JP3803198B2 - ポリエステルの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明はポリエステルの製造方法に関し、さらに詳しくは、ポリエステルを効率よく経済的に製造するにあたり、耐熱性、色相などの品質に優れたポリエステルの製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来からポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルはボトルなどの成形品、繊維、フィルム、シートなどの素材として広く用いられている。
【0003】
このようなポリエステルは、通常ジカルボン酸とジヒドロキシ化合物とをエステル化するエステル化工程と、重縮合触媒の存在下で液相重縮合する重縮合工程とを含む工程によって製造される。この重縮合工程では、単に重縮合触媒を添加しただけでは、重合速度、品質などの面で充分でないため、重縮合触媒が溶解した状態で添加することが重要である。たとえば、重縮合触媒として二酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム化合物を用いる場合には、アルカリや酸などを存在させて、エチレングリコールなどに溶解させてから、エステル化工程の後の液相重縮合工程に供給するなどの方法が取られている。しかしながら、たとえばテトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどのアルカリ、シュウ酸などの酸で溶解させた場合、得られたポリエステルの品質は、耐熱性、透明性、色相などの面で、まだ向上の余地があった。
【0004】
また、この重縮合工程では、エチレングリコールなどのジヒドロキシ化合物を系外に留去させながら重縮合反応が行われる。また重縮合工程に添加された重縮合触媒の60〜70%は、このジヒドロキシ化合物とともに留出物として系外に留去する。
【0005】
このような重縮合工程から留出される留出物は、ジヒドロキシ化合物および重縮合触媒を含んでいるため、留出物を重縮合工程に供給すると、ジヒドロキシ化合物および重縮合触媒を有効に活用することができるが、また、この留出物を重縮合工程に供給すると、重縮合時にジエチレングリコールが副生し、このため得られるポリエステルの耐熱性が低下したり、色相が悪化したりするなどの欠点があった。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術における問題点を解決しようとするものであって、ポリエステル製造用原料および重縮合触媒を有効に利用することができ、かつポリエステルの品質を低下させることがないポリエステルの製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】
本発明に係るポリエステルの製造方法は、ジカルボン酸とジヒドロキシ化合物とからなるスラリーをエステル化工程に供給してエステル化物を製造した後、重縮合工程により該エステル化物の重縮合を行ないポリエステルを製造するに際して、
(i)テレフタル酸、イソフタル酸、およびフタル酸から選ばれるジカルボン酸と、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールから選ばれるジヒドロキシ化合物とを含むスラリーに塩基性化合物を添加すること、
(ii)重縮合工程から回収されたジヒドロキシ化合物と重縮合触媒とを含む留出物をエステル化工程に供給すること、
(iii)酸性化合物により溶解した重縮合触媒をエステル化工程に供給するとともに、
スラリー中のジヒドロキシ化合物とジカルボン酸のモル比(ジヒドロキシ化合物/ジカルボン酸)が1.0〜1.5であり、
かつ前記塩基性化合物をジカルボン酸とジヒドロキシ化合物との合計100重量部に対して、1×10-7〜10重量部の量で添加する
ことを特徴としている。
【0008】
前記スラリー中のジヒドロキシ化合物とジカルボン酸とのモル比(ジヒドロキシ化合物/ジカルボン酸)は1.0〜1.5であり、塩基性化合物はジカルボン酸とジヒドロキシ化合物との合計100重量部に対して、1×10-7〜10重量部の量で添加される。
【0009】
重縮合工程から回収されたジヒドロキシ化合物と重縮合触媒とを含む留出物は、エステル化率が85%以上進行したエステル化工程に添加されることが好ましい。
【0010】
上記留出物は、(a)蒸留工程、(b)解重合工程、(c)脱色工程により処理した後、エステル化工程に供給することが好ましい。
さらにまた、(iii)酸性化合物により溶解した重縮合触媒は、エステル化率が85%以上進行したエステル化工程に添加されることが好ましい。
【0011】
本発明で使用される重縮合触媒は、二酸化ゲルマニウムであることが好ましい。
【0012】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るポリエステルの製造方法について具体的に説明する。
本発明では、ジカルボン酸とジヒドロキシ化合物とのスラリーをエステル化工程に供給してエステル化したのち、重縮合工程により液相重縮合してポリエステルを製造する際に、スラリーに塩基性化合物を添加し、重縮合工程で回収した留出物および重縮合触媒をエステル化工程に供給している。このようなポリエステルの製造は、通常連続方式で行われる。図1に本発明に係るポリエステルの製造方法の概略工程図を示す。
【0013】
ジカルボン酸とジヒドロキシ化合物とを含むスラリー
まず本発明では、ジカルボン酸とジヒドロキシ化合物とからなるスラリーを調製する。
【0014】
ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸が用いられる。また、これらのエステル誘導体を用いることもできる。
【0015】
ジヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールが用いられる。また、これらのエステル誘導体を用いることもできる。
【0016】
ジヒドロキシ化合物とジカルボン酸とのモル比(ジヒドロキシ化合物/ジカルボン酸)は、1.0〜1.5、好ましくは1.02〜1.3であることが望ましい。
【0017】
本発明では、上記ジカルボン酸とジヒドロキシ化合物とのスラリーに塩基性化合物が添加される。
塩基性化合物として、具体的には、エチルアミン、プロピルアミン、i-プロピルアミン、ブチルアミン等の第1級アミン、
ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ-i-プロピルアミン、ジブチルアミン、モルホリンなどの第2級アミン、
トリエチルアミン、トリ-n-ブチルアミン、ベンジルジメチルアミン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリンなどの第3級アミン、
水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラ-n-ブチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラ-n-ブチルアンモニウム、水酸化トリメチルベンジルアンモニウムなどの水酸化第4級アンモニウム、
およびアンモニア、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0018】
このような塩基性化合物は、ジカルボン酸とジヒドロキシ化合物との合計100重量部に対して、1×10-7〜10重量部、好ましくは1×10-6〜1重量部、さらに好ましくは、5×10-6〜0.5重量部の量で添加されていることが好ましい。
【0019】
また、本発明で使用するスラリーは、たとえばベンゾイル安息香酸、ジフェニルスルホンモノカルボン酸、ステアリン酸、メトキシポリエチレングリコール、フェノキシポリエチレングリコールなどの単官能化合物、トリメシン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの多官能性化合物等の他の化合物を含有していてもよい。
【0020】
これら他の化合物は、ジカルボン酸とジヒドロキシ化合物との合計量に対して0.01〜20モル%、好ましくは0.05〜10モル%の量で添加されていることが望ましい。
【0021】
本発明では、このようなジカルボン酸とジヒドロキシ化合物とを含むスラリーを連続的にエステル化工程に供給する。
[エステル化工程]
エステル化工程では、上記スラリー中のジカルボン酸とジヒドロキシ化合物とをエステル化反応させる。このとき、重縮合工程から回収された留出物および酸性化合物により溶解した重縮合触媒が供給される。
【0022】
重縮合工程から回収された留出物
重縮合工程から回収された留出物は、未反応のジヒドロキシ化合物、重縮合触媒、水およびオリゴマーを含んでいる。オリゴマーとしては、ジヒドロキシ化合物とジカルボン酸との環状3量体、ビス-β-ヒドロキシエチルテレフタレートなどのエステル化物またはその低重合体などが挙げられる。これらのオリゴマーの中には、不溶性のものがあり、その大部分はジヒドロキシ化合物とジカルボン酸との環状3量体である。
【0023】
このような留出物は、80〜95重量%が未反応のジヒドロキシ化合物である。
本発明では、重縮合工程から回収された留出物を下記の(a)蒸留工程、(b)解重合工程、(c)脱色工程により処理した後、エステル化工程に供給することが望ましい。
【0024】
留出物の処理は、(a),(b),(c)の順に処理されることが好ましい。また、このような留出物の処理では、(d)除鉄工程を含んでもよく、この場合は、(a),(b),(c),(d)の順に行われることが望ましい。さらにまた、このような留出物の処理では、(e)濾過工程を含んでもよく、この場合は、(b)解重合工程の後に(e)濾過工程が行われることが望ましい。
【0025】
蒸留工程(a)では、留出物中の水分および低温留分などを除去する。
留出物の蒸留は、ジヒドロキシ化合物の沸点以下の条件下に行われることが好ましく、具体的には、20〜600mmHg、好ましくは50〜150mmHgの圧力下、100〜200℃、好ましくは120〜170℃の温度で行うことが望ましい。
【0026】
この蒸留工程(a)を経た留出物の水分量は、1.0重量%以下、好ましくは0.5重量%であることが望ましい。
蒸留工程(a)を経た留出物は、水分、低温留分などの不純物が除去されているので、蒸留工程(a)を経ていない留出物に比べて、後に行われる脱色工程(c)、除鉄工程(d)において負荷が軽減され、破過時間が長くなるという効果がある。
【0027】
解重合工程(b)では、留出物中の不溶性オリゴマーを解重合させる。
留出物中に存在する不溶性オリゴマーは、ジヒドロキシ化合物が過剰に共存する状態で加熱することによって、留出物中に溶解する化合物、例えばビスヒドロキシエチルテレフタレートに解重合する。
【0028】
この解重合は、留出物を、減圧下、大気圧下または加圧下に、100〜180℃好ましくは、130〜170℃の温度に、10分〜5時間好ましくは30分〜4時間さらに好ましくは1時間〜4時間保持することによって行うことができる。このような解重合は、蒸留塔を用いて行うこともできる。
【0029】
解重合工程(b)を経て得られた留出物中の不溶性オリゴマー含有量は、0.2重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%となっていることが望ましい。
【0030】
この解重合工程(b)を経た留出物(解重合液)は、不溶性オリゴマーの含有量が少ないので、処理工程としての濾過工程を省略することが可能であり、濾過工程(e)を経ずに(c)脱色工程を行っても、閉塞を生じることなく脱色工程を行うことができる。また濾過工程(e)を行う場合であっても、加圧濾過機、真空濾過機などの大型の濾過装置を必要とせず、カートリッジフィルター、ストレーナーなどの簡便な濾過器を用いて残存する不溶性オリゴマーを濾過・除去することが可能である。このため、濾過時間の短縮化および濾過設備の簡素化することが可能であり、さらに使用するフィルターの寿命を長くすることができる。
【0031】
脱色工程(c)では、解重合工程を経た留出物(解重合液)と活性炭とを接触させて留出物中の着色物を除去する。
留出物と活性炭との接触は、50〜100℃、好ましくは70〜90℃の温度で、0.1〜6.0hr-1、好ましくは0.167〜4.0hr-1、さらに好ましくは0.20〜2.0hr-1の空塔速度で行うことが望ましい。
【0032】
この脱色工程(c)では、処理後の留出物の透過率(T380)を97%以上、好ましくは98%以上とすることが望ましい。留出物の透過率(T380)を97%以上とすると、得られるポリエステルの品質、特に色相が低下することがない。なお、透過率(T380)は、波長380nmの光の透過率であり、下記のように測定される。
【0033】
分光光度計(日立製作所製U-1100)を用い、10mmの石英セルに処理後の留出物を入れ、対照液として蒸留水を用いて、波長380nmで透過率を測定する。
このような脱色工程(c)では、留出物中の重縮合触媒の量をほとんど低減させることなく留出物中の着色物を除去することができる。
【0034】
本発明では、上記のような処理工程(a)〜(c)の次工程として、除鉄工程(d)を加えることができる。留出物中には鉄分が含有されていることがあり、この鉄分を除鉄工程(d)において除去する。除鉄工程(d)では、留出物とイオン交換樹脂を接触させる。イオン交換樹脂としては、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂、および両性イオン交換樹脂が挙げられ、これらのうちでも陽イオン交換樹脂、特に強酸性陽イオン交換樹脂が好ましい。
【0035】
留出物とイオン交換樹脂との接触は、50〜100℃、好ましくは70〜90℃の温度で、0.1〜6.0hr-1、好ましくは0.167〜4.0hr-1、さらに好ましくは0. 20〜2.0hr-1の空塔速度で行うことが望ましい。
【0036】
この除鉄工程を経た留出物は、鉄分の含有量が2ppm以下、好ましくは0.5ppm以下であることが望ましい。除鉄工程で留出物中の鉄分を除去すると、得られるポリエステルの色相を低下させることがない。
【0037】
以上の処理を行い精製された留出物中のジヒドロキシ化合物含量は、96.0〜99.0重量%、好ましくは96.5〜98.5重量%であることが望ましい。また、留出物の水分量は、0.5重量%以下であることが好ましい。
【0038】
本発明では、以上の処理工程により精製された留出物を、前記のエステル化反応工程に供給して再利用する。エステル化効率が85%以上進行したエステル化工程に添加されることが好ましい。
【0039】
酸性化合物により溶解した重縮合触媒
また、本発明では、酸性化合物により溶解した重縮合触媒がエステル化工程に供給される。
【0040】
重縮合触媒としては、二酸化ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウム-n-ブトキシドなどのゲルマニウム化合物、三酸化アンチモン、酢酸アンチモンなどのアンチモン触媒およびチタニウムテトラブトキシドなどのチタン触媒が用いられるが、これらの中でも、ゲルマニウム化合物、特に二酸化ゲルマニウムが好ましい。
【0041】
酸性化合物としては有機酸が好ましく、具体的には、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、グリコール酸、乳酸、グルタル酸などが挙げられる。これらのうち、シュウ酸、酒石酸が溶解性の面で特に好ましい。
【0042】
重縮合触媒を溶解させる溶媒としては、グリコール類、水とグリコール類との混合溶媒などが用いられる。グリコール類としては、とくにエチレングリコールが好ましい。また前述の留出物を溶媒として用いることもできる。
【0043】
重縮合触媒は、ジカルボン酸に対して、該重縮合触媒中の金属原子換算で、0.0005〜0.2モル%、好ましくは0.001〜0.1モル%の量となるように添加されることが望ましい。
【0044】
また、酸性化合物は、重縮合触媒1モルに対し、0.1〜20モル、好ましくは0.5〜10モルの量で使用されることが望ましい。
エステル化反応
エステル化反応は、少なくとも2個のエステル化反応器を直列に連結した反応装置を用いて、ジヒドロキシ化合物が還流する条件下で、反応によって生成した水などを精留塔で系外に除去しながら行われる。
【0045】
エステル化反応が、たとえば2段階で実施される場合には、第1段目のエステル化反応の温度は、通常240〜270℃、好ましくは245〜265℃の温度であり、圧力は通常0.2〜3kg/cm2-G、好ましくは0.5〜2kg/cm2-Gの圧力下であることが望ましい。第2段目のエステル化反応の温度は、通常250〜280℃、好ましくは255〜275℃であり、圧力は0〜1.5kg/cm2-G、好ましくは0〜1.3kg/cm2-Gであることが望ましい。
【0046】
本発明では、このようなエステル化反応時に、前記留出物および前記重縮合触媒が供給される。
留出物および重縮合触媒を供給する際、エステル化率が85%以上、好ましくは、90%以上進行した状態にあるエステル化工程に供給することが望ましい。留出物をエステル化率が85%よりも低いエステル化工程に供給すると、耐熱性の低下したジエチレングリコール含量が増加することがある。なお、エステル化率は、エステル化物の酸価とけん化価の比により算出される。
【0047】
また、本発明では、重縮合触媒を添加する際に安定剤を添加してもよい。
安定剤としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ-n-ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェートなどのリン酸エステル類、
トリフェニルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイトなどの亜リン酸エステル類、
メチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジオクチルホスフェートなどのリン酸エステル、
リン酸、ポリリン酸などのリン化合物が挙げられる。
【0048】
このような安定剤は、エステル化物のジカルボン酸部分に対して、該重縮合触媒中の金属原子換算で、0.0005〜0.2モル%、好ましくは0.001〜0.1モル%の量で存在することが望ましい。なお、このような安定剤は、後述する重縮合工程で添加してもよい。
【0049】
以上のようなエステル化工程では、ジカルボン酸とジヒドロキシ化合物とのエステル化反応物として、数平均分子量が500〜5000程度の低次縮合物が得られる。
【0050】
[重縮合工程]
上記のようなエステル化工程で得られた低次縮合物は、次いで重縮合(液相重縮合)工程に供給される。
【0051】
重縮合工程では、重縮合触媒の存在下に、エステル化工程で得られた低次縮合物を、減圧下で得られるポリエステルの融点以上の温度(通常270〜300℃)に加熱することにより重縮合させる。この重縮合反応では、未反応のジヒドロキシ化合物および重縮合触媒を含有する留出物を反応系外に留去させながら行われる。この留出物は、前述のように回収され、エステル化工程に添加される。
【0052】
重縮合反応は、1段階で行ってもよく、複数段階に分けて行ってもよい。たとえば、重縮合反応が2段階で実施される場合には、第1段目の重縮合反応は、250〜290℃、好ましくは260〜280℃の温度で、また500〜20mmHg、好ましく200〜30mmHgの圧力下で行われる。第2段目の重縮合反応は、265〜300℃好ましくは270〜295℃の温度で、0.1〜10mmHg好ましくは0.5〜5mmHgの圧力下で行われる。
【0053】
上記のような重縮合工程で得られるポリエステルの極限粘度[η]は、0.40〜1.0dl/g、好ましくは0.50〜0.90dl/gであることが望ましい。
この重縮合工程で得られるポリエステルは、通常、溶融押し出し成形されて粒状(チップ状)に成形される。
【0054】
本発明では、上記重縮合工程で得られたポリエステルをさらに固相重合させてもよい。固相重合は、たとえば、上記で得られたチップ状ポリエステルを、160℃〜ポリエステルの融点未満、好ましくは170〜220℃の温度で、8〜40時間、好ましくは15〜30時間加熱することによって行うことができる。固相重合後のポリエステルの固有粘度は、0.60〜1.00dl/g、好ましくは0.75〜0.95dl/gであることが望ましい。
【0055】
また、上記重縮合工程で得られたポリエステルは、結晶化を行ってもよい。結晶化は、たとえば、130〜200℃で、1分〜3時間加熱することによって行うことができる。
【0056】
このようにして得られたポリエステルは、従来の製造方法によるポリエステルとほぼ同等の品質を有している。
【0057】
【発明の効果】
本発明のポリエステル樹脂の製造方法によれば、得られるポリエステルの品質、特に耐熱性および色相を低下させることなく、重縮合工程から留去されるジヒドロキシ化合物および重縮合触媒を効率よく再使用することができるので、生産効率を向上させ、生産コストを低下させることができる。
【0058】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0059】
【製造例1】
[留出物の採取]
第1、第2、第3および第4の反応器が槽型であり、第5の反応器が二軸回転式の横型反応器である連続重縮合装置を用いて、下記のような操作で連続重合を行ない、ポリエチレンテレフタレートを製造した。
【0060】
第1段目のエステル化反応
あらかじめ3750重量部の反応液(2510重量部のテレフタル酸と1240重量部のエチレングリコールとの反応液)が滞留している第1反応器に、窒素雰囲気下、255℃、1.7kg/cm2-Gで攪拌しながら、高純度テレフタル酸とエチレングリコールとを混合して調製したスラリーを連続的に供給し、生成水を連続的に系外に留去しながら、第1段目のエステル化反応を行った。このとき、スラリーは、高純度テレフタル酸が毎時1437重量部、エチレングリコールが毎時710重量部となるように供給した。なお、第1反応器では、反応物の平均滞留時間が4.0時間となるように制御され、反応物は第2反応器に連続的に供給された。
【0061】
第2段目のエステル化反応
第2反応器では、上記第1反応器から連続的に供給される反応物を、265℃、大気圧下で撹拌しながら、二酸化ゲルマニウムとエチレングリコールとの混合液、およびリン酸トリメチルとエチレングリコールとの混合溶液を連続的に供給し、生成水を連続的に系外に留去しながら、第2段目のエステル化反応を行った。このとき、二酸化ゲルマニウムとエチレングリコールとの混合液は、二酸化ゲルマニウムが毎時0.35重量部、エチレングリコールが毎時32重量部となるように添加し、リン酸トリメチルとエチレングリコールとの混合溶液は、リン酸トリメチルが毎時1.23重量部、エチレングリコールが毎時22重量部となるように連続的に供給した。第2反応器では、反応物の平均滞留時間が1.0時間となるように制御され、反応物は第3反応器に連続的に供給された。
【0062】
第1段目の重縮合反応
第3反応器では、上記第2反応器から連続的に供給される反応物を275℃、70mmHgで撹拌しながら、生成水およびエチレングリコールを連続的に留去して、第1段目の重縮合反応を行うとともに留出物を回収した。第3反応器では、反応物の平均滞留時間が1.0時間となるように制御され、反応物は第4反応器に連続的に供給された。
【0063】
第2段目の重縮合反応
第4反応器では、上記第3反応器から連続的に供給される反応物を、280℃、5mmHgで攪拌しながら、引き続き生成水およびエチレングリコールを連続的に留去して、第2段目の重縮合反応を行うとともに留出物を回収した。第4反応器では、反応物の平均滞留時間が1.0時間となるように制御され、反応物は第5反応器に連続的に供給された。
【0064】
第3段目の重縮合反応
第5反応器では、上記第4反応器から連続的に供給される反応物を、282〜285℃、1.8〜2.5mmHgの条件下で、さらに引き続いて生成水およびエチレングリコールを連続的に留去して、第3段目の重縮合反応を行うとともに留出物を回収した。
【0065】
第5反応器では、反応物の平均滞留時間が2.5時間となるように制御したのち、連続的にポリエステル抜き出し装置によって、反応器外にストランド状で抜き出し、水中に浸漬して冷却し、ストランドカッターによってチップ状に裁断した。
【0066】
以上の液相重縮合によって得られたポリエチレンテレフタレートは、o-クロロフェノール中、25℃で測定した固有粘度(IV)が0.57dl/gであり、ジエチレングリコールの含有量は1.40重量%であった。
【0067】
上記の第1段目〜第3段目の重縮合反応で回収した留出物を合わせて留出物とした。
【0068】
【製造例2】
[留出物の精製]
製造例1の第1段目〜第3段目の重縮合反応で得られた留出物は、エチレングリコールを87.1重量%、ジエチレングリコールを0.6重量%、水を12.0%、不溶性オリゴマーを0.3重量%含有していた。
【0069】
この留出物を、150℃、80mmHgの条件下に蒸留して、水分および低沸点成分を除去した。蒸留後、残った留出物を150℃で2hr撹拌して不溶性オリゴマーの解重合を行った。
【0070】
解重合後、留出物を80℃に保持しながら、メンブランフィルター(孔径3.0μm)で濾過して、解重合せずに残っている不溶性オリゴマーの除去を行った。濾過された不溶性オリゴマーの量は、留出物に対し0.002重量%であった。
【0071】
解重合後の留出物300mlを、濾過面積9.6cm2(孔径3.0μm)のフィルターを用いて80℃で濾過したところ、濾過時間は3.5分であった。なお、同様の条件でエチレングリコールを濾過したときの濾過時間は3.5分であり、解重合後の留出物の濾過時間は、エチレングリコールと同程度の濾過時間であった。濾液は清澄であり、目視では浮遊物を確認できず、透過率(T380)は93.7%であった。
【0072】
濾過後の留出物を80℃に保持しながら、活性炭(カルゴンAPA(東洋カルゴン社製))に0.5hr-1の空塔速度で接触させて脱色処理を行い、さらに強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーリスト15WET(オルガノ社製))に、0.5hr-1の空塔速度で接触させて除鉄処理を行った。
【0073】
以上のようにして精製された留出物は、エチレングリコールを98.1重量%、ジエチレングリコールを0.9重量%、水を0.8重量%、鉄を0.000005重量%、Geを0.23重量%の量で含有していた。また、透過率(T380)は98.9%であった。
【0074】
【実施例1】
製造例1と同様の連続重縮合装置を用いて、下記のような操作でエステル化および重縮合を行ない、ポリエチレンテレフタレートを製造した。
[ポリエチレンテレフタレートの製造]
第1段目のエステル化反応
あらかじめ3750重量部の反応液が滞留している第1反応器に、窒素雰囲気、255℃、1.7kg/cm2-Gの圧力で攪拌しながら、高純度テレフタル酸とエチレングリコールとトリエチルアミンとの混合スラリーを連続的に供給し、生成水を連続的に系外に留去しながら、第1段目のエステル化反応を行った。スラリーは、高純度テレフタル酸が毎時1437重量部、エチレングリコールが毎時710重量部、トリエチルアミンが毎時0.021重量部(テレフタル酸とエチレングリコールとの合計100重量部に対して1×10-3重量部)となるように供給した。
【0075】
第1反応器内のエステル化反応物のエステル化率は82%であった。第1反応器では、エステル化反応物の平均滞留時間が4.0時間となるように制御され、エステル化反応物は連続的に第2反応器に供給された。
【0076】
第2段目のエステル化反応
第2反応器では、上記第1反応器から連続的に供給される反応物を265℃、大気圧下で撹拌しながら、引き続き生成水およびエチレングリコールを連続的に留去しながら第2段目のエステル化反応を行った。
【0077】
この第2反応器においては、毎時50重量部の製造例2で精製した留出物、1.2重量部のシュウ酸、1.2重量部のエチレングリコール、0.35重量部の水からなる均一溶液(A)、および毎時1.23重量部のリン酸トリメチルと22重量部のリン酸トリメチルとからなる均一溶液(B)が、連続的に連続的に供給された。
【0078】
第2反応器内のエステル化反応物のエステル化率は91%であった。第2反応器では、エステル化反応物の平均滞留時間が1.0時間になるように制御され、エステル化反応物は第3反応器に連続的に供給された。
【0079】
第1段目の重縮合反応
第3反応器では、上記第2反応器から連続的に供給される反応物を275℃、70mmHgの圧力下で撹拌しながら、エチレングリコールおよび水を連続的に留去して、第1段目の重縮合反応を行った。
【0080】
第3反応器では、得られた反応物の平均滞留時間が1.0時間となるように制御され、反応物は連続的に第4反応器に供給された。
第2段目の重縮合反応
第4反応器では、上記第3反応器から連続的に供給される反応物を280℃、5mmHgの圧力下で撹拌しながら、引き続きエチレングリコールおよび水を連続的に留去して第2段目の重縮合反応を行った。
【0081】
第4反応器では、得られた反応物の平均滞留時間が1.0時間となるように制御され、反応物は連続的に第5反応器に供給された。
第3段目の重縮合反応
第5反応器では、上記第4反応器から供給された反応物を282〜285℃、1.8〜2.5mmHgの条件下に維持しながら、さらにエチレングリコールおよび水を連続的に留去して、第3段目の重縮合反応を行った。
【0082】
第5反応器では、得られた反応物の平均滞留時間が2.5時間となるように制御したのち、反応物をポリエステル抜き出し装置によって、反応器外にストランド状で抜き出し、水中に浸漬して冷却し、ストランドカッターでチップ状に裁断した。
【0083】
以上のような製造方法で得られた得られたポリエチレンテレフタレートは、o-クロロフェノール中、25℃で測定した固有粘度が0.57dl/gであり、ジエチレングリコール含有量が1.08重量%であった。
【0084】
このようにして得られたポリエチレンテレフタレートは、窒素雰囲気下140℃で15時間保持して、乾燥および結晶化を行なった後、塔型の固相重合器に充填し、窒素雰囲気下205℃で15時間固相重合を行なった。
【0085】
このようにして得られたポリエチレンテレフタレートの特性を表1に示す。
なお、ポリエチレンテレフタレートの色相(b値)は、45°拡散方式色差計(スガ試験機、SC-2-CH型)で測定した。b値は、+値が大きいと黄色、−値が大きいと青色、0に近いほど無色透明であることを示している。
【0086】
【実施例2】
実施例1において、第1反応器に連続的に供給するスラリーとして、高純度テレフタル酸とエチレングリコールとトリエチルアミンとの混合スラリーを使用し、かつ高純度テレフタル酸が毎時1437重量部、エチレングリコールが毎時710重量部、トリエチルアミンが毎時1.07重量部(テレフタル酸とエチレングリコールとの合計100重量部に対して0.05重量部)となるように第1反応器に連続的に供給した以外は、実施例1と同様に重縮合してポリエチレンテレフタレートを得た。得られたポリエチレンテレフタレートは、固有粘度が0.57dl/gであり、ジエチレングリコール含有量が1.00重量%であった。
【0087】
液相重縮合後のポリエチレンテレフタレートは、実施例1と同様にして固相重合を行なった。得られたポリエチレンテレフタレートの特性値を表1に示す。
【0088】
【実施例3】
実施例1において、第1反応器に連続的に供給するスラリーとして、高純度テレフタル酸とエチレングリコールとテトラエチルアンモニウムヒドロキシドとの混合スラリーを使用し、かつ高純度テレフタル酸が1437重量部、エチレングリコールが710重量部、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドが1.07重量部(テレフタル酸とエチレングリコールとの合計100重量部に対して0.05重量部)となるように第1反応器に連続的に供給した以外は、実施例1と同様に重縮合してポリエチレンテレフタレートを得た。得られたポリエチレンテレフタレートは、固有粘度が0.57dl/gであり、ジエチレングリコール含有量が1.02重量%であった。
【0089】
液相重縮合後のポリエチレンテレフタレートは、実施例1と同様にして固相重合を行なった。得られたポリエチレンテレフタレートの特性値を表1に示す。
【0090】
【実施例4】
実施例1において、第2反応器に供給する均一溶液(A)を、留出物が毎時30重量部、二酸化ゲルマニウムが毎時0.32重量部、シュウ酸が毎時0.80重量部、エチレングリコールが毎時2.4重量部、水が毎時0.7重量部となるように供給した以外は実施例1と同様の方法で液相重縮合してポリエチレンテレフタレートを得た。得られたポリエチレンテレフタレートは、固有粘度が0.62dl/gであり、ジエチレングリコール含有量は1.11重量%であった。
【0091】
液相重縮合後のポリエチレンテレフタレートは、実施例1と同様にして固相重合を行なった。得られたポリエチレンテレフタレートの特性値を表1に示す。
【0092】
【比較例1】
製造例1で得られたポリエステルチップを用いて、実施例1と同様に固相重合を行った。得られたポリエチレンテレフタレートの特性値を表1に示す。
【0093】
【比較例2】
実施例1において、第1反応器に連続的に供給するスラリーとして、高純度テレフタル酸とエチレングリコールとの混合スラリーを使用し、かつ高純度テレフタル酸が毎時1437重量部、エチレングリコールが毎時710重量部となるように供給した以外は、実施例1と同様の方法で液相重縮合してポリエチレンテレフタレートを得た。得られたポリエチレンテレフタレートは、固有粘度が0.58dl/gであり、ジエチレングリコール含有量が1.50重量%であった。
【0094】
液相重縮合後のポリエチレンテレフタレートは、実施例1と同様にして固相重合を行なった。得られたポリエチレンテレフタレートの特性値を表1に示す。
【0095】
【比較例3】
実施例1において、第1反応器に連続的に供給するスラリーとして、高純度テレフタル酸とエチレングリコールとテトラエチルアンモニウムヒドロキシドとの混合スラリーを使用し、かつ高純度テレフタル酸が1437重量部、エチレングリコールが710重量部、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドが429重量部(テレフタル酸とエチレングリコールとの合計100重量部に対して20重量部)を混合して調製されたスラリーを、第1反応器に連続的に供給した以外は、実施例1と同様の方法で液相重縮合してポリエチレンテレフタレートを得た。得られたポリエチレンテレフタレートは、固有粘度が0.54dl/gであり、ジエチレングリコール含有量が1.04重量%であった。
【0096】
液相重縮合後のポリエチレンテレフタレートは、実施例1と同様にして固相重合を行なった。得られたポリエチレンテレフタレートの特性値を表1に示す。
【0097】
【比較例4】
実施例3において、均一溶液(A)を第1反応器に添加した以外は実施例3と同様の方法で液相重縮合してポリエチレンテレフタレートを得た。なお、第1段目の反応物のエステル化率は80%であった。
【0098】
得られたポリエチレンテレフタレートの固有粘度は、0.57dl/gであり、ジエチレングリコール含有量は1.70重量%であった。
液相重縮合後のポリエチレンテレフタレートは、実施例1と同様にして固相重合を行なった。得られたポリエチレンテレフタレートの特性値を表1に示す。
【0099】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明に係るポリエステルの製造方法の概略工程図を示す。
Claims (8)
- ジカルボン酸とジヒドロキシ化合物とからなるスラリーをエステル化工程に供給してエステル化物を製造した後、重縮合工程により該エステル化物の重縮合を行ないポリエステルを製造するに際して、
(i)テレフタル酸、イソフタル酸、およびフタル酸から選ばれるジカルボン酸と、エチレ ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールから選ばれるジヒドロキシ化合物とを含むスラリーに塩基性化合物を添加すること、
(ii)重縮合工程から回収されたジヒドロキシ化合物と重縮合触媒とを含む留出物をエステル化工程に供給すること、
(iii)酸性化合物により溶解した重縮合触媒をエステル化工程に供給するとともに、
スラリー中のジヒドロキシ化合物とジカルボン酸のモル比(ジヒドロキシ化合物/ジカルボン酸)が1.0〜1.5であり、
かつ前記塩基性化合物をジカルボン酸とジヒドロキシ化合物との合計100重量部に対して、1×10-7〜10重量部の量で添加する
ことを特徴とするポリエステルの製造方法。 - ジカルボン酸が、テレフタル酸であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステルの製造方法。
- ジヒドロキシ化合物が、エチレングリコールであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステルの製造方法。
- スラリー中のジヒドロキシ化合物とジカルボン酸のモル比(ジヒドロキシ化合物/ジカルボン酸)が1.0〜1.5であり、かつ塩基性化合物をジカルボン酸とジヒドロキシ化合物との合計100重量部に対して、1×10-7〜10重量部の量で添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルの製造方法。
- 重縮合工程から回収されたジヒドロキシ化合物と重縮合触媒とを含む留出物を、エステル化率が85%以上進行した状態にあるエステル化工程に添加することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステルの製造方法。
- 重縮合工程から回収されたジヒドロキシ化合物と重縮合触媒とを含む留出物を、(a)蒸留工程、(b)解重合工程、(c)脱色工程により処理した後、エステル化工程に供給することを特徴とする請求項5に記載のポリエステルの製造方法。
- 酸性化合物により溶解した重縮合触媒を、エステル化率が85%以上進行した状態にあるエステル化工程に添加することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステルの製造方法。
- 重縮合触媒として二酸化ゲルマニウムを使用することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のポリエステルの製造方法。
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