JP3804758B2 - 封口板用圧力調整機構 - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は、圧力容器の封口板または封口板用圧力調整機構に関するものである。例えば、電池(一次電池および二次電池を含む)またはコンデンサー(電解コンデンサーおよび電気二重層型コンデンサーを含む)等に用いられる封口板または封口板用圧力調整機構に関するものである。
背景技術
従来から、第12図に示す封口板51が知られており、以下のように構成されている。
すなわち先ず、二次電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重コンデンサー等の圧力容器61の開口部62を閉塞する樹脂製の封口板本体52が設けられており、この封口板本体52に一対の金属端子53,53が取り付けられている。また、圧力容器61の内圧が所定値に達したときに破裂して内圧を開放し、圧力容器61が爆発するのを防止する破裂板55を備えた防爆弁部54が同じく封口板本体52に設けられている。
しかしながら、この封口板51には、以下のような不都合がある。
すなわち先ず第一に、上記防爆弁部54にゴム材料製の弁が別部品として装着されており、このゴム材料製の弁が、密封側の内圧が異常に上昇したときに破裂することによって電池やコンデンサー等の働きを止める機能をしているが、その材質がゴム材料であるために、破裂圧力のばらつきが大きく、破裂圧力を制御するのが困難である。
また、上記封口板51にはブリーザー部が設けられていないために、電解液が反応するときの温度上昇や、発生ガスによる内部圧力上昇を吸収するスペースを予め圧力容器61内に確保しておかなければならず、よって圧力容器61を小型化することができないと云う不都合もある。
本発明は以上の点に鑑み、上記従来技術に対して、破裂板の破裂圧力のばらつきを小さくして破裂圧力の制御を容易化することが可能であるとともに、圧力容器内に圧力吸収スペースを設ける必要がなく、もって圧力容器を小型化することが可能な封口板用圧力調整機構を提供することを目的とする。
また、上記防爆弁における破裂板のように使い切りでなく圧力容器内の圧力を開放してからも利用を続けることが可能であるとともに、圧力容器内に圧力吸収スペースを設ける必要がなく、もって圧力容器を小型化することが可能であり、しかも安定した作動特性を発揮することが可能な封口板用圧力調整機構を提供することを目的とする。
また、破裂圧力の制御が困難なゴム製の破裂板を備えていなくても、圧力容器内の圧力が異常に高まって圧力容器が爆発するのを防止することが可能な封口板または封口板用圧力調整機構を提供することを目的とする。
発明の開示
上記目的を達成するため、本発明の請求の範囲第1項による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に破裂板を一体成形し、
破裂板が破裂したときに前記破裂板が封口板の外部に飛散するのを防止する止め輪等の飛散防止部材を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に破裂板を一体成形し、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設け、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に破裂板を一体成形し、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設け、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破 裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設け、
破裂板が破裂したときに前記破裂板が封口板の外部に飛散するのを防止する止め輪等の飛散防止部材を設けたことを特徴とする圧力調整機構。
また、本発明の請求項6による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設け、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設け、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設け、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設け、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設け、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項9による圧力調整機構は、
電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項10による圧力調整機構は、
電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
多孔質体からなる機能膜に液体がしみ込むことがないように前記機能膜に撥水処理を施し、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項11による圧力調整機構は、
電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
多孔質体からなる機能膜またはその保持体が圧力により一定以上変形することがないよう に押え部材を設け、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項12による圧力調整機構は、
電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項13による圧力調整機構は、
電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
多孔質体からなる機能膜に液体がしみ込むことがないように前記機能膜に撥水処理を施し、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項14による圧力調整機構は、
電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
多孔質体からなる機能膜またはその保持体が圧力により一定以上変形することがないように押え部材を設け、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項15による圧力調整機構は、
PTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともに前記多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施した機能膜を有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項16による圧力調整機構は、
PTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともに前記多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施した機能膜を有し、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とするものである。
更にまた、本発明の請求項17による圧力調整機構は、
PTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともに前記多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施した機能膜を有し、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とするものである。
上記構成を備えた本発明の圧力調整機構においては、破裂板が樹脂製の封口板本体に対して同種の樹脂材料をもって一体に成形されているために、この樹脂材の備える材料特性によって、破裂圧力のばらつきを従来よりも小さくすることが可能となる。また、封口板本体と破裂板が別部品であったところ、両者が一体に成形されるために、部品点数を削減することも可能となる。
また、破裂板を封口板本体に一体成形する際に、仮に、破裂板を厚さ均一に成形すると、破裂板が不特定部位で破裂するために破裂圧力を十分に制御できないことがあり、これに対しては、封口板本体と破裂板の間に破裂板よりも薄肉の薄肉部を一体成形するとともに、破裂板の周縁部にその肉厚を薄肉部の肉厚から徐々に厚くする傾斜面部を設けるのが有効であり、このように封口板本体と破裂板の間に破裂板よりも薄肉の薄肉部を一体成形するとともに、破裂板の周縁部にその肉厚を薄肉部の肉厚から徐々に厚くする傾斜面部を設けると、破裂部位を薄肉部に集中させることが可能となり、これにより破裂圧力を一層制御し易くなる。
尚、本願発明者らが行なった試験によると、上記傾斜面部の破裂板平面に対する傾斜角度は、これを30度以上に設定すると、特に有効である。
また、破裂圧力の実際値は、圧力開放口の内径寸法(薄肉部の外径寸法)、破裂板の外径寸法(薄肉部の内径寸法)、破裂板の厚さ、薄肉部の厚さおよび破裂板平面に対する傾斜面部の傾斜角度等を適宜調整することにより、設計段階で選定することが可能である。
また、これに加えて、破裂板が破裂したときにこの破裂板が封口板の外部に飛散するのを防止することが可能となり、また当該封口板にブリーザー機能を持たせることが可能となり、しかも気体を透過させて液体を透過させない圧力調整専用の機能を持たせることが可能となる。
また、電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に上記従来技術における防爆弁の代わりとして用いられるものであって、圧力容器内の圧力が高くなったときにこの圧力を開放するとともに圧力容器内の圧力が低くなったときに気体を吸入して圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜が設けられているために、この機能膜による気体透過機能ないしブリーザー機能により、圧力容器内の圧力を一定に保持することが可能となり、また上記防爆弁における破裂板のような使い切りの部品を有していないために、圧力容器内の圧力を開放してからもこの圧力調整機構を利用し続けることが可能となる。また、圧力容器内の圧力が所定値に達するのを待たずに圧力を随時開放するように設定することができることから、圧力容器内に圧力吸収スペースを設ける必要がない。
またこれに加えて、多孔質体からなる機能膜に液体がしみ込まないように多孔質体からなる機能膜に撥水処理が施されているために、圧力容器内の電解液等の液体が機能膜を透過して外部へ漏洩するのを防止することが可能となる。
また、多孔質体からなる機能膜またはその保持体が圧力により一定以上変形しないように押え部材が設けられているために、圧力容器内の高圧等により機能膜または保持体が変形して破損するのを防止することが可能となる。
また、PTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともにこの多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施した機能膜が設けられているために、PTFEの耐薬品性に優れていると云う特性を活かして耐薬品性に優れた機能膜を構成することが可能となり、しかも1枚の延伸シートから多数の機能膜を打ち抜くように成形することにより、機能膜を効率良く製造することが可能となる。
また、機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材が機能膜に組み付けられているために、組立性およびシール性を向上させることが可能となる。
更にまた、機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材が一体成形により組み付けられているために、やはり組立性およびシール性を向上させることが可能となる。
発明を実施するための最良の形態
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
第一実施例・・・
第1図は、本発明の第一実施例に係る封口板1の平面図を示しており、そのA−A線断面図が第2図に示されている。また、第3図は第1図におけるB−B線拡大半裁断面図、第4図は同じく第1図におけるC−C線拡大半裁断面図、第5図は金属端子3の要部拡大断面図である。
当該実施例に係る封口板1は、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重コンデンサー等の圧力容器(図示せず、第12図参照)の開口部を閉塞するものであって、以下のように構成されている。
すなわち先ず、上記圧力容器の開口部を閉塞する蓋状ないし平板状を呈する樹脂材製の封口板本体(狭義の封口板とも称する)2が設けられており、この封口板本体2が、ベークライトまたはPPS等の所定の高分子材料よりなる樹脂材料によって円板状の成形品として成形されている。
この封口板本体2の平面を時計の文字盤に見立てた場合、通常その三時および九時位置に一対の金属端子3,3が設けられており、通常六時または十二時位置に防爆弁部4またはブリーザー部5が設けられており、更に十二時位置にブリーザー部5または防爆弁部4が設けられている。また、金属端子が封口板に1本、圧力容器の底部に1本のものもあり、この場合には、金属端子とブリーザー部は封口板に通常三時および九時の位置に設けられている。
第3図に拡大して示すように、防爆弁部4は、以下のように構成されている。
すなわち先ず、封口板本体2の所定箇所に、その厚さ方向に貫通する孔状の圧力開放口6が設けられており、この圧力開放口6の内部に平板状の破裂板7が設けられており、この破裂板7が封口板本体2に対して同種の樹脂材料をもって一体に成形されている。圧力開放口6は平面円形に開口しており、この圧力開放口6を全面に亙って閉塞すべく破裂板7は円板状に成形されている。
また、この破裂板7の周縁部であってこの破裂板7と封口板本体2の間に、その厚さt1を破裂板7の厚さt2よりも一層薄肉とした環状の薄肉部8が全周に亙って一体に成形されており、破裂板7の周縁部に、その厚さを薄肉部8の厚さから徐々に厚くする(t1からt2へと徐々に厚くする)環状の傾斜面部9がやはり全周に亙って設けられている。この傾斜面部9の破裂板7平面に対する傾斜角度θは、30度前後または30度以上の大きさに設定されている。
尚、破裂板7と薄肉部8はその上面(外面)が面一状に形成されているため、上記構成は以下のように表現することも可能である。
すなわち、樹脂製の封口板本体2に対して破裂板7が圧力開放口6を閉塞するように一体成形されており、破裂板7の破裂部位を特定すべく、破裂板7の周縁部下面に環状溝状の凹部10が形成されており、破裂板7をこの凹部10形成部位において確実に破裂させるべく、凹部10の内径側の側面(破裂板7の外周面)に傾斜面部9が形成されている。
破裂板7の上側に位置して圧力開放口6の内壁に環状の段部11が設けられており、この段部11に、破裂板7が破裂したときにこの破裂板7が圧力開放口6の外部に飛散するのを防止する飛散防止部材としての止め輪12が軸方向突当て式に圧入固定されている。この止め輪12は、例えばCR形の止め輪であって、または金属等所定の剛材をもって環状に成形されており、環状の取付部12aの内周側に環状を呈するストッパー部12bが一体に成形されている。取付部12aは、その断面形状をテーパー状に成形されてバネ性を有しており、このバネ性をもって止め輪12全体を圧力開放口6の内周に固定している。また、ストッパー部12bは、その内径寸法を破裂板7の外径寸法よりも小さく設定されており、これにより破裂板7がこのストッパー部12bの内周を通過することができないようにされている。
以上の構成を備えた防爆弁部4は、圧力容器の内圧が所定値に達したときに破裂板7が薄肉部8において破裂し、内圧を大気開放する。したがって、圧力容器の内圧が異常に高くなって圧力容器が爆発するのを未然に防止することができるものである。
また、破裂板7の外側に飛散防止部材としての止め輪12が設けられているために、破裂板7は圧力容器の内圧上昇により破裂しても圧力開放口6の外部に飛び出すことがない。したがって、破裂板7が圧力開放口6の外部に飛び出して周辺機器に衝突し、これらの機器を壊すのを未然に防止することができるものである。
つぎに、第4図に拡大して示すように、ブリーザー部5は、以下のように構成されている。
すなわち先ず、封口板本体2の所定箇所に、その厚さ方向に貫通する孔状の通気流路13が設けられており、この通気流路13の内側に機能膜取付空間14が設けられており、この取付空間14にシール部材15および機能膜16が挿入されて保持部材17によって保持されている。
このうち先ず、機能膜16は、PTFE(四弗化エチレン樹脂)製の連続気孔の多孔質体の膜であってこれに撥水処理を施したものであり、その特性として気体透過性および液体不透過性を有している。また、この機能膜16は、圧力容器の内圧が大気圧よりも高くなったときにこの圧力を外部開放するとともに圧力容器の内圧が大気圧よりも低くなったときに大気を吸入して圧力容器内を大気圧に保持するように多孔質体によって膜状ないし平面状に成形されており、また、耐薬品性に優れたPTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともにこの多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施すことにより成形されており、その表面のみならず、多孔質体の内部も弗素系薬品により撥水処理がなされている。多孔質体の孔の大きさは、実寸で0.05〜1μm程度とされている。したがって、これらの条件を満たすことにより、圧力容器の内外の差圧が0.01kg/cm2程度のときからブリーザー機能を奏して圧力容器の内圧を一定に保ち、よって圧力容器の爆発を防止するとともに電解液等の内封液の漏洩を防止するブリーザーが構成されている。
また、この機能膜16の素材には、PTFEの他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、酢酸セルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド等が適用可能であり、その製造方法は材料により選択され、延伸法、トラックエッチング法、溶融相分離法、相転換法または複合膜法等があり、PTFEについては上記したように延伸法が適している。
尚、延伸法とは、結晶性ポリマーに熱をかけたり、可塑剤を添加し可塑化した後、直角方向に延伸し、フィルムに歪みを与え、結晶領域の周辺を広げて細孔を形成させる方法であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、PTFE等の精密濾過膜がある。
また、シール部材15は、シリコーンゴムまたはエチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、ブチルゴム、不飽和系ゴムを水素添加したゴム等の高飽和系ゴム等の所定のゴム状弾性材をもって環状に成形されており、機能膜16の外周部や封口板本体2と保持部材17の間を液体が通過するのを防止する。図示したシール部材15には、シール性を一層高めるべく、その上下面にそれぞれ環状のビード15aが設けられているが、このビード15aは必要に応じて設けられるものであって、なくても良い。
また、保持部材17は、PPS等の所定の高分子材料よりなる樹脂材料またはアルミ材料等をもって環状に成形されており、取付空間14にその内側から所定の圧入しろをもって圧入固定されている。その機能は、上記したようにシール部材15および機能膜16を取付空間14内に保持するとともに、シール部材15を適度に圧縮して所定のシール面圧を発生させることにある。この保持部材17の封口板本体2に対する固定方法は、上記した圧入の他に、溶着また接着等であっても良い。
以上の構成を備えたブリーザー部5は、その構成部品である機能膜16が気体透過性および液体不透過性を有し、更にフィルター機能を有しているために、圧力容器内に発生する電解液の反応ガス、特に水素ガスや二酸化炭素等がこの機能膜16を透過することが可能とされている。したがって、圧力容器の内圧がこの反応ガスの発生によって上昇するのを防止するとともに内部液体の漏洩を防止し、外部液体の浸入を防止し、更に外部塵埃類等の異物の侵入を防止することができるものである。尚、このようなブリーザー機能を備えたブリーザー部5が設けられていることにより、上記防爆弁部4が作動するのは、圧力容器の内圧が急激に上昇する場合に限られることになる。
つぎに、一対の金属端子3について説明すると、この金属端子3はそれぞれ、樹脂材製の封口板本体2に対してその厚さ方向に貫通するように埋設されアルミ電解コンデンサーにあってはアルミニウム製の電極端子であって、その外周面3aに、第5図に拡大して示すような環状を呈する抜け止め用の埋設鍔部18が設けられており、この埋設鍔部18が以下のように構成されている。
すなわち先ず、金属端子3の外周面3aに環状の鍔部18が径方向外方に向けて一体に成形されており、この鍔部18の最外周端部に環状ないし筒状の爪部19,20が軸方向一方および他方に向けてそれぞれ一体に成形されており、図上下側の爪部20の内周側に環状ないし筒状を呈する第三の爪部21が下方向に向けて一体に成形されている。
また、上側の爪部19の内周側に設けられた環状溝状の凹部22の内部底面22aが断面半円形ないし円弧形に形成されていて、これによりこの内部底面22aの外周側に位置する上側爪部19の根元部分19aの厚さがその基端側から先端側にかけて徐々に薄くなるように形成されている。これに対して、上側爪部19の先端部19bは、その厚さが一定に形成されている。
そして、各部の寸法が以下のように設定されている。
すなわち先ず、上側爪部19全体の長さ(軸方向の長さ、すなわち高さ)をL1、上側爪部19における根元部19aの長さをL2として、
L1/L2≧1
が満たされるように寸法が設定されており、また、下側爪部20の長さをL3、第三爪部21の長さをL4として、
L3/L4≧1
が満たされるように寸法が設定されている。
したがって、このように各部の寸法が設定されて最外周部の爪19,20の長さが長く設定されていることにより、以下の作用効果を奏することが可能とされている。
すなわち、封口板本体2の材料の線膨張係数と金属端子3のアルミ材料の線膨張係数の差によっては、電解液の反応により高温となった場合に、封口板本体2と金属端子3の界面に隙間が生じる可能性があるのに対して、最外周の爪部19,20の長さを長くしたことにより、封口板本体2の膨張または収縮の変化にアルミ最外周部を十分に追随させることが可能となる。したがって、封口板本体2とアルミ材料よりなる金属端子3の界面に隙間が生じるのを防止し、該部シール性を向上させることができる。
第二実施例・・・
第6図は、本発明の第二実施例に係る圧力調整機構を有する封口板31を取り付けたコンデンサー41の断面を示しており、その要部が第7図に拡大して示されている。第7図では、図の下方がコンデンサー41の内部側A、上方がコンデンサー41の外側であって大気側Bである。
当該実施例は、先ず、ベークライトまたはPPS等の樹脂等の剛材によって板状に成形された封口板31を有しており、この封口板31の平面内にコンデンサー41の内外を連通させる開口部31aが設けられるとともに、この開口部31aの周縁部であって大気側B寄りの位置に内向きフランジ状ないし鍔状の係合部(抜止め部とも称する)31bが設けられており、この係合部31bに係合するようにコンデンサー41の内部側Aから開口部31aに、外側の保持体32、機能膜33、内側の保持体34および押え部材35が順次挿入されている。
これらの部品のうち、先ず、外側の保持体(ゴム状弾性体シート)32は、機能膜33をその外側から保持することができるようにシリコーンゴムまたはエチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、ブチルゴム、不飽和系ゴムを水素添加したゴム等の高飽和系ゴム等のゴム状弾性材によってシート状ないし平板状に成形されており、その平面中央に孔状の連通部32aが設けられるとともに、その外周縁部の上下面にそれぞれ、上記係合部31bの下面または機能膜33の上面に密接してこれらとの間のシール性を高めるためのビード部32bが一体成形されている。保持体32が円板状である場合、ビード部32bは環状に成形されており、1本または複数本(図では2本)のビード部32bが円板に対して同心状に設けられている。
機能膜(単に、膜とも称する)33は、コンデンサー41内の圧力が大気圧より高くなったときにこの圧力を開放するとともにコンデンサー41内の圧力が大気圧より低くなったときに大気を吸入してコンデンサー41内を大気圧に保持するように多孔質体によって膜状ないし平面状に成形されており、また、耐薬品性に優れたPTFE(四弗化エチレン樹脂)素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともにこの多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施すことにより成形されており、その上下面のみならず、多孔質体の内部も弗素系薬品により撥水処理がなされている。多孔質体の孔の大きさは実寸で0.05〜1μm程度とされている。したがって、これらの条件を満たすことにより、コンデンサー41内外の差圧が0.01kg/cm2程度のときからブリーザー機能を奏してコンデンサー41内の圧力を一定に保ち、よってコンデンサー41の爆発を防止するとともに電解液等の内封液の漏洩を防止する「ブリーザー」が構成されている。
また、この機能膜33の素材には、PTFEの他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、酢酸セルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド等が適用可能であり、その製造方法は材料により選択され、延伸法、トラックエッチング法、溶融相分離法、相転換法または複合膜法等があり、PTFEについては上記したように延伸法が適している。
延伸法とは、結晶性ポリマーに熱をかけたり、可塑剤を添加し可塑化した後、直角方向に延伸し、フィルムに歪みを与え、結晶領域の周辺を広げて細孔を形成させる方法であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、PTFE等の精密濾過膜がある。
内側の保持体34は、機能膜33と押え部材35との間に介装される緩衝材ないしシール材として、シリコーンゴムまたはエチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、ブチルゴム、不飽和系ゴムを水素添加したゴム等の高飽和系ゴム等のゴム状弾性材よりなるOリングないしパッキンにより構成されている。
また、押え部材35は、外側の保持体32、機能膜33および内側の保持体34よりなる積層部品を封口板31の開口部31aに押し込むことができるようにアルミニウム等の金属またはPPS等の樹脂等の剛材によって成形されており、開口部31aの内周側に圧入固定される筒状部35aと、この筒状部35aの上端部に一体成形されて上記積層部品を押圧支持する平板状の蓋部35bと、筒状部35aの下端部に一体成形されて封口板31の開口周縁部にコンデンサー4の内部側Aから係合し、圧入量を特定するための外向きフランジ状ないし鍔状の係合部35cとが一体に設けられている。蓋部35bの平面中央には孔状の連通部35dが設けられている。アルミ電解コンデンサーの場合には成形材料とするアルミニウムは、純アルミ(99.7%以上)が適している。
上記構成を備えた圧力調整機構は、上記したようにアルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等のコンデンサー41や電池の開口部に上記従来技術における防爆弁の代わりとして用いられるものであって、上記構成により以下の作用効果を奏する点に特徴を有している。
すなわち先ず、コンデンサー41内でガスが発生する等してコンデンサー41内の圧力が大気圧より高くなったときにこの圧力を外部へ放出するとともに、コンデンサー41内の温度が低下する等してコンデンサー41内の圧力が大気圧より低くなったときに大気をコンデンサー41内に導入して、コンデンサー41内の圧力を常に大気圧状態に保持する多孔質体よりなる機能膜33が封口板31の開口部31aを遮るように設けられているために、この多孔質体からなる機能膜33による気体透過機能ないしブリーザー機能によって、コンデンサー41内の圧力を常に大気圧状態に保持することができ、これによりコンデンサー41内に高圧が蓄えられてコンデンサー41が爆発するのを防止することができる。多孔質体による気体透過機能ないしブリーザー機能はその作動特性が安定しており、またブリーザー機能が開始されるコンデンサー41内外の差圧の大きさは、機能膜33を製造するときに多孔質体の孔の大きさ等について機能膜の多孔質構造を適宜変更することにより、調整することが可能である。したがってこのような調整によりコンデンサー41内の電解液の減りを減らすことにより、ドライアップの発生を抑えることもできる。
また、この機能膜33は随時ブリーザー機能を奏するものであって、上記防爆弁における破裂板のように使い切りの部品ではない。したがってコンデンサー41内の高圧を随時放出しながらこの機能膜33を利用し続けることができるために、経済的であり、また圧力放出のたびに部品を新品と交換する手間暇を省略することができる。
また、機能膜33は随時ブリーザー機能を奏するものであって、上記防爆弁における破裂板のようにコンデンサー41内の圧力が所定値に達するのを待って高圧を一挙に放出するものではない。したがって、上記防爆弁におけるガス溜まりのような空間をコンデンサー41に設ける必要がないために、この分、コンデンサー41の内容積を縮小してコンデンサー41を小型化することができる。
また、上記圧力調整機構においては、機能膜33が多孔質体とされていて、しかもこの多孔質体からなる機能膜33の内外に撥水処理がなされているために、機能膜33が常にブリーザー機能を奏するものであっても、コンデンサー41内の電解液等の液体がこの機能膜33を透過して外部へ漏洩するのを防止することができる。また反対に、雨水等の外部の液体が機能膜33を透過してコンデンサー41内に浸入するのを防止することもできる。
また、上記圧力調整機構においては、その構成部品として押え部材35が設けられていて、この押え部材35が外側の保持体32、機能膜33および内側の保持体34よりなる積層部品を封口板31の開口部31a内に押し付けているために、機能膜33またはその保持体32,34がコンデンサー41内の圧力により一定以上変形するのを防止することが可能である。したがってコンデンサー41内の圧力によって機能膜33または保持体32,34が大きく変形して破損するのを防止することができる。
更にまた、上記圧力調整機構においては、機能膜33がPTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともにこの多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施すことにより成形されているために、PTFEの耐薬品性に優れていると云う特性を活かして耐薬品性に優れた機能膜33を構成することができ、しかも1枚の延伸シートから多数の機能膜33を打ち抜くように成形することにより、多数の機能膜33を効率良く製造することができる。
上記機能膜33をその内外から保持する保持体32,34の構成については、様々な態様が考えられる。この保持体32,34は、多孔質体からなる機能膜33が必要以上に大きく変形することがないように、これを支持することができれば良いものである。
第三実施例・・・
第8図の例では、この保持体32,34が内外(上下)ともアルミニウム等の金属またはPPS等の樹脂等の剛材によって成形されており、この剛材製の保持体32,34が、互いに係合する係合部32c,34aを有して互いに位置決めされるとともに機能膜33の外周縁部をその上下から挟み込んでいる。外側(上側)の支持体32と封口板31の係合部31bとの間には、両者の間をシールするために角リング状のパッキンまたはOリング等よりなる環状のシール部材36が介装されており、内側(下側)の支持体34には、その平面中央に孔状の連通部34bが設けられている。但し、この内側の支持体34は、これをゴム状弾性材によって成形することにしても良く、押え部材35は座金タイプであっても良い。また保持体32,34と機能膜33は両者を融着(熱融着)するようにしても良い。
第四実施例・・・
また、第9図に示すように、機能膜33の外周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材(ゴムガスケットとも称する)37を機能膜33に予め組み付けるようにすると、封口板31ないし圧力調整機構の組立作業に係る部品点数が削減されるために、組立作業性を向上させることができる。機能膜33はポーラスPTFE等の連続気孔の多孔質体によって形成されており、シール部材37は所定のゴムによって形成されている。シール部材37の上面部37aには孔状の連通部37bが設けられており、上面部37a下部には、圧力により機能膜33が変形するのを防止するリブ37cが設けられており、上下両面にはそれぞれビード部37dが設けられている。また、このように機能膜33の外周縁部をシール部材37で覆うようにすると、容器内部の液体が機能膜33の外周縁部を伝って外部へ漏れるのを有効に防止することができる。符号38は、孔状の連通部38aを備えた押え部材であり、当該機構は、機能膜33およびシール部材37よりなる組立品と押え部材38の2点のみから構成されている点に特徴を有している。
第五実施例・・・
また、第10図に示すように、機能膜33の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材39を一体成形により予め組み付けるようにすると、やはり封口板31ないし圧力調整機構の組立作業に係る部品点数が削減されるために、組立作業性を向上させることができる。機能膜33は連続気孔のポリプロピレン多孔質膜(PP膜)によって形成されており、シール部材37は所定のゴムによって形成されている。また、このように機能膜33の上下両面にそれぞれシール部材39を一体成形により予め組み付けると、容器内部の液体が機能膜33の外周縁部を伝って外部へ漏れるのを有効に防止することができる。符号38は、孔状の連通部38aを備えた押え部材であり、当該機構は、機能膜33およびシール部材37よりなる組立品と押え部材38の2点のみから構成されている点に特徴を有している。
第六実施例・・・
また、第11図に示すように、機能膜33上下両面のシール部材39は、機能膜33に予め透孔33aを設けることにより、両シール部材39を互いに一体成形するようにしても良い。
発明の効果及び産業上の利用可能性
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち先ず、上記構成を備えた本発明の圧力調整機構においては、圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に破裂板が一体成形されているために、この樹脂材の備える材料特性によって、破裂圧力のばらつきを従来よりも小さくすることが可能となる。したがって、破裂圧力のばらつきを小さくして破裂圧力の制御を容易化することができる。また、封口板本体と破裂板が一体成形されるために、部品点数を従来よりも削減することができる。
また、これに加えて、封口板本体と破裂板の間に破裂板よりも薄肉の薄肉部が一体成形されるとともに、破裂板の周縁部にその肉厚を薄肉部の肉厚から徐々に厚くする傾斜面部が設けられているために、破裂部位を薄肉部に集中させることが可能となり、破裂板をこの薄肉部において確実に破裂させることが可能となる。したがって、破裂圧力の制御を一層容易化することができる。
また、破裂板が破裂したときにこの破裂板が封口板の外部に飛散するのを防止する止め輪等の飛散防止部材が設けられているために、破裂板はこれが圧力容器の内圧上昇によって破裂しても封口板の外部に飛び出すのが防止される。したがって、破裂板が封口板の外部に飛び出して周辺機器に衝突し、これらの機器を壊すのを未然に防止することができる。
また、気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部が設けられているために、このブリーザー部がブリーザー機能を発揮することにより、圧力容器内に圧力吸収スペースを確保する必要がないことになる。したがって、この分、圧力容器の内容積を縮小し、圧力容器を小型化することができる。
また、圧力容器内の圧力が高くなったときにこの圧力を開放するとともに圧力容器内の圧力が低くなったときに気体を吸入して圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜が設けられているために、この多孔質体からなる機能膜による気体透過機能ないしブリーザー機能によって、圧力容器内の圧力を常に大気圧に保持することができ、これにより圧力容器内に高圧が蓄えられて圧力容器が爆発するのを未然に防止することができる。多孔質体による気体透過機能ないしブリーザー機能はその作動特性が安定しており、またブリーザー機能が開始される圧力容器内外の差圧の大きさは、機能膜を製造するときに多孔質体の孔の大きさ等について機能膜の多孔質構造を適宜変更することにより、調整することが可能である。したがって、このような調整により圧力容器内の電解液の減りを減らすことにより、ドライアップの発生を抑えることができる。
また、多孔質体からなる機能膜は随時ブリーザー機能を奏するものであって、防爆弁における破裂板のように使い切りの部品ではない。したがって、圧力容器内の高圧を随時放出しながらこの機能膜を利用し続けることができるために、経済的であり、また圧力放出のたびに部品を新品と交換する手間暇を省略することができる。
また、機能膜は随時ブリーザー機能を奏するものであって、防爆弁における破裂板のように圧力容器内の圧力が所定値に達するのを待って高圧を一挙に放出するものではない。したがって、防爆弁における圧力吸収スペースを圧力容器に設ける必要がないために、この分、圧力容器の内容積を縮小して圧力容器を小型化することができる。
またこれに加えて、多孔質体からなる機能膜に液体がしみ込むことがないように機能膜に撥水処理が施されているために、機能膜が常にブリーザー機能を奏するものであっても、圧力容器内の電解液等の液体がこの機能膜を透過して外部へ漏洩するのを防止することができる。また反対に、雨水等の外部の液体が機能膜を透過して圧力容器内に浸入するのを防止することもできる。
また、多孔質体からなる機能膜またはその保持体が圧力により一定以上変形することがないように押え部材が設けられているために、圧力容器内の圧力によって機能膜または保持体が大きく変形して破損するのを防止することができる。
また、PTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともにこの多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施した機能膜が設けられているために、PTFEの耐薬品性に優れていると云う特性を活かして耐薬品性に優れた機能膜を構成することができ、しかも1枚の延伸シートから多数の機能膜を打ち抜くように成形することにより、多数の機能膜を効率良く製造することができる。
また、機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材が機能膜に組み付けられているために、組立性およびシール性を向上させることができる。
また、機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材が一体成形により組み付けられているために、やはり組立性およびシール性を向上させることができる。
更にまた、破裂圧力の制御が困難なゴム製の破裂板を備えていなくても、圧力容器内の圧力が異常に高まって圧力容器が爆発するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一実施例に係る封口板の平面図であり、第2図は第1図におけるA−A線断面図であり、第3図は第1図におけるB−B線拡大半裁断面図であって防爆弁部の半裁断面図であり、第4図は第1図におけるC−C線拡大半裁断面図であってブリーザー部の半裁断面図であり、第5図は金属端子の要部拡大断面図であり、第6図は本発明の第二実施例に係る圧力調整機構を取り付けたコンデンサーの断面図であり、第7図は第6図の要部拡大図であって圧力調整機構の拡大断面図であり、第8図は本発明の第三実施例に係る圧力調整機構の断面図であり、第9図は本発明の第四実施例に係る圧力調整機構の断面図であり、第10図は本発明の第五実施例に係る圧力調整機構の断面図であり、第11図は本発明の第六実施例に係る圧力調整機構の断面図であり、第12図は従来例に係る封口板を備えた圧力容器の構造説明図である。
本発明は、圧力容器の封口板または封口板用圧力調整機構に関するものである。例えば、電池(一次電池および二次電池を含む)またはコンデンサー(電解コンデンサーおよび電気二重層型コンデンサーを含む)等に用いられる封口板または封口板用圧力調整機構に関するものである。
背景技術
従来から、第12図に示す封口板51が知られており、以下のように構成されている。
すなわち先ず、二次電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重コンデンサー等の圧力容器61の開口部62を閉塞する樹脂製の封口板本体52が設けられており、この封口板本体52に一対の金属端子53,53が取り付けられている。また、圧力容器61の内圧が所定値に達したときに破裂して内圧を開放し、圧力容器61が爆発するのを防止する破裂板55を備えた防爆弁部54が同じく封口板本体52に設けられている。
しかしながら、この封口板51には、以下のような不都合がある。
すなわち先ず第一に、上記防爆弁部54にゴム材料製の弁が別部品として装着されており、このゴム材料製の弁が、密封側の内圧が異常に上昇したときに破裂することによって電池やコンデンサー等の働きを止める機能をしているが、その材質がゴム材料であるために、破裂圧力のばらつきが大きく、破裂圧力を制御するのが困難である。
また、上記封口板51にはブリーザー部が設けられていないために、電解液が反応するときの温度上昇や、発生ガスによる内部圧力上昇を吸収するスペースを予め圧力容器61内に確保しておかなければならず、よって圧力容器61を小型化することができないと云う不都合もある。
本発明は以上の点に鑑み、上記従来技術に対して、破裂板の破裂圧力のばらつきを小さくして破裂圧力の制御を容易化することが可能であるとともに、圧力容器内に圧力吸収スペースを設ける必要がなく、もって圧力容器を小型化することが可能な封口板用圧力調整機構を提供することを目的とする。
また、上記防爆弁における破裂板のように使い切りでなく圧力容器内の圧力を開放してからも利用を続けることが可能であるとともに、圧力容器内に圧力吸収スペースを設ける必要がなく、もって圧力容器を小型化することが可能であり、しかも安定した作動特性を発揮することが可能な封口板用圧力調整機構を提供することを目的とする。
また、破裂圧力の制御が困難なゴム製の破裂板を備えていなくても、圧力容器内の圧力が異常に高まって圧力容器が爆発するのを防止することが可能な封口板または封口板用圧力調整機構を提供することを目的とする。
発明の開示
上記目的を達成するため、本発明の請求の範囲第1項による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に破裂板を一体成形し、
破裂板が破裂したときに前記破裂板が封口板の外部に飛散するのを防止する止め輪等の飛散防止部材を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に破裂板を一体成形し、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設け、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に破裂板を一体成形し、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設け、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破 裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設け、
破裂板が破裂したときに前記破裂板が封口板の外部に飛散するのを防止する止め輪等の飛散防止部材を設けたことを特徴とする圧力調整機構。
また、本発明の請求項6による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設け、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設け、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設け、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8による圧力調整機構は、
圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設け、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設け、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項9による圧力調整機構は、
電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項10による圧力調整機構は、
電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
多孔質体からなる機能膜に液体がしみ込むことがないように前記機能膜に撥水処理を施し、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項11による圧力調整機構は、
電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
多孔質体からなる機能膜またはその保持体が圧力により一定以上変形することがないよう に押え部材を設け、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項12による圧力調整機構は、
電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項13による圧力調整機構は、
電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
多孔質体からなる機能膜に液体がしみ込むことがないように前記機能膜に撥水処理を施し、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項14による圧力調整機構は、
電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
多孔質体からなる機能膜またはその保持体が圧力により一定以上変形することがないように押え部材を設け、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項15による圧力調整機構は、
PTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともに前記多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施した機能膜を有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項16による圧力調整機構は、
PTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともに前記多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施した機能膜を有し、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とするものである。
更にまた、本発明の請求項17による圧力調整機構は、
PTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともに前記多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施した機能膜を有し、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とするものである。
上記構成を備えた本発明の圧力調整機構においては、破裂板が樹脂製の封口板本体に対して同種の樹脂材料をもって一体に成形されているために、この樹脂材の備える材料特性によって、破裂圧力のばらつきを従来よりも小さくすることが可能となる。また、封口板本体と破裂板が別部品であったところ、両者が一体に成形されるために、部品点数を削減することも可能となる。
また、破裂板を封口板本体に一体成形する際に、仮に、破裂板を厚さ均一に成形すると、破裂板が不特定部位で破裂するために破裂圧力を十分に制御できないことがあり、これに対しては、封口板本体と破裂板の間に破裂板よりも薄肉の薄肉部を一体成形するとともに、破裂板の周縁部にその肉厚を薄肉部の肉厚から徐々に厚くする傾斜面部を設けるのが有効であり、このように封口板本体と破裂板の間に破裂板よりも薄肉の薄肉部を一体成形するとともに、破裂板の周縁部にその肉厚を薄肉部の肉厚から徐々に厚くする傾斜面部を設けると、破裂部位を薄肉部に集中させることが可能となり、これにより破裂圧力を一層制御し易くなる。
尚、本願発明者らが行なった試験によると、上記傾斜面部の破裂板平面に対する傾斜角度は、これを30度以上に設定すると、特に有効である。
また、破裂圧力の実際値は、圧力開放口の内径寸法(薄肉部の外径寸法)、破裂板の外径寸法(薄肉部の内径寸法)、破裂板の厚さ、薄肉部の厚さおよび破裂板平面に対する傾斜面部の傾斜角度等を適宜調整することにより、設計段階で選定することが可能である。
また、これに加えて、破裂板が破裂したときにこの破裂板が封口板の外部に飛散するのを防止することが可能となり、また当該封口板にブリーザー機能を持たせることが可能となり、しかも気体を透過させて液体を透過させない圧力調整専用の機能を持たせることが可能となる。
また、電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に上記従来技術における防爆弁の代わりとして用いられるものであって、圧力容器内の圧力が高くなったときにこの圧力を開放するとともに圧力容器内の圧力が低くなったときに気体を吸入して圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜が設けられているために、この機能膜による気体透過機能ないしブリーザー機能により、圧力容器内の圧力を一定に保持することが可能となり、また上記防爆弁における破裂板のような使い切りの部品を有していないために、圧力容器内の圧力を開放してからもこの圧力調整機構を利用し続けることが可能となる。また、圧力容器内の圧力が所定値に達するのを待たずに圧力を随時開放するように設定することができることから、圧力容器内に圧力吸収スペースを設ける必要がない。
またこれに加えて、多孔質体からなる機能膜に液体がしみ込まないように多孔質体からなる機能膜に撥水処理が施されているために、圧力容器内の電解液等の液体が機能膜を透過して外部へ漏洩するのを防止することが可能となる。
また、多孔質体からなる機能膜またはその保持体が圧力により一定以上変形しないように押え部材が設けられているために、圧力容器内の高圧等により機能膜または保持体が変形して破損するのを防止することが可能となる。
また、PTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともにこの多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施した機能膜が設けられているために、PTFEの耐薬品性に優れていると云う特性を活かして耐薬品性に優れた機能膜を構成することが可能となり、しかも1枚の延伸シートから多数の機能膜を打ち抜くように成形することにより、機能膜を効率良く製造することが可能となる。
また、機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材が機能膜に組み付けられているために、組立性およびシール性を向上させることが可能となる。
更にまた、機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材が一体成形により組み付けられているために、やはり組立性およびシール性を向上させることが可能となる。
発明を実施するための最良の形態
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
第一実施例・・・
第1図は、本発明の第一実施例に係る封口板1の平面図を示しており、そのA−A線断面図が第2図に示されている。また、第3図は第1図におけるB−B線拡大半裁断面図、第4図は同じく第1図におけるC−C線拡大半裁断面図、第5図は金属端子3の要部拡大断面図である。
当該実施例に係る封口板1は、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重コンデンサー等の圧力容器(図示せず、第12図参照)の開口部を閉塞するものであって、以下のように構成されている。
すなわち先ず、上記圧力容器の開口部を閉塞する蓋状ないし平板状を呈する樹脂材製の封口板本体(狭義の封口板とも称する)2が設けられており、この封口板本体2が、ベークライトまたはPPS等の所定の高分子材料よりなる樹脂材料によって円板状の成形品として成形されている。
この封口板本体2の平面を時計の文字盤に見立てた場合、通常その三時および九時位置に一対の金属端子3,3が設けられており、通常六時または十二時位置に防爆弁部4またはブリーザー部5が設けられており、更に十二時位置にブリーザー部5または防爆弁部4が設けられている。また、金属端子が封口板に1本、圧力容器の底部に1本のものもあり、この場合には、金属端子とブリーザー部は封口板に通常三時および九時の位置に設けられている。
第3図に拡大して示すように、防爆弁部4は、以下のように構成されている。
すなわち先ず、封口板本体2の所定箇所に、その厚さ方向に貫通する孔状の圧力開放口6が設けられており、この圧力開放口6の内部に平板状の破裂板7が設けられており、この破裂板7が封口板本体2に対して同種の樹脂材料をもって一体に成形されている。圧力開放口6は平面円形に開口しており、この圧力開放口6を全面に亙って閉塞すべく破裂板7は円板状に成形されている。
また、この破裂板7の周縁部であってこの破裂板7と封口板本体2の間に、その厚さt1を破裂板7の厚さt2よりも一層薄肉とした環状の薄肉部8が全周に亙って一体に成形されており、破裂板7の周縁部に、その厚さを薄肉部8の厚さから徐々に厚くする(t1からt2へと徐々に厚くする)環状の傾斜面部9がやはり全周に亙って設けられている。この傾斜面部9の破裂板7平面に対する傾斜角度θは、30度前後または30度以上の大きさに設定されている。
尚、破裂板7と薄肉部8はその上面(外面)が面一状に形成されているため、上記構成は以下のように表現することも可能である。
すなわち、樹脂製の封口板本体2に対して破裂板7が圧力開放口6を閉塞するように一体成形されており、破裂板7の破裂部位を特定すべく、破裂板7の周縁部下面に環状溝状の凹部10が形成されており、破裂板7をこの凹部10形成部位において確実に破裂させるべく、凹部10の内径側の側面(破裂板7の外周面)に傾斜面部9が形成されている。
破裂板7の上側に位置して圧力開放口6の内壁に環状の段部11が設けられており、この段部11に、破裂板7が破裂したときにこの破裂板7が圧力開放口6の外部に飛散するのを防止する飛散防止部材としての止め輪12が軸方向突当て式に圧入固定されている。この止め輪12は、例えばCR形の止め輪であって、または金属等所定の剛材をもって環状に成形されており、環状の取付部12aの内周側に環状を呈するストッパー部12bが一体に成形されている。取付部12aは、その断面形状をテーパー状に成形されてバネ性を有しており、このバネ性をもって止め輪12全体を圧力開放口6の内周に固定している。また、ストッパー部12bは、その内径寸法を破裂板7の外径寸法よりも小さく設定されており、これにより破裂板7がこのストッパー部12bの内周を通過することができないようにされている。
以上の構成を備えた防爆弁部4は、圧力容器の内圧が所定値に達したときに破裂板7が薄肉部8において破裂し、内圧を大気開放する。したがって、圧力容器の内圧が異常に高くなって圧力容器が爆発するのを未然に防止することができるものである。
また、破裂板7の外側に飛散防止部材としての止め輪12が設けられているために、破裂板7は圧力容器の内圧上昇により破裂しても圧力開放口6の外部に飛び出すことがない。したがって、破裂板7が圧力開放口6の外部に飛び出して周辺機器に衝突し、これらの機器を壊すのを未然に防止することができるものである。
つぎに、第4図に拡大して示すように、ブリーザー部5は、以下のように構成されている。
すなわち先ず、封口板本体2の所定箇所に、その厚さ方向に貫通する孔状の通気流路13が設けられており、この通気流路13の内側に機能膜取付空間14が設けられており、この取付空間14にシール部材15および機能膜16が挿入されて保持部材17によって保持されている。
このうち先ず、機能膜16は、PTFE(四弗化エチレン樹脂)製の連続気孔の多孔質体の膜であってこれに撥水処理を施したものであり、その特性として気体透過性および液体不透過性を有している。また、この機能膜16は、圧力容器の内圧が大気圧よりも高くなったときにこの圧力を外部開放するとともに圧力容器の内圧が大気圧よりも低くなったときに大気を吸入して圧力容器内を大気圧に保持するように多孔質体によって膜状ないし平面状に成形されており、また、耐薬品性に優れたPTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともにこの多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施すことにより成形されており、その表面のみならず、多孔質体の内部も弗素系薬品により撥水処理がなされている。多孔質体の孔の大きさは、実寸で0.05〜1μm程度とされている。したがって、これらの条件を満たすことにより、圧力容器の内外の差圧が0.01kg/cm2程度のときからブリーザー機能を奏して圧力容器の内圧を一定に保ち、よって圧力容器の爆発を防止するとともに電解液等の内封液の漏洩を防止するブリーザーが構成されている。
また、この機能膜16の素材には、PTFEの他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、酢酸セルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド等が適用可能であり、その製造方法は材料により選択され、延伸法、トラックエッチング法、溶融相分離法、相転換法または複合膜法等があり、PTFEについては上記したように延伸法が適している。
尚、延伸法とは、結晶性ポリマーに熱をかけたり、可塑剤を添加し可塑化した後、直角方向に延伸し、フィルムに歪みを与え、結晶領域の周辺を広げて細孔を形成させる方法であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、PTFE等の精密濾過膜がある。
また、シール部材15は、シリコーンゴムまたはエチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、ブチルゴム、不飽和系ゴムを水素添加したゴム等の高飽和系ゴム等の所定のゴム状弾性材をもって環状に成形されており、機能膜16の外周部や封口板本体2と保持部材17の間を液体が通過するのを防止する。図示したシール部材15には、シール性を一層高めるべく、その上下面にそれぞれ環状のビード15aが設けられているが、このビード15aは必要に応じて設けられるものであって、なくても良い。
また、保持部材17は、PPS等の所定の高分子材料よりなる樹脂材料またはアルミ材料等をもって環状に成形されており、取付空間14にその内側から所定の圧入しろをもって圧入固定されている。その機能は、上記したようにシール部材15および機能膜16を取付空間14内に保持するとともに、シール部材15を適度に圧縮して所定のシール面圧を発生させることにある。この保持部材17の封口板本体2に対する固定方法は、上記した圧入の他に、溶着また接着等であっても良い。
以上の構成を備えたブリーザー部5は、その構成部品である機能膜16が気体透過性および液体不透過性を有し、更にフィルター機能を有しているために、圧力容器内に発生する電解液の反応ガス、特に水素ガスや二酸化炭素等がこの機能膜16を透過することが可能とされている。したがって、圧力容器の内圧がこの反応ガスの発生によって上昇するのを防止するとともに内部液体の漏洩を防止し、外部液体の浸入を防止し、更に外部塵埃類等の異物の侵入を防止することができるものである。尚、このようなブリーザー機能を備えたブリーザー部5が設けられていることにより、上記防爆弁部4が作動するのは、圧力容器の内圧が急激に上昇する場合に限られることになる。
つぎに、一対の金属端子3について説明すると、この金属端子3はそれぞれ、樹脂材製の封口板本体2に対してその厚さ方向に貫通するように埋設されアルミ電解コンデンサーにあってはアルミニウム製の電極端子であって、その外周面3aに、第5図に拡大して示すような環状を呈する抜け止め用の埋設鍔部18が設けられており、この埋設鍔部18が以下のように構成されている。
すなわち先ず、金属端子3の外周面3aに環状の鍔部18が径方向外方に向けて一体に成形されており、この鍔部18の最外周端部に環状ないし筒状の爪部19,20が軸方向一方および他方に向けてそれぞれ一体に成形されており、図上下側の爪部20の内周側に環状ないし筒状を呈する第三の爪部21が下方向に向けて一体に成形されている。
また、上側の爪部19の内周側に設けられた環状溝状の凹部22の内部底面22aが断面半円形ないし円弧形に形成されていて、これによりこの内部底面22aの外周側に位置する上側爪部19の根元部分19aの厚さがその基端側から先端側にかけて徐々に薄くなるように形成されている。これに対して、上側爪部19の先端部19bは、その厚さが一定に形成されている。
そして、各部の寸法が以下のように設定されている。
すなわち先ず、上側爪部19全体の長さ(軸方向の長さ、すなわち高さ)をL1、上側爪部19における根元部19aの長さをL2として、
L1/L2≧1
が満たされるように寸法が設定されており、また、下側爪部20の長さをL3、第三爪部21の長さをL4として、
L3/L4≧1
が満たされるように寸法が設定されている。
したがって、このように各部の寸法が設定されて最外周部の爪19,20の長さが長く設定されていることにより、以下の作用効果を奏することが可能とされている。
すなわち、封口板本体2の材料の線膨張係数と金属端子3のアルミ材料の線膨張係数の差によっては、電解液の反応により高温となった場合に、封口板本体2と金属端子3の界面に隙間が生じる可能性があるのに対して、最外周の爪部19,20の長さを長くしたことにより、封口板本体2の膨張または収縮の変化にアルミ最外周部を十分に追随させることが可能となる。したがって、封口板本体2とアルミ材料よりなる金属端子3の界面に隙間が生じるのを防止し、該部シール性を向上させることができる。
第二実施例・・・
第6図は、本発明の第二実施例に係る圧力調整機構を有する封口板31を取り付けたコンデンサー41の断面を示しており、その要部が第7図に拡大して示されている。第7図では、図の下方がコンデンサー41の内部側A、上方がコンデンサー41の外側であって大気側Bである。
当該実施例は、先ず、ベークライトまたはPPS等の樹脂等の剛材によって板状に成形された封口板31を有しており、この封口板31の平面内にコンデンサー41の内外を連通させる開口部31aが設けられるとともに、この開口部31aの周縁部であって大気側B寄りの位置に内向きフランジ状ないし鍔状の係合部(抜止め部とも称する)31bが設けられており、この係合部31bに係合するようにコンデンサー41の内部側Aから開口部31aに、外側の保持体32、機能膜33、内側の保持体34および押え部材35が順次挿入されている。
これらの部品のうち、先ず、外側の保持体(ゴム状弾性体シート)32は、機能膜33をその外側から保持することができるようにシリコーンゴムまたはエチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、ブチルゴム、不飽和系ゴムを水素添加したゴム等の高飽和系ゴム等のゴム状弾性材によってシート状ないし平板状に成形されており、その平面中央に孔状の連通部32aが設けられるとともに、その外周縁部の上下面にそれぞれ、上記係合部31bの下面または機能膜33の上面に密接してこれらとの間のシール性を高めるためのビード部32bが一体成形されている。保持体32が円板状である場合、ビード部32bは環状に成形されており、1本または複数本(図では2本)のビード部32bが円板に対して同心状に設けられている。
機能膜(単に、膜とも称する)33は、コンデンサー41内の圧力が大気圧より高くなったときにこの圧力を開放するとともにコンデンサー41内の圧力が大気圧より低くなったときに大気を吸入してコンデンサー41内を大気圧に保持するように多孔質体によって膜状ないし平面状に成形されており、また、耐薬品性に優れたPTFE(四弗化エチレン樹脂)素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともにこの多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施すことにより成形されており、その上下面のみならず、多孔質体の内部も弗素系薬品により撥水処理がなされている。多孔質体の孔の大きさは実寸で0.05〜1μm程度とされている。したがって、これらの条件を満たすことにより、コンデンサー41内外の差圧が0.01kg/cm2程度のときからブリーザー機能を奏してコンデンサー41内の圧力を一定に保ち、よってコンデンサー41の爆発を防止するとともに電解液等の内封液の漏洩を防止する「ブリーザー」が構成されている。
また、この機能膜33の素材には、PTFEの他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、酢酸セルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド等が適用可能であり、その製造方法は材料により選択され、延伸法、トラックエッチング法、溶融相分離法、相転換法または複合膜法等があり、PTFEについては上記したように延伸法が適している。
延伸法とは、結晶性ポリマーに熱をかけたり、可塑剤を添加し可塑化した後、直角方向に延伸し、フィルムに歪みを与え、結晶領域の周辺を広げて細孔を形成させる方法であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、PTFE等の精密濾過膜がある。
内側の保持体34は、機能膜33と押え部材35との間に介装される緩衝材ないしシール材として、シリコーンゴムまたはエチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、ブチルゴム、不飽和系ゴムを水素添加したゴム等の高飽和系ゴム等のゴム状弾性材よりなるOリングないしパッキンにより構成されている。
また、押え部材35は、外側の保持体32、機能膜33および内側の保持体34よりなる積層部品を封口板31の開口部31aに押し込むことができるようにアルミニウム等の金属またはPPS等の樹脂等の剛材によって成形されており、開口部31aの内周側に圧入固定される筒状部35aと、この筒状部35aの上端部に一体成形されて上記積層部品を押圧支持する平板状の蓋部35bと、筒状部35aの下端部に一体成形されて封口板31の開口周縁部にコンデンサー4の内部側Aから係合し、圧入量を特定するための外向きフランジ状ないし鍔状の係合部35cとが一体に設けられている。蓋部35bの平面中央には孔状の連通部35dが設けられている。アルミ電解コンデンサーの場合には成形材料とするアルミニウムは、純アルミ(99.7%以上)が適している。
上記構成を備えた圧力調整機構は、上記したようにアルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等のコンデンサー41や電池の開口部に上記従来技術における防爆弁の代わりとして用いられるものであって、上記構成により以下の作用効果を奏する点に特徴を有している。
すなわち先ず、コンデンサー41内でガスが発生する等してコンデンサー41内の圧力が大気圧より高くなったときにこの圧力を外部へ放出するとともに、コンデンサー41内の温度が低下する等してコンデンサー41内の圧力が大気圧より低くなったときに大気をコンデンサー41内に導入して、コンデンサー41内の圧力を常に大気圧状態に保持する多孔質体よりなる機能膜33が封口板31の開口部31aを遮るように設けられているために、この多孔質体からなる機能膜33による気体透過機能ないしブリーザー機能によって、コンデンサー41内の圧力を常に大気圧状態に保持することができ、これによりコンデンサー41内に高圧が蓄えられてコンデンサー41が爆発するのを防止することができる。多孔質体による気体透過機能ないしブリーザー機能はその作動特性が安定しており、またブリーザー機能が開始されるコンデンサー41内外の差圧の大きさは、機能膜33を製造するときに多孔質体の孔の大きさ等について機能膜の多孔質構造を適宜変更することにより、調整することが可能である。したがってこのような調整によりコンデンサー41内の電解液の減りを減らすことにより、ドライアップの発生を抑えることもできる。
また、この機能膜33は随時ブリーザー機能を奏するものであって、上記防爆弁における破裂板のように使い切りの部品ではない。したがってコンデンサー41内の高圧を随時放出しながらこの機能膜33を利用し続けることができるために、経済的であり、また圧力放出のたびに部品を新品と交換する手間暇を省略することができる。
また、機能膜33は随時ブリーザー機能を奏するものであって、上記防爆弁における破裂板のようにコンデンサー41内の圧力が所定値に達するのを待って高圧を一挙に放出するものではない。したがって、上記防爆弁におけるガス溜まりのような空間をコンデンサー41に設ける必要がないために、この分、コンデンサー41の内容積を縮小してコンデンサー41を小型化することができる。
また、上記圧力調整機構においては、機能膜33が多孔質体とされていて、しかもこの多孔質体からなる機能膜33の内外に撥水処理がなされているために、機能膜33が常にブリーザー機能を奏するものであっても、コンデンサー41内の電解液等の液体がこの機能膜33を透過して外部へ漏洩するのを防止することができる。また反対に、雨水等の外部の液体が機能膜33を透過してコンデンサー41内に浸入するのを防止することもできる。
また、上記圧力調整機構においては、その構成部品として押え部材35が設けられていて、この押え部材35が外側の保持体32、機能膜33および内側の保持体34よりなる積層部品を封口板31の開口部31a内に押し付けているために、機能膜33またはその保持体32,34がコンデンサー41内の圧力により一定以上変形するのを防止することが可能である。したがってコンデンサー41内の圧力によって機能膜33または保持体32,34が大きく変形して破損するのを防止することができる。
更にまた、上記圧力調整機構においては、機能膜33がPTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともにこの多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施すことにより成形されているために、PTFEの耐薬品性に優れていると云う特性を活かして耐薬品性に優れた機能膜33を構成することができ、しかも1枚の延伸シートから多数の機能膜33を打ち抜くように成形することにより、多数の機能膜33を効率良く製造することができる。
上記機能膜33をその内外から保持する保持体32,34の構成については、様々な態様が考えられる。この保持体32,34は、多孔質体からなる機能膜33が必要以上に大きく変形することがないように、これを支持することができれば良いものである。
第三実施例・・・
第8図の例では、この保持体32,34が内外(上下)ともアルミニウム等の金属またはPPS等の樹脂等の剛材によって成形されており、この剛材製の保持体32,34が、互いに係合する係合部32c,34aを有して互いに位置決めされるとともに機能膜33の外周縁部をその上下から挟み込んでいる。外側(上側)の支持体32と封口板31の係合部31bとの間には、両者の間をシールするために角リング状のパッキンまたはOリング等よりなる環状のシール部材36が介装されており、内側(下側)の支持体34には、その平面中央に孔状の連通部34bが設けられている。但し、この内側の支持体34は、これをゴム状弾性材によって成形することにしても良く、押え部材35は座金タイプであっても良い。また保持体32,34と機能膜33は両者を融着(熱融着)するようにしても良い。
第四実施例・・・
また、第9図に示すように、機能膜33の外周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材(ゴムガスケットとも称する)37を機能膜33に予め組み付けるようにすると、封口板31ないし圧力調整機構の組立作業に係る部品点数が削減されるために、組立作業性を向上させることができる。機能膜33はポーラスPTFE等の連続気孔の多孔質体によって形成されており、シール部材37は所定のゴムによって形成されている。シール部材37の上面部37aには孔状の連通部37bが設けられており、上面部37a下部には、圧力により機能膜33が変形するのを防止するリブ37cが設けられており、上下両面にはそれぞれビード部37dが設けられている。また、このように機能膜33の外周縁部をシール部材37で覆うようにすると、容器内部の液体が機能膜33の外周縁部を伝って外部へ漏れるのを有効に防止することができる。符号38は、孔状の連通部38aを備えた押え部材であり、当該機構は、機能膜33およびシール部材37よりなる組立品と押え部材38の2点のみから構成されている点に特徴を有している。
第五実施例・・・
また、第10図に示すように、機能膜33の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材39を一体成形により予め組み付けるようにすると、やはり封口板31ないし圧力調整機構の組立作業に係る部品点数が削減されるために、組立作業性を向上させることができる。機能膜33は連続気孔のポリプロピレン多孔質膜(PP膜)によって形成されており、シール部材37は所定のゴムによって形成されている。また、このように機能膜33の上下両面にそれぞれシール部材39を一体成形により予め組み付けると、容器内部の液体が機能膜33の外周縁部を伝って外部へ漏れるのを有効に防止することができる。符号38は、孔状の連通部38aを備えた押え部材であり、当該機構は、機能膜33およびシール部材37よりなる組立品と押え部材38の2点のみから構成されている点に特徴を有している。
第六実施例・・・
また、第11図に示すように、機能膜33上下両面のシール部材39は、機能膜33に予め透孔33aを設けることにより、両シール部材39を互いに一体成形するようにしても良い。
発明の効果及び産業上の利用可能性
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち先ず、上記構成を備えた本発明の圧力調整機構においては、圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に破裂板が一体成形されているために、この樹脂材の備える材料特性によって、破裂圧力のばらつきを従来よりも小さくすることが可能となる。したがって、破裂圧力のばらつきを小さくして破裂圧力の制御を容易化することができる。また、封口板本体と破裂板が一体成形されるために、部品点数を従来よりも削減することができる。
また、これに加えて、封口板本体と破裂板の間に破裂板よりも薄肉の薄肉部が一体成形されるとともに、破裂板の周縁部にその肉厚を薄肉部の肉厚から徐々に厚くする傾斜面部が設けられているために、破裂部位を薄肉部に集中させることが可能となり、破裂板をこの薄肉部において確実に破裂させることが可能となる。したがって、破裂圧力の制御を一層容易化することができる。
また、破裂板が破裂したときにこの破裂板が封口板の外部に飛散するのを防止する止め輪等の飛散防止部材が設けられているために、破裂板はこれが圧力容器の内圧上昇によって破裂しても封口板の外部に飛び出すのが防止される。したがって、破裂板が封口板の外部に飛び出して周辺機器に衝突し、これらの機器を壊すのを未然に防止することができる。
また、気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部が設けられているために、このブリーザー部がブリーザー機能を発揮することにより、圧力容器内に圧力吸収スペースを確保する必要がないことになる。したがって、この分、圧力容器の内容積を縮小し、圧力容器を小型化することができる。
また、圧力容器内の圧力が高くなったときにこの圧力を開放するとともに圧力容器内の圧力が低くなったときに気体を吸入して圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜が設けられているために、この多孔質体からなる機能膜による気体透過機能ないしブリーザー機能によって、圧力容器内の圧力を常に大気圧に保持することができ、これにより圧力容器内に高圧が蓄えられて圧力容器が爆発するのを未然に防止することができる。多孔質体による気体透過機能ないしブリーザー機能はその作動特性が安定しており、またブリーザー機能が開始される圧力容器内外の差圧の大きさは、機能膜を製造するときに多孔質体の孔の大きさ等について機能膜の多孔質構造を適宜変更することにより、調整することが可能である。したがって、このような調整により圧力容器内の電解液の減りを減らすことにより、ドライアップの発生を抑えることができる。
また、多孔質体からなる機能膜は随時ブリーザー機能を奏するものであって、防爆弁における破裂板のように使い切りの部品ではない。したがって、圧力容器内の高圧を随時放出しながらこの機能膜を利用し続けることができるために、経済的であり、また圧力放出のたびに部品を新品と交換する手間暇を省略することができる。
また、機能膜は随時ブリーザー機能を奏するものであって、防爆弁における破裂板のように圧力容器内の圧力が所定値に達するのを待って高圧を一挙に放出するものではない。したがって、防爆弁における圧力吸収スペースを圧力容器に設ける必要がないために、この分、圧力容器の内容積を縮小して圧力容器を小型化することができる。
またこれに加えて、多孔質体からなる機能膜に液体がしみ込むことがないように機能膜に撥水処理が施されているために、機能膜が常にブリーザー機能を奏するものであっても、圧力容器内の電解液等の液体がこの機能膜を透過して外部へ漏洩するのを防止することができる。また反対に、雨水等の外部の液体が機能膜を透過して圧力容器内に浸入するのを防止することもできる。
また、多孔質体からなる機能膜またはその保持体が圧力により一定以上変形することがないように押え部材が設けられているために、圧力容器内の圧力によって機能膜または保持体が大きく変形して破損するのを防止することができる。
また、PTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともにこの多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施した機能膜が設けられているために、PTFEの耐薬品性に優れていると云う特性を活かして耐薬品性に優れた機能膜を構成することができ、しかも1枚の延伸シートから多数の機能膜を打ち抜くように成形することにより、多数の機能膜を効率良く製造することができる。
また、機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材が機能膜に組み付けられているために、組立性およびシール性を向上させることができる。
また、機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材が一体成形により組み付けられているために、やはり組立性およびシール性を向上させることができる。
更にまた、破裂圧力の制御が困難なゴム製の破裂板を備えていなくても、圧力容器内の圧力が異常に高まって圧力容器が爆発するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一実施例に係る封口板の平面図であり、第2図は第1図におけるA−A線断面図であり、第3図は第1図におけるB−B線拡大半裁断面図であって防爆弁部の半裁断面図であり、第4図は第1図におけるC−C線拡大半裁断面図であってブリーザー部の半裁断面図であり、第5図は金属端子の要部拡大断面図であり、第6図は本発明の第二実施例に係る圧力調整機構を取り付けたコンデンサーの断面図であり、第7図は第6図の要部拡大図であって圧力調整機構の拡大断面図であり、第8図は本発明の第三実施例に係る圧力調整機構の断面図であり、第9図は本発明の第四実施例に係る圧力調整機構の断面図であり、第10図は本発明の第五実施例に係る圧力調整機構の断面図であり、第11図は本発明の第六実施例に係る圧力調整機構の断面図であり、第12図は従来例に係る封口板を備えた圧力容器の構造説明図である。
Claims (17)
- 圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に破裂板を一体成形し、
破裂板が破裂したときに前記破裂板が封口板の外部に飛散するのを防止する止め輪等の飛散防止部材を設けたことを特徴とする圧力調整機構。 - 圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に破裂板を一体成形し、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設け、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とする圧力調整機構。 - 圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に破裂板を一体成形し、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設け、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とする圧力調整機構。 - 圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設けたことを特徴とする圧力調整機構。
- 圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設け、
破裂板が破裂したときに前記破裂板が封口板の外部に飛散するのを防止する止め輪等の飛散防止部材を設けたことを特徴とする圧力調整機構。 - 圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設け、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設けたことを特徴とする圧力調整機構。 - 圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設け、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設け、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とする圧力調整機構。 - 圧力容器の開口部を閉塞する樹脂製の封口板本体に一体成形された破裂板と、前記封口板本体と前記破裂板の間に一体成形された前記破裂板よりも薄肉の薄肉部とを有し、前記破裂板の周縁部にその厚さを前記薄肉部の厚さから徐々に厚くする傾斜面部を設け、
気体透過性および液体不透過性を備えた機能膜を有するブリーザー部を設け、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とする圧力調整機構。 - 電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とする圧力調整機構。 - 電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
多孔質体からなる機能膜に液体がしみ込むことがないように前記機能膜に撥水処理を施し、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とする圧力調整機構。 - 電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
多孔質体からなる機能膜またはその保持体が圧力により一定以上変形することがないように押え部材を設け、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とする圧力調整機構。 - 電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とする圧力調整機構。 - 電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
多孔質体からなる機能膜に液体がしみ込むことがないように前記機能膜に撥水処理を施し、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とする圧力調整機構。 - 電池、アルミ電解コンデンサーまたは電気二重層コンデンサー等の圧力容器に用いられる圧力調整機構であって、前記圧力容器内の圧力が高くなったときに前記圧力を開放するとともに前記圧力が低くなったときに気体を吸入して前記圧力容器内を大気圧に保持する多孔質体からなる機能膜を有し、
多孔質体からなる機能膜またはその保持体が圧力により一定以上変形することがないように押え部材を設け、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とする圧力調整機構。 - PTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともに前記多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施した機能膜を有することを特徴とする圧力調整機構。
- PTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともに前記多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施した機能膜を有し、
機能膜の周縁部の膜厚方向両側および外周側を覆うゴム状弾性材製のシール部材を前記機能膜に組み付けたことを特徴とする圧力調整機構。 - PTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともに前記多孔質体に弗素系薬品をコーティングして撥水処理を施した機能膜を有し、
機能膜の膜厚方向両側にゴム状弾性材製のシール部材を一体成形により組み付けたことを特徴とする圧力調整機構。
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