JP3145225B2 - 熱式流量計用抵抗体素子 - Google Patents
熱式流量計用抵抗体素子Info
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- JP3145225B2 JP3145225B2 JP05423893A JP5423893A JP3145225B2 JP 3145225 B2 JP3145225 B2 JP 3145225B2 JP 05423893 A JP05423893 A JP 05423893A JP 5423893 A JP5423893 A JP 5423893A JP 3145225 B2 JP3145225 B2 JP 3145225B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リードを改良した熱式
流量計用抵抗体素子に関する。本発明の抵抗体素子は、
内燃機関における吸入空気等の流量を測定する熱式流量
計に好適に用いることができる。
流量計用抵抗体素子に関する。本発明の抵抗体素子は、
内燃機関における吸入空気等の流量を測定する熱式流量
計に好適に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】従来より、流体温度が変化する流体流量
を計測する流量計の一種として、温度に応じて抵抗値が
変化する抵抗体素子により流体流量を計測する熱式流量
計が知られている。この種類の熱式流量計は、例えば、
特開昭55−43447号公報、特開昭56−7771
6号公報、特開昭60−91211号公報に記載されて
いる。
を計測する流量計の一種として、温度に応じて抵抗値が
変化する抵抗体素子により流体流量を計測する熱式流量
計が知られている。この種類の熱式流量計は、例えば、
特開昭55−43447号公報、特開昭56−7771
6号公報、特開昭60−91211号公報に記載されて
いる。
【0003】熱式流量計に用いられる抵抗体素子として
は、筒型の基体を用いるものがあり、その一般的な構造
は、筒状電気絶縁体の外側面の回りに金属抵抗が形成さ
れ、当該金属抵抗の表面をガラス層が被覆し、当該筒状
電気絶縁体の両端にそれぞれリードが挿嵌されて固定さ
れ、当該金属抵抗は当該リードのそれぞれに電気的に接
続するものである。この金属抵抗は、温度に応じて抵抗
値が変化するものであるが、金属抵抗に白金等の金属薄
膜を用い、筒状体の外側面に薄膜を形成する薄膜型と、
金属抵抗に白金等の金属細線を用い、セラミックス筒状
体の外側面に巻き回す巻線型とが知られている。いずれ
の型であってもガラス等の保護膜で金属抵抗又は金属細
線を含む筒状体を覆っている。
は、筒型の基体を用いるものがあり、その一般的な構造
は、筒状電気絶縁体の外側面の回りに金属抵抗が形成さ
れ、当該金属抵抗の表面をガラス層が被覆し、当該筒状
電気絶縁体の両端にそれぞれリードが挿嵌されて固定さ
れ、当該金属抵抗は当該リードのそれぞれに電気的に接
続するものである。この金属抵抗は、温度に応じて抵抗
値が変化するものであるが、金属抵抗に白金等の金属薄
膜を用い、筒状体の外側面に薄膜を形成する薄膜型と、
金属抵抗に白金等の金属細線を用い、セラミックス筒状
体の外側面に巻き回す巻線型とが知られている。いずれ
の型であってもガラス等の保護膜で金属抵抗又は金属細
線を含む筒状体を覆っている。
【0004】かかる熱式流量計では、抵抗体素子の一対
のリードを流体流路を形成する絶縁性部材の壁部から突
設した一対の支持棒により支持することで、このような
抵抗体素子を一対の支持棒にかけ渡し、抵抗体素子を流
体流路内に配設する。即ち、抵抗体素子は、引張り強度
等の機械強度が大きな金属、例えば、ステンレススチー
ル製等の支持棒に両端のリードをスポット電気溶接等し
た溶接部によって固着され、また、この支持棒は、樹脂
等の絶縁性部材に固着される。
のリードを流体流路を形成する絶縁性部材の壁部から突
設した一対の支持棒により支持することで、このような
抵抗体素子を一対の支持棒にかけ渡し、抵抗体素子を流
体流路内に配設する。即ち、抵抗体素子は、引張り強度
等の機械強度が大きな金属、例えば、ステンレススチー
ル製等の支持棒に両端のリードをスポット電気溶接等し
た溶接部によって固着され、また、この支持棒は、樹脂
等の絶縁性部材に固着される。
【0005】そして、流体流量を測定するときは、その
ような抵抗体素子の一つを、流体温度と同一の温度とな
るような温度補償用素子として用いる。また、もう一つ
の抵抗体素子を、温度補償用素子よりも常に約100〜
200℃程度の温度より高くなるように、通電して加熱
される発熱素子として用い、この発熱素子に対する通電
量を検出することにより、流体流量を計測する。
ような抵抗体素子の一つを、流体温度と同一の温度とな
るような温度補償用素子として用いる。また、もう一つ
の抵抗体素子を、温度補償用素子よりも常に約100〜
200℃程度の温度より高くなるように、通電して加熱
される発熱素子として用い、この発熱素子に対する通電
量を検出することにより、流体流量を計測する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような抵抗体素子
のリードとしては、従来、白金線が使われていた。しか
し、白金線では、引張り強度が限られているため、リー
ドを筒状セラミックスに挿入する工程のとき、抵抗体素
子のリードを上記支持棒にスポット溶接をするとき、又
は、抵抗体素子を感熱式流量計の部品として使用してい
るときなどで、リードに引っ張り応力が加わると、リー
ドが破断することがある。また、リードとしてステンレ
ス線を使用するときは、引張り強度は白金線より向上す
るが、抵抗体素子の製造工程で高温空気に晒されるた
め、酸化してしまうことがあった。
のリードとしては、従来、白金線が使われていた。しか
し、白金線では、引張り強度が限られているため、リー
ドを筒状セラミックスに挿入する工程のとき、抵抗体素
子のリードを上記支持棒にスポット溶接をするとき、又
は、抵抗体素子を感熱式流量計の部品として使用してい
るときなどで、リードに引っ張り応力が加わると、リー
ドが破断することがある。また、リードとしてステンレ
ス線を使用するときは、引張り強度は白金線より向上す
るが、抵抗体素子の製造工程で高温空気に晒されるた
め、酸化してしまうことがあった。
【0007】この解決手段として、特開平3−2683
02号公報で、本願発明者等は白金、白金合金等の貴金
属被膜で芯材を被覆した線材を使用する抵抗体素子を提
案した。しかし、このような貴金属被膜線をリードに用
いた抵抗体素子では、芯材の剛性が大きいため、リード
を曲げる方向に力が加わったとき、図5に示すように、
リードを筒状体に接着する接着部16又はリードの貴金
属被膜14zにクラックが発生することがあった。接着
部は、抵抗体素子のタイプによっては、リードと金属抵
抗とを電気的に接続する役割を果たすものであり、この
ようなクラックは、接着部における電気抵抗を変化さ
せ、抵抗体素子の抵抗値を変化させる。また、リードの
貴金属被膜のクラックも貴金属被膜の電気抵抗を変化さ
せ、抵抗体素子の抵抗値を変化させる。このような抵抗
体素子の抵抗値が変化することは、抵抗体素子の安定な
動作を妨げるものであり、実用上、好ましくない。
02号公報で、本願発明者等は白金、白金合金等の貴金
属被膜で芯材を被覆した線材を使用する抵抗体素子を提
案した。しかし、このような貴金属被膜線をリードに用
いた抵抗体素子では、芯材の剛性が大きいため、リード
を曲げる方向に力が加わったとき、図5に示すように、
リードを筒状体に接着する接着部16又はリードの貴金
属被膜14zにクラックが発生することがあった。接着
部は、抵抗体素子のタイプによっては、リードと金属抵
抗とを電気的に接続する役割を果たすものであり、この
ようなクラックは、接着部における電気抵抗を変化さ
せ、抵抗体素子の抵抗値を変化させる。また、リードの
貴金属被膜のクラックも貴金属被膜の電気抵抗を変化さ
せ、抵抗体素子の抵抗値を変化させる。このような抵抗
体素子の抵抗値が変化することは、抵抗体素子の安定な
動作を妨げるものであり、実用上、好ましくない。
【0008】また、このような貴金属被膜線をリードに
用いた抵抗体素子を、溶接により、リードを介して絶縁
性支持体に接合すると、図6に示すように、貴金属被膜
を構成する貴金属成分と、支持棒を構成する鉄等の成分
とが、リード14と支持棒5との界面8で、互いによく
溶け合うことがなく、溶接条件を厳密に管理しないと、
リードと支持体との溶接強度のばらつきが大きくなる可
能性があった。
用いた抵抗体素子を、溶接により、リードを介して絶縁
性支持体に接合すると、図6に示すように、貴金属被膜
を構成する貴金属成分と、支持棒を構成する鉄等の成分
とが、リード14と支持棒5との界面8で、互いによく
溶け合うことがなく、溶接条件を厳密に管理しないと、
リードと支持体との溶接強度のばらつきが大きくなる可
能性があった。
【0009】そこで、本発明は、リードに曲げ応力がか
かったときでも、抵抗値の安定性が高い抵抗体素子を提
供することを目的とし、従来の抵抗体素子のリードを改
良したものである。また、抵抗体素子が、リードと支持
棒との溶接強度を向上させるリードを有することも目的
とする。
かったときでも、抵抗値の安定性が高い抵抗体素子を提
供することを目的とし、従来の抵抗体素子のリードを改
良したものである。また、抵抗体素子が、リードと支持
棒との溶接強度を向上させるリードを有することも目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、
円筒状の電気絶縁体の表面に金属抵抗が形成され、当該
金属抵抗の表面をガラス層が被覆し、当該電気絶縁体の
両端部にそれぞれリードが固定され、当該リードの一端
は当該金属抵抗に電気的に接続され、当該リードの他端
は支持棒に溶接されている熱式流量計用抵抗体素子にお
いて、上記リードは、貴金属部と、当該貴金属部に圧接
により接合されている低熱伝導部と、から構成され、当
該貴金属部は、低熱伝導部を構成する素材より塑性があ
る貴金属又は貴金属を主成分とする合金から構成され、
当該低熱伝導部は、貴金属部を構成する素材より熱伝導
率が低い金属から構成され、当該貴金属部が、上記電気
絶縁体に接着部を介して固定され、かつ上記低熱伝導部
方向に上記接着部を超えて延びていることを特徴とする
熱式流量計用抵抗体素子が提供される。
円筒状の電気絶縁体の表面に金属抵抗が形成され、当該
金属抵抗の表面をガラス層が被覆し、当該電気絶縁体の
両端部にそれぞれリードが固定され、当該リードの一端
は当該金属抵抗に電気的に接続され、当該リードの他端
は支持棒に溶接されている熱式流量計用抵抗体素子にお
いて、上記リードは、貴金属部と、当該貴金属部に圧接
により接合されている低熱伝導部と、から構成され、当
該貴金属部は、低熱伝導部を構成する素材より塑性があ
る貴金属又は貴金属を主成分とする合金から構成され、
当該低熱伝導部は、貴金属部を構成する素材より熱伝導
率が低い金属から構成され、当該貴金属部が、上記電気
絶縁体に接着部を介して固定され、かつ上記低熱伝導部
方向に上記接着部を超えて延びていることを特徴とする
熱式流量計用抵抗体素子が提供される。
【0011】本発明において、上記貴金属部は、白金又
は白金を主成分とする合金から構成されることが好まし
い。また、上記低熱伝導部は、ステンレス鋼又は鉄とニ
ッケルとを主成分とする合金から構成されることが好ま
しい。
は白金を主成分とする合金から構成されることが好まし
い。また、上記低熱伝導部は、ステンレス鋼又は鉄とニ
ッケルとを主成分とする合金から構成されることが好ま
しい。
【0012】
【作用】本発明の抵抗体素子では、図1に示すように、
リード14が、そのリード14の一方の端部にある貴金
属部14aと、そのリード14のもう一方の端部にある
低熱伝導部14bと、から構成される。
リード14が、そのリード14の一方の端部にある貴金
属部14aと、そのリード14のもう一方の端部にある
低熱伝導部14bと、から構成される。
【0013】貴金属部14aは、貴金属又は貴金属を主
成分とする合金から構成される。貴金属部14aの素材
としては、白金、ロジウム、銀、パラジウム、又はこれ
らを主成分とする合金を用いることができる。白金又は
白金を主成分とする合金を用いることが好ましい。この
ような例としては、白金80重量%、ロジウム20重量
%からなる合金がある。また、このような貴金属部14
aの素材は、低熱伝導部14bの素材より、塑性があ
る。
成分とする合金から構成される。貴金属部14aの素材
としては、白金、ロジウム、銀、パラジウム、又はこれ
らを主成分とする合金を用いることができる。白金又は
白金を主成分とする合金を用いることが好ましい。この
ような例としては、白金80重量%、ロジウム20重量
%からなる合金がある。また、このような貴金属部14
aの素材は、低熱伝導部14bの素材より、塑性があ
る。
【0014】低熱伝導部14bは、貴金属部14aを構
成する素材より熱伝導率が低い金属から構成される。低
熱伝導部14bの素材としては、ステンレス鋼、ニッケ
ル鉄合金、モリブデン、タングステン、錫青銅、モネル
メタル等が挙げられる。低熱伝導部14bの素材として
は、引張り強度等の機械強度が大きく、かつ、酸化に強
い金属材料が好ましい。例えば、ステンレス鋼、鉄ニッ
ケル合金、特にステンレス鋼が好ましい。
成する素材より熱伝導率が低い金属から構成される。低
熱伝導部14bの素材としては、ステンレス鋼、ニッケ
ル鉄合金、モリブデン、タングステン、錫青銅、モネル
メタル等が挙げられる。低熱伝導部14bの素材として
は、引張り強度等の機械強度が大きく、かつ、酸化に強
い金属材料が好ましい。例えば、ステンレス鋼、鉄ニッ
ケル合金、特にステンレス鋼が好ましい。
【0015】貴金属部14aと低熱伝導部14bとは、
圧接により接合している。この接合強度を向上させるた
め、貴金属部14aと、低熱伝導部14bとが、熱処理
を受けることが好ましい。この熱処理条件は、後に記載
する。
圧接により接合している。この接合強度を向上させるた
め、貴金属部14aと、低熱伝導部14bとが、熱処理
を受けることが好ましい。この熱処理条件は、後に記載
する。
【0016】本発明の抵抗体素子10では、リード14
の貴金属部14aが、電気絶縁体12に挿嵌して固定さ
れている。このとき、貴金属部14aは、貴金属部14
aが電気絶縁体12に固定されている部分より、低熱伝
導部14b側に、更に、延びていることが好ましい。即
ち、図1に示すように、貴金属部14aは、リード14
の一方の端面から接着部16にまで伸びるのみならず、
更に、接着部16を越えて、低熱伝導部14b側に、延
びていることが好ましい。貴金属部14aは、接着部1
6のみならず、ガラス層19までを越えて、更に低熱伝
導部14b側に、延びていることが好ましい。
の貴金属部14aが、電気絶縁体12に挿嵌して固定さ
れている。このとき、貴金属部14aは、貴金属部14
aが電気絶縁体12に固定されている部分より、低熱伝
導部14b側に、更に、延びていることが好ましい。即
ち、図1に示すように、貴金属部14aは、リード14
の一方の端面から接着部16にまで伸びるのみならず、
更に、接着部16を越えて、低熱伝導部14b側に、延
びていることが好ましい。貴金属部14aは、接着部1
6のみならず、ガラス層19までを越えて、更に低熱伝
導部14b側に、延びていることが好ましい。
【0017】このように、本発明の抵抗体素子10にお
けるリード14と電気絶縁体12との接合では、低熱伝
導部14bより塑性がある貴金属部14aが、電気絶縁
体12に挿嵌して固定されているので、リードに曲げ応
力が加わったとき、接着部16にクラックを生じること
なく、貴金属部14aが曲がることができるので、抵抗
体素子の抵抗値自体は変化せず、抵抗体素子の安定性を
向上することができる。
けるリード14と電気絶縁体12との接合では、低熱伝
導部14bより塑性がある貴金属部14aが、電気絶縁
体12に挿嵌して固定されているので、リードに曲げ応
力が加わったとき、接着部16にクラックを生じること
なく、貴金属部14aが曲がることができるので、抵抗
体素子の抵抗値自体は変化せず、抵抗体素子の安定性を
向上することができる。
【0018】また、本発明の抵抗体素子10を、リード
14を介して支持棒に固定し、熱式流量計を製造すると
き、低熱伝導部14bを支持棒に接触して固定する。従
って、低熱伝導部14bの材質と、支持棒5の材質とを
互いによく溶け合うものとすることで、リード14と支
持棒5との溶接強度を向上することができる。従って、
リード14と支持棒5との溶接強度を向上させるため、
リード14の低熱伝導部14bと支持棒5とが互いによ
く溶け合う材質であることは好ましい。即ち、リード1
4の低熱伝導部14bと支持棒5とが同じ材質又は比較
的に似通った材質であることが好ましい。例えば、低熱
伝導部14bに含有する少なくとも一つの金属が、支持
棒5にも含有していることが好ましい。また、リード1
4の低熱伝導部14bと支持棒5の材質が、互いにステ
ンレス鋼であることが好ましい。なお、支持棒5の素材
は、引張り強度等の機械強度が大きい金属が好ましい。
例えば、ステンレス鋼、鉄ニッケル合金が好ましい。
14を介して支持棒に固定し、熱式流量計を製造すると
き、低熱伝導部14bを支持棒に接触して固定する。従
って、低熱伝導部14bの材質と、支持棒5の材質とを
互いによく溶け合うものとすることで、リード14と支
持棒5との溶接強度を向上することができる。従って、
リード14と支持棒5との溶接強度を向上させるため、
リード14の低熱伝導部14bと支持棒5とが互いによ
く溶け合う材質であることは好ましい。即ち、リード1
4の低熱伝導部14bと支持棒5とが同じ材質又は比較
的に似通った材質であることが好ましい。例えば、低熱
伝導部14bに含有する少なくとも一つの金属が、支持
棒5にも含有していることが好ましい。また、リード1
4の低熱伝導部14bと支持棒5の材質が、互いにステ
ンレス鋼であることが好ましい。なお、支持棒5の素材
は、引張り強度等の機械強度が大きい金属が好ましい。
例えば、ステンレス鋼、鉄ニッケル合金が好ましい。
【0019】本発明において、貴金属部14aと低熱伝
導部14bとの接合部で、貴金属部14aがリード14
表面に伸び、低熱伝導部14bがリード14内部に延び
ていることが好ましい。即ち、図1に示すように、貴金
属部14aと低熱伝導部14bとの接合部で、貴金属部
14aが、低熱伝導部14bの回りを被覆しているよう
な形状をしていることは好ましい。また、貴金属部14
aは、リード14の長さの40〜80%であることが好
ましく、50〜75%であることが更に好ましい。
導部14bとの接合部で、貴金属部14aがリード14
表面に伸び、低熱伝導部14bがリード14内部に延び
ていることが好ましい。即ち、図1に示すように、貴金
属部14aと低熱伝導部14bとの接合部で、貴金属部
14aが、低熱伝導部14bの回りを被覆しているよう
な形状をしていることは好ましい。また、貴金属部14
aは、リード14の長さの40〜80%であることが好
ましく、50〜75%であることが更に好ましい。
【0020】また、このように貴金属部14aが、接合
部で、低熱伝導部14bの回りを被覆しているような形
状をしているとき、この貴金属部14aは、リードの軸
方向と垂直な断面を一周するように被覆している必要は
ない。例えば、図2(d)に示すような、断面が四角形
のリードの接合部では、そのすべての辺で貴金属部14
aが低熱伝導部14bを被覆している必要はなく、2辺
のみを、貴金属部14aで被覆していてもよい。貴金属
部14aが被覆している低熱伝導部14bの部分は、抵
抗体素子の製造工程における高温下での熱処理などで、
酸化が防げるからである。なお、この接合部で、貴金属
部14aがリードの軸方向と垂直な断面を一周するよう
に低熱伝導部14bを被覆していることは、好ましい。
低熱伝導部14bの酸化を防止できる表面が増加するか
らである。
部で、低熱伝導部14bの回りを被覆しているような形
状をしているとき、この貴金属部14aは、リードの軸
方向と垂直な断面を一周するように被覆している必要は
ない。例えば、図2(d)に示すような、断面が四角形
のリードの接合部では、そのすべての辺で貴金属部14
aが低熱伝導部14bを被覆している必要はなく、2辺
のみを、貴金属部14aで被覆していてもよい。貴金属
部14aが被覆している低熱伝導部14bの部分は、抵
抗体素子の製造工程における高温下での熱処理などで、
酸化が防げるからである。なお、この接合部で、貴金属
部14aがリードの軸方向と垂直な断面を一周するよう
に低熱伝導部14bを被覆していることは、好ましい。
低熱伝導部14bの酸化を防止できる表面が増加するか
らである。
【0021】以下、本発明に用いるリード14を作成す
る方法を説明する。図2(a)及び(b)に示すよう
に、貴金属部14aになる平板2と、低熱伝導部14b
になる平板3aとを横並びにし、平板2及び3aの両側
から、白金等の適当な厚さの貴金属膜を、双方の平板の
接合部を越えるようにして、貴金属膜を圧接する。例え
ば、平板2として、厚さ200μmのSUS403のステンレ
ス鋼を用い、平板3aとして、厚さ200μmの白金板
を用い、貴金属膜3bとして、厚さ10μmの白金膜を
用いることができる。このとき、図2(b)に示すよう
に、平板の一辺に沿って、貴金属被膜が被覆しない長方
形部分が平板2の両側に生じるようにする。圧接後の平
板の厚さは、例えば、約150μmである。
る方法を説明する。図2(a)及び(b)に示すよう
に、貴金属部14aになる平板2と、低熱伝導部14b
になる平板3aとを横並びにし、平板2及び3aの両側
から、白金等の適当な厚さの貴金属膜を、双方の平板の
接合部を越えるようにして、貴金属膜を圧接する。例え
ば、平板2として、厚さ200μmのSUS403のステンレ
ス鋼を用い、平板3aとして、厚さ200μmの白金板
を用い、貴金属膜3bとして、厚さ10μmの白金膜を
用いることができる。このとき、図2(b)に示すよう
に、平板の一辺に沿って、貴金属被膜が被覆しない長方
形部分が平板2の両側に生じるようにする。圧接後の平
板の厚さは、例えば、約150μmである。
【0022】別方法としては、図2(a)で平板3aを
用いることなく、それ以外は変えることなく、平板2の
両側から、白金等の適当な厚さの貴金属膜を圧接し、貴
金属部14a及び低熱伝導部14bとなる前駆体板を形
成することができる。貴金属膜は塑性に富み、変形しや
すいので、このような手法でも形成できる。
用いることなく、それ以外は変えることなく、平板2の
両側から、白金等の適当な厚さの貴金属膜を圧接し、貴
金属部14a及び低熱伝導部14bとなる前駆体板を形
成することができる。貴金属膜は塑性に富み、変形しや
すいので、このような手法でも形成できる。
【0023】このような圧接後、熱処理をすることで貴
金属部3と低熱伝導部2との接着を強化する。熱処理に
より、低熱伝導部成分が貴金属部に、また、貴金属被膜
成分が低熱伝導部に、と相互に拡散することで、貴金属
部と低熱伝導部との接合が強化するからである。
金属部3と低熱伝導部2との接着を強化する。熱処理に
より、低熱伝導部成分が貴金属部に、また、貴金属被膜
成分が低熱伝導部に、と相互に拡散することで、貴金属
部と低熱伝導部との接合が強化するからである。
【0024】このような熱処理条件としては、例えば、
600〜900℃で、60分以内であることが好まし
い。
600〜900℃で、60分以内であることが好まし
い。
【0025】このように熱処理をした後に、図2(c)
に示すように、貴金属被膜が被覆していない辺と交わる
ように、この板を切断し、図2(d)に示すような、リ
ードとする。このリードの断面形状は、例えば、各辺が
150μmの正方形である。
に示すように、貴金属被膜が被覆していない辺と交わる
ように、この板を切断し、図2(d)に示すような、リ
ードとする。このリードの断面形状は、例えば、各辺が
150μmの正方形である。
【0026】このように切断した後では、リード断面は
四角形になるが、C面取り又はR面取りのように、縁取
りすることは好ましい。縁に係る応力を低減できるから
である。縁取りは、例えば、図3に示すように、縁を潰
すような方向にプレスすることによってすることができ
る。
四角形になるが、C面取り又はR面取りのように、縁取
りすることは好ましい。縁に係る応力を低減できるから
である。縁取りは、例えば、図3に示すように、縁を潰
すような方向にプレスすることによってすることができ
る。
【0027】以下、抵抗体素子10の製造方法を説明す
る。図1に示すように、電気絶縁体12の材料として
は、アルミナ、石英等の電気絶縁性セラミックスが好適
に用いられる。電気絶縁体12の形状が、筒形状のと
き、外径が0.3〜1mm程度のものが実用上、好まし
い。長さは、2〜3mm前後であることが好ましい。例
えば、外径0.5mm、内径0.3mm、長さ2〜3m
m程度のアルミナパイプが用いられる。また、電気絶縁
体及び抵抗体素子の形状は、特開昭64−18023号
公報及び特開平4−123401号公報に記載されてい
るような板状であってもよい。
る。図1に示すように、電気絶縁体12の材料として
は、アルミナ、石英等の電気絶縁性セラミックスが好適
に用いられる。電気絶縁体12の形状が、筒形状のと
き、外径が0.3〜1mm程度のものが実用上、好まし
い。長さは、2〜3mm前後であることが好ましい。例
えば、外径0.5mm、内径0.3mm、長さ2〜3m
m程度のアルミナパイプが用いられる。また、電気絶縁
体及び抵抗体素子の形状は、特開昭64−18023号
公報及び特開平4−123401号公報に記載されてい
るような板状であってもよい。
【0028】薄膜型抵抗体素子の製造方法は、セラミッ
クス等の電気絶縁体12に、スパッタリング、物理蒸着
法(PVD)、化学蒸着法(CVD)、メッキ等の公知
方法により金属薄膜18を形成する。図1にあるよう
に、金属薄膜18は必ずしも電気絶縁体12の表面に付
着する必要はなく、電気絶縁体12と金属薄膜18との
間にガラス等からなる中間層を介在させることもでき
る。
クス等の電気絶縁体12に、スパッタリング、物理蒸着
法(PVD)、化学蒸着法(CVD)、メッキ等の公知
方法により金属薄膜18を形成する。図1にあるよう
に、金属薄膜18は必ずしも電気絶縁体12の表面に付
着する必要はなく、電気絶縁体12と金属薄膜18との
間にガラス等からなる中間層を介在させることもでき
る。
【0029】次いで、この金属薄膜をレーザートリミン
グ等により、スパイラル状や蛇行形状等の適当な形状に
作成し、特定の抵抗値を有する薄膜抵抗18とする。金
属は、白金又は白金を含有する合金は好ましい。薄膜の
厚さは、0.5〜3μmが好ましい。薄膜の厚さと例え
ばスパイラルピッチを調整することによって、薄膜抵抗
の抵抗値を数オームから1000オームにまで調節する
ことができる。
グ等により、スパイラル状や蛇行形状等の適当な形状に
作成し、特定の抵抗値を有する薄膜抵抗18とする。金
属は、白金又は白金を含有する合金は好ましい。薄膜の
厚さは、0.5〜3μmが好ましい。薄膜の厚さと例え
ばスパイラルピッチを調整することによって、薄膜抵抗
の抵抗値を数オームから1000オームにまで調節する
ことができる。
【0030】電気絶縁体12にリード14を挿嵌する工
程は、最終ガラス被覆工程前に行えばよく、薄膜形成工
程の前、薄膜形成工程とトリミング工程との間、トリミ
ング工程とガラス被覆工程の間の任意のときに行えばよ
い。
程は、最終ガラス被覆工程前に行えばよく、薄膜形成工
程の前、薄膜形成工程とトリミング工程との間、トリミ
ング工程とガラス被覆工程の間の任意のときに行えばよ
い。
【0031】リード14は、直径0.1〜0.3mm程
度の金属線であり、上記に説明したようなものである。
貴金属部14aからリード14を電気絶縁体に挿入し、
白金とガラスとの混合ペースト等の導電性の接着剤を用
いて、電気絶縁体12のリード14を接着し、固定す
る。こうして、導電性接着剤は、リード14と白金薄膜
18とを電気的に接続する接着部16を形成する。
度の金属線であり、上記に説明したようなものである。
貴金属部14aからリード14を電気絶縁体に挿入し、
白金とガラスとの混合ペースト等の導電性の接着剤を用
いて、電気絶縁体12のリード14を接着し、固定す
る。こうして、導電性接着剤は、リード14と白金薄膜
18とを電気的に接続する接着部16を形成する。
【0032】なお、導電性接着剤を用いることは、必ず
しも必須ではなく、電気絶縁体12とリード14とを導
電性を有しない接着剤で固定し、リード14と白金薄膜
18とを導電性ペーストを塗布することで電気的に接続
してもよい。
しも必須ではなく、電気絶縁体12とリード14とを導
電性を有しない接着剤で固定し、リード14と白金薄膜
18とを導電性ペーストを塗布することで電気的に接続
してもよい。
【0033】最後に、電気絶縁体12の回りに形成され
た金属薄膜18及び電気的接続部16を覆うようにガラ
ス等からなるガラス層19を形成する。例えば、ホウケ
イ酸鉛ガラスの粉末をスラリーとし、このスラリーを浸
漬、ブレード塗布、スプレー塗布等によって、電気絶縁
体12の表面に付着させる。この表面に付着しているス
ラリーを乾燥させた後、焼成して、ガラス層19を形成
する。
た金属薄膜18及び電気的接続部16を覆うようにガラ
ス等からなるガラス層19を形成する。例えば、ホウケ
イ酸鉛ガラスの粉末をスラリーとし、このスラリーを浸
漬、ブレード塗布、スプレー塗布等によって、電気絶縁
体12の表面に付着させる。この表面に付着しているス
ラリーを乾燥させた後、焼成して、ガラス層19を形成
する。
【0034】巻線型抵抗体素子の製造方法は、基本的
に、薄膜型抵抗体素子の製造方法と同様である。ただ
し、金属薄膜を形成する代わりに、白金線等の導電性の
高い線を電気絶縁体12の回りに巻き回し、線をリード
14に溶接して接続することが異なる。巻線型抵抗体素
子では、接着部16は導電性である必要はない。例え
ば、直径が0.5mmで長さが2mmの円筒形アルミナ
ボビンに直径20μmの白金線を35μmのピッチで巻
き付けると、約20オームの抵抗となる。
に、薄膜型抵抗体素子の製造方法と同様である。ただ
し、金属薄膜を形成する代わりに、白金線等の導電性の
高い線を電気絶縁体12の回りに巻き回し、線をリード
14に溶接して接続することが異なる。巻線型抵抗体素
子では、接着部16は導電性である必要はない。例え
ば、直径が0.5mmで長さが2mmの円筒形アルミナ
ボビンに直径20μmの白金線を35μmのピッチで巻
き付けると、約20オームの抵抗となる。
【0035】こうして得られた抵抗体素子10の両端の
リード14の低熱伝導部14aをステンレススチール製
等の支持棒5に、スポット電気溶接等により、固着す
る。リード14が支持棒5に溶接されるリード部分に
は、貴金属被膜は形成されていない。
リード14の低熱伝導部14aをステンレススチール製
等の支持棒5に、スポット電気溶接等により、固着す
る。リード14が支持棒5に溶接されるリード部分に
は、貴金属被膜は形成されていない。
【0036】熱式流量計の駆動回路の回路図を図4に示
す。熱式流量計は、通常は、二つの抵抗体素子10を一
組とし、一方を流体温度補償用素子21とし、他方を発
熱素子22とし、被測定流体を通過させる流体流路24
内に配設されている。また、温度補償用素子21と発熱
素子22とは、他の抵抗30、32と共にブリッジを構
成する。温度補償用素子21は、被測定流体と同一温度
になるようにし、一方、発熱素子22の温度は、温度補
償用素子21より、約100〜200℃程度の所定の温
度だけ高くなるように、差動アンプ26にてフィードバ
ック制御されるようになっている。このとき、温度補償
用素子21には、発熱が無視できる程度の微小電流が流
れるようにし、発熱素子22の発熱量を被測定流体の温
度で補償するために用いている。
す。熱式流量計は、通常は、二つの抵抗体素子10を一
組とし、一方を流体温度補償用素子21とし、他方を発
熱素子22とし、被測定流体を通過させる流体流路24
内に配設されている。また、温度補償用素子21と発熱
素子22とは、他の抵抗30、32と共にブリッジを構
成する。温度補償用素子21は、被測定流体と同一温度
になるようにし、一方、発熱素子22の温度は、温度補
償用素子21より、約100〜200℃程度の所定の温
度だけ高くなるように、差動アンプ26にてフィードバ
ック制御されるようになっている。このとき、温度補償
用素子21には、発熱が無視できる程度の微小電流が流
れるようにし、発熱素子22の発熱量を被測定流体の温
度で補償するために用いている。
【0037】そして、このような通電制御のもとでは、
空気流量が変化すると発熱素子22及びそれに直列に接
続する抵抗30の電流量及びそれにかかる電圧が変化す
る。そこで、発熱素子22に流れる電流量、図示するよ
うに抵抗30に流れる電流量、又は出力端子28、28
間に出力される電圧によって、発熱素子22を加熱する
のに要する電力が分かり、ひいては、流体通路24内を
通過させられる流体量及び流体速度が算出されて、計測
され得るのである。なお、流体通路24を、流体の主通
路から分流して設けることは好ましい。
空気流量が変化すると発熱素子22及びそれに直列に接
続する抵抗30の電流量及びそれにかかる電圧が変化す
る。そこで、発熱素子22に流れる電流量、図示するよ
うに抵抗30に流れる電流量、又は出力端子28、28
間に出力される電圧によって、発熱素子22を加熱する
のに要する電力が分かり、ひいては、流体通路24内を
通過させられる流体量及び流体速度が算出されて、計測
され得るのである。なお、流体通路24を、流体の主通
路から分流して設けることは好ましい。
【0038】また、支持体5を固定する絶縁性部材とし
ては、絶縁性であり、ある程度の高温で機械強度を保持
するものであれば制限はないが、合成樹脂を好適に用い
ることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート又
はポリブチレンテレフタレートを挙げることができる。
ては、絶縁性であり、ある程度の高温で機械強度を保持
するものであれば制限はないが、合成樹脂を好適に用い
ることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート又
はポリブチレンテレフタレートを挙げることができる。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。ただし、本発明は下記実施例により制限されるもの
ではない。図2に示す方法で、リードを作成した。平板
2aとして、厚さ200μm、幅10mmの白金板と、
平板2bとして、厚さ200μm、幅10mmのSUS403
のステンレス鋼板を用い、その両側に、厚さ10μm、
幅15mmの白金膜を圧接した。次いで、800℃で熱
処理をした。次いで、図2(c)に示すように、この板
を切断し、図2(d)に示すような、リードとし、図3
にあるように、プレスをし、縁取りした。
る。ただし、本発明は下記実施例により制限されるもの
ではない。図2に示す方法で、リードを作成した。平板
2aとして、厚さ200μm、幅10mmの白金板と、
平板2bとして、厚さ200μm、幅10mmのSUS403
のステンレス鋼板を用い、その両側に、厚さ10μm、
幅15mmの白金膜を圧接した。次いで、800℃で熱
処理をした。次いで、図2(c)に示すように、この板
を切断し、図2(d)に示すような、リードとし、図3
にあるように、プレスをし、縁取りした。
【0040】外径0.5mm、内径0.22mm、長さ
2mmのアルミナパイプを電気絶縁体12として用い、
その外側面に厚さ0.4μmの白金薄膜を公知のスッパ
タリング法により形成した。次いで、この白金薄膜をレ
ーザーにより、スパイラル状にトリミングし、抵抗値が
20オームとなるように、白金薄膜18を形成した。
2mmのアルミナパイプを電気絶縁体12として用い、
その外側面に厚さ0.4μmの白金薄膜を公知のスッパ
タリング法により形成した。次いで、この白金薄膜をレ
ーザーにより、スパイラル状にトリミングし、抵抗値が
20オームとなるように、白金薄膜18を形成した。
【0041】そして、白金薄膜18を形成した係るボビ
ンの両端に、前記したように製造した直径0.15mm
のリードを挿入し、白金60容量%とガラス40容量%
からなる白金系接着剤で接着した。これを、空気中、6
00℃で10分焼成し、リードとボビンとを固定した。
この素子前駆体のボビン部分に、融点約580℃のガラ
スを塗布して、空気中、580℃で5分焼成してガラス
層を形成し、抵抗体素子10を得た。直径1.0mmの
ステンレス製の一対の支持棒5に、この抵抗体素子10
を、プロジェクション溶接で固定し、抵抗体素子を架け
渡した。この抵抗体素子の抵抗値の安定性及び溶接強度
は、満足すべきものであった。
ンの両端に、前記したように製造した直径0.15mm
のリードを挿入し、白金60容量%とガラス40容量%
からなる白金系接着剤で接着した。これを、空気中、6
00℃で10分焼成し、リードとボビンとを固定した。
この素子前駆体のボビン部分に、融点約580℃のガラ
スを塗布して、空気中、580℃で5分焼成してガラス
層を形成し、抵抗体素子10を得た。直径1.0mmの
ステンレス製の一対の支持棒5に、この抵抗体素子10
を、プロジェクション溶接で固定し、抵抗体素子を架け
渡した。この抵抗体素子の抵抗値の安定性及び溶接強度
は、満足すべきものであった。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、抵抗体素子では、
リードの貴金属部が電気絶縁体に固定されるので、リー
ドに曲げ応力が加わったとき、接着部等にクラックを生
じることなく、貴金属部が曲がることができるので、抵
抗体素子の抵抗値の安定性が向上する。また、本発明の
抵抗体素子を熱式流量計に用いるとき、リードの貴金属
部でなく、低熱伝導部が支持棒に接触して固定するの
で、リードと支持棒の溶接強度を向上することができ
る。
リードの貴金属部が電気絶縁体に固定されるので、リー
ドに曲げ応力が加わったとき、接着部等にクラックを生
じることなく、貴金属部が曲がることができるので、抵
抗体素子の抵抗値の安定性が向上する。また、本発明の
抵抗体素子を熱式流量計に用いるとき、リードの貴金属
部でなく、低熱伝導部が支持棒に接触して固定するの
で、リードと支持棒の溶接強度を向上することができ
る。
【図1】本発明の抵抗体素子の一具体例を示す断面図で
ある。
ある。
【図2】本発明に用いることができるリードの製造方法
の一具体例を説明する斜視図である。
の一具体例を説明する斜視図である。
【図3】本発明に用いることができるリードの縁取りの
一具体例を示す断面説明図である。
一具体例を示す断面説明図である。
【図4】本発明が適用される熱式流量計の駆動回路の回
路図である。
路図である。
【図5】従来の抵抗体素子のリードに曲げ効力が加わっ
たときを説明する断面説明図である。
たときを説明する断面説明図である。
【図6】従来の抵抗体素子を支持棒に固定するときを説
明する断面図である。
明する断面図である。
2 低熱伝導板 3a 貴金属板 3b 貴金属膜 5 支持棒 10 抵抗体素子 12 電気絶縁体 14 リード 14a 貴金属部 14b 低熱伝導部 16 接着部 18 金属薄膜 19 ガラス層 20 駆動回路 21 温度補償用素子 22 発熱素子 26 差動アンプ 28 出力端子 30 抵抗 32 抵抗
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01C 7/02 G01F 1/68 G01P 5/12
Claims (3)
- 【請求項1】 円筒状の電気絶縁体の表面に金属抵抗が
形成され、当該金属抵抗の表面をガラス層が被覆し、当
該電気絶縁体の両端部にそれぞれリードが固定され、当
該リードの一端は当該金属抵抗に電気的に接続され、当
該リードの他端は支持棒に溶接されている熱式流量計用
抵抗体素子において、 上記リードは、貴金属部と、当該貴金属部に圧接により
接合されている低熱伝導部と、から構成され、 当該貴金属部は、低熱伝導部を構成する素材より塑性が
ある貴金属又は貴金属を主成分とする合金から構成さ
れ、 当該低熱伝導部は、貴金属部を構成する素材より熱伝導
率が低い金属から構成され、 当該貴金属部が、上記電気絶縁体に接着部を介して固定
され、かつ上記低熱伝導部方向に上記接着部を超えて延
びていることを特徴とする熱式流量計用抵抗体素子。 - 【請求項2】 上記貴金属部は、白金又は白金を主成分
とする合金から構成されることを特徴とする請求項1に
記載の熱式流量計用抵抗体素子。 - 【請求項3】 上記低熱伝導部は、ステンレス鋼又は鉄
とニッケルとを主成分とする合金から構成されることを
特徴とする請求項1に記載の熱式流量計用抵抗体素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05423893A JP3145225B2 (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | 熱式流量計用抵抗体素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05423893A JP3145225B2 (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | 熱式流量計用抵抗体素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06267711A JPH06267711A (ja) | 1994-09-22 |
JP3145225B2 true JP3145225B2 (ja) | 2001-03-12 |
Family
ID=12964971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05423893A Expired - Fee Related JP3145225B2 (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | 熱式流量計用抵抗体素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3145225B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3283765B2 (ja) * | 1996-09-20 | 2002-05-20 | 株式会社日立製作所 | 熱式流量計 |
JPWO2020241609A1 (ja) | 2019-05-31 | 2020-12-03 |
-
1993
- 1993-03-15 JP JP05423893A patent/JP3145225B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06267711A (ja) | 1994-09-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20001219 |
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