JP3801872B2 - 抵抗体素子および熱式流体測定計 - Google Patents

抵抗体素子および熱式流体測定計 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抵抗体素子に係り、特に電気抵抗値が温度依存性を有する抵抗体素子に好適であり、また、それを利用して内燃機関などの空気流量あるいは流速を検知する熱式流体測定計に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、この種の抵抗体素子として筒状構造のものや板状構造のものが知られている。
【0003】
例えば前者の構造の素子にあっては、特開平8−75518号公報に示されるように、外径がφ1mm程度、長さ3mm程度のセラミックボビン(例えばアルミナ)の外表面に、抵抗体となる白金薄膜を被覆し、ボビン両端には、外径φ0.1mmからφ0.2mm程度のリード端子を有する導電性のキャップを圧入したタイプの抵抗体素子が提案されている。
【0004】
この抵抗体素子の白金薄膜は、トリミングされて所望の抵抗値が設定されている。また、抵抗体外周面は、ポリイミドでコートされ、耐環境性が配慮されている。
【0005】
キャップ付き抵抗体素子の場合、抵抗体素子の製造の簡便化を図り得る利点を有するが、リード端子(リード線)をキャップに接合する際には、キャップ端面(平面)の中心とリード端子の中心位置合わせ(リード端子の位置決め作業)に手間取るため、その改善が望まれていた。
【0006】
また、リード端子とキャップ平面は突き合わせてスポット溶接などで接合されるが、リード端子がキャップ平面に対して僅かでも傾くと突き合わせ面に隙間が生じてしまう。また、突き合わせに偏った荷重がかかることもある。これらの事態は、リード端子とキャップとに接合不良(溶接不良)をきたし、歩留まり低下の原因となる。
【0007】
リード端子の位置合わせの目安として、例えば特開平1−315101号公報に開示されるように、ボビン端面(端板)の中心に窪みを設けて、この窪みにリード端子の一端を嵌合させることも考えられる。しかし、この場合でも、溶接に際してリード端子が窪み底面に対して僅かでも傾いたり、突き合わせに偏った荷重がかかれば、上記同様の不具合が発生する。
【0008】
また、キャップは金属製、ボビンはセラミック製なので、温度環境の厳しい箇所で抵抗体素子を使用する場合には、両者の熱膨張差によって電気的接続が損なわれないように配慮する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記のキャップ型端子構造のリード端子の位置合わせを簡便かつ精度良く行なうことができ、しかも簡潔な構造にしてリード端子,キャップ,抵抗体の電気的接続、機械的接続の信頼性を高め、歩留まりが良く、品質の高いこの種抵抗体素子を提供することにある。また、その抵抗体素子を用いた熱式の流体測定計を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、基本的には、感温抵抗体などに使用される抵抗体素子を次のように構成する。
【0011】
ボビンの外周に膜状の抵抗体が形成され、前記ボビンの両端にはリード端子を有する導電性キャップが被着され、この抵抗体および前記キャップの外面が保護膜により被覆されている抵抗体素子において、
前記リード端子は、キャップ取り付け側の一端が球形をなし、この球形部が前記キャップの端面の外面に設けた球面状の窪みに接合されていることを特徴とする。
【0012】
さらに、前記キャップの端面の内面には、前記外面に設けた球面状窪みが内側に突出することにより突起が形成され、前記キャップが前記ボビンの両端にそれぞれ圧入され、前記突起が前記ボビン端面に接触している抵抗体素子を提案する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施例に係る抵抗体素子1をその表面保護膜8を透視して示す正面図、図2はその要部断面図である。
【0015】
本実施例に係る抵抗体素子1は、例えば内燃機関などの空気流量或いは空気流速を測定する熱式流体測定計(熱式空気流量計、熱式空気流速計)に測定素子として用いられるものを例示する。この抵抗体素子は、電気抵抗が温度依存性を有する感温抵抗体である。感温抵抗体は、空気と熱交換して空気流量や空気流速を測定する発熱性の測定素子と空気温度を感知する温度補償抵抗素子(測温抵抗体)とに用いられる。
【0016】
ここでは、熱式流体測定計の感温抵抗体を得るために、抵抗体素子1は、外径φ0.5〜φ2mm程度、長さ2〜4mm程度の中実のボビン2(例えばアルミナ製)をセラミック基体(セラミックボビン)として用いる。
【0017】
ボビン2の外周には、白金薄膜3(厚さ:0.5μm〜1μm程度)の抵抗体が形成される。白金薄膜3は、スッパタリングによりボビン2に形成され、この薄膜3にレーザトリミングによってスパイラル状の切り溝4を入れることにより、抵抗値が400Ω程度となる薄膜抵抗体が形成される。
【0018】
抵抗体素子1の両端に固定されるリード端子(リード線)5は、白金、白金を含む合金、ニッケル等の純金属、あるいはステンレス等の合金より成る。その外径はφ0.15〜φ0.2mm程度である。
【0019】
一般にリード端子5として、白金90wt(重量)%にイリジウム10wt%を加えた合金が使用されている。他に白金をベースにイリジウム、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、オスミウムと言った白金族元素を5〜30wt%添加した合金、白金以外の白金族元素同士の合金、あるいは白金ベースにタングステン、ニッケル、チタン、鉄等の遷移金属群を5〜30wt%添加した合金もリード材料として用いられている。また、ニッケル等の純金属の他にも耐蝕材料のステンレス(特にSUS304、SUS316、SUS316L等)、インコネル、ハステロイ等も材料として用いられている。
【0020】
リード端子5は、次に述べるキャップ6にスポット溶接により取り付けられる。各リード端子5の一端は、球形5aをなし、この球形部5aがキャップ6端面の外面に設けた球面状の窪み7に嵌合し、スポット溶接により接合されている
このリード端子5が接合されるキャップ6は、ステンレス板を絞り加工したもので、その端面は中央の窪み7を除いて平面をなし、側壁は円周面をなす椀状に成形されている。
【0021】
キャップ6の絞り型は、あらかじめ上記した窪み7が成形されるようになっており、絞り加工が終了した時点で窪み7も同時成形される。
【0022】
キャップ6は、薄膜抵抗3が形成されたセラミック基体(ボビン)2に嵌合される前に、予めキャップ6の端部外面にリード端子5を窪み7を介して位置決めし接合されている。
【0023】
このようなキャップ6を、抵抗体3を形成したセラミック基体2の両端に挿入あるいは圧入により嵌合する。更に、抵抗体素子1の保護膜8として、抵抗体を形成した部分およびキャップ6の外面にポリイミドを被覆することにより抵抗体素子1を完成する。
【0024】
ところで、熱式流体測定計に用いられる抵抗体素子は、それ自体の熱応答性を向上させるべく、サイズが外径1mm程度、長さ3mm程度の小型にしており、従来は、それが製造歩留まりを低くしていた。
【0025】
例えば、外径1mm程度のキャップの端面に外径φ0.15mm程度のリードを精度良く中心位置に接合(一般にスポット溶接が多く用いられている)することはかなり困難を要す作業である。
【0026】
また、上記抵抗体素子1とリード端子5との電気的接続は、キャップ6を、ボビン(所定の抵抗値にトリミングしたもの)2に圧入することで行なわれる。この場合、高温雰囲気で抵抗体素子1を使用する場合には、ボビン2とキャップ6との間で熱膨張差による接続不良が生じないように配慮する必要がある。
【0027】
さらに、自動車に使用されることを想定すると熱応力や振動、静荷重等のストレスが直接、キャップ6とリード端子5の接合部に加わる。したがって、キャップ6とリード端子5の接合の信頼性を高めることが品質を高める上で最も重要な課題になる。
【0028】
図8と図9に、キャップ6にリード端子用の窪み7を設けないでリード端子5を接合する場合の問題点を図式化している。
【0029】
図8に示すようにキャップ6端面の外面にリード端子位置決め用の窪みがない場合には、リード端子5に位置ずれが生じるほかに、次のような接合不良が生じることもある。
【0030】
すなわち、キャップ6とリード端子5は、突き合わせ溶接となるが、微視的に考察すると、スポット溶接する際に溶接エネルギがリード端子5の先端にのみ発生するため、溶接エネルギの周囲への分散がばらつく(図8)。その結果、図9に示すように、溶接における相互拡散層9にばらつきが発生する傾向があり、溶接ナゲット10の形状ばらつきとなって現れることが多い。
【0031】
なお、リード端子5の外径は小さいため、溶接時の加圧力を増加するとリード端子5が湾曲してしまう。そのため、加圧力をあまり上げられず、それが相互拡散層9形成のばらつきを生む原因となっている。加圧力の不足はリード端子5とキャップ6の接合部の界面に微細な隙間11を生じさせる原因となる。
【0032】
この界面部の隙間11は、溶接部にとっては信頼性を低下させる重要な因子となる。最悪の場合、上記した微少隙間11が発生すると、ここに塩水や水溶液が入り込み、やがて、この隙間で水溶液のイオンの濃縮が発生し、やがて極部電池を形成し、ガルバニック形態腐食に至る可能性がある。
【0033】
本実施例では、次に述べる理由により、上記のような事態発生を防止し、抵抗体3を形成したボビン2とキャップ6の機械的接続の信頼性を向上させると共に、キャップ6とリード5の接合の信頼性を向上させることが可能である。
【0034】
以下、本発明の特徴と効果を図2及び図3、図4を用いて説明する。
【0035】
本実施例に係る抵抗体素子1では、既述したようにリード端子5の一端にトーチ状の球形部5aを形成し、一方、キャップ6端面の外面に、球形部5aを受け入れる球面状の窪み7を設ける。
【0036】
窪み7は、できる限り球形部5aの形状に沿う曲面、あるいは球形部5aに一致することが望ましい。
【0037】
この球面状窪み7にリード端子5の球形部5aを嵌合し接合することで、従来は困難だったリード端子5の中心とキャップ6の中心との位置合わせのばらつきを改善できる。
【0038】
また、次のようにしてリード端子5とキャップ6との接合強度を高めることができる。
【0039】
図3に示すように、リード端子5の先端に設けられた球形部5aがこれに適合する曲面形状の窪み7に当接することで、スポット溶接時においてリード端子5からキャップ6に加わる加圧力は、1点に集中するのではなく、頂点を境に周囲に加圧力が分散するようになる。したがって、溶接エネルギはリード端子5先端に接触している窪み7全周に一様に分散され、リード端子5とキャップ6の接触面全体に安定した相互拡散層9を形成することが可能となる。
【0040】
また、溶接部外周に発生するナゲット10も溶接部全周で安定した形状となり、特にリード端子5先端とキャップ6の界面部には安定したナゲット10が形成されるため、界面隙間11等の溶接欠陥が発生することがなく、リード端子5とキャップ6の接合強度を高め、その信頼性を向上させる。
【0041】
また、本実施例によれば、リード端子5に傾きが生じても、リード端子5先端とキャップ6の間に安定した接触面を確保することができるので、この場合にもリード端子5とキャップ6の接合強度を高める。
【0042】
さらに、本実施例では、キャップ6端面の内面には、端面外面に設けた球面状窪み7が内側に突出することにより突起7′が形成される。この突起7′は、キャップ6がボビン2の両端に圧入されることで、白金薄膜3が被覆されたボビン端面に接触している。
【0043】
この突起7′は、抵抗体3とキャップ6との電気的接合の信頼性を高めることができる。
【0044】
すなわち、キャップ6をボビン2に圧入する場合、突起7′が無い場合には、キャップ6の抵抗体3に対する電気的接続は、圧入面の点或いは線接触によるものである。この接触は、ボビン2の外径ばらつき、キャップ6の圧入内径ばらつき、製造上での圧入力ばらつき等でばらつくことが推測され、2から3点の点接触で電気的接合を確保しているものもあれば、圧入面での線接触で電気的接合を確保しているケースもあり現実的にははっきりしないのが実状のようである。一方、キャップ6端面の内面がすべて平面である場合には、圧入のばらつきによりキャップ端面の内面とボビン端面との間に隙間が生じることもある。
したがって、突起7′が無い場合には、キャップ6とボビン2の内外周面(圧入面)でリード端子5と抵抗体3との電気的接続を図らなければならない。そのため、抵抗体素子を高温雰囲気での使用する状況下では、ボビン2とキャップ6とが熱膨張差により電気的接続の信頼性が損なわれることも懸念され、そのようなことがないようにしなければならない。
【0045】
本実施例では、キャップ6端面の内面に設けた突起7′、換言すれば窪み7の底面がボビン2(抵抗体3)の端面に確実に接触する構造となり、この窪み7の底面とボビン2端面の接触面が電気的接続の基準となり得る。それによって、抵抗体とキャップ(リード端子)の電気的接続の絶対的基準を形成したことにもなり、信頼性の高い抵抗体素子1を製造することができる。
【0046】
なお、キャップ6の球面状窪みの深さをD、リード端子5の一端球形部5aの直径をRとすると、D≦2R/3とするのが嵌合や接合上好ましく、さらに本実施例では、D≦R/2としている。
【0047】
上記実施例では、キャップ6に設ける窪み7を一つとしているが、窪み7(突起7′)を複数設けてもよい。
【0048】
すなわち、図10に示すように、キャップ6端面の外面に、球面状窪み7を複数配設する。配設態様としては、キャップ6の端面中心にリード端子接合用の窪み7を設け、その周りにその他の同様の仕様の窪み7を設ける。
【0049】
本実施例では、キャップ端面中心部の窪み7にリード端子5の一端球形部5aが接合される。また、キャップ6端面の内面には、上記複数の球面状窪み7が内側に突出することにより、複数の突起7′が形成され、キャップ6をボビン2の両端にそれぞれ圧入することにより、これらの突起7′がボビン2端面に接触する。このような突起7′による多点接触構造により、キャップ6(リード5)・抵抗体3間の電気的接続の信頼性を更に高めることができる。
【0050】
なお、上記実施例では、リード端子5の先端に設ける球形部5aは、円球であるが、そのほか図5〜図7のように楕円球にすることでも上記実施例同様の効果を奏することができる。
【0051】
図11は、キャップ6に設ける窪み7の形態についての別の実施例である。キャップ端面に設けた窪み7は、その開口から深さの途中までがテーパ面をなし、底面部が球面をなし、この球面とテーパ面とが連続するように形成されている。このような窪みであっても、リード端子5の球形部5aに対する良好な接合を得ることができる。この場合、底面には平面部があってもリード端子5とキャップ6の位置決め効果に変わりはない。
【0052】
図12は、上記実施例の抵抗体素子1を熱式空気流量測定計に適用した応用例を示す縦断面図である。
【0053】
本実施例に係る熱式空気流量計は、測定素子として、流量検知用の発熱抵抗体13と空気温度を感知する温度補償用の抵抗体(測温抵抗体)14とを備える。これらの抵抗体13、14は、いずれも電気抵抗が温度依存性を有する感温抵抗体を使用するものである。ただし、発熱抵抗体13は発熱用の比較的大きな電流が流れるように抵抗値を小さくしてあり、一方、温度補償用抵抗体14は抵抗値を大きくして常温状態で使用するようにしてある。
【0054】
発熱抵抗体13は、温度補償用抵抗体14に対し常に一定の温度差に保たれるように発熱電流制御回路15により制御され、常時加熱されている。
【0055】
発熱抵抗体13は空気流の中に設置されるため、空気流に放熱する発熱抵抗体13の表面部分が放熱面、つまり熱伝達面となる。この熱伝達で空気流に奪われた熱量を発熱抵抗体13に流れる加熱電流により電気的信号に変換し空気流量を計測するものである。
【0056】
その全体的な構成は、吸入空気通路の一部となる吸気ボディ16において、全流量のうちの一部が流入する副通路中17に発熱抵抗体13及び温度補償用抵抗体14を配置し、さらに、他の目的に使用する吸入空気温度測定センサ18が配置されている。
【0057】
これら抵抗体素子と発熱電流制御回路(駆動回路)15は、流量計ハウジング19に埋設された導電性のターミナル20を介し電気的信号の伝達を行なう構造となっている。
【0058】
ここで、本発明による抵抗体素子1は主に温度補償用抵抗体14として採用することが望ましく、以下にその効果の一例を説明する。
【0059】
前述したように本発明の特徴の一つはリード端子中心とキャップ中心の位置ずれを解消するためにキャップ6に位置決め用の窪み7を設けたことにある。
【0060】
熱式空気流量計12は、発熱抵抗体13の放熱現象を利用する原理である以上、副通路内17に設置される温度補償用抵抗体14と発熱抵抗体13の相対的位置は計測精度に大きく影響する。
【0061】
図13は温度補償用抵抗体14のリード端子5とキャップ6の溶接位置ばらつき品を、熱式空気流量計12に組み込んだ場合の、空気流量計測誤差の発生度合いを示したものである。当然ながらリード端子5とキャップ6の位置がばらついているため、副通路内17における温度補償用抵抗体14と発熱抵抗体13との相対位置がばらつき、空気流量計測誤差のばらつきも大きくなっている。
【0062】
これに対し本発明の温度補償用抵抗体(感温抵抗体)14を熱式空気流量測定計12に組み込み計測誤差を測定した結果を図14に示す。この場合には、測定すべき空気流量全域にわたり、安定した計測が可能となる。なお、上記実施例では、空気流量計について例示したが、空気流速計についても測定原理は同じであるので、本発明は空気流速計についても適用できるものである。
【0063】
また、本発明の思想は、上記実施例の構成,仕様に限定されないことはいうまでもない。
【0064】
【発明の効果】
以上、実施例でも詳述したように、本発明によれば、キャップ型端子構造のリード端子の位置合わせを簡便かつ精度よく行なうことができる。しかも簡潔な構造にしてリード端子,キャップ,抵抗体の電気的接続、機械的接続(接合)の信頼性を高め、歩留まりが良く、品質の高いこの種抵抗体素子を提供することができる。また、空気流量計,空気流速計の精度のばらつきを抑え、この種流体測定計の品質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る抵抗体素子の構造図。
【図2】上記実施例の抵抗体素子の要部断面図。
【図3】上記実施例の抵抗体素子のリード端子をキャップに溶接する場合の加圧力分布を示す説明図。
【図4】上記リード端子とキャップの溶接状態を示す模式図。
【図5】本発明の他の実施例に係る抵抗体素子の要部断面図。
【図6】上記他の実施例における抵抗体素子のリード端子をキャップに溶接する場合の加圧力分布を示す説明図。
【図7】上記他の実施例に係るリード端子とキャップの溶接状態を示す模式図。
【図8】本発明の比較例に係る抵抗体素子のリード端子をキャップに溶接する場合の加圧力分布を示す説明図。
【図9】上記比較例のリード端子とキャップとの溶接状態を示す説明図。
【図10】本発明の他の実施例を示す要部断面図。
【図11】本発明の他の実施例を示す要部断面図。
【図12】本発明の実施例に係る空気流量計の全体断面図。
【図13】上記比較例の抵抗体素子を組み込んだ熱式空気流量計の計測誤差を示す説明図。
【図14】本発明の抵抗体素子を組み込んだ熱式空気流量計の計測誤差を示す説明図。
【符号の説明】
1…抵抗体素子、2…ボビン、3…薄膜抵抗、5…リード端子、5′…球形部、6…キャップ、7…窪み、12…熱式空気流量計、13…発熱抵抗体、14…温度補償用抵抗体。

Claims (5)

  1. ボビンの外周に膜状の抵抗体が形成され、前記ボビンの両端にはリード端子を有する導電性キャップが被着され、この抵抗体および前記キャップの外面が保護膜により被覆されている抵抗体素子において、
    前記リード端子は、キャップ取り付け側の一端が球形をなし、この球形部が前記キャップの端面の外面に設けた球面状の窪みに接合されていることを特徴とする抵抗体素子。
  2. ボビンの外周に膜状の抵抗体が形成され、前記ボビンの両端にはリード端子を有する導電性キャップが被着され、この抵抗体および前記キャップの外面が保護膜により被覆されている抵抗体素子において、
    前記リード端子は、キャップ取り付け側の一端が球形をなし、この球形部が前記キャップの端面の外面に設けた球面状の窪みに接合されており、前記キャップの端面の内面には、前記外面に設けた球面状窪みが内側に突出することにより突起が形成され、前記キャップが前記ボビンの両端にそれぞれ圧入され、この圧入により前記突起が前記ボビン端面に接触していることを特徴とする抵抗体素子。
  3. 前記キャップ端面に設けた窪みは、その開口から深さの途中までがテーパ面をなし、底面部が球面をなし、この球面とテーパ面とが連続するように形成されている請求項1又は2記載の抵抗体素子。
  4. 前記キャップ端面の外面に、球面状窪みが複数配設され、このうちの一つと前記リード端子の一端の球形部とが接合され、前記キャップ端面の内面には、前記外面に設けた複数の球面状窪みが内側に突出することにより複数の突起が形成され、前記キャップが前記ボビンの両端にそれぞれ圧入され、前記複数の突起が前記ボビン端面に接触して多点接触構造にしてある請求項2記載の抵抗体素子。
  5. 空気流量或いは流速を検知する素子として、電気抵抗が温度依存性を有する感温抵抗体を用いた熱式流体測定計において、
    請求項1ないし4のいずれか1項記載の抵抗体素子により前記感温抵抗体が構成されていることを特徴とする熱式流体測定計。
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