JP3804825B2 - 電力変換装置のノイズ低減装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、インバータ装置等の電力変換装置におけるノイズ低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2にこの種の従来例を示す。
【0003】
すなわち、交流電源1に整流器2の入力が、整流器2の出力には電流検出器5の入力を介してコンデンサC0が、コンデンサC0には半導体スイッチQ1~Q6より構成されたインバータ3が、インバータ3の出力にはモータ4が、交流電源1にはコンデンサC2とC3の直列回路がそれぞれ接続されている。また、NチャンネルMOSFET(金属酸化膜型電界効果トランジスタ)FET1とFET2が直列接続されてコンデンサC0と並列に、電流検出器5の出力はFET1とFET2のゲートとソース間にそれぞれ抵抗R1,R2を介して、FET1のソースとFET2のドレインは、コンデンサC1を介して接地Gに、コンデンサC2とC3の接続点も接地Gにそれぞれ接続されている。
【0004】
FET1,FET2はここでは増幅器として用いられ、このFET1,FET2とコンデンサC1により、電流検出器5にて検出された漏れ電流(漏洩電流)に応じこれと逆相の電流を、電力変換装置の漏れ電流が流れている電力線に供給する電流供給回路6を形成している。
【0005】
図2の動作について説明する。
【0006】
3相インバータ回路3のスイッチQ1~Q6は、PWM(パルス幅変調)パルスでオン,オフ制御され、モータ4はこのインバータ回路3の出力電圧で駆動される。モータ4と接地Gとの間には静電容量Cがある。したがって、インバータ回路3からパルス的に電圧が印加される度に、静電容量Cを通って漏れ電流ic(=C・dv/dt)が流れる。電流検出器5はモータ4と図示されない静電容量Cを流れる漏れ電流を検出し、FET1またはFET2を駆動する。電流検出器5の出力電圧vG1(vG2)がFET1(FET2)のゲートに印加されると、この電圧vG1(vG2)に応じた電流ic1がFET1(FET2)を流れる。このときの各電流波形を示すのが、図3(a)である。
【0007】
例えば、漏れ電流icが図2の矢印の向きに流れるときは、電流検出器5の1次巻線5aにはic’が流れ、電流検出器5の2次巻線5b,5cには電圧vG1,vG2が発生する。すると、FET2がオンし、コンデンサC1を介してic1が流れる。この結果、漏れ電流icのほとんどがic1として流れ、iE(=ic−ic1)は低減され、ノイズ電圧(雑音端子電圧)も低減される。
【0008】
漏れ電流icの向きが上記と反対の場合は、電流検出器5の2次巻線5b,5cに発生する電圧vG1,vG2が逆となってFET1がオンし、コンデンサC1を介して上記と逆向きの電流ic1が流れる。この場合も、漏れ電流icのほとんどがic1として流れ、iE(=ic−ic1)は低減され、ノイズ電圧(雑音端子電圧)も低減される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図2の回路構成では、コモンモード成分の電流は周波数帯域に関わらず電流検出器の出力側に出力される。よって、この検出器の出力によってMOSFETが駆動され、ドレイン・ソース間に電流が流れることとなる。一般的に漏れ電流の周波数成分は数百kHzから数MHz程度の範囲であり、漏れ電流低減を目的とする場合は、上記周波数帯域の電流のみを検出できれば良いことになる。しかし、例えば、3相アンバランス電流などの成分を検出し出力してしまうと、その余分な電流がノイズ電流低減回路に流れることとなり、MOSFETの損失が大きくなり許容損失の大きな素子を使わなければならなくなる。
【0010】
また、インバータの出力部で地絡が発生した場合は低周波で大きな電流が流れるが、この電流相当がノイズ電流低減回路に流れるとMOSFETの損失は過大となり、最悪の場合は破損にいたるという問題がある。
【0011】
したがって、この発明の課題は、ノイズ低減装置の電流供給回路で使用する電流増幅素子の容量を低減すること、および、地絡時などの低周波で大電流のコモンモード電流に対して保護可能とすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するため、請求項1の発明では、交流電源に接続された整流回路とこの整流回路の直流出力に平滑回路とインバータ回路とを接続して構成される電力変換装置に対し、前記交流電源と平滑回路の出力との間に、電力変換装置から接地に流れる漏れ電流を検出する電流検出器を設け、この電流検出器の出力に応じて電流を増幅する増幅器を有し検出された漏れ電流と逆相の電流を前記電力変換装置の漏れ電流が流れている電力線に供給する電流供給回路を、前記平滑回路の直流出力間に設けてなる電力変換装置のノイズ低減装置において、
前記電流検出器と電流供給回路との間に、前記電流検出器の出力側に設けられる抵抗とコンデンサとの直列回路と、ゲート・ソース端子間が前記コンデンサに並列接続され、ドレイン端子が前記増幅器の信号電圧入力端子に接続されるMOSFETとからなり、低周波電流を遮断する低周波遮断回路を設けたことを特徴とする。
【0014】
すなわち、数10kHzレベルの低周波成分の場合は、電流検出器の出力側に接続した抵抗とコンデンサとの直列回路において、コンデンサのインピーダンスが大きくなってコンデンサ電圧が上昇し、この電圧により補助用のMOSFETがオン状態となり、ノイズ電流低減回路を構成するMOSFETのゲート・ソース間を短絡するため、このMOSFETはオフ状態となり動作しなくなる。したがって、低周波数の余計な電流をノイズ電流低減回路に流さないので、電流実効値が減少し小容量のMOSFETが適用できる。また、地絡電流のような低周波で大電流のコモンモード電流に対しても、ノイズ電流低減回路を構成するMOSFETが不動作となることから、回路が保護されることになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の実施の形態を示す回路図である。
【0016】
図2との相違点は、電流検出器5の2次巻線5bには抵抗R3とコンデンサC4の直列回路と、コンデンサC4の電圧で駆動されるNチャンネルMOSFETのFET3とからなる低周波遮断回路7bと、電流検出器5の2次巻線5cには抵抗R4とコンデンサC5の直列回路と、コンデンサC5の電圧で駆動されるNチャンネルMOSFETのFET4とからなる低周波遮断回路7cを付加した点にある。
【0017】
上記のように構成した場合でも、ノイズ低減効果自体は図2の場合と同様であり、違いは低周波遮断回路により、FET1,FET2が図3(b)にも示すように、数10kHz以下の低周波電流には動作しないようになることである。したがって、この回路の場合、FET1,FET2が150kHz以上の高周波ノイズ電流のみしか補償しないため、電流容量の小さなMOSFETで済むことになる。150kHz以上の高周波ノイズが低減できるため、ノイズ低減効果自体は従来と変わらない。
【0018】
なお、図1では電流検出器の出力部に抵抗とコンデンサとの直列回路を接続したが、電流検出器の出力値を積分する機能を有するものならば、如何なる構成のものでも良い。また、低周波遮断回路にMOSFETを用いたが、電流検出器からの積分出力値により駆動される電圧駆動型素子であれば、如何なるものを用いても良い。
【0019】
【発明の効果】
この発明によれば、従来のノイズ低減装置に比べて、電流増幅素子として容量の小さいものを使用できるため、より大容量の装置までノイズ電流低減装置を適用することができる。また、同じ装置に適用した場合は、発生損失が低減して変換効率が上昇し、装置の小型化が達成される。さらに、インバータの出力側で地絡が生じた場合に発生する、低周波で大電流のコモンモード電流に対してはMOSFETが不動作となるため、破損を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す回路図である。
【図2】従来例を示す回路図である。
【図3】図1,図2の動作説明図である。
【符号の説明】
1…交流電源、2…整流器、3…インバータ回路、4…モータ、5…電流検出器、5a…1次巻線、5b,5c…2次巻線、6…電流供給回路、7b,7c…低周波遮断回路、FET1,FET2…NチャンネルMOSFET(金属酸化膜型電界効果トランジスタ)、FET3,FET4…低周波時遮断用NチャンネルMOSFET、C0〜C5…コンデンサ、R1〜R4…抵抗器。
Claims (1)
- 交流電源に接続された整流回路とこの整流回路の直流出力に平滑回路とインバータ回路とを接続して構成される電力変換装置に対し、前記交流電源と平滑回路の出力との間に、電力変換装置から接地に流れる漏れ電流を検出する電流検出器を設け、この電流検出器の出力に応じて電流を増幅する増幅器を有し検出された漏れ電流と逆相の電流を前記電力変換装置の漏れ電流が流れている電力線に供給する電流供給回路を、前記平滑回路の直流出力間に設けてなる電力変換装置のノイズ低減装置において、
前記電流検出器と電流供給回路との間に、前記電流検出器の出力側に設けられる抵抗とコンデンサとの直列回路と、ゲート・ソース端子間が前記コンデンサに並列接続され、ドレイン端子が前記増幅器の信号電圧入力端子に接続されるMOSFETとからなり、低周波電流を遮断する低周波遮断回路を設けたことを特徴とする電力変換装置のノイズ低減装置。
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