JP3807530B2 - キャスタブル耐火物の湿式吹付け方法 - Google Patents

キャスタブル耐火物の湿式吹付け方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、型枠なしで施工可能なキャスタブル耐火物の湿式吹付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
省力化の点からキャスタブルを型枠なしで施工する方法として、吹付け施工法がある。吹付け施工法にはキャスタブルを粉末状で圧縮空気により搬送して、吹付けノズル部で水または溶媒を添加混合して吹付ける乾式吹付け法が、従来一般的に行われてきた。乾式吹付けに用いるキャスタブルとしては、施工時の付着性を高め付着後の保型性を得るために、通常の流込み用キャスタブルに比べて骨材の粒度配合を細粒側にシフトさせ、同時に保型性を得るために木節粘土などを添加して非スランプ性を付与することが一般的に行われている。このため流込み用キャスタブルに比べて、微粉で構成されるマトリックス部分はSiO2成分の割合が増え耐熱性が低下すること、および粒度配合を細粒側へシフトさせかつ微粉の分散を抑えて非スランプ性を付与しているために、緻密な施工体が得られにくいという欠点を有していた。
【0003】
乾式吹付けには更に施工時の粉塵の発生が多い問題がある。この粉塵の発生を減少させ同時に付着性を高めリバウンドロスを減少させる目的で、圧縮空気で搬送可能な範囲内で、予め施工水分量の 1/5〜3/4 の水あるいは溶媒と混練しておき、これを搬送してノズル部で残余の水あるいは溶媒を添加して吹付ける半乾式吹付け法が開発されてきた。特開昭 61-111973号および特公平5-21866 号では、予備混練したキャスタブルを空気搬送しノズル部で硬化剤を添加して吹付ける方法とそれに使用する組成物を開示している。これは工場の製造段階での予備混練をも可能としたもので、施工時の粉塵の抑制と付着率の向上には効果がみられる。しかしながら、予備混練はキャスタブルを空気搬送可能な凝集状態にとどめて使用するものであり、施工体の緻密性を向上させる点において効果を示すものではない。
【0004】
これに対して、特開平 9-25175号、特開平9-250880号および特開平9-315872号等のように、水または溶媒で充分に混練してキャスタブルが自己流動性を示すまでに分散させた状態でポンプ圧送し、ノズル部で圧縮空気で施工面に吹付ける湿式吹付け法が開発されてきた。この湿式吹付け法は、充分に分散させた高粘性のキャスタブルをポンプ圧送することと、自己流動性を示すキャスタブルが、吹付け時に施工面でダレルことなく施工体を構成するように、ノズル部で硬化剤を添加することを特徴としている。この湿式吹付け法により、粉塵の発生を抑え、流し込み用に開発されたキャスタブルを吹付け用に仕様変更することなく、その特性を活かした状態で吹付け施工が可能となる。
【0005】
しかしながらこの湿式吹付けの技術は硬化剤の選択に大きく影響される。硬化剤の性能としては非スランプ性と瞬結性が必要で、この2つの性質を効果的に発現させることにより流込み用の特性をもったキャスタブルを、粉塵の発生を抑え型枠なしで吹付け施工することが可能となる。非スランプ性が弱いとダレを生じ易く硬化するまでに施工体内部で歪みを生じ、ラミネーション発生の原因となる。また非スランプ性が適度であっても瞬結性が遅いと、例えば厚さ 200mm程度の厚壁の施工をする場合には硬化するまでに自重で変形や剥離をおこし、流込み施工と同等の施工厚みを確保することが出来ない。瞬結性が速すぎるとノズル閉塞の原因となる。特開平 9-25175号、特開平9-157046号、特開平9-241080号、特開平9-250880、および特開平9-315872号には湿式吹付け材の硬化剤として、アルミン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、消石灰、塩化カルシウム、リン酸カリウムおよび珪酸アルカリ等が開示されている。しかしながら従来技術による硬化剤は、上記に述べた非スランプ性と瞬結性の両者を効果的に付与するという点でいずれも充分なものであるとは言い難い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、広汎に用いられるアルミナセメントを結合材としたキャスタブルに、適切な硬化剤を提供して流込み施工用の特性をもつキャスタブルを型枠なしで湿式吹付け施工に適用可能なものとすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明者らはアルミナセメントを結合材とするキャスタブルに非スランプ性と瞬結性を付与する硬化剤の探究を鋭意行った結果、従来型キャスタブルおよび低セメント型キャスタブルのいずれに対しても上記2つの性能を同時に効果的に付与する硬化剤を発見し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
本発明は、水を添加して混練した自己流動性を有するキャスタブル耐火物第1成分をポンプ圧送し、ノズル部で非スランプ性および瞬結性を付与するための硬化剤第2成分を添加しながら圧縮空気で施工面に吹き付けるキャスタブル耐火物の湿式吹き付け方法において、前記キャスタブル耐火物第1成分がアルミナセメントを0.5〜30重量%含み、前記硬化剤第2成分が塩基性塩化アルミニウムであり、その添加割合がAl 2 3 成分として前記キャスタブル耐火物第1成分に対して外掛0.01〜0.5重量%であることを特徴とする。
【0009】
キャスタブル第1成分は以下のタイプのものから選ばれる。アルミナセメント 0.5〜30重量%と、電融アルミナ、焼結アルミナ、仮焼アルミナ、焼成ボーキサイト、ムライト、カイアナイト、アンダルサイト、シャッモト、ロー石、珪石、粘土、スピネル、マグネシア、ジルコニア、ジルコン、クロミア、炭化珪素、および黒鉛等から選択されたすくなくとも1種以上の耐火性骨材および耐火性微粉が99.5〜70重量%からなる従来型のキャスタブル、もしくはアルミナセント 0.5〜10重量%に、粒径10μm 以下のアルミナ、チタニア、クロミア、非晶質シリカ、炭化珪素、カーボンなどの超微粉の少なくとも1種あるいは2種以上を1〜20重量%と、上記の耐火性骨材および耐火性微粉の少なくとも1種以上を98.5〜70重量%に、分散剤としてリン酸アルカリ金属塩、珪酸アルカリ金属塩あるいはカルボン酸、アルキルスルフォン酸、芳香族スルフォン酸、リグニンスルフォン酸、アクリル酸およびそのアルカリ金属塩などから選ばれた1種以上を外掛で0.01〜0.5 重量%からなる低セメント型キャスタブル、を用いることが出来る。これらはいずれもアルミナセメントを結合材とするキャスタブルで、アルミナセメントの添加量範囲は 0.5重量%より少ないといずれも強度発現が弱く、また添加量の上限は低セメント型では通常10重量%以下で用いられるが、従来型では30重量%以下の範囲で用いられる。30重量%を越えると耐熱性の低下が大きくなる。
【0010】
第2成分である硬化剤として、塩基性塩化アルミニウムを用いる。その添加量はキャスタブル第1成分の粉末 100重量%当たり塩基性塩化アルミニウム中のAl2O3 成分量として外掛0.01〜0.5 重量%の範囲が適当である。
【0011】
塩基性塩化アルミニウムは、化学式 Al2(OH)5Cl・kH2O (k= 2〜9)で示されるアルミニウムヒドロキシクロライドか、もしくは〔Al2(OH)n Cl6-n m ・xH2Oで示される塩基性のポリ塩化アルミニウムが利用できる。アルミニウムヒドロキシクロライドは市販品として多木化学社製のタキバインが利用できる。一方、ポリ塩化アルミニウムは水処理凝集剤として知られており、その塩基度は nを用いて次式 B=(n/6)×100 で示され、B=45〜65の組成のものが一般的に市販されており容易に入手できる。
【0012】
【実施例】
以下にキャスタブル耐火物の組成について実施例(本発明に用い得るもの)及び比較例を具体的に説明する。
【0013】
〔実施例1〜2および比較例1〜6〕(低セメント型キャスタブルの場合)
耐火性骨材として Al2O3、SiO2及びFe2O3 の含有量がそれぞれ59重量%、37重量%及び 1.0重量%で粒径が 3〜5 mm、 1〜3 mm及び 1mm以下の粗粒、中粒及び細粒からなるシャモット質骨材を用いた。
【0014】
キャスタブルのマトリックスを構成する微粉としては、上記のシャモット微粉(粒径が 150μm 以下で平均粒径が25μm )と、粒径が10μm 以下で平均粒径が 4μm の仮焼アルミナ、およびSiO2の純度が96重量%で粒径が 1μm 以下のフュームドシリカを用いた。結合材としては JIS 2種相当のアルミナセメントを使用し、分散剤としてテトラポリリン酸ナトリウムを用いて、表1に示す配合組成で自己流動性を示す低セメント型の流込み用キャスタブルを作製した。これをキャスタブル第1成分として、硬化剤の試験に供した。
【0015】
このキャスタブルを気温約20℃で、添加水量を外掛で 6.5重量%及び 7.5重量%加えて混練し、鉄製で鏡面仕上げの水平板上に下部の直径が 100mm、上部の直径が70mm、高さが60mmの鉄製のコーンを置き、その中にキャスタブルを入れ、コーンを静かに引き抜く。1分間放置し1分後のキャスタブルの広がり径をフリーフロー値として読み取ると、それぞれ 170mmと 230mmであった。また、可使時間はそれぞれ 2時間40分と 3時間であった。
【0016】
このキャスタブル第1成分を、外掛で添加水量6.5 重量%で混練し充分に自己流動性を発現させた後、キャスタブルを混練しながら水溶液とした硬化剤を急速に添加して強くかき混ぜ、5秒後にキャスタブル表面を凹凸状にした状態で混練を止め、混練容器を水平から60度傾ける。この時キャスタブルに変形あるいはダレが見られないときは「○」、変形あるいはダレが見られる時は「×」と記して、5秒後の非スランプ性の判定を行った。また、硬化剤添加後60秒後にキャスタブル表面に直径10mm、長さ300mm の円柱状の棒鋼をたて鉛直になるように手で支え、自重によるキャスタブル内への棒鋼の沈み込みが見られない場合は「○」、沈み込みが見られる場合は「×」と記して、60秒後の瞬結性を判定した。
【0017】
硬化剤はいずれも水溶液として添加した。実施例1はアルミニウムヒドロキシクロライドとして多木化学製のタキバイン〔化学式 Al2(OH)5Cl・ 2.4H2O〕30gを水に溶解して全量を100ml とし、添加水量外掛で6.5 重量%で混練したキャスタブル1065g 当たり10ml添加した。実施例2はAl2O3 10重量%、塩基度を示す B=50 の組成のポリ塩化アルミニウム水溶液を水で1:1 に希釈した水溶液を、実施例1と同じく10ml添加した。比較例1はモル比がNa2O/Al2O3=1.4のアルミン酸ナトリウム粉末30g を水に溶解して全量を100ml としたアルミン酸ナトリウム水溶液 (1) を同様に10ml添加した。比較例2はモル比がNa2O/Al2O3=1.7で、Al2O3 18重量%の市販のアルミン酸ナトリウム水溶液を水で1:1 に希釈したアルミン酸ナトリウム水溶液 (2) を、同様に10ml添加した。比較例3、4はモル比がSiO2/Na2O=2.5 および3.2 で、SiO2の含有量が35および14重量%、Na2Oの含有量が29および 9重量%である珪酸ナトリウム溶液を同様にそれぞれ 5mlづつ添加した。比較例5と6は、正塩の塩化アルミニウム6水和物〔AlCl3・6H2O〕および硫酸アルミニウム〔Al2(SO4)3 〕をそれぞれ30g とり、水に溶解して全量を100ml としたものを、同様にそれぞれ10ml添加した。
【0018】
実施例1および2のタキバインあるいはポリ塩化アルミニウムの塩基性塩化アルミニウムを添加した実施例は5秒後に非スランプ性を示し、かつ60秒後に瞬結性を示した。これに対して比較例1および2のアルミン酸ナトリウムは瞬結性は示すが、5秒後の非スランプ性が発現しなかった。比較例3および4の珪酸ナトリウムは非スランプ性、瞬結性のいずれも認められなかった。比較例5および6の正塩の塩化アルミニウム及び硫酸アルミニウムは5秒後の非スランプ性はみられたが、60秒後の瞬結性はみられなかった。
【0019】
上述したように、塩基性塩化アルミニウムのみが非スランプ性と瞬結性を同時に付与することができた。硬化剤を水溶液としたのは、水溶液の方がノズル内でキャスタブルとの混合が容易なこと、流量の調整により硬化剤の添加量のコントロールが容易なこと、および粉末に比べて硬化剤添加ノズル部での閉塞がない事などの利点によるが、水溶液での添加に限定されるものではない。
【0020】
【表1】
Figure 0003807530
貼付書面第1頁
【0021】
〔実施例3〜4および比較例7〜10〕(従来型キャスタブルの場合)
耐火性骨材として Al2O3、SiO2および Fe2O3の含有量がそれぞれ43重量%、52重量%及び 1.8重量%で粒径が 3〜 5mm、 1〜 3mm及び 1mm以下の粗粒、中粒及び細粒からなるシャモット質骨材を用いた。
【0022】
キャスタブルのマトリックスを構成する微粉としては、上記のシャモット微粉(粒径が 150μm 以下で平均粒径が30μm )と、結合材として JIS 3種相当のアルミナセメントを用いて、表2に示す配合組成の従来型キャスタブルを作製した。これをキャスタブル第1成分として、硬化剤の試験に供した。
【0023】
このキャスタブルを気温約20℃で添加水量を外掛13重量%加えて混練し、実施例1および2と同じ方法でフリーフロー値を測定すると、145mm であり、可使時間は3時間であった。これをキャスタブル第1成分として、硬化剤第2成分を添加して表1と同じ方法で、5秒後の非スランプ性および60秒後の瞬結性の判定を行った。
【0024】
硬化剤はいずれも水溶液として添加した。実施例3は多木化学製のタキバイン 50gを水に溶解して全量を 100mlとした水溶液を、実施例4はAl2O3 10重量%で塩基度 B=50 の組成のポリ塩化アルミニウム水溶液を水で1:1 に希釈した水溶液を、添加水量を外掛けで13重量%で混練したキャスタブル1130g 当たり、それぞれ10ml添加した。比較例7〜8はモル比がNa2O/Al2O3=1.7で、Al2O3 18重量%の市販のアルミン酸ナトリウム水溶液(3)を、それぞれ10および20ml添加した。比較例9〜10は塩化カルシウム(CaCl2)30gを水に溶解して全量を 100mlとした水溶液を、それぞれ10及び20ml添加した。
【0025】
硬化剤として塩基性塩化アルミニウムを添加した実施例3および4は、5秒後に非スランプ性を示し、かつ60秒後に瞬結性を示した。これに対してアルミン酸ナトリウム水溶液を添加した比較例7および8は60秒後の瞬結性を示したが、5秒後の非スランプ性が発現しなかった。塩化カルシウム水溶液をそれぞれ10および20ml添加した、比較例9および10は非スランプ性、瞬結性のいずれも発現しなかった。
【0026】
【表2】
Figure 0003807530
貼付書面第2頁
【0027】
〔実施例5〜7および比較例11〜14〕次にキャスタブル耐火物の湿式吹付け試験を行った。以下、実施例及び比較例を具体的に説明する。
表1の非スランプ性および瞬結性の試験に供したのと同じ配合組成の低セメント型キャスタブルを用いて吹付け試験を行った。このキャスタブル第1成分を添加水量を外掛けで 6.5重量%で混練し自己流動性を発現させ、圧送ポンプで吹付けノズルまで圧送し、ノズル部で硬化剤水溶液を所定割合になるように調整して添加しながら圧縮空気でキャスタブルを吹付けた。床から1000mmの高さに、1200×1200mmのパネルを垂直にセットして作製した垂直壁モデルに、施工厚が 200mmになるように吹付けを行い、粉塵の発生程度、施工性を観察した。ノズルと壁面との距離は約1mとした。24時間養生後パネルを取り外し、施工体を厚み方向に切断して内部のラミネーションの有無を観察した後、40×40×160mm 形状の試片を切り出し、110 ℃で乾燥後、嵩比重、曲げ強さおよび圧縮強さを測定した。
【0028】
実施例5〜7および比較例11〜12は多木化学製のタキバインを硬化剤とし、表3に示すようにそれぞれの濃度に調整した水溶液を所定量添加した。比較例13はモル比がNa2O/Al2O3=1.7でAl2O3 18重量%の市販のアルミン酸ナトリウム水溶液を水で1:1 に希釈したアルミン酸ナトリウ水溶液 (2) を、比較例14は硫酸アルミニウム〔 Al2(SO4)3〕30g を水に溶解して全量が100ml になる濃度に調整した水溶液をそれぞれ所定量添加した。
【0029】
【表3】
Figure 0003807530
貼付書面第3頁
【0030】
硬化剤としてタキバインをAl2O3 量として、キャスタブル第1成分に対して、0.02〜0.38重量%添加した実施例5〜7は、ダレ、剥離がなく垂直壁モデルに 200mmの厚みで良好に施工でき、施工体中のラミネーションがなく、また嵩比重が大きく緻密に吹付け施工できた。比較例11および12は硬化剤はタキバインであるが、その添加量がAl2O3 量として0.01重量%以下の比較例11ではダレがみられ、0.5 重量%以上の比較例12ではダレ、剥離はみられなかったが乾燥後の嵩比重が低下した。これは0.5 重量%以上では非スランプ性が強く現れすぎ凝集が早く起こりすぎるためと、硬化剤水溶液の添加量が少しふえることにより緻密性が低下したのではないかと推定される。このことから、第2成分の硬化剤の添加量はAl2O3 量としてキャスタブル第1成分粉末に対して0.01〜0.5 重量%の範囲が良いことが判る。
【0031】
比較例13および14は硬化剤としてアルミン酸ナトリウム水溶液および硫酸アルミニウム水溶液を添加して吹付け試験を行った結果である。表1の結果で非スランプ性がみられなかった比較例1 はダレが生じ施工体にラミネーションが発生した。また、瞬結性がみられなかった比較例1 は吹付け時に剥離がみられた。非スランプ性と瞬結性の両者をみたしていないと施工性は不良で、乾燥後の嵩比重も低く、ラミネーションのない緻密な施工体は得られないことが判った。このように、本発明による硬化剤は、湿式吹付けの硬化剤として開示されている従来技術に比べて極めて優れた効果を発揮する。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、アルミナセメントを結合材とするキャスタブルに、硬化剤として塩基性塩化アルミニウムを添加することにより、非スランプ性、瞬結性の両者をバランスよく発現させることができ、湿式吹付けにおいて内部にラミネーションのない緻密な施工体を型枠なしで得ることができる。
【0033】
また、本発明に用いる塩基性塩化アルミニウムは硬化剤として、従来型キャスタブルおよび低セメント型キャスタブルのいづれにも有効で適用範囲が広く、かつその水溶液は弱酸性であり、取扱いが安全である。

Claims (1)

  1. 水を添加して混練した自己流動性を有するキャスタブル耐火物第1成分をポンプ圧送し、ノズル部で非スランプ性および瞬結性を付与するための硬化剤第2成分を添加しながら圧縮空気で施工面に吹き付ける湿式吹き付け方法において、前記キャスタブル耐火物第1成分がアルミナセメントを0.5〜30重量%含み、前記硬化剤第2成分が塩基性塩化アルミニウムであり、その添加割合がAl 2 3 成分として前記キャスタブル耐火物第1成分に対して外掛0.01〜0.5重量%であることを特徴とするキャスタブル耐火物の湿式吹付け方法。
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