2, an Alternative CTLA4 Counter-Receptor that Co-Stimulates T-cell Proliferation and Interleukin 2 Production" (1993) Journal of Experimental Medicine 178 (6): 2185-92〕の知識に基づいて、標準手順を使ってcDNAクローンを調製することができる。
【0018】
変異型CTLA4 の細胞外領域並びにヒトIgCγ1のヒンジ、CH2およびCH3領域に相当するアミノ酸配列をコードするDNAから成るCTLA4 変異体分子は、PCR断片の連結によって作製した。それらのアミノ酸配列をコードするcDNAをポリメラーゼ連鎖反応(“PCR”)技術〔Mullis他への米国特許第4,683,195 号および同第4,683,202 号、並びにMullis & Faloona, Methods Enzymol. 154: 335-350 (1987)〕を使って増幅させた。CTLA4 の細胞外領域の約1位から約125 位までのアミノ酸配列とIgCγ1のヒンジ、CH2およびCH3領域に相当するアミノ酸配列をコードするDNAを有するCTLA4Ig 変異体融合ポリペプチドを得た。
【0019】
幾つかのヒト白血病細胞系の全細胞RNAから調製したPCR cDNAを、発表されたCTLA4 遺伝子配列(Dariavach 他, 前掲)からのオリゴヌクレオチドをプライマーとして使ってスクリーニングした。試験したcDNAのうち、H38 細胞(HTLV II 関連白血病系)は期待のサイズを有するPCR生成物の最高収率を提供した。CTLA4 遺伝子中にはCTLA4 のシグナルペプチドが同定されなかったので、オリゴヌクレオチドを使って2段階において、CTLA4 の推定配列のN末端をオンコスタチンMのシグナルペプチド〔Malik 他, Molec. and Cell. Biol. 9:2847 (1989)〕と融合させた。PCR反応生成物を、IgCγ1のヒンジ、CH2およびCH3領域に相当するアミノ酸をコードするcDNAと共に発現ベクター(例えばCDM8またはπLN)中に連結せしめた。
【0020】
全長ヒトCTLA4 をコードするDNAを得るために、PCRによりH38 細胞からCTLA4 の膜貫通領域と細胞内領域をコードするcDNAを得、そして下記実施例中に記載のオリゴヌクレオチドプライマーを使って上記のようにして得られた、CTLA4 のN末端に融合したオンコスタチンMシグナルペプチドをコードするCTLA4Ig からの断片と連結せしめた。PCR断片をプラスミドCDM8中に連結せしめ、全長CTLA4 遺伝子をコードする発現プラスミドを得、その発現プラスミドをOMCTLA4 と命名した。
【0021】
CTLA4 配列の特定領域中に変異を生じさせるために、CTLA4 の細胞外領域がヒトIgG 重鎖のヒンジ領域と定常領域に遺伝子的に融合されているCTLA4 の可溶性キメラ形態(CTLA4Ig )を含むπLNベクターにおいて、部位特異的変異誘発を実施した〔Linsley 他, J. Exp. Med. 173:721-730 (1991) 〕。重複オリゴヌクレオチドプライマー中に所望の変異をコードさせ、そして鋳型としてπLN CTLA4Igプラスミド構成物を使ってPCRにより変異体を作製することにより(Ho他, 1989, 前掲)、CTLA4 部位特異的変異体を調製した。
【0022】
細胞外領域に向けられた広範囲の変異体シリーズを作製するために、MYPPPYモチーフ中の最初のチロシンのコドンを変更して別の19のアミノ酸の各々をコードする新コドンを生じさせた。このモチーフはCTLA−B7リガンド間相互作用にきわめて重要であると思われるので、それらの変異を含むCTLA4 分子は全てB7抗原を結合する能力が変更されているだろう。
クローン化DNAを大量生産するために、標準技術を使って、本発明の変異型CTLA4 DNA を含有するベクターを適当な宿主細胞、例えば細菌細胞系E.コリ株MC1061/p3 (Invitrogen Corp., San Diego, CA )中に形質転換せしめ、そしてコロニーを適当なプラスミドについてスクリーニングした。
【0023】
上述のようにして得られた変異型CTLA DNAを含むクローンを、次いで適当な発現用宿主中にトランスフェクションした。使用する宿主細胞によって、トランスフェクションはそのような細胞に適切な標準技術を使って行われる。例えば、哺乳類細胞中へのトランスフェクションは、DEAE−デキストラン媒介トランスフェクション、CaPO4 共沈、リポフェクション、エレクトロポレーションまたはプロトプラスト融合、並びに、リゾチーム融合または赤血球融合、スクラッピング、直接取り込み、浸透圧またはショ糖ショック、直接マイクロインジェクション、間接マイクロインジェクション、例えば赤血球媒介技術によるもの、および/または宿主細胞を電流にかけることによるものをはじめとする当業界で既知の他の方法を使って行われる。遺伝情報を細胞中に導入する別の方法がおそらく開発されるだろうから、トランスフェクション技術の上記例が排他的であると見なしてはならない。
【0024】
多細胞生物から誘導した真核宿主細胞培養物中での発現が好ましい〔Tissue Cultures, Academic Press, Cruz およびPatterson 編 (1973) 〕。それらの系は、イントロンをスプライス切除できるという追加の利点を有し、従ってそのままゲノム断片を発現させるのに使うことができる。有用な宿主細胞系としては、チャイニーズハムスター卵巣(CHO) 、サル腎臓(COS) 、VEROおよびHeLa細胞が挙げられる。本発明では、融合構成物を安定に発現する細胞系が好ましい。
【0025】
そのような細胞のための発現ベクターは、通常は哺乳類細胞と適合性のプロモーターおよび調節配列、例えばCMV プロモーター(CDM8ベクター)およびトリ肉腫ウイルス(ASV) プロモーター(πLNベクター)を含有する。他の汎用される初期および後期プロモーターとしては、シミアンウイルス40(SV40)からのもの〔Fiers 他, Nature 273:113 (1973)〕、または他のウイルスプロモーター、例えばポリオーマウイルス、アデノウイルス2およびウシ乳頭腫ウイルス由来のものが挙げられる。調節可能なプロモーター、hMTII (Karin 他, Nature 299:797-802 (1982) 〕を使ってもよい。
【0026】
哺乳類細胞宿主系形質転換の概要はAxelにより記載されている(1983年8月16日に発行された米国特許第4,399,216 号)。発現を最適にするには「エンハンサー」領域が重要であることは今や明らかである。それらは一般に、非コードDNA領域中のプロモーター領域の上流または下流に見つかる配列である。必要ならば、ウイルス源から複製開始点を得ることができる。しかしながら、染色体中への組み込みが真核生物中でのDNA複製の一般機構である。
【0027】
融合構成物の発現に好ましい宿主細胞としてはCOS またはCHO 細胞といった真核細胞が挙げられるけれども、他の真核微生物を宿主として使ってもよい。パン酵母であるサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の実験株が最も汎用されているが、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)のような別の株を使ってもよい。例えば、2μ複製開始点〔Broach, Meth. Enz. 101:307 (1983) 〕、または他の酵母適合性複製開始点〔例えば、Stinchcomb他, Nature 282:39 (1979) ; Tschempe 他, Gene 10:157 (1980) ;およびClarke他, Meth. Enz. 101:300 (1983) 〕を使用するベクターを使うことができる。
【0028】
酵母ベクターのための調節配列としては、解糖酵素の合成のためのプロモーター〔Hess他, J. Adv. Enzyme Reg. 7:149 (1968) ; Holland 他, Biochemistry 17:4900 (1978)〕が挙げられる。当業界で既知の追加のプロモーターとしては、CDM8ベクター中に提供されたCMV プロモーター〔ToyamaおよびOkayama, FEBS 268:217-221 (1990) 〕;3−ホスホグリセレートキナーゼのプロモーター〔Hitzeman他, J. Biol. Chem. 255:2073 (1980)〕および他の解糖酵素のプロモーターが挙げられる。
【0029】
増殖条件により調節される追加の転写の利点を有する他のプロモーターは、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソチトクロームC、酸性ホスファターゼ、窒素代謝に関連する分解酵素、およびマルトースやガラクトース利用の原因となる酵素のプロモーター領域である。コード配列の3′末端にターミネーター配列が望ましいことも信じられている。そのようなターミネーターは酵母由来遺伝子中のコード配列の後ろの3′非翻訳領域中に見つかる。
【0030】
あるいは、原核生物を発現用宿主として使うことができる。原核生物は最も頻繁には大腸菌E.コリ(E. coli )の様々な株により代表される。しかしながら、他の微生物を使うこともできる。リボソーム結合部位配列と共に、所望によりオペレーターを含む、転写開始のためのプロモーターとしては、β−ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)およびラクトース(lac) プロモーター系〔Chang 他, Nature 198:1056 (1977)〕、トリプトファン(trp) プロモーター系〔Goeddel 他, Nucl. Acids Res. 8:4057 (1980)〕、並びにλ由来PL プロモーターとN遺伝子リボソーム結合部位(NRBS )〔Shimatake 他, Nature 292:128 (1981) 〕のような常用プロモーターが挙げられる。
【0031】
CTLA4 変異体分子をコードするヌクレオチド配列は、上述したような様々な系において発現させることができる。該cDNAを適当な制限酵素で切除し、そしてそのような発現に適当な原核または真核発現ベクター中に連結せしめる。融合タンパク質としてのCTLA4 変異体分子の発現はそれらのタンパク質の二量体形成を許容する。
【0032】
本発明の変異型CTLA4 レセプターの発現は、COS 細胞のような細胞系をトランスフェクションし、そしてCTLA4 でトランスフェクトされた細胞をCTLA4 レセプターのためのリガンドに結合させることにより、例えばB7Ig融合タンパク質への細胞の結合を試験することによって発現を検出することにより達成される。本発明の変異型CTLA4Ig 融合タンパク質の発現は、COS 細胞のような細胞系をトランスフェクションし、そして適当なリガンドを発現する細胞への変異型CTLA4Ig 融合タンパク質の結合を試験することによって発現を検出することにより達成される。
【0033】
得られた構成物の配列は、既知の手順を使ったDNA配列決定により、例えばMessing 他, Nucleic Acids Res. 9:309 (1981) により更に記載された、Sanger他, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 74:5463 (1977) により記載されたような方法、またはMaxam 他, Methods Enzymol. 65:499 (1980)の方法により、確認することができる。
【0034】
可溶性 CTLA4 変異体分子の作製および発現
CTLA4 変異体分子およびタンパク質パートナーまたは標識化合物(例えば生物学的または化学的に活性な分子、例えばオボアルブミン、p97 、E7およびenv gp120 )の適当なDNA断片は、PCR〔Millis他への米国特許第4,683,195 号および同第4,683,202 号、並びにMullis & Faloona, Methods Enzymol. 154:335-350 (1987) 〕によりcDNAから単離することができる。
【0035】
CTLA4 の融合タンパク質のDNAは、CTLA4 のDNAを様々なタンパク質標識化合物のDNAと連結せしめることにより調製することができる。ELISA およびFACSアッセイにおいて、標識化合物、例えばオボアルブミン、env gp120 、HPV E7およびp97 に対して向けられた抗体を使って、可溶性CTLA4 変異体の結合と発現を検出した。
【0036】
オボアルブミン遺伝子のDNA配列は既知であり〔Schweers他, J. Biol. Chem. (1990) 265 (13):7590-5 〕;E7乳頭腫ウイルス腫瘍遺伝子のDNA配列は既知であり〔Tindle他, J. Gen. Vir. (1990) 71:1347-54〕;メラノーマ関連抗原p97 のDNA配列は既知であり〔Kahn他, J. Immunol. (1991) 146 (9):3235-41 〕;env gp120 のDNA配列は既知である〔Wain-Hobson 他, “Nucleotide sequence of AIDS virus LAV", Cell (1985) 40:9-17 ; Ratner他, “Complete nucleotide sequence of the AIDS virus HTLV3", Nature 313:277-284 (1985)〕。各々の可溶性分子(即ち融合タンパク質)について得られた遺伝子の正体はDNA配列決定により確認することができる。
【0037】
融合タンパク質のcDNAは、哺乳類(COS, DEAE デキストラントランスフェクション)または昆虫(バキュロウイルストランスフェクション)細胞系のいずれかで発現させることができる〔Jones 他, Nature (1986) 523: 346〕。トランスフェクションされた細胞系の上清を収得し、アッセイし、次いでアフィニティークロマトグラフィーにより融合タンパク質を精製した。
【0038】
タンパク質生成物の回収
適当なプロセシングが可能である細胞中のオンコスタチンMのシグナル配列のようなシグナル配列のコドンを含む、CTLA4 の細胞外領域に相当するアミノ酸配列をコードするDNAは、本来二量体のタンパク質のFc領域に相当するアミノ酸配列をコードするDNAと融合される。従って、細胞からの分泌後のそれらの融合タンパク質生成物の精製は、融合タンパク質の抗免疫グロブリン部分と反応する抗体を使って促進される。培地中に分泌されたら、標準的なタンパク質精製技術を使って、例えばプロテインAカラムへの適用により、融合タンパク質生成物が回収される。
【0039】
本発明の組成物の使用法
MYPPPYモチーフ中の最初のチロシンの位置に特異的アミノ酸置換を有するCTLA4 タンパク質は、ユニークな結合能を有する。このチロシンを例えばフェニルアラニンかトリプトファンのいずれかで置換することにより生じる変異体は、B7抗原間を区別する能力を有する。詳しくは、それらの変異体分子はB7-1 (CD80) 抗原を結合するがB7-2 (CD86) 抗原を結合しないだろう。従って、それらの変異体分子は上記2つの抗原間を区別するのに用いることができる。加えて、それらの変異体を使って、異なるB7抗原により媒介される特定の生物学的過程に違ったふうに影響を与えることができる。
【0040】
CTLA4 変異体分子および/またはその断片は、B7陽性細胞、例えばB細胞と反応させてB7抗原陽性細胞とT細胞の相互作用により媒介される免疫応答を調節するのに用いることができ、またはB細胞成熟段階および/またはB細胞関連疾患を限定するための試験管内での白血球型決定に用いることができる。白血球の表面免疫染色は免疫蛍光法または免疫酵素活性測定法により達成されるが、他の検出方法も可能である。
【0041】
可溶性CTLA4 変異体分子、および/またはそれらのタンパク質の断片および誘導体は、B細胞をはじめとするB7陽性細胞と反応させてT細胞依存性B細胞応答により媒介される免疫応答を調節するのに用いることができる。本明細書中で使用する用語「断片」は、B7を結合することができる“CTLA4" と呼ばれるタンパク質をコードするアミノ酸配列の一部分を意味する。可溶性CTLA4 変異体分子の断片は、本明細書中に記載されるように可溶性CTLA4 を得るのに使ったCTLA4 レセプターに相当するアミノ酸配列の或る部分に相当するアミノ酸配列を有するポリペプチドである。
【0042】
一態様では、CTLA4 変異体分子は適当な薬剤担体中で生体内に導入することができ、即ち、免疫系疾患または癌といった病的状態の治療のために患者に投与することができる〔Pearson 他, “Transplantation Tolerance Induced by CTLA4-Ig", Transplantation, 1994 年6月27日, 57(12):1701-6 ; Bolling 他, “The Effect of Combinations Cyclosporine and CTLA4-Ig Therapy on Cardiac Allograft Survival", Journal of Surgical Research, 1994, 57(1):60-4〕。
【0043】
CTLA4 変異体分子の生体内への導入は、B7陽性細胞への該リガンドの結合の結果として、他の細胞、例えばB細胞とのT細胞相互作用の妨害をもたらすと期待される。正常なT細胞相互作用の妨害は、低下したT細胞活性、例えば減少したT細胞増殖をもたらし得る。加えて、変異融合タンパク質の生体内投与は、インターロイキン、例えばインターロイキン (“IL")-2, IL-3, IL-4, IL-6, IL-8 を含むがそれらに限定されないサイトカイン、腫瘍増殖因子(“TGF") 、コロニー刺激因子(“CSF") 、インターフェロン(“IFN") および腫瘍壊死因子(“TNF") などの増殖因子の生体内レベルの調節をもたらし、患者において所望の効果を促進する。例えば、融合タンパク質を生体内に導入すると、それは悪性増殖、例えば腫瘍細胞の増殖の原因となるサイトカインの生産を阻止することができる。該融合タンパク質は、T細胞活性化に依存するウイルスの増殖、例えばAIDSを引き起こすウイルスHTLV1 の増殖も阻止することができる。
【0044】
ある状況下では、上述したように、CTLA4 変異体分子またはそれの断片の生体内投与の効果は阻害的であり、CTLA4 およびCD28の融合タンパク質によりT細胞/B細胞接触から生じる始動を阻止することに起因する。例えば、CTLA4 変異体分子はT細胞増殖を抑制することができる。CTLA4 変異体分子の生体内導入は、従ってT細胞およびB細胞が媒介する免疫応答の両方に対して効果を生むだろう。融合タンパク質はサイトカインまたは他の治療薬の導入と併用して患者に投与してもよい。
【0045】
本発明の追加の態様では、T細胞相互作用を調節するのにCTLA4 変異体分子と反応性の誘導体を含む他の試薬が使われる。例えば、CTLA4 レセプターと反応性の抗体および/または抗体断片をスクリーニングして、B7-1抗原へのCTLA4 変異体分子の結合を阻害することができるものを同定することができる。次いで抗体またはFab もしくはF(ab')2 断片のような抗体断片を使って、例えばT細胞増殖を阻害するために、T細胞と反応させることができる。
【0046】
別の態様では、CTLA4 またはCD28とB7抗原との相互作用を調節することができる他の化合物を同定するためにCTLA4 変異体分子を使うことができる。そのような化合物としては、B細胞および/またはT細胞と反応させるのに使うことができる小さな天然分子が挙げられる。例えば、CTLA4/B7相互作用を阻害する能力について醗酵ブロスを試験することができる。加えて、T細胞増殖を抑制するのに上述のようなCTLA4Ig 変異体融合タンパク質の誘導体を使うことができる。例えば、同種異系骨髄移植に伴う移植片対宿主(GVH)病においてT細胞増殖を抑制するために前記断片または誘導体を使うことができる。
【0047】
CD28媒介T細胞増殖経路は、CD3/Ti細胞レセプター複合体により始動される増殖とは異なり、シクロスポリン耐性である〔June他, Mol. Cell. Biol. 7:4472-4481 (1987) 〕。シクロスポリンはGVH病の治療薬として比較的効果がない〔Storb, Blood 68:119-125 (1986)〕。GVH病はCD28抗原を発現するTリンパ球により媒介されると考えられる〔Storb およびThomas, Immunol. Rev. 88:215-238 (1985)〕。よって、CTLA4 変異体分子は単独でもまたはシクロスポリンのような免疫抑制薬と組み合わせても、GVH病においてT細胞増殖を阻害するのに、並びに自己免疫、移植拒絶、感染症および新形成のような他の病的状態を治療するのに有用であろう。
【0048】
本明細書に記載のCTLA4 変異体分子は様々な剤形において製剤化することができる。そのような剤形としては、液体溶液または懸濁液、錠剤、ピル、粉末、坐剤、高分子マイクロカプセルまたはマイクロビシクル、リポソーム、および注射または注入可能な溶液が挙げられるが、それらに限定されない。好ましい剤形は投与形式および治療用途による。
【0049】
本発明の分子に最も効果的な投与形式および投薬摂生は、病気の重さと進行度、患者の健康および治療に対する応答並びに治療する医師の判断に依存する。従って、分子の投与量は個々の患者に対して滴定すべきである。
mg/m2表面積に基づく様々な大きさや種類の動物と人間についての投薬量の相関関係はFreireich, E.J. 他により記載されている(Quantitative Comparison of Toxicity of Anticancer Agents in Mouse, Rat, Hamster, Dog, Monkey and Man. Cancer Chemother. Rep., 50, No.4, 219-244, 1996 年5月)。
【0050】
投薬摂生の調整を行って増殖阻害反応を最適化することができる。用量を分割して一日を基準に投与することができ、または状況に応じて用量を比例的に減少させることができる。例えば、毎日数回に分割した用量を投与するかまたは特定の治療状況により示されるように用量を比例的に減少させることができる。
本発明の実施によれば、患者を治療するのに有効な量は、約0.1 〜約10 mg/kg患者の体重であるだろう。また、有効量は約1〜約10 mg/kg患者の体重の量であってもよい。
【0051】
【発明の効果】
本発明のCTLA4 変異体分子は、シクロスポリンやグルコステロイドのような非特異的阻害剤よりも、T細胞活性の阻害剤として生体内で有用であると予想される。
【0052】
活性化されたB細胞および他の系統の細胞上に発現されたB7-1 (CD80) 抗原と、T細胞上に発現されたCTLA4 レセプターとは、互いに直接結合することができ、この相互作用は細胞−細胞相互作用を媒介することができる。活性化されたB細胞および他の系統の細胞上に発現されたB7-2 (CD86) 抗原と、T細胞上に発現されたCD28レセプターとは、互いに直接結合することができ、この相互作用は細胞−細胞相互作用を媒介することができる。B7-1はCTLA4 に対して大きな特異性がありそしてB7-2はCD28に対して大きな特異性があるけれども、それらのリガンド間には幾らかの量の交差反応性が存在する〔Kuchroo 他, Cell 80:707-718 (1995) 〕。
【0053】
それらのリガンド間の相互作用はT細胞の活性化経路を直接始動させ、サイトカイン生産、T細胞増殖、および免疫グロブリン産生細胞へのB細胞分化を引き起こす。それにより起こるB細胞の活性化は、B7抗原の発現の増加および更にCD28刺激を引き起こし、自己免疫病、同種異系移植拒絶、移植片対宿主病または慢性アレルギー反応におけるような慢性炎症状態を引き起こし得る。この反応を阻止または阻害することは、T細胞サイトカイン生産を防ぎ、従って炎症反応を防止または逆転させる上で効果的であるかもしれない。
【0054】
可溶性CTLA4 分子は、TおよびB細胞相互作用を必要とする試験管内リンパ球機能の有力な阻害剤であることが以前に示されている(米国特許出願第08/228,208号を参照のこと)。これは、B7抗原とそれらの対抗レセプターCTLA4 および/またはCD28との相互作用の重要性を示している。
【0055】
最近のデータは、B7-1分子とB7-2分子が違ったふうにT細胞サブセットを活性化することを示唆している。詳しくは、それらの抗原は、刺激と同時に、各々それ自身の種類のサイトカインを生産しそして別々のエフェクター機能を媒介する2つの異なる亜集団(Th1 およびTh2 と命名)に分化する、CD4 Tヘルパー細胞の分化に関連づけられている。驚くべきことに、それらの異なるサブセットは、多数の臨床病理学において特別な役割を果たすらしい〔Cohen, J. Science 262:175-176 (1993) およびSimon 他, P.N.A.S. 91:8562-8566 (1994)〕。それらのT細胞サブセットのエフェクター機能に影響を及ぼすことにより、CTLA4 変異体分子は上記種類の病理学を防止または逆転することができる。
【0056】
T細胞とB細胞との接触の結果としてT細胞/B細胞相互作用が起こるような条件下で、B7抗原陽性細胞(例えばB細胞)と反応する導入されたCTLA4 変異体分子の結合は、T細胞/B細胞相互作用を妨害し、即ち抑制し、免疫応答の調節をもたらすことができる。他に見られないこの阻害効果のため、CTLA4 変異体分子は、シクロスポリンやグルコステロイドのような非特異的阻害剤よりも、T細胞活性の阻害剤として生体内で有用であると期待される。
次の実施例は本発明を例示するためおよび本発明を実施および使用する際に技術者を助けるために与えられる。この実施例はどんな形でも本発明の範囲を限定するつもりではない。
【0057】
【実施例】
実施例1
部位特異的および相同変異誘発により、我々はB7-1への高い結合活性が要求されるCTLA4Ig 中の領域を同定した。下記はB7を結合する可溶性CTLA4/CD28ハイブリッド融合タンパク質を作製する方法を記載する。
【0058】
方法および材料
モノクローナル抗体(mAbs)。CTLA4 に特異的なマウスMab は以前に記載された通りに調製し特徴づけた〔Linsley 他, J. Exp. Med. (1992) 176:1595-1604 〕。抗体9.3 (抗CD28)は以前に記載されている〔Hansen他, Immunogenetics 10:247-260 (1980)〕。
細胞培養。安定にトランスフェクションされたB7-1陽性 CHO細胞の調製は以前に記載されている〔Linsley 他, J. Exp. Med. 173:721-730 (1991) ; P.S. Linsley他, J. Exp. Med. 174:561 (1991) 〕。
【0059】
10%ウシ胎児血清(FBS)、0.2 mMプロリンおよび1μMメトトレキセートが補足されたDMEM中に細胞を維持した。COS 細胞は10%FBSが補足されたDMEM中で増殖させた。以前に記載された通りに(米国特許出願第08/228,208号の実施例2)CHO 細胞中でCTLA4Ig を調製した。
【0060】
CTLA4Ig およびCD28Ig部位特異的変異体発現プラスミド。CTLA4 の細胞外領域がヒトIgG重鎖のヒンジ領域と定常領域に遺伝子的に融合されたCTLA4 の可溶性キメラ形態(CTLA4Ig )をコードするベクター上に部位特異的変異誘発を行った〔Linsley 他, J. Exp. Med. 173:721-730 (1991) 〕。重複オリゴヌクレオチドプライマー中に所望の変異をコードせしめ、そして鋳型としてCTLA4Ig プラスミド構成物を使ってPCR(Ho他, 1989, 前掲)により変異体を生じさせることにより、CTLA4Ig 部位特異的変異体を調製した。
【0061】
推定上のCDR3様領域の高度に保存されたヘキサペプチド98MYPPPY103 形成部分(図1)中にアラニンへの置換をコードする6つの変異体を調製した(Ho他, 1989, 前掲)。それらの変異体は第II表に記載される。加えて、同じ方法により鋳型としてCD28Igを使って、CD28Ig 99MYPPPY104ヘキサペプチドから、残基P103A とY104A 〔それぞれ、MYPPAY(配列番号7)とMYPPPA(配列番号8)〕をコードする2つの変異体も調製した。それらの変異体も第II表に記載される。
【0062】
PCR反応に必要であるが変異の導入には必要でないプライマーは、(1) CDM8 stuffer領域の5′末端のHindIII 制限部位の上流の相補的配列をコードするCDM8正(CDM8FP)プライマー、および(2) CDM8 stuffer領域の3′末端のXbaI部位の下流の相補的配列をコードする逆(CDM8RP)プライマーを含んだ。
それらのプライマーは次の配列をコードした:
CDM8FP:5'-AATACGACTCACTATAGG (配列番号9)
CDM8RP:5'-CACCACACTGTATTAACC (配列番号10)
【0063】
PCR条件は、94℃で6分に続いて、94℃で1分、55℃で2分および72℃で3分の25サイクルから成った。供給業者(Perkin Elmer Cetus, Emeryville, CA)により推奨される通りにTaq ポリメラーゼと反応条件を使った。PCR生成物をHindIII とXbaIで消化し、HindIII/XbaIで切断されたCDM8発現ベクターに連結せしめた。
所望の変異が挿入されていることを確認するため、そして二次変異がないことを確かめるため、各CTLA4Ig 変異体融合タンパク質(可溶性CTLA4 変異体融合タンパク質の一例)を、製造業者の教示(United States Biochemical Corp., Cleveland, OH)に従ってシークエナーゼ試薬を使ったジデオキシチェーンターミネーション/伸長反応により配列決定した。
【0064】
プラスミドをCOS 細胞中にトランスフェクションし〔Aruffo他, Cell 61:1303 (1990) 〕、そして得られたIg変異体融合タンパク質の入手源として順化培地を使った。
CTLA4/CD28Igハイブリッド発現プラスミド。構成物HS2, HS4, HS4-A, HS4-BおよびHS5 (図3および第I表)をコードする CTLA4/CD28Igハイブリッドスキャンプラスミドは、CD28Ig中にCTLA4 配列を導入すると同時にCD28から同等領域を削除するようにデザインされた重複オリゴヌクレオチドプライマーを使ったPCRにより調製した。上記と同じCDM8正および逆PCRプライマーも使用した。
下表は製造した CTLA4/CD28ハイブリッド融合タンパク質の一覧表である。
【0065】
【表1】
Figure 0003808553
【0066】
可溶性キメラ体を作製するために、各cDNA構成物をヒトIgG1のヒンジ領域と定常領域をコードするcDNAに遺伝子的に連結せしめた。
HS6 ハイブリッドは、CTLA4Ig 中のCDR1様領域がCD28Igからの同等領域で置き換えらることを以外は上記と同様にして調製した。
HS7, HS8およびHS9 構成物は、それぞれHS4, HS4-AおよびHS4-B の約350 塩基対のHindIII/HpaI5′断片を、HS5 から同様に消化した同等のcDNA断片で置き換え、それによって既にCTLA4 CDR3様領域を含んでいるそれらのハイブリッドにCTLA4 のCDR1様ループを導入することにより調製した。
【0067】
HS10〜HS13構成物は、以前に作製した相同変異体中にCTLA4Ig のCDR2様ループを導入することにより調製した領域相同変異体である。これは、相同鋳型中にCTLA4 CDR2様配列を導入すると同時に該分子から同等のCD28 CDR2 様領域を削除するようにプライマーをデザインする重複PCR変異誘発により行われた。
従って、HS4 はHS10を作製するための鋳型として働き;HS7 はHS11を作製するための鋳型として働き;HS4-A はHS12を作製するための鋳型として働き;そしてHS8 はHS13を作製するための鋳型として働いた(図3および第I表)。上述のCDM8プライマーをそれらの作製にも使用した。
【0068】
HS14ハイブリッド構成物は、CD28のCDR2様ループをCTLA4Ig からの同等のループで置き換えることにより調製した(図3および第I表)。
それらの変更を導入するようにデザインされたオリゴヌクレオチドプライマーを、他の変異体について記載されたものと同じ重複PCR変異誘発において使用した。
PCR反応およびCDM8中へのサブクローニングは上述した通りに行った。同じく全ての変異体をジデオキシチェーンターミネーション/伸長反応により配列決定した。
【0069】
各々の変異体をコードするプラスミドをCOS細胞中にトランスフェクトせしめ、培地中の生成可溶性Ig融合タンパク質を次の段落に記載のようにしてウエスタンブロットにより定量し視覚化した。
培地中の生成Ig融合タンパク質の定量。無血清COS細胞中に存在するIgの量を測定することにより、エンザイムイムノアッセイにおいて可溶性変異体融合タンパク質を定量した。
【0070】
マイクロタイタープレート(Immulon2 ; Dynatech Labs., Chantilly, VA)を0.5 μg/mlのヤギ抗ヒトIgG(Jackson Immunoresearch Labs., West Chester, PA)により4℃にて16〜24時間コーティングした。試料希釈剤(Genetic Systems, Seattle, WA)を使ってウエルを1時間ブロックし、次いで0.05%Tween 20を含むPBS (PBS-Tw) を使って洗浄した。
融合タンパク質を含むCOS細胞培地を様々な希釈率で添加し、22℃で1時間インキュベートした。標準曲線を得るために各プレートの別のウエルに既知濃度のCTLA4Ig を添加した。
【0071】
洗浄後、1:12,000希釈した西洋ワサビペルオキシダーゼ(HPP)接合ヤギ抗ヒトIgG(Tago, Burlingame, CA)を加え、22℃で1時間インキュベートした。次いでウエルを洗浄しそして3,3′,5,5′−テトラメチルベンジジン(TMB)基質(Genetic Systems )と共に15分間インキュベートした後、1 N H2SO4 の添加により反応を停止させた。450 nmと630 nmの二波長においてマイクロタイタープレートリーダー(Genetic Systems )上で光学濃度を測定した。
【0072】
変異型Ig融合タンパク質の濃度を既知濃度のCTLA4Ig の標準曲線との比較により決定した。
免疫沈澱およびウエスタンブロット分析。培地中に存在するCTLA4/CD28Igハイブリッド融合タンパク質を4℃で一晩のインキュベーションによりプロテインA−セファロースに吸着させた。0.1 %Nonidet-P40 (NP40)を含むPBSを使って該ビーズを洗浄し、次いでSDS-PAGE試料緩衝液を添加し、溶出したタンパク質をSDS ポリアクリルアミドゲル上に負荷した。
【0073】
ニトロセルロース上へのタンパク質のウエスタンブロット移行を標準手順により行った。次いで0.1 %NP40と1%脱脂粉乳を含むPBSを使ってニトロセルロース膜をブロックした。
PBS-Tw中で洗浄した後、膜を1:1,000 希釈したアルカリホスファターゼ接合ヤギ抗ヒトIgG(Boehringer Mannheim, Indianapolis, IN )と共に22℃で1時間インキュベートした。次いで標準手順を使ってブロットを洗浄しそして視覚化した。
【0074】
B7陽性CHO 細胞のエンザイムイムノアッセイ。CHO 細胞上に安定して発現されるB7-1に結合するCTLA4Ig 変異体融合タンパク質およびCTLA4/CD28Igハイブリッド融合タンパク質の能力を、エンザイムイムノアッセイにより測定した。
丸底の組織培養用96ウエルマイクロタイタープレート(Corning, Corning, NY)に103 細胞/ウエルの密度でB7-1陽性CHO 細胞を接種した。2日後、集密的細胞を95%エタノール中で15分間固定した。
【0075】
PBS-Twで洗浄した後、変異型Ig融合タンパク質を様々な濃度で添加し、そして4℃にて1時間インキュベートした。洗浄後、1:10,000希釈したHRP接合ヤギ抗ヒトIgG(Tago)を加え、22℃で1時間インキュベートした。
次いでウエルを洗浄し、上記と同様にTMB基質を添加し、30分間反応させた後、1 N H2SO4 を使って反応を停止させた。ウエルの吸光度を450 nmで測定した。
CD28Ig部位特異的変異体融合タンパク質結合アッセイ。CD28Igの部位特異的変異体融合タンパク質を、間接エンザイムイムノアッセイによりB7-1への結合能力についてアッセイした。
【0076】
ELISA プレートのウエルを、マウスIgG1のFc領域に融合されたヒトB7-1の細胞外領域を含むキメラ融合タンパク質で5μg/mlの濃度に4℃にて16時間コーティングした。試料希釈剤(Genetic Systems )を使って1時間ウエルをブロックし、次いでPBS-Twを使って洗浄した。既知濃度の変異体融合タンパク質を含むCOS 細胞培地を様々な希釈率で添加し、22℃で1時間インキュベートした。
【0077】
各プレートの別のウエルに既知濃度のCD28Igも添加した。洗浄後、1:10,000希釈したHPP接合ヤギ抗ヒトIgG(Tago)を加え、22℃で1時間インキュベートした。次いでTMB基質を添加し、培地中のIg融合タンパク質の定量について記載したのと同様に光学濃度を読んだ。
Ig融合タンパク質へのmAb 結合。CTLA4/CD28Igハイブリッド融合タンパク質およびCTLA4Ig 変異体融合タンパク質を結合する抗CTLA4 mAb および抗CD28 mAb 9.3の能力をエンザイムイムノアッセイにより評価した。
【0078】
マイクロタイタープレート(Immulon 2 )のウエルを、0.5 μg/mlのヤギ抗ヒトIgG(Jackson )で4℃にて16〜24時間コーティングした。試料希釈剤(Genetic Systems )を使って1時間プレートをブロックし、PBS-Twで洗浄し、次いでIg融合タンパク質と共に22℃で1時間インキュベートした。洗浄後、ウエルを1μg/mlのmAb と共に22℃で1時間インキュベートした。
【0079】
更に洗浄した後、1:10,000希釈したHRP接合ヤギ抗マウスIg(Tago)を加え、22℃で1時間インキュベートした。次いでTMB基質を添加し、上述した通りに光学濃度を測定した。
CTLA4 分子モデル。IGSF可変部様領域の共通残基の保存に基づいてCTLA4 細胞外領域の適当な三次元モデルを作製した。
配列整列のために「固定点」としてそのようなIGSF共通残基を使って、CTLA4 残基をIg可変部折り畳みのA,B,C,C’,C'',D,E,F,G鎖(Williams/Barclay, 1988, 前掲)および連結するループ領域に割り当てた(図6)。
【0080】
鋳型構造としてHyHEL-5 (Sheriff 他, 1987, PNAS 84:8075-8079)の可変重鎖を使って、CTLA4 モデルを作製した(InsightII, Discover, Molecular Modeling and Mechanics Programs, Biosym Technologies, Inc., San Diego)。側鎖の置換およびループのコンホメーションはコンホメーション分析(Bruccoleri他, 1988, 335: 564-568)を使って近似させた。
IGSF可変部折り畳みとのCTLA4 細胞外領域配列の最初の整列を改善するために、β鎖またはループへの幾つかの残基の割り当てが異なっている数種類のモデルの変形を、3Dプロフィール分析(Luthy 他, 1992, Nature 336: 83-85)を使ってテストした。
【0081】
結果
CTLA4Ig/CD28変異体融合タンパク質の作製および結合活性。CD28およびCTLA4 の様々な同族体の配列整列は図1に示される。図1では、ヒト(H)、マウス(M)、ラット(R)およびニワトリ(Ch)のCD28の配列をヒトおよびマウスCTLA4 と整列させる。シグナルペプチドを有する成熟タンパク質のN末端から残基に番号を付け、そして膜貫通領域に下線が引かれ、CDR 様領域が指摘されている。暗い陰影が付けられた部分は残基の完全な保存を強調し、一方で明るい陰影が付けられた部分は全てのファミリーメンバーにおける保存的アミノ酸置換を強調する。
【0082】
配列保存領域はそれらのタンパク質の細胞外領域全体に散在しており、最も厳格な保存は、CTLA4 とCD28の両方のCDR3様ループ中に存在するヘキサペプチドMYPPPY(配列番号11)モチーフに見られる(図1)。これは、この領域がおそらくB7抗原(例えばB7-1およびB7-2)との相互作用において役割を果たすだろうことを暗示する。
この可能性を調べるために、PCRオリゴヌクレオチドプライマー指令変異誘発を使って、CTLA4Ig のこの領域中に部位特異的アラニンスキャニング変異を導入し、それによってCTLA4Ig 変異体融合タンパク質を生ぜしめた。同様にしてCD28Ig MYPPPY モチーフ中に2つのアラニン変異を導入し、それによってCD28Ig変異体融合タンパク質を生ぜしめた。
【0083】
COS 細胞中へのトランスフェクション前に全てのcDNA構成物を配列決定して所望の変異を確かめた。無血清COS 細胞培地中の変異体Ig融合タンパク質の濃度をIg定量分析により決定した。
安定にトランスフェクションされたCHO 細胞上に発現されたB7-1に結合する各CTLA4Ig 変異体融合タンパク質の能力を、間接細胞結合イムノアッセイにより決定した。B7-1へのCD28Ig変異体融合タンパク質の結合は、間接エンザイムイムノアッセイにより評価した。それらのアッセイの各々は「材料および方法」の箇所に記載されている。
【0084】
Ala へのCTLA4Ig MYPPPYモチーフの各残基の変異誘発は、図2に示されるようにB7-1への結合に意味深い効果があった。図2は、CTLA4Ig およびCD28IgのMYPPPYモチーフ中の変異がB7-1への結合を壊すことを示す。一時的にトランスフェクションされたCOS 細胞中で部位特異的変異体Ig融合タンパク質を生産させ、定量し、そしてB7-1への結合能力について試験した。
【0085】
図2では、反復測定を使って融合タンパク質の定量を少なくとも2回繰り返した。詳しくは、図2は、CTLA4Ig 変異体が、安定にトランスフェクションされELISA 組織培養皿中で集密的にまで増殖されそしてエタノール固定されたB7-1陽性CHO 細胞に結合することを示す。結合データは複製ウエルの平均として表され、少なくとも2回の実験を代表する。
Y99aおよびP101A 変異体は、B7-1に結合したが野性型CTLA4Ig に比較して相当低い能力を有した。対比して、変異体M98A, P100A, P102AおよびY103A は、結合のほとんど完全な欠失を示した。更に、CD28Ig MYPPPY 変異体であるP103A とY104A は、ELISA プレートのウエル上に固定されたB7-1への検出可能な結合を示さなかった(図2)。
【0086】
CTLA4Ig 変異体融合タンパク質と共にインキュベートし、抗ヒトFITCで標識し、そしてFACSCAN を使ってアッセイした、B7-1でトランスフェクションされたCHO 細胞も同等な結果を示した。それらの結果は、B7-1へのCTLA4Ig およびCD28Igの結合の両方におけるMYPPPYモチーフの重要な役割を明らかに証明する。
CTLA4/CD28Igハイブリッド融合タンパク質の特徴づけ。MYPPPYモチーフはCTLA4Ig とCD28Igの両方に共通であるので、それだけではCTLA4Ig とCD28Igに見られるB7-1への結合の差を説明できない。一連の同族変異体を使って、B7-1への高い結合活性へのあまり良く保存されてない残基の寄与を評価した。
【0087】
CD28の3つのCDR 様領域を、様々な組み合わせでCTLA4 細胞外領域からの同等領域により置き換えた(図3および第I表)。図3は、CTLA4Ig に比較したB7-1+ CHO 細胞への%結合活性を示す CTLA4/CD28Ig変異体融合タンパク質の地図である。保存されたシステイン残基(C)がそれぞれ22, 93および121 位に示される(CTLA4 ナンバリング)。MYPPPYモチーフの位置も示される。白い部分はCD28配列を表し;黒く塗った部分はCTLA4 配列を表し;陰影を付けた部分はIgG Fcの始まりを表す(第I表にも言及)。%結合活性は、CTLA4Ig に関して結合曲線(図4/5)を比較しそしてCTLA4Ig について見られるのと同じO.D.を与えるのに必要とされる変異体の濃度を見つけることにより決定した。次いで特定のO.D.における変異体タンパク質対CTLA4Ig 濃度の比を%結合活性として表した。CTLA4Ig 結合曲線の直線部分から少なくとも2つのA450読みをとり、そして平均%結合活性を決定した。
【0088】
合計14のハイブリッド構成物を調製し、配列決定し、そしてCOS 細胞中にトランスフェクションした。無血清培地中のIg融合タンパク質の濃度を決定し、それらの電気泳動移動度をウエスタンブロット分析を含むSDS-PAGEにより比較した。
還元条件下では、各キメラタンパク質は、置換領域のサイズに依存してCTLA4Ig (Mr =50 kDa) とCD28Ig (Mr=70 kDa) のものの間に位置する相対分子量で移動した。
【0089】
非還元条件下では、該タンパク質は主に100 〜140 kDa で移動し、これは、Fcのヒンジ領域中のシステイン残基の変異誘発にもかかわらず、それらの融合タンパク質がジスルフィド結合した二量体として存在することを示した。
CTLA4 とCD28中の5つの保存されたシステイン残基のうちの4つが鎖内ジスルフィド結合に携わっていると思われ、従って融合タンパク質の二量化はおそらくCTLA4 中の121 位(CD28中の123 位)のところの5番目の保存されたシステイン残基に帰することができよう。
【0090】
B7-1への CTLA4/CD28Igハイブリッドタンパク質の結合。部位特異的CTLA4Ig およびCD28Ig変異体融合タンパク質をアッセイするのに使ったのと同じ間接細胞結合イムノアッセイにより、B7-1に結合する能力についてハイブリッド融合タンパク質を試験した。
【0091】
それらの条件下では、CD28IgとB7-1の結合はわずかに検出可能である(図4/5)。しかしながら、CD28の残基97〜125 (CDR3様の伸びた領域)をCTLA4 の対応残基で置換することにより、B7-1へのCD28Ig類似体の結合におよそ2.5 ケタ分の増加が生じた(図4/5)。図4/5は、CTLA4 /CD28Ig変異体融合タンパク質がB7-1 CHO細胞への高い結合活性にCDR 様領域が関連することを示す。変異体は図2に記載したのと同様にアッセイした。データは複製ウエルの平均として表され、少なくとも3回の実験の代表である。それらの曲線から、図3に説明・指示した通りに、CTLA4Ig に比較した%結合活性を決定した。
【0092】
HS4 と命名されたこの構成物によるB7-1への結合(図3)は、野性型CTLA4Ig よりも約5倍小さい。CTLA4 の追加のN末端残基(アミノ酸1〜22)を含むHS2 ハイブリッドは、HS4 に比較したB7-1に結合するハイブリッド分子の能力を改善しなかった。
CD28のCDR1様領域(残基25〜32)を含むこと以外はCTLA4Ig 配列を表すHS6 構成物は、同じ程度に結合した。しかしながら、HS4 構成物中へのCTLA4 CDR1様領域(残基25〜32)の追加の包含(構成物HS7 )は、結合親和力がCTLA4Ig の約44%であるように更に改善された結合を示した(図3)。
【0093】
対比して、HS4 中へのCTLA4 のCDR2様領域(残基51〜58)の包含(構成物HS10)は、結合を更に増加させなかった(図3)。CD28Ig中にCTLA4 の3つのCDR 様領域の全ての配列が包含された構成物HS11についても同様な結果が観察された。CTLA4 のCDR1様領域のみを含んだHS5 ハイブリッドは非常に低レベルで結合した。
CTLA4/CD28Igハイブリッド HS4-Aは、C末端の方に延長されたCDR3様領域中のCTLA4Ig 残基96〜113 をコードし;HS4 よりも9個のCTLA4 由来残基だけ少ない(図3および第I表)。HS4-A はHS4 よりもかなり少なくB7-1 CHO細胞を結合した(図3および5)。しかしながら、CTLA4 CDR1様ループの付加(HS8 ハイブリッド)は、野性型結合の約2%から60%近くまでB7-1結合を増加させた。
【0094】
他方で、HS4-A 中へのCTLA4 CDR2様ループの付加(HS12)は、HS4-A に比べて結合を増加させなかった。3つのCTLA4 CDR 様領域の全ての付加(HS13、図3)も結合を増加させなかった。
HS4-B と命名された別のハイブリッドは、MYPPPYモチーフの後にCTLA4 残基114 〜122 を含むCD28 CDR3 様領域をコードした(第I表および図3)。
HS4-B とHS4-A は同様なB7-1への結合を示した。しかしながら、HS4-A と違い、HS4-B 中へのCTLA4 CDR1様ループの包含(HS9 )は結合を改善しなかった(図3)。このことは、CTLA4Ig MYPPPYモチーフのすぐ近隣の残基が高い結合活性への重要な決定基であることを示唆した。
【0095】
CTLA4/CD28Igハイブリッド融合タンパク質に結合するモノクローナル抗体。CTLA4 またはCD28に特異的なmAb と結合する能力をエンザイムイムノアッセイにおいて評価することにより、各ハイブリッド融合タンパク質の構造的完全性を調べた。CTLA4 特異的mAb である7F8, 11D4 および10A8はリガンド結合をブロックする〔Linsley 他 (1992) 前掲〕。
【0096】
それらの抗体は、P100A とP102A に結合できなかった11D4を除いて、CTLA4Ig 変異体融合タンパク質の各々に結合した(第II表)。7F8 と10A8はそれらの変異体に結合したので、11D4による結合の欠失はおそらく、11D4により認識されるエピトープを乱す変異誘発に帰することができるだろう。
逆に、各抗体は、HS6 に結合した7F8 とHS8 に弱く結合した11D4とを除いて、同族のスキャンハイブリッド融合タンパク質のいずれにも結合できなかった。それらの同族ハイブリッド融合タンパク質の多くは、ある程度は、B7-1に結合することができるので、該抗体による結合の欠失は、おそらく空間的に近いが非直線的な配列によって形成される配座エピトープの破壊によるものであったらしい。
【0097】
CD28特異的mAb 9.3 〔Linsley 他 (1992) 前掲〕は、CD28部位特異的変異体融合タンパク質のいずれにも結合することができなかったが、ハイブリッド融合タンパク質HS4, HS4-A, HS7 およびHS8 には結合した。HS2 とは、弱い結合が観察された。HS5 およびHS6 構成物とは全く結合が見られなかった。
CTLA4 モデル。図6は、CTLA4 モデルの略図を示す。CDR1様領域へのCTLA4 残基の割り当ては図1に示される。CTLA4 モデルは、CTLA4 とIg可変部折り畳みの類似性を支持する、残基Cys49 とCys67 の間の追加の(非Ig)ジスルフィド結合の存在を示唆する。
【0098】
CTLA4 中の2つの可能なN結合グリコシル化部位は、Igのβ鎖フレームワーク領域の溶媒暴露部分にマッピングされる。3Dプロフィール分析は、CTLA4 配列が、より遠縁にもかかわらず、IgのV折り畳みと全体的に適合することを示した。
残基Val115は、CTLA4Ig 様領域の最終残基を表す。CTLA4 同種二量体を形成すると思われるVal115と膜近位のCys121との間の領域のコンホメーションは、CD28ファミリー間で高度に可変的である。イメージ像は、CD28ファミリーのメンバーが主にB7-1への結合に3つのCDR 様領域のうちの2つの残基を使うものである。
【0099】
MYPPPYモチーフは、それのC末端延長により増加されると思われ且つ超可変性CDR1様領域により特異的に調節される、保存された結合のための骨格を表す。CDR3およびCDR1様領域は空間的にIg可変部折り畳みと連続している。CDR2様領域は空間的に離れており、CD28ファミリーの場合、B7-1への結合に有意には寄与しない。
【0100】
実施例2
部位特異的変異誘発により、我々はCD80とCD86の両方を結合するCTLA4 分子の能力において極めて重要な役割を果たすCTLA4 中のアミノ酸位置を同定した。加えて、野性型分子と同様にCD80を結合する能力を有するがCD86を結合する能力を欠いている変異型CTLA4Ig 分子を生じる、この位置の2つのアミノ酸置換を同定した。下記はCD80を結合するがCD86を結合しない可溶性CTLA4 融合タンパク質を作製する方法を記載する。
【0101】
方法および材料
モノクローナル抗体(mAbs)。CD80およびCD86に特異的なマウスモノクローナル抗体は以前に記載されている〔Kuchroo 他, Cell 80:707-718 (1995)〕。
細胞培養。安定にトランスフェクションされたB7-1(CD80)陽性CHO細胞の調製は以前に記載されている〔Linsley 他, J. Exp. Med. 173:721-730 (1991) ; P.S. Linsley他, J. Exp. Med. 174:561 (1991) 〕。安定にトランスフェクションされたB7-2(CD86)陽性細胞の調製は以前に記載されている〔Freeman 他, J. Exp. Med. 178:2185 (1993) ; PCT WO95/06738 〕。LCL 細胞の調製は以前に記載されている〔Wyss-Coray他, European Journal of Immunology 23(12):3350-3357 (1993)〕。
【0102】
10%ウシ胎児血清(FBS)、0.2 mMプロリンおよび1μMメトトレキセートが補足されたDMEM中に細胞を維持した。COS細胞は10%FBSが補足されたDMEM中で増殖させた。以前に記載された通りに(米国特許出願第08/228,208号の実施例2を参照のこと)CHO細胞中でCTLA4Ig を調製した。
【0103】
CTLA4Ig 部位特異的変異体発現プラスミド。CTLA4 の細胞外領域がヒトIgG重鎖のヒンジ領域と定常領域に遺伝子的に融合されたCTLA4 の可溶性キメラ形態(CTLA4Ig )をコードするベクター上に部位特異的変異誘発を行った〔Linsley 他, J. Exp. Med. 173:721-730 (1991) 〕。重複オリゴヌクレオチドプライマー中に所望の変異をコードせしめ、そして鋳型としてπLN CTLA4Igプラスミド構成物を使ってPCR(Ho他, 1989, 前掲)により変異体を生じさせることにより、CTLA4Ig 部位特異的変異体を調製した(米国特許出願第08/228,208号の実施例1を参照のこと)。
【0104】
CTLA4 の高度に保存されたMYPPPYモチーフ(図1)中の最初のチロシン位置にアミノ酸置換をコードする18の変異体を調製した(Ho他, 1989, 前掲)。この変異体シリーズは、システインを除く20アミノ酸の各々をコードする新規コドンを生じるようにこの位置のコドンを変えることによって作製した。
PCR反応に必要であるが変異の導入には必要でないプライマーは、(1) CTLA4Ig πLN配列の5′末端のSacI制限部位の上流の相補的配列をコードするπLN正プライマー(πLNIgFP)、および(2) 免疫グロブリンコード領域の3′末端のXbaI部位の下流の相補的配列をコードする逆プライマー(πLNIgRP)を含んだ。
【0105】
それらのプライマーは次の配列をコードした:
πLNIgFP:5'-TGCAAGGTGGAGCTCATGTTCCCACCGCCATAC(配列番号12)
πLNIgRP:5'-GCGCTCGACTCTAGAAGCATCCTCGTG(配列番号13)
PCR条件は、94℃で6分に続いて、94℃で1分、55℃で2分および72℃で3分の30サイクルから成った。供給業者(Perkin Elmer Cetus, Emeryville, CA)により推奨される通りにTaq ポリメラーゼと反応条件を使った。PCR生成物をSacIとXbaIで消化し、SacI/XbaI で切断されたπLN CTLA4Ig発現ベクターに連結せしめた。
【0106】
所望の変異が挿入されていることを確認するため、そして二次変異がないことを確かめるため、各CTLA4Ig 変異体融合タンパク質(可溶性CTLA4 変異体融合タンパク質の一例)を、製造業者の教示(United States Biochemical Corp., Cleveland, OH)に従ってシークエナーゼ試薬を使ったジデオキシチェーンターミネーション/伸長反応により配列決定した。
各変異体をコードするプラスミドをCOS細胞中にトランスフェクションし〔Aruffo他, Cell 61:1303 (1990) 〕、そして生成Ig変異体融合タンパク質の入手源として順化培地を使った。
【0107】
培地中の生成Ig融合タンパク質の定量。以前に記載されたようなFACS分析により(米国特許出願第08/228,208号の実施例1を参照のこと)可溶性変異体融合タンパク質を定量した。
抗CD80または抗CD86 mAbs の存在下でのCTLA4Ig 融合タンパク質の結合。CTLA4Ig タンパク質および競合分子を含む結合実験は、以前に記載された手順を使った(米国特許出願第08/228,208号の実施例4を参照のこと)。
Ig融合タンパク質の精製。Ig融合タンパク質は以前に記載された通りに精製した(米国特許出願第08/228,208号の実施例1を参照のこと)。
【0108】
結果
CTLA4Ig 変異体融合タンパク質の結合活性。一時的にトランスフェクションされたCOS 細胞中で部位特異的変異体Ig融合タンパク質を生産させ、定量し、そしてCD80またはCD86に結合するそれらの能力について試験した。
安定にトランスフェクションされたCHO 細胞上に発現されたCD80またはCD86に結合する各CTLA4Ig 変異体融合タンパク質の能力は、それらの細胞を様々なCTLA4Ig 変異体融合タンパク質と共にインキュベートし、該変異タンパク質を抗ヒトFITCで標識し、そしてそれらを上述したようなFACSCAN によってアッセイすることにより、決定した。
【0109】
CD80またはCD86のいずれかを発現するCHO 細胞の滴定染色は、CTLA4Ig MYPPPYモチーフ中の最初のチロシン残基の変異誘発がCD80とCD86の両方への結合に意味深い効果を有することを示す。図7は、この位置での各アミノ酸置換がユニークな結合プロフィールを生じることを示す。加えて、この図は、この位置でのフェニルアラニンやトリプトファンによる置換が、野性型分子と同様にCD80を結合することができるがCD86を結合することができない変異体をもたらすことを示す。
【0110】
図8は更に、MYPPPYモチーフ中の最初のチロシンがフェニルアラニンかトリプトファンのいずれかで置き換えられている2つの変異体分子のユニークな特徴を表す。様々な濃度範囲に渡るFACS分析は、それらの2つの変異体が野性型分子と同様にしてCD80と結合するがCD86には完全に結合できないことを示す。
【0111】
これらの観察結果は、生来CD80とCD86抗原を発現する細胞系を使った研究と一致する。図9は、フェニルアラニン変異体が細胞系LCL 816 の表面上に発現される内因性CD80に結合することを示す。CD80分子に対するこの変異体の特異性は、CD80に特異的であるモノクローナル抗体によりそれの結合が阻害されるという競合実験において証明される。更に、CD86に特異的な抗体は、この細胞系に結合するこの分子の能力に何ら影響を及ぼさない。
【0112】
このデータは、CTLA4Ig のMYPPPYモチーフ中の最初のチロシンが、CD80とCD86の両方を結合するこの分子の能力に極めて重要な役割を果たしていることを証明する。加えて、これらの結果は、この位置の残基をフェニルアラニンかトリプトファンのいずれかに変更する置換が、CD80を結合する能力を保持しているがCD86を結合する能力を欠いている変異体をもたらすことを示す。
【0113】
【表2】
Figure 0003808553
【0114】
【表3】
Figure 0003808553
【0115】
【配列表】
Figure 0003808553
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【0116】
Figure 0003808553
Figure 0003808553
【0117】
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【0118】
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【0119】
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【0120】
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【0121】
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【0122】
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【0123】
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【0124】
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【0125】
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【0126】
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【0127】
Figure 0003808553
【0128】
Figure 0003808553
【0129】
Figure 0003808553

【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、CD28およびCTLA4 ファミリーメンバーの配列整列を示すグラフである。ヒト(H)、マウス(M)、ラット(R)およびニワトリ(Ch)CD28がヒトおよびマウスCTLA4 と整列される。シグナルペプチドを有する成熟タンパク質のN末端から残基に番号が付けられ、膜貫通領域には下線が引かれ、そしてCDR 様領域が指摘されている。暗い陰影が付けられた部分は残基の完全な保存を強調し、一方で明るい陰影が付けられた部分は全ファミリーメンバー(配列番号1〜6)において保存的なアミノ酸置換を強調する。
【図2】図2は、CTLA4Ig およびCD28Ig変異体がB7-1に結合することを示す折れ線グラフである。
【図3】図3は、 CTLA4/CD28Igハイブリッド融合タンパク質の概略図である。白い部分はCD28配列を表し;黒く塗った部分はCTLA4 配列を表し;あや目陰影を付けた部分はIgG Fcの始まりを表す(表1も参照)。
【図4】図4は、 CTLA4/CD28Igハイブリッド融合タンパク質が高い結合活性でB7-1 CHO細胞に結合することを示す折れ線グラフである。
【図5】図5は、 CTLA4/CD28Igハイブリッド融合タンパク質が高い結合活性でB7-1 CHO細胞に結合することを示す折れ線グラフである。
【図6】図6は、単量体CTLA4Ig v 様細胞外領域の分子モデルである。
【図7】図7は、CD80かCD86のいずれかを発現しているCHO 細胞に結合するCTLA4Ig 野性型(w.t.)と変異型分子の能力の棒グラフ比較である。野性型分子は、天然に存在するモチーフの配列であるMYPPPYで表される。個々の変異体も同様な形で表される。このヘキサペプチド中の2番目の位置のところで置換されたアミノ酸の記号は特異的変異を表す。
【図8】様々な濃度のCTLA4 融合タンパク質を使った野性型(w.t.)と変異型分子の結合力の比較である。図7に示される通り、変異体はそれらの各モチーフ配列によって表される。
【図9】図9は、LCL 816 細胞系を使った抗体競合研究である。この図は、様々な濃度の抗CD80または抗CD86抗体の存在下でCD80またはCD86に結合する野性型と変異型タンパク質を比較する。図7に示される通り、変異体はそれらの各モチーフ配列によって表される。

Claims (21)

  1. CD80抗原と反応性であるCTLA4 変異体分子であって、CTLA4の細胞外領域においてアミノ酸モチーフMYPPPY中の最初のチロシンがチロシン又はプロリン以外のアミノ酸により置換されているCTLA4 変異体分子。
  2. 前記最初のチロシンを置換するアミノ酸が、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、スレオニン、トリプトファンまたはバリンである、請求項1に記載のCTLA4 変異体分子。
  3. 前記最初のチロシンを置換するアミノ酸がフェニルアラニンである、請求項1に記載のCTLA4 変異体分子。
  4. 前記最初のチロシンを置換するアミノ酸がトリプトファンである、請求項1に記載のCTLA4 変異体分子。
  5. 請求項1または2に記載の機能的な可溶性CTLA4 変異体分子。
  6. CD80抗原を結合するがCD86抗原を結合しない、請求項に記載のCTLA4 変異体分子であって、 CTLA4 の細胞外領域においてアミノ酸モチーフ MYPPPY 中の最初のチロシンがグルタミン酸、ヒスチジン又はアスパラギン以外のアミノ酸により置換されている CTLA4 変異体分子
  7. 非CTLA4 分子に結合された請求項6に記載のCTLA4 変異体分子。
  8. 前記非CTLA4 分子が免疫グロブリン分子の少なくとも一部分である、請求項7に記載のCTLA4 変異体分子。
  9. 前記分子がCTLA4 変異体分子の細胞外領域に相当するアミノ酸残基を含む第一のアミノ酸配列と免疫グロブリンCγ1のヒンジ、CH2およびCH3領域に相当するアミノ酸残基を含む第二のアミノ酸配列とを有するCTLA4Ig 変異体融合分子である、請求項1に記載のCTLA4 変異体分子。
  10. 請求項1または9に記載の精製されたタンパク質。
  11. 請求項10のタンパク質をコードする核酸分子。
  12. 請求項11のDNA分子。
  13. 請求項12のcDNA分子。
  14. 請求項13のcDNA分子をコードするプラスミド。
  15. 適合性の真核宿主細胞中にトランスフェクションされた請求項14のプラスミドを含んで成る宿主−ベクター系。
  16. 前記適合性の真核宿主細胞がチャイニーズハムスター卵巣細胞である、請求項15に記載の宿主−ベクター系。
  17. CTLA4 変異体分子の生産方法であって、宿主中でCTLA4 変異体分子を生産するように請求項15の宿主−ベクター系を増殖させ、そうして生産されたCTLA4 変異体分子を回収することを含んで成る方法。
  18. 請求項1に記載の CTLA4 変異体分子を含んでなる医薬組成物であって、CD80陽性細胞をCTLA4 変異体分子と接触させて内因性CD80抗原とCTLA4 との反応を阻害することによりリンパ球とCD80の相互作用を阻止することによって免疫応答を調節するための医薬組成物。
  19. 前記リンパ球がCD80陽性リンパ球である、請求項18に記載の医薬組成物
  20. 前記免疫応答が、抗体産生の阻害を引き起こすB細胞応答であり、細胞性免疫の阻害を引き起こすT細胞応答がリンパ球増殖の阻害である、請求項19に記載の医薬組成物
  21. 請求項1の CTLA4 変異体分子を含んで成る医薬組成物であって、
    CD80陽性細胞とT細胞の相互作用を抑制することにより、CD80陽性細胞とT細胞の相互作用によって媒介される免疫系疾患を治療するための医薬組成物
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