JP3803564B2 - 空調用吹出口装置の二段射出成形方法 - Google Patents

空調用吹出口装置の二段射出成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂製のハウジングと、該ハウジングで回動可能に支承されてハウジング内に並列配置される合成樹脂製の複数のブレードと、各ブレードを連動させるべく各ブレードを連結するリンクとを備える空調用吹出口装置のうち、前記複数のブレードを、1次射出工程でのハウジングの成形に引き続く2次射出工程で射出成形するようにした二段射出成形方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる二段射出成形方法は、たとえば特開平6−166053号公報等で既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図8で示すように、ブレード本体22と、ブレード本体19から突出する一対の支軸23,23と、それらの支軸23,23から後方にずれた位置でブレード本体19から突出する一対の突出部24,24と、支軸23,23と平行な軸線を有して両突出部24,24に連なるリンク軸25とを一体に有する複数のブレード19…を、2次射出工程で射出成形するにあたり、上記従来のものでは、各ブレード19…に対応したキャビティ49のうち、前記両突出部24,24からずれた位置でブレード本体22の後端縁に対応する部分に溶融樹脂を注入するように、金型42′にゲート51′が形成されている。
【0004】
ところが、上述のように溶融樹脂の注入位置を定めると、リンク軸25が最後に成形されるので溶融樹脂の充填が不充分になり、形状が不完全となったり、外形が成形されても樹脂密度の不足により強度が不充分となる可能性がある。
【0005】
このような事態を回避すべく、リンク軸25に対応する部分に溶融樹脂を充分に充填させようとすると、リンク軸25以外の部分に不必要な充填圧がかかり、バリの発生原因となったり、左右の支軸23,23がハウジング13の軸孔21A,21B内で過充填となってブレード19…の回動が困難になったりする。また体積の小さいハウジング13の成形に同期して各ブレード19…の成形を行なう際の成形時間を合わせるためにブレード19…の射出速度を上げなくてはならない場合や、粘性の小さなPE等のように射出速度が速い合成樹脂を用いた場合には、二段射出成形完了後のブレード19の表面にフローマーク等が発生し易く、表面外観の低下を招くことになる。
【0006】
また上記従来のように突出部24,24からずれた位置でキャビティ49内に溶融樹脂が注入されると、突出部24,24の基部にはウエルドラインが生じ易く、ブレード19の剛性向上のために溶融樹脂中にタルク等を混入すると、突出部24の基部のウエルド強度が低下し、リンク軸25の強度が不充分となる可能性がある。さらにブレード本体22に対応する分でキャビティ49に溶融樹脂を注入するゲート51′の直径をブレード本体22の肉厚以上に設定することはできないので、ゲート径変更の自由度が狭くなる。
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ブレードの回動不良や表面外観の低下の発生を回避しつつリンク軸および突出部の強度を高めるとともに、ゲート径変更の自由度を高めた空調用吹出口装置の二段射出成形方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、相互に対をなす複数組の軸孔が設けられる一対の側壁を有する合成樹脂製のハウジングと;ブレード本体、相互に対応する一対の前記軸孔に回動可能に嵌合されるようにしてブレード本体から突出される支軸、それらの支軸から後方にずれた位置で前記ブレード本体から突出する突出部、ならびに前記支軸と平行な軸線を有して前記突出部に連なるリンク軸を一体に有して前記ハウジング内に並列配置される合成樹脂製の複数のブレードと;各ブレードのリンク軸を連結するリンクと;を備える空調用吹出口装置のうち前記複数のブレードを、1次射出工程でのハウジングの成形に引き続く2次射出工程で、前記ハウジングの軸孔を支軸形成用キャビティとして利用しつつ射出成形するようにした二段射出成形方法であって、2次射出工程での型閉じ状態の金型装置内に形成されるキャビティに、前記各ブレードの突出部に対応する部分で前記金型装置に設けた複数のゲートから溶融樹脂を注入することを特徴とする。
【0009】
このような請求項1記載の発明によれば、2次射出工程で各ブレードを成形する際に、型閉じ状態の金型装置内のキャビティに、各ブレードがそれぞれ備える突出部に対応する部分から溶融樹脂をそれぞれ注入する。このため、キャビティのうち突出部およびリンク軸に対応する部分には、溶融樹脂の注入開始初期に溶融樹脂が充填されることになる。したがって突出部およびリンク軸に対応する部分への溶融樹脂の充填が不充分となることはなく、突出部およびリンク軸の形状が不完全となることはなく、また外形が成形されても樹脂密度の不足により強度が不充分となることもない。この結果、リンク軸に対応する部分に溶融樹脂を充分に充填させるような対策を講じる必要もないので、バリの発生を抑え、左右の支軸がハウジングの軸孔内で過充填となることを防止してブレードの回動を円滑とすることができ、射出速度を速くしても表面外観の低下を招くことはない。さらに突出部の基部にウエルドラインが生じることはなく、溶融樹脂中にタルク等を混入しても突出部の基部のウエルド強度低下の問題が生じることなく、突出部の肉厚を変更することでゲート径を変更することが可能であり、ゲート径変更の自由度を増すことができる。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、前記1次射出工程でのハウジングの成形と、前記2次射出工程での各ブレードの成形とを、相互に隣接した位置で同期して実行するので、二段射出成形を効率よく実行して空調用吹出口装置を構成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図7は本発明の一実施例を示すものであり、図1は空調用吹出口装置の斜視図、図2は空調用吹出口装置の分解斜視図、図3は図1の3−3線断面図、図4は図3の4−4線断面図、図5は成形時の二段射出成形装置の縦断面図、図6は図5の6−6線拡大断面図、図7は成形品取り出しおよび金型交換時の二段射出成形装置の縦断面図である。
【0013】
先ず図1〜図3において、この空調用吹出口装置のハウジング11は、合成樹脂により矩形の筒状に形成される前部ハウジング12と、合成樹脂により矩形の筒状に形成される後部ハウジング13とが連結されて成るものであり、横断面矩形の吹出口14を形成する。
【0014】
このハウジング11は、その後端開放部を空調装置の送風ダクトに接続するようにして、たとえば乗用車両のインストルメントパネルに上下に回動可能に取付けられる。
【0015】
図4を併せて参照して、前部ハウジング12の両側面には、有底の支持孔15A,15Bが同軸に設けられており、前部ハウジング12および後部ハウジング13の両側面には、前端を前記支持孔15A,15Bに連ならせた溝16A,16Bが後端を開放するようにして設けられる。しかも各溝16A,16Bにおける前端部の深さは、支持孔15A,15Bに近接するにつれて浅くなるように形成されている。一方、前記インストルメントパネルには軸17A,17Bが設けられており、それらの軸17A,17Bを前記各溝16A,16Bの後端に嵌合せしめた状態でハウジング11を後方に押し込むと、軸17A,17Bが溝16A,16Bの浅い部分を乗り越えて支持孔15A,15Bに嵌合することになり、これによりハウジング11がインストルメントパネルに上下に回動可能に取付けられる。しかも軸17A,17Aおよび前部ハウジング12間で生じる摩擦力でハウジング11の上下回動位置が保持される。
【0016】
前部ハウジング12には、横方向に延びる複数の第1ブレード18,18…が、上下方向に並んで吹出口14に配置されるようにして一体に形成されており、各第1ブレード18,18…による配風方向は、ハウジング11すなわち前部ハウジング12の上下回動位置により定まる。
【0017】
前記各第1ブレード18,18…よりも後方側の吹出口14には、各第1ブレード18,18…の配列方向とは直交する上下方向に並ぶ複数の第2ブレード19,19…が配置されており、これらの第2ブレード19,19…は、相互に平行な軸線まわりの回動を可能として後部ハウジング13に支承され、各第2ブレード19,19…は共通なリンク20に連結される。
【0018】
後部ハウジング13は、相互に対をなす複数組の軸孔21A,21B…が設けられる一対の上部および下部側壁13a,13bを有して矩形状に構成されるものであり、軸孔21A…は有底状にして上部側壁13aに設けられ、軸孔21B…は、貫通するようにして下部側壁13bに設けられる。
【0019】
第2ブレード19,19…は、後部ハウジング13の前記両側壁13a,13bにそれぞれ対向する一対の側面22a,22bを有して四角形状に形成されるブレード本体22と、相互に対応する一対の前記軸孔21A,21B…に回動可能に嵌合されるようにしてブレード本体22の両側面22a,22bから突出される支軸23,23と、それらの支軸23,23から後方にずれた位置で前記ブレード本体22から突出する一対の突出部24,24と、前記支軸23,23と平行な軸線を有して前記両突出部24,24間を結ぶリンク軸25とをそれぞれ一体に有するものであり、後部ハウジング13内に並列配置される。
【0020】
ところで、ハウジング11のうち少なくとも後部ハウジング13は、たとえばABS樹脂等の第1の合成樹脂により形成されるのに対し、前記各第2ブレード19,19…は、第1の合成樹脂よりも低融点である第2の合成樹脂たとえばポリプロピレン樹脂により形成されるものであり、第1の合成樹脂の1次射出により成形された後部ハウジング13に設けられた軸孔21A,21B…を支軸23,23を形成するための支軸形成用キャビティとして用いるようにして、第1の合成樹脂よりも低融点である第2の合成樹脂の後部ハウジング13内での2次射出により第2ブレード19,19…が成形される。
【0021】
すなわち後部ハウジング13および第2ブレード19,19…は、二段射出成形方法により成形されることになり、第2ブレード19,19…を形成する合成樹脂が、後部ハウジング13を形成する合成樹脂よりも低融点であることから、第2ブレード19,19…および後部ハウジング13の接触部が融着することはない。むしろ2次射出成形後の熱収縮により、各第2ブレード19,19…の支軸23,23…が、後部ハウジング13における軸孔21A,21B…の内面から剥離し、支軸23,23…の外面および軸孔21A,21B…の内面が適度に摩擦接触することになる。
【0022】
第2ブレード19,19…の後方側下部には、後方に向けて開口した凹部26…がそれぞれ設けられ、それらの凹部26…の上、下両側縁に連なって第2ブレード19,19…の配列方向に沿う一方側に突出するようにして一対の突出部24,24がブレード本体22から突出され、両突出部24,24間がリンク軸25で結ばれる。
【0023】
一方、リンク20には、第2ブレード19,19…の前記リンク軸25…に後方側から弾発嵌合する略C字状の嵌合部20a…が設けられており、それらの嵌合部20a…を対応の前記リンク軸25…に嵌合することにより、各第2ブレード19,19…にリンク20が共通に連結される。
【0024】
各第2ブレード19,19…は、それらの第2ブレード19,19…の配列方向すなわち横方向にスライド可能な操作ノブ28により回動操作されるものであり、ハウジング11における上下方向の中央寄りで上下に隣接した一対の第1ブレード18,18間には、前記操作ノブ28のスライド作動をガイドするために、第1ブレード18,18の長手方向すなわち横方向に長く延びるガイド孔29を有するガイド壁30が設けられる。
【0025】
操作ノブ28は、前記ガイド壁30よりも前方側に配置される前部ノブ31と、該前部ノブ31に連結される後部ノブ32とから成るものである。後部ノブ32は、前記ガイド孔29をスライド可能に貫通する首部32aと、該首部32aの前端に連設されて前部ノブ31に挿入、係合される係合部32bと、該係合部32bに係合、連結された前部ノブ31との間に前記ガイド壁30を挟むようにして前記首部32aの後端に連設される挟持板部32cと、該挟持板部32cから第2ブレード19,19…側に突出する略L字状の係合腕部32dとを一体に備える。
【0026】
一方、複数の第2ブレード19,19…のうち、その配列方向の中央寄りに配置された1つの第2ブレード19には、第1ブレード18,18…側に開口した切欠き凹部33が設けられるとともに、該切欠き凹部33の両側を覆う一対のカバー部34,34が一体に設けられており、前記操作ノブ28が備える係合腕部32dが両カバー部34,34の一方に後端部を係合することを可能として切欠き凹部33に挿入される。しかも両カバー部34,34には、前記係合腕部32dの中間部を配置するための切欠き35,35が形成される。
【0027】
図5において、空調用吹出口装置のうちハウジング11の後部ハウジング13と、後部ハウジング13で回動可能に支承される複数の第2ブレード19,19…とを二段射出成形するための射出成形装置は、固定の基台38と、該基台38上に間隔あけて固定される第1および第2受け板39,40と、第1受け板39上に固定される第1下型41と、第2受け板40上に固定される状態ならびに第2受け板40の上方で昇降する状態を切換え可能として第2受け板40上に配設される第2下型42と、第1および第2下型41,42の上方で昇降可能であるとともに両下型41,41間の中央部を通る鉛直軸線まわりに180度ずつ回動可能な昇降・回動台43と、第1および第2下型41,42に対応して昇降・回動台43に固定される一対の上型44,44とを備える。
【0028】
両上型44,44の一方と第1下型41とは、1次射出工程で後部ハウジング13を成形する金型装置45を構成するものであり、型閉じ状態にある上型44および第1下型41間には、後部ハウジング13を形成するためのキャビティ46と、そのキャビティ46に溶融樹脂を注入するためのゲート47が形成される。
【0029】
図6を併せて参照して、両上型44,44の他方、第2下型42、ならびに第2下型42にスライド可能に配設された可動型54とは、1次射出工程での後部ハウジング13の成形に引き続く2次射出工程で、複数の第2ブレード19,19…を射出成形する金型装置48を構成するものであり、後部ハウジング13を保持して型閉じ状態にある上型44および第2下型42間には、複数の第2ブレード19,19…を形成するためのキャビティ49が形成される。しかも上型44および第2下型42間に保持された後部ハウジング13の軸孔21A,21Bは、第2ブレード19,19…の支軸23…を形成する支軸形成用キャビティ50,50…として機能すべく前記キャビティ49に通じている。
【0030】
前記金型装置48の第2下型42には、第2ブレード19,19…が一対ずつ備える突出部24,24の少なくとも一方に対応する部分で前記キャビティ49に溶融樹脂を注入するための複数のゲート51,51…が設けられる。
【0031】
このような射出成形装置による射出成形にあっては、金型装置45による後部ハウジング13の成形と、金型装置48による第2ブレード19,19…の成形とが完了した後に、図7で示すように、昇降・回動台43および第2下型42を上昇させる。これにより成形完了後の後部ハウジング13を上型44で保持するとともに金型装置45のゲート47で生じたランナー52を除去し、成形完了後の後部ハウジング13および第2ブレード19,19…を取出し、さらに第2下型42を上昇させることで金型装置48のゲート51,51…で生じたランナー53を除去する。
【0032】
次いで第2下型42を下降させて第2受け板40上に固定し、昇降・回動台43を180度回動した後に下降させる。これにより、後部ハウジング13および第2ブレード19,19…を取出した後の上型44を第1下型41上にもたらして新たに金型装置45を構成することができ、また後部ハウジング13を保持した上型44を第2下型42上にもたらして新たに金型装置48を構成することができる。すなわち1次射出工程での金型装置45による後部ハウジング13の成形と、2次射出工程での金型装置48による第2ブレード19,19…の成形とを、基台38上の相互に隣接した位置で同期して実行することができ、後部ハウジング13および第2ブレード19,19…の二段射出成形を効率よく実行して空調用吹出口装置を構成することができる。
【0033】
次にこの実施例の作用について説明すると、空調用吹出口装置のハウジング11のうち後部ハウジング13を1次射出工程で成形し、後部ハウジング13で回動可能に支承される複数の第2ブレード19,19を後部ハウジング13が備える軸孔21A,21B…を支軸形成用キャビティ50,50…として利用しつつ2次射出工程で射出成形するようにした二段射出成形を実行するにあたり、2次射出工程での型閉じ状態の金型装置48内に形成されるキャビティ49に、第2ブレード19,19…が一対ずつ備える突出部24,24…の少なくとも一方に対応する部分で複数のゲート51,51…から溶融樹脂を注入している。
【0034】
このため、前記キャビティ49のうち突出部24,24…ならびにそれらの突出部24,24…間を結ぶリンク軸25…に対応する部分には、溶融樹脂の注入開始初期に溶融樹脂が充填されることになる。したがって突出部24,24…およびリンク軸25…に対応する部分への溶融樹脂の充填が不充分となることはなく、突出部24,24…およびリンク軸25…の形状が不完全となることはなく、また外形が成形されても樹脂密度の不足により強度が不充分となることもない。
【0035】
この結果、リンク軸25…に対応する部分に溶融樹脂を充分に充填させるような対策を講じる必要もないので、バリの発生を抑え、第2ブレード19,19…の左右の支軸23…が後部ハウジング13の軸孔21A,21B…内で過充填となることを防止して第2ブレード19,19…の回動を円滑とすることができ、射出速度が速い合成樹脂を用いても表面外観の低下を招くことはない。さらに突出部24,24…の基部にウエルドラインが生じることはなく、溶融樹脂中にタルク等を混入しても突出部24,24…の基部のウエルド強度低下の問題が生じることなく、突出部24,24…の肉厚を変更することでゲート径を変更することが可能であり、ゲート径変更の自由度を増すことができる。
【0036】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0037】
たとえばブレード本体から突出された単一の突出部にリンク軸の一端が連なるようにしたブレードを備える空調用吹出口装置の二段射出成形にも本発明を適用することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、2次射出工程で各ブレードを成形するためのキャビティのうち両突出部およびリンク軸に対応する部分には、溶融樹脂の注入開始初期に溶融樹脂が充填されるようにし、ブレードの回動不良や表面外観の低下の発生を回避しつつリンク軸および突出部の強度を高めるとともに、ゲート径変更の自由度を高めることができる。
【0039】
また請求項2記載の発明によれば、二段射出成形を効率よく実行して空調用吹出口装置を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】空調用吹出口装置の斜視図である。
【図2】空調用吹出口装置の分解斜視図である。
【図3】図1の3−3線断面図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】成形時の二段射出成形装置の縦断面図である。
【図6】図5の6−6線拡大断面図である。
【図7】成形品取り出しおよび金型交換時の二段射出成形装置の縦断面図である。
【図8】従来の二段射出成形装置の図6に対応した断面図である。
【符号の説明】
13・・・後部ハウジング
13a,13b・・・側壁
19・・・ブレード
20・・・リンク
21A,21B・・・軸孔
22・・・ブレード本体
22a,22b・・・側面
23・・・支軸
24・・・突出部
25・・・リンク軸
48・・・金型装置
49・・・キャビティ
50・・・支軸形成用キャビティ
51・・・ゲート

Claims (2)

  1. 相互に対をなす複数組の軸孔(21A,21B)が設けられる一対の側壁(13a,13b)を有する合成樹脂製のハウジング(13)と;ブレード本体(22)、相互に対応する一対の前記軸孔(21A,21B)に回動可能に嵌合されるようにしてブレード本体(22)から突出される支軸(23)、それらの支軸(23)から後方にずれた位置で前記ブレード本体(22)から突出する突出部(24)、ならびに前記支軸(23)と平行な軸線を有して前記突出部(24)に連なるリンク軸(25)を一体に有して前記ハウジング(13)内に並列配置される合成樹脂製の複数のブレード(19)と;各ブレード(19)のリンク軸(25)を連結するリンク(20)と;を備える空調用吹出口装置のうち前記複数のブレード(19)を、1次射出工程でのハウジング(13)の成形に引き続く2次射出工程で、前記ハウジング(13)の軸孔(21A,21B)を支軸形成用キャビティ(50)として利用しつつ射出成形するようにした二段射出成形方法であって、2次射出工程での型閉じ状態の金型装置(48)内に形成されるキャビティ(49)に、前記各ブレード(19)の突出部(24)に対応する部分で前記金型装置(48)に設けた複数のゲート(51)から溶融樹脂を注入することを特徴とする空調用吹出口装置の二段射出成形方法。
  2. 前記1次射出工程でのハウジング(13)の成形と、前記2次射出工程での各ブレード(19)の成形とを、相互に隣接した位置で同期して実行することを特徴とする請求項1記載の空調用吹出口装置の二段射出成形方法。
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