JP3806169B2 - 電子部品供給具および電子部品のテーピング包装方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電子部品、あるいはその中でも特に封止成形されていない裸の半導体素子を輸送、搬送するのに好適な電子部品供給具及びテーピング包装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子部品テーピング包装方法について、図14を参照しながら説明する。電子部品を梱包したテープ76は、部品供給用リール80に巻き取られ、パーツカセットと呼ばれる部品供給機構にセットされる。このカセットは電子部品装着機に取り付けられ、部品取り出し部61から吸着ノズルを用いて部品を吸着し、取り出される。テープ76に梱包した電子部品のピッチ分を送ることにより、常に同じ位置で部品を吸着することができる。通常の使用環境は一般的な常温、常湿である。部品を取り出した後のテープ76は順次切断され廃棄される。
【0003】
図15は、特開平4−171895号公報に記載の従来例を示している。31は電子部品を等間隔に封入したテープで、その表面は電子部品が飛び出るのを防ぐためのカバーテープ31aで覆われている。37は各部を配置、収納するケースで、このケース37は、電子部品を取り出すための窓37aと、テープ31からカバーテープ31aを剥離する手段37bと、テープ供給位置決めを行なうための検出窓37cと、ケース37の前後方向の位置決めを行なうための凹部37dと、並列方向の位置決めを行うための溝37eとで構成されている。
【0004】
従来の包装用テープは、以下に示すように3種類の方式がある。
【0005】
まず1つは、図16〜図18に示すように、テープ幅方向に対して両端に位置決め用のスプロケット穴73があり、中央部には電子部品を固定するために電子部品2の大きさに応じたエンボス部71aを設けたエンボステープ71である。
【0006】
以後この従来例をエンボス方式という。図17は、図16のテープ幅方向のA3−A3’線断面図である。テープ搬送面には部品を保持する目的でカバーテープ72が張り付けられる。図18は、図16のテープの搬送方向B3−B3’線断面図である。
【0007】
2つめは、図19〜図21に示すように、比較的小さな電子部品の包装に用いられるテープであり、その材質として紙が一般的に用いられるが、樹脂が用いられることもある。以後この従来例を紙テープ方式という。テープ幅方向のA4−A4’線断面図を図20に、テープ搬送方向のB4−B4’線断面図を図21に示す。テープ76に電子部品2の大きさに応じた貫通孔81をあけ、この中に電子部品2を配置し、底面にボトムテープ78を、上面にトップテープ77を張り付けることで部品を保持する。テープの厚さは電子部品の厚さよりも厚いことが必要である。
【0008】
3つめは図22、図23、図13に示すように、2方向にリードが存在する半導体パッケージであるSO−ICに用いられるテープである。テープ76上の電子部品2を配置する位置に電子部品2より小さな穴をあけ、電子部品を配置する面の反対の面から片面粘着テープ79を張り付けることで部品を保持する。テープの材質は一般的に紙が用いられることから、以後この従来例を粘着紙テープ方式という。幅方向のA5−A5’線断面図を図23に、テープ搬送方向のB5−B5’線断面図を図13に示す。粘着紙テープ方式では粘着テープの粘着力で電子部品を保持する方法のため前記2例の従来方式のような凹部は存在しない。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】
しかしながら、上記のような構成の電子部品テーピング包装方法では下記のような問題がある。電子部品の中でもゴミやほこりに敏感で、回路を構成する場合の接合品質に重要な欠点を与えるような場合は、クリーンルームで作業しなければならない。たとえば、封止をしていない裸の半導体素子(ベアIC)はゴミやほこりに非常に敏感で、回路を構成する場合の接合品質に重要な欠点を与える場合があり、作業はクラス1000以下のクリーンルームが一般的である。エンボスや紙テープの場合、使用中にスプロケット穴の磨耗でゴミが発生し電子部品を汚染するという問題がある。ベアICを梱包、搬送する手段はいまだ確立しておらず、有効な手段が必要となっている。
【0010】
また特開平4−171895号公報記載のものでは電子部品を包装したテープ31はケース37の中に収納されているが、電子部品を取り出すための窓37aと、テープ供給位置決めを行なうための検出窓37cが外部に開放しているため、それらの窓からゴミやほこりが侵入し、テープ31や電子部品に付着するという問題がある。カバーテープ31aで電子部品を保護している場合でも、テープ31にゴミやほこりが付着すると電子部品を取り出したときに電子部品を汚染する。また、テープを再使用する時に洗浄を行なう必要が生じるため作業が複雑となり、コストが高くなる。
【0011】
電子部品の中でも割れたり欠けたりしやすいものを扱う場合、エンボス方式や紙テープ方式では梱包した後でも輸送時の振動や衝撃で内部で動くため、割れたり欠けたりする。たとえば、封止をしていない裸の半導体素子(ベアIC)をテーピング包装する場合に生じる。粘着紙テープ方式の場合は部品が粘着力で保持されているので輸送時に内部で動くことはないが、部品の上面にカバーテープがないためリールに巻いた時に部品とテープが接触し部品に傷や割れ、欠けが生じる。従来例ではSO−ICのように封止された半導体に適用されており、部品上面が紙テープと接触しても機能的には全く問題はない。ところが、ベアICの場合は上面は半導体回路が形成されている面であり、傷に対して非常に弱い。したがって、いずれの従来例でもベアICのような電子部品をテーピング包装することはできない。
【0012】
また、エンボス方式と紙テープ方式では、電子部品のサイズが変わる毎に電子部品のサイズに合わせて凹部を形成しなければならず、電子部品の種類や大きさ毎に設計作業が必要になるため、成形のための金型が必要となりコストが高くなる。大きな電子部品用のテープに小さな電子部品を収納することは可能であるが、収納する位置が一定でなく、実装機が電子部品を取り出すことができなくなる。また、電子部品を包装したテープを輸送する場合、振動により電子部品が収納部の内部を動き回り、部品を損傷する可能性が高くなる。
【0013】
粘着紙テープ方式の場合は電子部品のサイズに応じた凹部は存在しないので、電子部品の種類や大きさ毎の設計作業が不必要であり、穴加工のための金型は共用化が可能なものの、上述の理由により傷やゴミ、ほこりに弱い部品には使用できないという問題がある。
【0014】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、外部からゴミやほこりの侵入や空気による酸化を防止できる電子部品供給具および電子部品テーピング包装方法を提供することを目的とする。かつ、テーピング包装した電子部品を輸送した場合でも電子部品に割れ、欠け、傷が生じない電子部品供給具および電子部品テーピング包装方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するために本発明の電子部品供給具は、粘着テープを張り付けた電子部品包装用テープと、電子部品包装用テープを供給し巻き取るための1対のリールと、電子部品包装用テープに粘着テープを介して保持した電子部品を取り出すための取り出し口を有すると共に前記電子部品包装テープおよび1対のリールを収容する密閉容器と、前記取り出し口に設けられたシャッターとを備えたことを特徴とする。また、密閉容器に外部から不活性ガスを充填する流路とこの流路を密閉する機構を設け、ガスを充填する機構を用いて密閉容器の内部にクリーンな圧縮不活性ガスを送出し容器内部のクリーン度をクラス1000以下にし、内部の圧力を1気圧以上にすると好適である。
【0016】
密閉容器の中に粘着テープを電子部品包装用テープに張り付ける機構を有し、電子部品を包装したテープを巻き取ったリールあるいは電子部品を取り出したテープを巻き取るリールの回転と同期して自動的に電子部品包装用テープに粘着テープを張り付けるように構成すると好適である。また粘着テープを張り付けた電子部品包装用テープから粘着テープをはがす機構を密閉容器の中に有し、電子部品を包装したテープを巻き取り出したテープを巻き取るリールの回転と同期して自動的に粘着テープを張り付けた電子部品包装用テープから粘着テープをはがすことができるように構成すると好適である。
【0017】
【0018】
【0019】
本発明によれば、外部からゴミやほこりの侵入や空気による酸化を防止できる電子部品供給具が実現する。かつ、テーピング包装した電子部品を輸送した場合でも電子部品に割れ、欠け、傷が生じない電子部品供給具が実現する。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は次のような形態とすることができる。第1の形態として、電子部品をテープ状に包装しリールに巻き取る荷姿を持ち、部品を取り出すときはリールを回転させて所定の位置から順次部品を取り出すテーピング包装方法であって、部品供給側リールと部品を取り出したテープを巻き取るリールの両方を容器の中に収納し、容器の外からリールを回転させることが可能な機構と、部品取り出し部分に取り出し口を設ける電子部品テーピング包装方法において、リールを収納する容器が密閉構造であり、部品の取り出し口が開閉可能なシャッター機構を有する形態とすることができる。これにより、密閉容器の内部を清浄に保つことが可能となり、電子部品をゴミやほこりから保護するという作用を有する。
【0021】
第2の形態として、密閉容器に外部からガスを充填または脱気する流路と流路を密閉する機構を設ける形態とすることができる。これにより、密閉容器の内部を清浄に保つことが可能となり、電子部品をゴミやほこりから保護するという作用を有する。
【0022】
第3の形態として、ガスを充填する機構を用いて密閉容器の内部に圧縮ガスを送出し、内部の圧力を1気圧以上にする形態とすることができる。これにより、密閉容器の内部を清浄に保つことが可能となり、電子部品をゴミやほこりから保護するという作用を有する。
【0023】
第4の形態として、充填に使用するガスが不活性ガスである形態とすることができる。これにより、電子部品の電極部の酸化を防止するという作用がある。
【0024】
第5の形態として、密閉容器の中に粘着テープを電子部品包装用テープに張り付ける機構を有し、電子部品を包装したテープを巻き取ったリールあるいは電子部品を取り出したテープを巻き取るリールの回転と同期して自動的に電子部品包装用テープに粘着テープを張り付けることができる形態とすることができる。これにより、長尺の電子部品包装用テープに対しても正確にかつ効率的に粘着テープを張り付けることが可能になるという作用を有する。また、粘着テープで部品を保持することにより、部品が輸送中でも移動することがなくなり、割れや欠けの発生を防止することが可能になるという作用を有する。
【0025】
第6の形態として、密閉容器の中の粘着テープを張り付けた電子部品包装用テープから粘着テープをはがす機構を密閉容器の中に有し、電子部品を包装したテープを巻き取ったリールあるいは電子部品を取り出したテープを巻き取るリールの回転と同期して自動的に粘着テープを張り付けた電子部品包装用テープから粘着テープをはがすことができる形態とすることができる。これにより、粘着テープの剥離作業が自動的に行なえるようになり、作業の効率化につながるという作用を有する。
【0026】
第7の形態として、密閉容器の中に粘着テープを有し、密閉容器の中に存在する粘着テープを張り付ける機構を用いて自動的に電子部品包装用テープに粘着テープを張り付けることができる形態とすることができる。これにより、粘着テープを外部から供給する必要がなくなり作業の効率化につながるという作用を有する。
【0027】
第8の形態として、電子部品を包装する平板状のテープ(電子部品包装用テープ)において、テープの幅方向に対して左右両側、または左、右のいづれか一方に平板状のテープの一部を加工し凸部を作り、電子部品固定面または電子部品固定面の反対の面または電子部品固定面と電子部品固定面の反対の面の両方の面に凸部を持つ構造を有する形態とすることができる。これにより、テープをリールに巻き、重ねた場合でも電子部品とテープが接触することがなく電子部品に傷を付けないという作用を有する。また、異なる大きさの電子部品に対して共通に使える電子部品包装用テープを提供することができ、コストの大幅な削減につながるという作用を有する。
【0028】
第9の形態として、電子部品をテープ状に包装しリールに巻き取る荷姿を持ち、部品を取り出すときはリールを回転させて所定の位置から順次部品を取り出すテーピング包装方法において、テープの幅方向に対して左右両側、または左、右のいづれか一方に平板状のテープの一部を加工し凸部を作り、電子部品固定面または電子部品固定面と反対の面または電子部品固定面と電子部品固定面の反対の面の両方の面とに凸部を持つ電子部品包装用テープを用いて、凸部をテープ搬送用のスプロケット穴として使用する形態とすることができる。これにより、別にスプロケット穴を開ける加工が必要なくなり加工が容易になるという作用を有する。
【0029】
第10の形態として、前記電子部品包装用テープにおいて、テープに設ける凸部のテープ表面よりの高さは部品厚さよりも高い形態とすることができる。これにより、テープをリールに巻き、重ねた場合でも電子部品とテープが接触することがなく電子部品に傷を付けないという作用を有する。
【0030】
第11の形態として、前記電子部品包装用テープにおいて、電子部品の固定方法として導電性を付与した粘着性物質を電子部品固定面に塗布した形態とすることができる。これにより、静電気による電子部品の破壊を防止することができるという作用を有する。
【0031】
第12の形態として、前記電子部品包装用テープにおいて、テープに設ける凸部は凸部上面の面積に比べて凸部のテープ表面部の面積が小さい形態とすることができる。これにより、テープ加工を絞り加工や切断、曲げ加工を行なった場合でもテープをリールに巻き、重ねた場合に電子部品とテープが接触することがなく電子部品に傷を付けないという作用を有する。
【0032】
第13の形態として、前記電子部品包装用テープにおいて、テープの材質が金属である形態とすることができる。これにより、プラスチックや紙テープに比べて耐久性が大きく改善されるという作用を有する。
【0033】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0034】
(実施の形態1)
図1は本発明による電子部品供給具の一実施形態を示す。電子部品2を等間隔に包装したテープ1とテープを巻き取る第1リール3と第2リール4の全体を密閉容器12に収納する。密閉容器12は外部からほこりやゴミが入らないように密閉構造となっている。電子部品2の取り出し口13には開閉可能な気密性の高いシャッター13aが設けられている。密閉容器12内部には、ガス流入口14よりガスを充填することができる。使用中も常にガスを充填し続け、密閉容器12内部を1気圧(絶対圧)以上に保つことによって、シャッター13aを開閉しても外部からゴミやほこりが侵入することがない。使用するガスは清浄な空気で問題ないが、窒素やヘリウムなどの不活性ガスを用いると電子部品2の電極部の酸化を防止できる。電子部品2の中でも特にベアICはクラス1000以下のクリーン度をもった環境で作業する必要がある。不活性ガスはボンベの状態でクリーン度は100以下であり、不活性ガスを充填することで容易に所望のクリーン環境を得ることができる。
【0035】
次に、電子部品2をテーピング包装する手順について説明する。概略の手順は図2のフローチャートに示す通りである。
【0036】
まず、包装用テープの基材を第1リール3に設置し、第2リール4に巻き取るために第1リール4を回転させる。このとき同時に粘着テープ供給リール6と張り付け機構8を回転させ、粘着テープ供給リール6をテープ1に張り付けながら巻き取る。張り付け機構8は粘着テープ5を張り付けるときだけテープ1に接触し、張り付けが終われば接触しない機構を有している。
【0037】
次に、電子部品2をテープ1にテーピング包装する手順について説明する。粘着テープ5を張り付けたテープ1は第2リール4に巻き取られており、第1リール3に巻き取っていく。同時に電子部品2をシャッター13aを開け、部品取り出し口13から一定間隔で置いていく。
【0038】
所定の数の電子部品2を置き終わったらシャッター13aを閉め、ガス流入口14から1気圧以上のガスを注入し、ガス流入口14のガスシール機構15を閉じる。このとき粘着テープ張り付け機構8と粘着テープ剥離機構11は機能させず、テープ1と接触しないようにする。以上で、電子部品2のテーピング包装が完了する。この状態で電子部品2は持ち運んでも外部からゴミやほこりが侵入すること無く、電極部の酸化が進行しない状態で保存できるので、この状態を荷姿として出荷し、使用するまでの間、常温常湿の一般環境で保存することが可能である。
【0039】
次に、電子部品2の取り出し手順について説明する。電子部品2を包装したテープ1は第1リール3に巻き取られており、第2リール4に巻き取る方向で回転させる。電子部品が取り出し口13に来たときにシャッター13aを開け、電子部品2を取り出す。取り出す方法は一般的に用いられる方法でよく、吸着ツールを使う場合や部品の周辺部をつかむ方法がある。電子部品2を取り出した後は速やかにシャッター13aを閉じる。これを繰り返すことで電子部品2の取り出しが連続的に行なえる。9はテープ1のたわみを防止するためのプレートである。
【0040】
全ての電子部品2を取り出し終わったら、上述の方法を繰り返し、再び電子部品をテーピング包装することによリ複数回の利用が可能である。粘着テープは複数回の利用が可能であり、毎回張り変える必要はない。
【0041】
繰り返し使用するうちに粘着テープ5の粘着力が低下し、電子部品2を保持することができなくなる前に粘着テープ5を張り変える必要がある。粘着テープ5の張り換え作業は以下の手順で行なう。電子部品2を取り出した後のテープは第2リール4に巻き取られている。第1リール3に巻き取る方向で回転させる。同時に粘着テープ剥離機構11を用いて粘着テープ5を剥離し、粘着テープ巻き取りリール7に巻き取る。全てのテープ1を剥離し終わったら、リール7を逆に回転させ粘着テープ5を張り付ければよい。
【0042】
(実施の形態2)
図3ないし図6は、は電子部品をテーピング包装した本発明の電子部品包装用テープの一実施形態を示す。
【0043】
図4は、図3のテープの幅方向のA1−A1’線断面図である。テープ51上の電子部品2は、両面粘着テープ52を介して固定されている。テープ51の電子部品固定面側に凸部53が加工されている。凸部53の高さHは、電子部品の厚さと両面粘着テープ52の厚さの合計よりも高いことに特徴があり、テープ52をリール状に巻いた場合、凸部53とテープ51の底面が接触することにより、電子部品2に接触することなく、割れ、欠け、傷を生じることがない。凸部53の加工方法については後に詳述する。
【0044】
図5は、図3のテープの搬送方向のB1−B1’線断面図である。テープ51上の電子部品2が両面粘着テープ52を介して当間隔で固定されている。電子部品2を取り出すときは電子部品2を配置したピッチだけテープ51を送り、常に同じ位置で電子部品2を取り出せるようにする。
【0045】
図6は、図3のテープの搬送方向のC1−C1’線断面図である。テープ51に加工されている凸部53の加工法について述べる。まず、テープ51の一部を切断する。次に切断部分を部品固定面側に曲げる。さらに、90度以上曲げ広げることで凸部53が形成される。凸部53の上面の面積S1をテープ51の表面上での面積S2よりも大きくすること、及び凸部間の面積S3を凸部53の上面の面積S1よりも大きくすることにより、テープ51をリール状に巻いた場合、どの場所においても凸部53とテープ51の底面が接触することにより、電子部品に接触することなく、割れ、欠け、傷を生じることがないようにできる。
【0046】
また、S2の部分に挿入することができるような形状を持つスプロケット16を用いてテープ51を搬送することができる。
【0047】
両面粘着テープ52には粘着材にカーボンなどの導電性物質を混入させることにより、粘着材が導電性となり、電子部品が帯電することなく静電破壊を防止できる。
【0048】
テープ51の材質は金属であることが好ましい。通常は価格、耐久性を考慮してステンレススチールを用いる。金属は紙や樹脂に比べて耐久性、クリーン度、強度、コストの点で優れている。テープ材質による比較を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
(実施の形態3)
図7は、テープ51の電子部品2の固定面と反対の方向に凸部54を加工する実施形態を示している。加工方法は図6に示した方法と同一であり、曲げの方向が逆になっているだけである。同様にS3>S1>S2とすることで、テープ51をリール状に巻いた場合、どの場所においても凸部54とテープ51の底面が接触することが可能となり、これにより電子部品2に接触することなく、割れ、欠け、傷を生じることがない。
【0051】
(実施の形態4)
図8には別の加工方法による電子部品2の凸部55を示す。凸部55の加工方法は平板状のテープ51を金型によりエンボス加工を行なう。この状態では凸部55の上面の面積S1とテープ51の表面上での面積S2が等しくなるので凸部55の上面にプレス圧をかけS1>S2、すなわち上部の面積を大きくする。同様にS3>S1>S2とすることで、テープ51をリール状に巻いた場合、どの場所においても凸部55とテープ51の底面が接触することにより、電子部品2に接触することなく、割れ、欠け、傷を生じることがないようにできる。
【0052】
(実施の形態5)
本発明の電子部品包装用テープの別の実施の形態について図9ないし図11を用いて説明する。図9は電子部品2をテーピング包装した電子部品包装用テープである。図10は、図9のテープの幅方向のA2−A2’線断面図である。この実施形態によるテープ51には、電子部品2の固定部に電子部品2の大きさよりも小さい穴56が開いており、その上の電子部品2が片面粘着テープ79を介して固定されている。テープ51の電子部品2の固定面側に凸部53が加工されている。凸部53の高さは電子部品2の厚さよりも高いことに特徴があり、テープ51をリール状に巻いた場合、凸部53とテープ51の底面が接触することにより、電子部品2に接触することなく、割れ、欠け、傷を生じることがないようにできる。凸部53の加工方法は、上記実施の形態2〜4のいづれの方法でもかまわない。
【0053】
図11は、図9のテープの搬送方向のB2−B2’線断面図である。テープ51上の電子部品2は、片面粘着テープ79を介して等間隔で固定されている。電子部品2を取り出すときは電子部品2を配置したピッチだけテープ51を送り、常に同じ位置で電子部品2を取り出せるようにする。
【0054】
(実施の形態6)
本発明の電子部品包装用テープの別の実施の形態について図12を用いて説明する。テープの電子部品2の固定面上の固定位置に粘着材57を点状に塗布してある。テープ上の凸部53の構成は、上記実施の形態2〜4と同一である。
【0055】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、密閉容器の内部を清浄に保つことが可能となり、電子部品をゴミやほこりから保護するという有利な効果が得られる。電子部品の電極部の酸化を防止するという効果も得られる。また、長尺の電子部品包装用テープに対しても正確にかつ効率的に粘着テープを張り付けることが可能になるという効果を有する。また、粘着テープで部品を保持することにより、部品が輸送中でも移動することがなくなり、割れや欠けの発生を防止することが可能になるという効果を有する。粘着テープの剥離作業が行なえるようになり、作業の効率化につながるという効果を有する。粘着テープを外部から供給する必要がなくなり作業の効率化につながるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における電子部品供給具を示す縦断側面図である。
【図2】 同実施の形態における電子部品テーピング包装方法の概略手順を示すフロー図である。
【図3】 本発明の実施の形態2における電子部品包装用テープを示す斜視図である。
【図4】 図3のA1−A1’線断面図である。
【図5】 図3のB1−B1’線断面図である。
【図6】 図3のC1−C1’線断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態3における凸部の加工方法を示す断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態4における凸部の加工方法を示す断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態5における電子部品包装用テープの斜視図である。
【図10】 図9のA2−A2’線断面図断面図である。
【図11】 図9のB2−B2’線断面図断面図である。
【図12】 本発明の実施の形態6における電子部品包装用テープの斜視図である。
【図13】 図22のB5−B5’線断面図である。
【図14】 従来例の電子部品供給装置の縦断側面図である。
【図15】 従来例の別の電子部品供給装置を示し、(a)はその縦断面図、(b)はそ
の側面図である。
【図16】 従来例の電子部品包装用テープの斜視図である。
【図17】 図16のA3−A3’線断面図である。
【図18】 図16のB3−B3’線断面図である。
【図19】 従来例の別の電子部品包装用テープの斜視図である。
【図20】 図19のA4−A4’線断面図である。
【図21】 図19のB4−B4’線断面図である。
【図22】 従来例の別の電子部品包装用テープの斜視図である。
【図23】 図22のA5−A5’線断面図である。
【符号の説明】
1 テープ
2 電子部品
3 第1リール
4 第2リール
5 粘着テープ
6 粘着テープ供給リール
7 粘着テープ巻き取りリール
8 粘着テープ張り付け機構
11 粘着テープ剥離機構
12 密閉容器
13 部品取り出し口
13a 部品取り出し口シャッター
14 ガス流路
15 ガスシール機構
16 スプロケット
51 テープ
52 両面粘着テープ
53、55 電子部品固定面側の凸部
54 電子部品固定面と反対側の凸部
Claims (5)
- 粘着テープを張り付けた電子部品包装用テープと、
電子部品包装用テープを供給し巻き取るための1対のリールと、
電子部品包装用テープに粘着テープを介して保持した電子部品を取り出すための取り出し口を有すると共に前記電子部品包装テープおよび1対のリールを収容する密閉容器と、
前記取り出し口に設けられたシャッターと
を備えた電子部品供給具。 - 粘着テープを電子部品包装用テープに張り付ける機構を密閉容器内に備えた請求項1記載の電子部品供給具。
- 粘着テープを張り付けた電子部品包装用テープから粘着テープをはがす機構を密閉容器内に備えた請求項2記載の電子部品供給具。
- 密閉容器内に外部から不活性ガスを充填する流路と、この流路を密閉する機構を設けた請求項1、2または3記載の電子部品供給具。
- 請求項2に記載の電子部品供給具を用いて電子部品をテーピング包装する方法であって、1対のリールによって電子部品包装用テープを移動させながら、この移動に同期させて粘着テープを供給しつつこれを電子部品包装用テープに張り付け、粘着テープが張り付けられた電子部品包装用テープ上の所定の位置に、取り出し口を介して電子部品を、順次粘着テープを介して保持させることを特徴とする電子部品テーピング包装方法。
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