JP3808529B2 - 硬基板塗布方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術】
本発明は、ガラス基板を用いた液晶表示板などの製造に用いられ、フォトレジストなどの塗布液を硬基板に薄く均一に塗布するための硬基板塗布方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶板の製造工程の中には、ガラス基板などの硬基板にフォトレジストなどの塗布液を薄く均一な厚さに塗布する工程がある。例えばカラー液晶板の製造においては、透明電極を予め形成したガラス基板に、フォトレジストの機能を有する赤のカラ−モザイク液を均一に塗布した後、露光して赤に対応するカラ−モザイクを硬化させ、未硬化部分を除去し加熱乾燥(ベーク)することにより赤のカラーモザイクを形成している。そしてこれと同様な処理を緑、青などの他の色について繰り返している。
【0003】
このようにフォトレジストとなる塗布液を塗布する場合、この液は均一な厚さ(例えば2μ±5%程度)に厳密に管理して薄く塗布する必要がある。この塗布の厚さが不均一であると、光の透過率のむらが生じ、品質の低下を招くことになるからである。
【0004】
従来はこの塗布のためにスピンコータが用いられていた。このスピンコータは回転させたガラス基板の回転中心付近に塗布液を滴下し、この液を遠心力を利用して飛散させることにより塗布するものである。しかしこのスピンコータを用いる方法ではガラス基板の交換に手間取り作業能率が悪くなるばかりでなく、飛散して捨てられる液の量が増えることになる。このためコストアップになるという問題があった。
【0005】
そこで水平に配設された上下一対のローラ間にガラス基板を挟んで塗布する装置を用いることが考えられている。この装置は下のローラとなるマイクロロッドバーの下部を塗布液に浸漬し、このマイクロロッドバーとこの上方に位置するニップローラとの間にガラス基板を挟んで送りながら、マイクロロッドバーによりガラス基板の下面に塗布するものである。
【0006】
ここに用いるマイクロロッドバーはロッド状の芯金にステンレスなどのワイヤを密着させて巻き付けたものである。またニップローラは芯金の外周を所定の厚さのゴムで覆ったものであり、ゴムの弾力性を利用してガラス基板を押圧するものである。
【0007】
【従来技術の問題点】
しかしこの装置で塗布する場合には、塗布面にガラス基板の送り方向に直交する方向(基板幅方向)に長い塗布ムラ(横段ムラという)が発生するという問題があった。そこでその原因を調べたところ、この横段ムラの発生の原因は、ガラス基板の送り速度の微少な変動にあることが解った。
【0008】
この送り速度の変動はさらに次の原因によるものと考えられる。ニップローラをガラス基板に押圧した時にはその表面のゴムが圧縮され、ゴムの一部がガラス基板の接触部分の両側へ膨出する。ニップローラはガラス基板を送出する方向に回転しているので、この膨出したゴムはガラス基板の進入側で次第に増大する(バルジ現象という)。
【0009】
そしてこの膨出したゴムが一定の量を越えると一気にガラス基板との接触部分を乗り越えてガラス基板の脱出側に移動する。この時にガラス基板の送り速度が一時的に増加する。以上のようにガラス基板の進入側に膨出するゴムの膨出量が一定量を越える度にガラス基板の送り速度が変動し、この結果ガラス基板の幅方向に平行なムラ(横段ムラ)が発生するものと考えられる。
【0010】
【発明の目的】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、硬基板の送り速度の微少な変動による塗布ムラ特に横段ムラの発生を防止し、均質な厚さに塗布することができる硬基板塗布方法を提供することを目的とする。
【0011】
【発明の構成】
本発明によればこの目的は、ロッド外周にワイヤを密着させて巻付けたマイクロロッドバーの下部を塗布液槽に浸漬し、このマイクロロッドバーとその上方に対向配置されたニップローラとの間に硬基板を挟んで一定速度で送ることにより、前記硬基板の下面に塗布液を塗布する硬基板塗布方法において、塗布中に前記ニップローラが前記硬基板を挾んだ状態での有効径の周速度が前記マイクロロッドバーの周速度よりも小となるようにマイクロロッドバーおよびニップローラの少くとも一方の回転速度を設定して塗布を行うことを特徴とする硬基板塗布方法、により達成される。
【0012】
【発明の実施の態様】
図1は本発明の一実施例の全体配置図、図2はその塗布部の斜視図、図3はその非塗布状態を示す断面図、図4は同じく塗布状態を示す断面図、図5はマイクロロッドバーの断面図である。
【0013】
図において、符号10は液晶板のカラーフィルタに用いるガラス基板であり、硬基板となるものである。このガラス基板10は例えば幅300〜500mm、長さ400〜700mm、厚さ0.7〜1.1mmのものである。
【0014】
12は塗布液槽、14はマイクロロッドバーである。マイクロロッドバー14は断面円形のステンレス製ロッド14A(図5参照)の表面に細いステンレスのワイヤ14Bを密着するように巻き付けたものであり、金属線間の溝による毛細管現象を利用して液を塗布するものである。マイクロロッドバー14は塗布液槽12の中に設けたバックアップ材16(図3、4)に載った状態でモータ駆動される。
【0015】
塗布液はマイクロロッドバー14の下部が十分に浸るようにその液面が一定に管理されている。なおマイクロロッドバー14の外径(直径)は約12mmである。20はニップローラであり、マイクロロッドバー14の上方に保持されている。このニップローラ20はステンレス製の芯金20Aの外周面にゴム層20Bを一定の厚さに設けたものである。
【0016】
ガラス基板10はその左右両縁を搬送ローラ22に載せた状態で図1、2、3の左側から一定速度で搬送され、その前縁がマイクロロッドバー14とニップローラ20の間に進入する。図2で24はこの搬送ローラ22の駆動機構を収容するケースである。
【0017】
このガラス基板10はそれ以後はマイクロロッドバー14およびニップローラ20の回転により右側へ一定速度で送られ、その間にマイクロロッドバー14によってガラス基板10の下面に液が塗布されるものである。そして塗布が終ったガラス基板10はその左右両縁を搬送ローラ22に載せられてさらに送られ塗布液が乾燥される。
【0018】
マイクロロッドバー14とニップローラ20とは別々の電動モータ(図示せず)によって回転駆動され、それぞれ独立に速度制御可能である。その半径R0は圧縮されて有効半径Rとなり、この有効半径Rの周速度RWが、マイクロロッドバー14の周速度(d/2+t)wよりも小となるように、両者の少くとも一方の回転速度が制御される。
【0019】
ここにRはニップローラ20の有効半径、Wはニップローラ20の角速度(ラジアン/sec)、dはマイクロロッドバー14のロッド14Aの直径、tはワイヤ14Bの直径、wはマイクロロッドバー14の角速度(ラジアン/sec))である。前記の関係は、[RW<(d/2+t)w]で表すことができる。
【0020】
またこの関係式は次のように表現することが可能である。すなわちニップローラ20の有効径Rは、図3に示すように、その非圧縮時の半径(自由径)R0と、マイクロロッドバー14のクリヤランスCと、ガラス基板10の厚さTとを用いて、[R=R0−(T−C)]で表すことができる。また角速度W、wはそれぞれの回転速度をN、n(R.P.M)とすれば、W=πN/60、w=πn/60(ラジアン/sec)となる。従って前記の関係式は、:π[R0−(T−C)]・N<π(d/2+t)・n;となる。
【0021】
この関係式が成立するようにマイクロロッドバー14およびニップローラ20の少くとも一方の速度を制御すれば、図4に示す塗布時において、ニップローラ20のガラス基板進入側にできるゴム層20Bの膨出部分20Cは増大するおそれがない。従ってこの膨出部分20Cが塗布中に増大してガラス基板10との間を乗り越えることがなくなり、ガラス基板10の送り速度の変動を防ぐことができる。
【0022】
なお厚さが異なるガラス基板10を塗布する場合には、ニップローラ20とマイクロロッドバー14とのクリヤランスCを調節するのが望ましい。しかしこの発明によれば、このクリヤランスCを変更せずマイクロロッドバー14およびニップローラ20の少くとも一方の速度制御だけで簡単に対応することも可能になる。このため板厚が異なるガラス基板10を塗布する場合に速やかに対応でき、装置の稼動率向上に適する。
【0023】
【発明の効果】
請求項1の発明は以上のように、ニップローラの塗布時の有効径の周速度が、マイクロロッドバーの周速度よりも小となるようにマイクロロッドバーおよびニップローラの少くとも一方の速度を設定しておくから、ニップローラのガラス基板の進入側接触部分にできる膨出部分が塗布中に増大することがない。
【0024】
このためこの膨出部分が増大してガラス基板との間を乗り越えてガラス基板の脱出側へ移動することが無くなり、ガラス基板の送り速度の変動が防止され、塗布厚の変動(横段ムラ)がない均一厚さの優れた塗布面仕上り状態を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体配置図
【図2】その塗布部の斜視図
【図3】その非塗布状態を示す断面図
【図4】同じく塗布状態を示す断面図
【図5】マイクロロッドバーの断面図
【符号の説明】
10 硬基板としてのガラス基板
12 塗布液槽
14 マイクロロッドバー
20 ニップローラ
20B ゴム層
20C 膨出部分
Claims (1)
- ロッド外周にワイヤを密着させて巻付けたマイクロロッドバーの下部を塗布液槽に浸漬し、このマイクロロッドバーとその上方に対向配置されたニップローラとの間に硬基板を挟んで一定速度で送ることにより、前記硬基板の下面に塗布液を塗布する硬基板塗布方法において、塗布中に前記ニップローラが前記硬基板を挾んだ状態での有効径の周速度が前記マイクロロッドバーの周速度よりも小となるようにマイクロロッドバーおよびニップローラの少くとも一方の回転速度を設定して塗布を行うことを特徴とする硬基板塗布方法。
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JP21133395A JP3808529B2 (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 硬基板塗布方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JPH0938567A JPH0938567A (ja) | 1997-02-10 |
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1995
- 1995-07-28 JP JP21133395A patent/JP3808529B2/ja not_active Expired - Fee Related
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