JPH11294949A - 硬基板乾燥方法および装置 - Google Patents
硬基板乾燥方法および装置Info
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- JPH11294949A JPH11294949A JP10599698A JP10599698A JPH11294949A JP H11294949 A JPH11294949 A JP H11294949A JP 10599698 A JP10599698 A JP 10599698A JP 10599698 A JP10599698 A JP 10599698A JP H11294949 A JPH11294949 A JP H11294949A
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- Japan
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- hard substrate
- drying
- coating
- substrate
- hard
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 硬基板の一方の面に塗布した塗布液を乾燥す
る場合において、硬基板の塗布膜を均一に乾燥させ、乾
燥ムラの発生を防ぐ。 【解決手段】 塗布面を上にした状態で、硬基板を塗布
面にほぼ垂直な軸回りに回転させつつ乾燥させる。マイ
クロロッドバーとニップローラとの間に硬基板を挟んで
送ることにより、硬基板の下面に塗布液を塗布するもの
では、硬基板の上下面を反転させてその塗布面を上に
し、この硬基板を塗布面にほぼ垂直な軸回りに回転させ
つつ塗布面を乾燥させる。硬基板の回転速度は変化させ
てもよい。乾燥中には塗布面に乾燥用風を当てるのがよ
い。この乾燥用風は塗布面に対して垂直上方、斜め上方
あるいは横のいずれか一方向あるいは複数方向から供給
することができる。
る場合において、硬基板の塗布膜を均一に乾燥させ、乾
燥ムラの発生を防ぐ。 【解決手段】 塗布面を上にした状態で、硬基板を塗布
面にほぼ垂直な軸回りに回転させつつ乾燥させる。マイ
クロロッドバーとニップローラとの間に硬基板を挟んで
送ることにより、硬基板の下面に塗布液を塗布するもの
では、硬基板の上下面を反転させてその塗布面を上に
し、この硬基板を塗布面にほぼ垂直な軸回りに回転させ
つつ塗布面を乾燥させる。硬基板の回転速度は変化させ
てもよい。乾燥中には塗布面に乾燥用風を当てるのがよ
い。この乾燥用風は塗布面に対して垂直上方、斜め上方
あるいは横のいずれか一方向あるいは複数方向から供給
することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術】本発明は、ガラス基板を用いた液
晶表示板などの製造に用いられ、硬基板に薄く均一に塗
布したフォトレジストなどの塗布液を乾燥するための硬
基板乾燥方法と装置とに関するものである。
晶表示板などの製造に用いられ、硬基板に薄く均一に塗
布したフォトレジストなどの塗布液を乾燥するための硬
基板乾燥方法と装置とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶板の製造工程の中には、ガラス基板
などの硬基板にフォトレジストなどの塗布液を薄く均一
な厚さに塗布する工程がある。例えばカラー液晶板の製
造においては、透明電極を予め形成したガラス基板に、
フォトレジストの機能を有する赤のカラ−モザイク液を
均一に塗布した後、乾燥しプリベークしてから露光して
赤に対応するカラ−モザイクを硬化させ、未硬化部分液
を除去することにより赤のカラーモザイクを形成してい
る。
などの硬基板にフォトレジストなどの塗布液を薄く均一
な厚さに塗布する工程がある。例えばカラー液晶板の製
造においては、透明電極を予め形成したガラス基板に、
フォトレジストの機能を有する赤のカラ−モザイク液を
均一に塗布した後、乾燥しプリベークしてから露光して
赤に対応するカラ−モザイクを硬化させ、未硬化部分液
を除去することにより赤のカラーモザイクを形成してい
る。
【0003】そしてこれと同様な処理を緑、青などの他
の色について繰り返し、最終的ベークを行っている。こ
のようにフォトレジストとなる塗布液を塗布する場合、
この液は均一な厚さ(例えば湿潤膜厚3〜30μmの厚
さ)に厳密に管理して薄く塗布する必要がある。この塗
布の厚さが不均一であると、光の透過率のむらが生じ、
品質の低下を招くことになるからである。
の色について繰り返し、最終的ベークを行っている。こ
のようにフォトレジストとなる塗布液を塗布する場合、
この液は均一な厚さ(例えば湿潤膜厚3〜30μmの厚
さ)に厳密に管理して薄く塗布する必要がある。この塗
布の厚さが不均一であると、光の透過率のむらが生じ、
品質の低下を招くことになるからである。
【0004】従来はこの塗布のためにスピンコータが用
いられていた。このスピンコータは回転させた基板の回
転中心付近に塗布液を滴下し、この液を遠心力を利用し
て飛散させることにより塗布するものである。しかしこ
のスピンコータを用いる方法では基板の交換に手間取り
作業能率が悪くなるばかりでなく、飛散して捨てられる
液の量が増えることになる。このためコストアップにな
るという問題があった。
いられていた。このスピンコータは回転させた基板の回
転中心付近に塗布液を滴下し、この液を遠心力を利用し
て飛散させることにより塗布するものである。しかしこ
のスピンコータを用いる方法では基板の交換に手間取り
作業能率が悪くなるばかりでなく、飛散して捨てられる
液の量が増えることになる。このためコストアップにな
るという問題があった。
【0005】そこで水平に配設された上下一対のローラ
間に基板を挟んで塗布する装置を用いることが考えられ
ている。この装置は下のローラとなるマイクロロッドバ
ーの下部を塗布液に浸漬し、このマイクロロッドバーと
この上方に位置するニップローラとの間に基板を挟んで
送りながら、マイクロロッドバーにより基板の下面に塗
布するものである。
間に基板を挟んで塗布する装置を用いることが考えられ
ている。この装置は下のローラとなるマイクロロッドバ
ーの下部を塗布液に浸漬し、このマイクロロッドバーと
この上方に位置するニップローラとの間に基板を挟んで
送りながら、マイクロロッドバーにより基板の下面に塗
布するものである。
【0006】ここに用いるマイクロロッドバーは硬基板
の幅と同じ長さの塗布部を持っている。すなわち硬基板
の幅と同じ長さだけワイヤが密着巻きされ、この部分
(塗布部)の両側で小径となるように作られている。
の幅と同じ長さの塗布部を持っている。すなわち硬基板
の幅と同じ長さだけワイヤが密着巻きされ、この部分
(塗布部)の両側で小径となるように作られている。
【0007】このような硬基板塗布装置では、塗布直後
の湿潤塗布膜厚は通常3〜30μmとなるが、塗布直後
では塗布膜は完全にウェットな状態にある。一方この硬
基板をプリベークする際には、硬基板をその塗布面を上
にして複数のピンで下から支持する必要がある。ここに
塗布後の未乾燥の硬基板をピンに支持してプリベークす
ると、硬基板はピンの接触位置で温度が不均一になるた
め塗布面にピン跡が残る不都合が生じる。
の湿潤塗布膜厚は通常3〜30μmとなるが、塗布直後
では塗布膜は完全にウェットな状態にある。一方この硬
基板をプリベークする際には、硬基板をその塗布面を上
にして複数のピンで下から支持する必要がある。ここに
塗布後の未乾燥の硬基板をピンに支持してプリベークす
ると、硬基板はピンの接触位置で温度が不均一になるた
め塗布面にピン跡が残る不都合が生じる。
【0008】このためプリベークする前に、ピン跡が発
生しない程度に塗布膜を乾燥(溶媒を蒸発させて塗布液
を濃縮化する)させる必要が生じる。そこで従来は塗布
直後の硬基板を反転させて塗布面を上にし、この状態で
硬基板を下降方向に流動する乾燥用風(ダウンフローエ
ア)の中でコロ搬送し、塗布膜を乾燥させていた。
生しない程度に塗布膜を乾燥(溶媒を蒸発させて塗布液
を濃縮化する)させる必要が生じる。そこで従来は塗布
直後の硬基板を反転させて塗布面を上にし、この状態で
硬基板を下降方向に流動する乾燥用風(ダウンフローエ
ア)の中でコロ搬送し、塗布膜を乾燥させていた。
【0009】
【従来技術の問題点】この従来方法によれば、硬基板の
寸法が小さい場合(例えば400mm×500mm以下)に
は塗布面全体がほぼ均一に乾燥され、良好な結果が得ら
れる。
寸法が小さい場合(例えば400mm×500mm以下)に
は塗布面全体がほぼ均一に乾燥され、良好な結果が得ら
れる。
【0010】しかし硬基板が大型化(例えば550mm×
650mm以上)すると塗布面の周辺部に比べて中央部の
乾燥遅れが顕著になる。このため塗布面の中央付近に不
明瞭でモヤモヤした乾燥ムラが生じ、これが塗布ムラの
原因になることが解った。この問題は、ダウンフローの
風量を増やすことにより若干改善されるが、均一な乾燥
に必要とされる量まで風量を増やすと、今度は風による
乾燥ムラが発生するという問題が生じる。
650mm以上)すると塗布面の周辺部に比べて中央部の
乾燥遅れが顕著になる。このため塗布面の中央付近に不
明瞭でモヤモヤした乾燥ムラが生じ、これが塗布ムラの
原因になることが解った。この問題は、ダウンフローの
風量を増やすことにより若干改善されるが、均一な乾燥
に必要とされる量まで風量を増やすと、今度は風による
乾燥ムラが発生するという問題が生じる。
【0011】また自動車用の窓ガラスなどにヒータ用あ
るいは雨滴付着防止用の薄膜をコーティングすることが
ある。この場合には通常前記のマイクロロッドバーを用
いない他の方法で塗布する。例えばロールコーターやグ
ラビアコータ、エクストルージョンコータ、カーテンフ
ローコーターなどが用いられる。これら種々のコータを
用いる場合もガラス基板の寸法が大きくなるに伴って乾
燥ムラが発生し易くなるという問題があった。
るいは雨滴付着防止用の薄膜をコーティングすることが
ある。この場合には通常前記のマイクロロッドバーを用
いない他の方法で塗布する。例えばロールコーターやグ
ラビアコータ、エクストルージョンコータ、カーテンフ
ローコーターなどが用いられる。これら種々のコータを
用いる場合もガラス基板の寸法が大きくなるに伴って乾
燥ムラが発生し易くなるという問題があった。
【0012】
【発明の目的】本発明はこのような事情に鑑みなされた
ものであり、硬基板の塗布膜を均一に乾燥させることが
でき、乾燥ムラの発生を防ぐことができる硬基板乾燥方
法を提供することを第1の目的とする。またこの方法の
実施に直接使用する硬基板塗布装置を提供することを第
2の目的とする。
ものであり、硬基板の塗布膜を均一に乾燥させることが
でき、乾燥ムラの発生を防ぐことができる硬基板乾燥方
法を提供することを第1の目的とする。またこの方法の
実施に直接使用する硬基板塗布装置を提供することを第
2の目的とする。
【0013】
【発明の構成】本発明によれば第1の目的は、硬基板の
一方の面に塗布した塗布液を乾燥するための硬基板乾燥
方法において、塗布面を上にした状態で、前記硬基板を
前記塗布面にほぼ垂直な軸回りに回転させつつ乾燥させ
ることを特徴とする硬基板乾燥方法により達成される。
一方の面に塗布した塗布液を乾燥するための硬基板乾燥
方法において、塗布面を上にした状態で、前記硬基板を
前記塗布面にほぼ垂直な軸回りに回転させつつ乾燥させ
ることを特徴とする硬基板乾燥方法により達成される。
【0014】同一の目的はロッド外周にワイヤを密着さ
せて巻付けたマイクロロッドバーの下部を塗布液槽に浸
漬し、このマイクロロッドバーとその上方に対向配置さ
れたニップローラとの間に硬基板を挟んで一定速度で送
ることにより、前記硬基板の下面に塗布液を塗布する硬
基板塗布装置に用いられ、前記硬基板に塗布した塗布液
を乾燥する硬基板乾燥方法において、前記硬基板の上下
面を反転させてその塗布面を上にし、この硬基板を前記
塗布面にほぼ垂直な軸回りに回転させつつ前記塗布面を
乾燥させることを特徴とする硬基板乾燥方法、によって
も達成される。
せて巻付けたマイクロロッドバーの下部を塗布液槽に浸
漬し、このマイクロロッドバーとその上方に対向配置さ
れたニップローラとの間に硬基板を挟んで一定速度で送
ることにより、前記硬基板の下面に塗布液を塗布する硬
基板塗布装置に用いられ、前記硬基板に塗布した塗布液
を乾燥する硬基板乾燥方法において、前記硬基板の上下
面を反転させてその塗布面を上にし、この硬基板を前記
塗布面にほぼ垂直な軸回りに回転させつつ前記塗布面を
乾燥させることを特徴とする硬基板乾燥方法、によって
も達成される。
【0015】ここに硬基板の回転速度は変化させてもよ
い。例えば塗布液の種類や溶媒によっては塗布液の粘性
が異なり、乾燥の進行に伴ってもこの粘性が変化するか
ら、この粘性変化に回転速度を適合させて段階的あるい
は連続的に変化させるのがよい。乾燥中には塗布面に乾
燥用風を当てるのがよいが、この乾燥用風は塗布面に対
して垂直上方、斜め上方あるいは横のいずれか一方向あ
るいは複数方向から供給することができる。この風速は
硬基板の寸法にも依存するが、液晶表示板用のカラーフ
ィルタの製造の場合には、大体1〜5m/secにする
のが好ましい。
い。例えば塗布液の種類や溶媒によっては塗布液の粘性
が異なり、乾燥の進行に伴ってもこの粘性が変化するか
ら、この粘性変化に回転速度を適合させて段階的あるい
は連続的に変化させるのがよい。乾燥中には塗布面に乾
燥用風を当てるのがよいが、この乾燥用風は塗布面に対
して垂直上方、斜め上方あるいは横のいずれか一方向あ
るいは複数方向から供給することができる。この風速は
硬基板の寸法にも依存するが、液晶表示板用のカラーフ
ィルタの製造の場合には、大体1〜5m/secにする
のが好ましい。
【0016】硬基板は塗布面を水平にして垂直な軸回り
に回転させるのが好ましい。この回転速度は前記のカラ
ーフィルタの製造時には30rpm以上にするのがよ
い。しかし塗布面を斜めに傾斜させた状態あるいは垂直
に起立させた状態で回転させてもよい。例えば塗布液の
溶媒の蒸気が周囲の空気よりも重い場合(蒸気の比重が
空気の比重よりも大きい場合)には、硬基板を斜めある
いは垂直に立てて回転させれば、溶媒の蒸気が円滑に下
方へ流れ、効果が大きい。
に回転させるのが好ましい。この回転速度は前記のカラ
ーフィルタの製造時には30rpm以上にするのがよ
い。しかし塗布面を斜めに傾斜させた状態あるいは垂直
に起立させた状態で回転させてもよい。例えば塗布液の
溶媒の蒸気が周囲の空気よりも重い場合(蒸気の比重が
空気の比重よりも大きい場合)には、硬基板を斜めある
いは垂直に立てて回転させれば、溶媒の蒸気が円滑に下
方へ流れ、効果が大きい。
【0017】第2の目的は、硬基板の一方の面に塗布液
を塗布する硬基板塗布装置に用いる硬基板乾燥装置にお
いて、前記硬基板をその塗布面を上にして保持し塗布面
に対して略垂直な軸回りに回転させる回転手段と、この
回転手段によって回転される前記硬基板の塗布面に乾燥
用風を当てる送風手段とを備えることを特徴とする硬基
板乾燥装置により達成される。ここに送風手段に代え
て、減圧雰囲気中で乾燥させることもできる。
を塗布する硬基板塗布装置に用いる硬基板乾燥装置にお
いて、前記硬基板をその塗布面を上にして保持し塗布面
に対して略垂直な軸回りに回転させる回転手段と、この
回転手段によって回転される前記硬基板の塗布面に乾燥
用風を当てる送風手段とを備えることを特徴とする硬基
板乾燥装置により達成される。ここに送風手段に代え
て、減圧雰囲気中で乾燥させることもできる。
【0018】同一の目的はロッド外周にワイヤを密着さ
せて巻付けたマイクロロッドバーの下部を塗布液槽に浸
漬し、このマイクロロッドバーとその上方に対向配置さ
れたニップローラとの間に硬基板を挟んで送ることによ
り、前記硬基板の下面に塗布液を塗布する硬基板塗布装
置に用いる硬基板乾燥装置において、前記硬基板をその
塗布面を上に反転させる反転手段と、この反転された前
記硬基板をその塗布面に対して略垂直な軸回りに回転さ
せる回転手段と、この回転手段によって回転される前記
硬基板の塗布面に乾燥用風を当てる送風手段とを備える
ことを特徴とする硬基板乾燥装置、によっても達成され
る。
せて巻付けたマイクロロッドバーの下部を塗布液槽に浸
漬し、このマイクロロッドバーとその上方に対向配置さ
れたニップローラとの間に硬基板を挟んで送ることによ
り、前記硬基板の下面に塗布液を塗布する硬基板塗布装
置に用いる硬基板乾燥装置において、前記硬基板をその
塗布面を上に反転させる反転手段と、この反転された前
記硬基板をその塗布面に対して略垂直な軸回りに回転さ
せる回転手段と、この回転手段によって回転される前記
硬基板の塗布面に乾燥用風を当てる送風手段とを備える
ことを特徴とする硬基板乾燥装置、によっても達成され
る。
【0019】回転手段を複数備え、反転手段で反転され
た硬基板を順次異なる回転手段に供給して乾燥をそれぞ
れ別々に行ってもよい。この場合には、回転手段におけ
る乾燥処理時間が塗布液の塗布時間よりも長くなっても
塗布装置を停止させることなく連続処理することが可能
になり、装置の稼働率を上げることができる。複数の回
転手段は上下方向に多段に配設してもよいし、硬基板の
搬送方向に対して直交方向に配列してもおいてもよい。
た硬基板を順次異なる回転手段に供給して乾燥をそれぞ
れ別々に行ってもよい。この場合には、回転手段におけ
る乾燥処理時間が塗布液の塗布時間よりも長くなっても
塗布装置を停止させることなく連続処理することが可能
になり、装置の稼働率を上げることができる。複数の回
転手段は上下方向に多段に配設してもよいし、硬基板の
搬送方向に対して直交方向に配列してもおいてもよい。
【0020】第2の目的はロッド外周にワイヤを密着さ
せて巻付けたマイクロロッドバーの下部を塗布液槽に浸
漬し、このマイクロロッドバーとその上方に対向配置さ
れたニップローラとの間に硬基板を挟んで送ることによ
り、前記硬基板の下面に塗布液を塗布する硬基板塗布装
置に用いる硬基板乾燥装置において、前記硬基板をその
塗布面を上に反転させる反転手段と、この反転された前
記硬基板をその塗布面に対して略垂直な軸回りに回転さ
せる回転手段と、この回転手段を収容し前記硬基板を減
圧雰囲気中で乾燥させる減圧室とを備えることを特徴と
する硬基板乾燥装置によっても達成できる。
せて巻付けたマイクロロッドバーの下部を塗布液槽に浸
漬し、このマイクロロッドバーとその上方に対向配置さ
れたニップローラとの間に硬基板を挟んで送ることによ
り、前記硬基板の下面に塗布液を塗布する硬基板塗布装
置に用いる硬基板乾燥装置において、前記硬基板をその
塗布面を上に反転させる反転手段と、この反転された前
記硬基板をその塗布面に対して略垂直な軸回りに回転さ
せる回転手段と、この回転手段を収容し前記硬基板を減
圧雰囲気中で乾燥させる減圧室とを備えることを特徴と
する硬基板乾燥装置によっても達成できる。
【0021】この装置によれば塗布液が高沸点溶媒を含
む場合に塗布液の均一な蒸発を促進できる。この場合に
減圧室内で硬基板を加温しておけば乾燥は一層速やかに
行うことができる。また減圧雰囲気下では硬基板の回転
速度は約60rpm以上に設定するのがよく、溶媒によ
ってはこの回転速度を段階的あるいは連続的に変化させ
てもよい。
む場合に塗布液の均一な蒸発を促進できる。この場合に
減圧室内で硬基板を加温しておけば乾燥は一層速やかに
行うことができる。また減圧雰囲気下では硬基板の回転
速度は約60rpm以上に設定するのがよく、溶媒によ
ってはこの回転速度を段階的あるいは連続的に変化させ
てもよい。
【0022】
【発明の実施態様】図1は本発明の一実施態様の全体配
置図、図2はその斜視図、図3は回転手段の斜視図、図
4は回転手段の他の実施態様を示す斜視図である。
置図、図2はその斜視図、図3は回転手段の斜視図、図
4は回転手段の他の実施態様を示す斜視図である。
【0023】図において、符号10は液晶板のカラーフ
ィルタに用いるガラス基板、あるいはヒータや雨滴付着
防止用の薄膜をコーティングする自動車用窓ガラスに用
いるガラス基板であり、本発明における硬基板となるも
のである。このガラス基板10は例えば幅300〜65
0mm、長さ400〜900mm、厚さ0.5〜1.1mmの
ものである。
ィルタに用いるガラス基板、あるいはヒータや雨滴付着
防止用の薄膜をコーティングする自動車用窓ガラスに用
いるガラス基板であり、本発明における硬基板となるも
のである。このガラス基板10は例えば幅300〜65
0mm、長さ400〜900mm、厚さ0.5〜1.1mmの
ものである。
【0024】12は塗布液槽、14はマイクロロッドバ
ーである。マイクロロッドバー14は断面円形のステン
レス製ロッドの表面に細いステンレスのワイヤを密着す
るように巻き付けたものであり、ガラス基板10の進行
方向と同方向に回転される。このマイクロロッドバー1
4はガラス基板10との接触部の直前に液溜りを形成し
つつガラス基板10に液を塗布するものである。マイク
ロロッドバー14は塗布液槽12の中に設けたバックア
ップ材(図示せず)に載った状態でモータ駆動される。
ーである。マイクロロッドバー14は断面円形のステン
レス製ロッドの表面に細いステンレスのワイヤを密着す
るように巻き付けたものであり、ガラス基板10の進行
方向と同方向に回転される。このマイクロロッドバー1
4はガラス基板10との接触部の直前に液溜りを形成し
つつガラス基板10に液を塗布するものである。マイク
ロロッドバー14は塗布液槽12の中に設けたバックア
ップ材(図示せず)に載った状態でモータ駆動される。
【0025】塗布液はマイクロロッドバー14の下部が
十分に浸るようにその液面が一定に管理されている。な
おマイクロロッドバーバー14の外径(直径)は約8〜
12mmである。20はニップローラであり、マイクロロ
ッドバー14の上方に保持されている。
十分に浸るようにその液面が一定に管理されている。な
おマイクロロッドバーバー14の外径(直径)は約8〜
12mmである。20はニップローラであり、マイクロロ
ッドバー14の上方に保持されている。
【0026】ガラス基板10はその左右両縁を搬送ロー
ラ22に載せた状態で図1〜3の左側から一定速度で搬
送され、その前縁がマイクロロッドバー14とニップロ
ーラ20の間に進入する。
ラ22に載せた状態で図1〜3の左側から一定速度で搬
送され、その前縁がマイクロロッドバー14とニップロ
ーラ20の間に進入する。
【0027】このガラス基板10はそれ以後はマイクロ
ロッドバー14およびニップローラ20の回転により右
側へ一定速度で送られ、その間にマイクロロッドバー1
4によってガラス基板10の下面に液が塗布されるもの
である。そして塗布が終ったガラス基板10はその左右
両縁を搬送ローラ22に載せて反転手段24に送られ
る。
ロッドバー14およびニップローラ20の回転により右
側へ一定速度で送られ、その間にマイクロロッドバー1
4によってガラス基板10の下面に液が塗布されるもの
である。そして塗布が終ったガラス基板10はその左右
両縁を搬送ローラ22に載せて反転手段24に送られ
る。
【0028】反転手段24は、図1、2に示すように、
ガラス基板10の進行方向に直交する軸線Aを中心にし
て一体に回動する左右一対のアーム26と、このアーム
26に取付けられた適宜数の爪28(図2)と、駆動部
30とを持つ。左右一対のアーム26はガラス基板10
の幅よりも少し大きな間隔を空けて対向する。アーム2
6は、マイクロロッドバー14とニップローラ20との
間を通って下面に塗布されたガラス基板10の上面(非
塗布面)に上方から接近し、両アーム26、26の間に
爪28によってガラス基板10を保持する。
ガラス基板10の進行方向に直交する軸線Aを中心にし
て一体に回動する左右一対のアーム26と、このアーム
26に取付けられた適宜数の爪28(図2)と、駆動部
30とを持つ。左右一対のアーム26はガラス基板10
の幅よりも少し大きな間隔を空けて対向する。アーム2
6は、マイクロロッドバー14とニップローラ20との
間を通って下面に塗布されたガラス基板10の上面(非
塗布面)に上方から接近し、両アーム26、26の間に
爪28によってガラス基板10を保持する。
【0029】なおこの時搬送ローラ22とアーム26と
の干渉を避けるために、ガラス基板10はアーム26に
よる取上げ位置まで送られるとその両側縁が搬送ローラ
22Aに代って下方から上昇する複数のピン32で支持
される。また搬送ローラ22Aが下降して搬送ローラ2
2Aとアーム26との干渉が防止される。ガラス基板1
0がアーム26に保持されてピン32から離れて上方へ
取上げられると、ピン32が下降して搬送ローラ22A
が上昇し、次の塗布済みのガラス基板10がこの搬送ロ
ーラ22A上に移動してくるのを待つ。
の干渉を避けるために、ガラス基板10はアーム26に
よる取上げ位置まで送られるとその両側縁が搬送ローラ
22Aに代って下方から上昇する複数のピン32で支持
される。また搬送ローラ22Aが下降して搬送ローラ2
2Aとアーム26との干渉が防止される。ガラス基板1
0がアーム26に保持されてピン32から離れて上方へ
取上げられると、ピン32が下降して搬送ローラ22A
が上昇し、次の塗布済みのガラス基板10がこの搬送ロ
ーラ22A上に移動してくるのを待つ。
【0030】アーム26は爪28によってガラス基板1
0を保持したまま駆動部30によって図1、2で時計方
向に回動され、ガラス基板10の上下面を反転させる。
そして反対側のピン34に載せる。このピン34に両側
縁を載せたガラス基板10は、塗布面を上にしたままリ
フト装置36(図3)によって回転手段38に送られ
る。ここにリフト装置36はガラス基板10の両側縁に
係合してガラス基板10を移送し、塗布面に傷を付けな
いようにするのは勿論である。
0を保持したまま駆動部30によって図1、2で時計方
向に回動され、ガラス基板10の上下面を反転させる。
そして反対側のピン34に載せる。このピン34に両側
縁を載せたガラス基板10は、塗布面を上にしたままリ
フト装置36(図3)によって回転手段38に送られ
る。ここにリフト装置36はガラス基板10の両側縁に
係合してガラス基板10を移送し、塗布面に傷を付けな
いようにするのは勿論である。
【0031】回転手段38は駆動部40によって回転駆
動される円盤42を備える。この円盤42は水平面内で
回転すると共に、その上面に複数のピン44が取り付け
られている。これらのピン44はリフト装置36によっ
て送られてくるガラス基板10の両側縁に係合し、この
ガラス基板10を水平な位置に保持する。リフト装置3
6はガラス基板10をピン44に載せると反転手段24
と回転手段38との中間付近の上方へ戻って待機する。
この状態で駆動部40によって円盤42を回転させれ
ば、回転手段34はガラス基板10をこの円盤42と一
体に回転する。
動される円盤42を備える。この円盤42は水平面内で
回転すると共に、その上面に複数のピン44が取り付け
られている。これらのピン44はリフト装置36によっ
て送られてくるガラス基板10の両側縁に係合し、この
ガラス基板10を水平な位置に保持する。リフト装置3
6はガラス基板10をピン44に載せると反転手段24
と回転手段38との中間付近の上方へ戻って待機する。
この状態で駆動部40によって円盤42を回転させれ
ば、回転手段34はガラス基板10をこの円盤42と一
体に回転する。
【0032】46は送風手段であり、この回転中のガラ
ス基板10の上面に乾燥用の風を送る。この風はガラス
基板10に上方から垂直に当たるようにしたり、斜め上
方から当たるようにしたり、真横から当たるようにして
もよい。図1の46Aは上から垂直に当てる送風手段
を、46Bは斜め上から当てる送風手段を、46Cは真
横から当てる送風手段を示す。
ス基板10の上面に乾燥用の風を送る。この風はガラス
基板10に上方から垂直に当たるようにしたり、斜め上
方から当たるようにしたり、真横から当たるようにして
もよい。図1の46Aは上から垂直に当てる送風手段
を、46Bは斜め上から当てる送風手段を、46Cは真
横から当てる送風手段を示す。
【0033】ここに送風手段46の風向きと風速は、ガ
ラス基板10の寸法や、塗布液の溶媒の特性、回転手段
38の回転速度などによって変えるべきである。例えば
回転速度を30rpmとした時には風速は1〜5m/s
ecの範囲内で設定するのがよい。
ラス基板10の寸法や、塗布液の溶媒の特性、回転手段
38の回転速度などによって変えるべきである。例えば
回転速度を30rpmとした時には風速は1〜5m/s
ecの範囲内で設定するのがよい。
【0034】この回転手段38において乾燥した後、ガ
ラス基板10を所定の回転角位置で停止させる。そして
前記リフト装置36と同様な他のリフト装置(図示せ
ず)によってこのガラス基板10を回転手段38から取
り上げ、他の搬送ローラ48に載せる。次にこの搬送ロ
ーラ48を回転駆動してガラス基板10を次の工程に送
る(図3参照)。
ラス基板10を所定の回転角位置で停止させる。そして
前記リフト装置36と同様な他のリフト装置(図示せ
ず)によってこのガラス基板10を回転手段38から取
り上げ、他の搬送ローラ48に載せる。次にこの搬送ロ
ーラ48を回転駆動してガラス基板10を次の工程に送
る(図3参照)。
【0035】以上説明した実施態様では、回転手段38
はガラス基板10を水平に保持して垂直な軸回りに回転
させている。しかしガラス基板10は図1の回転手段3
8Aに示すように、回転軸を傾けた状態で回転させても
よい。すなわちこの回転手段38Aは円盤42Aを水平
にして待機し、水平に搬送されて来るガラス基板10を
円盤42Aに設けたピン44Aに保持した後、全体を傾
けて保持される。そして駆動部40Aが作動し、ガラス
基板10を傾けたまま回転させる。回転手段38Aはそ
の回転軸を水平にし塗布面を垂直にしてガラス基板10
を回転させてもよい。
はガラス基板10を水平に保持して垂直な軸回りに回転
させている。しかしガラス基板10は図1の回転手段3
8Aに示すように、回転軸を傾けた状態で回転させても
よい。すなわちこの回転手段38Aは円盤42Aを水平
にして待機し、水平に搬送されて来るガラス基板10を
円盤42Aに設けたピン44Aに保持した後、全体を傾
けて保持される。そして駆動部40Aが作動し、ガラス
基板10を傾けたまま回転させる。回転手段38Aはそ
の回転軸を水平にし塗布面を垂直にしてガラス基板10
を回転させてもよい。
【0036】回転手段38、38Aは複数設けておくの
が望ましい。すなわち回転手段38、38Aにおける乾
燥に要する時間は、通常ガラス基板10の塗布に要する
時間よりも長いから、塗布が済んだガラス基板10を順
次異なる回転手段38、38Aに送って乾燥させること
により、塗布速度を下げることなく処理を進めることが
可能になるからである。
が望ましい。すなわち回転手段38、38Aにおける乾
燥に要する時間は、通常ガラス基板10の塗布に要する
時間よりも長いから、塗布が済んだガラス基板10を順
次異なる回転手段38、38Aに送って乾燥させること
により、塗布速度を下げることなく処理を進めることが
可能になるからである。
【0037】複数の回転手段38、38Aは、図2に示
すようにガラス基板10の進行方向に直交して水平面内
で移動可能に設け、空いた回転手段38、38Aをガラ
ス基板10の搬送路内に進退可能にすることができる。
また図4に示すように複数の回転手段38Bを上下方向
に移動可能に設けてもよい。複数の回転手段38、38
A、38Bを設ける場合には、各回転手段38、38
A、38Bに対応して乾燥用風を送る送風手段46をそ
れぞれ設けておくのがよい。
すようにガラス基板10の進行方向に直交して水平面内
で移動可能に設け、空いた回転手段38、38Aをガラ
ス基板10の搬送路内に進退可能にすることができる。
また図4に示すように複数の回転手段38Bを上下方向
に移動可能に設けてもよい。複数の回転手段38、38
A、38Bを設ける場合には、各回転手段38、38
A、38Bに対応して乾燥用風を送る送風手段46をそ
れぞれ設けておくのがよい。
【0038】塗布液が高沸点溶媒を含む場合には、大気
圧中では溶媒の蒸発が遅いため、減圧雰囲気下で処理す
るのがよい。図4の50は減圧室であり、回転手段38
Bはこの減圧室50内に収容される。減圧室50内は真
空ポンプ52によって減圧される。例えば減圧室50内
は1Torr(mmHg)以下に減圧する。この減圧室50内の
温度は周囲より高く保っておけば、高沸点溶媒の蒸発が
一層促進される。減圧雰囲気下で回転する場合には、蒸
発が促進されて蒸発が不均一に進行し易くなるので、蒸
発を均一に行わせて蒸発ムラの発生を防ぐために回転速
度を高くするのが望ましい。例えば60rpm以上にす
ることが望ましい。
圧中では溶媒の蒸発が遅いため、減圧雰囲気下で処理す
るのがよい。図4の50は減圧室であり、回転手段38
Bはこの減圧室50内に収容される。減圧室50内は真
空ポンプ52によって減圧される。例えば減圧室50内
は1Torr(mmHg)以下に減圧する。この減圧室50内の
温度は周囲より高く保っておけば、高沸点溶媒の蒸発が
一層促進される。減圧雰囲気下で回転する場合には、蒸
発が促進されて蒸発が不均一に進行し易くなるので、蒸
発を均一に行わせて蒸発ムラの発生を防ぐために回転速
度を高くするのが望ましい。例えば60rpm以上にす
ることが望ましい。
【0039】以上の実施態様では、ガラス基板10は反
転手段24および回転手段38、38A、38Bにおい
てそれぞれピン44、44A、44Bで保持され固定さ
れるが、ピンに代えて吸盤などでガラス基板10の縁を
保持するものなどであってもよい。また回転手段38、
38A、38Bは、通常の大気圧中で蒸発する溶媒を含
む塗布液に対しては、約30rpm以上で回転させるの
がよいが、乾燥の進行と共に残留溶媒の粘度が上昇して
ゆくから、回転速度もこの粘度の上昇に対応させて段階
的あるいは連続的に上昇させることが可能である。
転手段24および回転手段38、38A、38Bにおい
てそれぞれピン44、44A、44Bで保持され固定さ
れるが、ピンに代えて吸盤などでガラス基板10の縁を
保持するものなどであってもよい。また回転手段38、
38A、38Bは、通常の大気圧中で蒸発する溶媒を含
む塗布液に対しては、約30rpm以上で回転させるの
がよいが、乾燥の進行と共に残留溶媒の粘度が上昇して
ゆくから、回転速度もこの粘度の上昇に対応させて段階
的あるいは連続的に上昇させることが可能である。
【0040】以上の実施態様はマイクロロッドバーを用
いてカラーフィルタなどを製造するものであるが、この
発明はマイクロロッドバーを用いない他の方法で塗布を
行う場合にも適用でき、その場合を包含する。例えば硬
基板を挟む一対のロールの一方に他の塗布液供給用ロー
ルを転接させながら塗布液供給量を調節するロールコー
タを用いる方法がある。この場合硬基板に接触して塗布
するロールを硬基板送り方向に回転させる方式(フォワ
ードロールコーター)と逆方向に回転させる方式(リバ
ースロールコーター)とがある。
いてカラーフィルタなどを製造するものであるが、この
発明はマイクロロッドバーを用いない他の方法で塗布を
行う場合にも適用でき、その場合を包含する。例えば硬
基板を挟む一対のロールの一方に他の塗布液供給用ロー
ルを転接させながら塗布液供給量を調節するロールコー
タを用いる方法がある。この場合硬基板に接触して塗布
するロールを硬基板送り方向に回転させる方式(フォワ
ードロールコーター)と逆方向に回転させる方式(リバ
ースロールコーター)とがある。
【0041】また表面に凹凸の彫刻加工を施したグラビ
アロールによって塗布液を硬基板に転写させるグラビア
コータもある。また押出し機で塗布液をフィルム状に押
し出しながら硬基板にコーティングするエキストルージ
ョンコーター(Extrusion Coater、押出しコーター)も
ある。塗布液を膜状に流下させその下をコンベアで硬基
板を送ることにより硬基板の表面に塗布するフローコー
ター(Curtain Flow Coater、カーテンフローコータ
ー)などもある。本発明はこれら種々の方法で塗布した
塗布面を均一にかつムラなく乾燥させるのに適する。
アロールによって塗布液を硬基板に転写させるグラビア
コータもある。また押出し機で塗布液をフィルム状に押
し出しながら硬基板にコーティングするエキストルージ
ョンコーター(Extrusion Coater、押出しコーター)も
ある。塗布液を膜状に流下させその下をコンベアで硬基
板を送ることにより硬基板の表面に塗布するフローコー
ター(Curtain Flow Coater、カーテンフローコータ
ー)などもある。本発明はこれら種々の方法で塗布した
塗布面を均一にかつムラなく乾燥させるのに適する。
【0042】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、塗布面を上に
してこの塗布面に垂直な軸回りに硬基板を回転させつつ
塗布膜を乾燥させるものであるから、塗布膜の乾燥ムラ
の発生を防ぎ、塗布ムラを防止することができる。ここ
に塗布方法としてマイクロロッドバーを用いることがで
き、この場合には膜厚の均一性を非常に良くすることが
でき、カラーフィルタの製造に適用することができる
(請求項2)。
してこの塗布面に垂直な軸回りに硬基板を回転させつつ
塗布膜を乾燥させるものであるから、塗布膜の乾燥ムラ
の発生を防ぎ、塗布ムラを防止することができる。ここ
に塗布方法としてマイクロロッドバーを用いることがで
き、この場合には膜厚の均一性を非常に良くすることが
でき、カラーフィルタの製造に適用することができる
(請求項2)。
【0043】ここに回転速度は、溶媒の粘度変化などを
考慮して変化させることが望ましい(請求項2)。回転
速度は段階的あるいは連続的に変化させることができる
のは勿論である。塗布面には乾燥用風を当てるのがよ
く、この乾燥用風は塗布面に対して垂直に当てたり、塗
布面に対して斜めに当てたり、塗布面に横方向から当て
たりでき、複数の方向から当てるようにしてもよい(請
求項4)。
考慮して変化させることが望ましい(請求項2)。回転
速度は段階的あるいは連続的に変化させることができる
のは勿論である。塗布面には乾燥用風を当てるのがよ
く、この乾燥用風は塗布面に対して垂直に当てたり、塗
布面に対して斜めに当てたり、塗布面に横方向から当て
たりでき、複数の方向から当てるようにしてもよい(請
求項4)。
【0044】硬基板は塗布面を水平に置き垂直な軸回り
に回転することができる(請求項5)。溶媒の蒸気が空
気より重い場合には、塗布面を傾けて回転させるのがよ
い(請求項6)。溶媒の重い蒸気が傾いた塗布面に沿っ
て円滑に下方へ流れるからである。
に回転することができる(請求項5)。溶媒の蒸気が空
気より重い場合には、塗布面を傾けて回転させるのがよ
い(請求項6)。溶媒の重い蒸気が傾いた塗布面に沿っ
て円滑に下方へ流れるからである。
【0045】請求項7の発明によれば、請求項1の方法
の実施に直接使用する装置が得られる。ここに送風手段
に代えて減圧雰囲気下で乾燥させることもできる(請求
項8)。また塗布方式としてはマイクロロッドバーを用
いることができるが(請求項9)、他の方式で塗布して
もよい。
の実施に直接使用する装置が得られる。ここに送風手段
に代えて減圧雰囲気下で乾燥させることもできる(請求
項8)。また塗布方式としてはマイクロロッドバーを用
いることができるが(請求項9)、他の方式で塗布して
もよい。
【0046】また回転手段を複数設けておき、塗布が済
んで反転された硬基板を順次異なる回転手段に送って別
々に乾燥することができる(請求項10)。この場合に
は1枚の硬基板の塗布に要する時間が乾燥に要する時間
よりも短くても、塗布装置を停止させることなく連続処
理を行うことが可能になり、装置の稼働率が上がり、1
枚の処理に要する時間(タクト)を短縮することが可能
になる。
んで反転された硬基板を順次異なる回転手段に送って別
々に乾燥することができる(請求項10)。この場合に
は1枚の硬基板の塗布に要する時間が乾燥に要する時間
よりも短くても、塗布装置を停止させることなく連続処
理を行うことが可能になり、装置の稼働率が上がり、1
枚の処理に要する時間(タクト)を短縮することが可能
になる。
【0047】回転手段は減圧室に収容し、減圧下で硬基
板を回転し乾燥させてもよい(請求項11)。この場合
には高沸点溶媒を含む塗布液の蒸発を促進できる。この
場合に減圧室内を加温しておけば溶媒は一層蒸発し易く
なる。
板を回転し乾燥させてもよい(請求項11)。この場合
には高沸点溶媒を含む塗布液の蒸発を促進できる。この
場合に減圧室内を加温しておけば溶媒は一層蒸発し易く
なる。
【図1】本発明の一実施態様の全体配置図
【図2】その斜視図
【図3】回転手段の斜視図
【図4】回転手段の他の実施態様を示す斜視図
10 硬基板としてのガラス基板 12 塗布液槽 14 マイクロロッドバー 20 ニップローラ 22、22A、48 搬送ローラ 24 反転手段 38、38A、38B 回転手段 46 送風手段 50 減圧室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 信哉 神奈川県綾瀬市小園1005番地 富士マイク ログラフィックス株式会社内
Claims (11)
- 【請求項1】 硬基板の一方の面に塗布した塗布液を乾
燥するための硬基板乾燥方法において、塗布面を上にし
た状態で、前記硬基板を前記塗布面にほぼ垂直な軸回り
に回転させつつ乾燥させることを特徴とする硬基板乾燥
方法。 - 【請求項2】 ロッド外周にワイヤを密着させて巻付け
たマイクロロッドバーの下部を塗布液槽に浸漬し、この
マイクロロッドバーとその上方に対向配置されたニップ
ローラとの間に硬基板を挟んで一定速度で送ることによ
り、前記硬基板の下面に塗布液を塗布する硬基板塗布装
置に用いられ、前記硬基板に塗布した塗布液を乾燥する
硬基板乾燥方法において、前記硬基板の上下面を反転さ
せてその塗布面を上にし、この硬基板を前記塗布面にほ
ぼ垂直な軸回りに回転させつつ前記塗布面を乾燥させる
ことを特徴とする硬基板乾燥方法。 - 【請求項3】 乾燥中に硬基板の回転速度を変化させる
請求項1または2の硬基板乾燥方法。 - 【請求項4】 塗布面に対して垂直上方、斜め上方およ
び横のいずれか一方向あるいは複数方向から塗布面に乾
燥用風を当てつつ塗布面を乾燥させる請求項1または2
または3の硬基板乾燥方法。 - 【請求項5】 硬基板は塗布面を水平にして回転される
請求項1〜4のいずれかの硬基板乾燥方法。 - 【請求項6】 硬基板は塗布面を水平面に対して傾けた
状態で回転される請求項1〜5のいずれかの硬基板乾燥
方法。 - 【請求項7】 硬基板の一方の面に塗布液を塗布する硬
基板塗布装置に用いる硬基板乾燥装置において、前記硬
基板をその塗布面を上にして保持し塗布面に対して略垂
直な軸回りに回転させる回転手段と、この回転手段によ
って回転される前記硬基板の塗布面に乾燥用風を当てる
送風手段とを備えることを特徴とする硬基板乾燥装置。 - 【請求項8】 硬基板の一方の面に塗布液を塗布する硬
基板塗布装置に用いる硬基板乾燥装置において、前記硬
基板をその塗布面を上にして保持し塗布面に対して略垂
直な軸回りに回転させる回転手段と、この回転手段を収
容し前記硬基板を減圧雰囲気中で乾燥させる減圧室とを
備えることを特徴とする硬基板乾燥装置。 - 【請求項9】 ロッド外周にワイヤを密着させて巻付け
たマイクロロッドバーの下部を塗布液槽に浸漬し、この
マイクロロッドバーとその上方に対向配置されたニップ
ローラとの間に硬基板を挟んで送ることにより、前記硬
基板の下面に塗布液を塗布する硬基板塗布装置に用いる
硬基板乾燥装置において、前記硬基板をその塗布面を上
に反転させる反転手段と、この反転された前記硬基板を
その塗布面に対して略垂直な軸回りに回転させる回転手
段と、この回転手段によって回転される前記硬基板の塗
布面に乾燥用風を当てる送風手段とを備えることを特徴
とする硬基板乾燥装置。 - 【請求項10】 複数の回転手段を備え、反転手段で反
転された硬基板が順次異なる回転手段に供給され、複数
の硬基板が異なる回転手段でそれぞれ別々に乾燥される
請求項7〜9のいずれかの硬基板乾燥装置。 - 【請求項11】 ロッド外周にワイヤを密着させて巻付
けたマイクロロッドバーの下部を塗布液槽に浸漬し、こ
のマイクロロッドバーとその上方に対向配置されたニッ
プローラとの間に硬基板を挟んで送ることにより、前記
硬基板の下面に塗布液を塗布する硬基板塗布装置に用い
る硬基板乾燥装置において、前記硬基板をその塗布面を
上に反転させる反転手段と、この反転された前記硬基板
をその塗布面に対して略垂直な軸回りに回転させる回転
手段と、この回転手段を収容し前記硬基板を減圧雰囲気
中で乾燥させる減圧室とを備えることを特徴とする硬基
板乾燥装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10599698A JPH11294949A (ja) | 1998-04-16 | 1998-04-16 | 硬基板乾燥方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10599698A JPH11294949A (ja) | 1998-04-16 | 1998-04-16 | 硬基板乾燥方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11294949A true JPH11294949A (ja) | 1999-10-29 |
Family
ID=14422334
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10599698A Pending JPH11294949A (ja) | 1998-04-16 | 1998-04-16 | 硬基板乾燥方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11294949A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015092619A (ja) * | 2015-01-08 | 2015-05-14 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板乾燥方法及び基板処理装置 |
CN109028882A (zh) * | 2018-07-31 | 2018-12-18 | 张家港卡福新材料有限公司 | 地板成型时清洗用的干燥单元 |
-
1998
- 1998-04-16 JP JP10599698A patent/JPH11294949A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015092619A (ja) * | 2015-01-08 | 2015-05-14 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板乾燥方法及び基板処理装置 |
CN109028882A (zh) * | 2018-07-31 | 2018-12-18 | 张家港卡福新材料有限公司 | 地板成型时清洗用的干燥单元 |
CN109028882B (zh) * | 2018-07-31 | 2023-08-22 | 张家港卡福新材料有限公司 | 地板成型时清洗用的干燥单元 |
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