JP3805396B2 - 逆分配ニッケル基超合金単結晶製品 - Google Patents

逆分配ニッケル基超合金単結晶製品 Download PDF

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Description

【0001】
【関連出願の記述】
本発明は、いずれも本願の場合と同じ譲受人に譲渡された、1993年12月14日付けの米国特許番号第5270123号及び1993年7月29日付けの米国特許出願番号第08/100010号と関連している。このような同時係属出願の開示内容は、引用によってここに参照されるべきものである。
【0002】
【産業上の利用分野】
本発明は、ニッケル基超合金に関し、更に詳しく言えば、約2000°F以上の高温で単結晶製品として使用するためのニッケル基超合金に関する。
【0003】
【従来の技術】
苛酷な負荷条件下において高温で単結晶製品として使用するため、各種の高温用ニッケル基超合金が開発され且つ報告されている。例えば、このような条件は最新の航空機用ガスタービンエンジンのタービン部に存在している。上述のような単結晶製品は、これらのタービン部においてエアフォイルとして有用である。
【0004】
一般的に述べれば、このような高温及び苛酷な負荷条件の下で有用な単結晶製品に関する最近の合金強度の進歩は、原子拡散過程を阻止する「重い」高融点元素を製品内に混入することによって達成されてきた。このような高融点元素としては、レニウム(Re)、タングステン(W)、タンタル(Ta)及びモリブデン(Mo)が挙げられる。しかし残念ながら、上述のようなニッケル基超合金製品を強化するためにこれらのレニウム、タングステン、モリブデン及びタンタルを添加した場合には、合金内に望ましくない相の析出が起こり易くなることが避けられない。特に有害なのは位相幾何学的最密充填相(TCP相)として知られている相であって、これらの相は約1800°Fよりも高い温度への暴露後において生成する。TCP相は脆いばかりでなく、それらの生成は合金の固溶体強化ポテンシャルを低下させる。即ち、TCP相の生成は溶質元素を所望の合金相から除去し、そしてそれらを脆い相内に濃縮する結果、目標とされる強度及び寿命が達成されないのである。
【0005】
一般に、タービン装置において高温下で長期間にわたり使用される予定の製品は、使用中に苛酷な酸化条件に暴露されるために環境保護被膜で被覆されている。このような被膜内にしばしば含有されている元素の1つはアルミニウムであって、これは場合によって他の元素(例えば白金)と併用若しくは合金化されている。ところで、ある種の報告されたニッケル基超合金は、このような苛酷な条件下で使用するための単結晶製品として十分な強度を有しているが、上述のような保護被膜が製品の表面と相互拡散して被膜−基材界面又はその近傍に望ましくないTCP相を析出させる場合のあることが認められている。このような被膜−基材反応は又、エンジンの運転中に機械的性質の低下をもたらすことがあり、従って、極めて望ましくないと考えられている。
【0006】
ディン(Dinh)の米国特許番号第4935072号明細書中に記載されている通り、合金内にルテニウムが存在する場合には、この合金内に望ましくないσ相が生成する傾向が少ない。σ相は望ましくないTCP族の組織の1つに過ぎない。ディンによって開示された狭い範囲の合金は、3.5重量%未満のレニウム含量を有しており、且つ好ましくはルテニウムを使用していない合金のみに限定されている。ディンは、最適量のルテニウムを使用した場合、ルテニウムがレニウムを置換することを述べている。ディンの特許明細書中には、σ相のみが観察されるような狭い範囲の合金が開示されている。より高いレニウム含量を有している超合金においては、より複雑な安定性関係が認められ、そしてP相、μ相及び(より少ない程度で)σ相を含んでいる複数のTCP相が存在している。ディンによって開示された範囲よりも高い含量でレニウムを含有している合金内におけるこれらのTCP相は、ディンによって観察されたσ相のレニウム含量に比べて高いレニウム含量を示す。ディンによって開示された範囲よりも高いレニウム含量においては、TCP相に対して追加のレニウム分配が起こるものと思われる。これはTCP相の性質に影響を及ぼし、そしてより高いレニウム含量を有している合金において認められる異なった安定性挙動の原因となる。尚、ディンによって開示された合金は、より低いレニウム含量を有している。
【0007】
ドゥール(Duhl)等の米国特許番号第4719080号明細書中には、レニウム及びルテニウムを随意の元素として含有しているニッケル基超合金が開示されている。ドゥール等は、σ相、P相又はμ相のようないずれかの観察形態でTCP相が生成されることを開示していない。それ故、ドゥール等は望ましくないTCP相の生成に関するレニウムの決定的な役割を認識することができなかったばかりでなく、このような認識されない問題を解決するための示唆を提示することもできなかった。
【0008】
オースチン(Austin)等の米国特許番号第5151249号明細書中には、レニウム及び所望に応じてルテニウムを含有しているニッケル基超合金が記載されている。オースチン等は、ドゥール等と同じく、レニウムが強力な固溶体強化元素であることを認識していた。オースチン等は又、約8重量%を超える高いレニウム含量の下では高温暴露時におけるTCP相の生成傾向が増大することをも認識していた。しかしながら、オースチン等は、ドゥール等と同じく、TCP相生成の防止に関するルテニウムの役割を正しく評価せず、従って、この元素を随意の添加剤としてしか記載しなかった。要するに、高温下でのTCP相生成を抑制するために他の元素と共にルテニウムを使用することの重要性の記載が欠けている。
【0009】
このように、高温下で十分な強度を有するばかりでなく、特に高温暴露後において被膜−基材界面に望ましくないTCP相が生成する傾向の低減を示すようなニッケル基超合金が要望されているのである。
【0010】
【発明の概要】
本発明の一側面に従えば、改善された組合せの応力破断寿命及びTCP相の生成に関するミクロ組織安定性を有するニッケル基超合金が提供される。わずかな公称含量を超える量の望ましくない位相幾何学的最密充填相(TCP相)の生成は合金の組成及び熱履歴によって左右され、そしてひとたび生成すれば合金の破断寿命性能を必ず低下させる。本発明のニッケル基超合金の特徴の1つは、1.3原子%(約4.0重量%)を超える高い含量のレニウムを含有しているニッケル基超合金内において、Mo、Cr及びCbから成っている第1の元素群の含量の和によって定義された第1の含量範囲内で存在している第1の元素群、並びにAl、Ti及びWから成っている第2の元素群の含量の和によって定義された第2の含量範囲内で存在している第2の元素群と共に、特定含量のルテニウム(Ru)及びタンタル(Ta)が含有されている結果、TCP相の生成傾向が低減し、従って、この合金が高温下でより安定となることである。又、Ruが残りの元素と作用し合って高融点元素相の分配状態を変化させることは、本発明のニッケル基超合金にこれまで知られていなかった特異な性能を付与するのであって、それにより、Ni基超合金内において通常見られるのとは反対の方向に沿って元素がγ相又はγ’相内に分配されることになる。このようなNi基超合金は、Ru含有逆分配Ni基超合金と呼ばれる。このような逆分配Ni基超合金の一実施例を成すγ相及びγ’相を有している逆分配Ni基超合金単結晶製品は、1.3〜3原子%のRe、2.0〜3.7原子%のTa、4.0〜18.0原子%のCo、0〜0.2原子%のHf、0〜0.3原子%のC、0〜0.05原子%のB、0〜0.03原子%のY、0〜2.0原子%のMo、1.5〜7.2原子%のCr、0〜0.7原子%のCb、12.0〜15.0原子%のAl、0〜1.3原子%のTi及び1.0〜2.5原子%のWと共に、0.25〜4.0原子%のRuを含有しており、且つ残部がNi及び偶発不純物から成っているような組成を有している。このようなNi基超合金製品においては、Ruはγ’相内においてAl及び随意のTiを実質的に置換しながらAl及び随意のTiをγ相内に分配する。Ruは又、W、Cr及びReをγ’相内に分配させる。その結果、このようなNi基超合金製品は、改善された組合せの応力破断寿命及びミクロ組織安定性を有すると共に、超合金のミクロ組織内における高温下での(γ相析出物である)有害な位相幾何学的最密充填相の生成が抑制されることを特徴とする。これは、ルテニウムの存在下においてTCP相生成元素がγ’相内に移動するという逆分配効果に実質的に由来するものである。
【0011】
本発明の他の側面に従えば、Mo、Cr及びCbから成っている第1の元素群の原子パーセントの和によって定義される第1の含量範囲内で存在している第1の元素群、並びにAl、Ti及びWから成っている第2の元素群の原子パーセントの和によって定義される第2の含量範囲内で存在している第2の元素群と共に、特定含量のRuが含有されている結果、改善された組合せの応力破断寿命及びミクロ組織安定性を有すると共に、超合金のミクロ組織内における高温下での有害な位相幾何学的最密充填相の生成が抑制されるようなニッケル基超合金単結晶製品であって、1.3〜2.6原子%(約3.9〜7.8重量%)のRe、2.0〜3.7原子%(約5.8〜10.7重量%)のTa、4.0〜16.0原子%(約4.25〜17.0重量%)のCo、0〜0.16原子%(約0〜0.5重量%)のHf、0〜0.3原子%(約0〜0.06重量%)のC、0〜0.05原子%(約0〜0.01重量%)のB、0〜0.03原子%(約0〜0.02重量%)のY、0〜2.0原子%(約0〜3.0重量%)のMo、1.5〜7.2原子%(約1.25〜6.0重量%)のCr、0〜0.7原子%(約0〜1.0重量%)のCb、12.0〜15.0原子%(約5.0〜6.6重量%)のAl、0〜1.3原子%(約0〜1.0重量%)のTi及び1.0〜2.3原子%(約3.0〜6.9重量%)のWと共に、0.25〜4.0原子%(約0.4〜6.5重量%)のRuを含有しており、第1の元素群の原子パーセントの和によって定義される第1の含量範囲は、1.5〜8.0原子%であり、第2の元素群の原子パーセントの和によって定義される第2の含量範囲は、13.5〜17.2原子%であり、且つ残部がNi及び偶発不純物から成っている組成を有していることを特徴とするニッケル基超合金単結晶製品が提供される。
【0012】
本発明の更に他の側面に従えば、Mo、Cr及びCbから成っている第1の元素群の原子パーセントの和によって定義される第1の含量範囲内で存在している第1の元素群、並びにAl、Ti及びWから成っている第2の元素群の原子パーセントの和によって定義される第2の含量範囲内で存在している第2の元素群と共に、特定含量のRuが含有されている結果、改善された組合せの応力破壊寿命及びミクロ組織安定性を有すると共に、超合金のミクロ組織内における高温下での有害な位相幾何学的最密充填相の生成を抑制するようなニッケル基超合金単結晶製品であって、1.3〜2.6原子%のRe、2.0〜3.7原子%のTa、4.0〜16.0原子%のCo、0〜0.16原子%のHf、0〜0.3原子%のC、0〜0.05原子%のB、0〜0.03原子%のY、0〜2.0原子%のMo、1.5〜7.2原子%のCr、0〜0.7原子%のCb、12.0〜15.0原子%のAl、0〜1.3原子%のTi及び1.0〜2.3原子%のWと共に、0.25〜4.0原子%のRuを含有しており、第1の元素群の原子パーセントの和によって定義される第1の含量範囲は、1.5〜8.0原子%であり、第2の元素群の原子パーセントの和によって定義される第2の含量範囲は、13.5〜17.2原子%であり、且つ残部がNi及び偶発不純物から成っている組成を有していると共に、2000°F〜2100°Fの範囲内の温度下で少なくとも約11〜18ksiの範囲内の応力を受けた場合に少なくとも約360時間の応力破断寿命を有していることを特徴とするニッケル基超合金単結晶製品が提供される。好ましくは、このような製品の応力破断寿命は、少なくとも約2100°Fの温度下で少なくとも約12ksiの応力を受けた場合に少なくとも600時間である。本発明の合金は、TCP相を生成する傾向を示さないという点で安定である。本発明に従えば、TCP相の生成傾向はTCP数によって定量化されるのであって、TCP数が大きいほど望ましくないTCP相の生成傾向が大きいことを意味する。本発明の合金に関して許容し得るTCP数は3以下である。本発明の超合金製品は、ガスタービンエンジン用のエアフォイルとして最も有用である。このようなエアフォイルは被膜−基材界面に二次反応帯域(SRZ)を生成する傾向を有しているAl合金、Pt合金及びそれらの組合せによって被覆されるので、本発明の製品を構成している合金組成物は、例えばエアフォイルとして使用される現行の超合金製品に比べてSRZの生成を阻止する傾向をも示すことが好ましい。
【0013】
本明細書中において用いられる「偶発不純物」という用語は、性質及び(又は)量の点から見て超合金の有利な特性に悪影響を及ぼさない少量の不純物及び付随元素を意味する。
本発明の更に他の側面に従えば、上に定義されたような本発明の合金から製造された結果として改善された組合せの応力破壊寿命及びミクロ組織安定性を有する強固で且つ安定なニッケル基超合金単結晶製品が提供される。このような製品は、約15ksi(103 ポンド/平方インチ)の応力下で約1000時間にわたり約2000°Fの温度に暴露された後においても製品の内部に二次反応帯域が実質的に存在しないと共に、約2100°Fの温度下で約11ksiの応力を受けた場合に少なくとも約600時間の応力破断寿命を有しながら約3.0以下のTCP数を示すことを特徴とする。TCP数は、TCP相の析出を予測するために使用される合金組成物に基づく分析値である。大きいTCP数はTCP相の生成傾向が大きいことを表す。許容し得る応力破断寿命を得るためには3以下のTCP数が必要である。化学組成及び相生成の研究は原子レベルの考察及び原子組成の使用に基づいており、且つニッケル基超合金内のTCP相に関する文献においても原子組成が使用されているので、本発明の発見につながる実験結果の大部分は原子パーセントを基準として分析されたものであり、従って、本明細書中でもそのまま提示される。尚、一部の先行技術においては重量パーセントによる組成が報告されているので、本明細書中では可能な限り原子パーセントの後に概略の重量パーセントを括弧に入れて提示することにする。
【0014】
本発明の内容は、特許請求の範囲に詳細に且つ明確に記載されている。とは言え、本発明の構成及び実施方法、並びに追加の目的及び利点は、図面を参照しながら以下の説明を読むことによって最も良く理解されよう。
【0015】
【好適な実施例の詳細な説明】
ニッケル基単結晶超合金の報告例である合金R’162は、本発明の譲受人に譲渡された前述のような1992年9月29日付けのオースチン等の米国特許番号第5151249号明細書中に記載されている。この特許の合金は非常に強度の大きい単結晶超合金である。しかしながら、ある種の環境保護被膜(特に、アルミニウムを含有しているもの)で被覆された場合、それは望ましくないミクロ組織不安定性を示すことが判明した。
【0016】
特に単結晶製品として使用するために開発された他のニッケル基超合金は、やはり前述のような1993年12月14日付けの米国特許番号第5270123号明細書中に記載されている。この合金は、ある種の特定用途に関し、特に被膜に隣接した合金本体内における二次反応帯域(SRZ)と呼ばれる成分についてのミクロ組織安定性を顕著に向上させるために多少の応力破断性能を犠牲にしたものである。これは、主としてCo、W及びNiから成っている基材内に特定含量範囲のAl、Cr、Ta及びMoと共にReを存在させるという特異な組合せによって達成された。しかしながら、この合金においては、RuがReを制御してTCP相内へのそれの優先的な分配を防止することの意義は認識されていなかった。
【0017】
SRZと呼ばれる成分は、ある種のニッケル基超合金、特に単結晶構造物の製造用として設計されたニッケル基超合金内において生成することが認められている。通例、SRZは1800°F以上の温度への暴露後において保護被膜と基材合金との間の界面に生成する。SRZの生成は、機械的性質とりわけ応力破断特性の低下をもたらす。SRZ成分はタイプIIの位相幾何学的最密充填相(TCP相)である斜方晶系のP相、及びγ相から主として成っており、それらはいずれもγ’相母体内に分散している。尚、このようなTCP相及びγ相は、塊状のγ’相母体内において針状の構造物を形成している。時折、SRZは高温下での応力破断試験中においてミクロ組織の偏析領域内に生成し、そしてやはり性質の低下をもたらすことが認められている。
【0018】
高温下で単結晶製品として使用するためのこの種の合金を継続的に評価したところ、ミクロ組織安定性と応力破壊性能との間に緊密な関係のあることが判明した。これは、レニウムに富むTCP相が析出する約2000°F以上での用途にとって特に重要である。このような評価に際し、ミクロ組織安定性と改善された応力破断寿命との組合せを得るために、Ruの含有が極めて重要であることが認められた。下記の表1〜表4には、評価された代表的な合金の公称組成が示されている。
【0019】
【表1】
Figure 0003805396
【0020】
【表2】
Figure 0003805396
【0021】
【表3】
Figure 0003805396
【0022】
【表4】
Figure 0003805396
【0023】
特定の性質を達成するために、各種の合金元素が特定の含量でニッケル基超合金組成物に添加されている。これらの合金元素の効果は公知である。
クロムは、主として高温耐食性及び耐酸化性に対する有益な効果を有するために添加される。クロムは又、γ相内における強力な固溶体強化元素である。クロムの含量が少な過ぎると、高温耐食性が許容し得ないほど低いレベルにまで低下する。先行技術(例えば、米国特許番号第5151249号)によれば、約5重量%よりも高いクロム含量においては高温ミクロ組織不安定性が生じることも示されている。その理由は、クロムがTCP相の生成傾向を助長することにある。
【0024】
コバルトは、長期の高温運転に際し、TCP相の生成に対して合金を安定化するために添加される。しかしながら、Coは合金の破断強さ及び耐酸化性を低下させる。
タングステン(W)はγ相及びγ’相に分配され、そして固溶体強化により各相を強化するために役立つ。タングステンは、それの高い密度が合金の総合密度を増大させるため航空機用途において使用されるエアフォイルにとっては望ましくないが、強化に役立つ点から見て必要である。更に又、高含量のWは、合金の耐酸化性及び耐食性を低下させるように思われると共に、TCP相の生成を促進する傾向がある。
【0025】
タンタル(Ta)はγ’強化剤であって、これは又、高温耐食性を与えると共に、鋳造品の表面上にフレックルとして知られる等軸結晶粒が生成するのを抑制する。最小含量よりも低ければ合金の強度は低くなり、又、約10重量%よりも高ければ合金の密度が増大するので望ましくない。
アルミニウムはγ’相の生成にとって重要な合金元素であると共に、表面の酸化アルミニウムにアルミニウムを提供することによって耐酸化性を付与する。アルミニウム含量が低過ぎると、γ’相の生成が不十分となり、従って、合金のクリープ破断強さ及び耐酸化性が許容し得ないほどに低くなる。とは言え、アルミニウム含量の増加は、長期の高温暴露に際して脆いTCP相が生成する傾向を増大させる原因となる。更に又、Alの増加に伴って合金の溶体化処理が困難になるため、溶体化処理に際して融解の開始が起こるという問題が見られることがある。
【0026】
チタンは強力なγ’相生成剤である。これはγ’相内において容易にAlを置換する。
レニウム(Re)はγ相内における強力な固溶体強化元素であって、高温強度を達成するために重要であるが、密度が比較的高い。Reはそれほど強力でない固溶体強化元素(例えば、Mo及びCr)の代わりに使用されてきた。Reの含量が約3重量%を超えると、長期の高温暴露に際してTCP相が生成する傾向が増大する。レニウムは密度が高いばかりでなく高価でもある。
【0027】
少量のイットリウム(Y)は耐酸化性を改善する。しかしながら、低含量のYは機械的性質に対して全く効果を有しないように思われる。
表1〜表4内の合金を試験することにより、多くの添加元素が望ましくないTCP相を生成する傾向を示すことが確認された。試験された元素のうちで、Ruは高温暴露後において望ましくない位相幾何学的最密充填相(TCP相)の生成に寄与しない唯一の高融点元素であることが判明した。実際、Ruの添加は安定性を促進することが証明されている。評価方法は、2000°F及び2100°Fでの試験において破壊した破断試験片を金属組織学的に検査することから成っていた。試験後、試験片を縦方向及び横方向方位に固定し、そして村上試薬(ASTM98)を用いてエッチングを施した。TCP相の量を0〜10の評点を有する1組の写真標準と比較した。0はTCP相が存在しないことを意味する一方、10はTCP相で飽和した顕微鏡写真を表す。図1〜図3には、試験後における顕微鏡写真の若干の実例及びそれらのTCP評点が示されている。
【0028】
このようにして、43のルテニウム含有合金組成物を含めた98の互いに独立した合金組成物が評価された。前述のように、化学組成及び相生成の研究は原子レベルの考察及び原子組成の使用に基づいているので、TCP相生成の統計的分析は原子パーセント処方を用いて実施された。ニッケル基超合金内でのTCP相生成に関する既知文献においても、原子パーセント処方が用いられている。
【0029】
TCP数(Nz )の平方根変換値を独立変数として用いながら、このようなデータセットについて多重線形回帰分析として知られる分析技術を実施した。TCP生成に対するルテニウムの定量的効果を一層明確に理解するため、このようなデータセットから4つの独立したモデルが開発された。下記の表5には、元素係数(係数)、t因子確率(確率)、及び式から得られた統計が示されている。すべての式は因子との優れた統計的相関を示している。
【0030】
【表5】
Figure 0003805396
【0031】
表5について説明すれば、モデル1はすべてのデータを含んでいる。モデル1によれば、検討の範囲内においてはTCP相生成を促進する点で最も強力なのはRe、次いでTaであることが示される。Ruは大きい負の係数を有しているのに対し、Coはわずかに負である。モデル2においては、データセットはRuを含有している43の合金のみに限定されている。この場合、Ruは小さい正の係数を示すが、他の高融点溶質よりはかなり小さい。モデル3は、Ruを含有していない合金のみを用いてデータを考察したものである。モデル2とモデル3との間における元素係数の変化を比較することにより、Ruの存在がAl、W、Cb及びTiの係数を劇的に低下させることが明らかとなる。モデル4は、統計的に類似した係数を有している元素同士を加算して新しい独立変数を得ることによってモデル1を単純化したものである。これが可能である理由は、それらの類似した元素係数同士が統計的に異なるものとして証明し得ないことにある。図4はモデル4から得られた式を単純化したものを横軸上に取って示すグラフであって、Nz に対するRuの効果を容易に認めることができる。即ち、添加された溶質の量が一定であれば、Ru合金はより少ないTCP生成量を示している。尚、一層注目すべきことは、このような原子対原子方式の置換に基づくRuの含有がNiを犠牲として実施されていることが認識された点にある。
【0032】
Ruの効果を更に探求するため、Re、Mo、Cr及びRuを様々に変化させ且つTaとTiとの和を2段階に変化させた17個の合金を用いて部分因子実験を行った。Al、Co、W、並びに微量添加剤であるC、B及びHfは、一定に保たれた。更に又、原子パーセントで表されたTaとTiとの和は一定に保たれたので、γ’相生成剤の総量は一定であった。これら17個の合金には、表1〜表4において5〜21の番号が付けられている。TCP相の析出の重要性は、このような管理された実験に関し、2000°F/18ksi及び2100°F/12ksiの条件下における破断寿命をTCP数に対してプロットした図5によって強調的に示されている。明らかに、長い破断寿命とTCP相の析出とは互いに排他的である。図5が示している通り、最良の破断寿命を得るためには3以下のTCP数が必要である。
【0033】
上述のように設計された実験は、Ruと各々の元素因子との比較を可能にする。この実験によれば、Ruの含有がTCP相の生成傾向を低減させながら強度を維持又は改善することが明確に示される。以下に若干の実施例を示すことにするが、対応する原子パーセント処方については表1〜表4を参照されたい。
Figure 0003805396
図6〜図9は、破壊した試験片のゲージ部から採取されたミクロ組織を示している。図6及び図7は、それぞれ2000°F/18ksi及び2100°F/12ksiの条件下で試験された合金11のミクロ組織である。図8及び図9は、それぞれ2000°F/18ksi及び2100°F/12ksiの条件下で試験された合金10のミクロ組織である。合金11は合金10よりも少ないTCP相生成量を示している。これらの合金はいずれも0.05重量%のCを含有しているので、各々の顕微鏡写真中には一定分率の炭化物が存在している。Ru含量の増加はReを犠牲にして達成されたが、その他の元素の含量は実質的に一定に保たれた。
Figure 0003805396
図10〜図13は、破壊した試験片のゲージ部から採取されたミクロ組織を示している。図10及び図11は、それぞれ2000°F/18ksiの条件下で503.9時間後、及び2100°F/12ksiの条件下で755.5時間後における合金7のミクロ組織である。図12及び図13は、それぞれ2000°F/18ksiの条件下で556.2時間後、及び2100°F/12ksiの条件下で497.9時間後における合金9のミクロ組織である。合金7は合金9よりも少ないTCP相生成量を示している。これらの合金はいずれも0.05重量%のCを含有しており、従って、各々の顕微鏡写真中には一定分率の炭化物が存在している。Ru含量の増加はMoを犠牲にして達成されたが、その他の元素の含量は実質的に一定に保たれた。
Figure 0003805396
図14〜図17は、破壊した試験片のゲージ部から採取されたミクロ組織を示している。図14及び図15は、それぞれ2000°F/18ksiの条件下で503.9時間後、及び2100°F/12ksiの条件下で755.5時間後における合金7のミクロ組織である。図16及び図17は、それぞれ2000°F/18ksiの条件下で374.1時間後、及び2100°F/12ksiの条件下で299.7時間後における合金13のミクロ組織である。合金13は合金7よりも多いTCP相生成量を示している。これらの合金はいずれも0.05重量%のCを含有しており、従って、各々の顕微鏡写真中には一定分率の炭化物が存在している。Ru含量の増加はCrを犠牲にして達成されたが、その他の元素の含量は実質的に一定に保たれた。
Figure 0003805396
図18〜図21は、破壊した試験片のゲージ部から採取されたミクロ組織を示している。図18及び図19は、それぞれ2000°F/18ksiの条件下で618.2時間後、及び2100°F/12ksiの条件下で858.2時間後における合金11のミクロ組織である。図20及び図21は、それぞれ2000°F/18ksiの条件下で556.2時間後、及び2100°F/12ksiの条件下で497.9時間後における合金9のミクロ組織である。合金11は合金9よりも少ないTCP相生成量を示している。これらの合金はいずれも0.05重量%のCを含有しており、従って、各々の顕微鏡写真中には一定分率の炭化物が存在している。Ru含量の増加はMoを犠牲にして達成されたが、その他の元素の含量は実質的に一定に保たれた。
【0034】
本発明の合金に対するルテニウム添加の効果を十分に理解するためには、ニッケル基超合金内において決定元素の原子パーセントを変化させながら各々の決定元素の分配機構及び決定元素同士の相互作用を知る必要がある。
先行技術によれば、添加されたReの多くはγ相内に分配されて固溶体強化剤として作用すると同時に、γ’相内へのAl、Cr及びWの分配をわずかに減少させることが示されている。とは言え、通常の添加量の範囲内では、γ’相の全量は一定に保たれる。
【0035】
先行技術によれば又、添加されたMoは、原子/原子基準(即ち、γ’相内のMoをγ相内のMoで割った値)で表せば、約1/3の分配比でγ’相内に分配されることが示されている。Moは、γ相内におけるAlの溶解度を低下させることによってγ’相の量を増加させる。Moはγ’相内のCrを特異的に置換するが、γ’相内のAl又はTiを置換することはない。
【0036】
先行技術によれば、添加されたWはγ相内及びγ’相内に分配されるが、γ’相内におけるそれの分配比は、合金に応じて約0.5〜2.5であることが示されている。Wの量が増加した場合、それはγ’相内に分配されるAl又はTiの比率に影響を及ぼさないが、γ’相内におけるCr及びMoの比率をわずかに低下させる。それは又、γ’相の量をわずかに増加させる。
【0037】
Taはほぼ完全にγ’相内に分配され、そしてγ’相の分率を増大させる。Taを添加した場合、γ相内及びγ’相内におけるAl、Ti、W及びCrの濃度は影響を受けない。即ち、いずれの相においてもそれらの元素の濃度は一定に保たれる。しかしながら、Moはγ’相内においてわずかに減少する。
ニッケル基超合金内の相の化学組成に対するRuの影響を更に探求するために、文献及び経験に基づいて2種のモデル合金が選択された。これらの合金は金属工学的に不安定なものであって、2000°Fの温度への暴露後には容易にTCP相を生成する。各々の合金に対し、Niを犠牲にして1.5重量%及び3.0重量%のRuが添加された。1444+4Reと呼ばれる第1の基礎合金は、表1〜表4内に合金26として示されている。1.5重量%及び3.0重量%のRuを添加した2種の変性組成物は、それぞれ合金27及び28として示されている。第2の基礎合金は米国特許番号第5151249号の範囲内に含まれるものであって、R’162+0.5Al(表1〜表4内の合金29)と呼ばれる。それと共に、1.5原子%及び3.0原子%のRuをそれぞれ添加して成っている2種の合金も調製した。これらは合金30及び31である。標準的な溶体化及び時効熱処理を施したところ、R’162+0.5Alの化学組成はTCP相を示したが、それの量はRuの増加と共に増加した。1444+4Reに基づく3種の合金は、このような合金に通例施される標準的な溶体化及び時効熱処理の後にもTCP相を示さなかった。
【0038】
確立された公知の技術によって化学的相抽出を行った後、上述のような6種の合金のγ相及びγ’相組成を分析した。その結果を下記の表6に示す。
【0039】
【表6】
Figure 0003805396
【0040】
Ruを添加した場合でも、各々の合金内におけるγ’相の量は、下記の表7のように比較的一定に保たれた。
Figure 0003805396
しかしながら、本発明のNi基超合金にRuが添加された場合には、いくつかの意外な現象が起こる。通常、Ni基超合金においてはAl及びTiはγ’相内に分配されることが認められている。このような分配傾向は極めて強いものである。又、Cbはγ’相内に分配される。しかしながら、本発明の含量で合金にRuが添加されると、γ相内へのAl及びTiの分配が起こる一方、γ’相内におけるRe、W及びCrの濃度が増加する。又、Ruを添加すると、γ’相内におけるRuの濃度が増加するが、γ’相の体積分率は比較的一定に保たれる。特定の理論に固執することは望まないが、合金に(Niを犠牲にして)Ruを添加することは相の化学組成を顕著に変化させる。R’162+0.5Al合金系においては、RuはNiをγ’相から離脱させると共に、Cr及びRuが標準的なニッケルの面心部位において原子対原子方式でNiを置換する。同時に、Alはγ’相から離脱し、そしてAlのコーナ部位において原子対原子方式でW、Re及びTaにより置換される。正味の結果は、TCP相が生成されるγ相母体からTCP相の主要元素成分が除去されることである。1444+4Re合金においても同様な結果が認められる。但し、この合金内にTiが存在する場合にのみ、Crがγ’相内のAl部位を占めることになる。それ故、1444+4Re合金にRuが添加された場合、それはNiを置換すると共に、Al、Ti及びCbをγ相に移行させる。これらの元素は、Al部位を占めるW、Re及びCrによって原子対原子方式で置換されることになる。尚、Crの優先的なコーナ部位占拠に対するTiの効果は、文献によって裏付けられている。正味の結果は、γ相母体からW、Re及びCrが欠如し、そのためにTCP相の生成が阻止されることである。TCP相の化学組成は、公称的に50〜75%のこのような高融点元素と、残部のNi及びCoとから成っている。これらの相がγ相母体内に生成することは一般に認められている。従って、Ruの添加は、TCP相生成の原因となる元素の分配状態に影響を及ぼすことにより、有害なTCP相の生成を制限して本発明の合金のミクロ組織安定性を改善する。これは高温下における応力破断寿命の向上をもたらす。TCP相を完全に排除することはできないが、Ruの添加はTCP数を3以下に保つことができる(図1〜図3及び図5を参照)。経験的に見れば、3以下のTCP数を有している合金は、多少のTCP相を含有しているが、合金の応力破断特性を顕著に低下させるほどではない。本発明の合金は、高温下において満足すべき応力破断寿命を有していると共に、3以下のTCP数を有している。
【0041】
化学的抽出によって分析された2種の合金に関し、引き続いて2000°Fにおける応力破断試験を行った。その結果を下記の表8に示す。興味深いことには、Ruの添加は1444系列の合金をわずかだけ強化したのに対し、R’162系列の合金を弱化した。破壊した試験片のミクロ組織はいずれも、TCP相の存在を示した。図22〜図24において認められるように、TCP相の量は1444基礎合金に添加されるRuの量の増加に伴って減少した。図22、図23及び図24は、3種のRu含量(即ち、それぞれ+0Ru、+1.5Ru及び+3.0Ru)を有している1444+4Re合金について2000°F及び16ksiの条件下で応力破断試験を行った後の顕微鏡写真である。興味深いことには、R’162系列においてはRuの増加に伴ってTCP相の増加が認められた(図25〜27)。図25、図26及び図27は、3種のRu含量(即ち、それぞれ+0Ru、+1.5Ru及び+3.0Ru)を有しているR’162+0.5Al合金について2000°F及び18ksiの条件下で応力破断試験を行った後の顕微鏡写真である。これは各々の合金に関して計算された空孔数(Nv )に反している。ところで、表8において、これらの合金は本発明の組成範囲内に含まれないことに注意されたい。即ち、1444系列は(Cr+Mo+Cb)含量が高く、又、R’162系列は(Al+Ti+W)含量が高い。このように、超合金に対するRuの有益な効果は、本発明の組成のみに制限されるように思われるのである。
【0042】
【表8】
Figure 0003805396
【0043】
本発明のRu含有合金に関する追加の評価項目の中には、高温暴露時における環境保護のために使用される(RT22G被膜として知られている)Pt−Al被膜に隣接したSRZの生成にRuが及ぼす影響の考察が含まれていた。前述のように、ガスタービンエンジンの高温動作部においては、このような保護のためにAl又はAl合金がしばしば使用されている。残念ながら、少なくとも約1800°Fの温度に暴露された場合、たとえ荷重が加わっていなくてもこのような被膜内のAlは被膜直下にSRZの生成を引き起こすことがある。
【0044】
本発明の評価に際しては、合金の組成とSRZの生成との間において多数例の比較が行われた。このような比較は、当業者にとって公知の方法に従い、試験片をPt−Al被膜で被覆してから無荷重下で400時間にわたり2000°Fの温度に暴露することによって行った。このような評価の結果を統計的に分析したところ、合金内に生成するSRZの量を予測する方法において使用するために役立つ下記のような関係式が得られた。この関係式は、多重回帰分析技術によって得られたものであって、式中の元素の含量は原子パーセントで表されている。
【0045】
Figure 0003805396
Reは、SRZの生成に関して大きな正の係数を有している。SRZの生成に対するRuの寄与は、(正ではあるが)Reに比べて1桁小さいことが判明したが、これはReがRuよりも強力なSRZ生成促進剤であることを示している。従って、本発明に係わる種類の合金の安定性は、Reと共にRuを(場合によっては、原子対原子方式に基づくReの置換元素として)添加することによって向上させ得ることが認められたのである。
【0046】
表1〜表4内の合金の大部分に関し、2000°F及び2100°Fで応力破断試験を行った。いくつかの合金について得られたデータを図28及び図29に示す。本発明の合金の破断寿命は、R’N6合金(1993年12月14日付けの米国特許番号第5270123号)に比べ、2000°Fでは最高2倍も長く、又、2100°Fでは最高3倍も長いことがわかる。この2100°F破断寿命データを先進F110軍用エンジン系列において高圧タービン(HPT)羽根として使用されているR’N5合金の対応した2100°F破断寿命と比較したところ、本発明の温度性能向上はほぼ100°Fであって、これは顕著な性能向上を表している。このような強度の向上は、他の強化元素(例えば、Re、Mo及びW)と共にRuを添加することによって達成されるものと判断される。更に又、Ruがミクロ組織安定性を向上させる結果、Mo、W及びReのようなより強力な強化剤は、有害なTCP相内に束縛されることがなくなり、従って、より多量のこのような強化剤が合金の強化に関与することになる。
【0047】
従来の合金を検討すれば、随意の元素としてRuが記載されてはいるが、本発明の合金とは異なって組成内にRuを必要とする合金は皆無であることがわかる。従来の合金においては、Re、Ta、W、Al、Ti、Mo、Cb、Co及びCrの存在下でミクロ組織安定性と高い応力破断強さとの組合せを得るために、本発明が必要とする厳密な元素含量範囲は規定されていない。更に又、先行技術において合金が論議される際、Ti及びAlをγ相内に移行させ且つRe、Cr及びWをγ’相内に移行させるというRuの逆分配効果は認識されていない。Ruを含有しており、且つこのような挙動を示すNi基超合金は、ルテニウム含有逆分配Ni基超合金又は簡単に逆分配Ni基超合金と呼ばれる。
【0048】
本発明の好適な一実施例に従えば、改善された組合せの応力破断寿命及びミクロ組織安定性を有すると共に、超合金のミクロ組織内における高温下での有害な位相幾何学的最密充填相の生成が抑制されるようなニッケル基超合金単結晶製品が提供される。このような超合金単結晶製品は、Mo、Cr及びCbから成っている第1の元素群の原子パーセントの和によって定義される第1の含量範囲内で存在している第1の元素群、並びにAl、Ti及びWから成っている第2の元素群の原子パーセントの和によって定義される第2の含量範囲内で存在している第2の元素群と共に、特定含量のRuが含有されていることを特徴とするものであって、0.25〜2.0原子%(約0.6〜3.0重量%)のRu、1.4〜2.0原子%(約4.2〜6.0重量%)のRe、0.4〜1.5原子%(約0.6〜2.4重量%)のMo、2.2〜3.0原子%(約6.3〜8.7重量%)のTa、4.0〜16.0原子%のCo、0〜0.16原子%のHf、0〜0.3原子%のC、0〜0.05原子%のB、0〜0.03原子%のY、1.5〜7.2原子%のCr、0〜0.3原子%のCb、12.0〜15.0原子%のAl、0〜1.3原子%のTi及び1.0〜2.3原子%のWを含有しており、第1の含量範囲が1.9〜7.5原子%であり、第2の含量範囲が13.5〜17.2原子%であり、且つ残部がニッケル及び偶発不純物から成っているような組成を有している。
【0049】
本発明の一層好適な実施例に従えば、やはり改善された組合せの応力破断寿命及びミクロ組織安定性を有すると共に、超合金のミクロ組織内における高温下での有害な位相幾何学的最密充填相の生成が抑制されるようなニッケル基超合金単結晶製品が提供される。このような超合金単結晶製品は、Mo、Cr及びCbから成っている第1の元素群の原子パーセントの和によって定義される第1の含量範囲内で存在している第1の元素群、並びにAl、Ti及びWから成っている第2の元素群の原子パーセントの和によって定義される第2の含量範囲内で存在している第2の元素群と共に、特定含量のRuが含有されていることを特徴とするものであって、0.4〜2.0原子%(約0.6〜3.0重量%)のRu、1.5〜1.95原子%(約4.5〜5.75重量%)のRe、0.4〜1.5原子%(約0.5〜2.4重量%)のMo、2.4〜2.9原子%(約6.9〜8.5重量%)のTa、4.0〜16.0原子%のCo、0〜0.16原子%のHf、0〜0.3原子%のC、0〜0.05原子%のB、0〜0.03原子%のY、2.0〜7.0原子%のCr、0〜0.3原子%のCb、12.75〜14.2原子%のAl、0〜1.3原子%のTi及び1.0〜2.3原子%のWを含有しており、第1の含量範囲が2.25〜7.25原子%であり、第2の含量範囲が14.0〜16.25原子%であり、且つ残部がニッケル及び偶発不純物から成っているような組成を有している。
【0050】
更に他の好適な実施例に従えば、やはり改善された組合せの応力破断寿命及びミクロ組織安定性を有すると共に、超合金のミクロ組織内における高温下での有害な位相幾何学的最密充填相の生成が抑制されるようなニッケル基超合金単結晶製品が提供される。このような超合金単結晶製品は、Mo、Cr及びCbから成っている第1の元素群の原子パーセントの和によって定義される第1の含量範囲内で存在している第1の元素群、並びにAl、Ti及びWから成っている第2の元素群の原子パーセントの和によって定義される第2の含量範囲内で存在している第2の元素群と共に、特定含量のRuが含有されていることを特徴とするものであって、0.5〜2.0原子%(約0.8〜3.0重量%)のRu、1.5〜1.95原子%(約4.5〜5.75重量%)のRe、0.6〜1.25原子%(約0.9〜2.0重量%)のMo、2.2〜2.75原子%(約6.4〜8.1重量%)のTa、4.0〜16.0原子%のCo、0〜0.16原子%のHf、0〜0.3原子%のC、0〜0.05原子%のB、0〜0.03原子%のY、2.4〜6.0原子%のCr、0〜0.3原子%のCb、12.9〜14.0原子%のAl、0〜1.3原子%のTi及び1.0〜2.3原子%のWを含有しており、第1の含量範囲が4.0〜7.2原子%であり、第2の含量範囲が15.0〜16.25原子%であり、且つ残部がニッケル及び偶発不純物から成っているような組成を有している。
【0051】
C、B及びHfは、特定の性質を発現させるために意図的に添加される少量の無視できない元素である。Cは、より清浄な溶融合金を得ると共に、耐食性を促進するために添加される。Hfは、合金の耐酸化性を改善すると共に、被膜の適合性及び寿命を改善するために添加される。ホウ素は、低角結晶粒界欠陥に対する合金の耐性を改善する。
【0052】
上述の試験及びデータによれば、(1) Ruは高温暴露後におけるTCP相の生成を遅らせること、(2) RuはReに比べてSRZの生成に関する有害性が1桁小さいこと、並びに(3) 例えば約0.25〜2.0原子%の特に好適な含量範囲内でRuを添加したR’N6合金に類似の合金は応力破断性能が約25°Fだけ向上させることが確認された。
(実施例5)
超合金製品を製造した。この製品の公称組成は、約0.5原子%のRu、約0.6原子%のMo、約1.8原子%のRe、約13.8原子%のAl、約6.0原子%のCr、約2.7原子%のTa、約13.3原子%のCo、約1.9原子%のW、約0.26原子%のC、約0.05原子%のHf、約0.02原子%のB、約0.0004原子%のY、並びに残部のNi及び偶発不純物から成っていると共に、第1の含量範囲は6.5〜6.7原子%であり、且つ第2の含量範囲は15.6〜15.8原子%である。この製品の組成は表1〜表4内の合金5に対応している。図29に示されるように、この合金は高温下において改善された応力破断性能を示すと共に、長時間の高温暴露後にも有害なTCP相を生成しない。
(実施例6)
超合金製品を製造した。この製品の公称組成は、約1.0原子%のRu、約1.0原子%のMo、約1.5原子%のRe、約13.8原子%のAl、約6.0原子%のCr、約2.2原子%のTa、約13.3原子%のCo、約1.9原子%のW、約0.26原子%のC、約0.05原子%のHf、約0.02原子%のB、約0.0004原子%のY、並びに残部のNi及び偶発不純物から成っていると共に、第1の含量範囲は6.9〜7.1原子%であり、且つ第2の含量範囲は15.6〜15.8原子%である。この製品の組成は表1〜表4内の合金11に対応している。図28及び図29に示されるように、この合金は高温下において改善された応力破断性能を示すと共に、長時間の高温暴露後にも有害なTCP相を生成しない。
(実施例7)
超合金製品を製造した。この製品の公称組成は、約0.75原子%のRu、約0.9原子%のMo、約1.95原子%のRe、約13.8原子%のAl、約4.75原子%のCr、約2.7原子%のTa、約13.3原子%のCo、約2.15原子%のW、約0.26原子%のC、約0.05原子%のHf、約0.02原子%のB、約0.0004原子%のY、並びに残部のNi及び偶発不純物から成っていると共に、第1の含量範囲は5.5〜5.8原子%であり、且つ第2の含量範囲は15.8〜16.1原子%である。この製品の組成は表1〜表4内の合金22に対応している。この合金は高温下において改善された応力破断性能を示すと共に、長時間の高温暴露後にも有害なTCP相を生成しない。
【0053】
γ相内及びγ’相内への元素の分配状態を制御し、それによって望ましくないTCP相の生成を防止するために、Ni基超合金にRuを添加してγ相及びγ’相の化学組成を変化させる技術は、以前には知られていなかったものであって、本発明の重要な特徴を成している。Ruは、本発明のNi基超合金に添加した場合にTCP相の生成に原因する不安定性を引き起こさない唯一の高融点元素である。更に又、本発明の組成範囲内においてNi基超合金にRuを添加した場合には、Al及び随意のTiがγ’相から離脱して、γ相内に分配されることになる。普通ならばγ相内に分配されるReは、本発明の合金においてはγ’相内に分配される。又、γ相内及び(小部分は)γ’相内に分配されるCr及びWは、本発明の合金においてはγ相からγ’相内に分配される。このような挙動は、Ni基超合金内におけるそれらの元素の挙動に関する従来の知識のいずれにも反している。このような挙動のため、本発明の合金は、逆分配Ni基超合金と呼ばれるのである。
【0054】
本明細書中において使用される合金の公称組成は、マスタ合金溶融業者により目標組成として特別に定義された化学組成を意味するものであって、この目標組成を再現する際に溶融物許容差として認められるこの組成の変異例も含んでいることを理解すべきである。
以上、特定の実施の態様及び実施例に関連して本発明を説明したが、本発明の要旨の範囲内においてその他の変更例が可能であることは当業者にとって自明であろう。上述のような実施の態様及び実施例は、本発明の実施を例示するものであって、特許請求の範囲によって規定された本発明の範囲を決して制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】応力下での高温暴露後における合金内のTCP相生成量を評価するためのミクロ金属組織標準の1つを示す顕微鏡写真を模写した図であって、TCP評点が0の場合を示している図である。
【図2】応力下での高温暴露後における合金内のTCP相生成量を評価するためのミクロ金属組織標準の1つを示す顕微鏡写真を模写した図であって、TCP評点が5の場合を示している図である。
【図3】応力下での高温暴露後における合金内のTCP相生成量を評価するためのミクロ金属組織標準の1つを示す顕微鏡写真を模写した図であって、TCP評点が10の場合を示している図である。
【図4】組成に対してNz をプロットしたグラフであって、TCP相生成量と組成との相関関係及び組成に対するルテニウムの有益な効果を示しているグラフである。
【図5】数種の合金に関しTCP数に対して高強度破断寿命をプロットしたグラフである。
【図6】2000°F/18ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金11の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図7】2100°F/12ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金11の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図8】2000°F/18ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金10の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図9】2100°F/12ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金10の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図10】2000°F/18ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金7の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図11】2100°F/12ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金7の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図12】2000°F/18ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金9の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図13】2100°F/12ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金9の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図14】2000°F/18ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金7の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図15】2100°F/12ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金7の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図16】2000°F/18ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金13の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図17】2100°F/12ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金13の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図18】2000°F/18ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金11の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図19】2100°F/12ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金11の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図20】2000°F/18ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金9の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図21】2100°F/12ksiの条件下で応力破断試験を受けた後における合金9の金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図22】応力破断試験を受けた後における合金26(1444/4重量%Re+0重量%Ru)のミクロ金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図23】応力破断試験を受けた後における合金27(1444/4重量%Re+1.5重量%Ru)のミクロ金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図24】応力破断試験を受けた後における合金28(1444/4重量%Re+3.0重量%Ru)のミクロ金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図25】応力破断試験を受けた後における合金29(R’162/+0.5重量%Al+0重量%Ru)のミクロ金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図26】応力破断試験を受けた後における合金30(R’162/+0.5重量%Al+1.5重量%Ru)のミクロ金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図27】応力破断試験を受けた後における合金31(R’162/+0.5重量%Al+3.0重量%Ru)のミクロ金属組織を示す顕微鏡写真を模写した図である。
【図28】各種合金の2000°F応力破断寿命を比較するための棒グラフである。
【図29】各種合金の2100°F応力破断寿命を比較するための棒グラフである。

Claims (7)

  1. 改善された組合せの応力破断寿命及びミクロ組織安定性を有すると共に、超合金のミクロ組織内における高温下での有害な位相幾何学的最密充填相の生成が抑制されたニッケル基超合金単結晶製品であって、当該超合金単結晶製品が、MoとCrとNbからなる第1の元素群の原子%の和で定義される第1の含量範囲内で存在している第1の元素群と、AlとTiとWからなる第2の元素群の原子%の和で定義される第2の含量範囲内で存在している第2の元素群と、特定含量のRuとの組合せを含んでおり、上記超合金製品の組成が、
    1.5〜1.95原子%(4.5〜6.5重量%)のRe、2.0〜3.7原子%(5.8〜10.7重量%)のTa、4.0〜16.0原子%(4.25〜17.0重量%)のCo、0〜0.16原子%(0〜0.5重量%)のHf、0〜0.3原子%(0〜0.06重量%)のC、0〜0.05原子%(0〜0.01重量%)のB、0〜0.03原子%(0〜0.02重量%)のY、0.6〜1.25原子%(0.9〜2.0重量%)のMo、1.5〜4.75原子%(1.25〜4.0重量%)のCr、0〜0.7原子%(0〜1.0重量%)のNb、12.0〜15.0原子%(5.0〜6.6重量%)のAl、0〜1.3原子%(0〜1.0重量%)のTi及び1.0〜2.5原子%(3.0〜7.5重量%)のWと共に、0.25〜4.0原子%(0.4〜6.5重量%)のRuと、Ni及び偶発不純物の残部とからなり、
    MoとCrとNbからなる第1の元素群で定義される第1の含量範囲が1.5〜8.0原子%であり、AlとTiとWからなる第2の元素群で定義される第2の含量範囲が13.5〜17.2原子%であるニッケル基超合金単結晶製品。
  2. 公称組成が1.0原子%(1.6重量%)のRu、1.0原子%(1.55重量%)のMo、1.5原子%(4.5重量%)のRe、13.8原子%(6.0重量%)のAl、6.0原子%(5.0重量%)のCr、2.2原子%(6.4重量%)のTa、13.3原子%(12.6重量%)のCo、1.9原子%(5.65重量%)のW、0.26原子%(0.05重量%)のC、0.05原子%(0.15重量%)のHf、0.02原子%(0.004重量%)のB、0.0004原子%(0.0005重量%)のYと、Ni及び偶発不純物の残部とであり、前記第1の含量範囲が6.9〜7.1原子%であり、前記第2の含量範囲が15.6〜15.8原子%である、請求項1に記載のニッケル基超合金単結晶製品。
  3. 公称組成が0.75原子%(1.2重量%)のRu、0.9原子%(1.4重量%)のMo、1.95原子%(5.75重量%)のRe、13.8原子%(6.0重量%)のAl、4.75原子%(3.9重量%)のCr、2.7原子%(7.75重量%)のTa、13.3原子%(12.6重量%)のCo、2.15原子%(6.3重量%)のW、0.26原子%(0.05重量%)のC、0.05原子%(0.15重量%)のHf、0.02原子%(0.004重量%)のB、0.0004原子%(0.0005重量%)のYと、Ni及び偶発不純物の残部とであり、前記第1の含量範囲が5.5〜5.8原子%であり、前記第2の含量範囲が15.8〜16.1原子%である、請求項2に記載のニッケル基超合金単結晶製品。
  4. 前記超合金が2000〜2100°F(1093〜1149℃)の範囲内の温度下で少なくとも11〜18ksi(75.9〜124.2MPa)の範囲内の応力を受けた場合に少なくとも360時間の応力破断寿命を有している、請求項1に記載のニッケル基超合金単結晶製品。
  5. 前記合金が少なくとも2100°F(1149℃)の温度下で少なくとも12ksi(82.2MPa)の応力を受けた場合に少なくとも600時間の応力破断寿命を有しており、3以下のTCP数を更に有している請求項4に記載のニッケル基超合金単結晶製品。
  6. 前記製品がガスタービンエンジン用のエアフォイルである請求項4に記載のニッケル基超合金単結晶製品。
  7. Al、Pt、及びAlとPtの合金からなる群より選択された金属で被覆された表面を更に含んでおり、前記超合金がSRZを形成する傾向を低減させており、SRZ形成量と組成との関係が以下の式で表される、請求項6に記載のニッケル基超合金単結晶製品。
    [SRZ]1/2 =−7.59+14.41(%Re)+1.88(%W)+1.65(%Ru)−3.52(%Cr)−2.33(%Mo)
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