JP3807878B2 - Ofdmデジタル受信機 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
シンボル間にガードインターバルを有するOFDM変調された信号を受信し、復調するOFDM受信機に関し、特に受信信号のシンボル期間とガード期間の区切りを検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
直交周波数分割多重(以下、OFDM)変調方式は、マルチパス干渉に強く、周波数利用効率が高いことを特徴とし、近年移動体通信をはじめデジタル放送への採用が検討されている。図11はOFDM受信機の構成を表すブロック図である。
【0003】
アンテナ1より入力されたRF周波数帯域のOFDM信号は、RFアンプ2で増幅され、ミキサー3で電圧制御発振器10より出力される信号と掛け合わせることで中間周波数信号(以下、IF信号)にダウンコンバートされ、IF増幅器4で帯域制限および適当な信号レベルに増幅され、直交復調器5で直交復調される。直交復調器5から出力されるベースバンド周波数帯域の同相信号成分(以下、I信号)及び直交信号成分(以下、Q信号)はA/D変換器6へ入力され、A/D変換器6でデジタルデータに変換される。デジタルデータに変換されたI信号およびQ信号は高速離散フーリエ変換器(以下、FFT処理器)7へ入力され、周波数領域の複素数データに変換され、誤り訂正器8に入力された後、誤り訂正後のデータがデジタルデータ出力端子9へ出力される。
【0004】
周波数ずれ検出器11はFFT処理器7からの出力に基づき、再生キャリアとキャリア周波数との周波数誤差を検出し、電圧制御発振器10の発振周波数を制御する自動周波数制御を行う。これにより、ミキサー3によりダウンコンバートされるIF信号の中心周波数は理想値に近づく。
【0005】
図12示すように、OFDMデジタル放送ではデータは時間的にシンボルという単位に区切って伝送される。1シンボルは長さがOFDMのサブキャリア間隔の逆数Tsに等しい有効シンボル期間と、その手前に設けられたガード期間により構成される。ここで、上述のFFT処理器7が正確な復調を行うには、ガード期間と有効シンボル期間の区切り(以下、シンボル区切り)を検出しなければならない。シンボル区切り検出部20は、このシンボル区切を以下に述べる方法で検出し、FFT処理器を制御する。
【0006】
図12に示すように、時間領域のOFDM送信信号において、ガード期間Gnのデータは有効シンボル期間の後半部分Gn’のデータと同一である。従って、有効シンボル期間のデータサンプル数をN、ガードインターバルのデータサンプル数をMとして、有効シンボル期間の後半部分Gn’の送信データs(iGn)とガードインターバルGnの送信データs(iGn-N)には、以下の関係が成立する。
【0007】
【数1】
【0008】
OFDM受信機においては送信データs(i)と、これを有効シンボル期間N遅延させたデータ列s(i-N)との相関係数を求め、これをガードインターバルGnに等しい期間で加算すると、シンボル区切りごとにピークをもつ波形が現れる。これを利用してガードと有効シンボルの区切りを検出し、データ復調時のシンボル同期をとっている。この方法は特開平7−143097号公報に紹介されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来装置を用いてシンボル区切りを検出する場合、相関演算に際して受信データの有効シンボル期間、ガード期間が設定されている必要がある。OFDM伝送方式においては送信モードにより送信データのガード期間、有効シンボル期間が異なるため、受信機は送信データのガード期間、有効シンボル期間が未知な状態から相関演算を行わなければならないが、従来装置においては送信モードにより異なるガード期間および有効シンボル期間を有するデータ列が入力される場合、送信モードを判別し、ガード期間および有効シンボル期間が未知な状態から受信データのシンボル区切りを検出し、復調を行うための手段は述べられていない。
【0010】
本発明におけるOFDM受信機は、ガード期間、有効シンボル期間が未知な状態から、ガードと有効シンボル後半部のデータとの相関性を利用した相関演算を行いシンボル区切りを検出し、複数の送信モードによって送信されるOFDMデータを確実に復調することが可能なOFDM受信機を得ることを目的とする。
【0011】
【課題解決のための手段】
上記目的を達成するために、本発明におけるOFDMデジタル受信機は、モードに応じて異なる有効シンボル期間およびガード期間より構成される実シンボル期間からなる受信データ列と、このデータ列を有効シンボル期間遅延させたデータ列との相関係数を求める相関演算手段を備え、存在する複数のモードに対応した相関係数を求める。続いてこれらの相関係数を各モードの最小ガード期間に相当する期間において加算した相関和を求め、この相関和を実シンボル期間に相当する期間で連続して区切り、この区切られた相関和同士を加算し、その加算結果に基づいてガード期間とシンボル期間の区切りを検出し、受信データ列の復調を行う。
【0012】
ガード期間と有効シンボル期間との区切りを検出する手段は、相関和の加算結果とこれを最小ガード期間の所定倍に相当する期間遅延させたものを加算する演算手段、または相関和の加算結果を最小ガード期間の所定倍に相当する積分区間にわたって積分する演算手段を有し、これらの演算手段の出力によって表される波形のうち、そのピークが最大であるものに基づいてガード期間と有効シンボル期間との区切りを検出する。また、この区切りを検出する手段は、相関和の加算結果によって表される波形の高さおよび幅に基づいてガード期間と有効シンボル期間との区切りを検出する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。尚、上記従来技術において述べたものと同様あるいは相当する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0014】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態におけるOFDM方式デジタル放送受信機の構成を表すブロック図である。図1において101は本実施の形態におけるシンボル区切り検出部であり、相関演算器12,相関和演算器13,相関和加算器14,シンボル区切り検出器201,FFT制御器15により構成される。
【0015】
本発明実施の形態におけるシンボル区切り検出部101では、送信モード(以下、モードとする)により異なる有効シンボル期間およびガード期間を有するデータ列が受信される場合においても、受信時にモードが未知な状態から受信したデータ列の有効シンボル期間およびガード期間を求め、データ復調のためのシンボル区切りを検出し、FFT処理器7が有効シンボルに対して正しいポイント数でFFT処理を行うよう制御を行う。
【0016】
本実施の形態におけるガード期間、シンボル区切り検出部101の動作を、図2に示すように送信モード(A,BおよびC)により3通りの異なる有効シンボル期間が存在する場合を例に説明する。この場合、各モードにおいて、さらに4通りの異なるガード期間が存在する。ここで、有効シンボル期間Nおよびガード期間Mはデータサンプル数により表す。図2に示すように、各モードのガード期間M2、M3およびM4はそれぞれ最小ガード期間M1の2,4,8倍となっており、合計12通りの実シンボル期間が存在する。
【0017】
まず相関演算器12において、A/D変換器6より入力された時間領域の複素受信データg(i)とg(i)を有効シンボル期間Nだけ遅延させたデータg(i-N)を用いて相関係数c(i)が以下に示す式により算出される。ただし、*は複素共役を表す。
【0018】
【数2】
【0019】
この場合、モードにより3通りの有効シンボル期間Nが存在するので3通りの相関係数が求まる。
【0020】
ここで、g(i),g(i-N)*は、送信信号をs(i)、受信側での周波数誤差をΔf、送受信信号のキャリア間の位相差をθ、有効シンボルの継続時間をTSとして以下のように表される。尚、jは虚数単位を表す。
【0021】
【数3】
【0022】
上式により相関係数c(i)は以下のように表すことができる。
【0023】
【数4】
【0024】
ここで、式1の関係より相関性を有する領域ではs(i)=s(i-N)であるからs(i)s(i-N)*はs(i)s(i)*と表すことができる。ここでs(i)s(i)*はiによらず実数となり、具体的にはs(i)の振幅の2乗となる。従って、ガード期間における相関係数c(i)は以下のようになる。
【0025】
【数5】
【0026】
式5のように相関性を有する場合の相関係数c(i)は、送信信号s(i)の振幅の2乗を周波数誤差Δf分だけ位相回転させたものとなり、その位相はiによらず固定値とみなせる。一方、相関性のない領域においてはs(i)≠s(i-N)であるためs(i)s(i-N)*はiによってその位相、振幅ともにばらばらの値となる。
【0027】
図3に示すようにs(i)とs(i-N)が相関性を有する領域において相関係数c(i)は位相が全て同一となるため、相関係数c(i)を加算することにより、相関性を有する領域の開始点および終了点を検出することができる。本実施の形態ではこの相関性を利用し、相関和演算器103において、相関係数c(i)を最小ガード期間M1において加算した相関和を求めることにより、上記の開始点および終了点を求める。
【0028】
ガード期間における相関がとれている場合の相関係数c(i)を最小ガード期間M1で加算した相関和C(i)を概略的に図示したのが図4である。図4−aは送信データ列のガード期間が最小値M1の場合の相関和であり、図4−b,cおよびdは送信データ列のガード期間がそれぞれ最小ガード期間M1の2倍、4倍、8倍(M2,M3,M4)である場合の相関和である。
【0029】
図4に示すように、相関係数c(i)がガード期間において相関性を有する場合、つまり式2に示される相関係数演算において遅延量Nが送信データ列の有効シンボル期間と一致した場合、相関和演算器13から出力される相関和C(i)には三角形または台形の波形が実シンボル周期で現れる。従って、相関和C(i)を各実シンボル期間で区切った要素を加算して得られる12通りの加算結果に基づいて送信データ列のモード、ガード期間、有効シンボル期間を判別し、シンボル区切りを検出することができる。また上記のように相関和を実シンボル期間で区切った要素を複数加算すれば、ノイズの影響を低減することができ、正確にシンボル区切りを検出することができる。
【0030】
以下、相関和および相関和を実シンボル期間で区切った要素を加算する演算方法について述べる。
【0031】
相関和C(i)を求める演算式は次式により表すことができる。
【0032】
【数6】
【0033】
相関和演算器13では上式に基づき、相関演算器12において式2により各モードごとに求めた3通りの相関係数をもとに、M1を各モードに対応する最小ガード期間として3通りの相関和求める。これらの相関和は相関和加算器14に入力される。
【0034】
相関和加算器14において、相関和C(i)を各実シンボル期間で区切った要素を加算する演算式は、実シンボル期間をそれぞれ短い順にL1,L2,L3,L4相関和加算結果をSC1(i'),SC2(i'),SC3(i'),SC4(i')とすると以下のように表される。
【0035】
【数7】
【0036】
ここで、kは加算回数であり、ioは加算開始点である。この演算方法を図5に示す。相関和の加算は実シンボル期間毎に行われるのでi’はその値が各実シンボルサンプル数L1〜L4に達すると0に戻る。ここで、式7−1により算出されるSC1(i')は相関和C(i)を最小実シンボル期間L1で区切って加算した場合の加算結果であり、式7−2,3,4により算出される、SC2(i'),SC3(i'),SC4(i')は、それぞれ相関和C(i)を実シンボル期間L2,L3,L4で区切った場合の加算結果である。
【0037】
相関和加算器14では式7−1〜4に基づき、相関和演算器13において各モードごとに求めた3通りの相関和をもとに、L1〜L4を各モードに対応する実シンボル期間として各モード4通り、合計12通りのデータ列を算出する。
【0038】
相関和加算器14により算出される12通りのデータ列は、シンボル区切り検出部201に入力される。このとき、相関和加算器14の12通りの演算結果のうち、先に述べたように式2による相関係数演算において遅延量Nが受信データ列の有効シンボル期間と一致したもののみ整った三角波または台形波が現れる。シンボル区切り検出器は、これら12通りのデータ列によって表される波形に基づいてモード、ガード期間、およびシンボル区切りを検出し、その結果をFFT処理器7に与える。FFT制御器15は入力されたモード、ガード期間及びシンボル区切り位置から、FFT処理器7でのFFT演算のポイント数、及び選択すべき実シンボル部分のタイミングを生成し、FFT処理器7を制御する。
【0039】
相関和加算結果のデータ列は、1実シンボル分の長さしかないため、ピークがデータ列の端の方に現れることがある。このような場合は、各データ列をリング状に繋いだ巡回データ列としてピーク検出を行ってもよい。また、本実施の形態に関するシンボル区切り検出部101内部の処理はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を用いてプログラム処理として構成することも可能である。
【0040】
実施の形態2.
本実施の形態はシンボル区切りの検出手段に関する。
【0041】
図6は本実施の形態におけるシンボル区切り検出器201の内部を示したもので、ピーク生成器16およびピーク検出器17により構成される。ピーク生成器16は、シンボル区切りに対応する位置においてピークを有する三角波を生成する演算を行う。ピーク検出器は、ピーク生成器からの出力に基づいてシンボル区切りを検出する。以下、本実施の形態におけるシンボル区切り検出器の動作を説明する。
【0042】
先に述べた図1の相関和加算器14により算出される12通りのデータ列は、ピーク生成器16へ入力される。これらのデータ列のうち、データ長が最小実シンボル期間L1である相関和加算結果SC1(i')は、相関係数c(i)のガード期間における相関性がとれている場合、シンボル区切りに対応する位置においてピークを持つ三角波が検出されるので、何も処理を行わずそのままピーク検出器17へ出力する。
【0043】
相関和加算器14の出力データのうち、データ長が実シンボル期間L2である相関和加算結果SC2(i')については、SC2(i')と、最小ガード期間M1だけ前のデータ列SC2(i'-M1)の和を算出することによりピーク生成演算を行い、この結果をピーク検出器17へ出力する。ただしデータ列は巡回データ列として演算を行う。この演算方法を図7−aに示す。図7−aに示す結果を得るための演算式はピーク生成結果をCP2(i')とすると以下のように表される。
【0044】
【数8】
【0045】
式8に示した演算をM2,L2をそれぞ各モードに対応するガード期間、実シンボル期間として行い、3通りのピーク生成結果を求める。
【0046】
相関和加算器14の出力データのうち、データ長が実シンボル期間L3である相関和加算結果SC3(i')については、SC3(i')と、最小ガード期間M1,M1の2倍および3倍だけ前のデータ列SC3(i'-M1),SC3(i'-2M1),SC3(i'-3M1)の和を計算することによりピーク生成演算を行い、この結果をピーク検出器17へ出力する。ただしデータ列は巡回データ列として演算を行う。この演算方法を図7−bに示す。図7−bに示す結果を得るための演算式はピーク生成結果をCP3(i')とすると以下のように表される。
【0047】
【数9】
【0048】
式9に示した演算をM1およびL3をそれぞれ各モードに対応する最小ガード期間、実シンボル期間として行い、3通りのピーク生成結果を求める。
【0049】
相関和加算器14の出力データのうち、データ長が実シンボル期間L4である相関和加算結果SC4(i')については、SC4(i')と、最小ガード期間M1,M1の2倍,3倍,4倍,5倍,6倍および7倍前におけるデータ列SC4(i'-qM1)(q=1,2,….7)の値の和を計算することによりピーク生成演算を行い、この結果をピーク検出器17へ出力する。ただしデータ列は巡回データ列として演算を行う。この演算方法を図7−cに示す。図7−cに示す結果を得るための演算式はピーク生成後の出力をCP4(i')とすると以下のように表される。
【0050】
【数10】
【0051】
式10に示した演算を、M1およびL4をそれぞれ各モードに対応する最小ガード期間、実シンボル期間として行い、3通りのピーク生成器出力を求める。
【0052】
尚、式9に示したピーク生成結果を求める演算は以下のように行うこともできる。
【0053】
【数11】
【0054】
上式による演算ではまず、SC3(i')と、最小ガード期間M1だけ前のデータ列SC3(i'-M1)の和SC3’(i')を求め(式11−1)、次にSC3’(i')と最小ガード期間M1の2倍前におけるデータ列SC3’(i'-2M1)の和を計算することによりピーク生成結果CP4(i')を求める(式11−2)。
【0055】
式9においてピーク生成結果CP4(i')を求める場合は加算回数が3回必要であるのに対し、この演算では2回の加算で求めることができる。
【0056】
また、式10に示したピーク生成結果を求める演算は以下のように行うこともできる。
【0057】
【数12】
【0058】
上式による演算ではまず、SC4(i')と、最小ガード期間M1だけ前のデータ列SC4(i'-M1)の和SC4’(i')を求め(式12−1)、次にSC4’(i')と最小ガード期間M1の2倍前におけるデータ列SC4’(i'-2M1)の和SC4”(i')を計算する(式12−2)。さらにSC4”(i')と最小ガード期間M1の4倍前におけるデータ列SC4”(i'−4M1)との和を計算することによりピーク生成結果CP4(i')を求める(式12−3)。
【0059】
式10においてピーク生成結果CP4(i')を求める場合は加算回数が7回必要であるのに対し、この演算では3回の加算で求めることができる。
【0060】
以上の演算により、ピーク生成器16より出力される12通りの実シンボル期間のデータ列はピーク検出器17に与えられる。これら12通りのデータ列のうち、式2による相関係数演算において、遅延量Nが送信データ列の実シンボル期間と一致したデータ列のみに明らかなピークを有する三角波が検出される。ピーク検出器17は12通りのデータ列からピークが最大となる三角波を有するデータ列を抽出し、この波形およびピーク位置に基づいてガード期間、シンボル長ならびにシンボル区切り位置を検出し、この結果をFFT制御器15に与える。
【0061】
FFT制御器15は与えられたガード期間、シンボル長ならびにシンボル区切りに基づいて、FFT処理器7のFFT演算のポイント数、実シンボル部分のタイミングを生成する。
【0062】
尚、ピーク生成器16より出力される12通りのデータ列は、1実シンボル分の長さしかないため、ピークがデータ列の端の方に現れることがある。このような場合は、各データ列をリング状に繋ぎ、巡回データ列としてピーク検出を行ってもよい。また、本実施の形態におけるシンボル区切り検出部101の処理はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を用いてプログラム処理として構成することも可能である。
【0063】
実施の形態3.
本実施の形態は、シンボル区切りの検出手段に関する。
【0064】
図8は本実施の形態におけるシンボル区切り検出器201の内部を表したもので、面積演算器18とピーク検出器17により構成される。以下に面積演算器18の動作を説明する。
【0065】
▲1▼相関和加算器14より出力される12通りのデータ列は、面積演算器18へ入力される。これら12通りのデータ列のうち、データ長が最小実シンボル期間L1であるSC1(i')については、何も処理を行わずそのままピーク検出器17へ出力する。
【0066】
▲2▼相関和加算器14の出力データのうち、データ長が実シンボル期間L2である相関和加算結果SC2(i')において相関を示す台形波が検出される場合、この台形波の上底は最小ガード期間M1となるので、これを最小ガード期間M1に等しい区間で積分すればシンボル区切りに対応する位置においてピークを有する三角波が生成される。従って、このデータ列についてはデータを1サンプルづつずらしながら最小ガード期間M1を積分区間とする積分を行う。
【0067】
▲3▼また、相関和加算器14の出力データのうち、データ長が実シンボル期間L3である相関和加算結果SC3(i')において相関を示す台形波が検出される場合、この台形波の上底は最小ガード期間M1の3倍となるので、これを最小ガード期間M1の3倍に等しい区間で積分すればシンボル区切りに対応する位置においてピークを有する三角波が生成される。従って、このデータ列についてはデータを1サンプルづつずらしながら最小ガード期間M1の3倍の区間を積分幅とする積分を行う。
【0068】
▲4▼また、相関和加算器14の出力データのうち、データ長が実シンボル期間L4である相関和加算結果SC4(i')において相関を示す台形波が検出される場合、この台形波の上底は最小ガード期間M1の7倍となるので、これを最小ガード期間M1の7倍に等しい区間で積分すればシンボル区切りに対応する位置においてピークを有する三角波が生成される。従って、このデータ列についてはデータを1サンプルづつずらしながら最小ガード期間M1の7倍の区間を積分区間とする積分を行う。
【0069】
ただし、上述の▲2▼〜▲4▼における演算は全て、データ列を巡回データ列として行う。
【0070】
面積演算器18より出力される12通りのデータ列は、ピーク検出器17に入力される。ピーク検出器17は12通りのデータ列からピークが最大となる三角波を有するデータ列を抽出し、この波形およびピーク位置に基づいてガード期間、シンボル長ならびにシンボル区切り位置を検出し、この結果をFFT制御器15に与える。
【0071】
FFT制御器15は与えられたガード期間、シンボル長ならびにシンボル区切りに基づいて、FFT処理器7のFFT演算のポイント数、実シンボル部分のタイミングを生成する。
【0072】
尚、ピーク生成器16より出力される12通りのデータ列は、1実シンボル分の長さしかないため、ピークがデータ列の端の方に現れることがある。このような場合は、各データ列をリング状に繋ぎ、巡回データ列としてピーク検出を行ってもよい。また、本実施の形態におけるシンボル区切り検出器の処理はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を用いてプログラム処理として構成することも可能である。
【0073】
実施の形態4.
本実施の形態は、シンボル区切りの検出手段に関する。
【0074】
図9は本実施の形態におけるシンボル区切り検出器201の内部を表したもので区間幅検出器19により構成される。実施の形態2および3では、シンボル区切りにおいてピークを持つ三角波を生成することによりガード期間、シンボル長およびシンボル区切りを求めたが、本実施の形態においては相関和加算器の出力波形の幅および高さに基づきガード期間、シンボル長およびシンボル区切りを求める。
【0075】
図1の相関和加算器14から出力された12通りのデータ列は、区間幅検出器19へ入力される。区間幅検出器19は図10に示すように、入力されたデータ列が有する波形の立ち上がりとたち下がりとに基づいて波形の幅を求めると共に、波形の高さを検出する。このとき、波形の高さが設定されたレベル(例えば理論最大値の80%。このレベルは実験的に求めてもよい)以上となる区間を波形の幅として検出し、検出された波形の幅と、そのデータ列において検出される相関性を示す波形の幅の理論値が近い場合、その理論波形に基づいて、ガード期間、有効シンボル期間およびシンボル区切りを検出する。
【0076】
上述の方法により区間幅検出器19により求められたガード期間、シンボル長ならびにシンボル区切りが、FFT制御器15へ入力される。以降の動作はこれまでに述べた実施の形態における動作と同様であるので、説明を省略する。
【0077】
尚、ピーク生成器16より出力される12通りのデータ列は、1実シンボル分の長さしかないため、ピークがデータ列の端の方に現れることがある。このような場合は、各データ列をリング状に繋ぎ、巡回データ列としてピーク検出を行ってもよい。また、本実施の形態におけるシンボル区切り検出部101の処理はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を用いてプログラム処理として構成することも可能である。
【0078】
【発明の効果】
本発明におけるOFDM受信機の構成によれば、複数の送信モードによって送信されるOFDMデータを確実に復調することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1におけるOFDM受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1におけるOFDM送信データのシンボル構成の一例である。
【図3】ガード領域における相関性を示す説明図である。
【図4】シンボル区切り、相関係数、相関和の関係を示す説明図である。
【図5】相関和の加算方法を示す説明図である。
【図6】実施の形態2におけるシンボル区切り検出部のブロック図である。
【図7】実施の形態2におけるピーク生成方法を示す説明図である。
【図8】実施の形態3におけるシンボル区切り検出部のブロック図である。
【図9】実施の形態4におけるシンボル区切り検出部のブロック図である。
【図10】実施の形態5における区間幅検出方法を示す説明図である。
【図11】従来のOFDM受信機の構成を示すブロック図である。
【図12】OFDM方式におけるシンボル構成。
【符号の説明】
1 アンテナ、 2 RFアンプ、 3 ミキサー、 4 IF増幅器、
5 直交復調器、6 A/D変換器、7 FFT処理器、8 誤り訂正器、
9デジタルデータ出力端子、10 電圧制御発振器、
11 周波数ずれ検出器、12 相関演算器、13 相関和演算器、
14 相関和加算器、15 FFT制御器、16 ピーク生成器、
17 ピーク検出器、18 面積演算器、19 区間幅検出器、
20 シンボル区切り検出部、101 シンボル区切り検出部、
201 シンボル区切り検出部。
Claims (5)
- 有効シンボル期間、および前記有効シンボル期間後半部の信号と同一の信号を有するガード期間からなる実シンボル期間を構成単位とする時間領域のデータ列であって、前記有効シンボル期間およびガード期間がモードに応じて異なる前記データ列を受信する受信機において、前記データ列と前記データ列を有効シンボル期間遅延させたデータ列との相関係数を求める相関演算手段と、前記ガード期間のうちその期間が最小である最小ガード期間に等しい期間内における前記相関係数の相関和を前記実シンボル期間以上求める相関和演算手段と、前記相関和演算手段により連続した前記実シンボル期間において求められる前記相関和を加算する相関和加算手段と、前記相関和加算手段の出力に基づいて、前記ガード期間および前記有効シンボル期間の区切りを検出する検出手段と、前記検出手段により求まる前記区切りに基づいて前記データ列の復調を行う復調手段とを備えたことを特徴とするデジタル受信機。
- 請求項1において、相関和加算手段の出力を最小ガード期間の所定倍遅延させ前記出力に加算する演算手段を備え、前記演算手段の出力によって表される波形のうちそのピークが最大であるものに基づいてガード期間および有効シンボル期間の区切りを検出することを特徴とするデジタル受信機。
- 請求項2において、演算手段の出力を最小ガード期間の所定倍遅延させ、前記出力に加算することを特徴とするデジタル受信機。
- 請求項1において、相関和加算手段の出力を最小ガード期間の所定倍期間を積分区間として積分する演算手段を備え、前記演算手段の出力によって表される波形のうちそのピークが最大となるものに基づいてガード期間および有効シンボル期間の区切りを検出することを特徴とするデジタル受信機。
- 請求項1において、相関和加算手段の出力によって表される波形の高さおよび幅を検出する検出手段を備え、前記検出手段の出力に基づいてガード期間および有効シンボル期間の区切りを検出することを特徴とするデジタル受信機。
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