JP3807004B2 - 可燃性冷媒を用いた空気調和装置 - Google Patents

可燃性冷媒を用いた空気調和装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、可燃性冷媒を用いた空気調和装置に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
従来の空気調和装置においては作動冷媒として不燃性冷媒であるフロンを使用していたが、近年における地球環境の保護意識の高まりから、オゾン層の破壊とか地球温暖化に結びつくフロン冷媒の使用が全世界的に規制されることとなった。かかる状況の下で、フロン冷媒に代わるものとして、プロパン、ブタン等の自然冷媒が注目されている。
【0004】
しかしながら、このような自然冷媒は自然環境に優しい冷媒と言えるものの、その反面、可燃性冷媒であることから、これを空気調和装置の作動冷媒として使用するに当たっては、装置運転上における安全性の確保等の観点から、万が一、この可燃性冷媒が漏洩した場合を想定してかかる場合における有効な対策を予め講じておくことが必要となる。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、従来の空気調和装置においては、可燃性冷媒を使用することを前提としていなかったので、不燃性冷媒を使用することを前提としたその構造をそのまま可燃性冷媒を用いる空気調和装置に適用した場合には、以下の諸点において、可燃性冷媒の漏洩時における安全性が十分に確保されないという問題が生じる。
【0006】
第1の問題点
図7には、従来のセパレート型空気調和装置における室内機X01を示している。この室内機X01は、その前面上部と上面にそれぞれ吸込口32,32を、前面下部に吹出口33をそれぞれ設けたケーシング31内に、屈曲板状に形成された熱交換器35を上記各吸込口32,32に対向するようにして配置するとともに、電装品36を上記熱交換器35の幅方向の一端35a側に位置し且つ上記ケーシング31の上下方向の略全域に跨がるように配置して構成されている(尚、ファンの図示は省略している)。
【0007】
ところが、かかる構成の室内機X01においては、万が一、上記熱交換器35と連絡配管(図示省略)との溶接部あるいは該熱交換器35の伝熱管の溶接部において可燃性冷媒の漏洩が生じると、該可燃性冷媒は漏洩後にケーシング31に溜まるという性状を有していることから、漏洩冷媒が上記電装品36側に侵入し、該電装品36における電気火花等によって引火する惧れがあり、装置運転上における安全性が十分に確保できないことも考えられる。
【0008】
また、特に上記熱交換器35がクロスフィン型熱交換器、即ち、複数枚のフィンとこれら各フィンをその板厚方向に貫通して配置される複数本の伝熱管とからなる熱交換器である場合には、該熱交換器35において最も冷媒の漏洩が発生し易い箇所である伝熱管溶接部、即ち、ヘアピン管の端部と該端部同士を接続するU字管との溶接部と、上記電装品36との相対的な配置位置を考慮することが必要である。具体的には、冷媒の漏洩源である熱交換器35の溶接部と着火源である上記電装品36とをできるだけ離間させて漏洩冷媒の引火を防止するように配置構造を考慮することが必要であるが、従来は不燃性冷媒を使用することを前提としていたので、かかる観点からの考慮は何等なされておらず、従って、上記熱交換器35における上記溶接部が上記電装品36寄りの一端35a側に位置せしめられる場合も多く、かかる配置構造のものを可燃性冷媒を用いる熱交換器に適用した場合には装置運転上の安全性が阻害されることになる。
【0009】
第2の問題点
図8には、従来のセパレート型空気調和装置における室外機Y01を示している。この室外機Y01は、ケーシング40内の幅方向の一方寄り位置に熱交換器41とファン42とをケーシング奥行き方向に前後して配置するとともに、他方寄り位置には電装品43と圧縮機44とを、該室外電装品43が該圧縮機44の上側に位置するようにして配置して構成されている。
【0010】
ところが、この室外機Y01においては、漏洩冷媒の着火源となり得る上記室外電装品43が、冷媒漏洩源となる上記熱交換器41と上下方向において重合しているので、万が一、上記熱交換器41から可燃性冷媒が漏洩した場合に、この漏洩冷媒が上記室外電装品43側に侵入し、場合によっては該漏洩冷媒の引火に至るということも考えられ、装置運転上の安全性の確保という点において問題となる。
【0011】
第3の問題点
図9には、従来のセパレート型空気調和装置における室外機Y02を示している。この室外機Y02は、ケーシング40内の幅方向の一方寄り位置に熱交換器41とファン42とをケーシング奥行き方向に前後して配置するとともに、他方寄り位置には室外電装品43と圧縮機44とを該室外電装品43が該圧縮機44の上側に位置するようにして配置して構成されている。そして、この室外電装品43は、上記圧縮機44の上方位置から上記ファン42の上方寄り位置まで横方向に延出しており、このファン42側への延出部には冷却フィン45が設けられている。
【0012】
かかる室外電装品43の配置構成は、該室外電装品43の中にはその作動上の信頼性確保という点において冷却を必要とするものが存在することを前提としたものであって、従って、該室外電装品43をファン42による送風で冷却する必要上、該室外電装品43全体を上記ケーシング40の内部に、しかもその一部を上記ファン42側に接近させて配置している。このため、上記熱交換器41から漏洩冷媒が漏洩した場合、この漏洩冷媒が上記室外電装品43側に侵入するおそれがあり、装置運転上の安全性の確保という点において問題である。
【0013】
第4の問題点
図10には、従来のセパレート型の空気調和装置Z0を示している。この空気調和装置Z0は、室内に設置される室内機X02と室外に設置される室外機Y03とを備え、これら室内機X02と室外機Y03とを連絡配管21,21によって連結して構成される。上記室内機X02は、熱交換器48の側方に室内電装品46を配置している。また、上記室外機Y03は、ケーシング40内の幅方向の一方寄り位置には熱交換器41とファン42とをケーシング奥行き方向に前後して配置するとともに、他方寄り位置には室外電装品47と圧縮機44とを該室外電装品47が該圧縮機44の上側に位置するようにして配置して構成されている。
【0014】
ところが、かかる構造では、上記室内機X02においては上記熱交換器48と上記室内電装品46とが上下方向において重合し、また上記室外機Y03においては上記熱交換器41と上記室外電装品47とが上下方向に重合し、これら両者においては共に熱交換器48,41側から漏洩した可燃性冷媒が室内電装品46,47側に侵入する惧れがあり、装置運転上の安全性の確保という点において問題である。
【0015】
そこで本願発明では、上記各問題点に鑑み、作動冷媒として可燃性冷媒を用いる空気調和装置において、可燃性冷媒の漏洩時における装置運転上の安全性を確保することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0017】
本願の第1の発明では、ケーシング1,10内に、可燃性冷媒を作動冷媒として用いた熱交換器5,11と電装品6,13とを収容してなる空気調和装置であって、上記熱交換器5,11における伝熱管の溶接部を該熱交換器5,11の幅方向の一方側に集中配置する一方、上記電装品6,13を、上記熱交換器5,11よりも上位に位置するようにして上記ケーシング1,10の上部で且つ上記熱交換器5,11の幅方向の他方側に偏位させて配置したことを特徴としている。
【0018】
本願の第2の発明では、上記第1の発明にかかる可燃性冷媒を用いた空気調和装置において、上記電装品6,13を、上記ケーシング1,10の上部において該上記ケーシング1,10の内部空間と略気密的に隔離させたことを特徴としている。
【0019】
本願の第3の発明では、上記第2の発明にかかる可燃性冷媒を用いた空気調和装置において、上記電装品6をケース本体24内に収容し且つ該ケース本体24を開閉自在のケース蓋25によって略気密的に閉蓋して電装品ユニット23を構成するとともに、上記ケース本体24の側壁面に上記電装品6の端子ターミナル28を設けたことを特徴としている。
【0020】
本願の第4の発明では、上記第2の発明にかかる可燃性冷媒を用いた空気調和装置において、上記電装品13を、上記ケーシング10の天板16にその表面側から上記ケーシング10の内部空間側に向けて凹設され且つ該内部空間に対して略気密的に隔離された電装品収容室18内に収容するとともに、該電装品収容室18の開口部を蓋板17によって覆蓋し、さらに上記電装品収容室18に上記電装品13の端子ターミナル19を設けたことを特徴としている。
【0021】
本願の第5の発明では、上記第4の発明にかかる可燃性冷媒を用いた空気調和装置において、上記電装品13を、冷却を必要としない電装品13Aと冷却を必要とする電装品13Bとに分け、これら各電装品13A,13Bをそれぞれ上記電装品収容室18、18内に収容し且つ蓋板17、17によって覆蓋するとともに、冷却を必要とする上記電装品13Bが収容された上記電装品収容室18には冷却フィン15を備え且つこれを通風領域に接近させて配置したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0022】
本願発明ではかかる構成とすることにより次のような効果が得られる。
【0023】
(a) 本願の第1の発明にかかる可燃性冷媒を用いた空気調和装置によれば、
(a−1) ケーシング1,10内に、上記電装品6,13を上記熱交換器5,11よりも上位に位置するようにして上記ケーシング1,10の上部に配置しているので、万が一、上記熱交換器5,11から可燃性冷媒が漏洩してこれが上記ケーシング1,10の下部に溜まったとしても、この漏洩冷媒に対して着火源となり得る上記電装品6,13が上記熱交換器5,11よりも上位にあって上記漏洩冷媒に対して上方に離間しているので該漏洩冷媒の上記電装品6,13側への侵入、及びそれによる漏洩冷媒の引火が確実に防止され、可燃性冷媒の漏洩時における空気調和装置の運転上の安全性が確保される、
(a−2) 上記熱交換器5,11における伝熱管の溶接部を該熱交換器5,11の幅方向の一方側に集中配置する一方、上記電装品6,13を上記ケーシング1,10の上部で且つ上記熱交換器5,11の幅方向の他方側に偏位させて配置しているので、可燃性冷媒の漏洩源となる可能性が高い上記伝熱管の溶接部と、漏洩冷媒に対してその着火源となる上記電装品6,13とが上下方向及び左右方向の双方において可及的に離間することとなり、漏洩冷媒が上記電装品6,13側に侵入することによる該漏洩冷媒の引火の惧れがさらに減少し、可燃性冷媒の漏洩時における空気調和装置の運転上の安全性がより一層高められる、
等の効果が得られる。
【0024】
(b) 本願の第2の発明にかかる可燃性冷媒を用いた空気調和装置によれば、上記(a)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が奏せられる。即ち、この発明の可燃性冷媒を用いた空気調和装置においては、上記電装品6,13を、上記ケーシング1,10の上部において該上記ケーシング1,10の内部空間と略気密的に隔離させているので、上記熱交換器5,11から漏洩冷媒が漏洩しこれが上記ケーシング1,10の内部空間に充満したとしても、この漏洩冷媒が該内部空間に対して略気密的に隔離された上記電装品6,13側へ侵入するのが阻止されることとなり、それだけ可燃性冷媒の漏洩時における空気調和装置の運転上の安全性がさらに高められるものである。
【0025】
(c) 本願の第3の発明にかかる可燃性冷媒を用いた空気調和装置によれば、上記(b)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が奏せられる。即ち、この発明の可燃性冷媒を用いた空気調和装置においては、上記電装品6をケース本体24内に収容し且つ該ケース本体24を開閉自在のケース蓋25によって略気密的に閉蓋して電装品ユニット23を構成するとともに、上記ケース本体24の側壁面に上記電装品6の端子ターミナル28を設けているので、漏洩冷媒の上記電装品6側への侵入防止がより簡単な構造で達成されるとともに、上記電装品6の配線の脱落を上記端子ターミナル28を備えることで確実に防止され、これらの相乗効果として、可燃性冷媒の漏洩時における空気調和装置の運転上の安全性をより低コストで実現できるものである。
【0026】
(d) 本願の第4の発明にかかる可燃性冷媒を用いた空気調和装置によれば、上記(b)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が奏せられる。即ち、この発明の可燃性冷媒を用いた空気調和装置においては、上記電装品13を、上記ケーシング10の天板16にその表面側から上記ケーシング10の内部空間側に向けて凹設され且つ該内部空間に対して略気密的に隔離された電装品収容室18内に収容するとともに、該電装品収容室18の開口部を蓋板17によって覆蓋し、さらに上記電装品収容室18に上記電装品13の端子ターミナル19を設けているので、上記ケーシング10の内部空間内に漏洩した漏洩冷媒が上記電装品13側に侵入するのが確実に防止されるとともに、上記電装品13の配線の脱落が上記端子ターミナル19を備えることで確実に防止され、これらの相乗効果として、可燃性冷媒の漏洩時における空気調和装置の運転上の安全性がより一層高められることになる。また、漏洩冷媒の漏洩の有無に拘わらず、上記電装品13の点検等を上記ケーシング10の外部から行うことができるので、例えば該電装品13を上記ケーシング10の内部空間に配置した場合に比して、点検作業等の簡略化が図れるものである。
【0027】
(e) 本願の第5の発明にかかる可燃性冷媒を用いた空気調和装置によれば、上記(d)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が奏せられる。即ち、この発明の可燃性冷媒を用いた空気調和装置においては、上記電装品13を、冷却を必要としない電装品13Aと冷却を必要とする電装品13Bとに分け、これら各電装品13A,13Bをそれぞれ上記電装品収容室18、18内に収容し且つ蓋板17、17によって覆蓋するとともに、冷却を必要とする上記電装品13Bが収容された上記電装品収容室18には冷却フィン15を備え且つこれを通風領域に接近させて配置しているので、上記各電装品13A,Bの漏洩冷媒からの隔離と、冷却を必要とする電装品13Bの効果的な冷却作用とが共に実現され、これらの結果、可燃性冷媒の漏洩時における空気調和装置の運転上の安全性の確保と電装品13Bの信頼性の確保との両立が可能となるものである。
【発明の実施の形態】
【0028】
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
第1の実施形態
図1には、本願発明の第1の実施形態にかかるセパレート型空気調和装置の室内機X1を示している。この室内機X1は、その前面上部と上面にそれぞれ吸込口2,3を、前面下部に吹出口4をそれぞれ設けたケーシング1内に、屈曲板状に形成されたクロスフィン型熱交換器5を上記各吸込口2,3に対向するようにして配置するとともに、電装品6を上記熱交換器35の幅方向の一端5a寄りで且つ上記ケーシング1の最上部に配置している(尚、ファンの図示は省略している)。また、上記熱交換器5における伝熱管の溶接部及び該伝熱管と連絡配管との溶接部を、共に上記電装品6とは反対側に位置する上記熱交換器5の他端5b側に集中配置するようにしている(尚、上記各溶接部の図示は省略)。
【0029】
かかる構造とすると、万が一、上記熱交換器5側の各溶接部において可燃性冷媒の漏洩が生じたとしても、該可燃性冷媒は空気よりも比重が大きく漏洩後は上記ケーシング1の下部側に溜まること、及びこの可燃性冷媒の漏洩箇所とその漏洩冷媒の着火源となる上記電装品6とが大きく離間していることから、この漏洩冷媒が上記電装品6側に侵入して該電装品6における電気火花等によって引火するというような惧れは全くなく、可燃性冷媒の漏洩時においても装置運転上における高い安全性が確保されるものである。
【0030】
また、この実施形態の室内機X1においては、上記ケーシング1の内部空間の最上部に内蔵配置される各種の上記電装品6を、図2に示すような電装品ユニット23として配置するようにしている。即ち、この電装品ユニット23は、上記電装品6をケース本体24内に収容し且つ該ケース本体24を開閉自在のケース蓋25によって略気密的に閉蓋して構成され、しかも該ケース本体24の側壁面に上記電装品6の端子ターミナル28を設けている。
【0031】
このような構成の電装品ユニット23を備えることで、漏洩冷媒の上記電装品6側への侵入防止がより簡単な構造で達成されるとともに、上記電装品6の配線の脱落が上記端子ターミナル28を備えることで確実に防止され、これらの相乗効果として、可燃性冷媒の漏洩時における空気調和装置の運転上の安全性をより低コストで実現できることになる。
【0032】
第2の実施形態
図3には、本願発明の第2の実施形態にかかるセパレート型空気調和装置における室外機Y1を示している。この室外機Y1は、ケーシング10内の幅方向のほぼ全域に跨がるようにして熱交換器11を配置するとともにこの熱交換器11の後方側にファン12を配置し、さらに上記ファン12の側方に圧縮機14を配置するとともに上記熱交換器11の上方に位置する上記ケーシング10の最上部にその幅方向の全域に跨がるようにして電装品13を配置している。
【0033】
かかる構造の室外機Y1においては、上記熱交換器11の溶接部等から可燃性冷媒が漏洩した場合、その漏洩冷媒に対して着火源となり得る上記電装品13が、冷媒漏洩源である上記熱交換器11の上方に配置されており、しかも上述のようにこの漏洩冷媒は空気との比重差によって漏洩後は上記ケーシング10の下部側に移動する性状をもつことから、この漏洩冷媒が上記電装品13側に侵入すること、及びこの漏洩冷媒が上記電装品13側の電気火花等によって引火するという事態は起こり得ず、この結果、可燃性冷媒の漏洩時における空気調和装置の運転上の高い安全性が確保されるものである。
【0034】
尚、この実施形態の室外機Y1においても、上記第1の実施形態の場合と同様に、上記電装品13を、上記ケーシング10の内部空間から略気密的に隔離された電装品ユニット23(図2を参照)に収容するようにすれば、可燃性冷媒の漏洩時における空気調和装置の運転上の安全性がさらに高められることになる。
【0035】
第3の実施形態
図4には、本願発明の第3の実施形態にかかる空気調和装置の室外機Y2を示している。この室外機Y2は、ケーシング10内の幅方向の一方寄り位置に熱交換器11とファン12とをケーシング奥行き方向に前後して配置するとともに、他方寄り位置には圧縮機14を配置している。そして、この熱交換器11における冷媒配管の溶接部の全てを、該熱交換器11の両側部11a,11bのうち、上記圧縮機14の反対側に位置する側部11b側に集中させるようにしている(尚、溶接部の図示は省略)。
【0036】
さらに、上記圧縮機14の上方側のケーシング最上部には次述の第1電装品13Aを、また上記熱交換器11の上方側のケーシング最上部には次述の第2電装品13Bを、それぞれ配置している。この二つの電装品13A,13Bは、共に漏洩冷媒に対してその着火源となり得るものであることから漏洩冷媒からの隔離が必要であるとともに、上記第1電装品13Aは冷却をさほど必要としないものであるのに対して、第2電装品13Bはその信頼性の確保上から冷却を必要とするものである。
【0037】
このため、この実施形態においては、先ず、上記各電装品13A,13Bを共に図5に示す如き隔離構造とするとともに、上記第2電装品13B側には冷却フィン15を設けている。ここで、上記隔離構造を図5を参照して説明すると次の通りである。即ち、上記ケーシング10の天板16に、該天板16の表面16a側から裏面16b側(即ち、上記ケーシング10の内部空間側)に向けて陥没し且つ上記ケーシング10の内部空間に対して略気密的に隔離された電装品収容室18を設け、この電装品収容室18内に上記第1電装品13Aあるいは第2電装品13Bを収容するとともに、該電装品収容室18の上部開口を蓋板17によってケーシング10の上方側から開閉蓋し得るように構成したものである。また、上記電装品収容室18の側壁には上記電装品13A,13Bのための端子ターミナル19を設けている。
【0038】
以上の如き構成をもつ室外機Y2においては、万が一、上記熱交換器11側において可燃性冷媒の漏洩が生じたとしても、第1に、この冷媒の漏洩箇所が上記各電装品13A,13Bとの間隔が大きい位置、即ち、上記熱交換器11の側部11b側であること、第2に、漏洩冷媒は空気との比重差によって上記ケーシング10の内部空間における底部側に溜まること、第3に、上記各電装品13A,13Bがそれぞれ上記電装品収容室18,18によって上記ケーシング10の内部空間から隔離されていることから、漏洩冷媒が上記各電装品13A,13B側に侵入してこれに触れること及びそれによる漏洩冷媒の引火という事態の発生が皆無であり、この結果、漏洩冷媒の漏洩時における空気調和装置の運転上の安全性が可及的に高められることになる。
【0039】
また、このように冷媒漏洩時の安全性を確保しつつ、冷却の必要な上記第2電装品13Bはこれを上記ファン12からの送風によって効果的に冷却してその作動上における高い信頼性を確保することができるものである。さらに、上記各電装品13A,13Bの点検等を上記ケーシング10の外部から行うことができることから、その点検等における作業性の向上も期待できるものである。
【0040】
尚、この実施形態においては、上記各電装品13A,13Bの上記ケーシング10の内部空間からの隔離構造として上述の如き構造を採用しているが、これに代えて、例えば上記第1の実施形態における如き隔離構造(図2に示す構造)を採用することも可能である。
【0041】
第4の実施形態
図6には、本願発明の第4の実施形態にかかるセパレート型空気調和装置Zを示している。この空気調和装置Zは、室内機X2と室外機Y3とを備え、これに室内機X2と室外機Y3とを連絡配管21,21を介して接続して冷媒循環経路を構成している。また、上記室内機X2には、熱交換器5とファン(図示省略)とが内蔵配置されている。さらに、上記室外機Y3には、熱交換器11とファン12とがケーシング10の奥行き方向に前後して配置されるとともに、該ファン12の側部には圧縮機14が配置されている。
【0042】
そして、この空気調和装置Zにおいて最も大きな特徴は、上記室内機X2と室外機Y3とにそれぞれ内蔵配置されていた各電装品を集めて、これを該室内機X2及び室外機Y3とは別体の電装品ユニット20とするとともに、この電装品ユニット20を上記室内機X2及び室外機Y3から共に離間させて配置したことにある。
【0043】
かかる基本的な構造上の特徴によれば、漏洩冷媒に対して着火源となり得る電装品を集めてこれを電装品ユニット20とし、且つ該電装品ユニット20を冷媒漏洩源となる上記室内機X2及び室外機Y3から離間配置することで、万が一、これら室内機X2及び室外機Y3側から可燃性冷媒の漏洩が生じたとしても、この漏洩冷媒が上記電装品ユニット20側に至ってこれと接触して引火するというようなことが未然に且つ確実に防止されるので、可燃性冷媒の漏洩時における空気調和装置Zの運転上の安全性が確保されるものである。
【0044】
また、かかる可燃性冷媒の漏洩時における安全性の更なる向上という点においては、例えば上記電装品ユニット20を室内側に配置する場合には該電装品ユニット20を上記室内機X2よりも上位に配置し、また上記電装品ユニット20を室外側に配置する場合には該電装品ユニット20を上記室外機Y3よりも上位に配置すれば良い。かかる構成とすれば、上記室内機X2と室外機Y3のいずれから可燃性冷媒が漏洩した場合であっても、その漏洩冷媒が上記電装品ユニット20側に侵入するのを確実に防止することができ、冷媒漏洩時の安全確保がより確実ならしめられる。
【0045】
さらに、上記電装品ユニット20を室外に配置する場合であっても、上記電装品ユニット20の各電装品の作動操作を行うリモートコントローラ(図示省略)からの遠隔操作信号を受ける受信部30を上記室内機X2側に設けることで、該室内機X2側において可燃性冷媒の漏洩が発生した場合における室内側の安全性を確保しつつ、室内側での操作によって高い操作性を確保することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の第1の実施形態にかかる空気調和装置における室内機の斜視図である。
【図2】 図1に示した電装品部分の構造例を示す斜視図である。
【図3】 本願発明の第2の実施形態にかかる空気調和装置における室外機の正面図である。
【図4】 本願発明の第3の実施形態にかかる空気調和装置における室外機の正面図である。
【図5】 図4に示した電装品部分の構造例を示す斜視図である。
【図6】 本願発明の第4の実施形態にかかるセパレート型空気調和装置の全体システム図である。
【図7】 従来の空気調和装置における室内機の斜視図である。
【図8】 従来の空気調和装置における室外機の正面図である。
【図9】 従来の空気調和装置における室外機の正面図である。
【図10】 従来のセパレート型空気調和装置の全体システム図である。
【符号の説明】
1はケーシング、2及び3は吸込口、4は吹出口、5は熱交換器、6は電装品、10はケーシング、11は熱交換器、12はファン、13,13A及び13Bは電装品、14は圧縮機、15は冷却フィン、16は天板、17は蓋板、18は電装品収容室、19は端子ターミナル、20は電装品ユニット、21は連絡配管、22は連絡電線、23は電装品ユニット、24はケース本体、25はケース蓋、26及び27は電装品、28は端子ターミナル、29はシール材、30は受信部、Zは空気調和装置、X1及びX2は室内機、Y1〜Y3は室外機である。

Claims (5)

  1. ケーシング(1,10)内に、可燃性冷媒を作動冷媒として用いた熱交換器(5,11)と電装品(6,13)とを収容してなる空気調和装置であって、
    上記熱交換器(5,11)における伝熱管の溶接部を該熱交換器(5,11)の幅方向の一方側に集中配置する一方、
    上記電装品(6,13)を、上記熱交換器(5,11)よりも上位に位置するようにして上記ケーシング(1,10)の上部で且つ上記熱交換器(5,11)の幅方向の他方側に偏位させて配置したことを特徴とする可燃性冷媒を用いた空気調和装置。
  2. 請求項1において、
    上記電装品(6,13)を、上記ケーシング(1,10)の上部において該上記ケーシング(1,10)の内部空間と略気密的に隔離させたことを特徴とする可燃性冷媒を用いた空気調和装置。
  3. 請求項2において、
    上記電装品(6)をケース本体(24)内に収容し且つ該ケース本体(24)を開閉自在のケース蓋(25)によって略気密的に閉蓋して電装品ユニット(23)を構成するとともに、
    上記ケース本体(24)の側壁面に上記電装品(6)の端子ターミナル(28)を設けたことを特徴とする可燃性冷媒を用いた空気調和装置。
  4. 請求項2において、
    上記電装品(13)を、上記ケーシング(10)の天板(16)にその表面側から上記ケーシング(10)の内部空間側に向けて凹設され且つ該内部空間に対して略気密的に隔離された電装品収容室(18)内に収容するとともに、該電装品収容室(18)の開口部を蓋板(17)によって覆蓋し、さらに上記電装品収容室(18)に上記電装品(13)の端子ターミナル(19)を設けたことを特徴とする可燃性冷媒を用いた空気調和装置。
  5. 請求項4において、
    上記電装品(13)を、冷却を必要としない電装品(13A)と冷却を必要とする電装品(13B)とに分け、これら各電装品(13A),(13B)をそれぞれ上記電装品収容室(18)、(18)内に収容し且つ蓋板(17)、(17)によって覆蓋するとともに、
    冷却を必要とする上記電装品(13B)が収容された上記電装品収容室(18)には冷却フィン(15)を備え且つこれを通風領域に接近させて配置したことを特徴とする可燃性冷媒を用いた空気調和装置。
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