JP3802213B2 - 釣り具加工用ボビンホルダーおよび糸絡み防止部材 - Google Patents

釣り具加工用ボビンホルダーおよび糸絡み防止部材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フライフィッシングの毛針や、鮎の友釣りの仕掛作り等の際に利用される釣り具加工用ボビンホルダーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、フライフィッシングの毛針等の仕掛を糸で加工するときに使用する道具として、図19に示すようなボビンホルダー70が用いられている。このボビンホルダー70は、2本のアーム部71の一端部に設けた挟持部72によりボビンBの両端を適度な挟持力で保持し、糸巻方向に回転可能でかつ着脱自在に支持するものである。また、アーム部71の他端部は把手部73に固定され、さらに、把手部73には糸74を通すための導管75がボビンBに向かって貫通した状態で支持されている。このようなボビンホルダー70においては、ボビンBは適度な挟持力で保持されているため、空転することなく、回転させて導管75から糸74の引き出しが行えるようになっている。この引き出された糸74は固定台76に取り付けられた毛針用の針77に鳥の羽78などを巻きつけて毛針を作製するとき等に使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように従来のボビンホルダー70は適度な力でボビンBを挟持しているため、糸絡みの原因となる空転は発生しない。しかしながら、実際には引き出された部分の糸74が巻癖によって戻ったり、自身の弾性による反発でボビンBから自然に膨らみ出て、図19において仮想線で示すように、導管75とボビンBとの間で緩みが発生する。この緩んだ部分が作業中の振動などによってボビンBから外れ、アーム部71に絡んだり巻きついてしまう。この状態ではボビンBが正常に回転しずらくなるので、そのたびに作業を中断してこの糸絡みを解消する必要があり大変不便であった。また、細かい作業中の時など、煩わしさから絡んだままの状態で無理に引っ張ると、場合によっては、糸74が切れてしまい、始めから作業をやり直すこともあった。
【0004】
そこで、この発明の目的は、導管とボビンとの間での糸絡みを防止することができる釣り具加工用ボビンホルダーおよび糸絡み防止部材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の釣り具加工用ボビンホルダーは、釣り具を加工するための糸を巻回したボビンを回転摩擦が加わった状態で支持するアーム部と、前記アーム部の端部に設けられた把持部と、前記把持部に設けられ、前記ボビンから接離する方向に延び、内部に前記ボビンからの糸を通すための導管と、ボビンと導管の入口の間に配置され、前記糸が屈曲して通る屈曲糸通し部を有する糸絡み防止部材を備えたことを特徴としている。
【0006】
請求項6に記載の糸絡み防止部材は、アーム部により糸を巻回したボビンを回転摩擦が加わった状態で支持するととともに、アーム部の端部の把持部に設けられた導管に糸を通すようにした釣り具加工用ボビンホルダーに設けられるものであって、前記ボビンと導管の入口の間における前記糸が屈曲して通る屈曲糸通し部を有することを特徴としている。
【0007】
このような構成を採用すると、回転摩擦力に抗した回転力の付与にてボビンから糸が引き出され、この糸が糸絡み防止部材の屈曲糸通し部を通って導管の入口に入り、この導管を通って被加工物(例えば、フライフィッシングの毛針)に至る。
【0008】
このとき、糸は糸絡み防止部材での屈曲糸通し部にて摩擦を生じ張力を受ける。よって、作業中に振動が発生した場合に、糸の緩みが発生しにくい。
請求項2に記載のボビンホルダーは、請求項1に記載のボビンホルダーにおける、前記糸絡み防止部材を、上側部材と下側部材とを具備したものとし、上側部材と下側部材との間にアーム部を挟み込むようにしたことを特徴としている。
【0009】
請求項7に記載の糸絡み防止部材は、請求項6に記載の糸絡み防止部材において、上側部材と下側部材とを具備し、上側部材と下側部材との間に前記アーム部を挟み込むようにしたことを特徴としている。
【0010】
このような構成を採用すると、請求項1,6に記載の発明の作用に加え、アーム部を上側部材と下側部材との間に挟み込むことにより糸絡み防止部材が容易に取り付けられる。
【0011】
請求項3に記載のボビンホルダーは、請求項2に記載のボビンホルダーにおいて、前記上側部材と下側部材がビス止めにて固定されていることを特徴としている。
【0012】
請求項8に記載の糸絡み防止部材は、請求項7に記載の糸絡み防止部材において、前記上側部材と下側部材はビス止めにて固定されていることを特徴としている。
【0013】
このような構成を採用すると、請求項2,7に記載の発明の作用に加え、上側部材と下側部材とをビス止めすることによりアーム部に糸絡み防止部材が固定され、ビスを緩めることにより糸絡み防止部材がアーム部から取り外される。
【0014】
請求項4に記載のボビンホルダーは、請求項2に記載のボビンホルダーにおいて、前記上側部材と下側部材は一方の端が連結部材にて軸着され、他方の端側に設けた係止部と係止爪にて固定されていることを特徴としている。
【0015】
請求項9に記載の糸絡み防止部材は、請求項7に記載の糸絡み防止部材において、前記上側部材と下側部材は、一方の端が連結部材にて軸着され、他方の端側に設けた係止爪と係止部にて固定されていることを特徴としている。
【0016】
このような構成を採用すると、請求項2,7に記載の発明の作用に加え、糸絡み防止部材は係止部と係止爪が係止することでアーム部に固定され、係止を解除することにより糸絡み防止部材がアーム部から取り外される。
【0017】
請求項5に記載のボビンホルダーは、請求項2に記載のボビンホルダーにおいて前記上側部材と下側部材の接合面に前記アーム部を遊挿する案内孔を設けたことを特徴としている。
【0018】
請求項10に記載の糸絡み防止部材は、請求項7に記載の糸絡み防止部材において、前記上側部材と下側部材の接合面に前記アーム部を遊挿する案内孔を設けたことを特徴としている。
【0019】
このような構成を採用すると、例えば、図1のようにボビン(B)を2本のアーム部(2a,2b)で挟持するタイプのボビンホルダーにおいて、ボビンの装着作業中(特に、それまでとは異なるボビンを装着する時)に前記アーム部間の距離が変わったとしても糸絡み防止部材はアーム部の延設方向の前後に移動する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した実施の形態を図1〜6に従って説明する。
図1はボビンBを装着した状態でのボビンホルダー1の斜視図を示し、図2は糸絡み防止部材10の分解図を示す。また、図3は図1でのX−X断面図を示し、図4は図1でのY−Y断面図を示す。
【0021】
図1に示すように、ボビンホルダー1は2本のアーム部2a,2bを備えており、その後端には円盤状の把手部3が固定されている。また、アーム部2a,2bの先端には挟持部2cがそれぞれ設けられている。この挟持部2cにおいてボビンBが着脱自在に支持され、かつ、ボビンBは適度な挟持力による回転摩擦が加わった状態で糸巻方向に回転可能に保持されている。ボビンBには、釣り具を加工するための糸4が巻回されている。さらに、把手部3には糸4を通すための導管5が貫通した状態で固定され、この導管5はボビンBから接離する方向に延設されている。
【0022】
ボビンBと導管5の入口5aとの間においてアーム部2a,2bの途中には糸絡み防止部材10が取り付けられている。この糸絡み防止部材10について詳細に説明すると、糸絡み防止部材10は上側部材11と下側部材12を備え、上側部材11と下側部材12間にアーム部2a,2bを挟み込むことができるようになっている。図2において、上側部材11と下側部材12の接合面11a,12aにおける両端部分には案内孔13a,13b,14a,14bが設けられている。そして、図3に示すように案内孔13a,13b,14a,14bにアーム部2a,2bが各々納められている。また、案内孔13a,13b,14a,14bは図3に示すように両部材11,12を接合した状態において、左右方向にアーム部2a,2bが移動できるように余裕をもった形状(長穴形状)をなし、案内孔内においてアーム部2a,2bが任意の位置に移動できるようになっている。このように案内孔13a,13b,14a,14bにてアーム部2a,2bが糸絡み防止部材10に遊挿されている。そして、上側部材11と下側部材12に設けたビス穴15a,15b,15c,15dに、ビス16a,16bを挿入して上側部材11と下側部材12を支持している。
【0023】
なお、上側部材11と下側部材12の接合はビス止めの他にも接着剤等を用いて行ってもよい。
また、図2に示すように、糸絡み防止部材10の上面には、その長手方向に沿って延びる溝部17が設けられている。この溝部17内にはステンレス等の線材よりなる棒材18が配置されている。棒材18は図3に示すように溝部17内に底面と一定の間隔をおいて延設され、左側端部18aが上側部材11に埋設されるとともに、右側端部18bが開放端となっている。さらに、棒材18の右側端部18bは糸絡み防止部材10の側壁に沿うように曲げられている。このようにして、溝部17と棒材18の間に図4に示す屈曲糸通し部19が形成されている。この屈曲糸通し部19には図4に示すように、糸4が屈曲して通過する。この屈曲糸通し部19の屈曲の度合は、溝部17の幅Wと、棒材18の太さDと、棒材18の下面と溝部17の底面との距離により決定され、通常使用される最も細い糸4(ナイロン糸の直径0.053mm程度)でも適度に屈曲し、太い糸4では、スムーズに通るものであればよい。また、図5に示すように糸4がボビンBの両端部50a,50bから導管5に入る経路100,101における内角θと糸絡み防止部材10の取り付け位置を考慮し、図中でのL1>L2を満足するように屈曲糸通し部19の長手方向の長さL1が決定されている。
【0024】
次に、このように構成した釣り具加工用ボビンホルダー1の作用を説明する。まず、作業者がボビンホルダー1のアーム部2a,2bを広げ図5のようにその先端部にボビンBを挟持する。このボビンBの装着時において、前述したように糸絡み防止部材10の案内孔13a,13b,14a,14bが長穴形状となっているので、図6の実線と2点鎖線で示すようにアーム部2a,2b間の距離が変化しても、糸絡み防止部材10はアーム部2a,2bの開き具合により前後に移動しボビンBを装着できる。よって、糸絡み防止部材10が設けられているアーム部2a,2bにおいて無理な力が作用することもなく、ボビンBの装着作業に与える影響も少ない。また、それまでとは幅の異なるボビンBを装着しアーム部2a,2b間の距離が変わったときにおいても、前記の装着時と同様に糸絡み防止部材10は前後に移動し、所定の位置に止まる。なお、糸絡み防止部材10はビス16a,16bにて止められているので、ボビンBが装着されている状態においても糸絡み防止部材10の着脱を行うことができる。
【0025】
そして、このようにボビンホルダー1にボビンBを装着してから、回転摩擦に抗した回転力を付与し、図4に示すようにボビンBから糸4を引き出し、糸絡み防止部材10に設けられている屈曲糸通し部19と導管5の内部に通す。これを詳しく説明すると、糸4を導管5に通した状態で棒材18の開放している端部18b側(図3参照)から図中Fにて示すように屈曲糸通し部19に導き入れる。このようにすれば、糸4を棒材18の開放端部18b側より屈曲糸通し部19に容易に導き入れることができる。
【0026】
そして、このセットした状態で、導管5から糸4が引き出され、引き出された糸4にて図19のようにフライフィッシングの毛針作りが行われる。このとき、ボビンBから引き出された糸4は図4の糸絡み防止部材10に設けられた屈曲糸通し部19にて、溝部17の上部付近の表面と棒材18に接触する。この接触に伴い摩擦を生じ、糸4は自身の弾性力によって、張力を受ける。よって、導管5とボビンBとの間における糸4の緩みが防止され、作業中の糸絡みが防止される。つまり、ボビンホルダー1を作業者が使用する場合、回転摩擦が加わっているボビンBから引き出された糸4は巻癖によって戻ったり、糸4が自身の弾性による反発でボビンBから自然に膨らみ導管5とボビンBとの間で緩みが発生しようとするが、糸4が張力を受けているので、作業中の振動などによって糸4が緩むことがない。よって、ボビンBから外れアーム部2a,2bに絡むことを回避でき、釣り具の加工作業(特に細かい作業)を継続して行うことができる。
【0027】
また、棒材18の端部18bは糸絡み防止部材10の側壁に沿って曲げられているので(図3参照)、屈曲糸通し部19での糸4は屈曲糸通し部19より外れ難い。なお、導管5に糸4を挿着するときは、糸通具(スレッダー)を使用してもよい。
【0028】
さらに、図5を用いて説明したように、ボビンBの両端50a,50bから導管5に入る経路100,101の内角θと糸絡み防止部材10の取り付け位置を考慮して屈曲糸通し部19を長く(L1>L2)設計することにより、糸4は屈曲糸通し部19の両端付近で偏って通過することなく、自由に移動する。このため、屈曲糸通し部19では摩擦による糸4のチヂレや切断などの原因となる裂傷が起こらず、糸絡み防止部材10を長期にわたり使用することができる。
【0029】
なお、糸4は自身の弾性力によって緩みを防止しているので糸4に過度な力が加わることもなく、従来品とほぼ同程度の力で巻き出しが行え、引っ張り過ぎによる糸切れなどのトラブルも発生しない。また、溝部17の幅Wと棒材18の太さDにより設計される屈曲糸通し部19の屈曲の度合は通常使用される糸4の太さにより決められるが、糸4が太すぎて屈曲糸通し部19に適合しない場合も起こりうる。この場合には、屈曲糸通し部19に糸4を通さず従来品のボビンホルダー同様に使用すればよい。
【0030】
このように、本実施の形態は下記のような特徴を有する。
(イ)ボビンBと導管5の入口5aの間に糸絡み防止部材10を配置し、この糸絡み防止部材10に溝部17および溝部17内に配置される棒材18を設け、溝部17と棒材18にて形成される屈曲糸通し部19に糸4を通したので、糸4は棒材18に接触して摩擦を生じ張力を受る。その結果、糸の緩みが防止され糸絡みを回避できる。
(ロ)屈曲糸通し部19が形成されている糸絡み防止部材10は上側部材11と下側部材12とを具備し、アーム部2a,2bに上側部材11と下側部材12とを挟み込むことにより、両持に支持されている。このような構成にてアーム部2a,2bを上側部材11と下側部材12との間に挟み込むことにより糸絡み防止部材10を容易に取り付けることができる。
(ハ)上側部材11と下側部材12とをビス止めすることによりアーム部2a,2bに糸絡み防止部材10が固定され、ビス16a,16bを緩めることにより糸絡み防止部材10がアーム部2a,2bから取り外されるので、糸絡み防止部材10をアーム部2a,2bに容易に着脱することができる。
(ニ)糸絡み防止部材10の上側部材11と下側部材12の接合面11a,12aに長穴形状の案内孔13a,13b,14a,14bを設けアーム部2a,2bに遊挿したので、ボビンBの装着時などのアーム部2a,2b間の距離が変わったときにおいて、糸絡み防止部材10は前後に動くことができ装着作業に与える影響を少なくすることができる。
【0031】
以下に、これまで説明した以外のボビンホルダーを説明する。
上記実施の形態においては、糸絡み防止部材10の上側部材11と下側部材12は、ビス止めによりアーム部2a,2bに取り付けられていたが、図7のように構成してもよい。つまり、図7において、糸絡み防止部材10は上側部材11と下側部材12を備え、上側部材11と下側部材12とは一方の端部を連結部材20により軸着され、他方の端部側の上側部材11には係止爪21が設けられるとともに下側部材12には係止凸部22が設けられている。そして、この上側部材11と下側部材12の間にアーム部2a,2bが挟み込まれるとともに、係止爪21が係止凸部22に係合される。このように糸絡み防止部材10をアーム部2a,2bに固定する構成を採用すると、既存のボビンホルダーにも容易に取り付け可能であり、すでにボビンホルダーを購入済みの利用者にとっては、無駄がなく、利用性に優れている。さらに、係止爪21と係止凸部22の係止を解除し、アーム部2a,2bから糸絡み防止部材10を容易に取り外すこともできる。
【0032】
図7の構成以外にも、下側部材12に係止爪21を設け、上側部材11に係止凸部22を設けてもよいし、あるいは係止凸部22は係止凹部であってもよい。また、上記実施の形態においては、図4のように有底の溝部17と棒材18にて屈曲糸通し部19を形成したが、図8に示す斜視図および図9に示す拡大図のように溝部32は無底であってもよい。
【0033】
図8,図9は2本の棒材30,31を互いに平行に溶接等の手段にて一方のアーム部2aに固着し片持ち支持構造とした場合の実施例である。図9において、棒材30,31の間の溝部32内に合成樹脂等よりなる棒材33が配置されている。この棒材33の端部には連結部34が一体的に形成され、全体としてT字状をなしている。そして、2本の棒材30,31の先端に係止爪35を設け、連結部34に透設された係止孔36にて係止させている。このようにして、これらの棒材30,31,33との間に図中の仮想線にて示す糸4を通すための屈曲糸通し部が形成される。なお、連結部34の支持方法はビス止めにて行ってもよい。また、上記の図9のような着脱自在な支持方法の他にも、接着材等を用いて連結部34を棒材30,31の先端に固定してもよい。
【0034】
また、図10および図11に示すように、2本の棒材ではなくU字状の棒材37の両端を一方のアーム部2aに溶接等の手段にて固着してもよい。そして、図10に示すように、棒材33の基端部に設けられた連結部34にU字状の溝部34aを設け、図11に示すように棒材33が分離した状態から、棒材37の中間部37aに連結部34の溝部34aを挿入することにより棒材33が支持される。このような構成によって、糸4が屈曲して通過する屈曲糸通し部38が形成される。
【0035】
また、屈曲糸通し部10は図4に示すように溝部17と棒材18にて形成されるものに限定されず、図12〜18に示すような構成を採用してもよい。
図12および図13(図12のC−C断面図)に示すように、糸絡み防止部材10は前述の実施の形態と同様に上側部材11と下側部材12にて構成されている。しかし、上側部材11の上面には溝ではなく2つの凸部40,41が長手方向に沿って平行に延設されている。そして、この凸部40,41の間には棒材42が配置されている。この棒材42は図12に示すように、一方の端部が上側部材11に埋設され、他方の端部が開放端となっている。よって、図13に示すように、糸4が屈曲して通過する屈曲糸通し部43が形成されている。
【0036】
図14は、ボビンホルダーの平面図を示し、図15は図14におけるD−D断面図を示す。さらに、図16は図14におけるE−E断面図を示す。本例では、溝部50と板材51にて屈曲糸通し部52が形成されている
図15において糸絡み防止部材10は上側部材11と下側部材12にて構成され、図15および図16に示すように、上側部材11の上面には溝部50が設けられている。また、上側部材11の上面には板材51が対向して配置されている。図15に示すように、板材51における左端部には凸部53が設けられるとともに、この凸部53が上側部材11に埋設されている。さらに、板材51の下面には凸部54が延設され、この凸部54は前記溝部50の上面開口部に位置している。そして、図16のように糸4が屈曲して通過する屈曲糸通し部52が形成される。また、図15に示すように、板材51の左端部における下面と上側部材11の上面との間に、先端側ほど幅が狭くなる糸掛け部55が形成され、図14のように、この糸掛け部55に糸4の端4’を止めることができるようになっている。
【0037】
なお、糸絡み防止部材10に糸掛け部55を形成することは、図2,7,9,11,12に示すもの、および後記図17に示すものについて適用してもよい。図17において糸絡み防止部材10は上側部材11と下側部材12にて構成され、図17でのF−F断面図である図18に示すように、上側部材11と下側部材12は互いに接合することで、円柱形状となっている。この円柱部60に沿って板材61が配置され、図17に示す左端部の連結部61aが形成され、円柱部60の端を把持している。板材61は円弧状をなし、円柱部60の表面との間に円弧状の空間62が形成されている。そして、この空間62が、糸4が屈曲して通過する屈曲糸通し部となる。
【0038】
図1に示す上記実施の形態において、糸絡み防止部材10はアーム部2a,2bに設けられていたが、これに限定せず、導管5や把手部3等にも設置することも可能である。
【0039】
また、上記実施の形態において、糸絡み防止部材10の材質は、合成樹脂はもとより、木材,金属材料等にて形成してもよい。
さらに、これまでの説明においては2本のアーム部2a,2bにてボビンBを挟持する場合について説明したが、1本のアーム部の先端にボビンBを支持するボビンホルダーに適用してもよい。
【0040】
また、アーム部2a,2bは上記実施の形態のような棒材に限らず板状のものでもよい。
【0041】
【発明の効果】
請求項1,6に記載の発明によれば、導管とボビンとの間での糸絡みを防止することができる。
【0042】
請求項2,7に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、糸絡み防止部材を容易に取り付けることができる。
請求項3,8に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、糸絡み防止部材をアーム部に容易に着脱することができる。
【0043】
請求項4,9に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加え、さらに容易に着脱を行うことができる。
請求項5,10に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、糸絡み防止部材はアーム部において前後に移動でき、同部材のアーム部への装着性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態におけるボビンホルダーの斜視図。
【図2】 実施の形態における糸絡み防止部材の分解図。
【図3】 図1におけるボビンホルダーのX−X断面図。
【図4】 図1におけるボビンホルダーのY−Y断面図。
【図5】 実施の形態における作用を説明するための平面図
【図6】 実施の形態における作用を説明するための平面図
【図7】 他の実施の形態を示す糸絡み防止部材の斜視図。
【図8】 他の実施の形態を示すボビンホルダーの斜視図。
【図9】 図8における糸絡み防止部材の斜視図。
【図10】他の実施の形態を示す糸絡み防止部材の平面図及び断面図。
【図11】他の実施の形態を示す糸絡み防止部材の斜視図。
【図12】他の実施の形態を示す糸絡み防止部材の斜視図。
【図13】図12における糸絡み防止部材のC−C断面図。
【図14】他の実施の形態を示すボビンホルダーの平面図。
【図15】図14における糸絡み防止部材のD−D断面図。
【図16】図14における糸絡み防止部材のE−E断面図。
【図17】他の実施の形態を示す糸絡み防止部材の斜視図。
【図18】図17における糸絡み防止部材のF−F断面図。
【図19】従来技術を説明するためのボビンホルダーの斜視図。
【符号の説明】
1…ボビンホルダー、2a,2b…アーム部、3…把手部、4…糸、5…導管、10…糸絡み防止部材、11…上側部材、11a…接合面、12…下側部材、12b…接合面、13a,13b,14a,14b…案内孔、19…屈曲糸通し部、20…連結部材、21…係止爪、22…係止部、B…ボビン

Claims (10)

  1. 釣り具を加工するための糸(4)を巻回したボビン(B)を回転摩擦が加わった状態で支持するアーム部(2a,2b)と、
    前記アーム部(2a,2b)の端部に設けられた把持部(3)と、
    前記把持部(3)に設けられ、前記ボビン(B)から接離する方向に延び、内部に前記ボビン(B)からの糸(4)を通すための導管(5)と、
    ボビン(B)と導管(5)の入口(5a)の間に配置され、前記糸(4)が屈曲して通る屈曲糸通し部(19)を有する糸絡み防止部材(10)と、
    を備えたことを特徴とする釣り具加工用ボビンホルダー。
  2. 前記糸絡み防止部材(10)は、上側部材(11)と下側部材(12)とを具備し、上側部材(11)と下側部材(12)との間に前記アーム部(2a,2b)を挟み込むようにしたことを特徴とする請求項1に記載の釣り具加工用ボビンホルダー。
  3. 前記上側部材(11)と下側部材(12)はビス止めにて固定されていることを特徴とする請求項2に記載の釣り具加工用ボビンホルダー。
  4. 前記上側部材(11)と下側部材(12)は、一方の端が連結部材(20)にて軸着され、他方の端側に設けた係止爪(21)と係止部(22)にて固定されていることを特徴とする請求項2に記載の釣り具加工用ボビンホルダー。
  5. 前記上側部材(11)と下側部材(12)の接合面(11a,12a)に前記アーム部(2a,2b)を遊挿する案内孔(13a,13b,14a,14b)を設けたことを特徴とする請求項2に記載の釣り具加工用ボビンホルダー。
  6. アーム部(2a,2b)により糸(4)を巻回したボビン(B)を回転摩擦が加わった状態で支持するととともに、アーム部(2a,2b)の端部の把持部(3)に設けられた導管(5)に糸(4)を通すようにした釣り具加工用ボビンホルダーに設けられるものであって、
    前記ボビン(B)と導管(5)の入口(5a)の間における前記糸(4)が屈曲して通る屈曲糸通し部(19)を有することを特徴とする糸絡み防止部材。
  7. 上側部材(11)と下側部材(12)とを具備し、上側部材(11)と下側部材(12)との間に前記アーム部(2a,2b)を挟み込むようにしたことを特徴とする請求項6に記載の糸絡み防止部材。
  8. 前記上側部材(11)と下側部材(12)はビス止めにて固定されていることを特徴とする請求項7に記載の糸絡み防止部材。
  9. 前記上側部材(11)と下側部材(12)は、一方の端が連結部材(20)にて軸着され、他方の端側に設けた係止爪(21)と係止部(22)にて固定されていることを特徴とする請求項7に記載の糸絡み防止部材。
  10. 前記上側部材(11)と下側部材(12)の接合面(11a,12a)に前記アーム部(2a,2b)を遊挿する案内孔(13a,13b,14a,14b)を設けたことを特徴とする請求項7に記載の糸絡み防止部材。
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