JP3808123B2 - 異常陰影の検出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は放射線画像における腫瘤陰影に代表される異常陰影の検出方法に関し、詳細にはその検出した異常陰影候補のうち、より確定的な異常陰影候補を検出する異常陰影の検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、種々の画像取得方法により得られた画像を表す画像信号に対して、階調処理や周波数処理等の画像処理を施し、画像の観察読影性能を向上させることが行われている。特に人体を被写体とした放射線画像のような医用画像の分野においては、医師等の専門家が、得られた画像に基づいて患者の疾病や傷害の有無を的確に診断する必要があり、その画像の読影性能を向上させる画像処理は不可欠なものとなっている。
【0003】
このような画像処理においては、その画像全体を処理の対象とする場合もあるが、検査や診断の目的がある程度明確な場合は、その目的に適した所望の画像部分だけを選択的に強調処理することもある。
【0004】
通常、そのような画像部分の選択は、画像処理が施される以前の原画像を観察読影者が観て、必要に応じて手動で行うものであるが、選択される対象画像部分や指定される範囲は観察者の経験や画像読影能力の高低によって左右され客観的なものとならない虞がある。
【0005】
例えば乳癌の検査を目的として撮影された放射線画像においては、その放射線画像から癌化部分の特徴の一つである腫瘤陰影を抽出することが必要であるが、必ずしも的確にその腫瘤陰影の範囲を指定できるとは限らない。このため、観察者の技量に依存せずに、腫瘤陰影を始めとする異常陰影を客観的に検出することが求められている。
【0006】
この要望に応えるものの一つとしてアイリスフィルター処理(以下、本明細書中、アイリスフィルターの演算ということもある)が提案されている(小畑他「DR画像における腫瘤影検出(アイリスフィルタ)」電子情報通信学会論文誌 D-II Vol.J75-D-II No.3 P663〜670 1992年3月参照)。このアイリスフィルター処理は、特に乳癌における特徴的形態の一つである腫瘤陰影を検出するのに有効な手法として研究されているが、対象画像としては、このようなマンモグラムにおける腫瘤陰影に限るものではなく、その画像を表す画像信号の勾配が集中しているものについては、いかなる画像部分に対しても適用することができる。
【0007】
以下、腫瘤陰影の検出処理を例にして、このアイリスフィルターによる画像部分の検出処理の概要について説明する。
【0008】
例えばX線フイルム上における放射線画像(高濃度高信号レベルの画像信号を出力する画像)においては、腫瘤陰影は周囲の画像部分に比べて濃度値がわずかに低いことが知られており、その濃度値の分布は概略円形の周縁部から中心部に向かうにしたがって濃度値が低くなるという濃度値の勾配を有している。したがって腫瘤陰影においては、局所的な濃度値の勾配が認められ、その勾配線は腫瘤の中心方向に集中する。
【0009】
アイリスフィルターは、この濃度値に代表される画像信号の勾配を勾配ベクトルとして算出し、その勾配ベクトルの集中度を出力するものであり、アイリスフィルター処理とはこの勾配ベクトルの集中度を基に腫瘤陰影を検出するものである。
【0010】
すなわち腫瘤陰影内の任意の画素における勾配ベクトルは腫瘤陰影の中心付近を向くが、血管陰影のように細長い陰影では勾配ベクトルが特定の点に集中することはないため、局所的に勾配ベクトルの向きの分布を評価し、特定の点に集中している領域を抽出すれば、それが腫瘤陰影となる。以上がアイリスフィルター処理の基本的な考え方である。以下に具体的なアルゴリズムのステップを示す。
【0011】
(ステップ1)勾配ベクトルの計算
対象となる画像を構成する全ての画素について、各画素jごとに、下記式(1)に示す計算式に基づいた画像データの勾配ベクトルの向きθを求める。
【0012】
【数1】
Figure 0003808123
【0013】
ここでf1 〜f16は、図3に示すように、その画素jを中心とした縦5画素×横5画素のマスクの外周上の画素に対応した画素値(画像データ)である。
【0014】
(ステップ2)勾配ベクトルの集中度の算出
次に、対象となる画像を構成する全ての画素について、各画素ごとに、その画素を注目画素とする勾配ベクトルの集中度Cを次式(2)にしたがって算出する。
【0015】
【数2】
Figure 0003808123
【0016】
ここでNは注目画素を中心に半径Rの円内に存在する画素の数、θj は、注目画素とその円内の各画素jとを結ぶ直線と、その各画素jにおける上記式(1)で算出された勾配ベクトルとがなす角である(図4参照)。したがって上記式(2)で表される集中度Cが大きな値となるのは、各画素jの勾配ベクトルの向きが注目画素に集中する場合である。
【0017】
ところで、腫瘤陰影近傍の各画素jの勾配ベクトルは、腫瘤陰影のコントラストの大小に拘らず、略その腫瘤陰影の中心部を向くため、上記集中度Cが大きな値を採る注目画素は、腫瘤陰影の中心部の画素ということができる。一方、血管などの線状パターンの陰影は勾配ベクトルの向きが一定方向に偏るため集中度Cの値は小さい。したがって、画像を構成する全ての画素についてそれぞれ注目画素に対する上記集中度Cの値を算出し、その集中度Cの値が予め設定された閾値を上回るか否かを評価することによって、腫瘤陰影を検出することができる。すなわち、このフィルターは通常の差分フィルターに比べて、血管や乳腺等の影響を受けにくく、腫瘤陰影を効率よく検出できる特長を有している。
【0018】
さらに実際の処理においては、腫瘤の大きさや形状に左右されない検出力を達成するために、フィルターの大きさと形状とを適応的に変化させる工夫がなされる。図5に、そのフィルターを示す。このフィルターは、図4に示すものと異なり、注目画素を中心に2π/M度毎のM種類の方向(図5においては、11.25 度ごとの32方向を例示)の放射状の線上の画素のみで上記集中度の評価を行うものである。
【0019】
ここでi番目の線上にあって、かつ注目画素からn番目の画素の座標([x],[y])は、注目画素の座標を(k,l)とすれば、以下の式(3),(4)で与えられる。
【0020】
【数3】
Figure 0003808123
【0021】
ただし、[x],[y]は、x,yを越えない最大の整数である。
【0022】
さらに、その放射状の線上の各線ごとに最大の集中度が得られる画素までの出力値をその方向についての集中度Cimaxとし、その集中度Cimaxをすべての方向で平均して、その注目画素についての勾配ベクトル群の集中度Cとする。
【0023】
具体的には、まずi番目の放射状の線上において注目画素からn番目の画素までで得られる集中度Ci (n)を下記式(5)により求める。
【0024】
【数4】
Figure 0003808123
【0025】
すなわち式(5)は、注目画素を起点として、終点をRmin からRmax までの範囲内で集中度Ci (n)を算出するものである。
【0026】
ここでRmin とRmax とは、抽出しようとする腫瘤陰影の半径の最小値と最大値である。
【0027】
次に、勾配ベクトル群の集中度Cを下記式(6)および(7)により計算する。
【0028】
【数5】
Figure 0003808123
【0029】
ここで式(6)のCimaxは、式(5)で得られた放射状の線ごとの集中度Ci (n)の最大値であるから、注目画像からその集中度Ci (n)が最大値となる画素までの領域が、その線の方向における腫瘤陰影の候補領域となる。
【0030】
すべての放射状の線について式(6)の計算をしてその各線上における腫瘤陰影の領域を求め、この各線上における腫瘤陰影の領域を隣接する線間で直線または非線形曲線で結ぶことにより、腫瘤陰影の候補となり得る領域の外周縁の形状を特定することができる。
【0031】
そして、式(7)では、この領域内の式(6)で与えられた集中度の最大値Cimaxを放射状の線の全方向(式(7)では32方向の場合を例示)について平均した値を求める。この求められた値を、腫瘤陰影であるか否かを判別するのに適した予め設定した閾値Tと比較することにより、この注目画素を中心とする領域が異常陰影候補となる可能性があるか否かを判別する。
【0032】
なお、式(7)の勾配ベクトル群の集中度Cを評価する領域が勾配ベクトルの分布に応じて大きさと形状が適応的に変化する様子が、外界の明るさに応じて拡大、縮小する人間の目の虹彩(iris)が様子に似ていることから、勾配ベクトルの集中度を利用した腫瘤陰影の候補領域を検出する上述の手法はアイリスフィルター(iris filter )処理と称されている。
【0033】
なお、前述の集中度Ci (n)の計算は式(5)の代わりに、下記式(5)′を用いてもよい。
【0034】
【数6】
Figure 0003808123
【0035】
すなわち式(5′)は、抽出しようとする腫瘤陰影の半径の最小値Rmin に対応した画素を起点として、終点をRmin からRmax までの範囲内で集中度Ci (n)を算出するものである。
【0036】
上述のステップにより、アイリスフィルターは放射線画像から所望とする大きさの腫瘤陰影だけを効果的に検出することができ、特にマンモグラムにおける癌化部分の検出を目的として研究されている。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述のように腫瘤陰影を効果的に検出するアイリスフィルター処理ではあるが、検出された陰影がすべて乳癌を示す腫瘤陰影であるとは限らない。すなわちアイリスフィルター処理は濃度勾配と検出対象の領域の大きさとにのみ基づく検出処理であるため、検出対象の大きさに合致するとともにある程度の濃度勾配を有する画像部分については、それが腫瘤陰影であると否とに拘らず検出することになる。例えば2本の血管が交差した画像部分は、所望の大きさおよびある程度の濃度勾配の集中度を有するため、アイリスフィルター処理によって検出される場合がある。このことから、アイリスフィルター処理は現実の「異常陰影」のみを検出するのではなく、「異常陰影の候補」を検出するに過ぎない。
【0038】
このため実用化の段階においては、より確定的な「異常陰影の候補」、すなわち異常陰影である蓋然性が極めて高い「異常陰影の候補」を検出することが必要であり、「異常陰影の候補」として検出された画像部分のうち現実には「異常陰影」ではない画像部分(以下、擬似異常陰影部分(FP;False Possitive )という)の検出を低減することが必要である。
【0039】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、アイリスフィルター処理等の異常陰影候補を検出する処理によって検出された異常陰影の候補のうち、現実の異常陰影である蓋然性がより高い異常陰影候補のみを検出する検出方法を提供することを目的とするものである。
【0040】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の異常陰影の検出方法は、現実の異常陰影、特に乳癌を表す腫瘤陰影はその陰影領域内において低濃度(高輝度)であって略均一の濃度値(信号値)を有するという特徴に鑑み、予めアイリスフィルター処理等の異常陰影候補を検出する処理によって検出された異常陰影の候補に対して、その異常陰影候補の内部の画像信号のヒストグラム情報を求め、このヒストグラム情報に基づいて、異常陰影である可能性がより高い異常陰影の候補だけを検出するものである。
【0041】
すなわち、本発明の第1の異常陰影の検出方法は、被写体の放射線画像を表す画像信号に基づいて、該画像における異常陰影の候補を検出する放射線画像におけるアイリスフィルター処理等の異常陰影検出方法において、
その検出方法によって検出された異常陰影の候補を対象として、異常陰影の候補の輪郭内部および近傍の画像信号のヒストグラムを求め、このヒストグラムに基づくヒストグラム情報を求め、得られたヒストグラム情報に基づいて、アイリスフィルター処理等で検出された異常陰影の候補のうち異常陰影の確定的な候補を検出することを特徴とするものである。
【0042】
ここで、ヒストグラム情報に基づいて検出するとは、ヒストグラム情報と予め設定した閾値とを比較し、その比較の結果に基づいて検出する方法、ヒストグラム情報同士を比較し、その比較の結果に基づいて検出する等の方法がある。
【0043】
また、ヒストグラム情報としては例えば、ヒストグラムの式(9)で示される分散var を表す第1の指標値、ヒストグラムの式(10)で示されるコントラストcon を表す第2の指標値および前記ヒストグラムの式(11)で示される角モーメントasm を表す第3の指標値のうち少なくとも1つを用いることができる。
【0044】
【数8】
Figure 0003808123
【0045】
そして閾値と比較する方法の場合は、上記第1から第3の指標値のうち用いることとした指標値にそれぞれ対応して1つ乃至3つの閾値を設定し、第1から第3の指標値にそれぞれ対応する閾値を第1の閾値、第2の閾値、第3の閾値とし、これら第1から第3の指標値と対応する第1から第3の閾値とを各別に比較した結果に基づいて確定的な異常陰影の候補を検出する。
【0046】
具体的には、上記第1から第3の指標値のうち比較に用いることとした指標値が第1の指標値のみの場合は、第1の閾値のみを設定し、この第1の指標値と第1の閾値とを比較して、その結果に基づいて確定的な異常陰影の候補を検出すればよく、比較に用いることとした指標値が2つの場合は、その2つの指標値に対応した2つの閾値のみを設定し、この2つの指標値と2つの閾値とを各別に比較して、2つの比較の結果に基づいて確定的な異常陰影の候補を検出すればよく、比較に用いることとした指標値が3つの場合は、その3つの指標値に対応した3つの閾値を設定し、この3つの指標値と3つの閾値とを各別に比較して、3つの比較の結果に基づいて確定的な異常陰影の候補を検出する。
【0047】
なお本発明の第1の異常陰影検出方法は、上述したように各指標値ごとに対応する閾値を設定し、その指標値ごとに閾値と比較し、その各比較の結果を集約した結果に基づいて行う方法に限らず、各指標値のうち少なくとも2つを所定の重み関数で定義して新たな評価関数値として求め、この評価関数値に基づいて行う方法であってもよい。
【0048】
このような重み関数で定義した評価関数値としては、例えばマハラノビス距離(Mahalanobis distance)やフィッシャー(Fisher)の識別関数などを用いることができる。
【0049】
すなわち検出された異常陰影候補領域は一般にn次の特徴量x1,x2,x3,…,xnを用いて、x=(x1,x2,x3,…,xn)という形のn次元空間で表現され、そのn次の各軸を特徴軸(feature axis)という。つまり、特徴抽出で得られる値(上記各指標値)はそれぞれの特徴軸上の値xi(i=1,2,…,n)である。
【0050】
特徴抽出過程によって作られるこのn次のパターン空間が持つべき重要な性質は、入力として与えられるパターン間の類似性がこの空間上でも十分に良く保たれていることである。すなわち、類似したパターンはパターン空間上で近いところにあるという性質がなければ特徴抽出を行った意味がない。そこでパターン空間上に距離の概念を導入する。
【0051】
この距離の概念を表す関数(距離関数)はいくつも考案されており、その代表的なものものとしてユークリッド距離、マハラノビス距離、市街地距離、チェス盤距離、ミンコフスキー(Minkowski )距離などがあり、最も簡単なものはユークリッド距離である。しかし、これはパターンの広がり具合などを考慮していないため本発明の異常陰影検出方法には適さないと考えられる。
【0052】
そこでパターンの広がり具合などを考慮に入れ、最も基本的なマハラノビス距離を用いるのが好適である。
【0053】
マハラノビス距離とは下記式(17)で定義されるDmi を意味し、分布の中心から共分散行列Σで表される超楕円体の重み付けで測る距離である。
【0054】
【数10】
Figure 0003808123
【0055】
具体的には、
【0056】
【外1】
Figure 0003808123
【0057】
このようにマハラノビス距離を評価関数値とした場合には、評価関数値と閾値とを比較するのではなく、評価関数値同士を比較した結果に基づいて異常陰影の検出を行なう。
【0058】
また、上記重み関数で定義した評価関数値として、フィッシャーの識別関数を用いるのも好適である。
【0059】
フィッシャーの識別関数とは下記式(18)で定義される。
【0060】
【数11】
Figure 0003808123
【0061】
ここで式(18)を最大にするとき、2つのクラス(クラス1(正常陰影)とクラス2(異常陰影))の分離度が最大となる。すなわち、
【0062】
【外2】
Figure 0003808123
【0063】
具体的には、
【0064】
【外3】
Figure 0003808123
【0065】
このようにフィッシャーの識別関数を評価関数値とした場合には、評価関数値と閾値とを比較した結果に基づいて異常陰影の検出を行なう。
【0066】
本発明の第2の異常陰影の検出方法は、現実の異常陰影、特に乳癌を表す腫瘤陰影はその陰影の輪郭(辺縁)が略円形であるという特徴に鑑み、予めアイリスフィルター処理等の異常陰影候補を検出する処理によって検出された異常陰影の候補に対して、その異常陰影候補の輪郭のエッジ情報を求め、このエッジ情報に基づいて、異常陰影である可能性がより高い異常陰影の候補だけを検出するものである。
【0067】
すなわち、本発明の第2の異常陰影の検出方法は、被写体の放射線画像を表す画像信号に基づいて、該画像における異常陰影の候補を検出する放射線画像におけるアイリスフィルター処理等の異常陰影検出方法において、
その検出方法によって検出された異常陰影の候補を対象として、異常陰影の候補の輪郭のエッジ情報を求め、このエッジ情報に基づいて、アイリスフィルター処理等で検出された異常陰影の候補のうち異常陰影の確定的な候補を検出することを特徴とするものである。
【0068】
ここで、エッジ情報に基づいて検出するとは、エッジ情報と予め設定した閾値とを比較し、その比較の結果に基づいて検出する方法、エッジ情報同士を比較し、その比較の結果に基づいて検出する等の方法がある。
【0069】
また、エッジ情報としては、アイリスフィルタ処理を利用して求めた同時生成行列についての式(12)で示される分散を表す第1の指標値、同時生成行列についての式(13)で示される偏りを表す第2の指標値、同時生成行列についての式(14)で示される相関値を表す第3の指標値、同時生成行列についての式(15)で示されるモーメントを表す第4の指標値および同時生成行列についての式(16)で示されるエントロピーを表す第5の指標値のうち少なくとも1つを用いることができる。
【0070】
【数9】
Figure 0003808123
【0071】
そして閾値と比較する方法の場合は、上記第1から第5の指標値のうち用いることとした指標値にそれぞれ対応して1つ乃至5つの閾値を設定し、第1から第5の指標値にそれぞれ対応する閾値を第1の閾値、第2の閾値、第3の閾値、第4の閾値、第5の閾値とし、これら第1から第5の指標値と対応する第1から第5の閾値とを各別に比較した結果に基づいて確定的な異常陰影の候補を検出する。
【0072】
具体的には、上記第1から第5の指標値のうち比較に用いることとした指標値が第1の指標値のみの場合は、第1の閾値のみを設定し、この第1の指標値と第1の閾値とを比較して、その結果に基づいて確定的な異常陰影の候補を検出すればよく、比較に用いることとした指標値が3つの場合は、その3つの指標値に対応した3つの閾値のみを設定し、この3つの指標値と3つの閾値とを各別に比較して、3つの比較の結果に基づいて確定的な異常陰影の候補を検出すればよく、比較に用いることとした指標値が5つの場合は、その5つの指標値に対応した5つの閾値を設定し、この5つの指標値と5つの閾値とを各別に比較して、5つの比較の結果に基づいて確定的な異常陰影の候補を検出する。
【0073】
なお本発明の第2の異常陰影検出方法においても、上述したように各指標値ごとに対応する閾値を設定し、その指標値ごとに閾値と比較し、その各比較の結果を集約した結果に基づいて行う方法に限らず、各指標値のうち少なくとも2つを所定の重み関数で定義して新たな評価関数値として求め、この評価関数値に基づいて検出を行う方法を適用することができる。
【0074】
重み関数で定義した評価関数値としては、前述のマハラノビス距離やフィッシャーの識別関数などを用いることができ、本発明の第1の異常陰影検出方法において説明したのと同様に適用することができる。
【0075】
本発明の第3の異常陰影検出方法は、上記本発明の第1の検出方法と第2の検出方法とを組み合わせた方法であって、ヒストグラム情報およびエッジ情報を求め、これらに基づいて異常陰影の確定的な候補を検出するものである。
【0076】
すなわち、本発明の第3の異常陰影検出方法は、被写体の放射線画像を表す画像信号に基づいて、該画像における異常陰影の候補を検出する放射線画像における異常陰影検出方法において、
前記異常陰影の候補の輪郭内部および近傍の画像信号のヒストグラムを求め、
該ヒストグラムに基づくヒストグラム情報を求め、
前記異常陰影の候補の輪郭のエッジ情報を求め、
前記ヒストグラム情報とエッジ情報とに基づいて、前記異常陰影の候補のうち異常陰影の確定的な候補を検出することを特徴とするものである。
【0077】
ここで、ヒストグラム情報とエッジ情報とに基づいて検出するとは、ヒストグラム情報による検出とエッジ情報による検出とを別個に行なったうえで、これら2つの結果に基づいて最終的な検出を行なうものであってもよいし、ヒストグラム情報とエッジ情報とを所定の重み関数で定義して新たな評価関数値として求め、この評価関数値に基づいて行う方法であってもよい。このような重み関数で定義した評価関数値としては、前述のマハラノビス距離やフィッシャーの識別関数を用いることができる。
【0078】
なお、ヒストグラム情報としては例えば、ヒストグラムの式(9)で示される分散var を表す第1の指標値、ヒストグラムの式(10)で示されるコントラストcon を表す第2の指標値および前記ヒストグラムの式(11)で示される角モーメントasm を表す第3の指標値のうち少なくとも1つを用いることができ、エッジ情報としては、アイリスフィルタ処理を利用して求めた同時生成行列についての式(12)で示される分散を表す第4の指標値、同時生成行列についての式(13)で示される偏りを表す第5の指標値、同時生成行列についての式(14)で示される相関値を表す第6の指標値、同時生成行列についての式(15)で示されるモーメントを表す第7の指標値および同時生成行列についての式(16)で示されるエントロピーを表す第8の指標値のうち少なくとも1つを用いることができる。
【0079】
【発明の効果】
本発明の第1の異常陰影の検出方法によれば、現実の異常陰影、特に乳癌を表す腫瘤陰影はその陰影領域内において低濃度であって略均一の濃度値(信号値)を有するということから、予めアイリスフィルター処理等の異常陰影候補を検出する処理によって検出された異常陰影の候補に対して、その異常陰影候補の内部の画像信号のヒストグラム情報を閾値処理することによって、異常陰影である可能性がより高い異常陰影の候補だけを精度よく検出することができる。
【0080】
本発明の第2の異常陰影の検出方法によれば、現実の異常陰影、特に乳癌を表す腫瘤陰影はその陰影の輪郭が略円形であるということから、予めアイリスフィルター処理等の異常陰影候補を検出する処理によって検出された異常陰影の候補に対して、その異常陰影候補の輪郭のエッジ情報を閾値処理することによって、異常陰影である可能性がより高い異常陰影の候補だけを精度よく検出することができる。
【0081】
本発明の第3の異常陰影の検出方法によれば、上記第1の検出方法と第2の検出方法とを組み合わせた検出を行なうため、各検出方法による効果と同様の効果を得ることができる。
【0082】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の異常陰影の検出方法の具体的な実施の形態について図面を用いて説明する。
【0083】
図1は、本発明の第1の異常陰影の検出方法の具体的な一実施形態の処理ステップを示すフローチャートである。
【0084】
ここで本実施形態において用いられる画像データは、放射線画像をフイルムに表示する場合の高濃度高信号レベルの画像データ、すなわち濃度値(画像が濃いほど濃度値が大きく、画像が淡いほど濃度値が小さい)を示すものである。
【0085】
図示の異常陰影の検出方法は、第1ステップ(#1)において、図示しない画像読取装置等から入力された被写体(乳房)Pの放射線画像(図2(1)参照)を表す画像データである濃度値Sに対してアイリスフィルター処理を施し、この放射線画像中の乳癌を表す画像部分(腫瘤陰影)P1 等を検出する。
【0086】
以下、アイリスフィルター処理を説明する。
【0087】
まず放射線画像の全画素について、各画素jごとに下記式(1)に示す計算を施して濃度値Sの勾配ベクトル(濃度勾配ベクトル)の向きθを求める。
【0088】
【数1】
Figure 0003808123
【0089】
ここでf1 〜f16は、図3に示すように、その画素jを中心とした5×5画素のマスクの外周上の画素に対応した濃度値Sである。なお、このマスクの大きさは5×5のものに限るものでないことはいうまでもない。
【0090】
放射線画像を構成する全ての画素について、各画素近傍の濃度勾配ベクトルの向きθを求めた後、この濃度勾配ベクトルの向きが集中している画素を探索する。
【0091】
すなわち全ての画素について、各画素ごとに、その画素を注目画素とする濃度勾配ベクトルの集中度Cを次式(2)にしたがって算出する。
【0092】
【数2】
Figure 0003808123
【0093】
ここでNは注目画素を中心に半径Rの円内に存在する画素の数、θj は、注目画素とその円内の各画素jとを結ぶ直線と、その各画素jにおける上記式(1)で算出された濃度勾配ベクトルとがなす角である(図4参照)。式(2)の右辺は半径Rの円内の全画素における濃度勾配ベクトルの向きθj が各画素から注目画素の方向に一致している度合いを示すもの、すなわち濃度勾配ベクトルの集中度Cであり、この集中度Cが大きな値となる程、各画素jの濃度勾配ベクトルの向きが注目画素に集中していることを意味する。
【0094】
このように濃度勾配ベクトルの集中度Cを求めるのは、放射線画像(ネガ)における乳癌を示す腫瘤陰影が、その中央部において周囲の画像部分より濃度値が低く(すなわち周囲より明るく)、この中央部から周囲に向うにしたがって少しずつ濃度値が高くなるという特性を有するため、この集中度Cの評価を行うことにより腫瘤陰影P1 (図2(2)参照)と血管や乳腺の陰影P2 (図2(3)参照)とを識別することが可能となるからである。
【0095】
以下、アイリスフィルター処理は前述した式(3)〜(7)にしたがってなされるが、その作用等については前述した説明の通りであるので省略する。
【0096】
このように濃度勾配ベクトルの集中度Cを評価するアイリスフィルター処理によって腫瘤陰影P1 だけを効果的に検出することができるが、例えば2本の血管が交差した部分の画像P3 (以下、疑似異常陰影P3 という:図2(4)参照)では、腫瘤陰影P1 と同様に集中度Cが大きな値を採ることとなり腫瘤陰影P1 だけを検出することができない場合がある。
【0097】
すなわち、ステップ1(#1)のアイリスフィルター処理によって検出されるのは、検出対象である腫瘤陰影P1 のみならず検出対象ではない疑似異常陰影P3 も含まれる。
【0098】
そこで本実施形態の異常陰影の検出方法では、腫瘤陰影はその輪郭が円に近い形状であり、陰影内部の濃度値は他の領域と比べて均一に近く、その濃度は低いという性質に基づいてステップ2(#2)以下の処理で腫瘤陰影P1 だけを分離して検出する。
【0099】
ステップ2では、アイリスフィルター処理で検出された腫瘤陰影P1 や疑似異常陰影P3 について、陰影の面積Aおよび、その重心AOを求める(#2)。
【0100】
次いで、これら陰影の面積Aと略等しい面積であって重心AOを中心とする半径R(式(8))の仮想円を設定する(#3;図6参照)。
【0101】
【数7】
Figure 0003808123
【0102】
さらに半径Rの仮想円を基準として、半径4R/3の仮想円内部(r<4R/3)である第1領域と、半径Rを超え半径4R/3未満のドーナツ状の中空円内部(R<r<4R/3)である第2領域を設定する(#4-1,#4-2)。第1領域は陰影の輪郭部を含む内部領域に相当し、第2領域は陰影の輪郭部に相当する領域である。
【0103】
この第1領域および第2領域についてそれぞれ、以下の処理を施す。
【0104】
まず各領域の濃度値S(例えば10 bit表示の場合は0〜1023の値)のヒストグラムを作成し、各濃度値Sの頻度をP(S)とし、この濃度値Sおよび頻度P(S)に基づいて、各領域ごとにヒストグラム情報である、▲1▼分散を示す第1の指標値var (式(9))、▲2▼コントラストを示す第2の指標値con (式(10))、▲3▼角モーメントを示す第3の指標値asm (式(11))をそれぞれ求める(#5-1,#5-2,#5-3,#5-4,#5-5,#5-6)。
【0105】
【数8】
Figure 0003808123
【0106】
第1の指標値var は、領域内の濃度ヒストグラムの広がり具合を示す指標値であり、腫瘤陰影P1 では比較的小さな値を示し、一方、乳腺や血管等の疑似異常陰影P3 では大きな値を示す。
【0107】
第2の指標値con は、領域内の濃度値の大きさを示す指標値であり、腫瘤陰影P1 のような低濃度分布を有するものでは小さな値を示す。なお放射線画像をCRTに表示する場合の画像信号として見た場合には、領域内の画像データは高輝度であるため高レベルの信号となり、腫瘤陰影P1 のような高輝度分布を有するものでは大きな値を示すものとなる。本実施形態においては、画像データは濃度値であるため、前述したように腫瘤陰影P1 では小さな値を示す。
【0108】
第3の指標値asm は、領域内の濃度値の均一性を示す指標値であり、腫瘤陰影P1 のような略均一な濃度分布を有するものでは小さな値を示す。
【0109】
この求められた各領域ごとの第1の指標値var と予め実験的に又は経験に基づいて求めた閾値Th1,Th4 とをそれぞれ比較処理し(#6-1,#6-4)、同様に第2の指標値con と閾値Th2,Th5 とをそれぞれ比較処理し(#6-2,#6-5)、第3の指標値asm と閾値Th3,Th6 とをそれぞれ比較処理する(#6-3,#6-6)。
【0110】
ステップ6での比較処理の結果、それぞれの指標値が腫瘤陰影P1 を表すものである場合にはフラグFg=1とし、腫瘤陰影P1 ではない場合、すなわち疑似異常陰影P3 を表すものである場合はフラグFg=0とする(#7-1,#7-2,#7-3,#7-4,#7-5,#7-6)。
【0111】
そして各フラグFg1,Fg2,Fg3,Fg4,Fg5,Fg6 の全てが「1」である場合には、その陰影は腫瘤陰影P1 であると判定し、各フラグFg1,Fg2,Fg3,Fg4,Fg5,Fg6 のうち1つでも「0」である場合には疑似異常陰影P3 であると判定する(#8,#9)。
【0112】
なお、本実施形態においては、複数の特徴量(指標値)の各々について各別に閾値を設定し、すべての特徴量が対応する閾値による要件を満たしたか否かで異常陰影P1 か否かを判定するいわゆる「AND法」を適用したが、本発明の異常陰影の検出方法はこの「AND法」に限定されるものではなく、前記6つの特徴量をある重み関数で定義した新たな一つの評価関数、例えばマハラノビス距離やフィッシャーの識別関数として定義し、この評価関数に基づいて判定を行っても良い。
【0113】
また、検出対象の領域の輪郭を含む内部(第1領域)のみならず、輪郭部分のみ(第2領域)についても判定の対象とするのは、この輪郭部分においても濃度ヒストグラムが正常陰影と腫瘤陰影とでは有為差が認められるからである。
【0114】
以上の処理により、アイリスフィルター処理では抽出しきれなかった腫瘤陰影P1 を疑似異常陰影P3 から分離して抽出することができ、現実の腫瘤陰影である蓋然性がより高い確定的な異常陰影候補のみを抽出することが可能となる。
【0115】
図7は、本発明の第2の異常陰影の検出方法の具体的な一実施形態の処理ステップを示すフローチャートである。
【0116】
ここで本実施形態において用いられる画像データは、前述の実施形態と同様の濃度値である。
【0117】
図示の異常陰影の検出方法は、第1ステップ(#1)において、図示しない画像読取装置等から入力された被写体(乳房)Pの放射線画像(図2(1)参照)を表す画像データである濃度値Sに対してアイリスフィルター処理を施し、この放射線画像中の乳癌を表す腫瘤陰影P1 等を検出する。
【0118】
アイリスフィルター処理(#1)は前述の実施形態のものと同様であるので説明を省略する。
【0119】
ステップ2(#2)では、アイリスフィルター処理により検出された放射線画像中の乳癌を表す腫瘤陰影P1 や疑似異常陰影P3 についてその近傍をも含む画像部分を例えば正方形の領域として抽出する。
【0120】
そして、この抽出した異常陰影候補を含む領域について、前述のアイリスフィルタ処理を利用した辺縁(輪郭)エッジ画像を作成する(#3)。具体的な手法を以下に説明する。
【0121】
すなわち、ステップ1のアイリスフィルターの処理において、式(6)において、注目画素から放射状に伸びるi番目の線上において集中度Ci (n)の最大値を与える点の位置を求める。ただし、式(5)(または式(5′))、(6)においては最大値を与えるnの値をRmin 以上Rmax 以下としているが、このステップ3の処理ではこの制限を設けない。
【0122】
この結果、図8に示すように注目画素が異常陰影候補P1 やP3 の内部にある場合には、式(6)が最大値を採るときのnは、そのi番目の線が異常陰影候補P1 やP3 の辺縁Bと交差する画素を指示する。例えば図8の注目画素1については画素B1 ,B2 ,B3 ,B4 を指示し、注目画素2については画素B2 ,B5 ,B6 ,B7 を指示する。
【0123】
一方、注目画素が異常陰影候補P1 ,P3 の外部にある場合には、式(6)が最大値を採るのは、その注目画素自身を指示するときである。すなわち、異常陰影候補P1 ,P3 の外部にある注目画素3については、注目画素3自身を指示する場合に式(6)の値が最大となる。
【0124】
このように、抽出した異常陰影を含む領域の全画素について順次注目画素とし、式(6)が最大値を採る画素をカウントしていく。これを図示すると図9に示す模式図のようになる。
【0125】
すなわち、異常陰影候補P1 やP3 の外部の画素についてのカウント値はすべて「1」となり、異常陰影候補P1 やP3 の内部の画素についてのカウント値はすべて「0」となり、異常陰影候補P1 やP3 の辺縁B上の画素についてのカウント値はすべて1以上の値となる画像が得られ、このカウント値の画像をIFED(Iris Filter Edge)画像と定義し、このIFED画像を作成する処理までがステップ3の処理である。
【0126】
ステップ4ではこのIFED画像について、以下の処理を施す。
【0127】
すなわち、図10に示すように、異常陰影候補P1 ,P3 の重心点AOを求め、この重心点AOから放射状の線を延ばし、この線上の任意の点をとし、この線に垂直であって点から2画素分だけ離間した点をとする。
【0128】
この点のIFED画像におけるカウント値と点のカウント値とを図11に示すようなマトリクスにカウントアップする。具体的には、点が異常陰影候補P1 ,P3 の外部にある場合は、点のIFED画像におけるカウント値は「1」であり、そのとき点も異常陰影候補P1 ,P3 の外部にあれば点のカウント値も「1」となり、この場合図11のマトリクスには、縦方向iの「1」と横方向jの「1」とが交差する欄に「1」がカウントされる。
【0129】
一方点が異常陰影候補P1 ,P3 の内部にあり、かつ点も異常陰影候補P1 ,P3 の内部にある場合は、点、点ともにカウント値は0であるので、縦方向iの「0」と横方向jの「0」とが交差する欄に「1」をカウントする。
【0130】
さらに点が異常陰影候補P1 ,P3 の辺縁Bにあり、点も異常陰影候補P1 ,P3 も辺縁Bにある場合は、例えば点のカウント値が「5」で、点のカウント値が「3」である場合は、縦方向iの「5」と横方向jの「3」とが交差する欄に「1」をカウントする。このマトリクスにカウントアップするカウント値は累積するものである。すなわち再度、カウント値が「5」の点、カウント値が「3」の点を走査した場合には、マトリクスの縦方向iの「5」と横方向jの「3」とが交差する欄には元の「1」に「1」を加算した「2」が格納される。
【0131】
点はIFED画像の任意の点であるから、IFED画像の全ての画素が点となるように放射状の線を走査し、点をその線上で走査することによって、このIFED画像の図11に示すマトリクスを完成させる。このマトリクス(同時生成行列または同時生起行列という)Pg (x,y)を完成するまでの処理がステップ4(#4)の処理である。
【0132】
ここで異常陰影候補が腫瘤陰影P1 である場合は、腫瘤陰影P1 の辺縁が略円形であるという腫瘤陰影の形状的特性、および点と点とは極めて近接しているという事実から、点が辺縁にある(IFED画像のカウント値が1以上の大きな値を有する)場合は、点も辺縁にある(IFED画像のカウント値が1以上の大きな値を有する)可能性が極めて高い。
【0133】
一方、異常陰影候補が擬似異常陰影P3 である場合は、前述の2本の血管同士の交差部分のように擬似異常陰影P3 が円形の辺縁を有するのは極めて希であるため、点と点とが近接していても、点が辺縁にあるからといって、点も辺縁にあるとは限らず、むしろ点は辺縁にある可能性は極めて低いことになる。
【0134】
したがって、同時生成行列Pg (x,y)の特性値も、異常陰影候補が腫瘤陰影P1 であるか擬似異常陰影P3 であるかに応じて明らかに有為差が認められる。この同時生成行列の特性値がエッジ情報であり、このエッジ情報の具体的なものとして、同時生成行列についての▲1▼分散を示す第1の指標値var (式(12))、▲2▼偏り(difference entropy)を示す第2の指標値dfe (式(13))、▲3▼相関値(correlation )を示す第3の指標値cor (式(14))をそれぞれ求める(#5-1,#5-2,#5-3)。
【0135】
【数9】
Figure 0003808123
【0136】
第1の指標値var 、第2の指標値dfe 、第3の指標値cor はいずれも、同時生成行列について、腫瘤陰影P1 では比較的大きな値を示し、一方、乳腺や血管等の疑似異常陰影P3 では小さな値を示す指標値である。
【0137】
この求められた各領域ごとの第1の指標値var と予め実験的に求めた閾値Th1 とを比較処理し(#6-1)、同様に第2の指標値dfe と閾値Th2 とを比較処理し(#6-2)、第3の指標値cor と閾値Th3 とを比較処理する(#6-3)。
【0138】
ステップ6での比較処理の結果、それぞれの指標値が腫瘤陰影P1 を表すものである場合にはフラグFg=1とし、腫瘤陰影P1 ではない場合、すなわち疑似異常陰影P3 を表すものである場合はフラグFg=0とする(#7-1,#7-2,#7-3)。
【0139】
そして各フラグFg1,Fg2,Fg3 の全てが「1」である場合には、その陰影は腫瘤陰影P1 であると判定し、各フラグFg1,Fg2,Fg3 のうち1つでも「0」である場合には疑似異常陰影P3 であると判定する(#8,#9)。なお、このように複数の特徴量(指標値)について、すべての特徴量が要件を満たした場合にのみ異常陰影P1 であると判断する方法を「AND法」という。
【0140】
なお、上記実施形態においては、エッジ情報として分散、偏り、相関値のみを用いたが、その他のエッジ情報としては、モーメント(inverse difference moment )を示す第4の指標値idm (式(15))、エントロピー(sum entropy )を示す第5の指標値se(式(16))なども用いることができる。第4の指標値idm は、同時生成行列について腫瘤陰影P1 では比較的小さな値を示し、一方、乳腺や血管等の疑似異常陰影P3 では大きい値を示し、第5の指標値seは、同時生成行列について腫瘤陰影P1 では比較的大きな値を示し、一方、乳腺や血管等の疑似異常陰影P3 では小さな値を示す指標値である。
【0141】
さらに、これら任意の数の特徴量をある重み関数で定義した新たな一つの評価関数値として定義し、その評価関数に基づいて判定を行っても良い。
【0142】
以上の処理により、アイリスフィルター処理では抽出しきれなかった腫瘤陰影P1 を疑似異常陰影P3 から分離して抽出することができ、現実の腫瘤陰影である蓋然性がより高い確定的な異常陰影候補のみを抽出することが可能となる。
【0143】
なお本実施形態においては、点を点が存在する放射状の線に対して垂直で、かつ点から2画素分だけ離間した点として定義したが、放射状の線との交差角度、点からの離間画素数については検出対象である腫瘤陰影の大きさ等に応じて適宜変更できるものである。
【0144】
ここで、任意の数の特徴量をある重み関数で定義した新たな一つの評価関数値とし、この評価関数値に基づいて異常陰影候補か否かの判定を行なう方法の具体的実施形態について説明する。
【0145】
このような重み関数で定義した評価関数値としては前述したように、マハラノビス距離やフィッシャーの識別関数を適用するのが望ましく、図13は、本発明の第2の異常陰影の検出方法においてマハラノビス距離を適用した判定を行なう具体的な実施形態の処理ステップを示すフローチャートである。
【0146】
ステップ1からステップ4までの処理は前記図7に示した処理と同様であるので説明を割愛する。
【0147】
ステップ5(#5)では、ステップ4で作成した同時生成行列の特性値であるエッジ情報のうち▲1▼分散を示す第1の指標値var (式(12))、▲2▼偏りを示す第2の指標値dfe (式(13))、▲3▼相関値を示す第3の指標値cor (式(14))、▲4▼モーメントを示す第4の指標値idm (式(15))、および▲5▼エントロピーを示す第5の指標値se(式(16))をそれぞれ求める。
【0148】
ステップ6(#6)では、これらの5つの指標値を互いに異なる5次元(x1,x2,x3,x4,x5)の軸に当てはめ(var =x1,dfe =x2,cor =x3,idm =x4,se=x5)、これら5次の要素からなるベクトルxを設定する。
【0149】
次に、ステップ7(#7)では下記式(17)にしたがって、正常陰影のパターンとのマハラノビス距離Dm1 および異常陰影のパターンとのマハラノビス距離Dm2 を算出する。
【0150】
【数10】
Figure 0003808123
【0151】
ここで正常陰影のパターン、異常陰影のパターンとは、予め多数の異常陰影候補について実験的に調査した結果に基づいて設定された、正常陰影ごとまたは異常陰影ごとのベクトルxで定義されるパターン空間を意味する。例えば、それぞれ、正常陰影とされるものについての上記ベクトルxの平均で形成されるパターンクラスw1 、異常陰影とされるものについての上記ベクトルxの平均で形成されるパターンクラスw2 で示される。
【0152】
このように、予め設定された正常陰影パターンおよび異常陰影パターンと判定対象である異常陰影候補のパターン(上記ベクトルx)との間の各マハラノビス距離をそれぞれ求め、ステップ8(#8)で、この正常陰影のパターンクラスとのマハラノビス距離Dm1 と、異常陰影のパターンクラスとのマハラノビス距離Dm2 とを比較し、ステップ9(#9)で、検出対象の異常陰影候補はより近い方、すなわちマハラノビス距離が短い方に属する、と判定する。
【0153】
このように、評価関数値を用いた検出方法によっても、より確定的な異常陰影を検出することができる。
【0154】
なお、評価関数値としてフィッシャーの識別関数を用いた検出方法では、図13のステップ7において、検出対象の異常陰影候補について前述の式(21)で示されるスカラー量を算出し、図12で示すように予め多数の異常陰影候補について実験的にこのスカラー量の分布を調査した結果に基づいて設定された閾値と検出対象の異常陰影候補についてのスカラー量とを比較して、検出対象がどちらの陰影かを判定すればよい。
【0155】
以上の評価関数値を適用した検出方法の説明では、エッジ情報についての指標値のみを対象としたが、本発明はこれに限るものではなく、ヒストグラム情報についての指標値のみを対象とするものであっても、またはヒストグラム情報のうちの任意の数の指標値とエッジ情報のうちの任意の数の指標値とを混在せしめて評価関数値を設定するものであってもよい。
【0156】
また、上記各実施形態においては、予め異常陰影を検出する方法としてアイリスフィルター処理を適用したが、本発明はこれに限るものではなく、腫瘤陰影等の異常陰影を検出するいかなる方法をも適用することができる。
【0157】
【実施例】
以下、上記図1に示した本発明の第1の異常陰影の検出方法の実施形態による実験例を示す。
【0158】
実験は、計算機支援画像診断システム(CADM)におけるマンモグラフィーデータベース画像(コンピュータ支援画像診断学会誌、マンモグラフィーデータベース,コンピュータ支援画像診断学会,1995)であり、1225×1000画素、空間分解能0.2mm/pixel 、輝度分解能10 bitの画像51枚で行った。このうち腫瘤陰影を含むものは12枚、腫瘤陰影の数は12個であった。
【0159】
これらについてアイリスフィルターに基づく腫瘤陰影候補の検出処理によって検出された腫瘤陰影候補の数は 152個であった。現実の腫瘤陰影12個は全てこのの 152個の候補に含まれていた。
【0160】
この 152個の領域に対して上記本発明の第1の異常陰影の検出方法を適用した結果を表1に示す。
【0161】
【表1】
Figure 0003808123
【0162】
これによれば、正常画像の正判定率も90%を超え、比較的良好な結果が得られた。
【0163】
さらに本発明の検出方法の有効性を検証するため、他の 220枚の画像に対して本発明の第1の検出方法を適用した結果、16枚の悪性腫瘤陰影、17枚の良性腫瘤陰影について、悪性腫瘤陰影の検出率は 100%、偽陽性陰影は 0.6箇所/画像であり良好な結果を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の異常陰影の検出方法の処理ステップを示すフローチャート
【図2】図1に示した異常陰影の検出方法により異常陰影の検出に供される乳房の放射線画像(マンモグラム)およびその細部を示す図
【図3】アイリスフィルター処理における勾配ベクトルを算出するマスクを示す図
【図4】注目画素についての勾配ベクトルの集中度の概念を示す図
【図5】輪郭形状が適応的に変化するように設定されたアイリスフィルターを示す概念図
【図6】アイリスフィルタ処理で得られた異常陰影候補の面積Aよりわずかに大きい面積の仮想円、半径4R/3の仮想円である第1領域、および半径Rを超え半径4R/3未満のドーナツ状の中空円部である第2領域を示す図
【図7】第2の実施形態の異常陰影の検出方法の処理ステップを示すフローチャート
【図8】IFED画像が形成される作用を示す図
【図9】IFED画像を示す概念図
【図10】IFED画像に基づいて同時生成行列を作成する作用を示す図
【図11】同時生成行列を示す図
【図12】フィッシャーの識別関数を適用するにあたり、スカラー量の分布から閾値を設定することを説明する図
【図13】評価関数値を適用した異常陰影の検出方法の処理ステップを示すフローチャート
【符号の説明】
S 画像データ

Claims (8)

  1. 被写体の放射線画像を表す画像信号に基づいて、該画像における異常陰影の候補を検出する放射線画像における異常陰影検出方法において、
    前記異常陰影の候補の輪郭内部および近傍の画像信号のヒストグラムを求め、
    該ヒストグラムの分散を表す第1の指標値、前記ヒストグラムのコントラストを表す第2の指標値および前記ヒストグラムの角モーメントを表す第3の指標値を求め、
    前記第1の指標値から前記第3の指標値と該各指標値毎に設定された閾値とをそれぞれ比較することにより、前記異常陰影の候補のうち異常陰影の確定的な候補を検出することを特徴とする放射線画像における異常陰影検出方法。
  2. 被写体の放射線画像を表す画像信号に基づいて、該画像における異常陰影の候補を検出する放射線画像における異常陰影検出方法において、
    前記異常陰影の候補の輪郭内部および近傍の画像信号のヒストグラムを求め、
    該ヒストグラムの分散を表す第1の指標値、前記ヒストグラムのコントラストを表す第2の指標値および前記ヒストグラムの角モーメントを表す第3の指標値を求め、
    前記第1の指標値、前記第2の指標値および前記第3の指標値を要素とするベクトルを生成し、
    該ベクトルが正常陰影のパターンに属するか異常陰影のパターンに属するかを判定することにより、前記異常陰影の候補のうち異常陰影の確定的な候補を検出することを特徴とする放射線画像における異常陰影検出方法。
  3. 被写体の放射線画像を表す画像信号に基づいて、該画像における異常陰影の候補を検出する放射線画像における異常陰影検出方法において、
    前記異常陰影の候補の輪郭のエッジ情報として、アイリスフィルター処理を利用して求めた同時生成行列についての分散を表す第1の指標値、該同時生成行列についての偏りを表す第2の指標値、該同時生成行列についての相関値を表す第3の指標値を求め、
    前記第1の指標値から前記第3の指標値と該各指標値毎に設定された閾値とをそれぞれ比較することにより、前記異常陰影の候補のうち異常陰影の確定的な候補を検出することを特徴とする放射線画像における異常陰影検出方法。
  4. 前記異常陰影の候補の輪郭のエッジ情報として、前記同時生成行列についてのモーメントを表す第4の指標値および該同時生成行列についてのエントロピーを表す第5の指標値をさらに求め、
    前記第1の指標値から前記第5の指標値と該各指標値毎に設定された閾値とをそれぞれ比較することにより、前記異常陰影の候補のうち異常陰影の確定的な候補を検出することを特徴とする請求項3記載の異常陰影検出方法。
  5. 被写体の放射線画像を表す画像信号に基づいて、該画像における異常陰影の候補を検出する放射線画像における異常陰影検出方法において、
    前記異常陰影の候補の輪郭のエッジ情報として、アイリスフィルター処理を利用して求めた同時生成行列についての分散を表す第1の指標値、該同時生成行列についての偏りを表す第2の指標値、該同時生成行列についての相関値を表す第3の指標値、該同時生成行列についてのモーメントを表す第4の指標値および該同時生成行列についてのエントロピーを表す第5の指標値を求め、
    前記第1の指標値から前記第5の指標値を要素とするベクトルを生成し、
    該ベクトルが正常陰影のパターンに属するか異常陰影のパターンに属するかを判定することにより、前記異常陰影の候補のうち異常陰影の確定的な候補を検出することを特徴とする放射線画像における異常陰影検出方法。
  6. 被写体の放射線画像を表す画像信号に基づいて、該画像における異常陰影の候補を検出する放射線画像における異常陰影検出方法において、
    前記異常陰影の候補の輪郭内部および近傍の画像信号のヒストグラムを求め、
    ヒストグラム情報として該ヒストグラムの分散を表す指標値、前記ヒストグラムのコントラストを表す指標値および前記ヒストグラムの角モーメントを表す指標値を求め、
    前記異常陰影の候補の輪郭のエッジ情報として、アイリスフィルター処理を利用して求 めた同時生成行列についての分散を表す指標値、該同時生成行列についての偏りを表す指標値および該同時生成行列についての相関値を表す指標値を求め、
    前記ヒストグラム情報の各指標値と前記ヒストグラム情報の各指標値毎に設定された閾値とをそれぞれ比較するとともに、前記エッジ情報の各指標値と該エッジ情報の各指標値毎に設定された閾値とをそれぞれ比較することにより、前記異常陰影の候補のうち異常陰影の確定的な候補を検出することを特徴とする放射線画像における異常陰影検出方法。
  7. 被写体の放射線画像を表す画像信号に基づいて、該画像における異常陰影の候補を検出する放射線画像における異常陰影検出方法において、
    前記異常陰影の候補の輪郭内部および近傍の画像信号のヒストグラムを求め、
    ヒストグラム情報として該ヒストグラムの分散を表す指標値、前記ヒストグラムのコントラストを表す指標値および前記ヒストグラムの角モーメントを表す指標値を求め、
    前記異常陰影の候補の輪郭のエッジ情報として、アイリスフィルター処理を利用して求めた同時生成行列についての分散を表す指標値、該同時生成行列についての偏りを表す指標値および該同時生成行列についての相関値を表す指標値を求め、
    前記ヒストグラム情報の各指標値と前記エッジ情報の各指標値とを要素とするベクトルを生成し、
    該ベクトルが正常陰影のパターンに属するか異常陰影のパターンに属するかを判定することにより、前記異常陰影の候補のうち異常陰影の確定的な候補を検出することを特徴とする放射線画像における異常陰影検出方法。
  8. 前記異常陰影の候補の検出はアイリスフィルタ処理であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の放射線画像における異常陰影検出方法。
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