JP3804342B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二つの動作モードを切り換える機能を有する画像形成装置に関し、特に、当該画像形成装置における画像安定化制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
フルカラー画像を形成する方式として現在主流となりつつあるものの一つに、四本の感光体ドラムを、転写紙等の転写媒体を搬送する転写媒体搬送ベルト(以下、「転写ベルト」という。)の転写媒体搬送方向に沿って並列に配置し、各感光体ドラム表面に、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラック(以下、これらの各再現色をそれぞれM、C、Y、Kと表記する。)の各色のトナー像をそれぞれ形成し、前記転写ベルトによって搬送される転写媒体上に、形成されたトナー像を順次多重転写することによりフルカラー画像を形成する、いわゆるタンデム方式がある。
【0003】
上記タンデム方式の画像形成装置においては、勿論フルカラー画像だけでなくモノクロ画像を形成することも可能である。モノクロ画像の形成に際しては、従来M、C、Yの三本の感光体ドラム表面には画像を形成せず、Kの感光体ドラム表面のみに画像を形成して行う方法が一般的であったが、そのような方法を用いることでM、C、Yの三本の感光体ドラムが消耗してしまうなどの問題点を解消するため、最近では、モノクロ画像の形成時には前記M、C、Yの三本の感光体ドラム表面から転写ベルトを離間させる方式が考案され、実用化の段階に入っている(以下、転写ベルトを四本の感光体ドラムの全てに圧接させて画像形成を行う動作モードを「カラーモード」、M、C、Yの三本の感光体ドラムから転写ベルトを離間させ、Kの感光体ドラムのみを用いて画像形成を行う動作モードを「モノクロモード」という。)。
【0004】
さて、一般に画像形成装置においては、機内環境(温度、湿度等)の変化などに対応して常時適切な画像が形成できるようにしたり、上記タンデム型の画像形成装置においては、各色ごとの画像形成位置のずれを補正するためなどの目的で、感光体ドラム表面や、転写ベルト上などにトナーによるパターン像を形成して、当該パターン像を光電センサ等を用いて検出し、検出結果に基づいて種々の画像形成条件を決定する、いわゆる画像安定化制御が行われている。
【0005】
上記画像安定化制御としては、感光体ドラム表面に形成されたパターン像を検出して行うものと、感光体ドラム表面に形成したパターン像を転写ベルトに転写した後に、転写されたパターン像を検出して行うものとがある。転写ベルトにパターン像を転写しないと行えない制御として、例えばパターン像の位置を検出することにより、四本の感光体ドラム間に生じる画像形成位置のずれを検知し、検知結果に応じて四本の感光体ドラム間における画像形成位置の補正を行ういわゆるレジスト補正などがある。
【0006】
一方、パターン像のトナー濃度を検出した結果に基づいて現像バイアス電圧や感光体ドラム表面の露光量等を調整し、常時適切な画像濃度を得るために行う制御(以下、「AIDC制御」という。)については、感光体ドラム表面に形成されたパターン像のトナー濃度を検出することによっても行うことができるが、一般には、転写ベルトに転写したパターン像のトナー濃度を検出した方が、より精度の高い制御を行うことが可能である。感光体ドラム表面に形成されたパターン像のトナー濃度を検出して行った場合には、転写ベルトに転写する際の転写効率の変化を制御に反映させることができないからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
さて、以上に説明したような前提に立って考えると、前述の如く感光体ドラムと転写ベルトの間の離間及び圧接を行うことにより、カラーモードとモノクロモードとを切り換える機能を有する画像形成装置においても、電源投入時や、一定量の画像形成を行った後などには、上記レジスト補正やAIDC制御などの画像安定化制御を行う必要が当然に生じるのであるが、当該画像安定化制御をどのようなタイミングで、かつ、どのように行うかについては問題がある。
【0008】
即ち、上記の如く、画像安定化制御をより高精度で行うためには、パターン像を転写ベルトに転写した状態で行うことが好ましいのであるが、例えばモノクロモードでの画像形成を行っている場合であって、さらにモノクロ原稿が継続するような場合に、画像安定化制御を行うためだけにカラーモードへの切り換えを行うのでは、画像形成の生産性の極端な低下という問題が生じる。画像安定化制御を行っている間は画像形成が完全に中断してしまうだけでなく、転写ベルトの圧接を行うと感光体ドラムや転写ベルト等の部材に振動が発生し、当該振動に起因する画像安定化制御の精度の低下を防止するには、転写ベルトの圧接後、一定時間の経過を待つ必要があるからである。
【0009】
ここで、上記モノクロモードにおいてはKの感光体ドラムについてのみ、画像安定化制御を行えばよいのであるから、モノクロモードにおいては転写ベルトの圧接を行うことなく、Kの感光体ドラムのみについて画像安定化制御を行い、モノクロモードからカラーモードに切り換えられた場合に、M、C、Yの感光体ドラムについての画像安定化制御をまとめて実行することも考えられる。
【0010】
この方法によれば、上記モノクロモードにおいて画像形成が完全に中断してしまう場合ほどの生産性の低下は防止できるが、動作モードの切り換え後にM、C、Yの各感光体ドラムについて実行する必要のある画像安定化制御を全て実行するとなると、やはり、一定の時間は必要であり、動作モードを切り換えた後の画像形成の開始が遅れてしまうことは避けられない。
【0011】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、二つの動作モードの切り換えることができる画像形成装置において、より精度の高い画像安定化制御を実行しようとするに際し、動作モードの切り換え後の画像形成の開始を速くすることができる画像形成装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、二つの動作モードを切り換える機能を有する画像形成装置において、複数の像担持体が、転写媒体搬送手段により搬送される転写媒体の進行方向に沿って配置され、前記転写媒体搬送手段を前記複数の像担持体全てに圧接させることにより、前記複数の像担持体の全てを用いて画像を形成する第1の動作モードと、前記転写媒体搬送手段を前記複数の像担持体のうちの一部の像担持体から離間させることにより、前記複数の像担持体の他の一部を用いて画像を形成する第2の動作モードとを有し、前記第1の動作モードでは実行できるが、前記第2の動作モードでは実行できない第1の画像安定化制御と、前記第1の動作モードと前記第2の動作モードとの二つの動作モードでともに実行可能な第2の画像安定化制御とが存在する場合に、前記第2の動作モードに設定されているときに、前記第2の画像安定化制御を実行しておき、前記第1の動作モードに切り換えた場合に、前記第2の画像安定化制御の少なくとも一部の実行を省略することを特徴としている。
【0013】
なお、ここでいう「第1の画像安定化制御」及び「第2の画像安定化制御」は、それぞれ一種類または複数種類の画像安定化制御を含んでいてもよい。即ち、本発明に係る画像形成装置においては、動作モードの切り換えがなされた場合に、少なくとも一部の種類の画像安定化制御の実行を省略するので、その分、切り換え時に毎回全ての画像安定化制御を行う場合と比較して、動作モード切り換え後の画像形成の開始を速くすることが可能となる。
【0015】
ここで、前記第2の画像安定化制御とは、前記複数の像担持体表面に像を形成し、形成された像の濃度を検出して行う画像安定化制御と、前記第2の動作モードにおいて画像形成に用いられる像担持体から前記転写媒体搬送手段に像を転写し、転写された像の濃度を検出して行う画像安定化処理であり、前記第1の画像安定化制御とは、前記第2の動作モードにおいて転写媒体搬送手段が離間する像担持体表面から前記転写媒体搬送手段に像を転写し、転写された像の濃度を検出して行う画像安定化制御であるとすることができる。
【0016】
なお、前記画像形成装置は、前記像担持体表面に形成された像の濃度を検出するセンサと、前記転写媒体搬送手段に転写された像の濃度を検出するセンサとして、同一のセンサを共用することが好ましい。センサの数の増加を抑制でき、装置のコスト削減に寄与するからである。
具体的には、前記同一のセンサは、発光部と受光部とからなり、前記転写媒体搬送手段は、光を透過させる材料からなり、前記像担持体表面は、光を反射させ、前記センサの受光部は、前記発光部から発光された光の像担持体表面からの反射光のうち、転写媒体搬送手段を透過した光の光量を検出することが可能な位置であって、前記像担持体から前記転写媒体搬送手段への像の転写位置から、前記受光部が受光する前記反射光の前記像担持体表面における反射位置までの像担持体周上の距離と、前記転写位置から、前記受光部が受光する前記反射光が透過する転写媒体搬送手段上の位置までの距離とが異なっている位置に設置されることにより、センサの共用が実現できる。
【0017】
なお、前記画像形成装置はさらに、前記第1の動作モードに設定された状態において、前記第1の動作モードへの切り換えのときに実行が省略された画像安定化制御を行うか否かを判定する判定手段を有し、前記判定手段により、前記実行が省略された画像安定化制御を行うと判定された場合には、当該実行が省略された画像安定化制御を行うことが好ましい。前記第1の動作モードに設定された状態が一定期間継続した場合には、第1の動作モードへの切り換えの際に実行が省略された画像安定化制御を改めて行う必要が生じる場合もあるからである。
【0018】
また、前記判定手段の判定の基準としては、例えば、前記判定手段は、前記第1の動作モードに設定された状態が継続した場合であって、前記実行が省略された画像安定化制御を行ってから所定枚数の画像形成がなされた場合、及び、前記実行が省略された画像安定化制御を行ってから所定時間が経過した場合の少なくとも一方において、前記実行が省略された画像安定化制御を行うと判定することが考えられる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を、画像形成装置の一例としてのタンデム型フルカラー複写機(以下、「複写機」という。)に適用した場合を例として、以下、図面を参照しながら説明する。
(1)複写機の全体構成
図1は、本実施の形態における複写機の主要構成を示す概略断面図である。同図に示されるように、この複写機は、画像読取部10、画像形成部20及び制御部100を含んでいる。
【0020】
画像読取部10は、不図示の原稿ガラス板上に載置された原稿の画像を、スキャナを移動させて読み取る公知のものであって、スキャナに設置された露光ランプの照射により得られた原稿画像は、集光レンズにより結像され、さらに分光器によりレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の三種類の波長の光に分光されて、それぞれレッド用CCDイメージセンサ、グリーン用CCDイメージセンサ、ブルー用CCDイメージセンサに入射される。各CCDイメージセンサ(以下、単に「CCDセンサ」という。)からの出力信号は、AD変換され、これにより原稿のR、G、Bの各画像データが得られる。
【0021】
得られた各色成分ごとの画像データは、制御部100において各種のデータ処理を施され、更にM、C、Y、Kの各再現色(以下、各再現色に関連する構成部分の番号に、このM、C、Y、Kを添字として付加する。)の画像データに変換される。変換された画像データは制御部100内の画像メモリ106(図4参照)に各再現色ごとに格納され、例えば前記したレジスト補正の結果を反映して、位置ズレ補正のために必要な画像書き込み位置等の補正処理などを受けた後、転写紙の供給と同期して1走査ラインごとに読み出され、感光体ドラム51M〜51Kを露光するレーザダイオード(以下、「LD」と表記する。)の駆動信号となる。
【0022】
画像形成部20は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、転写ベルト41が張架されてなる転写紙搬送部40と、転写ベルト41に対向して転写紙搬送方向上流側(以下、単に「上流側」という。)から搬送方向下流側(以下、単に「下流側」という。)に沿って所定間隔で配置されたM、C、Y、Kの各色の画像プロセス部50M〜50Kと、各画像プロセス部ごとに設けられた露光走査部60M〜60Kと、転写紙搬送部40の上流側から転写紙を給送する給紙部70と、転写紙搬送部40の下流側に配置された定着部80とからなる。
【0023】
露光走査部60M〜60Kは、それぞれ上記制御部100から出力された駆動信号を受けてレーザ光を発するLDや、このレーザ光を偏向して感光体ドラム51M〜51K上を主走査方向に露光走査させるためのポリゴンミラー等を備えている。画像プロセス部50M〜50Kは、感光体ドラム51M〜51Kと、その周囲に配設された帯電チャージャ52M〜52K、現像器53M〜53K及び転写チャージャ54M〜54Kなどからなる。また、給紙部70は、各々サイズや向きの異なる転写紙を収納する給紙カセット71〜74と、この転写紙を各給紙カセットから繰り出すためのピックアップローラ75〜78、転写ベルト41に送り出すタイミングを取るためのレジストローラ79などからなる。
【0024】
感光体ドラム51M〜51Kは、前記露光を受ける前に不図示のクリーナで表面の残存トナーが除去され、同じく不図示のイレーサランプに照射されて除電された後、帯電チャージャ52M〜52Kにより一様に帯電されており、このように帯電した状態で上記レーザ光により露光を受けると、感光体ドラム51M〜51Kの表面に静電潜像が形成される。
【0025】
各静電潜像は、それぞれ各色の現像器53M〜53Kにより現像され、これにより感光体ドラム51M〜51Kの表面にM、C、Y、Kのトナー像がそれぞれ形成され、各転写位置において転写ベルト41の裏面側に配設された転写チャージャ54M〜54Kの作用により、転写紙搬送部40により搬送されてくる転写紙上に順次転写されていく。この際、各色の作像動作は、そのトナー像が搬送されてくる転写紙の同じ位置に重ね合せて転写されるように、上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
【0026】
各色のトナー像が多重転写された転写紙は、転写ベルト41により定着部80にまで搬送される。定着部80の定着ローラ801は内部にヒータを備え、制御部100は、定着ローラ801の表面温度を温度検出センサで検出しながらヒータへの通電を制御する。転写紙は、定着ローラ801により高温で加圧され、その表面のトナー粒子が転写紙表面に融着して定着された後、排紙トレイ81上に排出される。なお、49は、画像安定化制御のために転写ベルト41上に転写されたパターン像を形成するトナーを除去するクリーニングブレードである。
【0027】
制御部100は、例えば原稿を読み取った結果として取得された画像データを解析し、モノクロモードとカラーモードとの切り換えを制御したり、前記した画像安定化制御のタイミングや内容などの制御を行う。制御部100の構成及び処理内容については後述する。
(2)転写紙搬送部40の詳細構成
次に、本実施の形態における転写紙搬送部40についてさらに詳細に説明する。図2は、上記転写紙搬送部40の要部を示す拡大図である。同図に示されるように、転写紙搬送部40は、転写ベルト41と、転写ベルト41が張架される駆動ローラ42、従動ローラ43、テンションローラ44、及び補助ローラ45等から構成される。
【0028】
従動ローラ43は、駆動ローラ42の回転軸421を中心として上下に揺動可能に保持された揺動フレーム46の右端部に回転可能に保持される。駆動ローラ42は、例えば不図示のステッピングモータにより回転駆動され、その回転速度は、転写ベルト41の搬送面の移送速度が感光体ドラム51M〜51Kの周速(システムスピード)と同じ速度となるように制御部100によって制御される。
【0029】
揺動フレーム46は、ソレノイド47により上下動させられるようになっており、カラーモードを実行するときには、揺動フレーム46を押し上げることにより、全ての感光体ドラム51M〜51Kと転写ベルト41の転写紙搬送面とを圧接させる(このときの揺動フレーム46の位置を、以下、「圧接位置」という。)。一方、モノクロモードを実行する際には、ソレノイド47のロッド471を後退させて、揺動フレーム46を下方に揺動させる。この際、補助ローラ45は図示しない本体フレームに軸支されているので、図中点線で示すように補助ローラ45より上流側の転写ベルト41の搬送面のみが下方に傾き(このときの揺動フレーム46の位置を、以下、「離間位置」という。)、モノクロモードにおける単色の画像形成に関与しない感光体ドラム51M〜51Yと転写ベルト41の搬送面を離間させることができる。これにより、モノクロモードにおける画像形成時に、感光体ドラム51M〜51Yを停止させても、転写ベルト41との間で摩擦が生じたりせず、画像形成に悪影響を与えることなしに、当該感光体ドラムの感光面やその周辺部材の無駄な消耗を防止することができる。
【0030】
なお、転写チャージャ54M〜54Yは、上記揺動フレーム46に付設されており、当該揺動フレーム46の揺動動作と共に下方に移動するので、転写チャージャ54M〜54Yが転写ベルト41を離間させる際の妨げとなることはない。また、テンションローラ44の軸受け部は、バネなどの弾性部材を利用した付勢装置(不図示)により図の矢印方向に付勢されており、上記揺動フレーム46を、離間位置と圧接位置に変化させても転写ベルト41の張力がほぼ一定に保たれるように構成されている。
【0031】
なお、本実施の形態においては、感光体ドラム51M〜51Kの表面に形成された各色のパターン像、及び感光体ドラム51M〜51Kから転写ベルト41に転写された各色のパターン像をそれぞれ検出するセンサが、各感光体ドラム51M〜51Kに対応してそれぞれ設けられている。これらのセンサは、発光部91M〜91K及び受光部92M〜92Kからなり、発光部91M〜91Kからそれぞれ射出された光が感光体ドラム51M〜51Kの表面でそれぞれ反射した反射光を、受光部92M〜92Kにてそれぞれ検出するように配置されている。
【0032】
発光部91M〜91KはLEDなどの発光素子であり、受光部92M〜92Kは、フォトダイオードなどの受光素子、検出信号を増幅する増幅器及び増幅された検出信号をデジタル信号に変換するAD変換機などからなる。
発光部91M〜91Kから発光された光が集光レンズを介して感光体ドラム51M〜51Kの表面にそれぞれ照射され、受光部92M〜92Kはその反射光を受光して電気信号に変換する。当該電気信号は、増幅器により増幅された後、AD変換機により多値のデジタル信号に変換されて制御部100に出力され、これにより感光体ドラム表面に形成されたパターン像や、転写ベルト41上に転写されたパターン像のトナー濃度を検出することができる。
【0033】
図3は、発光部91M〜91K及び受光部92M〜92Kの位置関係について説明するための当該センサ周辺の拡大図である。なお、M、C、Y、Kの四色に対応するセンサの位置関係はそれぞれ等しいので、ここでは、発光部91M及び受光部92Mを例にとって説明する。
同図3に示されるように、発光部91Mから出射された検出光は、図中の点Bで、矢印a方向に回転駆動される感光体ドラム51M表面に入射するが、感光体ドラム51Mの表面は鏡面であるため、正反射し、図中の点Cにて転写ベルト41を透過して受光部92Mに到達する(ここでは、θ’=θ=45°として説明する。)。
【0034】
仮に感光体ドラム51M表面にパターン像がある場合、前記検出光は感光体ドラム51M表面のトナーの粒子で乱反射するため、パターン像のトナー濃度が高いほど受光部92Mでの検出光は弱くなる。これにより感光体ドラム51M表面のパターン像のトナー濃度を検出することができる。
一方、転写ベルト41上にパターン像が転写されている場合、感光体ドラム51M表面に反射した検出光が、図中の点Cにて転写ベルト41を透過する際に、トナー粒子が転写ベルト41上にあると、トナーの粒子に遮られた検出光は受光部92Mに到達できないため、転写ベルト41上のパターン像のトナー濃度に応じた検出結果が得られ、これによりパターン像のトナー濃度を検出することができる。なお、本実施の形態における転写ベルト41は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)等の光透過性の材質が用いられる。
【0035】
さて、発光部91Mと受光部92Mとを図示したような位置に配置することにより、感光体ドラム51M表面のパターン像、若しくは転写ベルト41上に転写されたパターン像のトナー濃度を同一のセンサにて検出するためには、点Bと点Cの両方にトナーが存在するといったことが発生したのでは不都合である。従って、本実施の形態では、発光部91M及び受光部92Mの配置を調整することで、係る問題が発生するのを防止している。以下、当該配置の方法について詳細に説明する。
【0036】
感光体ドラム51Mの中心点をO、半径をRとする。転写位置である点Aから点Cまでの転写ベルト41上における距離はR*sinθにて与えられるところ(θはAOBのなす角)、点Aから点Bまでの感光体ドラム51M周上の距離は2πR*(θ/360)となるから、当該点Aから点Cまでの距離と、点Aから点Bまでの距離とが等しくならないようにθ(0°<θ<90°)を設定して、発光部91M及び受光部92Mを配置することにより、上記問題の発生を防止することができる。即ち、以上のように配置すれば、感光体ドラム51M表面のパターン像のトナー濃度を検出するセンサと、転写ベルト41上に転写されたパターン像のトナー濃度を検出するセンサとを共用することができる。
【0037】
ここで、転写ベルト41上と感光体ドラム51Mとの両方にパターン像が存在し得る場合、具体的にはパターン像を転写ベルト41上に転写した場合の残留トナーが感光体ドラム表面に付着している場合の誤検知や、上流側の感光体ドラム(例えば感光体ドラム51M)にて転写されたパターン像を、より下流のセンサ(例えば発光部91K及び受光部92K)にて誤検知する可能性はないかなどが問題となるが、それらはいずれも検出信号のピークの大きさや、検出タイミングなどから容易に判別することが可能であるから大きな問題は生じない。
【0038】
なお、図2に戻って、転写ベルト41の下流側には、上記レジスト補正を行うために、転写ベルト41上に転写された各色のパターン像を順次検出するためのセンサが設置されている。このセンサも上記したセンサと同様の光電センサであり、発光部93及び受光部94からなる。発光部93及び受光部94については、既に詳細に説明したものと同じものであるから、説明は省略する。
【0039】
(3)制御部100の構成
次に、本実施の形態における制御部100の構成について説明する。図4は、本実施の形態における制御部100の詳細構成を示す機能ブロック図である。
同図に示されるように、本実施の形態の制御部100は、CPU101を中心としてタイマ102、カウンタ103、γテーブル104、動作モード制御部105、画像メモリ106、RAM108、ROM109を含んでおり、上記の画像プロセス部50M〜50K、露光走査部60M〜60Kなどの複写機1の各部や、パターン像のトナー濃度を検出する各センサの発光部や受光部などと接続されている。
【0040】
CPU101は、ROM109に記憶されている制御プログラムに従って各部の制御を行う。ROM109には、例えば画像メモリ106に記憶されている原稿から取得した画像データの内容に従ってカラーモードに設定するかモノクロモードに設定するかを判定するプログラムや、画像安定化制御を行うプログラムなど種々の制御プログラムが予め記憶されている。
【0041】
タイマ102及びカウンタ103は、例えば画像安定化制御を行うべき時期が到来したか否かや、カラーモードに設定されている状態で粗調整を行う必要があるか否かなどを判定するためのものである。タイマ102は、一度画像安定化制御を行ってからの経過時間や、一度カラーモードにおいて粗調整を行なってからの経過時間を計測し、カウンタ103は、一度画像安定化制御を行ってから画像形成がなされた転写紙の枚数や、一度カラーモードにおいて粗調整を行なってから画像形成がなされた転写紙の枚数をカウントする。CPU101は、タイマ102の値から、前回の画像安定化制御、若しくはカラーモードにおける粗調整を行ってから所定の時間が経過したか否かを判定し、所定の時間が経過した場合に、再度画像安定化制御などを行う必要があると判定する。また、カウンタ103のカウント値から、前回の画像安定化制御を行ってから、若しくはカラーモードにおける粗調整を行ってから所定枚数の画像形成がなされたか否かを判定し、所定枚数の画像形成が実行された場合に、再度画像安定化制御などを行う必要があると判定する。なお、タイマ102及びカウンタ103は、どちらか一方のみを備えるようにしてもよい。
【0042】
γテーブル104は、画像濃度の階調性を適切に制御するためのテーブルであり、その内容は、画像安定化制御の一つとして後述の方法により決定される。動作モード制御部105は、上記転写ベルト41と感光体ドラム51M〜51Yとの間の圧接及び離間の制御を行う。具体的には、画像メモリ106に格納されている画像データの内容を参照して、フルカラー画像を形成するに際しては、転写ベルト41を圧接させてカラーモードに設定し、モノクロ画像を形成する際には転写ベルト41を離間させてモノクロモードに設定する。画像データから当該画像がフルカラー画像であるかモノクロ画像であるかを判別する処理は、いわゆるACS(オート・カラー・セレクション)機能として公知のものである。
【0043】
RAM108は、CPU101によるプログラムの実行に際しての記憶領域として用いられる。なお、前述の如く、CPU101は、画像プロセス部50M〜50Kや露光走査部60M〜60Kなどの各部と接続されており、上記各センサの受光部92M〜92K、受光部94から出力されたパターン像の検出信号に基づいて、画像プロセス部50M〜50Kなどを制御することで、画像安定化制御を行う。
【0044】
(4)制御部100の処理内容
次に、本実施の形態における制御部100において画像安定化制御を行う場合の処理内容について説明する。
図5は、本実施の形態において画像安定化制御を行う場合における制御部100の処理内容を示すフローチャートである。同図に示されるように、本実施の形態の制御部100は、例えばプリントボタン(不図示)が押されることにより印字要求がなされたか否かの判定を行っており(S101)、印字要求があった場合には(S101:Yes)、画像安定化制御が必要であるか否かの判定を行う(S102)。画像安定化制御が必要であるか否かの判定は、前述のタイマ102やカウンタ103を用いて、例えば以下のように行うことができる。
【0045】
即ち、(a)画像形成枚数や経過時間を計測しておき、前回の画像安定化制御から所定枚数の画像形成が実行されたとき、若しくは所定時間が経過したときに再度の画像安定化制御が必要と判定する、(b)モノクロモードからカラーモードに切り換えられたときに画像安定化制御が必要と判定する、などの方法が考えられる。上記(a)及び(b)の条件は、両方に該当するときにのみ画像安定化制御を行うようにしてもよいし、一方のみに該当する場合に画像安定化制御を行うようにしてもよい。なお、特にカラーモードへの切り換えがなされた場合には、転写ベルト圧接時の衝撃、振動等により画像の位置ズレが生じる可能性があるため、レジスト補正を実行することが望ましいと考えられるが、必ず行う必要があるわけではない。
【0046】
画像安定化制御が不要の場合(S102:No)には、そのまま印字制御を行い(S103)、その他の制御を行って(S104)、処理の先頭に戻る。なお、ステップS101にて印字要求がなかった場合には(S101:No)、ステップS104へと進み、その他の制御のみを行って処理の先頭に戻る。ここで、その他の制御(S104)としては、例えば、給紙カセット71〜74の用紙を給紙可能な状態に準備するリフトアップの処理など、印字制御に直接関係のない処理を含んでいる。印字制御(S103)や、その他の制御については、通常になされる周知の制御処理であるから、ここでの詳細な説明は省略する。
【0047】
ステップS102において、画像安定化制御が必要と判定された場合には(S102:Yes)、動作モードがカラーモードであるか否かを判定する(S105)。本実施の形態では、カラーモードにおいては全ての種類の画像安定化制御を実行することができるが、モノクロモードの場合には、C、M、Yの各感光体ドラムが転写ベルトから離間している関係上、C、M、Yの各色について、パターン像を転写ベルト41上に転写して行う制御は実行できないため、ここで動作モードの判定を行うようにしたものである。
【0048】
動作モードがカラーモードである場合には(S105:Yes)、次に粗調整が必要であるか否かの判定を行う(S106)。ここで、「粗調整」とは、感光体ドラム表面にパターン像を形成して、それを転写ベルト41上に転写することなく行うことができる画像安定化制御をいう。粗調整が必要か否かを判定する条件としては、例えば、画像形成枚数や時間を計測しておき、前回の粗調整から所定枚数の画像形成が実行されたとき、若しくは所定時間が経過したときに再度の粗調整が必要と判断することなどが考えられる。もっとも上記ステップS102における判定結果(画像安定化制御が必要は否かの判定結果)がYesとなる頻度よりも、本ステップにおける判定結果がYesとなる頻度の方が小さくなるように上記所定枚数や所定時間を設定しておくことが好ましい。
【0049】
具体的には、例えば画像形成枚数100枚ごとに画像安定化制御が実行されるとすると、粗調整は、前回に粗調整を行ってからの画像形成枚数が1000枚を超えた場合に行うようにするなどが考えられる。この所定枚数(若しくは所定時間)が等しいとすると、画像安定化制御が実行される場合に、結局常に粗調整もなされることになってしまい、本発明の骨子である、動作モードの切り換え時における粗調整の実行の省略による画像形成開始までの時間の短縮という効果が減殺されることにつながるからである。
【0050】
さて、ステップS106において粗調整が必要と判定された場合には(S106:Yes)、MCYK各色についてのカラーモードでの粗調整を行う(S107)。ここで、本実施の形態におけるカラーモードMCYK色粗調整の詳細な内容について説明する。図6は、カラーモードMCYK色粗調整の内容を示すフローチャートである。同図に示されるように、カラーモードのMCYK色粗調整においては、まず、現像バイアスの決定を行う(S201)。現像バイアスの決定は、例えば以下のように感光体ドラム表面に形成したパターン像を用いて行うことができるため、粗調整として実行するようにしたものである。なお、以下の説明は感光体ドラム51M表面にパターン像を形成して行う場合を例として説明するが、他の感光体ドラムの場合においても同様に行うことができる。
【0051】
即ち、帯電チャージャ52Mにより所定の帯電出力で感光体ドラム51M表面を一様に帯電し、露光操作部60Mによる露光を行わずに現像器53Mによる現像を行う。このときに現像器53Mの現像バイアス電圧を変化させ、感光体ドラム51M表面に付着するトナーの濃度がいわゆる最小かぶり濃度となるバイアス電圧を見つける。ここで、「最小かぶり濃度」とは、付着するトナーの濃度が0である状態から、0でなくなる状態へと移行する際のトナー濃度をいう。制御部100は、見つけた現像バイアス電圧に対し、所定のマージンを付加した電圧を現像バイアス電圧として決定する。
【0052】
以上のように現像バイアス電圧を決定すると、次に最大濃度調整を行う(S202)。最大濃度調整とは、画像形成に際し、必要な最大濃度が得られるような露光走査部60Mの露光量を決定する処理である。例えば10bitのDAコンバータを使用して露光量を制御する場合であれば、データとしてMAX値の1024を与えた場合に所定の最大濃度が得られるように、DAコンバータの基準電圧を変化させることで最大濃度の調整を行う。この処理も感光体ドラム51M表面に形成したパターン像のトナー濃度を検出して行うことができるため、粗調整として行うこととしたものである。
【0053】
以上のようにカラーモードMCYK色粗調整を終了すると、図5のフローチャートに戻って、カラーモードMCYK色微調整を行う(S108)。ここでいう「微調整」とは、感光体ドラム表面に形成したパターン像を転写ベルト41上に転写して行う必要がある画像安定化制御をいう。次に、本実施の形態におけるカラーモードMCYK色微調整の詳細な内容について説明する。
【0054】
図7は、カラーモードMCYK色微調整の内容を示すフローチャートである。同図に示されるように、カラーモードのMCYK色微調整においては、まず、転写出力の決定を行う(S301)。転写出力とは、感光体ドラム表面に付着したトナーを転写させるための転写チャージャの出力電圧であるから、感光体ドラム表面に形成したパターン像を転写ベルト41上に実際に転写することなく行うことはできないため、粗調整ではなく微調整として行うようにしたものである。なお、ここでも、感光体ドラム51M表面にパターン像を形成した場合を例として説明するが、他の感光体ドラムにおいても同様に実行することができる。
【0055】
転写出力の決定は、例えば、以下のように行うことができる。即ち、前記最大濃度調整によって決定された最大露光量で感光体ドラム51M表面を露光して形成した静電潜像をトナーにより現像し、転写ベルト41上に転写させる。この際、転写チャージャ54Mの転写出力を調整しながら転写ベルト41上に転写されたパターン像のトナー濃度を検出し、当該トナー濃度が所定の濃度となるように転写出力を決定する。
【0056】
転写出力の決定が終了すると、次にγテーブル104の内容の決定を行う(S302)。ここで、γテーブルとは、画像の最小濃度から最大濃度までの階調性、換言すれば、画像データの階調の変化に対する、実際に形成される画像濃度の直線性を保証するためのテーブルである。このγテーブルの内容決定は、おおまかには感光体ドラム表面に形成されたパターン像のトナー濃度を検出して行うこともできる。しかしながら、上記の如く画像データの階調値と形成される画像濃度との関係を適切に保とうとするものであり、より高精度の制御を行うためには、パターン像を転写ベルト41上に転写して行うことが望ましいことから、カラーモードに設定されている場合には、微調整として行うこととしたものである。
【0057】
γテーブルの決定は、具体的には、例えば以下に説明するような方法で行うことができる。即ち、10bitのDAコンバータを用いる場合、当該DAコンバータにより指定され得る1024種類の露光量から、複数種類の露光量を選択して、それぞれ感光体ドラム51M表面に静電潜像を形成して、トナーにより現像し、さらに転写ベルト41上に転写させる。転写されたパターン像のトナー濃度を検出した結果に基づき、0階調から255階調までの256段階の階調テーブルの内容を決定する。ここで、DAコンバータの出力が0の場合が0階調であるとし、また、DAコンバータの出力が最大値である1024の場合に255階調であるとした場合に、0階調から255階調までにおいて、実際に形成される画像濃度の直線性がもっとも良くなるDAコンバータの出力値を1024種類の中から選択し、選択された出力値に基づいてγテーブル104の内容を決定する。なお、以上に簡単に説明した個々の画像安定化制御の内容については周知の技術であるから、ここでの更に詳細な説明は省略する。
【0058】
γテーブルの決定を終了すると、本実施の形態のようなタンデム型の複写機1において、各色間の色ズレを解消すべくレジスト補正処理を行う(S303)。レジスト補正とは、各色について転写ベルト41上に転写された所定のレジストマークの転写ベルト41上における位置を検出し、検出結果に基づいて、各色間の位置のずれを解消すべく、例えば感光体ドラム上における露光(画像書き込み)タイミングの補正を行う処理である。レジスト補正の詳細については、例えば特開平4−350677号公報や、特開平6−18796号公報などに開示されているごとく周知であるから、ここでの詳細な説明は省略するが、この処理においては、最終的に形成される画像における各色間の位置ズレを検出する必要があるため、レジストマークのパターン像を転写ベルト41上に転写して行う必要があり、したがって、微調整として実行することとしたものである。このレジスト補正が終了するとカラーモードMCYK色微調整を終了して、図5のフローチャートへと戻る。
【0059】
次に、図5のフローチャートのステップS105において、モノクロモードであると判定された場合(S105:No)の処理について説明する。モノクロモードである場合には、まずモノクロモードにおけるMCYK色粗調整を行う(S109)。図8は、モノクロモードにおけるMCYK色粗調整の内容を示すフローチャートである。同図に示されるように、モノクロモードにおけるMCYK色粗調整では、まず、上記カラーモードにおけるMCYK色に対する粗調整と同様に、現像バイアスの決定(S401)と最大濃度調整(S402)を行う。その後、MCY色のみについてγテーブル104の内容の決定を行っておく(S403)。前記した如く、γテーブル104の内容の決定は、より高精度に行うためにはパターン像を転写ベルト41上に転写して行う必要があるが、感光体ドラム表面に形成されたパターン像のトナー濃度を検出することによっても、大まかな調整を行うことは可能であるから、ここで大まかな調整を行っておくようにしたものである。具体的には、上記に説明したカラーモードMCYK色微調整の場合よりも、1024種類の露光量から選択される露光量を少なくして、γ特性の概略形状を保持しておく。この粗調整を行っておくことにより、その後の微調整においては、特にγ特性が急激な変化を示す部分について、集中してγテーブルの内容決定を行うようにすることが可能となるため、微調整に要する時間を短縮することができる。
【0060】
なお、K色についてのγテーブルの内容の決定は、後述の如くK色についての微調整として行う。K色については、パターン像を転写ベルト41上に転写することが可能だからである。
モノクロモードにおけるMCYK色の粗調整を終了すると、図5のフローチャートへと戻って、モノクロモードにおけるK色に対する微調整を行う(S110)。図9は、モノクロモードにおけるK色の微調整の内容を示すフローチャートである。同図に示されるように、モノクロモードにおけるK色の微調整としては、まずK色のみについての転写出力の決定を行う(S501)。転写出力の決定についての詳細は既述であるから、ここでの説明は省略するが、当然のことながら、モノクロモードであってもK色の感光体ドラム51Kは、転写ドラム41と圧接された状態であるから、ここで、転写出力の決定を行うようにしたものである。
【0061】
K色についての転写出力の決定を終了すると、次にK色についてのγテーブル104の内容の決定を行う(S502)。このγテーブル104の決定については、パターン像を転写ベルト41上に転写して行うことによって、より高精度の決定を行うようにしているが、内容については既述であるから、ここでの詳細な説明は省略する。なお、モノクロモードにおいては、レジスト補正を行うことは不要であるから、K色についてのγテーブル104の決定が終わると、モノクロモードにおけるK色の微調整は終了する。
【0062】
以上に説明したような、各動作モードにおける画像安定化制御(粗調整及び微調整)を終了すると、図5のフローチャートへと戻って、いずれの場合も通常の印字制御(S103)へと移行し、実際の画像形成処理を行うことになる。
以上、例えば本実施の形態として説明したような画像安定化制御を行うことにより、モノクロモードにおいても実行できる画像安定化制御(現像バイアス決定、最大濃度調整など)については、モノクロモードに設定された状態において実行しておくことにより、カラーモードに切り換えられたときに、M、C、Yの各色についての前記現像バイアス決定等の制御を省略することが可能となるため、動作モード切り換え後の画像形成の開始を速くすることができる。
【0063】
また、本実施の形態のように、感光体ドラム表面に形成されたパターン像のトナー濃度を検出するセンサと、転写ベルト41上に転写されたパターン像のトナー濃度を検出するセンサを共用することにより、高精度な画像安定化制御を行う場合においても、センサの増加によるコスト上昇を抑制することが可能となる。
<変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明の内容が、上記実施の形態に示された具体例に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を考えることができる。
【0064】
(1)即ち、上記実施の形態では、いわゆるタンデム型の画像形成装置であって、一部の感光体ドラムと転写ベルトとの間を圧接、離間させることによりカラーモードとモノクロモードとの切り換えを行う機能を有する画像形成装置に適用する場合について説明したが、これに限定されるわけではなく、二つの動作モードを切り換える機能を有する画像形成装置において、一方の動作モードでは実行できない画像安定化制御と、二つの動作モードでともに実行することができる画像安定化制御とが存在するような場合であれば、適用することは可能である。上記に説明してきたように、二つの動作モードでともに実行することができる画像安定化制御を予め実行しておき、動作モードの切り換えに際して、当該画像安定化制御の少なくとも一部の実行を省略するようにすれば、動作モード切り換えのときの画像形成の開始を速くするという本発明の効果は得られるからである。
【0065】
(2)また、上記実施の形態では、現像バイアス決定、最大濃度調整など五種類の画像安定化制御を取り上げて説明したが、これらに限定されるわけではなく、他の画像安定化制御を行う場合においても適用することが可能である。
【0066】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る画像形成装置によれば、第1の動作モードでは実行できるが、第2の動作モードでは実行できない第1の画像安定化制御と、二つの動作モードでともに実行可能な第2の画像安定化制御とが存在する場合に、前記第2の動作モードに設定されているときに、前記第2の画像安定化制御を実行しておき、前記第1の動作モードに切り換えた場合に、前記第2の画像安定化制御の少なくとも一部の実行を省略するようにしているので、動作モード切り換え時の画像安定化制御に要する時間を短縮することができ、もって動作モード切り換え後の画像形成の開始を速くすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における複写機1の主要構成を示す概略断面図である。
【図2】転写紙搬送部40の要部を示す拡大図である。
【図3】発光部91M〜91K及び受光部92M〜92Kの位置関係について説明するためのセンサ周辺の拡大図である。
【図4】本実施の形態における制御部100の詳細構成を示す機能ブロック図である。
【図5】画像安定化制御を行う場合における制御部100の処理内容を示すフローチャートである。
【図6】カラーモードMCYK色粗調整の内容を示すフローチャートである。
【図7】カラーモードMCYK色微調整の内容を示すフローチャートである。
【図8】モノクロモードMCYK色粗調整の内容を示すフローチャートである。
【図9】モノクロモードK色微調整の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 画像読取部
20 画像形成部
40 転写紙搬送部
41 転写ベルト
45 補助ローラ
46 揺動フレーム
47 ソレノイド
50M〜50K 画像プロセス部
51M〜51K 感光体ドラム
52M〜52K 帯電チャージャ
53M〜53K 現像器
54M〜54K 転写チャージャ
60M〜60K 露光走査部
70 給紙部
91M〜91K,93 発光部
92M〜92K,94 受光部
100 制御部
101 CPU
102 タイマ
103 カウンタ
104 γテーブル
105 動作モード制御部
106 画像メモリ
108 RAM
109 ROM

Claims (6)

  1. 二つの動作モードを切り換える機能を有する画像形成装置において、
    複数の像担持体が、転写媒体搬送手段により搬送される転写媒体の進行方向に沿って配置され、
    前記転写媒体搬送手段を前記複数の像担持体全てに圧接させることにより、前記複数の像担持体の全てを用いて画像を形成する第1の動作モードと、前記転写媒体搬送手段を前記複数の像担持体のうちの一部の像担持体から離間させることにより、前記複数の像担持体の他の一部を用いて画像を形成する第2の動作モードとを有し、
    前記第1の動作モードでは実行できるが、前記第2の動作モードでは実行できない第1の画像安定化制御と、前記第1の動作モードと前記第2の動作モードとの二つの動作モードでともに実行可能な第2の画像安定化制御とが存在する場合に、前記第2の動作モードに設定されているときに、前記第2の画像安定化制御を実行しておき、前記第1の動作モードに切り換えた場合に、前記第2の画像安定化制御の少なくとも一部の実行を省略する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第2の画像安定化制御とは、前記複数の像担持体表面に像を形成し、形成された像の濃度を検出して行う画像安定化制御と、前記第2の動作モードにおいて画像形成に用いられる像担持体から前記転写媒体搬送手段に像を転写し、転写された像の濃度を検出して行う画像安定化処理であり、
    前記第1の画像安定化制御とは、前記第2の動作モードにおいて転写媒体搬送手段が離間する像担持体表面から前記転写媒体搬送手段に像を転写し、転写された像の濃度を検出して行う画像安定化制御である
    ことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成装置は、
    前記像担持体表面に形成された像の濃度を検出するセンサと、前記転写媒体搬送手段に転写された像の濃度を検出するセンサとして、同一のセンサを共用する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  4. 前記同一のセンサは、発光部と受光部とからなり、
    前記転写媒体搬送手段は、光を透過させる材料からなり、
    前記像担持体表面は、光を反射させ、
    前記センサの受光部は、
    前記発光部から発光された光の像担持体表面からの反射光のうち、転写媒体搬送手段を透過した光の光量を検出することが可能な位置であって、
    前記像担持体から前記転写媒体搬送手段への像の転写位置から、前記受光部が受光する前記反射光の前記像担持体表面における反射位置までの像担持体周上の距離と、
    前記転写位置から、前記受光部が受光する前記反射光が透過する転写媒体搬送手段上の位置までの距離とが異なっている位置に設置される
    ことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成装置はさらに、
    前記第1の動作モードに設定された状態において、前記第1の動作モードへの切り換えのときに実行が省略された画像安定化制御を行うか否かを判定する判定手段を有し、
    前記判定手段により、前記実行が省略された画像安定化制御を行うと判定された場合には、当該実行が省略された画像安定化制御を行う
    ことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記判定手段は、
    前記第1の動作モードに設定された状態が継続した場合であって、前記実行が省略された画像安定化制御を行ってから所定枚数の画像形成がなされた場合、及び、前記実行が省略された画像安定化制御を行ってから所定時間が経過した場合の少なくとも一方において、前記実行が省略された画像安定化制御を行うと判定する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
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