JP3112765B2 - 熱式流量計 - Google Patents

熱式流量計

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JP3112765B2 JP05054237A JP5423793A JP3112765B2 JP 3112765 B2 JP3112765 B2 JP 3112765B2 JP 05054237 A JP05054237 A JP 05054237A JP 5423793 A JP5423793 A JP 5423793A JP 3112765 B2 JP3112765 B2 JP 3112765B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リードを改良した抵抗
体素子及びこの抵抗体素子を用いた熱式流量計に関す
る。かかる熱式流量計により、内燃機関における吸入空
気等の流量を好適に測定することができる。
【0002】
【従来の技術】従来より、流体温度が変化する流体流量
を計測する流量計の一種として、温度に応じて抵抗値が
変化する抵抗体素子により流体流量を計測する熱式流量
計が知られている。この種類の熱式流量計は、例えば、
特開昭55−43447号公報、特開昭56−7771
6号公報、特開昭60−91211号公報に記載されて
いる。
【0003】熱式流量計に用いられる抵抗体素子の一般
的な構造は、筒状電気絶縁体の外側面の回りに金属抵抗
が形成され、当該金属抵抗の表面をガラス層が被覆し、
当該筒状電気絶縁体の両端にそれぞれリードが挿嵌され
て固定され、当該金属抵抗は当該リードのそれぞれに電
気的に接続するものである。この金属抵抗は、温度に応
じて抵抗値が変化するものであるが、金属抵抗に白金等
の金属薄膜を用い、筒状体の外側面に薄膜を形成する薄
膜型と、金属抵抗に白金等の金属細線を用い、セラミッ
クス筒状体の外側面に巻き回す巻線型とが知られてい
る。いずれの型であってもガラス等の保護膜で金属抵抗
又は金属細線を含む筒状体を覆っている。
【0004】かかる熱式流量計では、抵抗体素子の一対
のリードを流体流路を形成する絶縁性部材の壁部から突
設した一対の支持棒により支持することで、このような
抵抗体素子を一対の支持棒にかけ渡し、抵抗体素子を流
体流路内に配設する。即ち、抵抗体素子は、ステンレス
スチール製等の支持棒に両端のリードをスポット電気溶
接等した溶接部によって固着され、また、この支持棒
は、樹脂等の絶縁性部材に固着される。
【0005】そして、流体流量を測定するときは、その
ような抵抗体素子10の一つを、流体温度と同一の温度
となるような温度補償用素子として用いる。また、もう
一つの抵抗体素子10を、温度補償用素子よりも常に約
100〜200℃程度の温度より高くなるように、通電
して加熱される発熱素子として用い、この発熱素子に対
する通電量を検出することにより、流体流量を計測す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような抵抗体素子
のリードとしては、従来、白金線が使われていた。しか
し、白金線では、引張り強度が限られているため、リー
ドを筒状セラミックスに挿入する工程のとき、抵抗体素
子のリードを上記支持棒にスポット溶接をするとき、又
は、抵抗体素子を感熱式流量計の部品として使用してい
るときなどで、リードに引っ張り応力が加わると、リー
ドが破断することがある。また、リードとして白金線が
用いられた場合、白金線が比較的に高い熱伝導性を有し
ていることから、金属抵抗が発熱したとき、この熱が支
持棒に流れ、熱式流量計の測定誤差の一因となってい
た。更に、リードとしてステンレス線又はNiと鉄との
合金線を使用するときは、引張り強度は白金線より向上
するが、抵抗体素子の製造工程で高温空気に晒されるた
め、酸化してしまうことがあった。更にまた、ステンレ
ス線又はNiと鉄との合金線をリードとして、導電ペー
ストなどで電気絶縁体に固着されるとき、リード表面の
酸化層が電気絶縁体との固着強度を低下させる原因とな
っていた。
【0007】この解決手段として、特開平3−2683
02号で、本願発明者等は白金、白金合金等の貴金属被
膜で芯材を被覆した線材を使用する抵抗体素子を提案し
た。しかし、このような貴金属被膜線をリードに用いた
抵抗体素子を、溶接により、リードを介して絶縁性支持
体に接合すると、図6に示すように、貴金属被膜14z
を構成する貴金属成分と、支持体5を構成する鉄等の成
分とが、リード14と支持棒5との界面8で、互いによ
く溶け合うことがなく、溶接条件を厳密に管理しない
と、リードと支持体との溶接強度のばらつきが大きくな
る可能性があった。
【0008】そこで、本発明では、芯材に機械強度が大
きい金属を使うことによりリードの機械強度を向上し、
かつ、芯材の高温下による酸化も防止するという目的の
みではなく、更に、リードと支持棒との溶接性の向上を
も目的とする。ここで、本発明では、後者の目的を重視
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、
電気絶縁体に固定した一対のリードを有する抵抗体素子
と、前記一対のリードのそれぞれを固定して前記抵抗体
素子をかけ渡す一対の支持棒と、を有する熱式流量計に
おいて、上記リードが上記電気絶縁体に固定されるリー
ド部分では、貴金属又は貴金属を主成分とする合金材料
からなる貴金属被膜が、芯材の外周の少なくとも一部に
被覆していて、上記リードが支持棒に固定されるリード
部分では、上記芯材が支持棒に接触して固定している
ともに、上記芯材に含有する少なくとも一つの金属が、
上記支持棒にも含有していることを特徴とする熱式流量
計が提供される。
【0010】本発明において、上記電気絶縁体の形状が
筒状であり、上記リードが電気絶縁体の両端に挿嵌して
いて、リードが導電性ペーストにより電気絶縁体に固着
していることが好ましい
【0011】
【0012】
【作用】本発明の熱式流量計では、リード14が電気絶
縁体12にペースト等により固定されるリード部分で
は、貴金属被膜14bが、芯材14aの外周の少なくと
も一部に被覆している。即ち、貴金属被膜14bは、図
1で、この被膜14bが電気絶縁体12に固定される接
着部16にまで伸びている必要がある。この貴金属被膜
14bが、ガラス層19と接触している部分にまで更に
延びていることが好ましい。
【0013】しかし、リード14が支持棒5に固定され
るリード部分では、芯材14aが支持棒に接触して固定
している。このことは、例えば図1に示すように、貴金
属被膜14bが、リード14が支持棒5に溶接される部
分にまで延びていないという構成で達成できる。こうす
ることにより、芯材14aの材質と、支持棒5の材質と
を互いによく溶け合うものとし、リード14と支持棒5
との溶接強度を向上することができる。
【0014】リード14の、芯材14aの素材として
は、ステンレス鋼、ニッケル鉄合金、モリブデン、タン
グステン、錫青銅、モネルメタル等が挙げられる。引張
り強度等の機械強度が大きく、比較的に熱伝導度が低
く、かつ、酸化に強い金属材料が好ましい。例えば、ス
テンレス鋼、鉄ニッケル合金、特にステンレス鋼が好ま
しい。
【0015】支持棒5の素材も引張り強度等の機械強度
が大きい金属が好ましい。例えば、ステンレス鋼、鉄ニ
ッケル合金が好ましい。更に、リード14と支持棒5と
の溶接強度を向上させるため、リード14の芯材14a
と支持棒5とが互いによく溶け合う材質であることは好
ましい。従って、リード14の芯材14aと支持棒5と
が同じ材質又は比較的に似通った材質であることが好ま
しい。このため、芯材14aに含有する少なくとも一つ
の金属が、支持棒5にも含有していることが重要であ
。また、リード14の芯材14aと支持棒5の材質
が、互いにステンレス鋼であることが好ましい。
【0016】また、本発明の熱式流量計では、特定のリ
ード部分では、貴金属被膜14bが、芯材14aの外周
の少なくとも一部に被覆している。即ち、この貴金属被
膜14bは、リードの軸方向と垂直な断面を一周するよ
うに被覆している必要はない。例えば、図2(d)に示
すような、断面が四角形のリードでは、その内に二辺が
貴金属被膜14bで被覆されていてもよい。貴金属被膜
14bが被覆されている芯材14aの部分は、酸化が防
げるからである。
【0017】本発明には、リード14と支持棒5との溶
接性の向上、芯材14aに機械強度が大きい金属を使う
ことによるリードの機械強度の向上、芯材14aの高温
下による酸化防止という互いに相反し兼ねない目的があ
るが、本発明は、これらの目的の中でも、リード14と
支持棒5との溶接性の向上に主眼を置いたものである。
従って、本発明では、貴金属被膜14bが被覆されてい
ない部分があり、その部分が多少、酸化することがあっ
ても、このような技術的な不利益よりも、溶接性の向上
という技術的な利益を重視している。
【0018】リード14の貴金属被膜14bは、白金、
ロジウム、銀、パラジウム、又はこれらを主成分とする
合金を用いることができる。白金又は白金を主成分とす
る合金、を用いることが好ましい。このような例として
は、白金80重量%、ロジウム20重量%からなる合
金、貴金属被膜14bは、抵抗体素子の製造工程におけ
る高温下での熱処理などで、芯材14aが錆ることなど
による線材の劣化を防止するものである。
【0019】貴金属被膜14bは、1〜10μmの厚さ
を有することが好ましく、2〜7μmの厚さであること
は更に好ましい。厚さが10μmより大きくなると、厚
くなることによる格別の効果を奏することなく、コスト
高になるだけだからである。また、1μmより薄いと、
芯材14aの劣化防止をすることが難しくなるからであ
る。
【0020】以下、本発明に用いるリード14を作成す
る方法を説明する。図2(a)及び(b)に示すよう
に、平板2の両側から、白金等の適当な厚さの貴金属膜
を圧接し、貴金属被膜を形成する。例えば、平板とし
て、厚さ200μmのSUS403のステンレス鋼を用い、厚
さ5〜10μmの白金膜を用いることができる。このと
き、図2(b)に示すように、平板の一辺に沿って、貴
金属被膜が被覆しない長方形部分が平板の両側に生じる
ようにする。圧接後の平板の厚さは、例えば、約150
μmである。
【0021】このような圧接後、熱処理をすることで平
板の芯材2と貴金属被膜3との接着を強化する。熱処理
により、芯材成分が貴金属被膜に、また、貴金属被膜成
分が芯材2に、と相互に拡散することで、芯材2と貴金
属被膜3との接合が強化するからである。
【0022】このような熱処理条件としては、例えば、
600〜900℃で、60分以内であることが好まし
い。
【0023】このように熱処理をした後に、図2(c)
に示すように、貴金属被膜が被覆していない辺と交わる
ように、この板を切断し、図2(d)に示すような、リ
ードとする。このリードの断面形状は、例えば、各辺が
150μmの正方形である。
【0024】このように切断した後では、リード断面は
四角形になるが、C面取り又はR面取りのように、縁取
りすることは好ましい。縁に係る応力を低減できるから
である。縁取りは、例えば、図3に示すように、縁を潰
すような方向にプレスすることによってすることができ
る。
【0025】本発明に用いることができるリードを作成
する他の方法としては、予め所定の長さに切断された芯
材となる金属線を、その片方の端部から所定の部分まで
をメッキ液に浸し、その金属線を陰極として電気分解を
し、メッキ液に溶存させている金属イオンをメッキ液に
浸されている部分に電着させることができる。
【0026】以下、抵抗体素子10の製造方法を説明す
る。図1に示すように、電気絶縁体の材料としては、ア
ルミナ、石英等の電気絶縁性セラミックスが好適に用い
られる。電気絶縁体としては、筒形状のものを好適に用
いることができる。この場合、外径が0.3〜1mm程
度のものが実用上、好ましい。長さは、2〜3mm前後
であることが好ましい。電気絶縁体としては、例えば、
外径0.5mm、内径0.3mm、長さ2〜3mm程度
のアルミナパイプが用いられる。電気絶縁体の形状は、
図5に示すように板状であってもよい。また、電気絶縁
体の形状は、特開昭64−18023号公報及び特開平
4−123401号公報に記載されている板状であって
もよい。
【0027】薄膜型抵抗体素子の製造方法は、セラミッ
クス等の電気絶縁体12に、スパッタリング、物理蒸着
法(PVD)、化学蒸着法(CVD)、メッキ等の公知
方法により金属薄膜18を形成する。図1にあるよう
に、金属薄膜18は必ずしも電気絶縁体12の表面に付
着する必要はなく、電気絶縁体12と金属薄膜18との
間にガラス等からなる中間層を介在させることもでき
る。
【0028】次いで、この金属薄膜をレーザートリミン
グ等により、スパイラル状や蛇行形状等の適当な形状に
作成し、特定の抵抗値を有する薄膜抵抗18とする。金
属は、白金又は白金を含有する合金は好ましい。薄膜の
厚さは、0.5〜3μmが好ましい。薄膜の厚さと例え
ばスパイラルピッチを調整することによって、薄膜抵抗
の抵抗値を数オームから1000オームにまで調節する
ことができる。
【0029】電気絶縁体にリード14を固定する工程
は、最終ガラス被覆工程前に行えばよく、薄膜形成工程
の前、薄膜形成工程とトリミング工程との間、トリミン
グ工程とガラス被覆工程の間の任意のときに行えばよ
い。
【0030】リード14は、直径0.1〜0.3mm程
度の金属線であり、具体的には、ステンレススチール若
しくはFeNi合金線に、その一方の端部から、ある所
定の位置まで、白金被膜又は白金合金被膜等の貴金属被
膜を少なくともその一部の外周に施した線が用いられ
る。リード14の貴金属被膜がされている端部を電気絶
縁体に接触させ、白金とガラスとの混合ペースト等の導
電性の接着剤を用いて、電気絶縁体12のリード14を
接着し、固定する。こうして、導電性接着剤は、リード
14と白金薄膜18とを電気的に接続する接着部16を
形成する。
【0031】なお、導電性接着剤を用いることは、必ず
しも必須ではなく、電気絶縁体12とリード14とを導
電性を有しない接着剤で固定し、リード14と白金薄膜
18とを接着剤の表面に導電性ペーストを塗布すること
で電気的に接続してもよい。
【0032】最後に、電気絶縁体12の回りに形成され
た金属薄膜18及び電気的接続部16を覆うようにガラ
ス等からなるガラス層19を形成する。例えば、ホウケ
イ酸鉛ガラスの粉末をスラリーとし、このスラリーを浸
漬、ブレード塗布、スプレー塗布等によって、電気絶縁
体12の表面に付着させる。この表面に付着しているス
ラリーを乾燥させた後、焼成して、ガラス層19を形成
する。
【0033】巻線型抵抗体素子の製造方法は、基本的
に、薄膜型抵抗体素子の製造方法と同様である。ただ
し、金属薄膜を形成する代わりに、白金線等の導電性の
高い線を電気絶縁体12の回りに巻き回し、線をリード
14に溶接して接続することが異なる。巻線型抵抗体素
子では、接着部16は導電性である必要はない。例え
ば、直径が0.5mmで長さが2mmの円筒形アルミナ
ボビンに直径20μmの白金線を35μmのピッチで巻
き付けると、約20オームの抵抗となる。
【0034】こうして得られた抵抗体素子10の両端の
リード14をステンレススチール製等の支持棒5に、ス
ポット電気溶接等により、固着する。リード14が支持
棒5に溶接されるリード部分には、貴金属被膜は形成さ
れていない。
【0035】熱式流量計の駆動回路の回路図を図4に示
す。熱式流量計は、通常は、二つの抵抗体素子10を一
組とし、一方を流体温度補償用素子21とし、他方を発
熱素子22とし、被測定流体を通過させる流体流路24
内に配設されている。また、温度補償用素子21と発熱
素子22とは、他の抵抗30、32と共にブリッジを構
成する。温度補償用素子21は、被測定流体と同一温度
になるようにし、一方、発熱素子22の温度は、温度補
償用素子21より、約100〜200℃程度の所定の温
度だけ高くなるように、差動アンプ26にてフィードバ
ック制御されるようになっている。このとき、温度補償
用素子21には、発熱が無視できる程度の微小電流が流
れるようにし、発熱素子22の発熱量を被測定流体の温
度で補償するために用いている。
【0036】そして、このような通電制御のもとでは、
空気流量が変化すると発熱素子22及びそれに直列に接
続する抵抗30の電流量又は電圧が変化する。そこで、
発熱素子22に流れる電流量、抵抗30に流れる電流
量、又は、出力端子28、28間に出力される電圧によ
って、発熱素子22を加熱するのに要する電力が分か
り、ひいては、流体通路24内を通過させられる流体量
及び流体速度が算出されて、計測され得るのである。な
お、流体通路24を、流体の主通路から分流して設ける
ことは好ましい。
【0037】また、支持体5を固定する絶縁性部材とし
ては、絶縁性であり、ある程度の高温で機械強度を保持
するものであれば制限はないが、合成樹脂を好適に用い
ることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレートを挙げることができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。ただし、本発明は下記実施例により制限されるもの
ではない。
【0039】[抵抗体素子の作成方法]図2に示す方法
で、リードを作成した。芯材となる平板に図2(a)及
び(b)に示すように、その平板の両側から、白金等の
適当な厚さの貴金属膜を圧接し、貴金属被膜を形成す
る。例えば、平板として、厚さ200μm、幅20mm
のSUS403のステンレス鋼の両側に、厚さ10μmの白金
膜を圧接した。次いで、700℃で熱処理をした。次い
で、図2(c)に示すように、この板を切断し、図2
(d)に示すような、リードとし、図3にあるように、
プレスをし、縁取りした。
【0040】外径0.5mm、内径0.22mm、長さ
2mmのアルミナパイプを電気絶縁体12として用い、
その外側面に厚さ0.4μmの白金薄膜を公知のスッパ
タリング法により形成した。次いで、この白金薄膜をレ
ーザーにより、スパイラル状にトリミングし、抵抗値が
20オームとなるように、白金薄膜18を形成した。
【0041】そして、白金薄膜18を形成した係るボビ
ンの両端に、前記したように製造した直径0.15mm
のリードを挿入し、白金60容量%とガラス40容量%
からなる白金系接着剤で接着した。これを、空気中、6
00℃で10分焼成し、リードとボビンとを固定した。
この素子前駆体のボビン部分に、融点約580℃のガラ
スを塗布して、空気中、580℃で5分焼成して保護層
を形成し、抵抗体素子10を得た。直径1.0mmのス
テンレス製の支持棒5に、この抵抗体素子10を、プロ
ジェクション溶接で固定した。この溶接強度は満足すべ
きものであった。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱式流量
計では、リードが電気絶縁体に固定されるリード部分で
は、貴金属又は貴金属を主成分とする合金材料からなる
貴金属被膜が、芯材の外周の少なくとも一部に被覆して
いて、リードが支持棒に固定されるリード部分では、芯
材が支持棒に接触して固定しており、かつ、芯材に含有
する少なくとも一つの金属が支持棒にも含有している
で、リードと支持棒の溶接強度を向上することができ
る。また、貴金属被膜が、芯材の外周の少なくとも一部
に被覆しているので、芯材に機械強度が大きい金属を使
うことによってリードの機械強度の向上を図りつつ、高
温下においても芯材の酸化をある程度、防止することが
できる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱式流量計の一具体例を示す断面図で
ある。
【図2】本発明に用いることができるリードの製造方法
の一具体例を示す説明図である。
【図3】本発明に用いることができるリードの縁取りの
一具体例を示す説明図である。
【図4】本発明が適用される熱式流量計の駆動回路の回
路図である。
【図5】本発明が適用される抵抗体素子の一具体例を示
す断面図である。
【図6】従来の熱式流量計におけるリードと支持棒との
溶接部を示す断面図である。
【符号の説明】
2 芯材 3 貴金属被膜 5 支持棒 8 リードと支持棒との界面 10 抵抗体素子 12 電気絶縁体 13 電気絶縁体 14 リード 14a 芯材 14b 貴金属被膜 16 接着部 18 金属薄膜 19 ガラス層 20 駆動回路 21 温度補償用素子 22 発熱素子 26 差動アンプ 28 出力端子 30 抵抗 32 抵抗

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁体に固定した一対のリードを有
    する抵抗体素子と、前記一対のリードのそれぞれを固定
    して前記抵抗体素子をかけ渡す一対の支持棒と、を有す
    る熱式流量計において、 上記リードが上記電気絶縁体に固定されるリード部分で
    は、貴金属又は貴金属を主成分とする合金材料からなる
    貴金属被膜が、芯材の外周の少なくとも一部に被覆して
    いて、 上記リードが支持棒に固定されるリード部分では、上記
    芯材が支持棒に接触して固定しているとともに、 上記芯材に含有する少なくとも一つの金属が、上記支持
    棒にも含有している ことを特徴とする熱式流量計。
  2. 【請求項2】 上記電気絶縁体の形状が筒状であり、上
    記リードが当該電気絶縁体の両端に挿嵌していて、当該
    リードが導電性ペーストにより当該電気絶縁体に固着し
    ていることを特徴とする請求項1に記載の熱式流量計。
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