JP3803408B2 - 平面アンテナ - Google Patents
平面アンテナ Download PDFInfo
- Publication number
- JP3803408B2 JP3803408B2 JP30541595A JP30541595A JP3803408B2 JP 3803408 B2 JP3803408 B2 JP 3803408B2 JP 30541595 A JP30541595 A JP 30541595A JP 30541595 A JP30541595 A JP 30541595A JP 3803408 B2 JP3803408 B2 JP 3803408B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- elastomer
- protective
- noise amplifier
- low noise
- electrode portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Waveguide Aerials (AREA)
- Details Of Aerials (AREA)
- Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は人工衛星等からの電波を受信する通信システムに用いられる平面アンテナに関し、特に、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)等に用いられるマイクロストリップアンテナの一種である平面アンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、船舶や乗用車等において現在位置を確認或いは測定する方法としてGPSが注目を集めていた。GPSは比較的簡便で小型の装置で正確な位置を常時測定できまた地球上の任意の位置で測定が可能であるのでその利便性から一般にも使用されていた。このGPSにおける受信アンテナとしてはマイクロストリップアンテナの一種である平面アンテナが用いられていた。
【0003】
図5は従来の平面アンテナの構造を示す要部断面側面図である。図5において、Eは従来の平面アンテナ、放射電極部1は、電波を受信する一電極をなし、板状に形成され給電点から回路への電気的接続をするための給電ピン(図示せず)を挿入するスルーホール(図示せず)が穿孔され後述するセラミック誘電体3上に印刷、メッキ、蒸着等の方法で積層され銀、銀−パラジウム、金、銅等からなる。接地電極部2は、放射電極部1とともに電波を受信する作用を行い、放射電極部1と同様の方法でセラミック誘電体3の下面に積層される。セラミック誘電体3は、受信感度と受信に必要な寸法のバランスが取れており、比誘電率が2〜95の材料、例えば、Mg−Si系(比誘電率7〜9、焼成温度800℃〜900℃)のセラミック誘電体材料等が用いられ放射電極部1及び接地電極部2と一体に焼成される。ローノイズアンプ基板部4bは、後述するフィルター部11やローノイズアンプ部12を実装し支持する作用を行い、接地電極部2の下面に配設されプリント基板等からなる。フィルター部11は、放射電極部1及び接地電極部2で受信した信号のノイズを除去する作用を行い、ローノイズアンプ基板部4b上に配設され誘電体フィルタからなる。ローノイズアンプ部12は、放射電極部1及び接地電極部2で受信した信号を増幅する作用を行い、回路素子からなる。伝送部6は、ローノイズアンプ部12で増幅された受信信号を接続された装置(図示せず)に伝送する作用を行い、同軸ケーブルからなる。上部キャビネット13は、セラミック誘電体3やローノイズアンプ基板部4bを外力から保護し防水する作用を行い、セラミック誘電体3やローノイズアンプ基板部4bに覆設され合成樹脂等からなる。Oリング14は、上部キャビネット13及び後述する下部キャビネット15を密閉して防水作用を行い、上部キャビネット13及び下部キャビネット15のそれぞれの端面に圧接して配設されシリコン系のゴムからなる。下部キャビネット15は、上部キャビネット13とともに内部を保護し防水する作用を行い、上部キャビネット13に対向して配設され合成樹脂等からなる。
【0004】
以上のように構成された従来の平面アンテナについて、以下その製造方法を説明する。まず、Mg−Si系のセラミック誘電体を円板状、方形状、長方形状に仮成形した後に、上面及び下面に銀−パラジウム或いは銀のペーストを塗布し800〜900℃の温度で焼成した。次に、放射電極部1にスルーホールを穿孔し給電ピンを挿着した。次に、ローノイズアンプ部12及びフィルター部11を実装したローノイズアンプ基板部4bを接地電極部2の下面に配設し放射電極部1、接地電極部2及び伝送部6と配線した。次に、上部キャビネット13及び下部キャビネット15をOリング14を介して接合しセラミック誘電体3及びローノイズアンプ基板部4bを被覆した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の平面アンテナでは、上部キャビネットや下部キャビネットが剛性の高い材料で形成されるので外部から打撃力が加わると永久変形を生じ内部の各素子を破壊したり或いは圧迫し機能を喪失させるという問題点を有していた。また、上部キャビネットや下部キャビネット内に防水機構を設けねばならずまたOリング等も設置せねばならないので形状が大型となり小型化が困難であるという問題点を有していた。また、防水性を向上させ気密性を高めるためには上部キャビネットや下部キャビネットの寸法精度を向上させる必要があるので金型の設計等の多数の試作をせねばならず製造工程に多大の手間がかかり生産性に劣るという問題点を有していた。また、射出成形等の上部キャビネットや下部キャビネットの成形方法では寸法精度にばらつきが生じ製造歩留りが低下しまた各製品毎に耐水性の試験をせねばならず生産性や量産性に劣るという問題点を有していた。さらに、防水機構等を設けねばならないので放射電極部や接地電極部或いはセラミック誘電体のための十分な空間を用意し難く電波の受信感度を向上し難いという問題点を有していた。
【0006】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、衝撃力に対する抵抗力が高く耐久性に優れ、かつ、小型化が可能であり構成部品数を減少させ製造工程を簡素化し生産性や量産性に優れるとともに耐水性が向上し電波の受信感度を高めることのできる平面アンテナの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明は、放射電極部、接地電極部、セラミック誘電体、及び、ローノイズアンプ基板部等の内部素子を一体に被覆した不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる保護被膜部であって、200〜10000kg/cm2の曲げ弾性率を有する不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる保護内層被膜部と、前記保護内層被膜部の外表面に被覆され10〜200kg/cm2の曲げ弾性率を有する不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる保護外層被膜部を備え、前記保護内層皮膜部の曲げ弾性率は前記保護外層皮膜部の曲げ弾性率より高い構成を有するものである。
【0008】
これにより、外部からの衝撃力に対する抵抗力が高く寸法を小型化できまた内部素子を保護被膜部で一体に被覆するだけで外壁の製造を完了し製造工程が簡素化でき生産性や量産性が高いとともに耐水性に極めて優れ漏水等の心配がなく耐久性が向上し、かつ、電波の受信性能を高めることの可能な平面アンテナが得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、放射電極部と接地電極部の間に挟持されたセラミック誘電体と、接地電極部の下面に配設されローノイズアンプ部を実装したローノイズアンプ基板部と、を備えた平面アンテナであって、放射電極部、接地電極部、セラミック誘電体、及び、ローノイズアンプ基板部を一体に被覆した不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、乃至、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる保護被膜部を備え、保護被膜部が200〜10000kg/cm2の曲げ弾性率を有する不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる保護内層被膜部と、前記保護内層被膜部の外表面に被覆され10〜200kg/cm2の曲げ弾性率を有する不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる保護外層被膜部を備え、前記保護内層皮膜部の曲げ弾性率は前記保護外層皮膜部の曲げ弾性率より高い構成としたものであり、保護被膜部が適度な弾性を有し外部から衝撃力が打撃された場合この衝撃力を弾性変形により吸収し永久変形が生じ難く耐衝撃性が高い。また、保護被膜部が一体に形成されるので漏水し難く耐水性が向上できるとともに製造工程を簡素化し均一で高い耐水性を有する高性能な製品を高製造歩留りで生産できる。また、保護被膜部が内部素子に密着して膜状に形成されるので形状を小型化できる。さらに、放射電極部や接地電極部或いはセラミック誘電体の表面積を大きくでき電波の受信感度を向上させることができる。また、保護内層被膜部の曲げ弾性率が200kg/cm2未満になるにつれ外部からの応力に対して内部のアンテナ、回路部を十分に保護できなく傾向となり好ましくない。曲げ弾性率が10000kg/cm2を越えるにつれ一体成形時の圧力、温度が高くなり回路部の信頼性に良くない傾向となり好ましくない。保護外層被膜部の曲げ弾性率が10kg/cm2未満及び200kg/cm2を越えるにつれ外力が加わった場合の保護内層被膜部での応力吸収能が低下し保護内層被膜部や内部素子へ応力が伝達され好ましくない。弾性変形の容易な保護外層被膜部において外部から加えられた応力を吸収し剛性の高い保護内層被膜部において内部の素子を強固、確実に保護できる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、放射電極部と接地電極部の間に挟持されたセラミック誘電体と、接地電極部の下面に配設されローノイズアンプ部を実装したローノイズアンプ基板部と、を備えた平面アンテナであって、放射電極部、接地電極部、セラミック誘電体、及び、ローノイズアンプ基板部を一体に被覆した保護被膜部を備え、前記保護皮膜部は保護内層皮膜部と保護外層皮膜部とからなり、前記保護内層被膜部は、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、及び、シリコン系樹脂の内いずれか1の耐湿耐熱耐衝撃性の合成樹脂からなり、一方、前記保護外層被膜部は、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる構成としたので、保護外層被膜部において保護被膜部に加わった応力を弾性変形により吸収することができる。保護内層被膜部が耐湿性、耐熱性、耐衝撃性に優れるので耐久性が向上する。
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図4を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は第1実施の形態における平面アンテナの要部断面側面図を示す。図1において、Aは第1実施の形態における平面アンテナである。放射電極部1、接地電極部2、セラミック誘電体3、伝送部6は従来例と同様のものであり同一の符号を付けて説明を省略する。ローノイズアンプ基板部4aは、後述するローノイズアンプ部5を実装し支持する作用を行い、接地電極部2の下面に配設されセラミック誘電体3と同様の比誘電率7〜9のMg−Si系のセラミック誘電体からなりフィルターの機能を有したフィルターパターンを有するフィルター部(図示せず)やローノイズアンプの回路の一部を構成するコンデンサやインダクタ等の受動素子の機能を備えた回路パターン部(図示せず)が積層して多層に形成され放射電極部1及び接地電極部2とは給電ピン(図示せず)で配線されている。ローノイズアンプ部5は、受信した電波を増幅する作用を行い、回路パターン部に配線されバイポーラトランジスタ、FET、HEMT、MMIC等の回路素子からなる。保護被膜部7は、セラミック誘電体3やローノイズアンプ基板部4aを水や外力或いは熱から防護する作用を行い、セラミック誘電体3やローノイズアンプ基板部4aを一体に被覆して形成され不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる。
【0014】
以上のように本実施の形態1によれば、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、乃至、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなり外周面全体を被覆した保護被膜部7を設けたので、外部からの衝撃力が保護被膜部7に加わった場合保護被膜部7が弾性変形されその衝撃力を吸収することができ耐衝撃性が著しく向上する。また、製造工程を簡略化し耐水試験等をする必要がなく生産性や量産性が向上する。また、各構成が保護被膜部7で完全に密閉されており耐水性が高く耐久性に優れる。また、小型化や軽量化が可能で搬送性が高くまた乗用車等に搭載した際美観が向上し利便性が高い。さらに、放射電極部1や接地電極部2或いはセラミック誘電体3の表面積を大きくし大型化することが可能で電波の受信感度を向上させ信頼性を高めることができる。
【0015】
(実施の形態2)
図2は第2実施の形態における平面アンテナの要部断面側面図を示す。図2において、Bは第2実施の形態における平面アンテナである。放射電極部1、接地電極部2、セラミック誘電体3、ローノイズアンプ基板部4a、ローノイズアンプ部5、伝送部6、保護被膜部7は第1実施の形態と同様のものであり同一の符号を付けて説明を省略する。空隙部8は、保護被膜部7を薄肉化し各内部素子に保護被膜部7を被覆する際に生じる応力を防止する作用を行い、セラミック誘電体3及びローノイズアンプ基板部4a等のそれぞれ略中央部に形成される。
【0016】
以上のように構成された第2実施の形態における平面アンテナBについて、以下その製造方法を説明する。まず、Mg−Si系等のセラミック誘電体3原料を円盤状、方形状、長方形状等に仮成形した後に加熱、焼成してセラミック誘電体3を成形した。次に、このセラミック誘電体3の上下面に銀、銀−パラジウム、金、銀等の電極材料を印刷、メッキ、蒸着等の方法で形成した。特に印刷が簡便な工法であるので好適に用いられた。放射電極部1には給電点から回路へ電気的接続をするための給電ピン(図示せず)を挿入するスルーホール(図示せず)が穿孔された。次に、Mg−Si系セラミック誘電体をシート状に成形しフィルターの機能を有するフィルターパターンからなるフィルター部11とローノイズアンプの回路の一部を形成する回路パターン部の受動素子や電極層を積層し圧着した。このシート状物をセラミック誘電体3の接地電極2の下面に配設し焼成してフィルター部11や回路パターン部が一体に成形されたローノイズアンプ基板部4aを形成した。次に、回路パターン部にバイポーラトランジスタ、FET、HEMT、MMIC等からなるローノイズアンプ部5を配設した。次に、伝送部6を回路パターン部に接続した。次に、セラミック誘電体3及びローノイズアンプ基板部4bに不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内1種或いは2種以上の混合物を成形加工機により空隙部8を設けるとともに被覆し保護被膜部7を形成した。
【0017】
以上のように第2実施の形態によれば保護被膜部7と放射電極部1やローノイズアンプ部5等の内部素子との間に空隙部8を設けたので、第1実施の形態で挙げた効果の他に保護被膜部7の肉厚を薄くでき保護被膜部7の使用原料を減少させ生産性や量産性を向上できる。また、内部素子を保護被膜部7によって完全に密閉しないので保護被膜部7形成時に生じる保護被膜部7の収縮によって生じる応力が内部素子にかからず受信機能の経時劣化等が生じ難く耐久性が著しく向上する。
【0018】
(実施の形態3)
図3は第3実施の形態における平面アンテナの要部断面側面図を示す。図3において、Cは第3実施の形態における平面アンテナである。放射電極部1、接地電極部2、セラミック誘電体3、ローノイズアンプ基板部4a、ローノイズアンプ部5、伝送部6は第1実施の形態と同様のものであり同一の符号を付けて説明を省略する。保護内層被膜部9aは、内部素子を保護する作用を有し、内部素子に直接被覆され200〜10000kg/cm2の曲げ弾性率を有し不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる。保護外層被膜部10aは、平面アンテナCに加わった外部からの衝撃力を吸収し内部素子を保護する作用を行い、保護内層被膜部9aの外表面全体に被覆され10〜200kg/cm2の曲げ弾性率を有し不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる。保護被膜部7は保護内層被膜部9aと保護外層被膜部10aからなる。
【0019】
以上のように第3実施の形態によれば曲げ弾性率の高い保護内層被膜部9aと曲げ弾性率の低い保護外層被膜部10aとを設けたので、第1実施の形態で挙げた効果の他に外部の衝撃力を吸収する柔軟性と同時に内部素子を強固に保護する堅牢性の両特性を兼ね備えており衝撃力や静的な荷重等の種々の外的阻害作用に対抗することができ保護作用が極めて高い。
【0020】
(実施の形態4)
図4は第4実施の形態における平面アンテナの要部断面側面図を示す。図4において、Dは第4実施の形態における平面アンテナである。放射電極部1、接地電極部2、セラミック誘電体3、ローノイズアンプ基板部4a、ローノイズアンプ部5、伝送部6は第1実施の形態と同様のものであり同一の符号を付けて説明を省略する。保護内層被膜部9bは、内部素子を保護する作用を有し、内部素子に直接被覆されエポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、及び、シリコン系樹脂の内いずれか1の耐湿耐熱耐衝撃性の合成樹脂からなる。保護外層被膜部10bは、平面アンテナDに加わった外部からの衝撃力を吸収し内部素子を保護する作用を行い、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる。保護被膜部7は保護内層被膜部9bと保護外層被膜部10bからなる。
【0021】
以上のように第4実施の形態によれば耐湿性、耐熱性、耐衝撃性の高い保護内層被膜部9bと曲げ弾性率の低い保護外層被膜部10bとを設けたので、第1実施の形態で挙げた効果の他に保護外層被膜部10bにおいて外力を弾性変形により吸収するとともに保護内層被膜部9bにおいて耐水性や耐熱性あるいは力学的強度も向上させることができるので野外に装着されても多様な環境に対する抵抗力が高く耐久性が著しく高い。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本発明の平面アンテナによれば、保護被膜部をエラストマーで形成するので外力が加えられても弾性変形によりその外力のエネルギーを吸収し衝撃力に対する抵抗力が高く耐衝撃性に優れ耐久性が向上する。また、保護被膜部の内壁面に空隙部を設けることにより保護被膜部を薄肉化することが可能で保護被膜部の形成に要する合成樹脂の量を低減でき生産性や量産性に優れるとともに、放射電極部やローノイズアンプ部等の内部素子に保護被膜部の収縮等による応力がかかることを防止でき受信性能の経時劣化が少なく信頼性に優れる。また、保護被膜部が保護内層被膜部と保護外層被膜部の2層で形成されるので外力の吸収能と強固な保護内層被膜部による保護作用がそれぞれ並立して内部素子を保護し多様な環境においても内部素子の劣化が少なく耐久性が著しく向上し信頼性が高い。また、構成部品を少なくでき製造工程を簡略化できるので生産性や量産性に優れる。また、保護被膜部を均一に量産できるとともに保護被膜部が他の機能部品を一体に被覆し密閉しているので耐水性が著しく向上する。また、保護被膜部が他の機能部品に被覆できるので平面アンテナ全体の寸法を小型化でき狭い空間に搭載でき利便性や美観が向上する。さらに、平面アンテナを小型化できるので放射電極部や接地電極部或いはセラミック誘電体を相対的に大きくでき電波の受信感度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態における平面アンテナの要部断面側面図
【図2】第2実施の形態における平面アンテナの要部断面側面図
【図3】第3実施の形態における平面アンテナの要部断面側面図
【図4】第4実施の形態における平面アンテナの要部断面側面図
【図5】従来の平面アンテナの構造を示す要部断面側面図
【符号の説明】
A、B、C、D、E 平面アンテナ
1 放射電極部
2 接地電極部
3 セラミック誘電体
4a、4b ローノイズアンプ基板部
5 ローノイズアンプ部
6 伝送部
7 保護被膜部
8 空隙部
9a、9b 保護内層被膜部
10a、10b 保護外層被膜部
11 フィルター部
12 ローノイズアンプ部
13 上部キャビネット
14 Oリング
15 下部キャビネット
Claims (2)
- 放射電極部と接地電極部の間に挟持されたセラミック誘電体と、前記接地電極部の下面に配設されローノイズアンプ部を実装したローノイズアンプ基板部と、を備えた平面アンテナであって、前記放射電極部、前記接地電極部、前記セラミック誘電体、及び、前記ローノイズアンプ基板部を一体に被覆した不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる保護被膜部を備え、前記保護被膜部が、200〜10000kg/cm2の曲げ弾性率を有する不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる保護内層被膜部と、前記保護内層被膜部の外表面に被覆され10〜200kg/cm2の曲げ弾性率を有する不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなる保護外層被膜部を備え、前記保護内層皮膜部の曲げ弾性率は前記保護外層皮膜部の曲げ弾性率より高いことを特徴とする平面アンテナ。
- 放射電極部と接地電極部の間に挟持されたセラミック誘電体と、前記接地電極部の下面に配設されローノイズアンプ部を実装したローノイズアンプ基板部と、を備えた平面アンテナであって、前記放射電極部、前記接地電極部、前記セラミック誘電体、及び、前記ローノイズアンプ基板部を一体に被覆した保護被膜部を備え、前記保護皮膜部は保護内層皮膜部と保護外層皮膜部とからなり、前記保護内層被膜部は、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、及び、シリコン系樹脂の内いずれか1の耐湿耐熱耐衝撃性の合成樹脂からなり、一方、前記保護外層被膜部は、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン系合成ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、オレフィン系エラストマー、及び、スチレン系エラストマーの内いずれか1以上からなることを特徴とする平面アンテナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30541595A JP3803408B2 (ja) | 1995-11-24 | 1995-11-24 | 平面アンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30541595A JP3803408B2 (ja) | 1995-11-24 | 1995-11-24 | 平面アンテナ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09148833A JPH09148833A (ja) | 1997-06-06 |
JP3803408B2 true JP3803408B2 (ja) | 2006-08-02 |
Family
ID=17944865
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30541595A Expired - Fee Related JP3803408B2 (ja) | 1995-11-24 | 1995-11-24 | 平面アンテナ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3803408B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3728962B2 (ja) * | 1999-01-22 | 2005-12-21 | ミツミ電機株式会社 | 防水アンテナ |
CN100454661C (zh) * | 2001-07-31 | 2009-01-21 | 日立麦克赛尔株式会社 | 平面天线及其制造方法 |
JP4719719B2 (ja) * | 2007-06-22 | 2011-07-06 | 原田工業株式会社 | アンテナ素子の接続部の防水接続構造 |
JP2009290671A (ja) * | 2008-05-30 | 2009-12-10 | Kojima Press Industry Co Ltd | 車載用防水型アンテナ装置 |
JP2010041625A (ja) * | 2008-08-07 | 2010-02-18 | Kojima Press Industry Co Ltd | 車載用防水型アンテナ装置及びその防水モールディング方法 |
JP5564953B2 (ja) * | 2010-01-12 | 2014-08-06 | カシオ計算機株式会社 | アンテナ装置および電子機器 |
US9163974B1 (en) * | 2014-12-11 | 2015-10-20 | Enevo Oy | Wireless gauge apparatus and manufacturing method thereof |
KR101872488B1 (ko) | 2017-01-20 | 2018-06-28 | 이용하 | 내충격성 세라믹 안테나 및 그 제조방법 |
-
1995
- 1995-11-24 JP JP30541595A patent/JP3803408B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09148833A (ja) | 1997-06-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6600103B1 (en) | Housing for an electronic device in microwave technology | |
US8385028B2 (en) | Galvanic isolator | |
EP1102347B1 (en) | Integrated antenna ground plate and EMC shield structure | |
US8103025B2 (en) | Surface mountable transducer system | |
US8169041B2 (en) | MEMS package and method for the production thereof | |
EP1699109A2 (en) | Antenna device | |
US20100109103A1 (en) | Mems package | |
US20070114889A1 (en) | Chip level packaging for wireless surface acoustic wave sensor | |
PL209935B1 (pl) | Układ czujnika na bazie krzemu do mikrofonu | |
WO2007049376A1 (ja) | 高周波モジュール | |
JP3803408B2 (ja) | 平面アンテナ | |
EP2186352B1 (en) | Condenser microphone using the ceramic package whose inside is encompassed by metal or conductive materials | |
JP2004519916A (ja) | モジュール及び電子デバイス | |
CN212991092U (zh) | 封装模组、模组载板和电子设备 | |
US6313514B1 (en) | Pressure sensor component | |
JP2002217422A (ja) | 半導体物理量センサ | |
JP3330893B2 (ja) | 金属筐体に囲まれた電子部品の放熱構造 | |
CN115315803A (zh) | 半导体装置 | |
CN109804264A (zh) | 具有屏蔽器件的雷达装置 | |
JPH0834278B2 (ja) | 半導体チップキャリヤー装置 | |
EP2956997B1 (en) | Load spreading interposer | |
JP3556166B2 (ja) | 圧力センサ | |
JP2005039330A (ja) | アンテナ装置 | |
US7151503B2 (en) | Antenna unit | |
JP3261933B2 (ja) | Gps受信装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20031216 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040120 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20050620 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060323 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060508 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |