JP3803481B2 - スイングアーム式光ピックアップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はスイングアーム式光ピックアップに関係している。
【0002】
【従来の技術】
スイングアーム式光ピックアップは例えば特開平5−266494号公報に開示されている。この従来のスイングアーム式光ピックアップは:円形状の光学的記録媒体の一種である光ディスクの周縁の周囲に配置された基端部及び基端部から光学的記録媒体の半径方向と交差する方向に延出した延出端部を有している第1の腕と、第1の腕の基端部から第1の腕の延出端部に向かう方向とは正反対の方向に第1の腕の基端部から延出した第2の腕と、を含んでおり、第1の腕の延出端部を光ディスクの記録層に沿い光ディスクの半径方向に往復動させるよう揺動するスイングアーム部材と;スイングアーム部材に設けられ光源としてのレーザダイオードからの光ビームを第1の腕の延出端部まで導き上記延出端部から光ディスクの記録層に照射するとともに上記記録層からの反射光を上記延出端部から反射光検知手段としての受光器まで導く光学回路と;を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のスイングアーム式光ピックアップは、スイングアーム部材が第1の腕の延出端部を光ディスクの周縁の外側の動作休止位置に移動させる為に第1の腕を光ディスクの周縁に対して接線状に配置させたときに第2の腕の延出端部が光ディスクの周縁から突出する距離が大きい。この為に、スイングアーム式光ピックアップが光ディスクと組み合わされた組み立て体の外形状の寸法が大きくなる。また、動作休止位置から光ディスクの記録層へのアクセス時間を短くする為に動作休止位置においてスイングアーム部材の第1の腕の延出端部を光ディスクの周縁に最も接近させると、第2の腕の延出端部が光ディスクの周縁から突出する距離がさらに大きくなる。
【0004】
この発明はこのような事情の下でなされ、この発明の目的は、円形状の光学的記録媒体に対するアクセス速度を出来る限り速くすることが出来るとともに光学的記録媒体との組み合わせの外形状を大きくすることがないスイングアーム式光ピックアップを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した如きこの発明の目的を達成する為に、この発明に従ったスイングアーム式光ピックアップは:円形状の光学的記録媒体の周縁の周囲に配置された基端部及び基端部から光学的記録媒体の半径方向と交差する方向に延出した延出端部とを有している第1の腕と、第1の腕の基端部から第1の腕の延出端部に向かう方向と交差するとともに光学的記録媒体の表面に沿った方向に第1の腕の基端部から延出した第2の腕と、を含んでおり、第1の腕の延出端部を光学的記録媒体の記録層に沿い光学的記録媒体の半径方向に往復動させるよう回転軸の回りに揺動するスイングアーム部材と;スイングアーム部材に設けられ光源からの光ビームを第1の腕の延出端部まで導き上記延出端部から光学的記録媒体の記録層に照射するとともに上記記録層からの反射光を上記延出端部から反射光検知手段まで導く光学回路と;を備えていて、スイングアーム部材の第1の腕と第2の腕との交差角度が90度より大である、ことを特徴としている。
【0006】
上述した如きこの発明に従ったスイングアーム式光ピックアップは、スイングアーム部材の第1の腕の延出端部に導かれる光ビームが、第1の腕の延出端部と上記回転軸とを結ぶ線に対して光学的記録媒体の中心から離れる側に位置している、ことが出来る。
【0007】
上述した如きこの発明に従ったスイングアーム式光ピックアップはさらに、スイングアーム部材が光学的記録媒体の周縁の外側に配置された時に、スイングアーム部材において上記延出端部が光学的記録媒体の周縁に最も接近して配置されている、ことが出来る。
【0008】
上述した如き本願の発明に従ったスイングアーム式光ピックアップに特徴的な構成であると、円形状の光学的記録媒体に対するアクセス速度を出来る限り速くする為にスイングアーム部材の第1の腕の延出端部を光学的記録媒体に出来る限り接近させた状態においてスイングアーム部材が光学的記録媒体の周縁から遠ざかる方向に突出する距離を小さくすることが出来、ひいては円形状の光学的記録媒体に隣接して配置された時に光学的記録媒体との組み合わせの外形状を出来る限り小さくすることが出来る。
【0009】
なお、この発明に従ったスイングアーム式光ピックアップにおいてスイングアーム部材の第2の腕は、スイングアーム部材の第1の腕の基端部から光学的記録媒体の周縁から遠ざかる方向に向かい延出している、ことが出来るし、スイングアーム部材の第1の腕の基端部から光学的記録媒体の周縁に接近する方向に向かい延出していることも出来るが、前者に比べ後者の方が円形状の光学的記録媒体に隣接して配置された時の光ディスクとの組み合わせの外形状がより小さくなる。
【0010】
さらにこの発明に従ったスイングアーム式光ピックアップにおいては、光源を第2の腕に設置することが出来る。これにより、スイングアーム式光ピックアップがスイングアーム部材を第1の腕の延出端部を光学的記録媒体の記録層に沿い光学的記録媒体の半径方向に往復動させるよう回転軸の回りに揺動させても第2の腕に設置された光源はスイングアーム部材とともに回転軸の回りに揺動するので、光源からスイングアーム部材の第1の腕の延出端部を介して光学的記録媒体の記録層に照射されるまでに光ビームが通過する距離に変動が生ぜず、上記光ビームの光学特性が変化しない。この結果として、上記光ビームを使用した光学的記録媒体の記録層に対する情報の記録及び上記記録層からの情報の再生に上記光ビームの光学特性の変化による不良が生じることがない。
【0011】
さらにこの発明に従ったスイングアーム式光ピックアップにおいては、第1の腕の前記延出端部に対物レンズを配置することが出来る。これによっても、スイングアーム式光ピックアップがスイングアーム部材を第1の腕の延出端部を光学的記録媒体の記録層に沿い光学的記録媒体の半径方向に往復動させるよう回転軸の回りに揺動させても第1の腕の前記延出端部に設置された対物レンズはスイングアーム部材とともに回転軸の回りに揺動するので、光源からの光ビームがスイングアーム部材の第1の腕の延出端部から対物レンズを介して光学的記録媒体の記録層に照射されるまでに光ビームが通過する距離に変動が生ぜず、上記光ビームの光学特性が変化しない。この結果として、上記光ビームを使用した光学的記録媒体の記録層に対する情報の記録及び上記記録層からの情報の再生に上記光ビームの光学特性の変化による不良が生じることがない。
【0012】
なおこの発明に従ったスイングアーム式光ピックアップは、光磁気ディスクドライブ,追記型ディスクドライブ,そして相変化型ディスクドライブ等に使用されてCD−ROM,DVD,そして光カード等の光記録媒体に対し情報を記録する為やこれらの記録層から情報を再生する為に使用されるものであっても良い。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の種々の実施の形態を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
なおこの発明の種々の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップは、レーザ光源からのビーム光を特開平5−189796号公報から知られている浮上式の固体液浸レンズ(SIL:Solid Immersion Lens)を介してさらに小さく絞り込んで光ディスクの記録層に情報を記録したり上記記録層からの反射光を基に情報を再生する為に使用される。このような浮上式の固体液浸レンズを使用した光記録・再生技術は、例えば「日経バイト」の1997年9月号及び「日経エレクトロニクス」の1997年9月22日号から知られている。浮上式の固体液浸レンズは光ディスクの表面に形成されている記録層からハードディスクに対する磁気ヘッドの如く光ディスクの回転に伴い発生する風により略100nmと略150nmとの間に浮上し、CDやDVD等の光ディスクの表面から光ヘッドが1mm以上離間される従来の光記録方法をファー・フィールド(Far Fie−ld)記録と呼ぶのに対して、浮上式の固体液浸レンズを使用した光記録・再生方法はニアー・フィールド(Near Field)記録と呼ばれる。ニアー・フィールド記録においては、情報の記録や再生の為に使用されるビーム光がファー・フィールド記録において情報の記録や再生の為に使用されるビーム光の太さの略1/10にすることが可能であって、この為にニアー・フィールド記録における記録密度はファー・フィールド記録における記録密度の略10倍にすることが可能である。
【0014】
ニアー・フィールド記録の為のスイングアーム式光ピックアップにおいては、光の通路をより精密に制御する必要がある為に、スイングアーム部材の第2の腕にコンデンサレンズ装置と組み合わされたレーザダイオードや反射光フォトディテクタやプリズム組み立て体やモニタ用やサーボ用フォトディテクタやリレイレンズ装置が載置され、第1の腕の基端部にガルバノミラー装置が載置され、スイングアーム部材の第1の腕の基端部と延出端部との間にイメージングレンズが載置され、第1の腕の延出端部に対物レンズ及び固体液浸レンズが載置されている。そして第2の腕の延出端部のレーザダイオードから出射されたレーザ光は、コンデンサレンズ装置を通過してプリズム組み立て体によりモニタ用フォトディテクタ及びリレイレンズ装置に分岐され、リレイレンズ装置からはガルバノミラー装置に入射される。ガルバノミラー装置はレーザ光をイメージングレンズに向かい反射し、イメージングレンズからはさらに反射鏡を介して光ディスクの記録層への情報の記録の為に対物レンズ及び固体液浸レンズに入射される。光ディスクの記録層からの反射光は固体液浸レンズ及び対物レンズから反射鏡,イメージングレンズ,ガルバノミラー装置,リレーレンズ装置を介してプリズム組み立て体に入射された後に、プリズム組み立て体でサーボ用フォトディテクタ及び反射光フォトディテクタに入射される。
[第1の実施の形態]
図1の(A)は、本願の特許請求の範囲に記載の発明に関係している第1の実施の形態に従ったスイングアーム式光ピックアップを対応する光ディスクとともに概略的に示す平面図である。このスイングアーム式光ピックアップは、カートリッジに格納された光ディスクが着脱自在に装填されこの光ディスクから情報の記録及び再生を行う記録・再生装置において光ディスクから情報の記録及び再生の為に使用されるかまたは、光ディスクから情報の記録及び再生を行う記録・再生装置に対して着脱自在に装填される図示しないカートリッジ中に光ディスクとともに格納されて光ディスクから情報の記録及び再生の為に使用される。
【0015】
図1の(A)に示す如く、この発明の第1の実施の形態に従ったスイングアーム式光ピックアップ10は、円形状の光学的記録媒体の一種である光ディスク12の周縁の周囲に配置された基端部14a及び基端部14aから光ディスク12の半径方向と交差する方向に延出した延出端部14bとを有している第1の腕14と、第1の腕14の基端部14aから第1の腕14の延出端部14bに向かう方向と交差する方向に第1の腕14の基端部14aから延出した第2の腕16と、を含んでおり、第1の腕14の延出端部14bを光ディスク12の上面の図示しない記録層に沿い光ディスク12の半径方向に往復動させるよう揺動するスイングアーム部材18を備えている。
【0016】
スイングアーム部材18は光ディスク12の周縁の周囲に配置されたボイス・コイル・モータ20の出力軸20aに基端部14aが固定されていて、このボイス・コイル・モータ20の構造は従来の磁気ハードディスクと組み合わされる従来のスイングアーム式磁気ピックアップの回転駆動源であるボイス・コイル・モータの構造と同じである。即ち、ボイス・コイル・モータ20は、出力軸20aに固定された偏平状のコイル20b,上記記録・再生装置または上記カートリッジの図示しない固定部材に固定されたヨーク20c,そして2極着磁磁石20dにより構成された磁気回路21を備えている。
【0017】
図1の(A)においてスイングアーム部材18は、ボイス・コイル・モータ20により動作休止位置に配置されていて、動作休止位置のスイングアーム部材18の第1の腕14は延出端部14bを光ディスク12の周縁に最も接近させている。
【0018】
スイングアーム部材18は軽量で剛性の高い材料、例えばマグネシウム合金、により形成されていて、この実施の形態では第2の腕16は光ディスク12の周縁から遠ざかる方向に第1の腕14の基端部14aから延出している。
【0019】
スイングアーム部材18の第2の腕16の延出端部にはレーザダイオード22及びコンデンサレンズ装置24が支持されている。レーザダイオード22は図示しない高周波シールドケースに格納されている図示しないレーザ発振回路に操作されて第1の腕14の基端部14aに向かい楕円状に拡散するレーザ光を出射し、コンデンサレンズ装置24はレーザダイオード22から出射された楕円状に拡散するレーザ光を楕円状の平行レーザ光にする。第2の腕16の中間部の底壁の内表面にはプリズムや複数のビームスプリッタを組み合わせて構成されたプリズム組み立て体26が設置されている。プリズム組み立て体26は、コンデンサレンズ装置24からの楕円状の平行レーザ光が入射されたプリズムにおいて楕円状の平行レーザ光を真円状の平行レーザ光に整形した後にビームスプリッタにより真円状の平行レーザ光の一部を第2の腕16の中間部の外側縁の近傍に設置されているモニタ用フォトディテクタ28に導くとともに、真円状の平行レーザ光の残りを第2の腕16の基端部に設置されているリレイレンズ装置30に導く。リレイレンズ装置30はプリズム組み立て体26の上記ビームスプリッタからの真円状の平行レーザ光の残りを第1の腕14の基端部14aの底壁の内表面に設置されているガルバノミラー装置32に向かい収束させる。ガルバノミラー装置32は、リレイレンズ装置30からの収束されたレーザ光をスイングアーム部材18の第1の腕14においてガルバノミラー装置32から延出端部14bに向かう方向に設置されているハーフプリズム34に向かい反射する。ハーフプリズム34はガルバノミラー装置32からの収束されたレーザ光の一部をハーフプリズム34の上面に設置されている図示しないモニタ用フォトディテクタに導くとともに、上記収束されたレーザ光の残りを第1の腕14においてハーフプリズム34から延出端部14bに向かう方向に設置されているイメージングレンズ36に導く。イメージングレンズ36は上記収束されたレーザ光を真円状のレーザ光に整形した後、第1の腕14の延出端部14bに設置されている反射鏡38に向かわせ、反射鏡38によって下方に向けさせる。
【0020】
反射鏡38の下方には、対物レンズ及び固体液浸レンズ(SIL:SolidImmersion Lens)の同軸の組み合わせ100を保持したスライダ102が配置されている。スライダ102は従来の磁気ハードディスクに対して使用されていた従来の磁気ヘッドのスライダと同様に板ばね状の弾性支持体104のより第1の腕14の延出端部14bに支持されている。
【0021】
スイングアーム部材18のレーザダイオード22からのレーザ光により光ディスク12の上面の記録層12aに対して情報の記録を行う時や上記記録層12aから情報を再生する時には、光ディスク12が例えば矢印Aで示す所定の方向に所定の回転数で回転されている間にスイングアーム部材18がボイス・コイル・モータ20の出力軸20aの回りに所定の範囲で往復動されて第1の腕14の延出端部14bの対物レンズ及び固体液浸レンズの組み合わせ100を保持したスライダ102を光ディスク12の上面の記録層12aの上方で光ディスク12の半径方向に矢印Bで示す如く移動させる。
【0022】
なおこの間には、対物レンズ及び固体液浸レンズの組み合わせ100を保持したスライダ102は弾性支持体104の弾性により所定の範囲内で自由に上下方向に移動自在である。この為にスライダ102は上述した如く回転している光ディスク12の上面に対して上述した如く回転している光ディスク12が巻き起こす風によって略100nmと略150nmとの範囲内で浮上する。
【0023】
光ディスク12の上面の記録層12aに対する情報の記録の為または記録層12aからの情報の再生の為に対物レンズ及び固体液浸レンズの組み合わせ100を介して光ディスク12の上面の記録層12aに対して照射されたレーザ光は、記録層12aにより反射されて対物レンズ及び固体液浸レンズの組み合わせ100,イメージングレンズ36,ハーフプリズム34,ガルバノミラー装置32,そしてリレイレンズ装置30を介してハーフプリズム組み立て体26に戻され、ハーフプリズム組み立て体26のビームスプリッタによりリレイレンズ装置30からの反射レーザ光の一部を第2の腕16の中間部の内側縁の近傍に設置されているサーボ用フォトディテクタ40に導くとともに、上記反射レーザ光の残りをハーフプリズム組み立て体26のオラストンプリズム及び対物レンズを介して第2の腕16の延出端部に設置されている反射光フォトディテクタ42に導く。
【0024】
スイングアーム部材18のレーザダイオード22からのレーザ光により光ディスク12の上面の記録層12aに対する情報の記録及び記録層12aからの情報の再生を行なわない時、または光ディスク12のみを格納した図示しないカートリッジを前述した図示しない記録再生装置に対して着脱する時には、光ディスク12の記録層12aやスイングアーム部材18の対物レンズ及び固体液浸レンズの組み合わせ100やスライダ102や弾性支持体104等を保護する為に、スイングアーム部材18がボイス・コイル・モータ20の出力軸20aにより第1の腕14の延長端部14b,即ち対物レンズ及び固体液浸レンズの組み合わせ100を保持したスライダ102、を光ディスク12の上面から光ディスク12の半径方向における図1の(A)に実線で示す外方まで移動させられ、ここにおいて対物レンズ及び固体液浸レンズの組み合わせ100を保持したスライダ102の為の弾性支持体104は図示しない従来の磁気ハードディスク装置において磁気ヘッドを支持したアームの支持ばねを受ける公知の図示しない支持ばね受けと同様な構成の図示しない支持ばね受けに受けられて、スライダ102を光ディスク12の上面上において前述した如く浮上した動作位置から上方に移動した休止位置へと移動させ保持される。
【0025】
なお、光ディスク12のみを格納した図示しないカートリッジを前述した図示しない記録再生装置に対して着脱する時には、スイングアーム式光ピックアップ10の全体は上記図示しないカートリッジの着脱軌跡から除外されている。
【0026】
図1の(A)から明らかなように、この第1の実施の形態においては、スイングアーム部材18がボイス・コイル・モータ20の出力軸20aにより第1の腕14の延長端部14b,即ち対物レンズ及び固体液浸レンズの組み合わせ100を保持したスライダ102、を光ディスク12の上面から光ディスク12の半径方向における図1の(A)に実線で示す外方まで移動させられた時にはスイングアーム部材18の全体が光ディスク12の周縁よりも半径方向におけるに外方に配置されていて、しかしながらスイングアーム部材18の第1の腕14において延出端部14bが光ディスク12の周縁に最も接近して配置されている。
【0027】
この為にこの第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10は光ディスク12の上面上の記録層12aに対するアクセス時間が短い。
また、スイングアーム部材18の全体が光ディスク12の周縁の外側に配置されるまでに要するスイングアーム部材18の回動距離が最短になるので、ボイス・コイル・モータ20の出力軸20aの回りのスイングアーム部材18の揺動動作に必要な回転角度の範囲が小さくなり、ひいてはボイス・コイル・モータ20の磁気回路21を構成しているコイル20bやヨーク20cや磁石20d等の構成部材の寸法を小さくすることが出来、最終的にはスイングアーム式光ピックアップ10の外形寸法を小さくすることが出来る。
【0028】
この第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10においてはさらに、第1の腕14に対して第2の腕16が90度より大の交差角度α(この実施の形態では略100度)で交差している。なおこの実施の形態では交差角度αは、第2の腕16の延出端部のレーザダイオード22からリレイレンズ装置30を介して第1の腕14の基端部14aのガルバノミラー装置32へと入射するレーザ光の光軸106とガルバノミラー装置32から第1の腕14の延出端部14bの反射鏡38へと向かうよう反射されたレーザ光の光軸108との間の交差角度を採用している。
【0029】
そして上述した如き交差角度αのお陰で、第2の腕16の重心をボイス・コイル・モータ20の出力軸20aにより接近させることが出来るので、出力軸20aの回りのスイングアーム式光ピックアップ10の慣性モーメントを小さくすることが出来る。即ち、光ディスク12の記録層12a中の所望の記録トラックに対するスイングアーム式光ピックアップ10の応答性が速くなる。
【0030】
従ってこの第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10は、上述した如くアクセス時間が短かくなるよう構成されているばかりでなく、光ディスク12の周縁からのスイングアーム部材18の第2の腕16の延出端部の突出距離を増大させることがない。ひいては、第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10は、円形状の光学的記録媒体の一種である光ディスク12に隣接して配置された時に光ディスク12との組み合わせの外形状の寸法を出来る限り小さくすることが出来る。
【0031】
なおこの実施の形態では、交差角度αを例えば110度の如くより大きく設定すれば、上述した応答性の向上や外形状の寸法の減少がより得られる。
また、ガルバノミラー装置32から第1の腕14の延出端部14bの反射鏡38へと向かうよう反射されたレーザ光の光軸108が、反射鏡38とボイス・コイル・モータ20の中心軸20aとを結ぶ仮想直線110よりも光ディスク12の周縁から遠くに配置されている。このことによっても、第1の腕14の延出端部14bを光ディスク12の周縁に接近させて配置することを可能にしている。
【0032】
図1の(A)に示されているこの発明の第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10におけるこのような利点は、図1の(B)に示されている本願の発明には含まれないスイングアーム式光ピックアップ50の好ましくない構成及び配置と比較することにより明らかになる。
【0033】
なお図1の(B)に示されている本願の発明には含まれないスイングアーム式光ピックアップ50において図1の(A)に示されているこの発明の第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10の構成部材と同じ構成部材には第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10の構成部材を指摘したのと同じ参照符号を記してこれらの構成部材についての詳細な説明は省略する。そして本願の発明には含まれないスイングアーム式光ピックアップ50において第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10と異なる構成及び配置についてのみ以下に説明する。
【0034】
図1の(B)のスイングアーム式光ピックアップ50もまた、光ディスク12の周縁の周囲に配置されたボイス・コイル・モータ20の出力軸20aに基端部52aが固定されていて基端部52aから光ディスク12の半径方向と交差する方向に延出した延出端部52bを有している第1の腕52と、第1の腕52の基端部52aから第1の腕52の延出端部52bに向かう方向と交差する方向において光ディスク12の周縁から遠ざかるよう延出した第2の腕54と、を含んでいて、第1の腕52の延出端部52bを光ディスク12の上面の記録層12aに沿い光ディスク12の半径方向に往復動させるよう揺動するスイングアーム部材56を備えている。
【0035】
図1の(B)のスイングアーム部材56は第1の腕52の延出端部52bの中心とボイス・コイル・モータ20の出力軸20aの中心とを結ぶ仮想線上に第1の腕52の基端部52aが位置していて第1の腕52において延出端部52bが光ディスク12の周縁に最も接近されておらず、光ディスク12の周縁に最も接近されているのは第1の腕52において延出端部52bと基端部52aとの間の中間部である。従って、図1の(B)のスイングアーム式光ピックアップ50は、図1の(A)の本願の発明の第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10に比べると、光ディスク12の上面の記録層12aに対するアクセス時間が長い。
【0036】
また、スイングアーム部材56がボイス・コイル・モータ20の出力軸20aにより第1の腕52の延長端部52b,即ち対物レンズ及び固体液浸レンズの組み合わせ100を保持したスライダ102、を光ディスク12の上面から光ディスク12の半径方向における図1の(B)に実線で示す外方まで移動させられ、さらにスイングアーム部材56の全体が光ディスク12の周縁よりも半径方向におけるに外方に配置されるのに要するボイス・コイル・モータ20の出力軸20aの回りのスイングアーム部材56の回転角度範囲が、図1の(A)の本願の発明の第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10に比べると、大きく、ボイス・コイル・モータ20の出力軸20aの回りのスイングアーム部材156の揺動動作に必要な回転角度の範囲が大きくなり、ひいてはボイス・コイル・モータ20の磁気回路21(図1の(A)参照)を構成しているコイル20b(図1の(A)参照)やヨーク20c(図1の(A)参照)や磁石20d(図1の(A)参照)等の構成部材の寸法が大きくなり、最終的にはスイングアーム式光ピックアップ56の外形寸法が大きくなる。
【0037】
また、図1の(B)のスイングアーム部材56においては、第1の腕52に対する第2の腕54の交差角度が実質的に90度に設定されている。ここにおいても交差角度αは、第2の腕54の延出端部のレーザダイオード22からリレイレンズ装置30を介して第1の腕52の基端部52aのガルバノミラー装置32へと入射するレーザ光の光軸106とガルバノミラー装置32から第1の腕52の延出端部52bの反射鏡38へと向かうよう反射されたレーザ光の光軸108との間の交差角度を採用している。
【0038】
さらに、ガルバノミラー装置32から第1の腕52の延出端部52bの反射鏡38へと向かうよう反射されたレーザ光の光軸108が、反射鏡38とボイス・コイル・モータ20の中心軸20aとを結ぶ仮想直線と一致して配置されている。
【0039】
従って、図1の(B)のスイングアーム部材56において第1の腕52の延出端部52bの反射鏡38とボイス・コイル・モータ20の出力軸20aの中心とを結ぶ仮想線よりもガルバノミラー装置32から第1の腕52の延出端部52bの反射鏡38へと向かうよう反射されたレーザ光の光軸108が光ディスク12の周縁から遠ざかるように光軸108を移動させることにより第1の腕52において延出端部52bが光ディスク12の周縁に最も接近するよう配置した場合に、光ディスク12の周縁からのスイングアーム部材56の第2の腕54の延出端部の突出距離が増大してしまう。ひいては、図1の(B)のスイングアーム式光ピックアップ50は、第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10に比べると、円形状の光学的記録媒体の一種である光ディスク12に隣接して配置された時に光ディスク12との組み合わせの外形状が大きくなる。
【0040】
[第2の実施の形態]
図2の(A)には、本願の特許請求の範囲に記載の発明とは無関係な第2の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ70が対応する光ディスク12とともに概略的に示されている。
【0041】
なお、このスイングアーム式光ピックアップ70において図1の(A)に示されているこの発明の第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10の構成部材と同じ構成部材には第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10の構成部材を指摘したのと同じ参照符号を記してこれらの構成部材についての詳細な説明は省略する。そして第2の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ70において第1の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10と異なる構成及び配置についてのみ以下に説明する。
【0042】
この実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ70は、図1の(B)に示された本願の発明には含まれないスイングアーム式光ピックアップ50を紙面に平行な軸、例えば第1の腕52aの基端部52aのガルバノミラー装置32から延出端部52bの反射鏡38に向かうレーザ光の光軸108、の回りに180度回転させたような構成をしている。
【0043】
図2の(A)のスイングアーム式光ピックアップ70もまた、光ディスク12の周縁の周囲に配置された基端部72a及び基端部72aから光ディスク12の半径方向と交差する方向に延出した延出端部72bを有している第1の腕72と、第1の腕72の基端部72aから第1の腕72の延出端部72bに向かう方向と交差する方向において光ディスク12の周縁に接近するよう延出した第2の腕74と、を含んでいて、軽量で剛性の高い材料、例えばマグネシウム合金、により形成されているスイングアーム部材76を備えている。スイングアーム部材76は、第1の腕72の延出端部72bを光ディスク12の上面の記録層12aに沿い光ディスク12の半径方向に往復動させるよう揺動する為に、光ディスク12の周縁の周囲に配置されたボイス・コイル・モータ20の出力軸20aに第2の腕74の延出端部が固定されている。
【0044】
図2の(A)においてスイングアーム部材76は、ボイス・コイル・モータ20により動作休止位置に配置されている。ここにおいては、第1の腕72の基端部72aでレーザダイオード22からのレーザ光を第1の腕72の延出端部72bの反射鏡38に向かい反射するガルバノミラー装置32が、第2の腕74の延出端部のレーザダイオード22よりも光ディスク12の周縁から遠くに配置されている。従って、ガルバノミラー装置32から反射鏡38に向かわせられたレーザ光の光軸108が反射鏡38とボイス・コイル・モータ20の出力軸20aとを結ぶ仮想線110よりも光ディスク12の周縁から遠くに配置されているので、図2の(A)に示す如く動作休止位置のスイングアーム部材76の第1の腕72は延出端部72bを光ディスク12の周縁に最も接近させている。
【0045】
従ってこの実施の形態のスイングアーム部材76は、図1の(A)を参照しながら前述した第1の実施の形態のスイングアーム部材10と同様に、光ディスク12の上面上の記録層12aに対するアクセス時間が短い。また、光ディスク12の上面上から動作休止位置に移動するまでに要する回転角度範囲が小さく、図1の(A)を参照しながら前述した第1の実施の形態のスイングアーム部材10と同様に、ボイス・コイル・モータ20の磁気回路21(図1の(A)参照)の構成が小形になり、ひいてはこの実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ70の全体の外形寸法が小形になる。
【0046】
[第3の実施の形態]
図2の(B)は、本願の特許請求の範囲に記載の発明に関係しているスイングアーム式光ピックアップを対応する光ディスクとともに概略的に示す平面図である。
【0047】
図2の(B)に示す如く、この発明の第3の実施の形態に従ったスイングアーム式光ピックアップ60は、光ディスク12の周縁の周囲に配置された基端部64a及び基端部64aから光ディスク12の半径方向と交差する方向に延出した延出端部64bを有している第1の腕64と、第1の腕64の基端部64aから第1の腕64の延出端部64bに向かう方向と交差する方向において光ディスク12の周縁に接近するよう延出した第2の腕66と、を含んでいて、軽量で剛性の高い材料、例えばマグネシウム合金、により形成されているスイングアーム部材68を備えている。スイングアーム部材68は、第1の腕64の延出端部64bを光ディスク12の上面の記録層12aに沿い光ディスク12の半径方向に往復動させるよう揺動する為に、光ディスク12の周縁の周囲に配置されたボイス・コイル・モータ20の出力軸20aに第2の腕66の延出端部が固定されている。
【0048】
図2の(B)においてスイングアーム部材68は、ボイス・コイル・モータ20により動作休止位置に配置されていて、動作休止位置のスイングアーム部材68の第1の腕64は延出端部64bを光ディスク12の周縁に最も接近させている。
【0049】
スイングアーム部材68の第2の腕66の延出端部にはレーザダイオード22及びコンデンサレンズ装置24が支持されている。レーザダイオード22は図示しない高周波シールドケースに格納されている図示しないレーザ発振回路に操作されて第1の腕64の基端部64aに向かい楕円状に拡散するレーザ光を出射し、コンデンサレンズ装置24はレーザダイオード22から出射された楕円状に拡散するレーザ光を楕円状の平行レーザ光にする。第2の腕66の中間部の底壁の内表面にはプリズムや複数のビームスプリッタを組み合わされて構成されたプリズム組み立て体26が設置されている。プリズム組み立て体26に入射されたコンデンサレンズ装置24からの楕円状の平行レーザ光はプリズム組み立て体26のプリズムにより真円状の平行レーザ光にされた後に、プリズム組み立て体26のビームスプリッタによりその一部が第2の腕66の中間部の外側縁の近傍に設置されているモニタ用フォトディテクタ28に導かれるとともに、真円状の平行レーザ光の残りが第2の腕66の基端部に設置されているリレイレンズ装置30に導かれる。リレイレンズ装置30はプリズム組み立て体26からの真円状の平行レーザ光を第1の腕64の基端部64aの底壁の内表面に設置されているガルバノミラー装置32に向かい収束させる。ガルバノミラー装置32は、リレイレンズ装置30からの収束されたレーザ光をスイングアーム部材68の第1の腕64においてガルバノミラー装置32から延出端部64bに向かう方向に設置されているハーフプリズム34に向かい反射する。ハーフプリズム34はガルバノミラー装置32からの収束されたレーザ光の一部をハーフプリズム34の上面に設置されている図示しないモニタ用フォトディテクタに導くとともに、収束されたレーザ光の残りを第1の腕64においてハーフプリズム34から延出端部64bに向かう方向に設置されているイメージングレンズ36に導く。イメージングレンズ36は収束されたレーザ光を真円状のレーザ光に戻した後に第1の腕64の延出端部64bに設置されている反射鏡38に導き、反射鏡38によって下方に向ける。
【0050】
反射鏡38の下方には、対物レンズと固体液浸レンズ(SIL:Solid Immersion Lens)との組み合わせ100を保持したスライダ102が配置されていて、スライダ102は板ばね状の弾性支持体104を介して第1の腕64の末端部64bに支持されている。
【0051】
スイングアーム部材68のレーザダイオード22からのレーザ光により光ディスク12の上面の記録層12aに対して情報の記録を行う時や上記記録層12aから情報を再生する時には、光ディスク12が例えば矢印Aで示す所定の方向に所定の回転数で回転されている間にスイングアーム部材68がボイス・コイル・モータ20の出力軸20aの回りに所定の範囲で往復動されて第1の腕64の延出端部64bの対物レンズと固体液浸レンズとの組み合わせ100を保持したスライダ102を光ディスク12の上面の記録層12aの上方で光ディスク12の半径方向に矢印Cで示す如く移動させる。
【0052】
なおこの間には、対物レンズと固体液浸レンズとの組み合わせ100を保持したスライダ102は弾性支持体104の弾性により所定の範囲内で自由に上下方向に移動自在であり、この為にスライダ102は上述した如く回転している光ディスク12の上面に対して上述した如く回転している光ディスク12が巻き起こす風によって略100nmと略150nmとの範囲内で浮上する。
【0053】
光ディスク12の上面の記録層12aに対する情報の記録の為または記録層12aからの情報の再生の為にスライダ102上の対物レンズと固体液浸レンズとの組み合わせ100を介して光ディスク12の上面の記録層12aに対して照射されたレーザ光は、記録層12aにより反射されてスライダ102上の対物レンズと固体液浸レンズとの組み合わせ100,イメージングレンズ36,ハーフプリズム34,ガルバノミラー装置32,そしてリレイレンズ装置30を介してプリズム組み立て体26に戻され、プリズム組み立て体26のビームスプリッタにより一部が第2の腕66の中間部の内側縁の近傍に設置されているサーボ用フォトディテクタ40に導かれるとともに、反射レーザ光の残りがプリズム組み立て体26のオラストンプリズム及び対物レンズを介して第2の腕66の延出端部に設置されている反射光検知手段としてモニタ用フォトディテクタ42に導かれる。
【0054】
スイングアーム部材68のレーザダイオード22からのレーザ光により光ディスク12の上面の記録層12aに対する情報の記録及び記録層12aからの情報の再生を行なわない時、または光ディスク12のみを格納した図示しないカートリッジを前述した図示しない記録再生装置に対して着脱する時には、光ディスク12の記録層12aやスイングアーム部材68の対物レンズと固体液浸レンズとの組み合わせ100やスライダ102や弾性支持体104等を保護する為に、スイングアーム部材68がボイス・コイル・モータ20の出力軸20aにより第1の腕64の延長端部64b、即ち対物レンズと固体液浸レンズとの組み合わせ100を保持したスライダ102、を光ディスク12の上面から光ディスク12の半径方向における図2の(B)に実線で示す外方まで移動させられ、ここにおいて対物レンズと固体液浸レンズとの組み合わせ100を保持したスライダ102為の弾性支持体104は図示しない従来の磁気ハードディスク装置において磁気ヘッドを支持したアームの支持ばねを受ける公知の図示しない支持ばね受けと同様な構成の図示しない支持ばね受けに受けられて、スライダ102を光ディスク12の上面上において前述した如く浮上した動作位置から上方に移動した休止位置へと移動させ保持される。
【0055】
なお、光ディスク12のみを格納した図示しないカートリッジを前述した図示しない記録再生装置に対して着脱する時には、スイングアーム式光ピックアップ60の全体は上記図示しないカートリッジの着脱軌跡から除外される。
【0056】
図2の(B)から明らかなように、この第3の実施の形態においては、スイングアーム部材68がボイス・コイル・モータ20の出力軸20aにより第1の腕64の延長端部64b、即ち対物レンズと固体液浸レンズとの組み合わせ100を保持したスライダ102、を光ディスク12の上面から光ディスク12の半径方向における図2の(B)に実線で示す外方まで移動させられた時にはスイングアーム部材68の全体が光ディスク12の周縁よりも外方に配置されていて、ここにおいては、第1の腕62の基端部62aでレーザダイオード22からのレーザ光を第1の腕62の延出端部62bの反射鏡38に向かい反射するガルバノミラー装置32が、第2の腕64の延出端部のレーザダイオード22よりも光ディスク12の周縁から遠くに配置されている。従って、ガルバノミラー装置32から反射鏡38に向かわせられたレーザ光の光軸108が反射鏡38とボイス・コイル・モータ20の出力軸20aとを結ぶ仮想線110よりも光ディスク12の周縁から遠くに配置されているので、図2の(B)に示す如く動作休止位置のスイングアーム部材66の第1の腕62は延出端部62bを光ディスク12の周縁に最も接近させている。
【0057】
この為にこの第3の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ60は光ディスク12の上面上の記録層12aに対するアクセス時間が短い。
またスイングアーム部材68の全体が光ディスク12の周縁よりも外方に配置されまでに要するスイングアーム部材68の回動距離が最短になるので、ボイス・コイル・モータ20の出力軸20aの回りのスイングアーム部材68の揺動動作に必要な回転角度範囲が狭くなり、ひいてはボイス・コイル・モータ20の磁気回路21(図1の(A)参照)を構成しているコイル20bやヨーク20cや磁石20d等の構成部材の寸法を小さくすることが出来、最終的にはスイングアーム式光ピックアップ60の外形寸法を小さくすることが出来る。
【0058】
この第3の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ60においてはさらに、第1の腕64に対して第2の腕66が90度よりも大の交差角度α(この実施の形態では略110度)で交差している。なおこの実施の形態でも交差角度αは、第2の腕66の延出端部のレーザダイオード22からリレイレンズ装置30を介して第1の腕64の基端部64aのガルバノミラー装置32へと入射するレーザ光の光軸106とガルバノミラー装置32から第1の腕64の延出端部64bの反射鏡38へと向かうよう反射されたレーザ光の光軸108との間の交差角度を採用している。
【0059】
従ってこの第3の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ60は、上述した如くアクセス時間が短かくなるよう配置されているにもかかわらず、光ディスク12の周縁からのスイングアーム部材68の第1の腕64の基端部64aの突出距離を増大させることがない。ひいては、第3の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ60は、円形状の光学的記録媒体の一種である光ディスク12に隣接して配置された時に光ディスク12との組み合わせの外形状を出来る限り小さくすることが出来る。
【0060】
また、上述した如き交差角度αを採用しているので、図2の(B)に示されている本願の発明の第3の実施の形態に従ったスイングアーム式光ピックアップ60のスイングアーム部材68の第1の腕64の基端部64aが光ディスク12の周縁から突出する距離は、図2の(A)に示されている本願の発明の第2の実施の形態に従ったスイングアーム部材76の第1の腕72の基端部72aが光ディスク12の周縁から突出する距離に比べると遥かに小さい。さらに、図2の(B)の第3の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ60は、図2の(A)の第2の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ70に比べると、円形状の光学的記録媒体の一種である光ディスク12に隣接して配置された時に光ディスク12との組み合わせの外形状が小さくなる。
【0061】
なお上述した種々の実施の形態のスイングアーム式光ピックアップ10,70,60は対物レンズと固体液浸レンズとの組み合わせ100を保持したスライダ102を使用した前述のニアー・フィールド記録の為の記録再生装置に使用されていたが、固体液浸レンズを使用せずに従来のCDやDVD等に適用される前述のファー・フィールド記録の為の記録再生装置にも本願の発明のスイングアーム式光ピックアップは適用することが出来る。
【0062】
また、本願の発明のスイングアーム式光ピックアップにおける光学系の構成は、上述した種々の実施の形態における光学系の構成に限られず、例えばホログラム等を使用した種々の構成であることが出来る。
【0063】
なお上述したこの発明の種々の実施の形態から明らかなようにこの発明に従ったスイングアーム式光ピックアップは以下のようにも表現することが出来る。
1.円形状の光学的記録媒体の周縁の周囲に配置された基端部及び基端部から光学的記録媒体の半径方向と交差する方向に延出した延出端部を有している第1の腕と、第1の腕の基端部から第1の腕の延出端部に向かう方向と交差する方向に第1の腕の基端部から延出した第2の腕と、を含んでおり、第1の腕の延出端部を光学的記録媒体の記録層に沿い光学的記録媒体の半径方向に往復動させるよう揺動するスイングアーム部材と;
スイングアーム部材に設けられ光源からの光ビームを第1の腕の延出端部まで導き上記延出端部から光学的記録媒体の記録層に照射するとともに上記記録層からの反射光を上記延出端部から反射光検知手段まで導く光学回路と;
を備えていて、
スイングアーム部材の第1の腕と第2の腕との交差角度が90度よりも大である、
ことを特徴とするスイングアーム式光ピックアップ。
【0064】
2.円形状の光学的記録媒体の周縁の周囲に配置された基端部及び基端部から光学的記録媒体の半径方向と交差する方向に延出した延出端部を有している第1の腕を含んでおり、第1の腕の延出端部を光学的記録媒体の記録層に沿い光学的記録媒体の半径方向に往復動させるよう回転軸の回りに揺動するスイングアーム部材と;
スイングアーム部材に設けられ光源からの光ビームを第1の腕の延出端部まで導き上記延出端部から光学的記録媒体の記録層に照射するとともに上記記録層からの反射光を上記延出端部から反射光検知手段まで導く光学回路と;
を備えていて、
スイングアーム部材の第1の腕の延出端部に導かれる第1の光ビームが、第1の腕の延出端部と上記回転軸とを結ぶ線に対して光学的記録媒体の中心から離れる側に位置している、
ことを特徴とするスイングアーム式光ピックアップ。
【0065】
3.円形状の光学的記録媒体の周縁の周囲に配置された基端部及び基端部から光学的記録媒体の半径方向と交差する方向に延出した延出端部を有している第1の腕と、第1の腕の延出端部を光学的記録媒体の記録層に沿い光学的記録媒体の半径方向に往復動させるよう回転軸の回りに揺動するスイングアーム部材と;
スイングアーム部材に設けられ光源からの光ビームを第1の腕の延出端部まで導き上記延出端部から光学的記録媒体の記録層に照射するとともに上記記録層からの反射光を上記延出端部から反射光検知手段まで導く光学回路と;
を備えていて、
スイングアーム部材が光学的記録媒体の周縁の外側に配置された時に、スイングアーム部材において上記延出端部が光学的記録媒体の周縁に最も接近して配置されている、
ことを特徴とするスイングアーム式光ピックアップ。
【0066】
4.スイングアーム部材の第2の腕が、スイングアーム部材の第1の腕の基端部から光学的記録媒体の周縁から遠ざかる方向に向かい延出している、ことを特徴とする上記1項に記載のスイングアーム式光ピックアップ。
【0067】
5.スイングアーム部材の第2の腕が、スイングアーム部材の第1の腕の基端部から光学的記録媒体の周縁に接近する方向に向かい延出している、ことを特徴とする上記1項に記載のスイングアーム式光ピックアップ。
【0068】
6.前記光源が第2の腕に設置されている、ことを特徴とする上記1項,4項,そして5項のいずれか1項に記載のスイングアーム式光ピックアップ。
7.第1の腕の前記延出端部には対物レンズが配置されている、ことを特徴とする上記1項1乃至6項のいずれか1項に記載のスイングアーム式光ピックアップ。
【0069】
【発明の効果】
以上詳述した如く、この発明に従ったスイングアーム式光ピックアップによれば、円形状の光学的記録媒体に対するアクセス速度を出来る限り速くすることが出来るとともに光学的記録媒体との組み合わせの外形状を出来る限り小さくすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は、本願の特許請求の範囲に記載の発明に関係している第1の実施の形態に従ったスイングアーム式光ピックアップを対応する光ディスクとともに概略的に示す平面図であり;そして、
(B)は、この発明には含まれないスイングアーム式光ピックアップを、(A)に示されたこの発明の第1の実施の形態に従ったスイングアーム式光ピックアップとの比較の為に、光ディスクとともに概略的に示す平面図である。
【図2】 (A)は、本願の特許請求の範囲に記載の発明とは無関係な第2の実施の形態に従ったスイングアーム式光ピックアップを対応する光ディスクとともに概略的に示す平面図であり;そして、
(B)は、本願の特許請求の範囲に記載の発明に関係している第3の実施の形態に従ったスイングアーム式光ピックアップを光ディスクとともに概略的に示す平面図である。
【符号の説明】
10 スイングアーム式光ピックアップ
12 光ディスク(光学的記録媒体)
14 第1の腕
14a 基端部
14b 延出端部
16 第2の腕
18 スイングアーム部材
22 レーザダイオード(光源)
24 コンデンサレンズ装置(光学回路)
26 ハーフプリズム組み立て体(光学回路)
28 モニタ用フォトディテクタ(光学回路)
30 リレイレンズ装置(光学回路)
32 ガルバミラー装置(光学回路)
34 ハーフプリズム(光学回路)
36 イメージレンズ装置(光学回路)
38 反射鏡(光学回路)
40 サーボ用フォトディテクタ(光学回路)
42 モニタ用フォトディテクタ(反射光検知手段)
60 スイングアーム式光ピックアップ
64 第1の腕
64a 基端部
64b 延出端部
66 第2の腕
68 スイングアーム部材
70 スイングアーム式光ピックアップ
74 第1の腕
74a 基端部
74b 延出端部
76 第2の腕
78 スイングアーム部材
α 交差角度
108 光軸
110 仮想線

Claims (6)

  1. 円形状の光学的記録媒体の周縁の周囲に配置された基端部及び基端部から光学的記録媒体の半径方向と交差する方向に延出した延出端部を有している第1の腕と、第1の腕の基端部から第1の腕の延出端部に向かう方向と交差するとともに光学的記録媒体の表面に沿った方向に第1の腕の基端部から延出した第2の腕と、を含んでおり、第1の腕の延出端部を光学的記録媒体の記録層に沿い光学的記録媒体の半径方向に往復動させるよう回転軸の回りに揺動するスイングアーム部材と;
    スイングアーム部材に設けられ光源からの光ビームを第1の腕の延出端部まで導き上記延出端部から光学的記録媒体の記録層に照射するとともに上記記録層からの反射光を上記延出端部から反射光検知手段まで導く光学回路と;
    を備えていて、
    スイングアーム部材の第1の腕と第2の腕との交差角度が90度よりも大である、
    ことを特徴とするスイングアーム式光ピックアップ。
  2. 前記第2の腕が前記光学的記録媒体の周縁から遠ざかる方向に向かい前記第1の腕の基端部から延出している、
    ことを特徴とする請求項1に記載のスイングアーム式光ピックアップ。
  3. 前記第2の腕が前記光学的記録媒体の周縁に接近する方向に向かい前記第1の腕の基端部から延出している、
    ことを特徴とする請求項1に記載のスイングアーム式光ピックアップ。
  4. 前記スイングアーム部材が前記光学的記録媒体の前記周縁の外側に配置された時に、前記スイングアーム部材において前記第1の腕の上記延出端部が前記光学的記録媒体の前記周縁に最も接近して配置されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスイングアーム式光ピックアップ。
  5. 前記光源が前記第2の腕に設置されており、前記光源からの光ビームが前記光学回路により前記第1の腕の基端部を介して前記第1の腕の延出端部まで導かれている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスイングアーム式光ピックアップ。
  6. スイングアーム部材の第1の腕の延出端部に導かれる光ビームが、第1の腕の延出端部と上記回転軸とを結ぶ線に対して光学的記録媒体の中心から離れる側に位置している、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスイングアーム式光ピックアップ。
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