JP3806676B2 - 玩具用手巻き式ゼンマイユニット、およびそれを利用した歩行玩具 - Google Patents
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Description
【発明の目的】
この発明は、玩具の車輪による走行や左右脚部による歩行用等の駆動原に用いられるゼンマイ機構に関するものであって、特に、ゼンマイ機構の小型化、高密度化を計り、巻上げ軸の不要な突出を無くして秀れた外観の玩具を実現、可能とする新規な構造からなる玩具用手巻き式ゼンマイユニット、およびそれを利用した新規な構造からなる歩行玩具を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
手巻き式ゼンマイ駆動装置は、中世ヨーロッパで機械時計に使用されたのが発祥とされ、その始まりは、高い技術を要する精密機器であり、やがて近世になると時計以外の製品にも応用され始めたが、興味深いのは一見実用とは無縁な玩具や娯楽の分野で多用されたことであって、例としてブリキ製品やオルゴール等が知られており、我が国でも江戸期に「茶運び人形」や「山車からくり」といったものが製作されていたとおり、玩具に動きを与えることには普遍的な需要があって、ゼンマイ装置の使用はこうした必要からであったといえる。
【0003】
ゼンマイ装置を使用した玩具は、現在も数多く生産されているが、市場を観察すると、それらには大きな進歩が見られない。これはモーターや電子部品を使用した玩具に市場を圧迫されてしまったという理由だけでなく、ゼンマイ装置そのものに変化がないからであり、今日の技術を鑑みれば、さらなる改良が可能であるにも拘わらず、各メーカーは思考を停止しているかのように、一旦ユニット化されてしまった装置に手を加えることは殆ど行わえず、専ら「外側」の形状変更だけで製品バリエーションを揃えようとする姿勢ばかりが多く見受けられ、既にこうした試みは限界にきており、消費者の目はゼンマイ玩具から遠のき、市場の隅に追いやられているのが現状であると言わざるを得ない状況である。
【0004】
しかしながら、シンプルな構造によって半永久的な使用に耐え、クリーンで経済的という、ゼンマイ装置の持つメリットそのものは、現代のニーズに合致するところであり、その特典を活かし、外観や仕様上の設計が、従来製品よりも発展性があって小型歩行玩具等への応用を可能とするようにしたゼンマイ装置への期待感は根強いものがあって、そのニーズに呼応しようとすれば、これまでにも提案のある、例えば、実開昭60−23093号公報掲載の考案のような、巻き上げ後のバネの解放を、そのままの速度で出力する、所謂スピードゼンマイ式のものではなく、一定トルクと速度とを維持するための調整板を有するものでなければならず、この条件を満たすようにしたゼンマイ装置、例えば特開平11−309277号公報発明を始めとして既に数例の公開がなされているものの多くは、巻上げ軸に対して平行な軸心回りの回転運動を出力するようにした構成を基本とするものである。
【0005】
しかし、これらの形式による駆動装置によって歩行玩具を製作しようとすると、ゼンマイの巻上げ軸が、玩具本体の横方向に突出した形となってしまい、外観上のバランスを著しく崩してしまうという難点が付いて回り、従前のものがそうであったように、ゼンマイを巻いて動くのをただ眺めるという単調な遊び方のものしか実現できず、そのために本来あるべき玩具に対する愛着や、感情移入が生まれ難く、直ぐに飽きてしまうものに止まらざるを得なくなるだけではなく、現行以上の設計や仕様の発展性が望めず、新たなギミックやオプション等の追加も困難にしており、玩具を含む凡そ全ての工業製品にプロダクトデザインの検討が加えられる今日にあって、このように大きな欠点が無視されてきたことは、極めて不可思議なことと言えよう。
【0006】
一方、現在出回っている製品の中には、巻上げ用の摘み(ハンドル)を別部品とし、必要なときだけ取り付けるという仕様のものも見受けられるが、これは一部のコレクター向けの大型製品に採用されるケースが多く、通常使われるような玩具について、こうした小さな部品を別部品扱いとしては紛失の可能性が高くて不向きであり、したがって、この問題を解決するには、ゼンマイ巻上げ用の摘みを、例えば歩行玩具であればその背中の部位に配置してしまう等のような設計を施せばよく、こうした設計の採用により、無駄な突起のないシンメトリックな設計も可能となり、消費者の求める高いデザイン完成度の製品の提供も一応可能になるものと考えられる。
【0007】
そこで、これら前出のゼンマイ装置を使用して今日的な歩行玩具の実現化が可能になるかどうかを検証してみるに、それらのゼンマイ装置による限り、追加の部品をゼンマイ装置の外側に増設する必要があり、その分だけ生産工程が煩雑となって生産速度と品質保持との両立を難しくし、結果としてコストを上昇させて消費者の購買意欲を殺いでしまうことに繋がり、さらには部品点数の増加に伴って完成後の製品の故障発生率を増大させるという弊害を生じさせることにもなってしまう上、この種玩具に望まれる、小型化による携帯性、収納性、コレクション性といった商品力の点でも、これらの策ではゼンマイ装置自体が複雑化、大型化してしまって到底目的を達成することはできず、不必要な大型化が、製品価値を半減させてしまうという結果を招くこととなっていた。
【0008】
このように、改善されたと思える従前からのゼンマイ装置に代わり、ゼンマイ装置の特典を活かし得る新たな機構によるゼンマイ装置を実現する一つの手段として、巻上げ軸の回転方向に対する運動の出力方向を変更する(垂直方向とする)ようにしたもののが考えられ、そうした観点によるものの事例として、例えば、実開昭59−172499号公報に示された考案のような例のものも見受けられるものの、この事例によるものはラチェットと調整板とがなく、遊動歯車を使用しているところからスピードゼンマイ式であり、運動速度はそもそも歩行玩具には適しておらず、仮にこれらに部品を追加する等して何らかの改良を加え、歩行玩具への内蔵が可能となるようにしたとしても、出力軸の位置が偏っているため、やはり製品自体のデザインに無理が生じてしまう上、元々部品点数が多くて構造が複雑なためにコストダウンは望むべくもないものであり、また、実開昭61−54896号公報考案によるものにも同様の運動が得られるようにしたゼンマイ装置の提示がなされているものの、これは水中で使用することを前提としていて調整板のないスピードゼンマイに属すものであり、確かに部品点数は少なくなってはいるものの、今日的な歩行玩具等への応用には不向きなものと言わざるを得ないものである。
【0009】
以上概観してきたとおり、これまでに提案済みとなっているものや一般に多く流通しているものの中、巻上げ軸に対して平行な軸心回りの回転運動を出力するゼンマイ装置では、巻上げ軸を背面に設けると出力方向を、玩具の運動方向に一致させることができないという不都合があり、他方、巻上げ軸に対して垂直な軸心回りの回転運動を出力するようにしたゼンマイ装置でも、ゼンマイに蓄積された力を一気に出力してしまうものばかりで、歩行玩具の運動速度に適したものがないという状況に止まっていて、それら従前までのものでは、所謂歩行玩具に必要とする条件を満たすものとなっていないことから、巻上げ軸の回転方向に対して垂直の回転運動を出力するようにしたゼンマイ装置であって新たな機構からなるゼンマイ装置を開発する必要があるとの結論を得たものである。
【0010】
上述したとおりの状況に鑑み、この発明では、現代社会の中でも、シンプルな構造によって半永久的な使用に耐え、クリーンで経済的であるという、ゼンマイ装置の特性を活かししかも、現代のニーズに応える上で最適な歩行玩具への応用も可能とする、デザイン性に秀れ、簡素且つ高密度な部品構成とし、小型化したゼンマイ装置の実現化できないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の玩具用手巻き式ゼンマイユニット、およびそれを利用した新規な構造からなる歩行玩具を、実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0011】
【発明の構成】
図面に示す幾つかの代表的な実施例からも明確に理解されるように、この発明の玩具用手巻き式ゼンマイユニットは、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、互いの開口部同士を接合して略箱形ケーシングをなすようにした前面ケーシングと背面ケーシングとの間に中間壁を設け、当該背面ケーシングの背面中央付近には、前後方向に軸心を向け、後端を外部に露出状としてなる巻取り軸を配し、その内側端に、当該背面ケーシング内に収容されて外周側端を適所に掛着状としたゼンマイバネの中心側端を係合すると共に、それら巻取り軸内側端およびゼンマイバネ中心側端に係合したラチェットを、中間壁の背面ケーシング側にスリーブ状に突出した軸受け孔に対してその前面中央膨出部を回転自在に嵌着すると共に、該前面中央膨出部端面に設けた複数の嵌合孔には、中間壁の前面ケーシング側に設けたフェースギアの後面中央膨出部端面に突出形成した複数の突起部を密嵌状とすることにより、中間壁の前面ケーシング側に配したフェースギアと当該中間壁を挟んだ状態で同心状一体に結合してなる駆動ギアの後面中央に凹設したつめ車歯部に内装状に係合させる一方、中間壁と前面ケーシングとの間には、巻取り軸に対して略垂直状に配置され、同心状一体に設けた従動ギアをフェースギアに噛合してなる出力軸を、その出力端が左右外側に夫々露出状となるよう略水平状に軸着した上、駆動ギアまたはフェースギアの適所に速度調整機構を設けてなるものとした構成を要旨とする玩具用手巻き式ゼンマイユニットである。
【0012】
より具体的には、互いの開口部同士を接合して略箱形ケーシングをなすようにした前面ケーシングと背面ケーシングとの間に中間壁を設け、当該背面ケーシングの背面中央付近には、前後方向に軸心を向け、後端を外部に露出状としてなる巻取り軸を配し、その内側端に、当該背面ケーシング内に収容されて外周側端を適所に掛着状としたゼンマイバネの中心側端を係合すると共に、それら巻取り軸内側端およびゼンマイバネ中心側端に係合したラチェットを、中間壁の背面ケーシング側にスリーブ状に突出した軸受け孔に対してその前面中央膨出部を回転自在に嵌着すると共に、該前面中央膨出部端面に設けた複数の嵌合孔には、中間壁の前面ケーシング側に設けたフェースギアの後面中央膨出部端面に突出形成した複数の突起部を密嵌状とすることにより、中間壁の前面ケーシング側に配したフェースギアと当該中間壁を挟んだ状態で同心状一体に結合してなる駆動ギアの後面中央に凹設したつめ車歯部に内装状に係合させる一方、中間壁と前面ケーシングとの間には、巻取り軸に対して略垂直状に配置され、同心状一体に設けた従動ギアをフェースギアに噛合してなる出力軸を、その出力端が左右外側に夫々露出状となるよう略水平状に軸着した上、駆動ギアまたはフェーギアに連続して噛合する複数の速度調整ギア、ならびに末端に位置する速度調整ギアに係合する速度調整板を、前面ケーシング、中間壁および/または背面ケーシングの適宜内側に装着してなる構成とした玩具用手巻き式ゼンマイユニットであるということができる。
【0013】
そして、さらに具体的には、互いの開口部同士を接合して略箱形ケーシングをなすようにした前面ケーシングと背面ケーシングとの間に中間壁を設け、当該背面ケーシングの背面中央付近には、前後方向に軸心を向け、後端を外部に露出状として巻上げ用の摘みを設けてなる巻取り軸を配し、その内側端に、当該背面ケーシング内に収容されて外周側端を適所に掛着状としたゼンマイバネの中心側端を係合すると共に、それら巻取り軸内側端およびゼンマイバネ中心側端に係合したラチェットを、中間壁の背面ケーシング側にスリ ーブ状に突出した軸受け孔に対してその前面中央膨出部を回転自在に嵌着すると共に、該前面中央膨出部端面に設けた複数の嵌合孔には、中間壁の前面ケーシング側に設けたフェースギアの後面中央膨出部端面に突出形成した複数の突起部を密嵌状とすることにより、中間壁の前面ケーシング側に配したフェースギアと当該中間壁を挟んだ状態で同心状一体に結合してなる駆動ギアの後面中央に凹設したつめ車歯部に内装状に係合させる一方、中間壁と前面ケーシングとの間には、巻取り軸に対して略垂直状に配置され、同心状一体に設けた従動ギアをフェースギアに噛合した出力軸を、その出力端が左右外側に夫々露出状となるよう略水平状に軸着し、各左右出力端の夫々に互いに略180゜の位相差をもつクランク状出力端を形成した上、駆動ギアまたはフェースギアに連続して噛合する複数の速度調整ギア、ならびに末端に位置する速度調整ギアに係合する速度調整板を、前面ケーシング、中間壁および/または背面ケーシングの適宜内側に装着してなるものとして示すことができる玩具用手巻き式ゼンマイユニットも包含している。
【0014】
ケーシングは、玩具用手巻き式ゼンマイユニットの少なくとも巻取り軸、駆動ギア機構、出力軸や速度調整機構等の各機構部品を所定位置に装着して駆動可能に一体化する機能を果たすものであり、外側壁を形成する前面ケーシングと背面ケーシングとの間に中間壁を設けたものとしなければならず、各部品を装着し、適宜結合構造によって分解可能、あるいは分解不能な状態に封止するよう結合してしまう構造とすべきであり、前面ケーシング、背面ケーシングおよび中間壁の夫々が内部構造を隠蔽状にするか、もしくは透明素材から形成して内部構造を、外部から透視可能な構造とすることが可能である。
【0015】
前面ケーシングは、ケーシング前面側外壁を形成すると共に、内側に収容された各種内部機構部品を所定位置に、適宜構造によって可動状態を確保するよう取り付け可能とする機能を果たすものであり、背面ケーシングとの間に中間壁を装着可能としたものとしなければならず、外側に玩具内部への取り付け構造を設けたものとすることが可能である外、外側面自体が玩具表面を形成する構造とすることもできる。
【0016】
背面ケーシングは、ケーシングの背面側外壁を形成し、収容された各内蔵部品を所定位置に、可動状態を確保するよう取り付け可能とする機能を果たすものであって前面ケーシングとの間に中間壁を装着可能としなければならず、外側に玩具内部への固定構造を設けることができる外、外側面自体が玩具表面を形成する構造とすることが可能である。
【0017】
中間壁は、ケーシングの中間位置に駆動ギア機構を、ゼンマイバネからの出力が出力軸に伝達可能となるよう、回転自在に支持する機能を果たすものであり、駆動ギア機構を装着した表裏面を、周辺に接触しないようケーシング内に掛け渡し、固定状に支持されたものとしなければならず、前面ケーシングもしくは背面ケーシングの何れか一方に固定されたものとするか、あるいは前面ケーシングと背面ケーシングとの間に挟み込むように固定したものとすることが可能であり、必要に応じて速度調整機構や速度調整板等の各種内蔵部品を、可動状態を確保するよう支持した構造とすることができる。
【0018】
巻取り軸は、その端部を大きく外部に突出させることなく露出状とし、背面ケーシング内にあるゼンマイバネを、背面ケーシングの外側から巻上げ操作できるようにする機能を果たすものであり、内側端にゼンマイバネの中心側端を係合したものとしなければならず、背面ケーシングから外部に露出状となった後端には、脱着可能または一体型あるいは固定型の巻上げ摘みを設けたものとすべきであるが、その寸法や断面形状等に別段の制限を受けるものではなく、背面ケーシングから大きく突出する形状とせず、ゼンマイバネの巻上げ操作に耐える強度を確保できる寸法、形状とすればよい。
【0019】
ゼンマイバネは、巻取り軸を介して外部から入力された回転力を、一時的に蓄積して弾性変形し、その弾性復帰力を放出することにより、当該玩具用手巻き式ゼンマイユニットの原動力を発生する機能を果たすものであり、バネ鋼あるいは合成樹脂その外の弾性素材からなる渦巻きバネとしなければならず、当該手巻き式ゼンマイユニットが組み込まれる玩具を駆動させるのに充分な出力を確保できるものを選択すべきであり、玩具の使用目的に見合った弾性限度および疲労限度の高い素材を選択するのが望ましい。
【0020】
駆動ギア機構は、ゼンマイバネからの回転出力を、出力軸の従動ギアに伝達することにより、巻取り軸に対して略垂直状配置の出力軸を回転駆動可能とする機能を果たすものであり、背面ケーシング側のゼンマイバネからの出力を、前面ケーシング側の出力軸に伝達できるよう、中間壁を貫通した状態に設けられた構造としなければならず、巻取り軸の正逆回転を、そのまま出力軸の従動ギアに伝達するものとすることも可能であるが、巻取り軸および/またはゼンマイバネとの間にラチェット機構を配して、ゼンマイバネによる駆動方向の回転力のみを伝達し、巻取り軸を巻き上げる際の回転力を、出力軸側に伝達しないよう構成したものとするのが望ましい。
【0021】
ラチェットは、ゼンマイバネからの回転出力を、駆動ギアに確実に伝達する一方で、巻取り軸を巻き上げる際の、出力回転とは逆方向の回転を駆動ギアに伝達せずに逃がす機能を果たすものであり、巻取り軸および/またはゼンマイバネに装着したものとしなければならず、駆動ギアの適所に駆動回転方向にのみ係合して駆動方向にのみ回転力を伝達し、それとは逆方向の巻上げ方向に回転させたときには、駆動ギアとの係合を選択的に自動解除する構造とすべきである。
【0022】
駆動ギアは、ゼンマイバネからの回転出力を、中間壁を挟んで同心状に結合したフェースギアに伝達し、その結果、ゼンマイバネからの出力を出力軸に伝達可能とする機能を果たすものであり、中間壁を貫通してフェースギアと一体化することにより、中間壁に対して回転自在に軸着されたものとしなければならず、適所に速度調整機構を装着したものとすべきであり、フェースギアを同一周速度で回転駆動するよう、確実な嵌合構造を設けたものとするのが望ましい。
【0023】
フェースギアは、中間壁を通じて駆動ギアから伝達された回転駆動力を、巻取り軸に対して略垂直状配置とされた出力軸に、同出力軸の軸心回りに回転する駆動力として伝達する機能を果たすものであり、出力軸に同心状に設けられた従動ギアに噛合可能な形状としなければならず、必要に応じて適所に速度調整機構を装着したものとすることが可能である。
【0024】
出力軸は、巻取り軸に対して略垂直状の軸心回りに回転駆動され、巻上げ入力を受ける巻取り軸とは、略90゜の角度方向の軸回りに回転駆動力を出力することにより、ゼンマイバネからの出力を回転力として外部出力すると共に、前方から見ると左右の出力軸端が露出状となり、巻取り軸が背後に隠れてしまうような部品配置を可能とする機能を果たすものであり、左右端の一方または双方の夫々に車輪や左右腕部、もしくは歩行用の脚部等を装着したものとすることが可能であり、両端の夫々にクランク状出力端を設ければ、左右交互に歩を進めることができる腕部や脚部等を装着することが可能となる。
【0025】
速度調整機構は、駆動ギア機構の適所に、出力回転に所望の抵抗を与えるように係合し、ゼンマイバネが一気に放出しようとする回転駆動力を一定状態に制限して出力回転の速度を略一定状態に保持すると共に、ゼンマイバネの形状復帰を遅延させて長い作動時間と、その間の安定したトルクとを確保する機能を果たすものであり、駆動ギアやフェースギア等に噛合する一個または複数個を連続状に噛合してなる速度調整ギアや、これら速度調整ギアに間欠的に噛合し、回転速度の急激な上昇を抑える速度調整板等を設けたものとすることができる。
【0026】
【関連する発明】
上記した玩具用手巻き式ゼンマイユニットに関連し、この発明には、その玩具用手巻き式ゼンマイユニットを使用した歩行玩具も包含しており、その構成は基本的に次のとおりのものである。
即ち、頭部と左右腕部とを設けた胴体内に、互いの開口部同士を接合して略箱形ケーシングをなすようにした前面ケーシングと背面ケーシングとの間に中間壁を設け、当該背面ケーシングの背面中央付近には、前後方向に軸心を向け、後端を外部に露出状としてなる巻取り軸を配し、その内側端に、当該背面ケーシング内に収容されて外周側端を適所に掛着状としたゼンマイバネの中心側端を係合すると共に、それら巻取り軸内側端およびゼンマイバネ中心側端に係合したラチェットを、中間壁の背面ケーシング側にスリーブ状に突出した軸受け孔に対してその前面中央膨出部を回転自在に嵌着すると共に、該前面中央膨出部端面に設けた複数の嵌合孔には、中間壁の前面ケーシング側に設けたフェースギアの後面中央膨出部端面に突出形成した複数の突起部を密嵌状とすることにより、中間壁の前面ケーシング側に配したフェースギアと当該中間壁を挟んだ状態で同心状一体に結合してなる駆動ギアの後面中央に凹設したつめ車歯部に内装状に係合させる一方、中間壁と前面ケーシングとの間には、巻取り軸に対して略垂直状に配置され、同心状一体に設けた従動ギアをフェースギアに噛合してなる出力軸を、その出力端が左右外側に夫々露出状となるよう略水平状に軸着した上、駆動ギアまたはフェイスギアの適所には、速度調整機構を設けたゼンマイユニットを収容し、前記出力軸の左右出力端を、夫々位相差をもって回転するクランク状出力端となし、これら左右クランク状出力端の夫々には、下端に足部を設けた左右脚部上端の夫々を、前後方向に揺動駆動可能に連結し、胴体下方に延伸、露出状としてなるものとした構成をを要旨とする、上記したこの発明の基本を成す玩具用手巻き式ゼンマイユニットを利用してなる歩行玩具である。
【0027】
この発明の歩行玩具を、より具体的な表現によるものとすれば、頭部と左右腕部とを設けた胴体内に、互いの開口部同士を接合して略箱形ケーシングをなすようにした前面ケーシングと背面ケーシングとの間に中間壁を設け、当該背面ケーシングの背面中央付近には、前後方向に軸心を向け、後端を背面ケーシングから露出させ、胴体背面に配された巻上げ用の摘みを連結してなる巻取り軸を設け、その内側端に、当該背面ケーシング内に収容されて外周側端を適所に掛着状としたゼンマイバネの中心側端を係合すると共に、それら巻取り軸内側端およびゼンマイバネ中心側端に係合したラチェットを、中間壁の背面ケーシング側にスリーブ状に突出した軸受け孔に対してその前面中央膨出部を回転自在に嵌着すると共に、該前面中央膨出部端面に設けた複数の嵌合孔には、中間壁の前面ケーシング側に設けたフェースギアの後面中央膨出部端面に突出形成した複数の突起部を密嵌状とすることにより、中間壁の前面ケーシング側に配したフェースギアと当該中間壁を挟んだ状態で同心状一体に結合してなる駆動ギアの後面中央に凹設したつめ車歯部に内装状に係合させる一方、中間壁と前面ケーシングとの間には、巻取り軸に対して略垂直状に配置され、同心状一体に設けた従動ギアをフェースギアに噛合した出力軸を、その出力端が左右外側に夫々露出状となるよう略水平状に軸着し、各左右出力端の夫々に互いに略180゜の位相差をもつ偏心円盤形のクランク状出力端を形成した上、駆動ギアまたはフェースギアに連続して噛合する複数の速度調整ギア、ならびに末端に位置する速度調整ギアに係合する速度調整板を、前面ケーシング、中間壁および/または背面ケーシングの適宜内側に装着してなる玩具用手巻き式ゼンマイユニットを収容し、出力軸左右の各偏心円盤形クランク状出力端には、同偏心円盤形クランク状出力端の前後揺動成分のみを取り出すことが可能な縦長円形連結部を形成した左右脚部上端を揺動駆動自在に連結し、各左右脚部下端に、水平揺動機構を有する足部を連結し、同左右脚部の中途部を、前面ケーシング、背面ケーシングまたは胴体等の適所に枢着状として脚部下端側を胴体下方に延伸、露出状としてなるものとした歩行玩具であると言うことも可能である。
【0028】
胴体は、歩行玩具の少なくとも外観上の胴体部を、形成して玩具用手巻き式ゼンマイユニットを、収容可能とするする機能を果たすものであり、玩具用手巻き式ゼンマイユニットを収容、保持可能な容器状体あるいは筐体状体とするか、もしくは玩具用手巻き式ゼンマイユニットの前面ケーシングおよび背面ケーシング自体からなるものとしなければならず、頭部や左右腕部、左右脚部等を適所に装着するか、頭部や左右腕部を予め一体に形成したものとするかし、背面側に巻取り軸後端または巻上げ用の摘みを、露出状に装着可能な構造とすべきであって内部構造を隠蔽状とするか、あるいは透明樹脂や強化ガラス等の透明素材から形成して内部構造を透視可能なものとするかすることも可能である外、軟質合成樹脂や布製の外皮を装着あるいはコーティングする等して装飾したものとすることもできる。
【0029】
頭部および左右腕部は、歩行玩具のデザインに応じた顔や腕形状をなして外観形状を人形状あるいは動物形状等に整える機能を果たすものであり、胴体と一体に形成したものとするか、あるいは適宜連結構造を介して取り付けられ、各連結構造部分を回動および/または揺動操作可能なものとして頭部や腕の取り付け角度や姿勢を、好みに応じて変更できる構造のものとするかすることが可能であり、さらに、腕部の適所に間接を設けて腕部の折曲形状を、自在に変えられるようにしたものとすることもできる。
【0030】
左右脚部は、胴体下部に人形状の脚部を形成して歩行玩具自体を、自立可能に支持すると共に、玩具用手巻き式ゼンマイユニットの出力軸からの出力を受けて揺動し、歩行玩具を前進および/または後進自走するよう歩行可能とする機能を果たすものであり、歩行玩具を自立、歩行可能とするよう充分な強度で支持できる構造としなければならず、足下面コ字形の左右対称形脚部を、設けて片足で安定に自立可能な構造とし、これら脚部の上端を、略180゜の位相差をもって回転するよう形成された玩具用手巻き式ゼンマイユニット出力軸のクランク状出力端の夫々に連結し、左右脚部を交互に上下させながら前後に揺動して前進する構造とすることができる外、玩具用手巻き式ゼンマイユニットの出力軸左右端に形成されたクランク状出力端の夫々に、同クランク状出力端の前後揺動成分のみを取り出すことが可能な連結部を形成した左右脚部上端を揺動駆動自在に連結し、各左右脚部下端に、水平揺動機構を有する足部を連結して同左右脚部の中途部を、前面ケーシング、背面ケーシングまたは胴体等の適所に枢着状として脚部下端側を胴体下方に延伸、露出状としてなる構造とすることができる。
【0031】
足部水平揺動機構は、各左右の足部を、左右脚部の揺動駆動の動作に応じて常時略水平姿勢に維持するよう自動的に揺動させて左右の足部を、摺り足状に移動可能とすることにより、歩行玩具の姿勢を常時略鉛直状に支持可能とする機能を果たすものであり、枢着状とした脚部中途部から下端に渡って平行な補助脚部を、脚部の前後双方もしくは前後何れか一方に平行リンク状をなす如く枢着してなる構造とすることが可能であり、左右足部の各裏面に、少なくとも前後輪を設け、その中少なくとも一個の車輪に、後退方向の転動を自動的に規制する制動機構を組み込んだものとすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【0032】
【実施例1】
図1の分解された玩具用手巻き式ゼンマイユニットの斜視図、図2の玩具用手巻き式ゼンマイユニットの断面図、図3の駆動ギア機構の分解状態を示す側面図、図4の図2中A−A部分の断面図、図5の図2中B−B部分の断面図、図6の図2中C−C部分の断面図、および、図7の図2中D−D部分の断面図に示される事例は、ゼンマイユニット自体を高密度に構成して小型化すると共に、巻取り軸に対して出力軸を、略垂直状となるよう配置することにより、歩行玩具の胴体内に装着した場合に、巻取り軸が、歩行玩具の背面側に露出するよう配置することを可能とするよう形成した基本的構成からなるこの発明の玩具用手巻き式ゼンマイユニットにおける代表的な一実施例を示すものである。
【0033】
当該玩具用手巻き式ゼンマイユニット1は、略一面を開口状とした矩形箱型に形成された前面ケーシング21、および背面ケーシング22の互いの開口部間に、略矩形平板状に形成され中間壁24を挟み込むようにして接合することにより、矩形箱形状に形成されたケーシング2を有しており、当該背面ケーシング22の背面中央上寄りの位置には、前後方向に軸心を向けた巻取り軸3の後端を、外部突出させないよう露出状とする貫通孔が穿孔され、この貫通孔に対応する中間壁24には、巻取り軸3と同心状となる駆動ギア機構5が配置されている。
【0034】
巻取り軸3の前端には、外周側端を背面ケーシング22のゼンマイバネ用固定ピン23に係合したゼンマイバネ4の中心側端を嵌合状に連結し、さらに、ゼンマイバネ4の中心側端諸共、ラチェット51の中心部に連結されている。 そして、中間壁24の巻取り軸3の前端に対面する位置に、短尺円管状の軸受け用リブを有する軸受け孔25を、板厚方向に貫通し、図3中に示すように、該軸受け孔25の背面ケーシング22側から駆動ギア54が、前面ケーシング21側からフェースギア52が、夫々装着されてフェースギア52の中央に突設された複数の突起部53,53,……が、駆動ギア54の対応箇所に形成された各嵌合穴55,55,……に嵌合し、一体化させることにより、中間壁24に回転自在に軸着され、駆動ギア機構5を形成するものとなっており、当該駆動ギア54の背面側には、図1に示すように、ラチェット溝56が刻設されており、巻取り軸3前端およびゼンマイバネ4の中心側端に嵌着されたラチェット51が、係合可能な状態に装着されたものとなっている。
【0035】
当該駆動ギア機構5には、図1〜図7に示すように、背面ケーシング22と中間壁24との間に軸着されて駆動ギア54に噛合する速度調整中間ギア71、中間壁24を貫通して前面ケーシング21と背面ケーシング22との間に軸着され、速度調整中間ギア71に噛合する速度調整中間ギア72、および、前面ケーシング21と中間壁24と間に軸着されて速度調整中間ギア72に噛合する速度調整ギア73を設け、前面ケーシング21の後方に向けて突設された軸着ピン75に、略コ字型状の係合爪を有して速度調整ギア73に係合する速度調整板74を、揺動自在に軸着したことにより、速度調整機構7が形成されたものとなっている。
【0036】
前面ケーシング21と中間壁24との間に、フェースギア52の中心に対応するよう配置され、その軸心を、前記巻取り軸3の軸心に対して垂直状となる姿勢とするよう、両端部を、前面ケーシング21の左右壁面に貫通した状態に、回転自在に支持され、フェースギア52の円盤面周縁部に沿ってラック状に配列された、複数の歯部に噛合する従動ギア61を同心状に一体化してなる出力軸6を設けたものとしている。
【0037】
このようにして巻取り軸3、ゼンマイバネ4、駆動ギア機構5および速度調整機構7を効率的に収容した前面ケーシング21、中間壁24、背面ケーシング22は、連結ピン26,26,……が、四角部の夫々に貫通状に圧入されたことにより、一個の玩具用手巻き式ゼンマイユニット1とするよう結合されたものとなっている。
【0038】
【実施例2】
図8の歩行玩具正面の断面図、図9〜図11の前進する歩行玩具側面の断面図、および図1〜図7に示される事例は、この発明の玩具用手巻き式ゼンマイユニットを利用した歩行玩具に包含される一実施例を示すものであり、巻取り軸に対して出力軸を略垂直状の配置とした玩具用手巻き式ゼンマイユニットを内蔵することにより、背面側にゼンマイバネ巻上げ用の摘みを、配して正面視した際には、巻上げ用の摘みが背後に隠れて見えないよう構成してなる、前記実施例1に示した玩具用手巻き式ゼンマイユニットを利用した歩行玩具である。
【0039】
当該歩行玩具10は、前記実施例1に示した図1〜図7のような構造の玩具用手巻き式ゼンマイユニット1を、前後分割型であって略矩形箱形に形成された胴体8内に収容、固定したものであり、図8〜図11中に示すように、胴体8の上面中央に、垂直軸心回りに回動自在な頭部81を、また、胴体8左右側面の中央上側寄りの夫々には、水平軸心回りに回動自在な腕部82,82を、夫々連結したものとなっており、必要に応じてこれら頭部81および左右腕部82,82の、胴体8との各連結部分には、節度感をもった回動操作を、可能とする係止構造が内蔵、添設されたものとすることが可能である。
【0040】
胴体8の背面には、玩具用手巻き式ゼンマイユニット1の巻取り軸3に対応する部位に、図示しない円形の摘み用開口が穿孔されており、この摘み用開口の開口周縁部と、玩具用手巻き式ゼンマイユニット1の背面ケーシング22との間に、円盤型の巻上げ用の摘み31が、巻取り軸3の軸心回りに回転可能な状態に保持され、同巻上げ用の摘み31の前側面中央部が、巻取り軸3の後端に嵌合し、同巻上げ用の摘み31の背面に径方向一直線状に突設された摘み用突条部が、胴体8の摘み用開口から突出しない状態に露出され、外部からの手指による回動操作を可能とするよう形成されたものとなっている。
【0041】
胴体8の下面からは、下端夫々に足部93を設けた左右脚部9,9が延伸、露出状となるよう設けられており、左右脚部9,9の胴体8の下面付近に相当する中途部位を、水平軸92によって前後揺動自在に軸着され、各脚部9,9の上端には、縦長円形連結部91,91が形成され、玩具用手巻き式ゼンマイユニット1出力軸6の左右端に、左右180゜位相差を有する偏心円盤形状に形成されたクランク状出力端62,62に、摺接するよう嵌着たものとしたことにより、出力軸6が一回転すると、左右脚部9,9の夫々が、交互に前後一往復、揺動するものとされている。
【0042】
左右足部93,93は、下面前後端の夫々に転動輪95,95が、その軸心を左右に向けて回転自在に軸着され、この中、前端の転動輪95の外周全面には、摩擦用の凹凸溝が刻設され、転動輪95が後退方向に転動しようとする際に、これら凹凸溝に、足部93内に固着された制動板97の端部を係合して制動するように構成した制動機構96を設けたものとしており、上部中央の突出リブ94,94,……の前側部を、左右脚部9,9の下端に前後揺動自在に軸着し、さらに、各足部93,93の上部中央突出リブ94,94,……の後側部には、棒状の補助脚部99,99の下端を軸着し、同補助脚部99,99の各上端を、胴体8下部に対して左右方向に軸心をもつ水平軸92によって軸着したものとすることにより、脚部9の胴体8から露出状となった下端側と補助脚部99とが、胴体8と足部93との間で、左右夫々に平行リンク状をなした水平揺動機構98,98を形成するようにしたものとなっている。
【0043】
【作用】
以上のとおりの構成からなるこの発明の玩具用手巻き式ゼンマイユニット1は、図1〜図7に示されるように、箱形ケーシング2の背面ケーシング22に露出状となっている巻取り軸3の後端を巻き上げ操作すれば、ラチェット51は、駆動ギア54のラチェット溝56内を空転し、ゼンマイバネ4を巻取り状に変形させて一時的に力を蓄え、巻取り軸3の巻取り操作を止めて開放すれば、ゼンマイバネ4が弾性的に元の形状に復帰する過程において、ラチェット溝56に係合したラチェット51を、駆動方向に回転させて駆動ギア54を駆動方向に回転駆動させることとなる。
【0044】
駆動ギア54は、フェースギア52と一体に回転されるものであるが、中間壁24の表裏に配置されて互いに噛合する速度調整機構7の速度調整中間ギア71,72が、速度調整板74の係合によって間欠的な制動力を発生する速度調整ギア73により、一挙に力を開放しようとするゼンマイバネ4の出力を分割状に遅延させるように制限され、安定したトルクをより長い時間に渡って開放するように制御されるものとなり、フェースギア52から従動ギア61を介して伝達される出力軸6の回転トルクおよび回転速度が、回転出力の終始に渡って略一定に制御されるようになっている。
【0045】
中間壁24を貫通した状態に駆動ギア54とフェースギア52とを結合、軸着し、出力軸6を、フェースギア52の軸心に対峙する位置に横架状に軸着したことにより、駆動ギア54に接続されるラチェット51、ゼンマイバネ4および巻取り軸3の軸心に対し、出力軸6を略垂直状の配置とすることが可能となり、しかも高密度な部品配置を可能とするものとなる。
【0046】
また、以上のとおりの構成からなるこの発明の玩具用手巻き式ゼンマイユニットを利用した歩行玩具は、その胴体8内に図1〜図7に示した玩具用手巻き式ゼンマイユニット1を組み込んだことにより、図8〜図11に示したように、左右脚部9,9の揺動を強制的に停止させた状態に固定状とし、胴体8背面側に露出状となっている巻上げ用の摘み31を回動操作することにより、ゼンマイバネ4を巻上げ、変形させて得られる歩行用出力を蓄積したものとした後に、左右脚部9,9の足部93,93を接地させ、歩行玩具10を自立させて手放すと、ゼンマイバネ4から発生した出力が、駆動ギア機構5や速度調整機構7等を介して出力軸6を所定前進方向に回転駆動させ、180゜の位相差をもって回転する左右端の偏心円盤形クランク状出力端62,62が、左右脚部9,9上端の縦長円形連結部91,91内周面に摺接し、左右足部93,93を交互に前後移動させることとなり、その前後揺動の速度および駆動力は、玩具用手巻き式ゼンマイユニット1内に設けられた速度調整機構7の働きによって比較的低速、且つ一定速度に抑えられると共に、安定した駆動力を長く持続するものとなる。
【0047】
また、左右脚部9,9の後方に設けられて平行リンク状の水平揺動機構98,98を形成する補助脚部99は、左右脚部9,9の各下端に軸着された足部93,93を、前後揺動の動作に拘わらず、常に水平状の姿勢に保持するものとなって胴体8を、歩行中および停止状態において常時垂直状に支持することとなり、さらに、左右足部93,93前側の転動輪95,95に設けられた制動機構96は、足部93が前進する際には、制動板97の先端が、転動輪95,95の凹凸溝に押し外され、同転動輪95,95の転動を開放して歩行玩具10の前進を許容するものとなるが、足部93が後退方向に揺動されるときには、同制動板97の先端が、前側転動輪95,95の凹凸溝に自動的に係合して後退方向への転動を制動するものとなり、左右足部93,93の後方への滑動を阻止し、歩行玩具10が後退することなく、確実に前進走行するものとなる。
【0048】
【効果】
以上のとおり、この発明の玩具用手巻き式ゼンマイユニットによれば、略箱形としたケーシング内の中間壁に、駆動ギア機構を貫通した状態に軸着した構造としたことにより、部品点数の不要な増加を招くことなく、出力軸を巻取り軸に対して略垂直状に配置させることができることから、簡素且つ高密度な部品構成を可能として小型化を実現し、しかも駆動ギア機構の適所に、速度調整機構を設けてゼンマイバネに蓄積された駆動力の開放を間欠的に遅延させる構造としたことにより、従前までのスピードゼンマイ式のように一気に駆動力を放出して短時間の中に停止してしまうゼンマイユニットに比較し、より安定したトルクを確保することができる上、比較的長時間の駆動を確保することができるという秀れた特徴が得られるものである。
【0049】
また、この発明の玩具用手巻き式ゼンマイユニットを利用した歩行玩具では、玩具用手巻き式ゼンマイユニットの出力軸を、巻取り軸に対して略垂直状に配置させたことにより、巻取り軸を、歩行玩具の背面側に配して前方および側方への巻取り軸の突出を無くし、歩行玩具のデザイン性やデザインバリエーションの自由度を格段に向上させることができ、しかも玩具用手巻き式ゼンマイユニットを、簡素且つ高密度な部品構成によって小型化したことにより、携帯性や収納性、コレクション性等が高められ、従前までのゼンマイユニットを利用した歩行玩具では得ることのできなかった高い付加価値を獲得することができるという秀れた特徴を期待することができる。
【0050】
特に、実施例に説明した玩具用手巻き式ゼンマイユニット1は、上記した特徴に加え、図1中に示したように、前面ケーシング21と背面ケーシング22との間に挟み込んだ中間壁24に対し、図3中に示したように、駆動ギア54とフェースギア52とを貫通状に軸着すると共に、互いの接合部を結合したことにより、巻取り軸3の垂直状の姿勢とした出力軸6を、間に軸受け構造等の他の構成部品類を介することなく、フェースギア52の軸心に対峙するよう配置させることが可能となり、部品点数の大幅な削減と、部品同士の緻密な組合せによる集積化、小型化とを実現することができ、しかも背面ケーシング22に後端を露出するよう内蔵された巻取り軸3は、外部に突出しないよう配置されているので、玩具に組み込まれたときに、玩具自体のデザインを損ねる虞れがないものとにすることができるという利点が得られる。
【0051】
また、実施例に説明した玩具用手巻き式ゼンマイユニット1を利用した歩行玩具10は、180゜の位相差をもって回転する偏心円盤形のクランク状出力端62,62を設けた出力軸6に、左右脚部9,9上端の縦長円形連結部91,91を連結し、さらに、左右足部93,93の夫々に水平揺動機構98,98を設けてなるものとしたことにより、滑らかな摺り足状の走行動作を可能とすることができる上、足部93,93裏面に設けられた転動輪95,95に制動機構96,96を設けたことにより、不要な後退を阻止し、確実な前進動作を得ることができるものとなることから、登坂歩行も可能となり、小型でありながら正確且つ円滑な歩行動作を実現可能にするという効果を奏するものとなる。
【0052】
そして、予め組み立てられ、ブロック状にユニット化された玩具用手巻き式ゼンマイユニット1を胴体8に装着する構造は、組み立て作業を確実且つ容易なものとしており、完成までに要することとなる組立て作業負担を大巾に軽減し、簡便な作業によって迅速に生産することができるという特徴を有するものとなっている。
【0053】
叙述の如く、この発明の玩具用手巻き式ゼンマイユニット、およびそれを利用した歩行玩具は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、構造を簡素化した玩具用手巻き式ゼンマイユニットは、製造効率が高く、価格の低廉化に有利である上、従前からのゼンマイ式玩具に比較して高度なデザイン完成度を追求したものとなって愛好家に高い満足感を与えることができるものになる上、普遍的な形状である人形状玩具は、地域や国、宗教を問わず広く受入れられ、キャラクタービジネスやコレクターアイテム等として新たなマーケットの開拓を可能とし、またロングセラー商品としての価値も期待できるものとなることから、一般消費者からは勿論のこと、これまで長年に渡ってモーターや電子部品を使用した玩具に圧迫され続けてきたゼンマイ式玩具の製造、販売に携わる玩具関連業界からも高い評価がなされ、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図面は、この発明の玩具用手巻き式ゼンマイユニット、およびそれを利用した歩行玩具の技術的思想を具現化した代表的な実施例を示すものである。
【図1】 分解された玩具用手巻き式ゼンマイユニットを示す斜視図である。
【図2】 玩具用手巻き式ゼンマイユニットの構造を示す断面図である。
【図3】 駆動ギア機構の組み立て構造を示す断面図である。
【図4】 図2中のA−A線部分を示す断面図である。
【図5】 図2中のB−B線部分を示す断面図である。
【図6】 図2中のC−C線部分を示す断面図である。
【図7】 図2中のD−D線部分を示す断面図である。
【図8】 歩行玩具内部の正面内部構造を示す断面図である。
【図9】 歩行する歩行玩具の側面内部構造を示す断面図である。
【図10】 歩行玩具内部の側面視構造を示す断面図である。
【図11】 歩行する歩行玩具の側面内部構造を示す断面図である。
【符号の説明】
【0055】
1 玩具用手巻き式ゼンマイユニット
2 箱形ケーシング
21 同 前面ケーシング
22 同 背面ケーシング
23 同 ゼンマイバネ用固定ピン
24 同 中間壁
25 同 軸受け孔
26 同 連結ピン
3 巻取り軸
31 同 巻上げ用の摘み
4 ゼンマイバネ
5 駆動ギア機構
51 同 ラチェット
52 同 フェースギア
53 同 突起部
54 同 駆動ギア
55 同 嵌合穴
56 同 ラチェット溝
6 出力軸
61 同 従動ギア
62 同 偏心円盤形のクランク状出力端(クランク状出力端)
7 速度調整機構
71 同 速度調整中間ギア
72 同 速度調整中間ギア
73 同 速度調整ギア
74 同 速度調整板
75 同 軸着ピン
8 胴体
81 同 頭部
82 同 左右腕部
9 左右脚部
91 同 縦長円形連結部
92 同 水平軸
93 同 足部
94 同 突出リブ
95 同 転動輪
96 同 制動機構
97 同 制動板
98 同 水平揺動機構
99 同 補助脚部
10 歩行玩具
Claims (7)
- 互いの開口部同士を接合して略箱形ケーシングをなすようにした前面ケーシングと背面ケーシングとの間に中間壁を設け、当該背面ケーシングの背面中央付近には、前後方向に軸心を向け、後端を外部に露出状としてなる巻取り軸を配し、その内側端に、当該背面ケーシング内に収容されて外周側端を適所に掛着状としたゼンマイバネの中心側端を係合すると共に、それら巻取り軸内側端およびゼンマイバネ中心側端に係合したラチェットを、中間壁の背面ケーシング側にスリーブ状に突出した軸受け孔に対してその前面中央膨出部を回転自在に嵌着すると共に、該前面中央膨出部端面に設けた複数の嵌合孔には、中間壁の前面ケーシング側に設けたフェースギアの後面中央膨出部端面に突出形成した複数の突起部を密嵌状とすることにより、中間壁の前面ケーシング側に配したフェースギアと当該中間壁を挟んだ状態で同心状一体に結合してなる駆動ギアの後面中央に凹設したつめ車歯部に内装状に係合させる一方、中間壁と前面ケーシングとの間には、巻取り軸に対して略垂直状に配置され、同心状一体に設けた従動ギアをフェースギアに噛合してなる出力軸を、その出力端が左右外側に夫々露出状となるよう略水平状に軸着した上、駆動ギアまたはフェースギアの適所に速度調整機構を設けてなるものとしたことを特徴とする玩具用手巻き式ゼンマイユニット。
- 互いの開口部同士を接合して略箱形ケーシングをなすようにした前面ケーシングと背面ケーシングとの間に中間壁を設け、当該背面ケーシングの背面中央付近には、前後方向に軸心を向け、後端を外部に露出状としてなる巻取り軸を配し、その内側端に、当該背面ケーシング内に収容されて外周側端を適所に掛着状としたゼンマイバネの中心側端を係合すると共に、それら巻取り軸内側端およびゼンマイバネ中心側端に係合したラチェットを、中間壁の背面ケーシング側にスリーブ状に突出した軸受け孔に対してその前面中央膨出部を回転自在に嵌着すると共に、該前面中央膨出部端面に設けた複数の嵌合孔には、中間壁の前面ケーシング側に設けたフェースギアの後面中央膨出部端面に突出形成した複数の突起部を密嵌状とすることにより、中間壁の前面ケーシング側に配したフェースギアと当該中間壁を挟んだ状態で同心状一体に結合してなる駆動ギアの後面中央に凹設したつめ車歯部に内装状に係合させる一方、中間壁と前面ケーシングとの間には、巻取り軸に対して略垂直状に配置され、同心状一体に設けた従動ギアをフェースギアに噛合してなる出力軸を、その出力端が左右外側に夫々露出状となるよう略水平状に軸着した上、駆動ギアまたはフェーギアに連続して噛合する複数の速度調整ギア、ならびに末端に位置する速度調整ギアに係合する速度調整板を、前面ケーシング、中間壁および/または背面ケーシングの適宜内側に装着してなるものとしたことを特徴とする玩具用手巻き式ゼンマイユニット。
- 互いの開口部同士を接合して略箱形ケーシングをなすようにした前面ケーシングと背面ケーシングとの間に中間壁を設け、当該背面ケーシングの背面中央付近には、前後方向に軸心を向け、後端を外部に露出状として巻上げ用の摘みを設けてなる巻取り軸を配し、その内側端に、当該背面ケーシング内に収容されて外周側端を適所に掛着状としたゼンマイバネの中心側端を係合すると共に、それら巻取り軸内側端およびゼンマイバネ中心側端に係合したラチェットを、中間壁の背面ケーシング側にスリーブ状に突出した軸受け孔に対してその前面中央膨出部を回転自在に嵌着すると共に、該前面中央膨出部端面に設けた複数の嵌合孔には、中間壁の前面ケーシング側に設けたフェースギアの後面中央膨出部端面に突出形成した複数の突起部を密嵌状とすることにより、中間壁の前面ケーシング側に配したフェースギアと当該中間壁を挟んだ状態で同心状一体に結合してなる駆動ギアの後面中央に凹設したつめ車歯部に内装状に係合させる一方、中間壁と前面ケーシングとの間には、巻取り軸に対して略垂直状に配置され、同心状一体に設けた従動ギアをフェースギアに噛合した出力軸を、その出力端が左右外側に夫々露出状となるよう略水平状に軸着し、各左右出力端の夫々に互いに略180゜の位相差をもつクランク状出力端を形成した上、駆動ギアまたはフェースギアに連続して噛合する複数の速度調整ギア、ならびに末端に位置する速度調整ギアに係合する速度調整板を、前面ケーシング、中間壁および/または背面ケーシングの適宜内側に装着してなるものとしたことを特徴とする玩具用手巻き式ゼンマイユニット。
- 頭部と左右腕部とを設けた胴体内に、互いの開口部同士を接合して略箱形ケーシングをなすようにした前面ケーシングと背面ケーシングとの間に中間壁を設け、当該背面ケーシングの背面中央付近には、前後方向に軸心を向け、後端を外部に露出状としてなる巻取り軸を配し、その内側端に、当該背面ケーシング内に収容されて外周側端を適所に掛着状としたゼンマイバネの中心側端を係合すると共に、それら巻取り軸内側端およびゼンマイバネ中心側端に係合したラチェットを、中間壁の背面ケーシング側にスリーブ状に突出した軸受け孔に対してその前面中央膨出部を回転自在に嵌着すると共に、該前面中央膨出部端面に設けた複数の嵌合孔には、中間壁の前面ケーシング側に設けたフェースギアの後面中央膨出部端面に突出形成した複数の突起部を密嵌状とすることにより、中間壁の前面ケーシング側に配したフェースギアと当該中間壁を挟んだ状態で同心状一体に結合してなる駆動ギアの後面中央に凹設したつめ車歯部に内装状に係合させる一方、中間壁と前面ケーシングとの間には、巻取り軸に対して略垂直状に配置され、同心状一体に設けた従動ギアをフェースギアに噛合してなる出力軸を、その出力端が左右外側に夫々露出状となるよう略水平状に軸着した上、駆動ギアまたはフェイスギアの適所には、速度調整機構を設けたゼンマイユニットを収容し、前記出力軸の左右出力端を、夫々位相差をもって回転するクランク状出力端となし、これら左右クランク状出力端の夫々には、下端に足部を設けた左右脚部上端の夫々を、前後方向に揺動駆動可能に連結し、胴体下方に延伸、露出状としてなるものとした、請求項1ないし3何れか記載の玩具用手巻き式ゼンマイユニットを利用した歩行玩具。
- 頭部と左右腕部とを設けた胴体内に、互いの開口部同士を接合して略箱形ケーシングをなすようにした前面ケーシングと背面ケーシングとの間に中間壁を設け、当該背面ケーシングの背面中央付近には、前後方向に軸心を向け、後端を背面ケーシングから露出させ、胴体背面に配された巻上げ用の摘みを連結してなる巻取り軸を設け、その内側端に、当該背面ケーシング内に収容されて外周側端を適所に掛着状としたゼンマイバネの中心側端を係合すると共に、それら巻取り軸内側端およびゼンマイバネ中心側端に係合したラチェットを、中間壁の背面ケーシング側にスリーブ状に突出した軸受け孔に対してその前面中央膨出部を回転自在に嵌着すると共に、該前面中央膨出部端面に設けた複数の嵌合孔には、中間壁の前面ケーシング側に設けたフェースギアの後面中央膨出部端面に突出形成した複数の突起部を密嵌状とすることにより、中間壁の前面ケーシング側に配したフェースギアと当該中間壁を挟んだ状態で同心状一体に結合してなる駆動ギアの後面中央に凹設したつめ車歯部に内装状に係合させる一方、中間壁と前面ケーシングとの間には、巻取り軸に対して略垂直状に配置され、同心状一体に設けた従動ギアをフェースギアに噛合した出力軸を、その出力端が左右外側に夫々露出状となるよう略水平状に軸着し、各左右出力端の夫々に互いに略180゜の位相差をもつ偏心円盤形のクランク状出力端を形成した上、駆動ギアまたはフェースギアに連続して噛合する複数の速度調整ギア、ならびに末端に位置する速度調整ギアに係合する速度調整板を、前面ケーシング、中間壁および/または背面ケーシングの適宜内側に装着してなる玩具用手巻き式ゼンマイユニットを収容し、出力軸左右の各偏心円盤形クランク状出力端には、同偏心円盤形クランク状出力端の前後揺動成分のみを取り出すことが可能な縦長円形連結部を形成した左右脚部上端を揺動駆動自在に連結し、各左右脚部下端に、水平揺動機構を有する足部を連結し、同左右脚部の中途部を、前面ケーシング、背面ケーシングまたは胴体等の適所に枢着状として脚部下端側を胴体下方に延伸、露出状としてなるものとした、請求項1ないし3何れか記載の玩具用手巻き式ゼンマイユニットを利用した歩行玩具。
- 足部水平揺動機構が、枢着状とした脚部中途部から下端に渡って平行な補助脚部を、脚部の前後双方もしくは前後何れか一方に平行リンク状をなす如く枢着してなる、請求項4記載の玩具用手巻き式ゼンマイユニットを利用した歩行玩具。
- 足部が、少なくとも前後輪を有し、少なくとも一個の車輪に、後退方向の転動を自動的に規制する制動機構を組み込んだものとしてなる、請求項4記載の玩具用手巻き式ゼンマイユニットを利用した歩行玩具。
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