JP3801701B2 - フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影に際し、先羽根群と後羽根群とを同一方向へ順次走行させ、それらによって形成されるスリットによってフィルムを露光するようにしたカメラ用のフォーカルプレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
一眼レフカメラの小型化及び高性能化に伴い、この種のフォーカルプレンシャッタにおいても小型化と高速化が要求されている。周知のように、フォーカルプレンシャッタはフィルム面の直前位置に配置されるものであるから、小型化するためには、重畳状態(露光用開口から退いた状態)における羽根の格納スペースが小さくて済むようにするのが効果的である。しかし、そのためには、各羽根群の羽根の枚数を増やす必要が生じる。そして、羽根の枚数を増やすと、展開状態(露光用開口を覆っている状態)における羽根同志の重なり面の数が増えることになるから、羽根全体の重量が大きくなってしまう。従って、従来通りの駆動力によって従来通りの最高速度を得るようにするためには、羽根を軽量化しなければならないという問題がある。
【0003】
他方、高速化を図るためにも駆動力(ばね力)を大きくするか羽根を軽量化する必要がある。しかしながら、駆動力をこれまで以上に大きくすることは、安定した性能を得なければならないという観点から、極めて困難な情勢にある。そのため、高速化に対応するためにも、やはり羽根の軽量化が重要になってくる。ところで、羽根を軽量化するということは、材質面を考慮しないとすれば、各羽根の平面積を小さくするか、厚さを薄くしなければならないということである。しかし、各羽根の平面積を小さくすると、展開状態における羽根同志の重なり面積が小さくなってしまい、カメラの不使用時におけるフィルム面への漏光が問題となってしまう。他方、各羽根の厚さを余り薄くすると、カメラの携帯時における振動又は衝撃によって羽根が大きく撓み、やはり有害な漏光が行われてしまうことになる。
【0004】
このように、シャッタの小型化と高速化を図ろうとすると、いずれにしてもカメラの不使用時における漏光対策が必要になってくる。まして、最近のように高感度フィルム(例えばISO1600)が使用されるようになってくると、尚更である。そのため、製作するに当たっては、表面処理の面と構造面から種々の苦心が払われているが、構造的に解決する方法としては、これまでに主に二つの方法が知られている。そして、その一つの方法が、例えば特開昭54−151439号公報に記載されている。この従来例は、撮影終了後、フィルムの巻き上げに連動してシャッタがセットされるとき、先羽根群は、先羽根用駆動部材と共にセット位置へ作動するが、後羽根群は、セット位置へ直ちには作動せず、後羽根用駆動部材のみがセット位置へ作動するようになっている。そして、後羽根群は、次の撮影が行われるとき、レリーズの初期段階でセット位置へ動かされる。従って、カメラの不使用時には、常に露光用開口を先羽根群と後羽根群とによって覆っていることになり、漏光を防止することが可能になる。
【0005】
もう一つの方法は、例えば実公平4−53623号公報に記載されている。この従来例には、先羽根群と後羽根群のほかに遮光羽根群が設けられている。そして、撮影終了後、フィルムの巻き上げに連動してシャッタがセットされるとき、先羽根群と後羽根群は、セット部材によって、夫々の駆動部材と共にセット位置へ作動され、同時に遮光羽根群もセット部材によって重畳状態から展開状態に作動される。そのため、シャッタのセット状態においては、先羽根群と遮光羽根群が、共に展開状態となって露光用開口を覆うことになり、カメラの不使用時における漏光を防止することが可能になる。そして、遮光羽根群は、次の撮影が行われるとき、レリーズの初期段階において、セット部材が初期位置へ復帰するのに伴って重畳状態に復帰されるようになっている。
【0006】
また、羽根の形状の面から漏光問題を解決する方法が、本発明のようなフォーカルプレンシャッタについてではないが、レンズシャッタにおける漏光対策として、特開昭56−12629号公報に記載されている。この方法は、羽根の板厚よりも、開口部を形成する羽根の端面部の厚さを薄くし、端面の面積を小さくすることによって、端面での反射を少しでも少なくするようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来例のうち、特開昭54−151439号公報及び実公平4−53623号公報に記載されているものは、いずれもカメラの不使用時に、二組みの羽根群によって露光用開口を覆うようにしたもの(二重遮光)であるが、前者の場合には、通常の後羽根用駆動部材を二つの部材に分けて構成し、それらの間にばねを掛けるなど、機構上一番込み入った位置に配置される部材の構成が複雑になり、更に、後羽根群がレリーズの初期段階にセット位置へ復帰するので、その位置でのバウンドが収まり安定状態になってからでないと露光作動に入れないという問題があり、また後者の場合には、先羽根群と後羽根群のほかに遮光羽根群を設けなければならないので、かなりのコストアップとなり、且つ光軸方向への厚みが増してしまいカメラ内の配置設計に制約を及ぼすという問題点があった。
【0008】
更に、特開昭56−12629号公報に記載されているものは、羽根の端面で生じる反射光だけは少なくできる。しかし、羽根間から入射する光の殆どは、該端面の近くにあるもう1枚の羽根の表面で反射した光である。従って、その中には該端面で反射された光も加わるという程度のものである。そのため、この公報に記載のものは、それなりに効果はあるものの、フォーカルプレンシャッタにおいて上記したもう1枚の羽根の表面で反射し、入射してくる光を減じるようにしたいという観点からは採用に躊躇せざるを得ないものである
【0009】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、羽根群を構成する各羽根の形状を工夫することによって、羽根の重なり面近傍の羽根面で反射し、羽根間に入ってくる光を減じるようにした漏光防止機能を有するカメラ用のフォーカルプレンシャッタを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、各々少なくとも二つのアームによって複数枚の羽根を枢支しており露光用開口から退いている重畳位置と露光用開口を覆っている展開位置との間を該アームの往復作動によって作動する先羽根群及び後羽根群を備えたフォーカルプレンシャッタにおいて、先羽根群及び後羽根群を構成している羽根のうち少なくとも1枚の羽根に、重畳位置への作動方向の端縁に沿って柔軟性を有していると共に該羽根の本体部よりも薄い遮光帯部を形成するようにする。
【0011】
また、本発明におけるフォーカルプレンシャッタにおいては、好ましくは、前記遮光帯部を形成した羽根は合成樹脂製であって、該遮光帯部はエッチングによって薄く形成されているようにする。
また、本発明におけるフォーカルプレンシャッタにおいては、好ましくは、前記遮光帯部を形成した羽根は、同一材質で同じ厚さの2枚の合成樹脂製のシート材によって、それらよりも薄いシート材を挟んで一体的に形成されたものであり、前記遮光帯部は該薄いシート材によって形成されているようにする。
また、本発明におけるフォーカルプレンシャッタにおいては、好ましくは、前記合成樹脂がポリエチレンテレフタレートであるようにする。
更に、本発明におけるフォーカルプレンシャッタにおいては、好ましくは、前記遮光帯部を形成した羽根は、長い炭素繊維を含有する2枚のプリプレグシートの間に短い炭素繊維を含有するプリプレグシートを配置し、それらの間に夫々樹脂シートを挟んで一体的に形成されたものであり、前記遮光帯部は少なくとも該樹脂シートの一方によって形成されているようにする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図示した三つの実施例で説明する。先ず、図1乃至図4を用いて第1実施例を説明するが、図1はセット状態における第1実施例の先羽根群のみを示した平面図である。図2及び図3は、第1実施例の中央縦断面図であって図1の右側から視たものであり、図2はセット状態を示し、図3は露光作動終了直後の状態を示している。また、図4は先羽根群のスリット形成羽根の断面図である。
【0013】
周知のように、シャッタ地板1の略中央部には開口部1aが形成されている。このシャッタ地板1の背面側には、所定の間隔を空けて、適宜な方法で中間板2とカバー板3が順に取り付けられており、中間板2とカバー板3にも上記開口部1aと類似の形状をした開口部2a,3aが形成されている。そして、それらの三つの開口部の合成によってシャッタユニットとしての露光用開口が決められている。また、本実施例の場合には、シャッタ地板1と中間板2の間に形成された羽根室には先羽根群が配置され、中間板2とカバー板3の間に形成された羽根室には後羽根群が配置されている。尚、図2及び図3は、各羽根の相対関係を分かりやすくするために、各羽根の板厚を実際より厚く、また各羽根間を大きく離して描いている。
【0014】
先羽根群は、基本的には二つのアーム4,5と、それらに夫々枢支された4枚の先羽根6,7,8,9で構成されており、このうち先羽根6が先羽根群のスリット形成羽根となっている。また、アーム4,5は、シャッタ地板1に立設された軸1b,1cに回転可能に取り付けられており、アーム4には長孔4aが形成されている。周知のように、この長孔4aには、シャッタ地板1に回転可能に取り付けられた先羽根用駆動部材の作動ピンが嵌合するようになっている。従って、その作動ピンによってアーム4が図1の状態から時計方向に回転されると、各羽根6,7,8,9を介してアーム5も時計方向へ回転し、先羽根6,7,8,9が重畳されつつ開口部1aの下方へ作動するようになっている。また、開口部1aの下方位置には、開口部1aの下端縁と平行に突条部1dが形成されており、その円弧面がスリット形成羽根6と接し得るようになっている。
【0015】
本実施例の後羽根群も、基本的には上記した先羽根群と同じ構成をしており、図2及び図3には、後羽根10,11,12,13だけが示されているが、そのうち、後羽根10がスリット形成羽根となっている。上記の先羽根群のアーム4,5は、先羽根6,7,8,9よりもシャッタ地板1側に配置されているが、図示していない後羽根群のアームは、後羽根10,11,12,13よりもカバー板3側に配置されていて、一方のアームに形成された長孔には後羽根用駆動部材の作動ピンが嵌合するようになっている。尚、カバー板3の下方に折曲部3bが形成されているが、これは各羽根室内に下方からの光が入らないようにしているものであって、このような遮光部は、図示していないが、図1において上方位置にも左右位置にも、必要に応じて設けられている。しかしながら、通常の場合、それらによって羽根室内を完全に密封してしまうものではない。
【0016】
このように先羽根群と後羽根群は、基本的には同じような構成をしているが、羽根の形状が全く異なっている。即ち、後羽根10,11,12,13の形状は従来の形状と変わらないが、先羽根6,7,8,9の形状が従来にない形状をしていて、図4に示したスリット形成羽根6の断面図からも分かるように、羽根としての剛性及び曲げ強度を有した本体部6a,7a,8a,9aに加えて遮光帯部6b,7b,8b,9bが形成されている。この遮光帯部6b,7b,8b,9bは、かなりの柔軟性を有していて、図1からも分かるように先羽根6,7,8,9の下方位置、即ち重畳位置への作動方向の端縁に沿って形成されていて、その長さ方向(図1の左右方向)の両端は、いかなる作動位置においても、開口部1aの外側にあるようになっている。
【0017】
そこで、このような形状の先羽根6,7,8,9の製作方法について説明しておく。本実施例の羽根材は、ポリエチレンテレフタレートにカーボンブラックを混入し、約75μmの厚さに延伸してシート材としたものであって、通常、PETフィルムと称されているものに属する。そして、本実施例においては、エッチングによって、このようなPETフィルムの一部を30μm以下、好ましくは12μmの厚さまで薄くし、柔軟性のある遮光帯部を形成する。この場合の浴組成としては、約30%の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム溶液が用いられ、それを約90°に保って処理される。その後、このような遮光帯部を形成した長尺のPETフィルムを、各羽根の輪郭形状に合わせてその殆どを切断し、次に黒色潤滑塗装を行ってから完全に切り離し、完成する。
【0018】
次に、本実施例の作動を説明する。図1及び図2はシャッタのセット状態を示している。従って、後羽根10,11,12,13は重畳されて露光用開口から上方へ退いて格納状態にある。また、先羽根6,7,8,9は展開され露光用開口を覆っている。そして、このとき、スリット形成羽根6の遮光帯部6bは、スリット形成羽根6の本体部6aと、それに重合している羽根7の本体部7aとの間から入ってくる光を遮断する役目をしている。また、遮光帯部7b,8b,9bも、これに準じた役目をしているので、羽根に僅かな歪みがあったり、振動によって羽根が一時的に撓んでも、漏光は生じない。
【0019】
このようなセット状態において、レリーズが行われると、先ず、先羽根用駆動部材によって先羽根群が作動され、各先羽根6,7,8,9は重畳されつつ下方へ走行し、露光用開口を開いていく。このとき、各遮光帯部6b,7b,8b,9bは、それらの両端(図1において)が常に開口部1aの外側にあり、シャッタ地板1の面に案内されているので、下方端が捲れてしまうようなことはない。そして、その作動の最終段階において、スリット形成羽根6が突条部1dに押され、中間板2の方に寄せられて、図3に示す状態で停止する。このとき、本実施例においては、カバー板3に折曲部3bが形成されているので、各遮光帯部6b,7b,8b,9bは屈曲されることになる。他方、先羽根群が作動してから所定時間後に後羽根用駆動部材によって後羽根群が作動を開始し、展開状態となって、露光用開口を閉鎖する。図3は、このようにして行われた露光作動の終了直後の状態を示している。
【0020】
露光作動が終了すると、フィルムの巻き上げに連動してシャッタのセット作動が行われる。このセット作動は、通常、先羽根群を先に作動させ、その直後に後羽根群を作動させるようにして行われる。このとき、何らかの要因によってスリット形成羽根6の遮光帯部6bがシャッタ地板1側に捲れていた場合には、突条部1dがその捲れ状態を矯正することになる。そのため、本実施例においては、この突条部1dが、開口部1aの下端縁と平行にレール状に形成されているが、特にそのように形成する必要はなく、複数個の突起部を間隔を空けて列設するようにしても構わない。また、突条部1dの代わりに、毛のような細い繊維状のものを、毛先を斜め下に向けて、ブラシのように配列すると好適である。先羽根群は、このようにして作動され、後羽根群と共に、図2のセット位置で停止する。このセット状態は、次の撮影が行われるまで継続するが、上記したように漏光の心配は全くない。
【0021】
尚、本実施例においては、カバー板3の下方に折曲部3bが形成されているので、露光作動終了時に、上記したように遮光帯部6b,7b,8b,9bが屈曲されることになる。そのため、セット作動時に一部は矯正されるものの、セット状態においては完全には矯正されていないことがある。しかし、仮に、そのような状態にあったとしても、先羽根群が通常のように設計されている場合であるならば、遮光帯部6b,7b,8b,9bの上下寸法が3mm以上あって、遮光能力が光学濃度1以上であれば、略完全に漏光を防止することが可能である。
【0022】
また、本実施例においては、先羽根6,7,8,9の全てに遮光帯部6b,7b,8b,9bを形成しているが、先羽根群の設計次第によっては、それらの一部のものに形成するだけでよい場合がある。更に、露光作動終了後、直ちに自動的にセットされてしまわないカメラにおいては、後羽根群の羽根にも同様にして形成する必要がでてくる。また、後羽根群がシャッタ地板1と中間板2の間に配置され、先羽根群が中間板2とカバー板3の間に配置されるようなシャッタ構成の場合には、後羽根群の羽根に形成するだけで良い場合もある。
【0023】
次に、第2実施例と第3実施例を説明するが、これらの実施例は遮光帯部を有する羽根自体の構成が異なるだけであり、その他の構成は第1実施例の場合と全く同じである。従って、羽根自体の製作方法のうち異なる点を説明するだけにして、その他の点については、夫々、第1実施例の説明で述べたことが、全てこれらの実施例に援用されるものとし、それらの点についての説明を省略する。
【0024】
先ず、第2実施例は、図4と同じようにして示した図5の断面図に示されている。本実施例の羽根14は、2枚の厚手のPETフィルム15,16の間に、薄手のPETフィルム17を挟んだものであって、3者は接着剤で一体化されている。この図から分かるように、薄手のPETフィルム17は、その一部が厚手のPETフィルム15,16の間から下方へ伸びており、その部分が本発明の遮光帯部を形成している。尚、厚手のPETフィルム15,16は、同じ厚さである必要はない。また、薄手のPETフィルム17に代えてアルミ箔を使用しても構わない。更に、本発明は、第1実施例と本実施例における各PETフィルムに代えて、ポリエチレンテレフタレート以外の樹脂シートを使用しても構わない。
【0025】
次に、第3実施例を図6を用いて説明する。この図6は図4及び図5と同じようにして示した断面図である。本実施例の羽根18は、炭素繊維を含有した3枚のプリプレグシート19,20,21の間に、夫々樹脂シート22,23を挟み、加熱加圧して一体的に形成したものである。この図から分かるように、樹脂シート22,23は、その一部がプリプレグシート19,20,21の間から下方へ伸びており、その部分が本発明の遮光帯部を形成している。従って、本実施例においては、遮光帯部が二重に形成されていることになる。
【0026】
また、本実施例の場合、外側の2枚のプリプレグシート19,21は、長い炭素繊維を含有しており、真ん中のプリプレグシート20は短い炭素繊維を含有している。そして、長い炭素繊維は、その長手方向が図6の垂直方向、即ち図1の各羽根と同じ状態で見た場合には左右方向となるように配向されており、また、短い炭素繊維は、長い炭素繊維と略直交する方向、即ち図6において上下方向に配向されている。本実施例の羽根18は、このように炭素繊維で強化された積層構造をしているので上記の各実施例と略同じ重さでありながら羽根全体としての剛性が高くなり、よりシャッタの高速化が図れるという特徴を有している。尚、本実施例においては遮光帯部を二重に形成しているが、一方の遮光帯部を形成せず、例えば樹脂シート22の下端縁がプリプレグシート19,20,21の下端縁と同じになるようにしても差し支えない。
【0027】
尚、本発明においては、一つのシャッタに上記の構成の羽根を二つ以上採用することを妨げるものではない。
【0028】
【発明の効果】
上記のように、本発明によれば、羽根群を構成する各羽根の形状・構成を工夫したことによって漏光を防止できるようにしたので、従来のように構成の複雑な漏光防止対策を講じる必要がなく、極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】セット状態における第1実施例の先羽根群のみを示した平面図である。
【図2】第1実施例のセット状態を示す中央縦断面図である。
【図3】第1実施例の露光作動終了直後の状態を示す中央縦断面図である。
【図4】第1実施例における先羽根群のスリット形成羽根の断面図である。
【図5】第2実施例の羽根の構成を説明するための断面図である。
【図6】第3実施例の羽根の構成を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 シャッタ地板
1a,2a,3a 開口部
1b,1c 軸
1d 突条部
2 中間板
3 カバー板
3b 折曲部
4,5 アーム
4a 長孔
6,7,8,9 先羽根
6a,7a,8a,9a 本体部
6b,7b,8b,9b 遮光帯部
10,11,12,13 後羽根
14,18 羽根
15,16,17 PETシート
19,20,21 プリプレグシート
22,23 樹脂シート

Claims (5)

  1. 各々少なくとも二つのアームによって複数枚の羽根を枢支しており露光用開口から退いている重畳位置と露光用開口を覆っている展開位置との間を該アームの往復作動によって作動する先羽根群及び後羽根群を備えたフォーカルプレンシャッタにおいて、先羽根群及び後羽根群を構成している羽根のうち少なくとも1枚の羽根に、重畳位置への作動方向の端縁に沿って柔軟性を有していると共に該羽根の本体部よりも薄い遮光帯部を形成したことを特徴とするフォーカルプレンシャッタ。
  2. 前記遮光帯部を形成した羽根は合成樹脂製であって、該遮光帯部はエッチングによって薄く形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  3. 前記遮光帯部を形成した羽根は、同一材質で同じ厚さの2枚の合成樹脂製のシート材によって、それらよりも薄いシート材を挟んで一体的に形成されたものであり、前記遮光帯部は該薄いシート材によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  4. 前記合成樹脂がポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項2又は3に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  5. 前記遮光帯部を形成した羽根は、長い炭素繊維を含有する2枚のプリプレグシートの間に短い炭素繊維を含有するプリプレグシートを配置し、それらの間に夫々樹脂シートを挟んで一体的に形成されたものであり、前記遮光帯部は少なくとも該樹脂シートの一方によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
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