JP3802256B2 - 苗箱供給装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、一定方向に間欠的に移動しながら苗箱を地面に並べる苗箱並べ装置に苗箱を供給するための苗箱供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
田植機に使用される苗の育苗施設では、苗箱に床土を詰めて播種し、これを室内で発芽させた後、育苗ハウス内の地面に並べて一定大きさの苗になるまで育成する。この育苗工程における苗箱を地面に並べる作業の能率化を図るため、近年、一定方向に所定ピッチづつ間欠的に移動しながら、苗箱を自動的または一部人力を借りて地面に並べるようにした苗箱並べ装置が開発されている。
【0003】
この苗箱並べ装置に供給する苗箱は、育苗ハウスの外部にある苗箱載置位置、例えば発芽室の出荷ステーション或は苗箱運搬用軽トラック等からトロッコを用いて苗箱並べ装置の近傍まで搬送し、それを作業者が人手で苗箱並べ装置に随時供給するようにしている。
【0004】
ところで、苗箱を地面に並べての苗育成時には、苗の根が苗箱の底部に形成された穴から土壌中に伸び出して水分や養分を吸収する。根が土壌に良好に活着するには、苗箱の底面が地面に密接していることが好ましい。そこで、苗箱並べ時、地面に並べられた苗箱の上に板(踏み板)を載せ、その上に作業者が乗って苗箱を地面に押圧する作業を行っている。従来、この踏み板は苗箱並べ装置に取り付けられ、該苗箱並べ装置と一体的に移動するようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のように、踏み板が苗箱並べ装置に取り付けられていると、苗箱並べ装置と踏み板との間にスペースがほとんどなく、踏み板が邪魔になり苗箱並べ装置によって地面に並べられた直後の苗箱を目視できないため、苗箱が適正に並んでいるかを確認することなく苗箱押圧作業を行わねばならなかった。このため、苗箱並べ装置に作動不良が生じた場合、その発見が遅れるという不都合があった。本発明は、これを解決することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は次のように構成した。すなわち、本発明にかかる苗箱供給装置は、一定方向に間欠的に移動しながら苗箱を地面に並べる苗箱並べ装置に苗箱を供給する苗箱供給装置であって、複数の苗箱を載せて前記苗箱並べ装置の後方を移動する苗箱収容台車に、該苗箱収容台車と一体的に移動し、苗箱収容台車の停止時には前記苗箱並べ装置によって地面に並べられた苗箱の上に載置される踏み板を設けたことを特徴としている。この構成であると、苗箱並べ装置及び苗箱供給装置の移動時等に苗箱並べ装置と踏み板との間に適当なスペースを作ることができ、苗箱が適正に並べられていることを確認してから踏み板による苗箱の押圧を行える。
【0007】
また、苗箱並べ装置及び苗箱供給装置の移動を効率的に行わせるためには、苗箱収容台車に自動走行手段を設けるとともに、当該苗箱収容台車と前記苗箱並べ装置との間隔が一定に維持されるように前記自動走行手段を制御する制御手段を設けた構成とするとよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づき説明する。図1は育苗ハウス内における苗箱並べ作業状態の一例を表す図である。育苗ハウスHの地面には紙面向こう側の入口から紙面手前側の奥に向かって左右中央部に2本、左右端部にそれぞれ1本づつ計4本のレールR1,R2,R3,R4が敷設されており、左右中央部のレールと左右端部のレールR1,R2(またはR3,R4)上を移動する苗箱並べ装置1によって、両レールの間に苗箱Cを長手方向が左右を向く状態で左右並列に4個づつ地面に並べるとともに、左右中央部の2本のレールR2,R3上を移動する苗箱供給装置60によって苗箱並べ装置1に苗箱を供給するようにしている。
【0009】
図2乃至図7に苗箱並べ装置の構成を示す。この苗箱並べ装置1は、機枠2の下端四隅に設けた車輪3,3,4,4によってレールR1,R2(またはR3,R4)上を走行する。前側の車輪3,3は駆動車輪で、走行モータM1の動力がチェーン6(スプロケット6a,6bに掛ける)を介して車軸3aに伝達される。後側の車輪4,4は遊転車輪で、レール上を自由転動するようになっている。右側の遊転車輪4の内側近傍には、該車輪が1回転するごとにONになる走行スイッチLS1が設けられている。
【0010】
機枠2の内側に設けられている苗箱収容枠10には4つの苗箱収容部11,…が左右並列に形成され、各苗箱収容部11,…に、積み重ねた複数の苗箱C,…を長手方向が左右を向く状態で収容するようになっている。苗箱収容枠10の左右両側部のそれぞれ前部と後部に取り付けた昇降ガイド12,…が機枠2に支持されている上下方向のガイド棒13,…に摺動自在に嵌合しており、左右の昇降装置20(L),20(R)によって苗箱収容枠10をガイド棒13,…に沿って昇降させるようになっている。
【0011】
昇降装置20(LまたはR)は、昇降モータM2(LまたはR)の出力軸21にカップリング22を介して接続された昇降駆動軸23の前部と後部にスプロケット25,25を取り付け、各スプロケットに巻き掛けたチェーン26,26の自由端を苗箱収容枠10の上面部に係止している。よって、苗箱収容枠10は四隅をチェーン26,…で吊り下げた状態となっている。各チェーン26,…の長さは、少なくとも昇降ストローク以上の長さを有するようにしてある。なお、昇降駆動軸23には、苗箱収容枠10を上昇させる側への回転を付勢するコイルバネ27が取り付けられている。このため、苗箱収容枠上昇時の回転駆動力が小さくてすみ、昇降モータM2(L),M2(R)を小型にすることができる。
【0012】
左右の昇降装置20(L),20(R)の昇降ストロークは、左右にそれぞれ設けた上昇スイッチLS2(L),LS2(R)と下降スイッチLS3(L),LS3(R)によって決められている。上昇スイッチLS2(LまたはR)は機枠2に取り付けられ、アクチュエータに設けたローラが苗箱収容枠10に固着の係合片28に当接するまで苗箱収容枠10が上昇するとONになる。また、下降スイッチLS3(LまたはR)は苗箱収容枠10に取り付けられ、そのアクチュエータに取り付けたセンサ体29が地面に接地するまで苗箱収容部10が下降し、更に苗箱収容部10が一定以上下降するとアクチュエータが駆動してスイッチONとなる。
【0013】
苗箱収容枠10の下部には、苗箱収容部11,…を挟んで前後に回転繰出具30A,30Bが設けられている。これら回転繰出具30A及び30Bは、回転駆動軸31を中心に互いに120度の位置に配置された3本の棒状体32,32,32を備え、回転駆動軸31を駆動することにより、各棒状体32,32,32が120度づつ間欠的に回転するようになっている。回転繰出具30A,30Bを駆動する機構は、繰出モータM3の出力軸の回転をチェーン34(スプロケット34a,34bに掛ける)を介して前側繰出駆動軸35Aに伝達し、更に前側繰出駆動軸35Aの回転を一対のギヤ36,37によって後側繰出駆動軸35Bに逆回転となるよう伝達し、前側繰出駆動軸35Aと前側の回転繰出具30Aの回転駆動軸31とをチェーン40(スプロケット40a,40bに掛ける)で伝動連結すると共に、後側繰出駆動軸35Bと後側の回転繰出具31Bの回転駆動軸31とをチェーン41(スプロケット41a,41bに掛ける)で伝動連結している。これにより、繰出モータM3が回転すると、苗箱収容部11,…側に位置する棒状体32が上から下へ移動する方向(図6において矢印で示す方向)に回転繰出具30A,30Bが回転する。LS4は後繰出駆動軸35Bが120度づつ回転するごとにONになる苗箱繰出スイッチである。
【0014】
回転繰出具30A,30Bは、苗箱の前後位置を規制するガイド板43,…の下側に位置し、該ガイド板よりも苗箱収容部11側に張り出す状態で設けられている。そして、ナイロン等の素材で作られた布状体44,44が、上端を苗箱収容部11の外側で且つ回転繰出具30A,30Bの上方に固定して設けられ、その下部が回転繰出具30A,30Bに垂れ掛けられている。
【0015】
繰出モータM3が停止状態のときは、回転繰出具30A,30Bのそれぞれ内側に位置する1本の棒状体32,32が最下段の苗箱Cの前後縁部Ca,Caに下側から係合することにより、各苗箱C,…を保持している。この状態から回転繰出具30A,30Bが回転すると、苗箱Cの縁部Ca,Caに係合していた棒状体32,32が縁部Ca,Caから外れ、最下段の苗箱Cが自重で落下して下方に繰り出される。その際、棒状体32,32が回転するのに伴い布状体44,44が張った状態となり、棒状体32,32が縁部Ca,Caの先端に形成されている断面鉤状の補強部Cb,Cbから外れやすくなる。苗箱Cが下方に繰り出される直前に、次の棒状体32,32が新たに最下段になる苗箱Cの縁部Ca,Caに下側から係合し、苗箱C,…を保持する。回転繰出具30A,30Bは120度回転して停止する。このように、回転繰出具30A,30Bが120度づつ間欠的に回転することにより、各苗箱収容部11,…に収容されている苗箱C,…を最下段のものから順に一枚づつ下方に繰り出す。
【0016】
機体の前側には、根切りネット繰出装置50が設けられている。この根切りネット繰出装置50は、機枠2の前端部から前方に突出させたステー51,51の先端部に先端側が後方斜め下向きになるよう支持アーム52,52を回動自在に取り付け、その支持アームの先端部に、根切りネット53aを巻き取ったネットロール53を回転自在に装着するようになっている。支持アーム52,52の中間部と苗箱収容枠10の上面部とがプーリ55,55を経由して配したネットロール昇降用ワイヤ56,56を介して結ばれており、苗箱収容枠10が上昇するとネットロール53が接地し、苗箱収容枠10が下降するとネットロール53が地面から浮上するようになっている。
【0017】
ネットロール53から引き出した根切りネット53aを土もしくは苗箱で動かないように固定し、ネットロール53が接地する状態で機体を走行させると、ネットロール53が回転して根切りネット53aが繰り出され、その繰り出された根切りネット53aが地面に敷かれる。
【0018】
符号57はこの苗箱並べ装置の制御全般を司る制御装置を内蔵する制御ボックス、符号58は操作ボックス、符号59は網状のステップである。
【0019】
次に、この苗箱並べ装置の動作について説明する。
初期状態では、走行スイッチLS1、下降スイッチLS3(L),LS3(R)及び苗箱繰出スイッチLS4はONとなり、各モータM1,M2,M3は停止している。この状態で操作ボックス58のスタートスイッチをONにすると、まず、昇降モータM2(L),M2(R)が上昇側に回転して苗箱収容枠10が上昇する。苗箱収容枠10が上限位置まで上昇して上昇スイッチLS2(L),LS2(R)がONになると、昇降モータM2(L),M2(R)が停止する。
【0020】
次いで、走行モータM1が回転して機体が走行する。機体の走行に伴って、ネットロール53が回転して根切りネット53aが繰り出され、その繰り出された根切りネット53aが地面に敷かれる。車輪3,3,4,4が1回転して苗箱1箱分だけ走行すると 走行スイッチLS1がONになり、走行停止する。
【0021】
次いで、昇降モータM2(L),M2(R)が下降側に回転して、苗箱収容枠10が下降する。下降スイッチLS3(L),LS3(R)がONになると、昇降モータM2(L),M2(R)が停止する。左右の昇降モータはその側の下降スイッチのセンサ体28が接地した時点で個別に駆動停止されるので、地面が左右に傾斜していても、苗箱収容枠10は常に地面と平行になる。この苗箱収容枠10の下降に伴って根切りネットロール53が浮上する。
【0022】
次いで、苗箱繰出モータM3が駆動して、回転繰出具30A,30Bが回転する。これにより、各苗箱収容部11,…に収容されている苗箱の最下段のものを下方に繰り出して地面に並べる。回転繰出具30A,30Bが120度回転して苗箱繰出スイッチLS4が再びONになると、苗箱繰出モータM3が停止し、初期状態に戻る。再びスタートスイッチをONにすると、次の苗箱並べ作業に移る。
【0023】
図8及び図9に苗箱供給装置を示す。この苗箱供給装置60は、複数の苗箱を載せて苗箱並べ装置1の後方を移動する苗箱収容台車61と、該苗箱収容台車の前側に昇降可能に設けた踏み板62とで構成されている。図の苗箱供給装置は、踏み板62が左右両側に設けられ、2台の苗箱並べ装置1,1に同時に苗供給を行えるように構成されているが、踏み板62を左右どちらかにだけ設けた構成としてもよい。
【0024】
苗箱収容台車61は、上部に設けられた左右方向のローラ63,…の上に、パレットP上に段積みされた所定個数(20個程度)の苗箱C,…を長手方向が前後を向くように左右並列に2組積載することができるようになっている。苗箱収容台車60の下側四隅に車輪64,64,65,65が設けられ、自動走行手段としての走行モータM4で前輪64,64を駆動回転させてレールR2,R3上を走行する。互いに一定以上接近するとONになる近接感知器66,67が苗箱並べ装置1と苗箱供給装置60とに設けられており、これら感知器がOFFのときは走行モータM4が駆動してONになると走行モータM4が停止するように、制御ボックス68に内蔵した制御手段で走行モータM4を制御している。これにより、苗箱並べ装置1に対し苗箱供給装置60が互いに近接した所定の間隔に維持される。上記自動走行制御を解除して、作業者の操作で苗箱供給装置60を走行させることもできる。
【0025】
踏み板62は、苗箱収容台車61に支持された左右水平なフレーム70から前方に突出させた回動アーム71,71の先端部にロープ72,72によって吊り下げられている。回動アーム71,71は、踏み板昇降モータM5によって上下に回動させられる。この踏み板昇降モータM5と走行モータM4とは連動して作動するようになっており、苗箱収容台車61が走行中は踏み板62が上昇し、苗箱収容台車61が停止すると踏み板62が地面に並べられている苗箱の上に載置される状態となるまで下降するようになっている。
【0026】
苗箱並べ作業を開始するに際しては、苗箱収容台車61に苗箱を積載し、当該苗箱収容台車61を苗箱並べ装置1に追随する自動走行制御状態にする。そして、苗箱並べ装置1が停止しての苗箱並べ作業中、作業者は踏み板62の上を移動しながら苗箱収容台車61上の苗箱を苗箱並べ装置1の苗箱収容部11,…に補給する。この補給作業には図示しない専用の器具を用いることにより複数個づつ苗箱を補給することができる。この苗箱補給中、作業者の体重によって踏み板62を介して苗箱が地面に押圧され、苗箱の底面が地面に密接する。なお、苗箱並べ装置1のステップ59の上から苗補給を行うこともできる。
【0027】
苗箱並べ作業が終了して苗箱並べ装置1を1ピッチだけ走行させる時、通常は自動走行制御により苗箱並べ装置1に苗箱収容台車61が追従させるが、苗箱の補給忘れのおそれがある場合や苗箱並べ装置1の苗箱並べ動作に異常を感じた場合等には、苗箱収容台車61の自動走行制御を解除することにより、苗箱並べ装置1と踏み板62との間にスペースを設け、苗箱が適正に地面に並べられているかを確認することができる。
【0028】
図10は異なる苗箱供給装置の平面図である。この苗箱供給装置80は、育苗ハウスの外部からハウス内に苗箱を搬送する第一苗箱収容台車81と、該第一苗箱収容台車から受け取った苗箱を積載し、苗箱並べ装置1の後方を移動する第二苗箱収容台車82と、該第二苗箱収容台車に昇降可能に支持された踏み板83とで構成されている。
【0029】
第一苗箱収容台車81は、左右方向のローラ85,…の上にパレットP上に段積みされた所定個数(20個程度)の苗箱C,…を長手方向が前後を向くように左右並列に2組積載することができ、左右中央部の2本のレールR2,R3上を走行するようになっている。
【0030】
第二苗箱収容台車82は、左右方向のローラ87,…の上に前記第一苗箱収容台車と同量の苗箱を積載できる苗箱トロッコ88が左右に長い長方形のフレーム89の上に左右移動自在に設けられており、全体が左右中央部の2本のレールと左右端部のレールR1,R2,R3上を走行するようになっている。苗箱並べ装置1に対して第二苗箱収容台車82が近接した所定の間隔に維持されるように、近接感知器66,67の感知に基づいて走行が制御される。
【0031】
踏み板83は、第二苗箱収容台車82が走行中は上昇し、第二苗箱収容台車82が停止すると地面に並べられている苗箱の上に載置される状態となるまで下降するように、フレーム89に昇降可能に吊り下げられている。
【0032】
この苗箱供給装置80を使用しての作業に際しては、苗箱並べ装置1が停止して苗箱並べ作業中、作業者は踏み板83の上を移動しながら苗箱トロッコ88上の苗箱を苗箱並べ装置1の苗箱収容部11,…に補給する。苗箱トロッコ88は左右に移動自在であるので、この苗箱の補給作業を行いやすい。また、苗箱トロッコ88上に苗箱がまだある段階で、第一苗箱収容台車81により育苗ハウス外の苗箱載置位置からハウス内へ苗箱を搬送させておくことにより、苗箱トロッコ88の苗箱が無くなったら、第一苗箱収容台車81から苗箱トロッコ88に苗箱を移し替えて直ちに作業を続行できるので、作業能率が良い。第一苗箱収容台車のローラ85,…と苗箱トロッコのローラ87,…は同じ高さであるので、苗箱を滑らせて容易に移し替えることができる。
【0033】
図11はさらに異なる苗箱供給装置の平面図である。この苗箱供給装置90も、育苗ハウスの外部からハウス内に苗箱を搬送する第一苗箱収容台車91と、該第一苗箱収容台車から受け取った苗箱を積載し、苗箱並べ装置1の後方を移動する第二苗箱収容台車92と、該第二苗箱収容台車に昇降可能に支持された踏み板93とで構成されている。第一苗箱収容台車91は、前記第一苗箱収容台車81と全く同じ構成である。
【0034】
第二苗箱収容台車92は、自由回転するボール94,…とローラ95,…によって、第一苗箱収容台車91の苗箱を滑らせて取り入れ、それを左右に移動できるように構成している。この第二苗箱収容台車92も、全体が左右中央部の2本のレールと左右端部のレールR1,R2,R3上を走行するようになっており、また苗箱並べ装置1に対して所定の間隔に維持されるように、近接感知器66,67の感知に基づいて走行が制御される。
【0035】
踏み板93は、第二苗箱収容台車92が走行中は上昇し、第二苗箱収容台車82が停止すると地面に並べられている苗箱の上に載置される状態となるまで下降するように、第二苗箱収容台車92に対し昇降可能に取り付けられている。
【0036】
この苗箱供給装置90を使用しての作業に際しては、苗箱並べ装置1が停止して苗箱並べ作業中、作業者は踏み板93の上を移動しながら第二苗箱収容台車92上の苗箱を苗箱並べ装置1の苗箱収容部11,…に補給する。第二苗箱収容台車92上の苗箱を左右に移動自在であるので、この苗箱の補給作業を行いやすい。また、第二苗箱収容台車92上に苗箱がまだある段階で、第一苗箱収容台車81により育苗ハウス外の苗箱載置位置からハウス内へ苗箱を搬送させておくことにより、第二苗箱収容台車92上の苗箱が無くなったら、第一苗箱収容台車81から第二苗箱収容台車92上に苗箱を移し替えて直ちに作業を続行できるので、作業能率が良い。第一苗箱収容台車のローラ85,…と第二苗箱収容台車92のボール93及びローラ94,…は同じ高さに設けられているので、苗箱を滑らせて容易に移し替えることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明にかかる苗箱供給装置は、踏み板を苗箱並べ装置にではなく苗箱収容台車に設けることにより、苗箱並べ装置及び苗箱供給装置の移動時等に苗箱並べ装置と踏み板との間に適当なスペースを作ることが可能となり、苗箱が適正に並べられていることを確認してから踏み板による苗箱の押圧を行え、苗箱並べ作業のミスを防止できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗箱並べ作業状況を表す育苗ハウスの断面図である。
【図2】苗箱並べ装置の側面図である。
【図3】苗箱並べ装置の平面図である。
【図4】苗箱並べ装置の一部を省略した側面図である。
【図5】苗箱収容枠の正面図である。
【図6】苗箱収容枠の側面断面図である。
【図7】苗箱並べ装置の伝動機構図である。
【図8】苗箱供給装置の側面図である。
【図9】苗箱供給装置の平面図である。
【図10】異なる苗箱供給装置の平面図である。
【図11】さらに異なる苗箱供給装置の平面図である。
【符号の説明】
C 苗箱
M4 走行モータ(自動走行手段)
1 苗箱並べ装置
60 苗箱供給装置
61 苗箱収容台車
62 踏み板
66,67 近接感知器
68 制御ボックス(制御手段)
【発明の属する技術分野】
この発明は、一定方向に間欠的に移動しながら苗箱を地面に並べる苗箱並べ装置に苗箱を供給するための苗箱供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
田植機に使用される苗の育苗施設では、苗箱に床土を詰めて播種し、これを室内で発芽させた後、育苗ハウス内の地面に並べて一定大きさの苗になるまで育成する。この育苗工程における苗箱を地面に並べる作業の能率化を図るため、近年、一定方向に所定ピッチづつ間欠的に移動しながら、苗箱を自動的または一部人力を借りて地面に並べるようにした苗箱並べ装置が開発されている。
【0003】
この苗箱並べ装置に供給する苗箱は、育苗ハウスの外部にある苗箱載置位置、例えば発芽室の出荷ステーション或は苗箱運搬用軽トラック等からトロッコを用いて苗箱並べ装置の近傍まで搬送し、それを作業者が人手で苗箱並べ装置に随時供給するようにしている。
【0004】
ところで、苗箱を地面に並べての苗育成時には、苗の根が苗箱の底部に形成された穴から土壌中に伸び出して水分や養分を吸収する。根が土壌に良好に活着するには、苗箱の底面が地面に密接していることが好ましい。そこで、苗箱並べ時、地面に並べられた苗箱の上に板(踏み板)を載せ、その上に作業者が乗って苗箱を地面に押圧する作業を行っている。従来、この踏み板は苗箱並べ装置に取り付けられ、該苗箱並べ装置と一体的に移動するようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のように、踏み板が苗箱並べ装置に取り付けられていると、苗箱並べ装置と踏み板との間にスペースがほとんどなく、踏み板が邪魔になり苗箱並べ装置によって地面に並べられた直後の苗箱を目視できないため、苗箱が適正に並んでいるかを確認することなく苗箱押圧作業を行わねばならなかった。このため、苗箱並べ装置に作動不良が生じた場合、その発見が遅れるという不都合があった。本発明は、これを解決することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は次のように構成した。すなわち、本発明にかかる苗箱供給装置は、一定方向に間欠的に移動しながら苗箱を地面に並べる苗箱並べ装置に苗箱を供給する苗箱供給装置であって、複数の苗箱を載せて前記苗箱並べ装置の後方を移動する苗箱収容台車に、該苗箱収容台車と一体的に移動し、苗箱収容台車の停止時には前記苗箱並べ装置によって地面に並べられた苗箱の上に載置される踏み板を設けたことを特徴としている。この構成であると、苗箱並べ装置及び苗箱供給装置の移動時等に苗箱並べ装置と踏み板との間に適当なスペースを作ることができ、苗箱が適正に並べられていることを確認してから踏み板による苗箱の押圧を行える。
【0007】
また、苗箱並べ装置及び苗箱供給装置の移動を効率的に行わせるためには、苗箱収容台車に自動走行手段を設けるとともに、当該苗箱収容台車と前記苗箱並べ装置との間隔が一定に維持されるように前記自動走行手段を制御する制御手段を設けた構成とするとよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づき説明する。図1は育苗ハウス内における苗箱並べ作業状態の一例を表す図である。育苗ハウスHの地面には紙面向こう側の入口から紙面手前側の奥に向かって左右中央部に2本、左右端部にそれぞれ1本づつ計4本のレールR1,R2,R3,R4が敷設されており、左右中央部のレールと左右端部のレールR1,R2(またはR3,R4)上を移動する苗箱並べ装置1によって、両レールの間に苗箱Cを長手方向が左右を向く状態で左右並列に4個づつ地面に並べるとともに、左右中央部の2本のレールR2,R3上を移動する苗箱供給装置60によって苗箱並べ装置1に苗箱を供給するようにしている。
【0009】
図2乃至図7に苗箱並べ装置の構成を示す。この苗箱並べ装置1は、機枠2の下端四隅に設けた車輪3,3,4,4によってレールR1,R2(またはR3,R4)上を走行する。前側の車輪3,3は駆動車輪で、走行モータM1の動力がチェーン6(スプロケット6a,6bに掛ける)を介して車軸3aに伝達される。後側の車輪4,4は遊転車輪で、レール上を自由転動するようになっている。右側の遊転車輪4の内側近傍には、該車輪が1回転するごとにONになる走行スイッチLS1が設けられている。
【0010】
機枠2の内側に設けられている苗箱収容枠10には4つの苗箱収容部11,…が左右並列に形成され、各苗箱収容部11,…に、積み重ねた複数の苗箱C,…を長手方向が左右を向く状態で収容するようになっている。苗箱収容枠10の左右両側部のそれぞれ前部と後部に取り付けた昇降ガイド12,…が機枠2に支持されている上下方向のガイド棒13,…に摺動自在に嵌合しており、左右の昇降装置20(L),20(R)によって苗箱収容枠10をガイド棒13,…に沿って昇降させるようになっている。
【0011】
昇降装置20(LまたはR)は、昇降モータM2(LまたはR)の出力軸21にカップリング22を介して接続された昇降駆動軸23の前部と後部にスプロケット25,25を取り付け、各スプロケットに巻き掛けたチェーン26,26の自由端を苗箱収容枠10の上面部に係止している。よって、苗箱収容枠10は四隅をチェーン26,…で吊り下げた状態となっている。各チェーン26,…の長さは、少なくとも昇降ストローク以上の長さを有するようにしてある。なお、昇降駆動軸23には、苗箱収容枠10を上昇させる側への回転を付勢するコイルバネ27が取り付けられている。このため、苗箱収容枠上昇時の回転駆動力が小さくてすみ、昇降モータM2(L),M2(R)を小型にすることができる。
【0012】
左右の昇降装置20(L),20(R)の昇降ストロークは、左右にそれぞれ設けた上昇スイッチLS2(L),LS2(R)と下降スイッチLS3(L),LS3(R)によって決められている。上昇スイッチLS2(LまたはR)は機枠2に取り付けられ、アクチュエータに設けたローラが苗箱収容枠10に固着の係合片28に当接するまで苗箱収容枠10が上昇するとONになる。また、下降スイッチLS3(LまたはR)は苗箱収容枠10に取り付けられ、そのアクチュエータに取り付けたセンサ体29が地面に接地するまで苗箱収容部10が下降し、更に苗箱収容部10が一定以上下降するとアクチュエータが駆動してスイッチONとなる。
【0013】
苗箱収容枠10の下部には、苗箱収容部11,…を挟んで前後に回転繰出具30A,30Bが設けられている。これら回転繰出具30A及び30Bは、回転駆動軸31を中心に互いに120度の位置に配置された3本の棒状体32,32,32を備え、回転駆動軸31を駆動することにより、各棒状体32,32,32が120度づつ間欠的に回転するようになっている。回転繰出具30A,30Bを駆動する機構は、繰出モータM3の出力軸の回転をチェーン34(スプロケット34a,34bに掛ける)を介して前側繰出駆動軸35Aに伝達し、更に前側繰出駆動軸35Aの回転を一対のギヤ36,37によって後側繰出駆動軸35Bに逆回転となるよう伝達し、前側繰出駆動軸35Aと前側の回転繰出具30Aの回転駆動軸31とをチェーン40(スプロケット40a,40bに掛ける)で伝動連結すると共に、後側繰出駆動軸35Bと後側の回転繰出具31Bの回転駆動軸31とをチェーン41(スプロケット41a,41bに掛ける)で伝動連結している。これにより、繰出モータM3が回転すると、苗箱収容部11,…側に位置する棒状体32が上から下へ移動する方向(図6において矢印で示す方向)に回転繰出具30A,30Bが回転する。LS4は後繰出駆動軸35Bが120度づつ回転するごとにONになる苗箱繰出スイッチである。
【0014】
回転繰出具30A,30Bは、苗箱の前後位置を規制するガイド板43,…の下側に位置し、該ガイド板よりも苗箱収容部11側に張り出す状態で設けられている。そして、ナイロン等の素材で作られた布状体44,44が、上端を苗箱収容部11の外側で且つ回転繰出具30A,30Bの上方に固定して設けられ、その下部が回転繰出具30A,30Bに垂れ掛けられている。
【0015】
繰出モータM3が停止状態のときは、回転繰出具30A,30Bのそれぞれ内側に位置する1本の棒状体32,32が最下段の苗箱Cの前後縁部Ca,Caに下側から係合することにより、各苗箱C,…を保持している。この状態から回転繰出具30A,30Bが回転すると、苗箱Cの縁部Ca,Caに係合していた棒状体32,32が縁部Ca,Caから外れ、最下段の苗箱Cが自重で落下して下方に繰り出される。その際、棒状体32,32が回転するのに伴い布状体44,44が張った状態となり、棒状体32,32が縁部Ca,Caの先端に形成されている断面鉤状の補強部Cb,Cbから外れやすくなる。苗箱Cが下方に繰り出される直前に、次の棒状体32,32が新たに最下段になる苗箱Cの縁部Ca,Caに下側から係合し、苗箱C,…を保持する。回転繰出具30A,30Bは120度回転して停止する。このように、回転繰出具30A,30Bが120度づつ間欠的に回転することにより、各苗箱収容部11,…に収容されている苗箱C,…を最下段のものから順に一枚づつ下方に繰り出す。
【0016】
機体の前側には、根切りネット繰出装置50が設けられている。この根切りネット繰出装置50は、機枠2の前端部から前方に突出させたステー51,51の先端部に先端側が後方斜め下向きになるよう支持アーム52,52を回動自在に取り付け、その支持アームの先端部に、根切りネット53aを巻き取ったネットロール53を回転自在に装着するようになっている。支持アーム52,52の中間部と苗箱収容枠10の上面部とがプーリ55,55を経由して配したネットロール昇降用ワイヤ56,56を介して結ばれており、苗箱収容枠10が上昇するとネットロール53が接地し、苗箱収容枠10が下降するとネットロール53が地面から浮上するようになっている。
【0017】
ネットロール53から引き出した根切りネット53aを土もしくは苗箱で動かないように固定し、ネットロール53が接地する状態で機体を走行させると、ネットロール53が回転して根切りネット53aが繰り出され、その繰り出された根切りネット53aが地面に敷かれる。
【0018】
符号57はこの苗箱並べ装置の制御全般を司る制御装置を内蔵する制御ボックス、符号58は操作ボックス、符号59は網状のステップである。
【0019】
次に、この苗箱並べ装置の動作について説明する。
初期状態では、走行スイッチLS1、下降スイッチLS3(L),LS3(R)及び苗箱繰出スイッチLS4はONとなり、各モータM1,M2,M3は停止している。この状態で操作ボックス58のスタートスイッチをONにすると、まず、昇降モータM2(L),M2(R)が上昇側に回転して苗箱収容枠10が上昇する。苗箱収容枠10が上限位置まで上昇して上昇スイッチLS2(L),LS2(R)がONになると、昇降モータM2(L),M2(R)が停止する。
【0020】
次いで、走行モータM1が回転して機体が走行する。機体の走行に伴って、ネットロール53が回転して根切りネット53aが繰り出され、その繰り出された根切りネット53aが地面に敷かれる。車輪3,3,4,4が1回転して苗箱1箱分だけ走行すると 走行スイッチLS1がONになり、走行停止する。
【0021】
次いで、昇降モータM2(L),M2(R)が下降側に回転して、苗箱収容枠10が下降する。下降スイッチLS3(L),LS3(R)がONになると、昇降モータM2(L),M2(R)が停止する。左右の昇降モータはその側の下降スイッチのセンサ体28が接地した時点で個別に駆動停止されるので、地面が左右に傾斜していても、苗箱収容枠10は常に地面と平行になる。この苗箱収容枠10の下降に伴って根切りネットロール53が浮上する。
【0022】
次いで、苗箱繰出モータM3が駆動して、回転繰出具30A,30Bが回転する。これにより、各苗箱収容部11,…に収容されている苗箱の最下段のものを下方に繰り出して地面に並べる。回転繰出具30A,30Bが120度回転して苗箱繰出スイッチLS4が再びONになると、苗箱繰出モータM3が停止し、初期状態に戻る。再びスタートスイッチをONにすると、次の苗箱並べ作業に移る。
【0023】
図8及び図9に苗箱供給装置を示す。この苗箱供給装置60は、複数の苗箱を載せて苗箱並べ装置1の後方を移動する苗箱収容台車61と、該苗箱収容台車の前側に昇降可能に設けた踏み板62とで構成されている。図の苗箱供給装置は、踏み板62が左右両側に設けられ、2台の苗箱並べ装置1,1に同時に苗供給を行えるように構成されているが、踏み板62を左右どちらかにだけ設けた構成としてもよい。
【0024】
苗箱収容台車61は、上部に設けられた左右方向のローラ63,…の上に、パレットP上に段積みされた所定個数(20個程度)の苗箱C,…を長手方向が前後を向くように左右並列に2組積載することができるようになっている。苗箱収容台車60の下側四隅に車輪64,64,65,65が設けられ、自動走行手段としての走行モータM4で前輪64,64を駆動回転させてレールR2,R3上を走行する。互いに一定以上接近するとONになる近接感知器66,67が苗箱並べ装置1と苗箱供給装置60とに設けられており、これら感知器がOFFのときは走行モータM4が駆動してONになると走行モータM4が停止するように、制御ボックス68に内蔵した制御手段で走行モータM4を制御している。これにより、苗箱並べ装置1に対し苗箱供給装置60が互いに近接した所定の間隔に維持される。上記自動走行制御を解除して、作業者の操作で苗箱供給装置60を走行させることもできる。
【0025】
踏み板62は、苗箱収容台車61に支持された左右水平なフレーム70から前方に突出させた回動アーム71,71の先端部にロープ72,72によって吊り下げられている。回動アーム71,71は、踏み板昇降モータM5によって上下に回動させられる。この踏み板昇降モータM5と走行モータM4とは連動して作動するようになっており、苗箱収容台車61が走行中は踏み板62が上昇し、苗箱収容台車61が停止すると踏み板62が地面に並べられている苗箱の上に載置される状態となるまで下降するようになっている。
【0026】
苗箱並べ作業を開始するに際しては、苗箱収容台車61に苗箱を積載し、当該苗箱収容台車61を苗箱並べ装置1に追随する自動走行制御状態にする。そして、苗箱並べ装置1が停止しての苗箱並べ作業中、作業者は踏み板62の上を移動しながら苗箱収容台車61上の苗箱を苗箱並べ装置1の苗箱収容部11,…に補給する。この補給作業には図示しない専用の器具を用いることにより複数個づつ苗箱を補給することができる。この苗箱補給中、作業者の体重によって踏み板62を介して苗箱が地面に押圧され、苗箱の底面が地面に密接する。なお、苗箱並べ装置1のステップ59の上から苗補給を行うこともできる。
【0027】
苗箱並べ作業が終了して苗箱並べ装置1を1ピッチだけ走行させる時、通常は自動走行制御により苗箱並べ装置1に苗箱収容台車61が追従させるが、苗箱の補給忘れのおそれがある場合や苗箱並べ装置1の苗箱並べ動作に異常を感じた場合等には、苗箱収容台車61の自動走行制御を解除することにより、苗箱並べ装置1と踏み板62との間にスペースを設け、苗箱が適正に地面に並べられているかを確認することができる。
【0028】
図10は異なる苗箱供給装置の平面図である。この苗箱供給装置80は、育苗ハウスの外部からハウス内に苗箱を搬送する第一苗箱収容台車81と、該第一苗箱収容台車から受け取った苗箱を積載し、苗箱並べ装置1の後方を移動する第二苗箱収容台車82と、該第二苗箱収容台車に昇降可能に支持された踏み板83とで構成されている。
【0029】
第一苗箱収容台車81は、左右方向のローラ85,…の上にパレットP上に段積みされた所定個数(20個程度)の苗箱C,…を長手方向が前後を向くように左右並列に2組積載することができ、左右中央部の2本のレールR2,R3上を走行するようになっている。
【0030】
第二苗箱収容台車82は、左右方向のローラ87,…の上に前記第一苗箱収容台車と同量の苗箱を積載できる苗箱トロッコ88が左右に長い長方形のフレーム89の上に左右移動自在に設けられており、全体が左右中央部の2本のレールと左右端部のレールR1,R2,R3上を走行するようになっている。苗箱並べ装置1に対して第二苗箱収容台車82が近接した所定の間隔に維持されるように、近接感知器66,67の感知に基づいて走行が制御される。
【0031】
踏み板83は、第二苗箱収容台車82が走行中は上昇し、第二苗箱収容台車82が停止すると地面に並べられている苗箱の上に載置される状態となるまで下降するように、フレーム89に昇降可能に吊り下げられている。
【0032】
この苗箱供給装置80を使用しての作業に際しては、苗箱並べ装置1が停止して苗箱並べ作業中、作業者は踏み板83の上を移動しながら苗箱トロッコ88上の苗箱を苗箱並べ装置1の苗箱収容部11,…に補給する。苗箱トロッコ88は左右に移動自在であるので、この苗箱の補給作業を行いやすい。また、苗箱トロッコ88上に苗箱がまだある段階で、第一苗箱収容台車81により育苗ハウス外の苗箱載置位置からハウス内へ苗箱を搬送させておくことにより、苗箱トロッコ88の苗箱が無くなったら、第一苗箱収容台車81から苗箱トロッコ88に苗箱を移し替えて直ちに作業を続行できるので、作業能率が良い。第一苗箱収容台車のローラ85,…と苗箱トロッコのローラ87,…は同じ高さであるので、苗箱を滑らせて容易に移し替えることができる。
【0033】
図11はさらに異なる苗箱供給装置の平面図である。この苗箱供給装置90も、育苗ハウスの外部からハウス内に苗箱を搬送する第一苗箱収容台車91と、該第一苗箱収容台車から受け取った苗箱を積載し、苗箱並べ装置1の後方を移動する第二苗箱収容台車92と、該第二苗箱収容台車に昇降可能に支持された踏み板93とで構成されている。第一苗箱収容台車91は、前記第一苗箱収容台車81と全く同じ構成である。
【0034】
第二苗箱収容台車92は、自由回転するボール94,…とローラ95,…によって、第一苗箱収容台車91の苗箱を滑らせて取り入れ、それを左右に移動できるように構成している。この第二苗箱収容台車92も、全体が左右中央部の2本のレールと左右端部のレールR1,R2,R3上を走行するようになっており、また苗箱並べ装置1に対して所定の間隔に維持されるように、近接感知器66,67の感知に基づいて走行が制御される。
【0035】
踏み板93は、第二苗箱収容台車92が走行中は上昇し、第二苗箱収容台車82が停止すると地面に並べられている苗箱の上に載置される状態となるまで下降するように、第二苗箱収容台車92に対し昇降可能に取り付けられている。
【0036】
この苗箱供給装置90を使用しての作業に際しては、苗箱並べ装置1が停止して苗箱並べ作業中、作業者は踏み板93の上を移動しながら第二苗箱収容台車92上の苗箱を苗箱並べ装置1の苗箱収容部11,…に補給する。第二苗箱収容台車92上の苗箱を左右に移動自在であるので、この苗箱の補給作業を行いやすい。また、第二苗箱収容台車92上に苗箱がまだある段階で、第一苗箱収容台車81により育苗ハウス外の苗箱載置位置からハウス内へ苗箱を搬送させておくことにより、第二苗箱収容台車92上の苗箱が無くなったら、第一苗箱収容台車81から第二苗箱収容台車92上に苗箱を移し替えて直ちに作業を続行できるので、作業能率が良い。第一苗箱収容台車のローラ85,…と第二苗箱収容台車92のボール93及びローラ94,…は同じ高さに設けられているので、苗箱を滑らせて容易に移し替えることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明にかかる苗箱供給装置は、踏み板を苗箱並べ装置にではなく苗箱収容台車に設けることにより、苗箱並べ装置及び苗箱供給装置の移動時等に苗箱並べ装置と踏み板との間に適当なスペースを作ることが可能となり、苗箱が適正に並べられていることを確認してから踏み板による苗箱の押圧を行え、苗箱並べ作業のミスを防止できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗箱並べ作業状況を表す育苗ハウスの断面図である。
【図2】苗箱並べ装置の側面図である。
【図3】苗箱並べ装置の平面図である。
【図4】苗箱並べ装置の一部を省略した側面図である。
【図5】苗箱収容枠の正面図である。
【図6】苗箱収容枠の側面断面図である。
【図7】苗箱並べ装置の伝動機構図である。
【図8】苗箱供給装置の側面図である。
【図9】苗箱供給装置の平面図である。
【図10】異なる苗箱供給装置の平面図である。
【図11】さらに異なる苗箱供給装置の平面図である。
【符号の説明】
C 苗箱
M4 走行モータ(自動走行手段)
1 苗箱並べ装置
60 苗箱供給装置
61 苗箱収容台車
62 踏み板
66,67 近接感知器
68 制御ボックス(制御手段)
Claims (2)
- 一定方向に間欠的に移動しながら苗箱を地面に並べる苗箱並べ装置に苗箱を供給する苗箱供給装置であって、複数の苗箱を載せて前記苗箱並べ装置の後方を移動する苗箱収容台車に、該苗箱収容台車と一体的に移動し、苗箱収容台車の停止時には前記苗箱並べ装置によって地面に並べられた苗箱の上に載置される踏み板を設けたことを特徴とする苗箱供給装置。
- 苗箱収容台車に自動走行手段を設けるとともに、当該苗箱収容台車と前記苗箱並べ装置との間隔が一定に維持されるように前記自動走行手段を制御する制御手段を設けた請求項1に記載の苗箱供給装置。
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