JP3802754B2 - 厚鋼板圧延設備 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧延材の優れた表面性状の確保およびワークロール摩耗防止の目的でスケール除去および潤滑油供給装置を備えた軽圧下圧延機を具備した厚鋼板圧延設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
厚鋼板圧延設備すなわち厚板圧延工場では、仕上圧延を終了した圧延板が、冷却装置および/または冷却床を経て、せん断、熱処理、形状矯正、塗装等の精整工程に搬送され、ここで製品となって出荷される。この精整工程の中でも、板形状矯正については、ローラレベラーによる比較的能率の高い矯正方法と、油圧プレス装置による極めて能率の低い矯正方法とが併用されている。これは、ローラレベラーでは、適用可能な板厚範囲が限定される上、適用可能な板厚範囲であっても、ローラレベラーでは矯正不可能な不規則な板形状不良が発生することがあるためである。このような板形状矯正を高能率化することができれば、厚鋼板の製造コストを大幅に低減させることが可能となる。この目的で、仕上圧延における板形状制御や、冷却装置における均一冷却制御に関する技術開発が行われてきているが十分な効果を発揮するまでには至っていない。
【0003】
このような従来技術の問題点を解決するため、板形状矯正の目的で軽圧下圧延機を具備した厚鋼板圧延設備が注目され、特開2000−102805号公報には厚鋼板圧延設備における軽圧下圧延機の構造の好ましい実施形態が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記、軽圧下圧延機を具備した厚鋼板圧延設備により板形状制御や板厚不良は大幅に改善されるものの、鋼種によっては厚鋼板の表面に生成したスケールが脱落しやすく、圧延機入出側で脱落またはワークロールに付着したり、剥離したスケールが該圧延機のワークロールとバックアップロール間に噛み込まれ、押し込み疵と呼ばれる疵が発生しそのマークが製品表面に転写され、表面欠陥を新たに生じさせることがある。このマークが発生するとロール交換をする必要があり、生産性が損なわれるとともにロールの研削代が多くなり、ロール原単位が悪化する。
【0005】
また、剥離しやすいスケールがあると軽圧下圧延時の摩擦係数は高くなり、ロール摩耗が非常に早くなるために、頻繁にロール交換をする必要性が新たに生じることとなった。このような問題が原因で製造コストの増大を招いていた。
本発明では、厚鋼板の表面性状不良を解消し、かつ、ロール摩耗を低減して高能率で矯正することのできる圧延設備の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上のような従来技術の問題点を解決するため、本発明では、特に圧延材の優れた表面性状の確保およびワークロール摩耗防止の目的でスケール除去および潤滑油供給装置を備えた軽圧下圧延機を具備した以下の厚鋼板圧延設備を開示するものである。
【0007】
本発明の請求項1は、少なくとも仕上圧延機および仕上圧延機で圧延された圧延板を冷却する冷却装置を有し、該冷却装置の下流側に、少なくとも1台の軽圧下圧延機を配備した厚鋼板圧延設備において、前記冷却装置と前記軽圧下圧延機の間に軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置および/または軽圧下圧延機前面圧延材順逆方向移送装置を配置し、前記軽圧下圧延機の少なくとも入側に、前記圧延材の表面に付着したスケールの一部である前記拘束装置および/または前記移送装置で発生した亀裂の入った表面スケールを除去する装置を配置したことを特徴とする厚鋼板圧延設備であり、本発明の請求項2は、前記軽圧下圧延機の少なくとも出側に前記軽圧下圧延機のワークロール表面に付着したスケールを除去する装置を配備したことを特徴とする請求項1に記載の厚鋼板圧延設備であり、本発明の請求項3は、なくとも前記軽圧下圧延機の入側に前記圧延材の表面に水もしくは油または水と油の両方の混合油を供給する装置を配備したことを特徴とする請求項1または2に記載の厚鋼板圧延設備であり、本発明の請求項4は、圧下圧延機は、少なくとも上下どちらか一方のロールアセンブリが、軸方向に3分割以上に分割された分割バックアップロールによってワークロールを支持する機構を有し、各々の分割バックアップロールには、それぞれ独立に荷重検出装置、圧下装置およびロール位置検出装置を配備したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の厚鋼板圧延設備である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。図1には、本発明における第1、第2、第3および第4の発明の好ましい実施形態を示す。厚鋼板圧延設備には種々の形式のものがあるが、少なくとも仕上圧延機1および該仕上圧延機1で圧延された圧延板を冷却する冷却装置2、軽圧下圧延機3および該圧延材の表面に付着したスケールを除去する装置8を有する設備が本発明の第1の発明対象となっており、さらに、少なくとも仕上圧延機1および該仕上圧延機1で圧延された圧延板を冷却する冷却装置2、前記軽圧下圧延機3の少なくとも出側に、該圧延機のワークロール4の表面に付着したスケールを除去する装置7を配備した設備が本発明の第2の発明対象となっており、また、少なくとも仕上圧延機1および該仕上圧延機1で圧延された圧延板の冷却装置2、前記軽圧下圧延機3の入側に、該圧延材の表面に水および油の一方或いは水と油の両方の混合油を供給する装置6を配備した設備が本発明の第3の発明対象となっており、第3の発明において、該圧延材の表面に付着したスケールを除去する装置8および/または該圧延機のワークロール4の表面に付着したスケールを除去する装置7を配備した設備が本発明の第4の発明対象となっている。
【0009】
仕上圧延機1は、通常は一対のワークロールを一対のバックアップロールで支持する機構の4段圧延機が用いられる場合が多いが、2段圧延機や6段以上の多段圧延機であってもよい。冷却装置2は、仕上圧延機1の下流側に位置し、圧延が終了した後の厚鋼板を所定の温度まで冷却する。冷却装置2は、水を冷媒として使用する設備が一般的であるが、その他の冷媒を使用したものでも差し支えない。例えば、冷却床における放冷のみで圧延板を冷却する場合は、冷却床が冷却装置2に対応することになる。なお、仕上圧延機1と冷却装置2との間には、ローラレベラー等の装置が配備されている場合がある。
【0010】
冷却装置2の下流側に、軽圧下圧延機3が配備されている。図1では一対のワークロール4を一対のバックアップロール5で支持する機構の4段圧延機を示しているが、2段圧延機や6段圧延機であってもよい。この軽圧下圧延機3は仕上圧延機1に比べて小さい圧下率の圧延を実施するものであり、通常は1%前後の圧下率で操業するが、板厚矯正の目的で使用する場合、局部的には10%程度の圧下を加えることもある。冷却装置2と軽圧下圧延機3の間には軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置9と軽圧下圧延機前面圧延材順逆方向移送装置11を配置することが好ましい。図1では軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置9には軽圧下圧延機3の上ワークロール4よりも直径の大きい上ロールを有するピンチロールを示しているが、圧延板の垂直方向の位置を拘束するものであれば良い。従って、駆動しない小径のロールでも良いが、張力を付与できる構造にする方がより好ましい。さらに、軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置9と軽圧下圧延機3の間に、軽圧下圧延機3への圧延板先端の咬み込み不良を防止するための上面ガイドを設けることが好ましい。軽圧下圧延機前面圧延材順逆方向移送装置11は、圧延材を圧延材進行方向(順方向)および圧延材進行方向とは逆の方向(逆方向)に移送する装置であり、この図では駆動ローラで示している。駆動ローラの数は限定されるものではない。
【0011】
軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置9と軽圧下圧延機3の間には圧延材の表面に付着した脱落しやすいスケールを除去する装置8が設けられている。この圧延材の表面に付着したスケールを除去する装置8は、軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置9や軽圧下圧延機前面圧延材順逆方向移送装置11等によって発生する密着性の弱いスケールの剥離を行うものであり、スケールを完全に除去する必要性はない。圧延時に圧延機入側で大きな表層のスケールが剥離・脱落して、このスケールがワークロール4やバックアップロール5に付着して、特に下ワークロールと下バックアップロール間で多く発生する押込み疵を防止する役割を果たす。この圧延材の表面に付着した脱落しやすいスケールを除去する装置8としては、空気または水などの媒体をノズルを介して板表面に噴射する非接触方式のものでも良いし、金属やプラスチックや繊維などの素材を用いたブラシやワイパー等の接触方式のものでも良い。
【0012】
また、該軽圧下圧延機3の入側に該圧延材の表面に水および油の一方または水と油の混合油を供給する装置6が設けられている。油としては潤滑効果のみあるいは防錆効果のみまたは潤滑効果と防錆効果を兼ね備えた油でも良い。また、供給方式ではダイレクト方式でもリサーキュレーション方式でもアトマイズ方式でもかまわない。この装置は基本的にはワークロールの耐摩耗性を向上することが目的であるが、掛け方によっては上述の密着性の弱いスケールの剥離も兼ねることができる。
【0013】
さらに、該軽圧下圧延機3の少なくとも出側に、該圧延機のワークロール表面4に付着したスケールを除去する装置7が配備されている。これによって、圧延時にワークロール4に付着した小さなスケールを取り除き、ワークロールとバックアップロール間での押し込み疵を防止する役割を果たす。スケールを除去する装置としては、プラスチック、硬質ゴム、ウレタン、金属などの素材を用いたブラシやワイパー等の接触方式のもので良いし、高圧水や高圧空気を用いた非接触式のものでも良い。
【0014】
軽圧下圧延機3の下流には軽圧下圧延機後面圧延材拘束装置10と軽圧下圧延機後面圧延材順逆方向移送装置12が設置されている。図1では軽圧下圧延機後面圧延材拘束装置10には、軽圧下圧延機の上ワークロールよりも直径の大きい上ロールを有するピンチロールを示しているが、圧延板の垂直方向の位置を拘束するものであればこれに限らない。従って、駆動しない小径のロールでも良いが、張力を付与できる構造にする方がより好ましい。さらに、軽圧下圧延機後面圧延材拘束装置10と軽圧下圧延機3の間に、軽圧下圧延機への圧延板先端の咬み込み不良を防止するための上面ガイドを設けることが好ましい。軽圧下圧延機後面圧延材順逆方向移送装置12は、圧延材を圧延材進行方向(順方向)および圧延材進行方向とは逆の方向(逆方向)に移送する装置であり、この図では駆動ローラ方式で示している。駆動ローラの数は限定されるものではない。
【0015】
図1において、スケールを除去する装置8は上下面に設置しているように示してあるが、片面だけでも良い。さらに、冷却装置2と軽圧下圧延機との間には、せん断、熱処理等の複数の精整工程の装置が配備されていても差し支えない。むしろ、せん断、熱処理工程については板形状を変化させる要因となる可能性があるので、軽圧下圧延機の上流側に配置することが好ましい。なお、仕上圧延機1と冷却装置2の間、および冷却装置2と軽圧下圧延機8との間は、ローラテーブルで直接結合されている形態が生産性の観点では好ましいが、コンベア、台車等の他の輸送手段で結合されている形態であっても差し支えない。
【0016】
次に図2には、本発明における第5の発明の好ましい実施形態を示す。第1、第2、第3および第4の発明に示した厚鋼板圧延設備の軽圧下圧延機には種々の形式のものがあるが、少なくとも上下どちらか一方のロールアセンブリが、軸方向3分割以上に分割された分割バックアップロールによってワークロールを支持する機構とし、各々の分割バックアップロールには、それぞれ独立に荷重検出装置、圧下装置およびロール位置検出装置を配備したことを特徴とする軽圧下圧延機(以降、軽圧下知能圧延機3′と称す)を有する設備が第5の発明の対象となっている。図3(a)(b)にはこの軽圧下知能圧延機3′の一例を示している。この例では、板厚5〜60mm、板幅2500〜4200mmの圧延材Pを軽圧下圧延する場合において本発明を適用した場合のものである。この例の軽圧下知能圧延機3′は、上下のインナーハウジング内に、軸方向3分割以上に分割した分割バックアップロール5′、5″によって上下のワークロール4′を支持する機構を有しており、各々の分割バックアップロール5′a〜5′h、5″a〜5″gには、それぞれ独立に荷重検出装置と圧下機構および位置検出機構を備えている。さらに、インナーハウジング内にワークロールチョックが設けられている。
【0017】
また、軽圧下知能圧延機3′の前面および後面にはそれそれ軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置9と軽圧下圧延機後面圧延材拘束装置10を設置している。軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置9と軽圧下知能圧延機3′の間には、圧延材の表面に付着した脱落しやすいスケールを除去する装置8が設けられている。この圧延材の表面に付着したスケールを除去する装置8は、軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置9や軽圧下圧延機前面圧延材順逆方向移送装置11等によって発生する場合もある、表面スケール層に入った亀裂による密着性の弱いスケールの剥離を行うものであり、スケールを完全に取る必要性はない。圧延時に圧延機入側で大きな表層のスケールが剥離・脱落して、このスケールがワークロール4′やバックアップロール5′、5″に付着して、特に下ワークロールと下バックアップロール間で多く発生する押込み疵を防止する役割を果たす。この圧延材の表面に付着した脱落しやすいスケールを除去する装置8としては、空気または水などの媒体をノズルを介して板表面に噴射する非接触方式のものでも良いし、金属、プラスチック、繊維などの素材を用いたブラシやワイパー等の接触方式のものでも良い。
【0018】
また、該軽圧下知能圧延機3′の入側に、該圧延材の表面に水または油または水と油の両方の混合油を供給する装置6が設けられている。油としては潤滑効果のみ、防錆効果のみあるいは潤滑効果と防錆効果を兼ね備えた油でも良い。また、供給方式ではダイレクト方式でもリサーキュレーション方式でもアトマイズ方式でもかまわない。この装置は基本的にはワークロールの耐摩耗性を向上することが目的であるが、掛け方によっては上述の密着性の弱いスケールの剥離も兼ねることができる。
【0019】
さらに、該軽圧下知能圧延機3′の少なくとも出側に、該圧延機のワークロール表面4′に付着したスケールを除去する装置7が配備されている。これによって、圧延時にワークロール4′に付着した小さなスケールを取り除き、ワークロールとバックアップロール間での押し込み疵を防止する役割を果たす。スケールを除去する装置としては、プラスチック、硬質ゴム、ウレタン、金属などの素材を用いたブラシやワイパー等の接触方式のもので良いし、高圧水や高圧空気を用いた非接触式のものでも良い。
【0020】
この知能圧延機を用いることにより、例えば発明者らが既に出願している特開平6−262228号公報に開示されている方法を用いることによって、上述の効果に加えさらに平坦度に優れた製品を製造することができる。
【0021】
【実施例】
本発明についての実施例を以下に示す。使用した軽圧下圧延機は図2に示した厚鋼板圧延設備を用いた。軽圧下圧延機は図3に示した軽圧下知能圧延機3′と同一である。この軽圧下知能圧延機3′には、図示してはいないが電動モータによるパスライン調整機(ロール交換した際のロール径の変化に対応してパスラインを調整する装置)および油圧圧下を用いた主圧下装置(圧下位置は油圧シリンダーの位置を検出することによって測定)で上下する上下のインナーハウジング内に、軸方向に15分割した直径750mm、胴長300mmの分割バックアップロール5′、5″によって直径350mm、胴長4500mmの上下のワークロール4′を支持する機構を有しており、各々の分割バックアップロール5′a〜5′h、5″a〜5″gには、それぞれ独立に荷重検出装置と圧下機構および位置検出機構を備えている。
【0022】
図示はしていないが上下のワークロール4′は駆動モータによって圧延に必要なトルクを伝達されている。さらに、インナーハウジング内にワークロールチョックが設けられている。軽圧下知能機後面圧延材順逆方向移送装置12は圧延材を圧延材進行方向(順方向)および圧延材進行方向とは逆の方向(逆方向)に移送する装置であり、駆動ローラである。また、軽圧下知能圧延機3′の前面および後面にはそれぞれ軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置9と軽圧下圧延機後面圧延材拘束装置10を設置しており、この例においてこの拘束装置であるガイドロールは直径500mm、胴長4500mmの上下一対のロール9および10から構成されており、図示してはいないがこれらのガイドロールはインナーガイドロールハウジング内に納められている。このインナーガイドロールハウジングはガイドロールハウジングで支持されており、ガイドロールハウジングに設けられた上下の油圧シリンダーによって昇降可能となっている。さらに、図示してはいないがインナーガイドロールハウジングの上下に設置された電動モータによって、上下ガイドロールギャップの測定および調整が可能であり、これらのガイドロールは圧延材とのスリップが生じないように駆動している。
【0023】
軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置9と軽圧下知能圧延機3′の間には、圧延材の表面に付着した脱落しやすいスケールを除去する装置8が設けられている。この圧延材の表面に付着したスケールを除去する装置8は、軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置9や軽圧下圧延機前面圧延材順逆方向移送装置11等によって発生する場合がある、表面スケールに入った亀裂による密着性の弱いスケールの剥離を行うものであり、スケールを完全に取るものではなく、圧延時に圧延機入側で大きな表層のスケールが剥離して、剥離したスケールがワークロール4′やバックアップロール5′、5″に付着して、特に下ワークロールと下バックアップロール間で発生する押し込み疵を防止する役割を果たすものである。この圧延材の表面に付着したスケールを除去する装置8としては、空気を介して板表面に噴射する非接触方式のものを使用した。
【0024】
また、該軽圧下知能圧延機3′の入側に、該圧延材の表面に水または水と油の混合油を供給する装置6が設けられている。水としては工業水を、水と油との混合油としては鉱物系圧延潤滑油のエマルション濃度1%でリサーキュレーション方式を採用した。
【0025】
さらに、該軽圧下知能圧延機3′の少なくとも出側に、該圧延機のワークロール表面4′に付着したスケールを除去する装置7が配備されている。これによって、圧延時にワークロールに付着した小さなスケールを取り除き、ワークロール4′とバックアップロール5′、5″間での押し込み疵発生を防止する役割を果たす。スケールを除去する装置としては、ウレタンの素材を用いたワイパーによる接触方式のものを使用した。
【0026】
圧延材としては、板厚20mm、板幅2500〜4000mm、低炭素鋼(耐力約412MPa )を用いた。それぞれの効果を確認するために大量に条件を変えて圧延し、それぞれの効果を検証した。表1にその結果を示す。なお、表1において基準としては、スケールを除去する装置8と該圧延材の表面に水または水と油の混合油を供給する装置6とスケールを除去する装置7を使用しない場合の押し込み疵発生率およびロール摩耗量を100%として評価した。
本発明によって、圧延材の先端から後端まで板形状がフラットで、従来と比較して押込み疵の発生を防止できかつワークロールの耐摩耗性を著しく向上できることが確認された。
【0027】
【表1】
Figure 0003802754
【0028】
【発明の効果】
以上説明した本発明の厚鋼板圧延設備を用いることによって、厚鋼板の先端部の平坦度と表面性状とワークロールの耐摩耗性が飛躍的に向上する。その結果、厚鋼板の製造コストを大幅に低減させ、工期も短縮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1〜第4の発明の好ましい実施形態を示す図。
【図2】本発明における第5の発明の好ましい実施形態を示す図。
【図3】図2における軽圧下知能圧延機の一例を示し、(a)は圧延機部分を、(b)は分割バックアップロ−ルを示している。
【符号の説明】
1 仕上圧延機
2 冷却装置
3、3′ 軽圧下圧延機
4、4′ ワークロール
5、5′、5″ バックアップロール
6 水または油または水と油の混合油を供給する装置
7 ワークロールの表面に付着したスケールを除去する装置
8 圧延材の表面に付着したスケールを除去する装置
9 軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置
10 軽圧下圧延機後面圧延材拘束装置
11 軽圧下圧延機前面圧延材順逆方向移送装置
12 軽圧下圧延機後面圧延材順逆方向移送装置
P 圧延材

Claims (4)

  1. 少なくとも仕上圧延機および仕上圧延機で圧延された圧延板を冷却する冷却装置を有し、該冷却装置の下流側に、少なくとも1台の軽圧下圧延機を配備した厚鋼板圧延設備において、前記冷却装置と前記軽圧下圧延機の間に軽圧下圧延機前面圧延材拘束装置および/または軽圧下圧延機前面圧延材順逆方向移送装置を配置し、前記軽圧下圧延機の少なくとも入側に、前記圧延材の表面に付着したスケールの一部である前記拘束装置および/または前記移送装置で発生した亀裂の入った表面スケールを除去する装置を配置したことを特徴とする厚鋼板圧延設備。
  2. 前記軽圧下圧延機の少なくとも出側に前記軽圧下圧延機のワークロール表面に付着したスケールを除去する装置を配備したことを特徴とする請求項1に記載の厚鋼板圧延設備。
  3. なくとも前記軽圧下圧延機の入側に前記圧延材の表面に水もしくは油または水と油の両方の混合油を供給する装置を配備したことを特徴とする請求項1または2に記載の厚鋼板圧延設備。
  4. 軽圧下圧延機は、少なくとも上下どちらか一方のロールアセンブリが、軸方向に3分割以上に分割された分割バックアップロールによってワークロールを支持する機構を有し、各々の分割バックアップロールには、それぞれ独立に荷重検出装置、圧下装置およびロール位置検出装置を配備したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の厚鋼板圧延設備。
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