JP3801648B2 - 放出バリヤーを装填したゼオライトを含む配送系 - Google Patents

放出バリヤーを装填したゼオライトを含む配送系 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の分野】
発明の分野
本発明は、洗濯剤配送粒子、特に香料の様な物質を配送するための洗濯剤配送粒子、およびその洗濯剤配送粒子を含む洗剤組成物、特に顆粒状洗剤組成物に関する。
【0002】
【発明の背景】
発明の背景
ほとんどの消費者は、芳香のある洗濯製品を期待し、洗濯した布地も快い香りを有することを期待する様になっている。香料添加剤は洗濯剤組成物を消費者にとって美感的により好ましいものにし、場合により香料は、その組成物で処理した布地に快い芳香を与える。しかし、水性洗濯浴から布地へ持ち越される香料の量は、ほんの僅かであることが多い。そのため、この業界では長年の間、洗濯製品に使用するための、長時間持続する、貯蔵安定性のある芳香を洗濯製品に与えると共に、洗濯した布地にも芳香を与える、効果的な香料配送系を研究している。
【0003】
組成物と混合した、または組成物上に噴霧した香料を含有する洗濯剤組成物および他の布地保護組成物は、商業的に良く知られている。香料は揮発性化合物の組合せからなるので、香料は、その香料を加えた簡単な溶液および乾燥混合物から絶えず放出される。組成物が長期間にわたって美感的に好ましい状態に維持される様に、組成物からの香料の放出を抑制または遅延させるための様々な技術が開発されている。しかし、今日まで、製品を長期間貯蔵した後に布地に効果的に芳香を配送することができる方法はほとんど無い。
【0004】
さらに、洗濯浴から布地表面上に香料を効果的に、効率的に配送させる方法および組成物も常に研究されている。下記の説明から分かる様に、洗濯サイクルを通して香料を保護し、布地上に香料を放出する、様々な香料配送方法が開発されている。米国特許第4,096,072号明細書、Beock等、1978年6月20日公布、は、洗濯および乾燥サイクルを通して脂肪第4級アンモニウム塩により、香料を包含する布地調整剤を配送する方法を開示している。米国特許第4,402,856号明細書、Schnoring等、1983年9月6日公布、は、特定の温度でのみカプセルから香料を拡散させるシェル材料の処方を含む、マイクロカプセル収容技術を教示している。米国特許第4,152,272号明細書、Young、1979年5月1日公布、は、ワックス状粒子の中に香料を取り入れ、乾燥組成物の貯蔵および洗濯工程の際に香料を保護する方法を教示している。香料は乾燥機中で布地上にワックスを通して拡散すると教示している。米国特許第5,066,419号明細書、Walley等、1991年11月19日公布、は、香料を水に不溶性の非重合体状キャリヤー材料で分散させ、水に不溶性の砕け易い被覆材料で被覆することにより保護シェルの中にカプセル収容する方法を教示している。米国特許第5,094,761号明細書、Trinh等、1992年3月10日公布、は、少なくとも部分的に湿った布地に香料の利点を与える、クレーで保護した香料/シクロデキストリン複合体を教示している。
【0005】
洗濯サイクル中に香料を配送する別の方法では、米国特許第4,209,417号明細書、Whyte、1980年6月24日公布、米国特許第4,339,356号明細書、Whyte、1982年7月13日公布、および米国特許第3,576,760号明細書、Gould等、1971年4月27日公布、に記載されている様に、香料を乳化剤および水溶性重合体と組み合わせ、混合物を粒子に成形させて、それらの粒子を洗濯剤組成物に添加する。しかし、業界のこの分野で多大の研究が成されているにも関わらず、洗濯剤組成物と混合し、その洗濯製品で処理した布地に最初の持続する香料特性を与えることができる、簡単で、より効果的で、効率的な香料配送系が依然として求められている。
【0006】
香料は、公開英国特許第2,066,839号明細書、Bares等、1981年7月15日公開、に記載されている様に、重合体状材料の様な多孔質キャリヤー材料上に吸着させることもできる。香料は、クレーまたはゼオライト材料上にも吸着され、次いで粒子状洗剤組成物中に混合される。一般的に、好ましいゼオライトは公称細孔径が約4オングストローム単位であるタイプAまたは4Aのゼオライトである。現在では、ゼオライトAまたは4Aでは、香料はゼオライト表面上に吸着され、ゼオライトの細孔中に実際に吸収される香料は比較的少ないと考えられている。ゼオライトまたは重合体状キャリヤー上への香料の吸着は、香料をそのまま洗剤組成物と混合するよりも幾分効果的であろうが、この業界では、布地に配送された芳香の強度および量において、および処理した布地表面上の香りの持続期間において、香料特性を失わずに洗濯剤組成物を貯蔵できる期間を改良する研究がさらに行なわれている。
【0007】
香料を、より大きな細孔径を有するゼオライトXおよびYと組み合わせることもこの分野では開示されている。公開東独特許第248,508号明細書、1987年8月12日公開、は、香料を入れたホージャサイト型ゼオライト(例えばゼオライトXおよびY)を含有する香料配量装置(例えばエアフレッシュナー)に関する。香料分子の臨界分子直径は2〜8オングストロームと言われている。公開東独特許第137,599号明細書、1979年9月12日公開、も、香料を熱で制御しながら放出するための粉末化した洗濯剤に使用する組成物を教示している。これらの組成物にはゼオライトA、XおよびYを使用することが教示されている。これらの初期の教示は、より最近提出された公開ヨーロッパ特許出願第535,942号明細書、1993年4月7日公開、および公開第536,942号明細書、1993年4月14日、Unilever PLC、および米国特許第5,336,665号明細書、1994年8月9日Garner-Gray等に公布、で繰り返されている。
【0008】
効果的な香料配送組成物がThe Procter & Gamble CompanyによるWO 94/28107号明細書、1994年12月8日公開、により教示されている。これらの組成物は、細孔径が少なくとも6オングストロームであるゼオライト(例えばゼオライトXまたはY)、ゼオライトの細孔中に放出できる様に取り込まれた香料、および香料を入れたゼオライト上に被覆されたマトリックスを含んでなり、該マトリックスは、香料が実質的に不溶である水溶性の(水により除去される)組成物を含んでなり、該組成物は、0〜約80重量%の少なくとも1種の、3より多いヒドロキシル部分を含む固体ポリオール、および約20〜約100重量%の、香料が実質的に不溶であり、固体ポリオールが実質的に可溶である流体ジオールまたはポリオールを含んでなる。
【0009】
香料を添加した製品のもう一つの問題は、製品に伴う臭気の強度である。従って、使用の際およびその後は乾燥した布地から十分な香料の匂いを与えるが、長期間の貯蔵特性を与え、製品の臭気強度は少ない香料配送系が必要とされている。
【0010】
【背景技術】
背景技術
米国特許第4,539,135号明細書、Ramachandran等、1985年9月3日公布、は、香料を担持するクレーまたはゼオライト材料を含む粒子状洗濯剤組成物を記載している。米国特許第4,713,193号明細書、Tai、1987年12月15日公布、は、液体または油状の補助物質をゼオライト材料と共に含んでなる自由流動性の粒子状洗剤添加剤を開示している。日本国特許第HEI 4[1992]−218583号明細書、Nishishiro、1992年8月10日公開、は、香料に加えてゼオライトを包含する抑制放出性材料を開示している。米国特許第4,304,675号明細書、Corey等、1981年12月8日公布、は、脱臭製品用のゼオライトを含んでなる方法および組成物を記載している。東独国特許公開第248,508号明細書、1987年8月12日公開、東独国特許公開第137,599号明細書、1979年9月12日公開、提出、Unilever PLCによるヨーロッパ特許出願第535,942号明細書、1993年4月7日公開、および公開第536,942号明細書、1993年4月14日公開、米国特許第5,336,665号明細書、1994年8月9日Garner-Gray等に公布、および国際第WO 94/28107号明細書、1994年12月8日公開、はゼオライト材料を開示している。米国特許第4,806,363号明細書は、アントラニル酸アルキルのシッフ塩基反応生成物による芳香処理を開示している。米国特許第5,008,437号明細書は、エチルバニリンおよびアントラニル酸メチルのシッフ塩基反応生成物および反応生成物用の官能検査の使用を開示している。金属とのシッフ塩基錯体は、「Zeolite Encapsulated Metal-Schiff Base Complexes, Synthesis and Electeochemical Characterization」,Bedioui等,Zeolites and Related Microporous Materials:State of the Art 1994 Studies in Surface Science and Catalysis, Vol. 84, J. Weikamp等eds., pp 917-924に記載されている。香料シッフ塩基錯体は「Chemical Release Control-Schiff Bases of Perfume Aldehydes and Aminostyrenes」Journal of Polymer Science: Polymer Chemistry Edition, Vol. 20, 3121-3129(1982)に記載されている。
【0011】
【発明の概要】
発明の概要
この課題は、本発明により、放出バリヤーを装填したゼオライトを有する香料配送系により解決される。放出バリヤーは、配送可能剤(の残基)および疎水性/親水性サイズ拡大剤(の残基)を包含する。放出バリヤーのゼオライト中に取り込まれる部分は、ゼオライト担体の細孔の断面積よりも大きな断面積を有する。そのため、放出バリヤーはゼオライトから放出されない。放出バリヤーが加水分解され、それによって配送可能剤を解放し、ゼオライトから脱出させる様になるまで、配送可能剤はゼオライト中に閉じ込められる。放出バリヤーは、配送可能剤およびサイズ拡大剤から、ゼオライト中で「その場(in situ)」で形成される。
【0012】
本発明は、長年にわたって求められている、洗濯工程の際およびその後に利点(特に布地の香りの利点)を与える簡単で効果的な、貯蔵安定性のある配送系を提供する。さらに、本発明の粒子を使用する香料含有組成物は、組成物を貯蔵する際の製品臭気が少ない。
【0013】
本発明の第一の実施態様により、洗濯剤配送粒子を提供する。この粒子は、下記a)およびb)を含んでなる。
a)ゼオライトX、ゼオライトYおよびそれらの混合物からなる群から選択された多孔質担体と、
ここで、この多孔質担体は数多くの細孔開口部を包含するものであり、
b)少なくとも1種の配送可能剤および少なくとも1種のサイズ拡大剤を有する放出バリヤーとを含んでなり、
ここで、この配送可能剤は多孔質担体の中に取り込まれ、サイズ拡大剤は、親水性部分および疎水性部分を有し、親水性部分は多孔質担体中に取り込まれ、配送可能剤と協力して放出バリヤーを形成し、その際、多孔質担体中の放出バリヤーの断面積が、多孔質担体の細孔開口部の断面積よりも大きいものである。
【0014】
配送可能剤は、放出バリヤーの加水分解により多孔質担体から放出される。配送可能剤は、好ましくは香料物質である。香料はClogP値が約1.0を超える値を有するべきである。
【0015】
サイズ拡大剤に関して、サイズ拡大剤の親水性部分は、好ましくは少なくとも1個の使用可能なOH基を包含する。疎水性部分は、多孔質担体の細孔開口部の外に伸びている。疎水性部分はC8〜C30脂肪鎖、好ましくはC12〜C22脂肪鎖であることができる。好ましくは疎水性部分は少なくとも部分的に不飽和である。
【0016】
特に、サイズ拡大剤は非イオン系界面活性剤である。C8〜C30モノグリセリド誘導体およびC8〜C30ソルビタンエステル誘導体が好ましい。より好ましくは、C8〜C30モノグリセリド誘導体は脂肪エステル界面活性剤残基である。長鎖モノグリセリドは、C18モノグリセリドの乳酸エステル、C18モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、およびそれらの混合物からなる群から選択することができる。粒子は、多孔質担体上に被覆マトリックスをさらに包含することができる。
【0017】
本発明の第二の実施態様では、顆粒状洗剤組成物を提供する。この組成物は、下記a)およびb)を含んでなる。
a)組成物の約0.001〜約50重量%の、
i)ゼオライトX、ゼオライトYおよびそれらの混合物からなる群から選択された多孔質担体と、
ここで、この多孔質担体は数多くの細孔開口部を包含するものであり、
ii)少なくとも1種の配送可能剤および少なくとも1種のサイズ拡大剤を有する放出バリヤーとを含んでなる、洗濯剤配送粒子と、
ここで、この配送可能剤は多孔質担体の中に取り込まれ、サイズ拡大剤は、親水性部分および疎水性部分を有し、親水性部分は多孔質担体中に取り込まれ、配送可能剤と協力して放出バリヤーを形成し、その際、多孔質担体中の放出バリヤーの断面積が、多孔質担体の細孔開口部の断面積よりも大きいものであり、
b)組成物の約40〜約99.999重量%の、洗浄界面活性剤、ビルダー、漂白剤、酵素、汚れ遊離重合体、染料移動防止剤、およびそれらの混合物からなる群から選択された洗濯剤成分。顆粒状洗剤組成物は少なくとも1種の洗浄界面活性剤および少なくとも1種のビルダーをさらに配含することができる。
【0018】
そこで、本発明の目的は、ゼオライト担体中に取り込まれた放出バリヤーを有する洗濯剤配送粒子を提供することである。本発明のもう一つの目的は、ゼオライト担体中に取り込まれた放出バリヤーを含む洗濯剤配送粒子を有する顆粒状洗剤組成物を提供することである。最後に、布地の芳香特性を改良し、貯蔵寿命を長くし、製品臭気の強度を下げることができる洗濯剤配送粒子を提供することも本発明の目的である。本発明のこれらの、および他の目的、特徴および利点は、下記の説明および付随する請求項から、当業者には明らかである。
【0019】
他に指示がない限り、百分率、比率および割合はすべて重量で表示する。ここに挙げる文書はすべてここに参考として含める。
【0020】
【発明を実施するための最良の形態】
好ましい実施態様の詳細な説明
本発明は、X型ゼオライト、Y型ゼオライトまたはそれらの混合物である多孔質担体を含んでなり、ゼオライトの細孔中に放出バリヤーが形成されている洗濯剤配送系に関する。放出バリヤーはゼオライト中にその場で(in-situ)形成される。放出バリヤーの、ゼオライト中にある部分は、ゼオライトの細孔開口部の断面積よりも大きな断面積を有する。そのため、放出バリヤーはゼオライトから逃げる、または拡散することができない。
【0021】
放出バリヤーは、香料の様な配送可能剤およびサイズ拡大剤から形成される。配送可能剤はゼオライトの細孔開口部の中に取り入れられる様に十分に小さくなければならない。サイズ拡大剤は、ゼオライトの細孔中に取り入れられる様に十分に小さい親水性末端、およびゼオライトの細孔中に典型的には完全には入らない疎水性末端を有する化合物である。配送可能剤およびサイズ拡大剤の親水性部分の両方がゼオライト中に装填されると、両者はより大きな放出バリヤーを形成し、その放出バリヤー自体は多孔質担体から逃散することができなくなる。この様にして、香料の様な配送可能剤はゼオライト中に閉じ込められる。放出バリヤーが加水分解し、それによって配送可能剤およびサイズ拡大剤を放出するまで、配送可能剤はゼオライトから逃散することができない。さらに、香料の混合物を使用する場合、混合物中のそれらの材料のただ1種または数種だけがサイズ拡大剤と協力して放出バリヤーを形成すればよい。次いで放出バリヤーは、放出バリヤーを形成していない香料成分を含めて、ゼオライト中に装填されたすべての成分を阻止する様に作用する。
【0022】
放出バリヤーを包含する粒子を使用することにより、香料原料の様な材料を容易に、効率的に製品の中に取り入れることができる。特に、洗濯剤組成物の香料剤は、洗濯により布地表面に効率的に配送される。本発明の洗濯剤配送粒子を使用することにより、洗濯水中に失われる香料の量(これは、先行技術の製品では一般的に70%を超える)が低減し、大量の香料が布地表面に与えられる。さらに、揮発性の香料剤がゼオライト中に閉じ込められるので、本発明の洗濯剤配送粒子を使用することにより、香料を取り入れた製品から逃散し、揮発する香料の量が減少する。こうして貯蔵寿命が長くなり、重要なことに、布地表面に配送される香料の量に大きな影響を及ぼすことなく、製品の臭気が最少に抑えられる。
【0023】
配送可能剤
本発明の配送可能剤は、香料、防虫剤、殺菌性化合物、漂白活性剤、等、またはそれらの混合物の様な洗濯剤から選択することができる。特に、本発明の配送可能剤は香料または香料の混合物である。無論、配送可能剤は、ゼオライト材料の細孔中に取り込むことができなければならない。これらの配送可能剤は、以下に詳細に説明する様な特定の選択基準に基づいて選択し、本発明に使用する。その様な選択基準により、処方者は、材料間の相互作用の利点を活かし、使用する材料の量を最少に抑えながら、消費者が知覚し得る利点を最大限に発揮させることができる。
【0024】
これは、洗濯剤の混合物が、ゼオライトの細孔中に入り込めない洗濯剤は含むことができない、と言っているのではない。その様な洗濯剤は、ゼオライト細孔の中に取り入れるために選択した洗濯剤の取り込みを実質的に妨害しない程度なら、存在できるし、一般的に存在する。その様な材料は、ゼオライト中に取り入れるべき(以下に定義する様な)配送可能剤を含んでなる洗濯剤の混合物の中に配合することはできるが、好ましくは、洗濯剤組成物に別に加える洗濯剤成分の一部である。例えば、本発明の洗濯剤配送粒子を含む最終的な洗剤組成物に(一般的に噴霧により)添加する香料をさらに含む洗剤組成物がここで好ましい。その様な追加の香料は、ゼオライト中に取り入れる香料と同一でもよいが、好ましくは異なっているが、相補的な香料混合物である。
【0025】
本発明の配送可能剤として有用な原料および組合せを限定する選択基準を以下に記載する。
【0026】
文献中では、ゼオライト中のゲスト分子の正確な位置に関してはほとんど分かっていないが、ゼオライトの構造化された細孔中への物質の拡散に関しては良く研究されている(J. Karger, D.M. Ruthven, 「Diffusion in Zeolites」, John Willey & Sons, New York, 1992)。ゼオライト細孔中へのゲスト分子の取り込みに影響を及ぼす主要ファクターは、ゼオライト細孔開口部に対するゲスト分子の大きさである。ゼオライトの細孔は十分に解析されているが、香料分子は伝統的に大きさのパラメータでは規定されておらず、その様な大きさのパラメータは、ゼオライトを担体として使用することを研究している先行技術の機構では一般的に無視されている。例外は、公開東独特許第248,508号、1987年8月12日公開、に記載されているエアフレッシュナー組成物に関する一般的な大きさの説明である。
【0027】
しかし、本発明の、洗濯過程の水性媒体にさらされる組成物の目的には、ゲスト分子の幾つかの特徴的なパラメータ、すなわち最も長いおよび最も広い寸法、断面積、分子の体積、および分子の表面積、を確認し、定義することが重要である。これらの値は、個々の物質(例えば個々の香料分子)に対して、分子に関するCHEMXプログラム(Chemical Design, Ltd.から入手)を使用し、CHEMX中で最適化される標準的な幾何学的構造により、標準的な原子のファンデルワールス半径を使用して決定される最少エネルギー構造で計算する。
【0028】
パラメータの定義は下記に示される通りである。
「最も長い」:分子中の原子間の、ファンデルワールス半径により増大する最大距離(オングストローム)。
「最も広い」:分子の「最も長い」軸に対して直角の平面上に投影した分子の、分子中の原子間の、ファンデルワールス半径により増大する最大距離(オングストローム)。
「断面積」:最も長い軸に対して直角の平面上に投影した分子により満たされる面積(平方オングストローム単位)。
「分子体積」:最少エネルギー配置における分子により満たされる体積(立方オングストローム単位)。
「分子表面積」:平方オングストロームとして測定する任意の単位(校正のために、メチルベータナフチルケトン、サリチル酸ベンジル、およびカンファーガムは、表面積がそれぞれ128±3、163.5±3、および122.5±3単位である)。
【0029】
取り込むためには分子の形状も重要である。例えば、ゼオライト通路の中に入れるのに十分に小さい、対称的な、完全に球状の分子は、好ましい向きが無く、どの様な接近方向からでも取り込むことができる。しかし、細孔寸法を超える長さを有する分子には、取り込むための好ましい「接近方向」がある。ここでは分子の体積/表面積比の計算を使用し、分子に対する「形状インデックス」を表す。この値が大きい程、その分子はより球状である。
【0030】
本発明の目的には、ゼオライト細孔中に取り込まれる能力、したがってゼオライト担体から水性環境を通して配送するための成分としての有用性に応じて各物質を分類する。これらの物質を体積/表面積比 対 断面積の平面にプロットすることにより、これらの物質を、それらのゼオライト中への取込み易さに応じて幾つかの群に都合良く区分けすることができる。特に、本発明のゼオライトXおよびY担体に関して、下記の等式により規定される線(以下、「取込線」と呼ぶ)の下になる物質は取り込むことができる。
y=−0.01068x+1.497
(式中、xは断面積であり、yは体積/表面積比である)取込線の下に来る物質は、ここでは「配送可能剤」と呼び、その線の上に来る物質は「配送不可能剤」と呼ぶ。
【0031】
放出バリヤーにより与えられる封じ込めに加えて、洗濯による封じ込めに関して、配送可能剤は、競合する配送可能剤に対する担体への親和力の関数としてゼオライト担体の中に保持される。親和力は、分子の大きさ、疎水性、官能基、揮発性、等により影響され、ゼオライト担体中の配送可能剤間の相互作用により発生する。これらの相互作用により、取り入れられる配送可能剤混合物に対する洗濯による封じ込めが改善される。特に、本発明に関して、ゼオライト担体の細孔寸法に良く適合する少なくとも一つの寸法を有する配送可能剤を使用することにより、水性洗濯環境における他の配送可能剤の損失を遅延させることができる。この様に機能する配送可能剤はここでは「ブロッカー剤」と呼び、体積/表面積比 対 断面積の平面で、「取込線」(上記)の下に来るが、下記の等式により規定される線(以下、「ブロッカー線」と呼ぶ)の上になる配送可能剤の分子として定義することができる。
y=−0.01325x+1.46
(式中、xは断面積であり、yは体積/表面積比である)
【0032】
担体としてゼオライトXおよびYを使用する本発明の組成物に関して、「取込線」の下にあるすべての配送可能剤は、本発明の組成物から配送し、解放することができ、好ましい物質は「ブロッカー線」の下にある物質である。本発明の洗濯剤配送粒子に有用な洗濯剤混合物は、好ましくは約5%〜約100%(好ましくは約25%〜約100%、より好ましくは約50%〜約100%)の配送可能剤を含んでなる(ただし、該洗濯剤は、少なくとも0.1%のイソブチルキノリン、少なくとも1.5%のGalaxolide 50%、少なくとも0.5%のマスクキシロール、少なくとも1.0%のexaltex、および少なくとも2.5%のパチュリ油を含む配送不可能剤の混合物の含有量が5%以下である)。ブロッカー剤を使用する場合、洗濯剤混合物は、洗濯剤混合物の約0.1〜約100重量%(好ましくは約0.1〜約50重量%)のブロッカー剤を含んでなる。
【0033】
本発明の組成物では香料剤がこの組成物により配送されるのであるから、利点が消費者により感覚的に認識されることが必要であることは明らかである。本発明に最も好ましい香料剤は、知覚の閾(以下に詳細に説明する、注意深く調整したGC条件下で臭気検出閾(「ODT」)として測定)が10億分の10部(「ppb」)未満または等しいかである。ODTが10ppb〜100万分の1部(「ppm」)である物質はあまり好ましくない。ODTが1ppmを超える香料は避けるのが好ましい。本発明の洗濯剤配送粒子に有用な洗濯剤香料混合物は、ODTが10ppb〜1ppmである配送可能剤約0%〜約80%、およびODTが10ppb未満または等しい配送可能剤約20%〜約100%(このましくは約30%〜約100%、より好ましくは約50%〜約100%)含んでなるのが好ましい。
【0034】
洗濯工程中は支持され、その後で乾燥した布地の周囲の空気(例えば貯蔵中の布地の周囲の空間)中に放出される香料もこのましい。これには、香料がゼオライト細孔の外に移動し、続いて布地周囲の空気中に分配されることが必要である。従って、好ましい香料剤は、それらの揮発性によりさらに識別される。揮発性の尺度としてここでは沸点を使用し、好ましい物質は沸点が300℃未満である。本発明の洗濯剤配送粒子に有用な洗濯剤香料混合物は、沸点が300℃未満である配送可能剤を少なくとも約50%(好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約70%)含んでなる。
【0035】
さらに、本発明の好ましい洗濯剤配送粒子は、配送可能剤の少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約90%、が約1.0を超える「ClogP値」を有する。ClogP値は下記の様にして得る。
【0036】
ClogPの計算
これらの香料成分は、それらのオクタノール/水分配係数Pにより特徴付けられる。香料成分のオクタノール/水分配係数は、オクタノールおよび水の中の平衡濃度間の比である。ほとんどの香料成分の分配係数は大きいので、それらの底10に対する対数logPの形で与えるのがより好都合である。
【0037】
多くの香料成分のlogPが報告されており、例えばDaylight Chemical Information Systems, Inc. (Daylight CIS)から入手できるPomona92データベースは、元の文献も参照しながら多くを記載している。
【0038】
しかし、logP値は、やはりDaylight CISから入手できる「CLOGP」プログラムにより最も都合良く計算することができる。このプログラムは、実験的なlogP値(それがPomona92データベースにあれば)も載せている。「計算logP」(ClogP)は、HanschおよびLeo(ここに参考として含めるA. Leo、Comprehensive Medical Chemistry, Vol. 4, C. Hansch, P.G. Sammens, J.B. TaylorおよびC.A.Ramsden,Eds., p,295, Pergamon Press, 1990参照)による断片手法により決定することができる。断片手法は、各香料成分の化学構造に基づき、原子の数および種類、原子の接続性、および化学結合を考慮する。香料成分の選択には、この物理化学的特性に関して最も信頼性があり、広く使用されている評価であるClogP値を、実験的なlogP値の代りに使用するのが好ましい。
【0039】
臭気検出閾の決定
ガスクロマトグラフは、注射器により注入された物質の正確な体積、正確な分離比、および濃度および鎖長分布が既知である標準炭化水素を使用して炭化水素の応答を決定する。空気流量を正確に測定し、人間の吸入の持続時間を0.2分間と仮定して、試料採取した体積を計算する。検出器における正確な濃度はどの時点でも分かっているので、吸入された体積あたりの質量が分かり、従って物質の濃度も分かる。物質が10ppb未満の閾を有するか、否かを決定するために、溶液を逆算した濃度で吸入口に送る。判定員がGCから流出する気体の匂いを嗅ぎ、臭気を知覚した時の保持時間を確認する。全判定員の平均を知覚閾とする。
【0040】
検出器で10ppbを達成するのに必要な量の分析物をカラムに注入する。臭気検出閾を決定するための代表的なガスクロマトグラフパラメータは以下に記載する通りである。
GC:FID検出器を備えた5890 Series II
7673オートサンプラー
カラム:J & W Scientific DB-1
長さ30メートル、ID0.25mm、フィルム厚1ミクロン
方法:
分割注入:17/1分割比
オートサンプラー:注入毎に1.13マイクロリットル
カラム流量:1.10mL/分
空気流量:345mL/分
入り口温度245℃
検出器温度285℃
温度情報
初期温度:50℃
速度:5C/分
最終温度:280℃
最終時間:6分間
主な仮定:1回匂いを嗅ぐ毎に0.02分
GC空気を加えて試料を希釈
【0041】
成分物質は以下に記載する通りである。
アルデヒド、ケトン、アセタール、ケタールおよびそれらの混合物から選択された、少なくとも1個の反応性官能基を有する物質を含む、非常に様々な化合物が香料用に知られている。従って、本発明の香料は1個より大きい反応性官能基を含むことができる。より一般的には、様々な化学成分の複雑な混合物を含んでなる天然産の植物および動物油および浸出液が香料用に知られている。ここに示す香料はそれらの組成が比較的簡単であっても、あるいは天然および合成の化学成分の非常に複雑な混合物を含んでいてもよく、すべて上記の選択基準内のいずれかの所望の香りを得るために選択する。
【0042】
単独で、または求めている香りの印象を得るために組合せで使用する、本発明の組成物に有用な配送可能剤である代表的な香料を以下に挙げるが、これらに限定するものではない。
Figure 0003801648
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【0043】
本発明の好ましい香料としては、香料アルデヒド、例えばメチルノニルアセトアルデヒド、PT bucinal、デシルアルデヒドおよびアニスアルデヒド、香料ケトン、例えばp−メトキシアセトフェノン、パラ−メチルアセトフェノン、ダマスセノン、メチルヘキシルケトン、がある。無論、香料物質の混合物を使用し、ゼオライト材料中に装填する場合、反応性官能基を有する香料が配送可能剤と呼ばれる。
【0044】
疎水性/親水性サイズ拡大剤
本発明で使用するサイズ拡大剤は、疎水性末端および親水性末端を包含し、親水性末端がゼオライト材料中に入り込み、配送可能剤と協力して放出バリヤーを形成できるすべての物質である。
【0045】
好ましくは、サイズ拡大剤は、親水性部分が少なくとも1個の使用可能なOH基を含む物質である。特に好ましい物質は、アルコール単位、グリセロール誘導体または糖誘導体を含む化合物である。
【0046】
サイズ拡大剤の疎水性部分は一般的にゼオライト材料の細孔の外に伸びている。すなわち、疎水性部分は、存在するにしてもほんの少量の疎水性部分だけがゼオライトの細孔中に適合する様な大きさである。本発明の疎水性部分としては、置換した、または未置換のアルキル鎖が特に好ましい。長さが少なくともC8、特にC8〜C30の鎖が好ましい。特に、C12〜C22およびC16〜C18鎖長が好ましい。好適な疎水性鎖の好ましい例としては、C8〜C30の脂肪鎖、特にC12〜C22脂肪鎖がある。
【0047】
サイズ拡大剤の親水性必要条件および疎水性必要条件の両方を満たす化合物としては、特に、非イオン系界面活性剤と呼ばれる種類の化合物がある。非イオン系界面活性剤は一般的に疎水性脂肪酸鎖および親水性OH基の両方を包含する。非イオン系界面活性剤はこの分野では良く知られている。好適な例としては、糖系の非イオン系界面活性剤、例えばすべてここに参考として含める米国特許第5,194,639号明細書、第5,380,891号明細書、第5,338,487号明細書、第5,449,770号明細書および第5,298,63号明細書に記載されている様な物質、およびモノグリセリド非イオン系界面活性剤およびソルビタンエステル誘導体がある。モノグリセリド非イオン系界面活性剤は、モノ−またはジ−グリセリドの両方でよく、疎水性基は好ましくはC12〜C22脂肪酸鎖である。長い脂肪鎖を有するモノグリセリドが特に好ましい。例としては、C18モノグリセリドの乳酸エステル、C18モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルおよびそれらの混合物がある。ソルビタンエステル誘導体は、好ましくはステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸およびパルミチン酸のC8〜C30モノ、ジトリまたはセスキエステルである。例としては、Atlas Chemical, Inc., 米国、から市販のSpan(商品名)製品群がある。
【0048】
好ましくは、サイズ拡大剤の疎水性部分は少なくともある程度の不飽和を含む。本発明の重要な特徴は製品臭気の低減である。すなわち、香料成分を加えてある処方製品から発生する香料の臭気の量である。香料を添加した製品の多くは製品から徐々に放出される香料としての強い臭気を発生する。製品の香料成分の少なくとも一部が閉じ込められている本発明の粒子を使用することにより、製品から発生する臭気はかなり減少する。
【0049】
本発明のサイズ拡大剤を使用した場合、サイズ拡大剤の疎水性部分中の不飽和度が大きい程、製品臭気は大幅に減少することが分かった。つまり、不飽和疎水性部分を含むサイズ拡大剤を使用する粒子は、疎水性部分に不飽和をまったく含まないサイズ拡大剤を使用する粒子よりも、製品臭気の減少程度が大きい。そこで、本発明の好ましいサイズ拡大剤は少なくとも1度の、最も好ましくは1を超える、不飽和を有する。
【0050】
多孔質担体
ここに記載する多孔質担体は、無数の細孔開口部を有する多孔質ゼオライトである。ここで使用する用語「ゼオライト」は、結晶性アルミノケイ酸塩材料を意味する。ゼオライトの構造式は結晶単位セルを基本としており、構造の最も小さい単位は、下記のように表される。
Mm/n[(AlO2)m(SiO2)y].xH2O
(式中、nは陽イオンMの原子価であり、xは単位セルあたりの水分子の数であり、mおよびyは単位セルあたりの四面体の総数であり、y/mは1〜100である。最も好ましくは、y/mは1〜5である。陽イオンMはIA族およびIIA族元素、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウム、である)ここで有用なゼオライトは、タイプXゼオライトまたはタイプYゼオライトを包含するフォージャサイト型ゼオライトであり、どちらも公称細孔径が約8オングストローム単位、一般的に約7.4〜約10オングストローム単位である。本発明で有用なゼオライトは、多くのより大きなサイズの細孔開口部およびより小さなサイズの細孔開口部を有する。より大きなサイズの細孔開口部は、上記の配送可能剤がその開口部を通過できる程の十分な大きさを有する。ゼオライトのより小さなサイズの細孔開口部は、配送可能剤がその細孔を通過するには小さすぎるが、開口部中に水が入り込むには十分な大きさである。理論に縛られる積もりはないが、より小さな細孔開口部の分布により、水は放出バリヤーに到達し、加水分解を起こさせ、配送可能剤を放出すると考えられる。配送可能剤が中を通ってゼオライトに到達するゼオライト細孔開口部の大きな分布は、一般的に断面の大きさが少なくとも約35平方オングストロームであり、より好ましくは約40平方オングストロームを超える。
【0051】
本発明の実施に有用なアルミノケイ酸塩ゼオライト材料は市販されている。XおよびY型ゼオライトの製造方法は、良く知られており、標準的な教科書に記載されている。ここで有用な好ましい合成結晶性アルミノケイ酸塩材料は、タイプXまたはタイプYの名称で入手できる。
【0052】
好ましい実施態様では、結晶性アルミノケイ酸塩材料はタイプXであり、下記式で示される材料、およびそれらの混合物から選択されるが、これらに限定するものではない。
(I)Na86[AlO286・(SiO2106].xH2O、
(II)K86[AlO286・(SiO2106].xH2O、
(III)Ca40Na6[AlO286・(SiO2106].xH2O、
(IV)Sr21Ba22[AlO286・(SiO2106].xH2O、
(式中、xは約0〜約276である)式(I)および(II)のゼオライトは公称細孔径または開口部が8.4オングストローム単位である。(III)および(IV)のゼオライトは公称細孔径または開口部が8.0オングストローム単位である)
【0053】
別の好ましい実施態様では、結晶性アルミノケイ酸塩材料はタイプYであり、下記式で示される材料、およびそれらの混合物から選択される。
(V)Na56[AlO256.(SiO2136].xH2O、
(VI)K56[AlO256.(SiO2136].xH2O、
(式中、xは約0〜約276である)
(V)および(VI)のゼオライトは公称細孔径または開口部が8.0オングストローム単位である。
【0054】
本発明で使用するゼオライトは、標準的な粒子径分析技術で測定して、平均粒子径が約0.5ミクロン〜約120ミクロン、好ましくは約0.5ミクロン〜約30ミクロンの粒子である。
【0055】
このゼオライト粒子の大きさにより、ゼオライトは接触する布地の中に入り込むことができる。布地の表面上に付着した後(被覆マトリックスは洗濯工程中に完全に、または部分的に洗い流される)、ゼオライトは、水分にさらされることにより、取り込んだ洗濯剤を放出し始めることができる。
【0056】
ゼオライト中への香料の取込− ここで使用するタイプXおよびタイプYゼオライトは、好ましくは約10%未満の脱着可能な水、より好ましくは約8%未満の脱着可能な水、最も好ましくは約5%未満の脱着可能な水を含有する。その様な材料は、先ず、所望により減圧(約0.001〜約20トル)下で、約150〜350℃に少なくとも12時間加熱して活性化/脱水することにより得られる。活性化した後、配送可能剤またはサイズ拡大剤のいずれかを活性化したゼオライトに徐々に、十分に混合する。次に、第二の材料を活性化したゼオライトと徐々に、十分に混合し、所望により約60℃に約2時間まで加熱し、ゼオライト粒子中の吸収平衡を促進する。2種類の物質を加える順序は重要ではない。しかし、2種類の物質は個別に加えるのが好ましい。ゼオライト中に取り入れる前に2種類の物質を混合すると、放出バリヤーの形成が早過ぎてゼオライト中に取り込めなくなることがある。
【0057】
装填した後、ゼオライト材料を好ましくは温度50℃〜約250℃、より好ましくは約125℃〜約175℃に約2時間まで加熱して、放出バリヤーの形成を促進する。しかし、使用する材料に応じて加熱する必要が無い場合もある。次いで香料/ゼオライト混合物を室温に冷却すると、自由流動性粉末の形態になる。
【0058】
必要であれば、本発明に酸触媒を使用し、放出バリヤーの形成を容易にすることもできる。使用する酸は、好ましくはクエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、等の有機酸である。鉱酸は、酸性が強過ぎて多孔質担体を損なうことがあるので、一般的に好ましくない。触媒は代表的な触媒量で使用できるが、その量は特定の成分および成分の量により異なることがある。
【0059】
ゼオライトの総有効装填量(ペイロード)は、ゼオライト担体中に取り入れることができる物質の最大量である。物質を取り込んだゼオライト担体を装填粒子と呼ぶ。ゼオライトの有効装填量は、ゼオライトの細孔容積に限界があるとして、装填粒子の約20重量%未満、一般的に約18.5重量%未満である。しかし無論、本発明の粒子に有効装填量を超える量の物質を加えることはできるが、過剰の量はゼオライトの中に取り込まれない。従って、本発明の粒子は20重量%を超える物質を本発明の洗濯剤配送粒子中に含むことができる。過剰の洗濯剤(ならびに存在する配送不可能剤)はゼオライト細孔中に取り込まれないので、これらの物質は、水性洗濯媒体と接触することにより、ただちに洗濯溶液中に放出されると思われる。
【0060】
配送可能剤およびサイズ拡大剤は、好ましくは配送可能剤のサイズ拡大剤に対する比率約20:1〜約1:20、好ましくは約1.25:1〜約1:1で使用する。無論、配送可能剤およびサイズ拡大剤だけがゼオライト中に装填される2種類の化合物であってもよい。
【0061】
被覆マトリックス
本発明の洗濯剤配送粒子は、国際WO94/28107号明細書、1994年12月8日公開、に記載されている様な被覆マトリックスをさらに含むことができる。そこで、本発明の配送系に使用するマトリックスは、好ましくは流体のジオールまたはポリオール、例えばグリセロール、エチレングリコール、またはジグリセロール(好適な流体ジオールまたはポリオールは一般的に融点が約−10℃である)、および所望により、ただし好ましくは、3個より多いヒドロキシル部分を含む固体のポリオール、例えばグルコース、ソルビトール、および他の糖類、を含む。固体のポリオールは、加熱により流体ジオールまたはポリオール中に溶解し、粘性(約4000cPs)の流体マトリックスを形成させる必要がある。香料で溶解しないマトリックスを装填したゼオライトと十分に混合し、それによってゼオライト中の香料を閉じ込め、「保護する」。被覆マトリックスは、放出バリヤーに加えて、ゼオライトからの香料の放出を少なくするのに役立つ。マトリックスの水溶性により、装填したゼオライトを洗濯の際に水性浴中に放出することができる。
【0062】
流体ジオールまたはポリオールおよび固体ポリオールにより形成されるマトリックスの好ましい特性としては、マトリックスをシロキシド箇所でゼオライトに付加させ、ゼオライトへの到達を水と競合することができる強い水素結合、マトリックスが香料分子をゼオライトの籠の中に収容し、乾燥貯蔵中に香料がマトリックスを通して拡散するのを阻止できる様にする、マトリックスと香料の非相容性、マトリックス材料が水に溶解し、続いて香料をゼオライトから放出できる様にするマトリックスの親水性、および限られた水ためとして作用し、貯蔵中に香料を装填したゼオライトを水分からさらに保護することができる膨潤性がある。
【0063】
マトリックス材料は約20〜約100重量%、好ましくは約50〜約70重量%の流体ジオールまたはポリオール、および0〜約80重量%、好ましくは約30〜約50重量%の1種または2種の固体ポリオールを含んでなる。無論、この割合は選択した特定の固体ポリオールおよび流体ポリオールに応じて変えることができる。香料配送系は約10〜約90重量%、好ましくは約20〜約40重量%のジオール/ポリオールマトリックス材料を含んでなる。
【0064】
本発明は、本発明のゼオライト粒子を含んでなるガラス質粒子配送系を使用することもできる。ガラスは1種または2種の、少なくとも部分的に水溶性のヒドロキシル化合物に由来し、該ヒドロキシル化合物の少なくとも1種は、無水で非可塑化の、約0℃またはそれを超過するガラス転移温度Tgを有する。さらにガラス質粒子は吸湿性値が約80%未満である。
【0065】
ここで有用な少なくとも部分的に水溶性のヒドロキシル化合物は、好ましくは下記の種類の物質から選択する。
1.炭水化物:i)簡単な糖(単糖類)、ii)オリゴ糖(2〜10個の単糖分子からなる炭水化物鎖として定義される)、iii)多糖(少なくとも35個の単糖分子からなる炭水化物鎖として定義される)、およびiv)デンプンのいずれか、または混合物でよい。
直鎖および分岐鎖の両方の炭水化物鎖を使用できる。さらに、化学的に変性したデンプンおよびポリ−/オリゴ−糖も使用できる。代表的な変性としては、界面活性剤で、これらの化合物にある種の表面活性を付与する際に見られる部分と同等のアルキル、アリール、等の形態の疎水性部分の付加がある。
2.アルギン酸エステル、カラジーナン、寒天、ペクチン酸の様なすべての天然または合成ガム、およびアラビアゴム、トラガカントゴムおよびカラヤゴムの様な天然ガムがある。
3.キチンおよびキトサン。
4.セルロースおよびセルロース誘導体。例としては、i)酢酸セルロースおよび酢酸フタル酸セルロース(CAP)、ii)ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、iii)カルボキシメチルセルロース(CMC)、iv)すべての腸溶性および水溶性(aquateric)被覆およびそれらの混合物。
5.ケイ酸塩、リン酸塩およびホウ酸塩。
6.ポリビニルアルコール(PVA)。
7.ポリエチレングリコール(PEG)。
【0066】
これらの区分に入る、少なくとも部分的に水溶性ではなく、ガラス転移温度Tgが約0℃の下限より低い物質は、ここで有用な、必要な高いTgを有するヒドロキシル化合物と、製造されるガラス質粒子が必要な約80%未満の吸湿性値を有するような量で混合した場合にのみ使用できる。
【0067】
一般的に「Tg」と略記されるガラス転移温度は良く知られており、ガラス質材料に容易に測定できる特性である。この転移は、ガラス質状態にある物質が、Tg領域を通して加熱することにより、液体状態の物質に液化することと同等であるとして説明されている。これは、融解、蒸発、または昇華の様な相転移ではない。[William P. Brennan, 「What is a Tg? A review of the scanning calorimetry of the glass transition」, Thermal Analysis Application Study #7, Perkin-Elmer Corporation, March 1973参照]Tgの測定は示差走査熱量測定計を使用して容易に行なうことができる。
【0068】
本発明の目的には、ヒドロキシル化合物のTgは可塑剤(これはヒドロキシル化合物のTg測定値に影響を及ぼす)をまったく含まない無水化合物に対して得られる。ガラス転移温度は、P. Peyser,「Glass Transition Temperature of Polymers」, Polymer Handbook, Third Edition, J. BrandrupおよびE.H. Immergut(Wiley-Interscience; 1989), pp. VI/209-VI/277にも詳細に説明されている。
【0069】
本発明のガラス質粒子に有用なヒドロキシル化合物の少なくとも1種は、無水の、可塑剤を含まないTgが少なくとも0℃であり、湿分バリヤー被覆が無い粒子に関しては、少なくとも約20℃、好ましくは少なくとも約40℃、より好ましくは少なくとも60℃、最も好ましくは少なくとも約100℃である。これらの化合物が低温、好ましくは約50℃〜約200℃、より好ましくは約60℃〜約160℃、で加工できることも好ましい。好ましいその様なヒドロキシル化合物としては、スクロース、グルコース、ラクトース、およびマルトデキストリンがある。
【0070】
ここで使用する「吸湿性値」とは、下記の試験方法により、粒子の重量%増加で測定する、ガラス質粒子により吸収される水分の量を意味する。本発明のガラス質粒子に必要な吸湿性値は、粒子(粒子径約500ミクロン、湿分バリヤー被覆は無い)2グラムを開いたペトリ皿の中に、90°Fおよび80%相対湿度の条件下で4週間入れて測定する。この期間の最後における粒子の重量%増加が、ここで使用する粒子の吸湿性値である。好ましい粒子は、吸湿性値が約50%未満、より好ましくは約10%未満である。
【0071】
本発明で有用なガラス質粒子は、一般的に約10%〜約99.99%、好ましくは約20%〜約90%、より好ましくは約20%〜約75%の、少なくとも部分的に水溶性であるヒドロキシル化合物を含んでなる。本発明のガラス質粒子は、一般的に約0.01〜約90%、好ましくは約10%〜約80%、より好ましくは約25%〜約80%の、本発明の粒子も含む。
【0072】
これらのガラス質粒子の製造方法は、製菓業界からヒントを得ている。その様な方法には、例えば米国特許第2,809,895号明細書、1957年10月15日Swisherに公布、に記載されている方法がある。
【0073】
ゼオライト粒子中に香料を収容/保護する機能に加えて、マトリックス材料は複数の装填ゼオライト粒子を、200〜1000ミクロン、好ましくは400〜600ミクロンの総凝集体サイズを有する凝集物に都合良く凝集させることもできる。これによって、粉塵発生が少なくなる。その上、一般的に200〜1000ミクロンの粒子径を有する顆粒状洗剤組成物を満たした容器の底に個々のより小さな装填ゼオライトが移行する傾向も少なくなる。
【0074】
所望により使用する洗濯剤(補助)成分
本発明の粒子径は、洗濯洗剤、粉末硬質表面洗浄剤、乾燥漂白剤およびキャットリッター(cat litter)を包含する多くの様々な組成物に使用することができる。しかし、好ましい実施態様では、本発明の粒子は洗濯剤配送粒子であり、洗濯洗剤に使用する。好ましい実施態様として、通常の洗濯剤成分を本発明の洗濯剤配送粒子と混合し、洗剤組成物を形成することができる。洗剤組成物は、組成物の約0.001〜約50重量%の本発明の粒子を含むことができる。より好ましくは、組成物は約0.01〜約10重量%の粒子を含む。
【0075】
ここで使用する通常の洗濯剤成分は、洗浄界面活性剤および洗剤ビルダーの様な代表的な洗剤組成物成分から選択することができる。所望により、洗濯剤成分は、洗浄性能、洗浄する基材の処理を支援または強化するか、または洗剤組成物の美感を改良するための、1種または2種の他の洗剤補助成分を配合することができる。洗剤組成物の通常の洗剤補助成分としては、米国特許第3,936,537号明細書、Baskerville等、に記載されている。本発明で使用する洗剤組成物に、従来この分野で確立した使用量(一般的に洗濯剤成分の0%〜80%、好ましくは約0.5%〜約20%)で配合することができるその様な補助成分としては、カラースペックル、発泡促進剤、発泡抑制剤、曇り防止および/または腐食防止剤、汚れ分散剤、汚れ遊離剤、染料、充填材、光学ブライトナー、殺菌剤、アルカリ度供給源、ヒドロトロピー剤、酸化防止剤、酵素、酵素安定剤、溶剤、可溶化剤、キレート化剤、粘土汚れ除去/再付着防止剤、重合体状分散剤、処理助剤、布地軟化成分、帯電防止剤、漂白剤、漂白活性剤、漂白安定剤、他の香料成分、等がある。
【0076】
洗浄界面活性剤− 本発明により提供される十分に処方した洗剤組成物に配合される洗浄界面活性剤は、使用する特定の界面活性剤および所望の効果に応じて、洗剤組成物の少なくとも1重量%、好ましくは約1〜約99.8重量%を占める。非常に好ましい実施態様では、洗浄界面活性剤は組成物の約5〜約80重量%を占める。
【0077】
洗浄界面活性剤は、非イオン系、陰イオン系、両性(ampholytic)、双生イオン系、または陽イオン系でよい。これらの界面活性剤の混合物も使用できる。好ましい洗剤組成物は、陰イオン系洗浄界面活性剤または陰イオン系界面活性剤と他の界面活性剤、特に非イオン系界面活性剤、の混合物を含んでなる。
【0078】
ここで有用な界面活性剤の例としては、通常のC11〜C18アルキルベンゼンスルホネートおよび第1級、第2級およびランダムアルキルサルフェート、C10〜C18アルキルアルコキシサルフェート、C10〜C18アルキルポリグリコシドおよびそれらの対応する硫酸化ポリグリコシド、C12〜C18アルファスルホン化脂肪酸エステル、C12〜C18アルキルおよびアルキルフェノールアルコキシレート(特にエトキシレートおよび混合エトキシ/プロポキシ)、C12〜C18ベタインおよびスルホベタイン(「スルタイン」)、C10〜C18アミンオキシド、等があるが、これらに限定するものではない。他の通常の有用な界面活性剤は標準的な教科書に載っている。
【0079】
本発明の洗剤組成物に特に有用な非イオン系界面活性剤の一群は、エチレンオキシドと、平均親水性−親油性バランス(HLB)が5〜17、好ましくは6〜14、より好ましくは7〜12である界面活性剤を与える疎水性部分との縮合物である。疎水性(親油性)部分は本来脂肪族または芳香族でよい。特定の疎水性基と縮合するポリオキシエチレン基の長さは容易に調節し、親水性および親油性部分の間の所望のバランス程度を有する水溶性化合物を形成させることができる。この種の特に好ましい非イオン系界面活性剤は、アルコール1モルあたりエチレンオキシド3〜8モルを含むC9〜C15第1級アルコールエトキシレート、特にアルコール1モルあたりエチレンオキシド6〜8モルを含むC14〜C15第1級アルコール、アルコール1モルあたりエチレンオキシド3〜5モルを含むC12〜C15第1級アルコール、およびそれらの混合物である。
【0080】
別の好適な種類の非イオン系界面活性剤は、下記の式を有するポリヒドロキシ脂肪酸アミドを含んでなる。
(I) R2C(O)N(R1)Z
〔式中、R1はH、C1〜C8ヒドロカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、またはそれらの混合物、好ましくはC1〜C4アルキル、より好ましくはC1またはC2アルキル、最も好ましくはC1アルキル(すなわちメチル)であり、R2はC5〜C32ヒドロカルビル部分、好ましくは直鎖C7〜C19アルキルまたはアルケニル、より好ましくは直鎖C9〜C17アルキルまたはアルケニル、最も好ましくは直鎖C11〜C19アルキルまたはアルケニル、またはそれらの混合物であり、Zは、鎖に直接結合した少なくとも2個(グリセルアルデヒドの場合)または少なくとも3個(還元糖の場合)ヒドロキシルを含む線状のヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル部分、またはそれらのアルコキシル化誘導体(好ましくはエトキシル化またはプロポキシル化)である。Zは好ましくは還元性アミン化反応で還元糖に由来し、より好ましくはZはグリシチル部分である。好適な還元糖には、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノース、およびキシロース、ならびにグリセルアルデヒドがある。原料としては、高デキストロースコーンシロップ、高フルクトースコーンシロップ、および高マルトースコーンシロップ、ならびに上に挙げた個々の糖を使用することができる。これらのコーンシロップは、Zのための糖成分の混合物を与えることができる。無論、他の好適な原料を排除するものではない。Zは好ましくは−CH2−(CHOH)n−CH2OH、−CH(CH2OH)−(CHOH)n-1−CH2OH、−CH2−(CHOH)2(CHOR’)(CHOH)−CH2OHからなる群から選択される。(ここで、nは1〜5の整数であり、R’はHまたは環状単糖または多糖、およびそれらのアルコキシル化誘導体である。最も好ましいのはnが4であるグリシチル、特に−CH2−(CHOH)4−CH2OHである)〕
【0081】
式(I)で、R1は、例えばN−メチル、N−エチル、N−プロピル、N−イソプロピル、N−ブチル、N−イソブチル、N−2−ヒドロキシエチル、またはN−2−ヒドロキシプロピルでよい。最高度の発泡性を得るには、R1は好ましくはメチルまたはヒドロキシアルキルである。低発泡性が望ましい場合、R1は好ましくはC2〜C8アルキル、特にn−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、ペンチル、ヘキシル、および2−エチルヘキシルである。
【0082】
2−CO−N<は、例えばコカミド、ステアラミド、オレアミド、ラウラミド、ミリスタミド、カプリカミド、パルミタミド、タロウアミド、等でよい。(無論、ポリヒドロキシ脂肪酸アミドの分離した部分を、両方、本発明の洗剤組成物の洗浄界面活性剤として、および好ましいゼオライトの被覆に使用するマトリックス材料の固体ポリオールとして使用することができる)
【0083】
酵素
本発明の処方には、例えばタンパク質系、炭水化物系、またはトリグリセリド系の汚れの除去を含む広範囲な布地洗濯目的に、および浮遊染料移動の防止に、および布地の回復のために、酵素を配合することができる。配合すべき酵素には、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、およびペルオキシダーゼ、ならびにそれらの混合物がある。他の種類の酵素も配合することができる。酵素は、どの様な起源に、例えば植物、動物、細菌、菌類および酵母に由来するものでもよい。しかし、酵素の選択は幾つかのファクター、例えばpH活性および/または最適安定性、熱的安定性、活性洗剤、ビルダー、等、に対する安定性により左右される。これに関して、細菌性または菌類の酵素、例えば細菌性アミラーゼおよびプロテアーゼ、および菌類性セルラーゼ、が好ましい。
【0084】
酵素は一般的に組成物1グラムあたり約5mgまで、より一般的には約0.01mg〜約3mgの活性酵素を与えるのに十分な量で配合する。つまり、本発明の組成物は一般的に約0.001〜約5重量%、好ましくは0.01〜1重量%の市販の酵素製剤を含んでなる。プロテアーゼ酵素は通常、その様な市販の製剤中に、組成物1グラムあたり0.005〜0.1Anson単位(AU)を与えるのに十分な量で存在する。
【0085】
プロテアーゼの好適な例は、B.SubtilisおよびB.licheniformisの特定株から得られるスブチリジンである。もう一つの好適なプロテアーゼはBacillusの株から得られ、pH領域8〜12全体で最大活性を有し、Novo Industries A/Sにより開発され、ESPERASE(商品名)として販売されている。この酵素および類似の酵素の製造は、Novoの英国特許第1,243,784号明細書に記載されている。タンパク質系の汚れを除去するのに好適な、市販されているタンパク分解酵素には、Novo Industries A/S(デンマーク)からALCALASEおよびSAVINASEの商品名で、およびInternational Bio-Synthetics, Inc.(オランダ)からMAXATASEの商品名で市販されている酵素がある。他のプロテアーゼには、プロテアーゼA(ヨーロッパ特許出願第130,756号明細書、1985年1月9日公開、参照)およびプロテアーゼB(ヨーロッパ特許出願第87303761.8号明細書、1987年4月28日提出、およびヨーロッパ特許出願第130,756号明細書、Bottら、1985年1月9日公開、参照)がある。
【0086】
「プロテアーゼD」と呼ばれる特に好ましいプロテアーゼは、自然界には見られないアミノ酸配列を有するカルボニル加水分解酵素の変形であり、これは前駆物質のカルボニル加水分解酵素から、A. Baeck等の「プロテアーゼ含有洗浄組成物」と題する米国特許出願第08/322,676号明細書およびC. Ghosh等「プロテアーゼ酵素を含んでなる漂白組成物」米国特許出願第08/322,677号明細書、どちらも1994年10月13日提出、およびWO95/10615号明細書、1995年4月20日公開、に記載されている様に、Bacillus amyloliquefaciensスブチリジンの番号付けにより、該カルボニル加水分解酵素中の位置+76に等しい位置にある複数のアミノ酸残基を、好ましくは+99、+101、+103、+104、+107、+123、+27、+105、+109、+126、+128、+135、+156、+166、+195、+197、+204、+206、+210、+216、+217、+218、+222、+260、+265および/または+274からなる群から選択された位置に等しい1種または2種のアミノ酸残基位置とも組み合わせて、異なったアミノ酸で置き換えることにより得られる。
【0087】
ここで好適なアミラーゼには、例えば英国特許第1,296,839号明細書(Novo)に記載されているα−アミラーゼ、RAPIDASE(商品名)、International Bio-Synthetics, Inc.およびTERMAMYL(商品名)、Novo Industriesがある。
【0088】
安定性、例えば酸化安定性、を改良するための酵素(例えば安定性強化アミラーゼ)の研究が知られている。例えばJ. Biological Chem., Vol. 260, No.11, 1985年6月、6518〜6521頁参照。「基準アミラーゼ」とは、本発明のアミラーゼ成分の範囲内にある通常のアミラーゼである。さらに、やはり本発明の中にある、安定性を強化したアミラーゼはこれらの「基準アミラーゼ」に一般的に匹敵する。
【0089】
本発明は、特定の好ましい実施態様で、洗剤における安定性を改良した、特に酸化安定性を改良したアミラーゼを使用することができる。便利な絶対安定性の基準点(それに対して本発明のこれらの好ましい実施態様で使用するアミラーゼが測定可能な改良を示す)は、1993年に商業的に使用され、Novo Nordisk A/Sから市販されているTERMAMYL(商品名)の安定性である。このTERMAMYL(商品名)アミラーゼは「基準アミラーゼ」であり、それ自体、本発明のADD(自動食器洗浄洗剤)組成物に非常に好適である。ここでより好ましいアミラーゼには、共通して「安定性を強化した」アミラーゼであるという特徴があり、例えばpH9〜10の緩衝溶液中の過酸化水素/テトラアセチルエチレンジアミンに対する酸化安定性、例えば約60℃の様な通常の洗濯温度における熱的安定性、または例えばpH約8〜約11におけるアルカリ安定性、を上記の基準アミラーゼに対して測定して、少なくともかなり改良されているのが特徴である。ここで好ましいアミラーゼは、より有用な基準アミラーゼに対してさらに改良されているが、後者の基準アミラーゼは前駆的アミラーゼのいずれかにより代表され、本発明の中で好ましいアミラーゼはその変形である。その様な前駆的アミラーゼは、それ自体、天然産であるか、または遺伝子工学の産物である。安定性は、この分野で開示されている技術的試験のいずれかを使用して測定することができる。WO 94/02597号明細書(それ自体、およびそこに引用されている文献をここに参考として含める)に記載されている文献参照。
【0090】
一般的に、本発明の好ましい実施態様に関連する安定性強化アミラーゼはNovo Nordisk A/SまたはGenencor Internationalから入手できる。
【0091】
ここで好ましいアミラーゼには、1、2または複数のアミラーゼ種が直接の前駆体であるかは別にして、1種または2種のBacillusアミラーゼ、特にBacillusアルファ−アミラーゼから部位特異的変異誘導を使用して得られるという共通性がある。
【0092】
上記の様に、「酸化安定性を強化した」アミラーゼは、本発明に使用するのに好適であるが、本発明はそれらを必須成分としてではなく、「所望により、ただし好ましい」として使用する。その様な好ましいアミラーゼは、下記により代表されるが、これに限定するものではない。
【0093】
(a)上記のWO/94/02597号明細書、Novo Nordisk A/S、1994年2月3日公開、によるアミラーゼ[TERMAMYL(商品名)と呼ばれるB. Licheniformisアルファ−アミラーゼの197位置、またはB. amyloliquefaciensB. subtilisまたはB. stearothermophilusの様な類似の親アミラーゼの類似した位置、にあるメチオニン残基を、アラニンまたはトレオニン(好ましくはトレオニン)を使用して置き換えた突然変異体]、
(b)the 207th American Chemical Society National Meeting, March 13-17 1994でのGenencor International、C. Mitchinsonにより「耐酸化性アルファ−アミラーゼ」と題して研究発表された安定性強化アミラーゼ。その研究発表の中で、自動食器洗浄洗剤中の漂白剤がアルファ−アミラーゼを不活性化するが、酸化安定性を改良したアミラーゼがGenencorにより、B. Licheniformis NCIB8061から製造されたことが記載されている。メチオニン(Met)が最も変性され易い残基であると確認されている。Metを位置8、15、197、256、304、366および438でそれぞれ置き換え、特殊な突然変異体を形成しており、特に重要なのがM197LおよびM197Tであり、M197T変異体が最も安定した発現変異体である。安定性は、CASCADE(商品名)およびSUNLIGHT(商品名)で測定した。
(c)ここで特に好ましいのは、Novo Nordisk A/Sから入手できる直前の親でさらに変性させたアミラーゼ変異体である。これらのアミラーゼには、NOVOからDURAMYLとして市販されている酵素があり、漂白安定化アミラーゼもGenenchorから市販されている。
【0094】
入手可能なアミラーゼの既知のキメラ性、ハイブリッド、または単純突然変異体の親形態から部位特異的変異誘導により得られた様な、他のどの酸化安定性を強化したアミラーゼでも使用できる。
【0095】
本発明に使用できる、ただし好ましくないセルラーゼとしては、細菌および菌類型セルラーゼの両方が含まれる。一般的に、これらの最適pHは5〜9.5である。好適なセルラーゼは米国特許第4,435,307号明細書、Barbesgoard等、1984年3月6日、に記載されているが、これはHumicola insolensおよびHumicola品種DSM1800またはAeromonas属に属するセルラーゼ212生産菌類から生産された菌類セルラーゼ、および海洋軟体生物(Dolabella Auricula Solander)の肝膵臓から抽出されたセルラーゼを開示している。好適なセルラーゼは、英国特許第GB−A−2,075,028号明細書、第GB−A−2,095,275号明細書および独国特許第DE−OS−2,247,832号明細書にも記載されている。CAREZYME(商品名)(Novo)が特に有用である。
【0096】
洗剤用に好適なリパーゼ酵素としては、Pseudomas族の微生物、例えば英国特許第1,372,034号明細書に記載されているPseudomas stutzeri ATCC 19.154、により生産される酵素がある。日本国特許出願第53,20487号明細書、1978年2月24日公開、も参照。このリパーゼはAmano Pharmaceutical Co. Ltd.,名古屋、日本国、からLipase P「Amano」、以下「Amano-P」と呼ぶ、の商品名で市販されている。他の市販されている好適なリパーゼには、Amano-CES、Toyo Jozo Co., Tagata,日本国、から市販されている、Chromobacter viscosum、例えばChromobacter viscosum var. lipolyticum NRRLB 3673に由来するリパーゼ、さらにU.S. Biochemical Corp., U.S.A.およびDisoynth Co.、オランダ、から市販のChromobacter viscosumリパーゼ、およびPseudomonas gladioliに由来するリパーゼがある。Humicola lanuginosaに由来し、Novo(EPO 341,947号明細書も参照)から市販されているLIPOLASE(商品名)酵素がここで使用するのに好ましいリパーゼである。別の好ましいリパーゼ酵素は、どちらもNovoにより公開されたWO 92/05249号明細書およびResearch Disclosure No. 35944、1994年3月10日、に開示されている、Humicola lanuginosaリパーゼのD96L変異体である。一般的に、本発明の自動食器洗浄実施態様には、脂肪分解酵素は、アミラーゼおよび/またはプロテアーゼ程好ましくない。
【0097】
ペルオキシダーゼ酵素は、酸素供給源、例えば過炭酸塩、過ホウ酸塩、過硫酸塩、過酸化水素、等と組合せて使用することができる。これらの材料は、一般的に「溶液漂白」、つまり洗浄の際に基材から除去された染料または顔料がその洗浄溶液中に存在する他の基材に移動するのを防止するために使用する。ペルオキシダーゼは、この分野で公知であり、ワサビダイコンペルオキシダーゼ、リグニナーゼ、およびハロペルオキシダーゼ、例えばクロロ−またはブロモ−ペルオキシダーゼがある。ペルオキシダーゼを含む洗剤組成物は、例えばNovo Industries A/Sに譲渡されたO. KirkによるPCT国際出願WO 89/099813号明細書、1989年10月19日公開、に記載されている。本発明は、ペルオキシダーゼを含まない自動食器洗浄組成物の実施態様も含む。
【0098】
様々な酵素材料およびそれらを合成洗剤組成物へ配合する手段も、米国特許第3,553,139号明細書、1971年1月5日McCarty等に公布、に記載されている。酵素はさらに米国特許第4,101,457号明細書、Place等、1978年7月18日、および米国特許第4,507,219号明細書、Hughes、1985年3月26日公布に記載されている。洗剤に使用する酵素は、様々な技術により安定化させることができる。酵素安定化技術は、例えば米国特許第3,600,319号明細書、1971年8月17日、Gedge等に公布、ヨーロッパ特許第0,199,405号明細書、出願番号86200586.5号、1986年10月29日、Venegas、に開示されている。酵素安定化系は米国特許第3,519,570号明細書にも記載されている。
【0099】
漂白化合物−漂白剤および漂白活性剤
本発明の洗剤組成物は、所望により漂白剤、または漂白剤および1種または2種の漂白活性剤を含む漂白組成物を含有することができる。漂白剤は、存在する場合、特に布地洗濯用には、洗剤組成物の約1%〜約30%、より一般的には約5%〜約20%の量である。存在する場合、漂白活性剤の量は、漂白剤に加えて漂白活性剤を含んでなる漂白組成物の、一般的に約0.1%〜約60%、より一般的には約0.5%〜約40%である。
【0100】
ここで使用する漂白剤は、布地洗浄、硬質表面洗浄、または現在知られている他の洗浄目的における洗剤組成物に有用な漂白剤のいずれでもよい。これらの漂白剤には、酸素漂白剤ならびに他の漂白剤がある。ここでは過ホウ酸塩漂白剤、例えば過ホウ酸ナトリウム(例えば一または四水和物)、を使用することができる。
【0101】
問題なく使用できる他の種類の漂白剤には、過カルボン酸漂白剤およびそれらの塩がある。この種の漂白剤の好適な例としては、モノペルオキシフタル酸マグネシウム六水和物、メタクロロ過安息香酸のマグネシウム塩、4−ノニルアミノ−4−オキソペルオキシ酪酸およびジペルオキシドデカンジオン酸がある。その様な漂白剤は、米国特許第4,483,781号明細書、Hartman、1984年11月20日公布、米国特許出願第740,446号明細書、Burns等、1985年6月3日提出、ヨーロッパ特許出願第0,133,354号明細書、Banks等、1985年2月20日公開、および米国特許第4,412,934号明細書、Chung等、1983年11月1日公布、に記載されている。米国特許第4,634,551号明細書、1987年1月6日Burns等に公布、に記載されている6−ノニルアミノ−6−オキソペルオキシカプロン酸も非常に好ましい漂白剤である。
【0102】
過酸素漂白剤も使用できる。好適な過酸素漂白化合物には、炭酸ナトリウム過酸化水素化物および同等の「過炭酸塩」漂白剤、ピロリン酸ナトリウム過酸化水素化物、尿素過酸化水素化物、および過酸化ナトリウムがある。過硫酸塩漂白剤(例えばOXONE、DuPontにより製造販売)も使用できる。
【0103】
好ましい過炭酸塩漂白剤は、平均粒子径が約500マイクロメートル〜約1000マイクロメートルであり、約200マイクロメートル未満の粒子が約10重量%以下であり、約1,250マイクロメートルを超える粒子が約10重量%以下である。所望により、過炭酸塩はケイ酸塩、ホウ酸塩または水溶性界面活性剤で被覆することができる。過炭酸塩は様々な商業的供給源、例えばFMC、SolvayおよびTokai Denka、から入手できる。
【0104】
漂白剤の混合物も使用できる。
過酸素漂白剤、過ホウ酸塩、過炭酸塩、等は、それぞれ対応する過酸の水溶液をその場で(in situ)(すなわち洗濯工程の際に)形成させる漂白活性剤と組み合わせて使用するのが好ましい。活性剤の各種の非限定的な例が米国特許第4,915,854号明細書、1990年4月10日Mao等に公布、および米国特許第4,412,934号明細書に記載されている。ノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)およびテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)活性剤が代表的であり、それらの混合物も使用できる。ここで有用な他の代表的な漂白剤および活性剤に関しては、米国特許第4,634,551号明細書も参照。非常に好ましいアミドに由来する漂白活性剤は下記式で示されるものである。
1N(R5)C(O)R2C(O)LまたはR1C(O)N(R5)R2C(O)L
(式中、R1は炭素数約6〜約12のアルキル基であり、R2は炭素数1〜約6のアルキレンであり、R5はHまたは炭素数約1〜約10のアルキル、アリール、またはアルカリールであり、Lは好適な離脱性基である。離脱性基とは、perhydrolysis陰イオンによる漂白活性剤に対する求核攻撃の結果、漂白活性剤から排除される基を意味する。好ましい離脱性基はフェニルスルホネートである。
【0105】
上記の式を有する漂白活性剤の好ましい例には、ここに参考として含める米国特許第4,634,551号明細書に記載されている様な、(6−オクタンアミド−カプロイル)オキシベンゼンスルホネート、(6−ノナンアミド−カプロイル)オキシベンゼンスルホネート、(6−デカンアミド−カプロイル)オキシベンゼンスルホネート、およびそれらの混合物がある。
【0106】
別の種類の漂白活性剤には、ここに参考として含める米国特許第4,966,723号明細書、Hodge等、1990年10月30日に記載されているベンゾキサジン型活性剤がある。ベンゾキサジン型の非常に好ましい活性剤は、下記式のものである。
【0107】
【化1】
Figure 0003801648
さらに他の好ましい種類の漂白活性剤には、アシルラクタム活性剤、特に下記の式を有するアシルカプロラクタムおよびアシルバレロラクタムである。
【0108】
【化2】
Figure 0003801648
(式中、R6はHまたは炭素数1〜約12のアルキル、アリール、アルコキシアリール、またはアルカリール基である)非常に好ましいラクタム活性剤には、ベンゾイルカプロラクタム、オクタノイルカプロラクタム、3,5,5−トリメチルヘキサノイルカプロラクタム、ノナノイルカプロラクタム、デカノイルカプロラクタム、ウンデセノイルカプロラクタム、ベンゾイルバレロラクタム、オクタノイルバレロラクタム、デカノイルバレロラクタム、ウンデセノイルバレロラクタム、ノナノイルバレロラクタム、3,5,5−トリメチルヘキサノイルバレロラクタムおよびそれらの混合物がある。ここに参考として含める、過ホウ酸ナトリウムの中に吸着させたベンゾイルカプロラクタムを含むアシルカプロラクタムを開示している米国特許第4,545,784号、Sanderson、1985年10月8日公布参照。
【0109】
酸素漂白剤以外の漂白剤もこの分野では公知であり、ここで使用できる。特に重要な非酸素漂白剤の一種としては、光活性化漂白剤、例えばスルホン化亜鉛および/またはアルミニウムフタロシアニンがある。米国特許第4,033,718号、Holcombe等、1977年7月5日公布、参照。使用する場合、洗剤組成物は一般的に約0.025〜約1.25重量%のその様な漂白剤、特にスルホン化亜鉛フタロシアニンを含有する。
【0110】
所望により、漂白化合物は漂白剤触媒を使用して触媒作用させることができる。その様な化合物はこの分野では良く知られており、例えば米国特許第5,246,621号明細書、米国特許第5,244,594号明細書、米国特許第5,194,416号明細書、米国特許第5,114,606号明細書、および公開ヨーロッパ特許出願第549,271A1号明細書、第549,272A1号明細書、第544,440A2号明細書、および第544,490A1号明細書、に記載されているマンガン系触媒がある。これらの触媒の好ましい例としては、MnIV 2(u−O)3(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン)2(PF62、MnIII 2(u−O)1(u−OAc)2(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン)2(ClO42、MnIV 4(u−O)6(1,4,7−トリアザシクロノナン)4(ClO44、MnIIIMnIV 4(u−O)1(u−OAc)2(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン)2(ClO43、MnIV(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン)−(OCH33(PF6)、およびそれらの混合物がある。他の金属系漂白触媒には、米国特許第4,430,243号明細書および米国特許第5,114,611号明細書に記載されている触媒がある。マンガンを各種の錯体配位子と共に使用し、漂白性を強化する方法も、米国特許第4,728,455号明細書、第5,284,944号明細書、第5,246,612号明細書、第5,256,779号明細書、第5,280,117号明細書、第5,274,147号明細書、第5,153,161号明細書、および第5,227,084号明細書に記載されている。
【0111】
好ましい触媒は下記の式を有するコバルト(III)触媒である。
Co[(NH3)nM'mB'bT'tqp]Yy
(式中、コバルトは+3酸化状態にあり、nは0〜5(好ましくは4または5、最も好ましくは5)の整数であり、M’は単座配位子を表し、mは0〜5(好ましくは1または2、最も好ましくは1)の整数であり、B’は二座配位子を表し、bは0〜2の整数であり、T’は三座配位子を表し、tは0または1であり、Qは四座配位子を表し、qは0または1であり、Pは五座配位子を表し、pは0または1であり、n+m+2b+3t+4q+5p=6であり、Yは、電荷の釣り合った塩を得るために、数yで存在する1種または2種の適切に選択された対陰イオンであり、yは1〜3(好ましくは2〜3、最も好ましくはYが−1に帯電した陰イオンである場合の2である)の整数であり、好ましいYは、塩酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、およびそれらの組合せからなる群から選択され、さらに、コバルトに付加した配位位置の少なくとも一つは自動食器洗浄使用条件下で不安定であり、残りの配位位置が自動食器洗浄条件下でコバルトを安定化させるので、アルカリ性条件下におけるコバルト(III)からコバルト(II)への還元電位は通常の水素電極に対して約0.4ボルト未満(好ましくは約0.2ボルト未満)になる。
【0112】
本発明に好ましい触媒としては、下記の式を有するコバルト触媒がある。
[Co(NH3)n(M')m]Yy
(式中、nは3〜5(好ましくは4または5、最も好ましくは5)の整数であり、M’は不安定な配位部分であり、好ましくは塩素、臭素、水酸化物、水、および(mが1を超える場合)それらの組合せからなる群から選択され、mは1〜3(好ましくは1または2、最も好ましくは1)の整数であり、m+n=6であり、Yは、電荷の釣り合った塩を得るために、数yで存在する適切に選択された対陰イオンであり、yは1〜3(好ましくは2〜3、最も好ましくはYがa−1帯電した陰イオンである場合の2)の整数である。
【0113】
ここで有用なこの種の好ましいコバルト触媒は、式[Co(NH3)5Cl]Yyを有する塩化コバルトペンタアミン塩であり、特に[Co(NH3)5Cl]Cl2である。
【0114】
下記の式を有するコバルト(III)漂白触媒を使用する本発明の組成物がより好ましい。
Co[(NH3)n(M)m(B)b]Ty
〔式中、コバルトは+3酸化状態にあり、nは4または5(好ましくは5)であり、Mは1箇所でコバルトに配位した1種または2種の配位子であり、mは0、1または2(好ましくは1)であり、Bは2箇所でコバルトに配位した配位子であり、bは0または1(好ましくは0)であり、b=0である場合、m+n=6であり、b=1である場合、m=0およびn=4であり、Tは数yで存在する、1種または2種の適切に選択された対陰イオンであり、yは電荷の釣り合った塩を得るための整数(好ましくはyは1〜3、最も好ましくはTが−1に帯電した陰イオンである場合の2である)であり、さらに該触媒は塩基加水分解反応速度定数が0.23M-1s-1(25℃)未満である。
【0115】
好ましいTは、塩化物、ヨウ化物、I3 -、ギ酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、臭化物、PF6 -、BF4 -、B(Ph)4 -、リン酸塩、亜リン酸塩、ケイ酸塩、トシレート、メタンスルホン酸塩、およびそれらの組合せからなる群から選択される。所望により、T中に2個以上の陰イオン基が存在する場合、Tは、HPO4 2-、HCO3 -、H2PO4 -の様にプロトン化することができる。さらに、Tは、非従来型無機陰イオン、例えば陰イオン系界面活性剤(例えば直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、アルキルサルフェート(AS)、アルキルエトキシスルホンネート(AES)、等)および/または陰イオン系重合体(例えば、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、等)からなる群から選択することができる。
【0116】
M部分としては、例えばF-、SO4 -2、NCS-、SCN-、S23 -2、NH3、PO4 3-、およびカルボキシレート(これは好ましくはモノカルボキシレートであるが、コバルトへの結合が1分子あたりただ1個のカルボキシレートによるのである限り、その部分に1個より多いカルボキシレートは存在できず、その場合、M部分における他のカルボキシレートはプロトン化するか、またはその塩の形態でよい)があるが、これらに限定するものではない。M中に1個より多い陰イオン基が存在する場合、所望により、Mはプロトン化することができる(例えばHPO4 2-、HCO3 -、H2PO4 -、HOC(O)CH2C(O)O-、等)。好ましいM部分は、下記式を有する置換または未置換C1〜C30カルボン酸である。
RC(O)O−
〔式中、Rは好ましくは水素およびC1〜C30(好ましくはC1〜C18)の置換または未置換アルキル、C630(好ましくはC6〜C18)の置換または未置換アリール、およびC3〜C30(好ましくはC518)の置換または未置換ヘテロアリールからなる群から選択され、その際、置換基は−NR'3、−NR'4 +、−C(O)O−R’、−OR’、−C(O)NR'2からなる群から選択され、R’は水素およびC1〜C6部分からなる群から選択される。したがって、その様な置換基Rは、−(CH2)nOHおよび−(CH2)nNR'4 +部分を含み、ここでnは1〜約16、好ましくは約2〜約10、最も好ましくは約2〜約5の整数である。
【0117】
最も好ましいMは、上記の式を有し、Rが水素、メチル、エチル、プロピル、直鎖または分岐鎖の4〜C12アルキル、およびベンジルからなる群から選択されたカルボン酸である。最も好ましいRはメチルである。好ましいカルボン酸M部分としては、ギ酸、安息香酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、2−エチルヘキサン酸、ナフテン酸、オレイン酸、パルミチン酸、トリフレート(triflate)、酒石酸、ステアリン酸、酪酸、クエン酸、アクリル酸、アスパラギン酸、フマル酸、ラウリン酸、リノール酸、乳酸、リンゴ酸、および特に酢酸がある。
【0118】
B部分としては、カーボネート、ジおよびより高級のカルボン酸塩、(例えばシュウ酸塩、マロン酸塩、リンゴ酸、コハク酸塩、マレイン酸塩)、ピコリン酸、およびアルファおよびベータアミノ酸(例えばグリシン、アラニン、ベータ−アラニン、フェニルアラニン)がある〕
【0119】
ここで有用なコバルト漂白触媒は、公知であり、例えばそれらの塩基加水分解速度と共に、M.L. Tobe、[Base Hydrolysis of Transition-Metal Complexes],Adv. Inorg. Bioinorg. Mech., (1983), 2, 1-94頁に記載されている。例えば、17頁の表1には、塩基加水分解速度(そこではkOHと呼ばれている)が、シュウ酸塩(kOH=2.5×10-4-1-1(25℃))、NCS-(kOH=5.0×10-4-1-1(25℃))、ギ酸塩(kOH=5.8×10-4-1-1(25℃))、および酢酸塩(kOH=9.6×10-4-1-1(25℃))と錯体形成されたコバルトペンタアミン触媒に関して記載されている。ここで最も好ましいコバルト触媒は、式Co[(NH3)5OAc]Tyを有し、式中、OAcが酢酸塩部分を表すコバルトペンタアミン酢酸塩、特に塩化コバルトペンタアミン酢酸塩、[Co(NH3)5OAc]Cl2、ならびに[Co(NH3)5OAc](OAc)2、[Co(NH3)5OAc](PF6)2、[Co(NH3)5OAc](SO4)、[Co(NH3)5OAc](BF4)2、および[Co(NH3)5OAc](NO3)2(ここでは「PAC」)である。
【0120】
これらのコバルト触媒は、上記Tobeの文献およびそこに記載されている関連文献、米国特許第4,810,410号明細書Diakun等、1989年3月7日公布、J. Chem. Ed. (1989), 66(12), 1043-45、The Synthesis and Characterization of Inorganic Compounds, W.L. Jolly (Prentice Hall; 1970), pp. 461-3、Inorg. Chem., 18, 1497-1502 (1979)、Inorg. Chem., 21, 2881-2885 (1982)、Inorg. Chem., 18, 2023-2025 (1979)、Inorg. Synthesis, 173-176 (1960)、およびJournal of Physical Chemistry, 56, 22-25 (1952)、ならびに以下に記載する合成例に開示されている様な公知の手順により、容易に製造することができる。
【0121】
これらの触媒は、製品の美観のために、所望により色の影響を少なくするために、あるいは以下に例示する様に酵素含有粒子に配合するために、補助材料と共に処理するか、または触媒の「スペックル」を含む様に組成物を製造することもできる。
【0122】
実用的な問題として、限定するものではないが、本発明の洗浄組成物および洗浄方法は、水性洗浄液中に少なくとも1千万分の1のオーダーの、好ましくは約0.1ppm〜約700ppm、より好ましくは約1ppm〜約500ppmの活性漂白触媒を与える様に調節することができる。
【0123】
ビルダー
本発明の洗剤組成物には、所望により洗剤ビルダーを配合し、鉱物硬度を調整し易くすることができる。無機ならびに有機ビルダーを使用できる。ビルダーは一般的に布地洗剤組成物に使用し、粒子状の汚れを除去し易くする。
【0124】
ビルダーの量は、組成物の最終用途およびその望ましい物理的形態により大きく異なる。使用する場合、組成物は一般的に少なくとも約1%のビルダーを含んでなる。液体処方は、一般的に約5〜約50、より一般的には約5〜約30重量%の洗剤ビルダーを含んでなる。顆粒状処方は一般的に約10〜約80重量%、より一般的には約15〜約50重量%の洗剤ビルダーを含んでなる。しかし、より多い、またはより少ない量のビルダーも使用できる。
【0125】
無機またはP含有洗剤ビルダーには、アルカリ金属、アンモニウムおよびアルカノールアンモニウムのポリリン酸塩(例えばトリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、およびガラス質重合体状メタリン酸塩)、ホスホン酸塩、フィチン酸、ケイ酸塩、炭酸塩(重炭酸塩およびセスキ炭酸塩を包含する)、硫酸塩およびアルミノケイ酸塩があるが、これらに限定するものではない。しかし、非リン酸塩ビルダーが必要とされる地域もある。重要なことは、クエン酸の様ないわゆる「弱」ビルダー(リン酸塩と比較して)の存在下でも、あるいはゼオライトまたは層状ケイ酸塩ビルダーで起こる、いわゆる「低ビルダー」状況下でも、本発明の組成物は驚く程効果的に機能することである。
【0126】
ケイ酸塩ビルダーの例は、アルカリ金属ケイ酸塩、特にSiO2:Na2O比が1.6:1〜3.2:1を有するアルカリ金属ケイ酸塩、および層状ケイ酸塩、例えば米国特許第4,664,839号明細書、1987年5月12日H.P. Rieckに公布、に記載されている様な層状ケイ酸ナトリウム、である。NaSKS−6(一般的に略して“SKS−6”)は、Hoechstから市販されている結晶性層状ケイ酸塩の商品名である。ゼオライトビルダーと異なり、NaSKS−6ケイ酸塩ビルダーは、アルミニウムを含まない。NaSKS−6は、層状ケイ酸塩のデルタ−Na2SiO5形態を有する。この製品は、独国特許第DE−A−3,417,649号明細書および第DE−A−3,742,043号明細書に記載されている様な方法により製造される。SKS−6は、ここで使用するのに非常に好ましい層状ケイ酸塩であるが、他のその様な層状ケイ酸塩、例えば一般式NaMSix2x+1・yH2O(式中、Mはナトリウムまたは水素であり、xは1.9〜4の数、好ましくは2であり、yは0〜20の数、好ましくは0である)を有するケイ酸塩もここで使用できる。Hoechstから市販の他の各種層状ケイ酸塩には、アルファ、ベータおよびガンマ形態の、NaSKS−5、NaSKS−7およびNaSKS−11がある。上記の様に、ここで使用するには、デルタ−Na2SiO5(NaSKS−6形態)が最も好ましい。例えばケイ酸マグネシウムの様な他のケイ酸塩も有用であり、顆粒状処方におけるパリパリ化剤(crispening agent)として、酸素漂白剤様の安定剤として、および発泡調整系の成分として役立つ。
【0127】
炭酸塩ビルダーの例は、独国特許出願第2,321,001号明細書、1973年11月15日公開、に記載されている様に、アルカリ土類およびアルカリ金属の炭酸塩である。
【0128】
アルミノケイ酸塩ビルダーは本発明で有用である。アルミノケイ酸塩は、現在市販されているほとんどのヘビーデューティー顆粒状洗剤組成物で非常に重要であり、液体洗剤処方でも重要なビルダー成分である。アルミノケイ酸塩ビルダーには、下記実験式を有する物質がある。
z(zAlO2y]・xH2
(式中、zおよびyは少なくとも6の整数であり、z対yのモル比は1.0〜約0.5であり、xは約15〜約264の整数である)
【0129】
有用なアルミノケイ酸塩イオン交換材料は、市販されている。これらのアルミノケイ酸塩構造が結晶性または無定形であり、天然のアルミノケイ酸塩または合成品でよい。アルミノケイ酸塩イオン交換材料の製造方法は、米国特許第3,985,669号明細書、Krummel等、1976年10月12日公布、に記載されている。ここで有用な合成結晶性アルミノケイ酸塩イオン交換材料は、ゼオライトA、ゼオライトP(B)、ゼオライトMAPおよびゼオライトXの名称で市販されている。特に好ましい実施態様では、結晶性アルミノケイ酸塩イオン交換材料は下記式を有するものである。
Na12[(AlO212(SiO212]・xH2
(式中、xは約20〜約30、特に約27である)この材料はゼオライトAと呼ばれている。ここでは脱水されたゼオライト(x=0〜10)も使用できる。好ましくは、アルミノケイ酸塩は粒子直径が約0.1〜10ミクロンである。
【0130】
本発明の目的に有用な有機洗剤ビルダーには、非常に様々なポリカルボキシレート化合物があるが、これらに限定するものではない。ここで使用する「ポリカルボキシレート」とは、複数のカルボキシレート基、好ましくは少なくとも3個のカルボキシレートを有する化合物を意味する。ポリカルボキシレートビルダーは、一般的に酸の形態で組成物に加えるが、中和された塩の形態で加えることもできる。塩の形態で使用する場合、アルカリ金属、例えばナトリウム、カリウム、およびリチウム、またはアルカノールアンモニウムの塩が好ましい。
【0131】
ポリカルボキシレートビルダーには、様々な種類の有用な材料がある。ポリカルボキシレートビルダーの重要な一種類には、Berg、米国特許第3,128,287号明細書、1964年4月7日公布、およびLamberti等、米国特許第3,635,830号明細書、1972年1月18日公布、に記載されている様なオキシジコハク酸塩がある。米国特許第4,663,071号明細書、1987年5月5日Bush等に公布、の[TMS/TDS]ビルダーも参照。好適なエーテルポリカルボキシレートには、環状化合物、特に脂環式化合物、例えば米国特許第3,923,679号明細書、第3,835,163号明細書、第4,158,635号明細書、第4,120,874号明細書、および第4,102,903号明細書に記載されている化合物がある。
【0132】
他の有用な洗剤ビルダーには、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、無水マレイン酸とエチレンまたはビニルメチルエーテルの共重合体、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸、およびカルボキシメチルオキシコハク酸、ポリ酢酸、例えばエチレンジアミンテトラ酢酸およびニトリロトリ酢酸、の各種アルカリ金属、アンモニウムおよび置換アンモニウム塩、ならびにメリト酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1,3,5−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸の様なポリカルボキシレート、およびそれらの可溶性塩がある。
【0133】
クエン酸塩ビルダー、例えばクエン酸およびその可溶性塩(特にナトリウム塩)が、再生可能な資源から入手できること、および生物分解性であることから、ヘビーデューティー液体洗剤処方に特に重要なポリカルボキシレートビルダーである。クエン酸塩は、特にゼオライトおよび/または層状ケイ酸塩ビルダーとの組合せで、顆粒状組成物にも使用できる。オキシジコハク酸塩もその様な組成物および組合せで特に有用である。
【0134】
本発明の洗剤組成物には、米国特許第4,566,984号明細書、Bush、1986年1月28日公布、に記載されている3,3−ジカルボキシ−4−オキサ−1,6−ヘキサンジオエートおよび関連する化合物も好適である。有用なコハク酸ビルダーには、C5〜C20アルキルおよびアルケニルコハク酸およびそれらの塩がある。この種の特に好ましい化合物は、ドデセニルコハク酸である。コハク酸エステルビルダーの具体例としては、コハク酸ラウリル、コハク酸ミリスチル、コハク酸パルミチル、コハク酸2−ドデセニル(好ましい)、コハク酸2−ペンタデセニル、等がある。コハク酸ラウリルは、この種の好ましいビルダーであり、ヨーロッパ特許出願第86200690.5/0,200263号、1986年11月5日公開、に記載されている。
【0135】
他の好適なポリカルボキシレートは、米国特許第4,144,226号明細書、Crutchfield等、1979年3月13日公布、および米国特許第3,308,067号明細書、Diehl、1967年3月7日公布、に記載されている。Diehlの米国特許第3,723,322号明細書も参照。
【0136】
脂肪酸、例えばC12〜C18モノカルボン酸、も組成物に単独で、また上記のビルダー、特にクエン酸塩および/またはコハク酸塩ビルダー、と組み合わせて配合し、ビルダー活性を加えることができる。その様な脂肪酸の使用は、一般的に発泡性が低下するので、処方者はこのことを考慮すべきである。
【0137】
リン系のビルダーを使用できる場合、特に手作業洗濯に使用するバーの処方では、各種のアルカリ金属リン酸塩、例えば良く知られているトリポリリン酸塩ナトリウム、ピロリン酸ナトリウムおよびオルトリン酸ナトリウム、を使用することができる。ホスホン酸塩ビルダー、例えばエタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホネートおよび他の公知のホスホネート(例えば米国特許第3,159,581号明細書、第3,213,030号明細書、第3,422,021号明細書、第3,400,148号明細書および第3,422,137号明細書参照)も使用できる。
【0138】
重合体状汚れ遊離剤
本発明の洗剤組成物には、所望により公知の重合体状汚れ遊離剤(以下「SRA」と呼ぶ)を使用することができる。使用する場合、SRAは、一般的に組成物の0.01〜10.0重量%、特に0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜3.0重量%を含んでなる。
【0139】
好ましいSRAは、ポリエステルやナイロンの様な疎水性繊維の表面に親水性を付与するための親水性部分、および疎水性繊維上に付着し、洗浄および濯ぎサイクルを通じてそこに付着し、親水性部分のためのアンカーとして機能する疎水性部分を一般的に有する。SRAによる処理の後、汚れは後の洗濯工程でより容易に洗浄される。
【0140】
SRAは、様々な帯電した、例えば陰イオン系または陽イオン系の物質(米国特許第4,956,447号明細書、1990年9月11日Gosselink等に公布、参照)、ならびに帯電していないモノマー単位を含むことができ、それらの構造は直鎖、分岐鎖または星形でもよい。SRAは、分子量を調整する、または物理的特性または表面活性を改良するのに特に効果的であるキャップ部分を含むことができる。構造および電荷分布は、異なった繊維または織物種類への使用、および様々な洗剤または洗剤添加剤製品毎に合わせることができる。
【0141】
好ましいSRAには、少なくとも一つのエステル交換反応/オリゴマー化が関与する製法(チタン(IV)アルコキシドの様な金属触媒を使用することが多い)により製造したオリゴマー性テレフタル酸エステルを含む。その様なエステルは、1、2、3、4または5以上の位置を通してエステル構造中に取り入れることができる追加のモノマーを使用し、無論、密に架橋した全体構造を形成せずに、製造することができる。
【0142】
好適なSRAには、例えば米国特許第4,968,451号明細書、1990年11月6日J.J. ScheibelおよびE.P. Gosselinkに公布、に記載されている様な、テレフタロイルおよびオキシアルキレンオキシ反復単位のオリゴマーエステル骨格およびその骨格に共有的に付加したアリルに由来するスルホン化末端部分を含んでなる、実質的に直鎖のエステルオリゴマーのスルホン化生成物がある。その様なエステルオリゴマーは、(a)アリルアルコールをエトキシル化し、(b)(a)の生成物をテレフタル酸ジメチル(「DMT」)および1,2−プロピレングリコール(「PG」)と2段階エステル交換反応/オリゴマー化工程で反応させ、(c)(b)の生成物を水中でメタ重亜硫酸ナトリウムと反応させることにより、製造することができる。他のSRAには、米国特許第4,711,730号明細書、1987年12月8日、Gosselink等、の非イオン系末端キャップした1,2−プロピレン/ポリオキシエチレンテレフタレートポリエステル、例えばポリ(エチレングリコール)メチルエーテル、DMT、PGおよびポリ(エチレングリコール)(「PEG」)のエステル交換反応/オリゴマー化により製造された材料がある。SRAの他の例としては、米国特許第4,721,580号明細書、1988年1月26日、Gosselink、の部分的および完全に陰イオン系末端キャップしたオリゴマーエステル、例えばエチレングリコール(「EG」)、PG、DMTおよびNa−3,6−ジオキサ−8−ヒドロキシオクタンスルホネート、米国特許第4,702,857号明細書、1987年10月27日、Gosselink、の非イオン系キャップしたブロックポリエステルオリゴマー化合物、例えばDMT、メチル(Me)キャップしたPEGおよびEGおよび/またはPG、またはDMT、EGおよび/またはPG、MeキャップしたPEGとNa−ジメチル−5−スルホイソフタル酸塩の組合せから製造された材料、および米国特許第4,877,896号明細書、1989年10月31日、Maldonado、Gosselink等、の陰イオン系、特にスルホアロイル末端キャップしたテレフタル酸エステル、があり、後者は、洗濯製品および布地調整製品の両方に有用なSRAであり、例としてはm−スルホ安息香酸一ナトリウム塩、PGおよびDMTから製造されたエステル組成物であるが、好ましくはさらに添加したPEG、例えばPEG3400を含んでなる。
【0143】
SRAには、エチレンテレフタレートまたはプロピレンテレフタレートとポリエチレンオキシドまたはポリプロピレンオキシドテレフタレートの簡単な共重合体ブロック(米国特許第3,959,230号明細書、Hays、1976年5月25日、および米国特許第3,893,929号明細書、Basadur、1975年7月8日、参照)、セルロース誘導体、例えばDowからMETHOCELとして市販のヒドロキシエーテルセルロース系重合体、C1〜C4アルキルセルロースおよびC4ヒドロキシアルキルセルロース(米国特許第4,000,093号明細書、1976年12月28日、Nicol,等参照)、およびアンヒドログルコース単位あたりの平均置換(メチル)度が約1.6〜約2.3であり、2%水溶液として20℃で測定した溶液粘度が約80〜約120センチポアズであるメチルセルロースエーテルもある。その様な材料は、信越化学工業株式会社により製造されているメチルセルロースエーテルの商品名であるMETOLOSE SM100およびMETOLOSE SM200として入手できる。
【0144】
ポリ(ビニルエステル)疎水性部分を特徴とする好適なSRAとしては、ポリアルキレンオキシド骨格上にグラフト化されたポリ(ビニルエステル)、例えばC1〜C6ビニルエステル、好ましくはポリ(酢酸ビニル)のグラフト共重合体がある。ヨーロッパ特許出願第0219048号明細書、Kud等、1987年4月22日公開、参照。市販されている例としては、BASF、独国、から市販されているSOKALAN SRA、例えばSOKALAN HP-22がある。他のSRAは、10〜15重量%のエチレンテレフタレートを、80〜90重量%の、平均分子量が300〜5,000のポリオキシエチレングリコールに由来するポリオキシエチレンテレフタレートと共に含む反復単位を有するポリエステルである。市販されている例としては、Dupont製のZELCON 5126およびICI製のMILEASE Tがある。
【0145】
もう一つの好ましいSRAは、実験式(CAP)2(EG/PG)5(T)5(SIP)1を有するオリゴマーであるが、これは、1個のスルホイソフタロイル単位、5個のテレフタロイル単位、規定された比の、好ましくは約0.5:1〜約10:1のオキシエチレンオキシおよびオキシ−1,2−プロピレン単位、および2−(2−ヒドロキシエトキシ)−エタンスルホン酸ナトリウムに由来する2個の末端キャップを含んでなるオリゴマーにおける様に、テレフタロイル(T)、スルホイソフタロイル(SIP)、オキシエチレンオキシおよびオキシ−1,2−プロピレン(EG/PG)単位を含んでなり、好ましくは末端キャップ(CAP)、好ましくは変性イセチオネート末端を有する。該SRAは、オリゴマーの0.5〜20重量%の、結晶化度を下げる安定剤、例えば直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムまたはキシレン−、クメン−、およびトルエン−スルホン酸塩またはそれらの混合物から選択された物質の様な陰イオン系界面活性剤をさらに含んでなり、これらの安定剤または変性剤は、米国特許第5,415,807号明細書、Gosselink、Pan、KellettおよびHall、1995年5月16日公布、に開示されている様に、合成容器の中に導入される。上記のSRAに好適なモノマーとしては、Na−2−(2−ヒドロキシエトキシ)−エタンスルホン酸塩、DMT、Na−ジメチル−5−スルホイソフタル酸塩、EGおよびPGがある。
【0146】
さらに他の好ましいSRAの群は、(1)および(2)を含んでなるオリゴマーエステルである。
(1)(a)ジヒドロキシスルホネート、ポリヒドロキシスルホネート、少なくとも3官能性であり、それによってエステル結合が形成され、分岐鎖状オリゴマー骨格を生じる単位、およびそれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1個の単位、(b)テレフタロイル部分である少なくとも1個の単位、および(c)1,2−オキシアルキレンオキシ部分である少なくとも1個の非スルホン化単位、を含んでなる骨格、および(2)非イオン系キャップ単位、陰イオン系キャップ単位、例えばアルコキシル化された、好ましくはエトキシル化されたイセチオネート、アルコキシル化されたプロパンスルホネート、アルコキシル化されたプロパンジスルホネート、アルコキシル化されたフェノールスルホネート、スルホアロイル誘導体、およびそれらの混合物、から選択された1個または2個以上のキャップ単位。好ましい物質は、下記の実験式を有するエステルである。
{(CAP)X(EG/PG)y'(DEG)y"(PEG)y'''(T)z(SIP)z'(SEG)q(B)m}
〔式中、CAP、EG/PG、PEG、TおよびSIPは上に定義した通りである。(DEG)はジ(オキシエチレン)オキシ単位を表し、(SEG)はグリセリンのスルホエチルエーテルに由来する単位および関連する部分単位を表し、(B)は、少なくとも3官能性であり、それによってエステル結合を形成し、分岐状オリゴマー骨格を生じる分岐鎖状単位を表し、xは約1〜約12であり、y’は約0.5〜約25であり、y」は0〜約12であり、y’’’は0〜約10であり、y’+y」+y’’’の合計は約0.5〜約25であり、zは約1.5〜約25であり、z’は0〜約12であり、z+z’の合計は約1.5〜約25であり、qは約0.05〜約12であり、mは約0.01〜約10であり、x、y’、y」、y’’’、z、z’、qおよびmは、該エステル1モルあたりの対応する単位のモル数の平均を表し、該エステルは分子量が約500〜約5,000である〕
【0147】
上記のエステルに好ましいSEGおよびCAPモノマーとしては、Na−2−(2−,3−ジヒドロキシプロポキシ)エタンスルホネート(「SEG」)、Na−2−{2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ}エタンスルホネート(「SE3」)、およびその同族体およびそれらの混合物およびアリルアルコールのエトキシル化およびスルホン化生成物がある。この種の好ましいSRAエステルには、適切なTi(IV)触媒を使用する2−{2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ}エタンスルホン酸ナトリウムおよび/または2−[2−{2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ}エトキシ]エタンスルホン酸ナトリウム、DMT、2−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)エタンスルホン酸ナトリウム、EG、およびPGのエステル交換反応およびオリゴマー化生成物があり、(CAP)2(T)5(EG/PG)1.4(SEG)2.5(B)0.13で表され、〔式中、CAPは(Na+O3S[CH2CH2O]3.5)−であり、Bはグリセリンに由来する単位であり、FG/PGモル比は、加水分解完了後に通常のガスクロマトグラフィーにより測定して約1.7:1である〕
【0148】
別の群のSRAには、(I)ジイソシアネートカップリング剤を使用して重合体状エステル構造を結合する非イオン系テレフタレート(米国特許第4,201,824号明細書、Violland等および米国特許第4,240,918号明細書、Lagasse等参照)、および(II)無水トリメリト酸を既知のSRAに付加し、末端水酸基をトリメリト酸エステルに転化して製造した、カルボン酸エステルを含むSRAがある。適切な触媒を選択することにより、無水トリメリト酸は、酸無水物結合を開くのではなく、無水トリメリト酸の孤立したカルボン酸のエステルを通して重合体の末端に結合を形成させる。エステル化し得るヒドロキシル末端基を有している限り、非イオン系または陰イオン系SRAのどちらでも使用できる。米国特許第4,525,524号明細書、Tung等参照。他の種類としては、(III)様々なウレタン結合を有する陰イオン系テレフタレートを基剤とするSRA(米国特許第4,201,824号明細書、Violland等参照)、(IV)非イオン系および陽イオン系重合体の両方を含む、ポリ(ビニルカプロラクタム)およびビニルピロリドンおよび/またはメタクリル酸ジメチルアミノエチルの様なモノマーとの関連する共重合体(米国特許第4,579,681号明細書、Ruppert等参照)、(V)BASFから市販のSOKALAN型に加えて、アクリルモノマーをスルホン化ポリエステル上にグラフトさせて製造したグラフト共重合体がある。これらのSRAは、公知のセルロースエーテルに類似した汚れ遊離および再付着防止活性を有すると主張されている(Rhone-Poulenc Chemieへのヨーロッパ特許第279,134A号明細書参照)。さらに他の種類には、アクリル酸および酢酸ビニルの様なビニルモノマーの、カゼインの様なタンパク質上へのグラフト(BASFへのEP−A457,205号明細書(1991)参照)、および(VII)特にポリアミド布地を処理するための、アジピン酸、カプロラクタム、およびポリエチレングリコールを縮合させて製造したポリエステル−ポリアミドSRA(Bevan等、Unilever N.V.への独国特許第2,335,044号明細書参照)、がある。他の有用なSRAは、米国特許第4,240,918号明細書、第4,787,989号明細書および第4,525,524号明細書に記載されている。
【0149】
キレート化剤
本発明の洗剤組成物は、所望により1種または2種の重金属キレート化剤を含有することもできる。その様なキレート化剤は、すべて以下に記載するアミノカルボキシレート、アミノホスホネート、多官能置換された芳香族キレート化剤およびそれらの混合物からなる群から選択することができる。理論に縛られる積もりはないが、これらの材料の利点は、一部、可溶性キレートを形成させることにより鉄およびマンガンイオンを洗濯溶液から除去する、非常に優れた能力によると考えられる。
【0150】
所望により使用するキレート化剤として有用なアミノカルボキシレートには、エチレンジアミンテトラアセテート、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミントリアセテート、ニトリロトリアセテート、エチレンジアミンテトラプロピオネート、トリエチレンテトラアミンヘキサアセテート、ジエチレントリアミンペンタアセテート、およびエタノールジグリシン、それらのアルカリ金属、アンモニウム、および置換アンモニウム塩、およびそれらの混合物がある。
【0151】
アミノホスホネートは、洗剤組成物中に少なくとも少量の総リン含有量が許容される場合、本発明の組成物中でキレート化剤としても有用であり、DEQUESTの様なエチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホネート)がある。これらのアミノホスホネートは、炭素数が約7以上のアルキルおよびアルケニルを含まないのが好ましい。
【0152】
多官能置換された芳香族キレート化剤も本発明の組成物に有用である。米国特許第3,812,044号明細書、1974年5月21日Connor等に公布、参照。酸の形態のこの種の好ましい化合物は、ジヒドロキシジスルホベンゼン、例えば1,2−ジヒドロキシ−3,5−ジスルホベンゼン、である。
【0153】
ここで使用するのに好ましい生物分解性キレート化剤は、エチレンジアミン二コハク酸塩(「EDDS」)、特に米国特許第4,704,233号明細書、1987年11月3日HartmanおよびPerkinsに公布、に記載されている[S,S]異性体である。
【0154】
使用する場合、これらのキレート化剤は、一般的に本発明の洗剤組成物の約0.1〜約10重量%を占める。より好ましくは、使用する場合、これらのキレート化剤は、その様な組成物の約0.1〜約3.0重量%を占める。
【0155】
粘土汚れ除去/再付着防止剤
本発明の組成物は、所望により、粘土汚れ除去および再付着防止特性を有する水溶性エトキシル化アミンを含むことができる。これらの化合物を含む顆粒状洗剤組成物は一般的に約0.01〜約10.0重量%、液体洗剤組成物は一般的に約0.01〜約5重量%、の水溶性エトキシル化アミンを含む。
【0156】
最も好ましい汚れ遊離および再付着防止剤はエトキシル化テトラエチレンペンタアミンである。代表的なエトキシル化アミンはさらに米国特許第4,597,898号明細書、VanderMeer、1986年7月1日公布、に記載されている。別の群の好ましい粘土汚れ除去−再付着防止剤は、ヨーロッパ特許出願第111,965号明細書、OhおよびGosselink、1984年6月27日公開、に記載されている陽イオン系化合物である。使用できる他の粘土汚れ除去/再付着防止剤としては、ヨーロッパ特許出願第111,984号明細書、Gosselink、1984年6月27日公開、に記載されているエトキシル化アミン重合体、ヨーロッパ特許出願第112,592号明細書、Gosselink、1984年6月4日公開、に記載されている双生イオン系重合体、および米国特許第4,548,744号明細書、Connor、1985年10月22日公布、に記載されているアミンオキシドがある。この分野で公知の他の粘土汚れ除去および/または再付着防止剤も本発明の組成物に使用できる。別の種類の好ましい再付着防止剤には、カルボキシメチルセルロース(CMC)系材料がある。これらの材料はこの分野では良く知られている。
【0157】
重合体状分散剤
重合体状分散剤は本発明の組成物に、特にゼオライトおよび/または層状ケイ酸塩ビルダーの存在下で、約0.1〜約7重量%の量で効果的に使用することができる。好適な重合体状分散剤には、重合体状ポリカルボキシレートおよびポリエチレングリコールがあるが、この分野で公知の他の分散剤も使用できる。理論に縛られる積もりは無いが、重合体状分散剤は、他のビルダー(低分子量ポリカルボキシレートを含む)と組み合わせて使用した場合に、結晶成長防止、粒子状汚れ遊離ペプチゼーション、および再付着防止により、全体的なビルダー性能を強化すると考えられる。
【0158】
重合体状ポリカルボキシレート材料は、好適な不飽和モノマーを、好ましくはそれらの酸形態で、重合または共重合させることにより製造することができる。重合により好適な重合体状ポリカルボキシレートを形成させる不飽和モノマー酸には、アクリル酸、マレイン酸(または無水マレイン酸)、フマル酸、イタコン酸、アコニット酸、メサコン酸、シトラコン酸およびメチレンマロン酸がある。重合体状ポリカルボキシレート中に、カルボキシレート基を含まない、ビニルメチルエーテル、スチレン、エチレン等のモノマー部分が存在することは、その様な部分が約40重量%を占めない限り、好ましいことである。
【0159】
特に好適な重合体状カルボキシレートはアクリル酸から誘導することができる。ここで有用な、その様なアクリル酸系重合体は、重合性アクリル酸の水溶性塩である。その様な酸形態の重合体の平均分子量は、好ましくは約2,000〜10,000、より好ましくは約4,000〜7,000、最も好ましくは約4,000〜5,000である。その様なアクリル酸重合体の水溶性塩には、例えばアルカリ金属、アンモニウムおよび置換されたアンモニウムの塩がある。この種の可溶性重合体は公知の材料である。洗剤組成物におけるこの種のポリアクリレートの使用は、例えばDiehl、米国特許第3,308,067号明細書、1967年3月7日公布に記載されている。
【0160】
アクリル酸/マレイン酸系共重合体も、分散/再付着防止剤の好ましい成分として使用できる。その様な物質には、アクリル酸およびマレイン酸の共重合体の水溶性塩が含まれる。その様な酸形態の共重合体の平均分子量は、好ましくは約2,000〜100,000、より好ましくは約5,000〜75,000、最も好ましくは約7,000〜65,000である。その様な共重合体におけるアクリル酸塩対マレイン酸塩部分の比率は一般的に約30:1〜約1:1、より好ましくは約10:1〜2:1である。その様なアクリル酸/マレイン酸共重合体の水溶性塩には、例えばアルカリ金属、アンモニウムおよび置換されたアンモニウムの塩がある。この種の可溶性アクリル酸塩/マレイン酸塩共重合体は公知の材料であり、ヨーロッパ特許出願第66915号明細書、1982年12月15日公開、ならびにヨーロッパ特許第EP193,360号明細書、1986年9月3日公開、に記載されているが、これはやはりアクリル酸ヒドロキシプロピルをんでなるその様な重合体を開示している。さらに他の有用な分散剤には、マレイン酸/アクリル酸/ビニルアルコールターポリマーがある。その様な材料は、例えばアクリル酸/マレイン酸/ビニルアルコールの45/45/10ターポリマーを包含するヨーロッパ特許第EP193,360号明細書にも記載されている。
【0161】
配合できる別の重合体状材料はポリエチレングリコール(PEG)である。PEGは、分散剤性能を示すと共に、粘土質汚れ除去−再付着防止剤としても作用する。これらの目的に代表的な分子量の範囲は、約500〜約100,000、好ましくは約1,000〜約50,000、より好ましくは約1,500〜約10,000である。
【0162】
ポリアスパラギン酸塩およびポリグルタミン酸塩分散剤も、特にゼオライトビルダーと組み合わせて使用できる。ポリアスパラギン酸塩の様な分散剤は好ましくは(平均)分子量が約10,000である。
【0163】
ブライトナー
本発明の洗剤組成物には、この分野で公知のすべての光学ブライトナーまたは他の明度付与または白色化剤を、一般的に約0.01〜約1.2重量%の量で配合することができる。本発明で効果的に使用できる市販の光学ブライトナーは、スチルベンの誘導体、ピラゾリン、クマリン、カルボン酸、メチンシアニン、ジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、アゾール、5および6員複素環式化合物、および他の種々の薬剤を含む亜群(ただし、必ずしもこれらに限定しない)に分類できる。その様なブライトナーの例は、「蛍光ブライトナーの製造および用途」、M. Zahradnik、John Wiley & Sons, New York(1982)出版、に記載されている。
【0164】
本発明の組成物に有用な光学ブライトナーの具体例は、米国特許第4,790,856号明細書、Wixon、1988年12月13日に記載されている。これらのブライトナーには、Veronaから市販のPHORWHITEシリーズが含まれる。この文献に記載されている他のブライトナーには、Ciba-Geigyから市販のTinopal UNPA、Tinopal CBSおよびTinopal 5BM、Artic White CCおよびArtic White CWD、2−(4−スチリル−フェニル)−2H−ナフトール[1,2−d]トリアゾール、4,4’−ビス−(1,2,3−トリアゾール−2−イル)−スチルベン、4,4’−ビス(スチリル)ビスフェニル、およびアミノ−クマリンがある。これらのブライトナーの具体例としては、4−メチル−7−ジエチルアミノクマリン、1,2−ビス(−ベンズイミダゾール−2−イル)−エチレン、1,3−ジフェニルピラゾリン、2,5−ビス(ベンゾオキサゾール−2−イル)−チオフェン、2−スチリル−ナフト−[1,2−d]−オキサゾール、および2−(スチルベン−4−イル)−2H−ナフト[1,2−d]トリアゾールがある。米国特許第3,646,015号明細書、1972年2月29日Hamiltonに公布、も参照。
【0165】
発泡抑制剤
本発明の組成物には、泡の形成を少なくするか、または抑制するための化合物を配合することができる。米国特許第4,489,455号明細書および第4,489,574号明細書に記載されている様な、いわゆる「高濃度洗浄法」およびヨーロッパ型の前から装填する洗濯機には発泡抑制が特に重要である。
【0166】
非常に様々な物質が発泡抑制剤として使用され、発泡抑制剤は当業者には良く知られている。例えば、Kirk OthmerのEncyclopedia of Chemical Technology、第3版、7巻、430〜447頁(John Wiley & Sons, Inc., 1979)参照。特に重要な発泡抑制剤の一群には、モノカルボキシル脂肪酸およびそれらの可溶性塩がある。米国特許第2,954,347号明細書、1960年9月27日にWayne St. Johnに公布、参照。発泡抑制剤として使用されるモノカルボキシル脂肪酸およびそれらの塩は、一般的に炭素数が10〜約24、好ましくは12〜18であるヒドロカルビル鎖を有する。好適な塩にはアルカリ金属塩、例えばナトリウム、カリウム、およびリチウム塩、およびアンモニウムおよびアルカノールアンモニウム塩がある。
【0167】
本発明の洗剤組成物は、非界面活性剤系の発泡抑制剤も含有することができる。これらの物質には、例えばパラフィンの様な高分子量炭化水素、脂肪酸エステル(例えば脂肪酸トリグリセリド)、1価アルコールの脂肪酸エステル、脂肪族C18〜C40ケトン(例えばステアロン)、等がある。他の発泡抑制剤には、N−アルキル化アミノトリアジン、例えば塩化シアヌルと2または3モルの、炭素数が1〜24である第1級または第2級アミンの反応生成物として形成されるトリ−〜ヘキサ−アルキルメラミンまたはジ−〜テトラ−アルキルジアミンクロロトリアジン、プロピレンオキシド、およびリン酸モノステアリル、例えばモノステアリルアルコールリン酸エステルおよびモノステアリル二アルカリ金属(例えばK、NaおよびLi)リン酸塩およびリン酸エステルが含まれる。パラフィンやハロパラフィンの様な炭化水素は液体の形態で使用できる。液体炭化水素は室温および大気圧で液体になり、−40℃〜約50℃の流動点を有し、最低沸点が約110℃(大気圧)以上である。好ましくは融点が約100℃未満であるワックス状炭化水素を使用することも知られている。炭化水素は、洗剤組成物用に好ましい種類の発泡抑制剤である。炭化水素発泡抑制剤は、例えば米国特許第4,265,779号明細書、Gandolfo等、1981年5月5日公布、に記載されている。炭化水素には、例えば、炭素数が約12〜約70である脂肪族、脂環式、芳香族、および複素環式の飽和または不飽和炭化水素が含まれる。この発泡抑制剤の考察で使用する用語「パラフィン」は、本来のパラフィンおよび環状炭化水素の混合物を含むものとする。
【0168】
別の好ましい種類の非界面活性剤系発泡抑制剤には、シリコーン発泡抑制剤がある。この群では、ポリオルガノシロキサン油、例えばポリジメチルシロキサン、ポリオルガノシロキサン油または樹脂の分散液またはエマルション、およびポリオルガノシロキサンがシリカ上に化学吸着または溶融されたポリオルガノシロキサンとシリカ粒子の組合せが使用される。シリコーン発泡抑制剤は、この分野では良く知られており、例えば米国特許第4,265,779号明細書、Gandolfo等、1981年5月5日公布、およびヨーロッパ特許出願第89307851.9号明細書、Starch, M.S.、1990年2月7日公開、に記載されている。
【0169】
他のシリコーン発泡抑制剤は、少量のポリジメチルシロキサン液体を配合することにより水溶液の消泡を行なうための組成物および方法に関連する米国特許第3,455,839号明細書に記載されている。
【0170】
シリコーンおよびシラン化したシリカの混合物は、例えば独国特許出願DOS2,124,526明細書に記載されている。顆粒状洗剤組成物中のシリコーン消泡剤および発泡調整剤は、米国特許第3,933,672号明細書、Bartolotta等、および米国特許第4,652,392号明細書、Baginski等、1987年3月24日公布、に記載されている。
【0171】
ここで使用する代表的なシリコーン系発泡抑制剤は、発泡抑制量の、必須成分として下記(i)〜(iii)からなる発泡調整剤である。
(i)25℃における粘度が約20cs.〜約1,500cs.であるポリジメチルシロキサン液体、
(ii)(i)100重量部あたり約5〜約50部の、(CH33SiO1/2単位およびSiO2単位からなり、(CH33SiO1/2単位とSiO2単位の比が約0.6:1〜約1.2:1であるシロキサン樹脂、および
(iii)(i)100重量部あたり約1〜約20部の、固体シリカゲル。
【0172】
ここで使用する好ましいシリコーン発泡抑制剤では、連続相用の溶剤が、ある種のポリエチレングリコールまたはポリエチレン−ポリプロピレングリコール共重合体またはそれらの混合物(好ましい)、またはポリプロピレングリコールからなる。第1級シリコーン発泡抑制剤は分岐状/架橋状をしており、好ましくは線状ではない。
【0173】
この点をさらに説明するために、発泡を調節した代表的な液体洗濯洗剤組成物は、所望により約0.001〜約1、好ましくは約0.01〜約0.7、最も好ましくは約0.05〜約0.5重量%の該シリコーン発泡抑制剤を含んでなるが、これは(1)下記(a)〜(d)の混合物である主要消泡剤の非水性エマルション、(a)ポリオルガノシロキサン、(b)樹脂状シロキサンまたはシリコーン樹脂を製造するシリコーン化合物、(c)細かく分割した充填材、および(d)シラノレートを形成するために、混合物成分(a)、(b)および(c)の、反応を促進する触媒、(2)少なくとも1種の非イオン系シリコーン界面活性剤、および(3)ポリエチレングリコールまたは室温における水溶性が約2重量%を超えるポリエチレン−ポリプロピレングリコールの共重合体(ポリプロピレングリコールは含まない)、を含んでなる。顆粒状組成物、ゲル、等には類似の量を使用できる。米国特許第4,978,471号明細書、Starch、1990年12月18日公布、および第4,983,316号明細書、Starch、1991年1月8日公布、第5,288,431号明細書、Huber等、1994年2月22日公布、および米国特許第4,639,489号明細書および第4,749,740号明細書、Aizawa等、段落1、46行〜段落4、35行も参照。
【0174】
シリコーン発泡抑制剤は、好ましくは、すべて平均分子量が約1,000未満、好ましくは約100〜800である、ポリエチレングリコールおよびポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールの共重合体を含んでなる。ここで、ポリエチレングリコールおよびポリエチレン/ポリプロピレングリコール共重合体は、室温における水溶性が約2重量%を超え、好ましくは約5重量%を超える。ここで好ましい溶剤は、平均分子量が約1,000未満、より好ましくは約100〜800、最も好ましくは200〜400のポリエチレングリコール、およびポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール、好ましくはPPG200/PEG300の共重合体である。ポリエチレングリコール:ポリエチレン−ポリプロピレングリコール共重合体の重量比は、好ましくは約1:1〜1:10、最も好ましくは1:3〜1:6である。
【0175】
ここで使用する好ましいシリコーン発泡抑制剤は、ポリプロピレングリコール、(特に分子量4,000の)を含まない。これらの発泡抑制剤は、好ましくはエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体、例えばPLURONIC L101、も含まない。
【1076】
ここで有用な他の発泡抑制剤は、第2級アルコール(例えば2−アルキルアルカノール)およびその様なアルコールと、米国特許第4,798,679号明細書、第4,075,118号明細書、およびヨーロッパ特許第150,872号明細書に記載されているシリコーンの様なシリコーン油の混合物を含んでなる。第2級アルコールは、C1〜C16鎖を有するC6〜C16アルキルアルコールを包含する。好ましいアルコールは、CondeaからISOFOL 12の商品名で市販されている2−ブチルオクタノールである。第2級アルコールの混合物は、EnichemからISALCHEM 123の商品名で市販されている。混合発泡抑制剤は一般的にアルコール+シリコーンの、重量比1:5〜5:1の混合物を含んでなる。
【0177】
自動洗濯機で使用する洗剤組成物に関して、泡は、洗濯機から溢れる程度にまで発生すべきではない。発泡抑制剤は、使用する場合、「発泡抑制量」で存在するのが好ましい。「発泡抑制量」とは、組成物の処方者が、この発泡調整剤の、泡立ちを十分に抑制し、自動洗濯機で使用する低発泡性洗濯洗剤を形成できる量を選択できることを意味する。
【0178】
本発明の組成物は、一般的に0%〜約5%の発泡抑制剤を含んでなる。発泡抑制剤として使用する場合、モノカルボキシル樹脂酸およびその塩は、洗剤組成物の約5重量%までの量で存在する。好ましくは、約0.5%〜約3%の脂肪モノカルボン酸塩発泡抑制剤を使用する。シリコーン発泡抑制剤は一般的に洗剤組成物の約2.0重量%までの量で使用されるが、より大量に使用することもできる。この上限は、本来現実的なものであり、第一にコストを最小に抑え、少量で発泡を効果的に抑制するために設定する。好ましくは約0.01%〜約1%、より好ましくは約0.25%〜約0.5%、のシリコーン発泡抑制剤を使用する。ここで使用するこれらの重量百分率値は、ポリオルガノシロキサンとの組合せで使用されるすべてのシリカ、ならびに使用できるすべての付随物質を含む。リン酸モノステアリル発泡抑制剤は一般的に組成物の約0.1〜約2重量%の量で使用する。炭化水素発泡抑制剤は、一般的に約0.01%〜約5.0%の量で使用するが、より大量に使用することもできる。アルコール発泡抑制剤は、一般的に最終組成物の0.2〜3重量%の量で使用する。
【0179】
布地軟化剤
所望により、様々な洗濯の際に加える(through-the-wash)布地軟化剤、特に米国特許第4,062,647号明細書、StormおよびNirschl、1977年12月13日公布、の微細なスメクタイトクレー、ならびにこの分野で公知の他の軟化剤クレーを、本発明の組成物中に一般的に約0.5〜約10重量%の量で使用し、布地の洗浄と同時に布地の軟化特性を与えることができる。クレー軟化剤は、例えば米国特許第4,375,416号明細書、Crisp等、1983年3月1日公布、および米国特許第4,291,071号明細書、Harrisら、1981年9月22日公布、に記載されている様に、アミンおよび陽イオン系軟化剤と組み合せて使用することができる。
【0180】
他の成分
本発明の組成物には、他の活性成分、キャリヤー、ヒドロトロピー剤、処理助剤、染料または顔料、液体処方用の溶剤、バー組成物用の固体充填材、等を含む、洗剤組成物に有用な他の非常に様々な成分を含むことができる。高発泡性が望ましい場合、C10〜C16アルカノールアミドの様な発泡促進剤を組成物中に一般的に1%〜10%の量で配合することができる。C10〜C14モノエタノールおよびジエタノールアミドはその様な発泡促進剤の代表例である。その様な発泡促進剤を、上記のアミンオキシド、ベタインおよびスルタインの様な高発泡性の補助界面活性剤と併用するのも有利である。所望により、MgCl2、MgSO4、等の可溶性マグネシウム塩を一般的に0.1%〜2%の量で加え、さらに発泡させ、脱脂性能を強化することができる。
【0181】
本組成物に使用する様々な洗濯剤成分は、所望により、該成分を多孔質疎水性基材の上に吸収させ、次いで該基材に疎水性被覆を施すことにより、さらに安定化させることができる。好ましくは、洗濯剤成分を界面活性剤と混合してから多孔質基材中に吸収させる。使用中に洗濯剤成分が基材から洗濯水の中に放出され、その意図する洗剤機能を果たす。
【0182】
この技術をより詳細に説明するために、多孔質の疎水性シリカ(商品名SIPERNAT D10、DeGussa)を、3%〜5%のC13-15エトキシル化アルコール(EO7)非イオン系界面活性剤を含むタンパク質分解酵素溶液と混合する。一般的に、酵素/界面活性剤溶液はシリカの重量の2.5倍である。得られた粉末を攪拌しながらシリコーン油(500〜12,500の様々なシリコーン油粘度を使用することができる。)得られたシリコーン油分散液を乳化させるか、または他の様式で最終洗剤マトリックスに加える。つまり、上記の酵素、漂白剤、漂白活性剤、漂白触媒、光活性剤、染料、蛍光剤、布地調整剤、および水解性界面活性剤の様な成分を、液体洗濯洗剤組成物を含有洗剤に使用するために、「保護する」ことができる。
【0183】
液体洗剤組成物は、水および他の溶剤をキャリヤーとして含有することができる。メタノール、エタノール、プロパノール、およびイソプロパノールにより代表される低分子量第1級または第2級アルコールが好適である。界面活性剤を可溶化するには1価アルコールが好ましいが、ポリオール、例えば炭素数が2〜約6であり、水酸基の数が2〜約6であるポリオール(例えば1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、グリセリン、および1,2−プロパンジオール)も使用できる。組成物は5%〜90%、一般的に10%〜50%のその様なキャリヤーを含むことができる。
【0184】
洗剤組成物は、水を使用して洗濯する際に洗濯水のpHが約6.5〜約11、好ましくは約7.5〜10.5になる様に処方するのが好ましい。液体食器洗い製品は、pHが約6.8〜約9.0になる様に処方する。洗濯製品はpH9〜11である。pHを推奨する使用水準に調整する技術は、緩衝液、アルカリ、酸、等の使用を含み、当業者には良く知られている。
【0185】
染料移動防止剤
本発明の組成物は、洗濯工程中にある布地から他の布地に染料が移動するのを防止するのに効果的な1種または2種の物質を含むこともできる。一般的に、その様な染料移動防止剤には、ポリビニルピロリドン重合体、ポリアミンN−オキシド重合体、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールの共重合体、マンガンフタロシアニン、ペルオキシダーゼ、およびそれらの混合物が含まれる。使用する場合、これらの薬剤は一般的に組成物の重量の約0.01〜約10%、好ましくは約0.01%〜約5%、より好ましくは約0.05%〜約2%を含んでなる。
【0186】
より詳しくは、ここで使用する好ましいポリアミンN−オキシド重合体は、構造式R−AX−Pを有する単位を含んでなる(式中、Pは重合可能な単位であり、この単位にN−O基が付加し得るか、またはN−O基が重合可能な単位の一部を形成し得るか、またはN−O基が両方の単位に付加することができ、Aは構造−NC(O)−、−C(O)O−、−S−、−O−、−N=の1種であり、xは0または1であり、Rは脂肪族、エトキシル化脂肪族、芳香族、複素環式または脂環式基またはそれらの組合せであり、これらの基にN−O基の窒素が付加し得るか、またはN−O基がこれらの基の一部である)。好ましいポリアミンN−オキシドでは、Rが複素環式基、例えばピリジン、ピロール、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、およびそれらの誘導体である。
【0187】
N−O基は下記に示される一般構造式で示される。
【化3】
Figure 0003801648
(式中、R1、R2、R3は脂肪族、芳香族、複素環式または脂環式基またはそれらの組合せであり、x、yおよびzは0または1であり、N−O基の窒素は付加するか、または上記の基のいずれかの一部を形成することができる)ポリアミンN−オキシドのアミンオキシド単位は、pKa<10、好ましくはpKa<7、より好ましくはpKa<6を有する。
【0188】
形成されたアミンオキシド重合体が水溶性であり、染料移動防止特性を有する限り、どの様な重合体骨格でも使用できる。好適な重合体骨格の例は、ポリビニル、ポリアルキレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリレートおよびそれらの混合物である。これらの重合体には、モノマーの1種がアミンN−オキシドであり、他のモノマー種がN−オキシドであるランダムまたはブロック共重合体が含まれる。アミンN−オキシド重合体は一般的にアミン対N−オキシドの比が10:1〜1:1,000,000である。しかし、ポリアミンオキシド重合体中に存在するアミンオキシド基の数は、好適な共重合により、または好適なN−酸化の程度により、変えることができる。ポリアミンオキシドはほとんどすべての重合度で得ることができる。一般的に、平均分子量は500〜1,000,000、より好ましくは1,000〜500,000、最も好ましくは5,000〜100,000である。この種の好ましい物質は「PVNO]と呼ぶことができる。
【0189】
本発明の洗剤組成物に有用な、最も好ましいポリアミンN−オキシドはポリ(4−ビニルピリジン−N−オキシド)であり、その平均分子量は約50,000であり、アミン対アミンN−オキシドの比は約1:4である。
【0190】
N−ビニルピロリドンおよびN−ビニルイミダゾール重合体の共重合体(「PVPVI」と呼ぶ)もここで使用するのに好ましい。PVPVIの平均分子量は好ましくは5,000〜1,000,000、より好ましくは5,000〜200,000、最も好ましくは10,000〜20,000である。(平均分子量範囲は、ここに参考として含めるBarth等、Chemical Analysis, Vol 113,「Modern Methods of Polymer Characterization」に記載されている光散乱により測定される)。PVPVI共重合体は、N−ビニルイミダゾール対N−ビニルピロリドンのモル比が一般的に1:1〜0.2:1、より好ましくは0.8:1〜0.3:1、最も好ましくは0.6:1〜0.4:1である。これらの共重合体は、直鎖でも分岐鎖でもよい。
【0191】
本発明の組成物は、平均分子量が約5,000〜約400,000、好ましくは約5,000〜約200,000、より好ましくは約5,000〜約50,000であるポリビニルピロリドン(「PVP」)を使用することもできる。PVPは洗剤分野の当業者には公知であり、例えばここに参考として含めるヨーロッパ特許第EP−A−262,897号明細書および第EP−A−256,696号明細書を参照するとよい。PVPを含む組成物は、平均分子量が約500〜約100,000、好ましくは約1,000〜約10,000であるポリエチレングリコール(「PEG」)も含有することもできる。好ましくは、洗濯溶液中のPEG対PVPのppmでの比は約2:1〜約50:1、より好ましくは約3:1〜約10:1である。
【0192】
本発明の洗剤組成物は、所望により約0.005〜5重量%の、やはり染料移動防止作用を示す、ある種の親水性光学プライトナーも含むこともできる。使用する場合、本発明の組成物は約0.01〜1重量%のその様な光学ブライトナーを含んでなるのが好ましい。
【0193】
本発明で有用な親水性光学プライトナーは、下記で示される構造式を有する。
【0194】
【化4】
Figure 0003801648
(式中、R1はアニリノ、N−2−ビス−ヒドロキシエチルおよびNH−2−ヒドロキシエチルから選択され、R2はN−2−ビス−ヒドロキシエチル、N−2−ヒドロキシエチル−N−メチルアミノ、モルフィリノ、クロロおよびアミノから選択され、Mは塩形成陽イオン、例えばナトリウムまたはカリウムである)
上記の式中、R1がアニリノであり、R2がN−2−ビス−ヒドロキシエチルであり、Mがナトリウムの様な陽イオンである場合、そのブライトナーは、4,4’−ビス[(4−アニリノ−6−(N−2−ビス−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−2,2’−スチルベンジスルホン酸および二ナトリウム塩である。この特別なブライトナーは、Tinopal-UNPA-GXの商品名でCiba-Geigy Corporationから市販されている。Tinopal-UNPA-GXは、本発明の洗剤組成物に有用な、好ましい親水性光学ブライトナーである。
【0195】
上記の式中、R1がアニリノであり、R2がN−2−ヒドロキシエチル−N−2−メチルアミノであり、Mがナトリウムの様な陽イオンである場合、そのブライトナーは、4,4’−ビス[(4−アニリノ−6−(N−2−ヒドロキシエチル−N−メチルアミノ)−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−2,2’−スチルベンジスルホン酸の二ナトリウム塩である。この特別なブライトナーは、Tinopal 5BM-GXの商品名でCiba-Geigy Corporationから市販されている。
【0196】
上記の式中、R1がアニリノであり、R2がモルフィリノであり、Mがナトリウムの様な陽イオンである場合、そのブライトナーは、4,4’−ビス[(4−アニリノ−6−モルフィリノ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−2,2’−スチルベンジスルホン酸、ナトリウム塩である。この特別なブライトナーは、Tinopal AMS-GXの商品名でCiba-Geigy Corporationから市販されている。
【0197】
本発明用に選択されたこれら特別の光学ブライトナーは、上記の選択された重合体状染料移動防止剤と組み合わせて使用した場合に、特に効果的な染料移動防止性能を発揮する。その様な選択された重合体状材料(例えばPVNOおよび/またはPVPVI)をその様な選択された光学ブライトナー(例えばTinopal-UNPA-GX、Tinopal 5BM-GXおよび/またはTinopal AMS-GX)と組み合わせることにより、洗濯水溶液中で、これらの2種類の洗剤組成物成分を単独で使用した場合よりも、著しく優れた染料移動防止効果が得られる。理論に縛られることはないが、その様なブライトナーは、洗濯溶液中の布地と高度の親和力を有し、したがってこれらの布地上に比較的迅速に付着するので、この様に作用するものと考えられる。洗濯溶液中の布地にブライトナーが付着する程度は、「消耗係数」と呼ばれるパラメータにより決定される。消耗係数は、一般的にa)布地上に堆積したブライトナーの、b)洗濯液中のブライトナーの初期濃度に対する比率である。比較的高い消耗係数を有するブライトナーが、本発明において染料移動を防止するのに最も適している。
【0198】
無論、他の、通常の光学ブライトナーを本発明の組成物に使用し、染料移動防止効果ではなく、通常の布地の「明度」という利点を得ることもできる。その様な使用は一般的であり、洗剤の処方には良く知られている。
【0199】
高密度顆粒状洗剤組成物
本発明の顆粒状洗剤組成物は、低密度(550グラム/リットル未満)および顆粒の密度が少なくとも550グラム/リットルである高密度顆粒状形態の両方に使用できる。その様な高密度洗剤組成物一般的に約30%〜約90%の洗浄界面活性剤を含んでなる。
【0200】
低密度組成物は、標準的な噴霧乾燥製法により製造できる。高密度顆粒状洗剤組成物の製造には、様々な手段および装置を使用することができる。この分野における現在の商業的な方法では、噴霧乾燥塔を使用して顆粒状洗濯洗剤を製造するが、これは密度が約500g/l未満であることが多い。従って、製法全体の一部として噴霧乾燥を使用する場合、得られる噴霧乾燥した洗剤粒子を、以下に説明する手段および装置を使用してさらに緻密化しなければならない。あるいは、処方者は、市販の混合、緻密化および造粒装置を使用することにより、噴霧乾燥を排除することもできる。ここで使用するのに好適なその様な装置を以下に説明するが、これに限定するものではない。
【0201】
本製法には、高速度ミキサー/緻密化装置を使用することができる。「Lodige CB30」Recyclerの商品名で市販されている装置は、中心に回転シャフトを有する静止した円筒形混合ドラムを含み、その回転シャフトの上には混合/切断ブレードが取り付けられている。他のその様な装置には、「Shugi Granulator」の商品名および「Drais K-TTP 80」の商品名で市販されている装置がある。「Lodige KM600 Mixer」の商品名で市販されている様な装置は、さらに緻密化するのに使用できる。
【0202】
一操作様式では、組成物を製造し、直列で運転する2基のミキサーおよび緻密化装置に通すことにより緻密化する。例えば、所望の組成物成分を混合し、Lodigeミキサーに滞留時間0.1〜1.0分間で通し、次いで第二のLodigeミキサーに滞留時間1〜5分間で通すことができる。
【0203】
別の様式では、所望の処方成分を含んでなる水性スラリーを粒子状界面活性剤の流動床の中に噴霧する。得られた粒子を上記の様にLodige装置に通してさらに緻密化することができる。香料発送粒子は、Lodige装置中で洗剤組成物と混合する。
【0204】
本発明の粒子の最終密度は、容積が既知である容器の中にある量の顆粒状洗剤組成物を配量し、洗剤の重量を測定し、密度をグラム/リットルで記録する簡単な方法で測定することができる。
【0205】
低または高密度顆粒状洗剤組成物の「基本」組成物を製造した後、好適な乾燥混合操作により、本発明の凝集した香料配送系をそこに加える。
【0206】
布地表面上への香料の付着
布地を洗濯し、香料をその上に付着させる方法では、該布地を、少なくとも約100ppmの上記の通常の洗浄成分、ならびに少なくとも約0.1ppmの上記の香料配送系を含んでなる水生洗濯液と接触させる。好ましくは、水性液体は約500ppm〜約20,000ppmの通常の洗浄成分および約10ppm〜約200ppmの香料配送系を含んでなる。
【0207】
香料配送系はすべての状況下で機能するが、貯蔵、乾燥またはアイロン掛けの際に布地上に芳香特性を与えるのに特に有用である。この方法では、香料を含むゼオライト粒子が布地上に取り込まれる様に、布地を、少なくとも約100ppmの通常の洗浄成分、ならびに少なくとも約1ppmの香料配送系を含んでなる水性液体と接触させ、自然乾燥させた布地を湿度が少なくとも20%である周囲条件下で保存し、布地を通常の自動乾燥機中で乾燥させるか、または自然乾燥させた、または低温(約50℃未満)で機械乾燥させた布地を、通常のアイロン掛け手段で(好ましくは蒸気を作用させるか、または予め湿らせて)加熱する。
【0208】
下記の非限定的な例により、本発明のパラメータおよび本発明で使用する組成物を説明する。全ての百分率、比、および割合は、特に言及しない限り重量で表示する。
【0209】
例I
本発明の洗濯剤配送粒子は下記の様にして製造する。香料原料の香料マトリックスを、下記の様に、アルデヒドおよび/またはケトンを含む香料、および残りの香料原料に分類する。
【0210】
Figure 0003801648
【0211】
0.40グラムのPanodan SD(Danisco Ingredients, Grinsted Division, New Century Kansasから市販のC18不飽和脂肪モノグリセリド誘導体)を0.83グラムの残りの香料成分と混合する。混合物を閉じた容器中で60℃に約2分間加熱し、渦巻き攪拌し、室温に冷却する。次いで混合物を10グラムの活性化(脱水)ゼオライト13Xに加える。試料は手作業でスパチュラで約1分間混合する。次いで活性化ゼオライト13Xに0.53グラムのアルデヒド/ケトン成分を加える。これらの成分を約1分間混合する。次いで試料をCoffee Beanグラインダーまたは実験室用ミルに入れ、2〜5分間擂り潰す。次いで擂り潰した試料をガラス製のジャーに入れ、窒素で満たし、150℃で5分間加熱する。自由流動性の香料を含むゼオライト粉末が得られる。
【0212】
例III
本発明により、特に上から装填する洗濯機用の、例Iで製造した香料粒子を含む幾つかの洗剤組成物を以下に示す。
【0213】
Figure 0003801648
Figure 0003801648
【0214】
例IV
本発明の例Iから得た香料粒子を含む下記の洗剤組成物は、前から装填する洗濯機に特に好適である。これらの組成物は例IIIと同様に製造する。
【0215】
Figure 0003801648
【0216】
例V
本発明の下記の洗剤組成物は、洗濯物の量が少ない、上から装填する洗濯機に好適である。
【0217】
Figure 0003801648
【0218】
例VI
下記の本発明の洗剤組成物は機械および手作業による洗濯に好適である。基本顆粒は、出発成分をスラリーに形成し、熱風(200〜400℃)の向流を有する噴霧乾燥塔に通して多孔質顆粒を形成させる、従来の噴霧乾燥製法により製造する。残りの補助洗濯剤成分は噴霧するか、または乾燥混合する。
【0219】
Figure 0003801648
【0220】
例VII
下記の本発明の洗剤は洗剤バーの形態にあり、手作業洗濯に特に好適である。
【0221】
Figure 0003801648

Claims (12)

  1. a)ゼオライトX、ゼオライトYおよびそれらの混合物からなる群から選択された多孔質担体と、
    ここで、この多孔質担体は数多くの細孔開口部を包含するものであり、
    b)少なくとも1種の配送可能剤および少なくとも1種のサイズ拡大剤を有する放出バリヤーとを含んでなり、
    ここで、この配送可能剤は前記多孔質担体の中に取り込まれ、前記サイズ拡大剤は、親水性部分および疎水性部分を有し、前記親水性部分は前記多孔質担体中に取り込まれ、前記配送可能剤と協力して前記放出バリヤーを形成し、その際、前記多孔質担体中の前記放出バリヤーの断面積が、前記多孔質担体の細孔開口部の断面積よりも大きいものである、洗濯剤配送粒子。
  2. 前記放出バリヤーが多孔質担体中にその場で形成されるものである、請求項1に記載の洗濯剤配送粒子。
  3. 前記配送可能剤が、前記放出バリヤーの加水分解により前記多孔質担体から放出され、ClogP値が1.0を超える香料である、請求項1又は2に記載の洗濯剤配送粒子。
  4. 前記サイズ拡大剤の親水性部分が、少なくとも1個の使用可能なOH基を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗濯剤配送粒子。
  5. 前記疎水性部分が前記多孔質担体の細孔開口部の外に伸び、C8〜C30脂肪鎖である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗濯剤配送粒子。
  6. 前記疎水性部分が少なくとも部分的に不飽和である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の洗濯剤配送粒子。
  7. 前記サイズ拡大剤が非イオン系界面活性剤である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の洗濯剤配送粒子。
  8. 前記サイズ拡大剤がC8〜C30ソルビタンエステル誘導体である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の洗濯剤配送粒子。
  9. 前記洗濯剤配送粒子が多孔質担体上に被覆マトリックスをさらに包含する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の洗濯剤配送粒子。
  10. 前記配送可能剤が香料である、請求項1、2、4〜9のいずれか一項に記載の洗濯剤配送粒子。
  11. a)組成物の0.001〜50重量%の、
    i)ゼオライトX、ゼオライトYおよびそれらの混合物からなる群から選択された多孔質担体と、
    ここで、この多孔質担体は数多くの細孔開口部を包含するものであり、
    ii)少なくとも1種の配送可能剤および少なくとも1種のサイズ拡大剤を有する放出バリヤーとを含んでなる、洗濯剤配送粒子と、
    ここで、この配送可能剤は多孔質担体の中に取り込まれ、サイズ拡大剤は、親水性部分および疎水性部分を有し、親水性部分は多孔質担体中に取り込まれ、配送可能剤と協力して放出バリヤーを形成し、その際、多孔質担体中の放出バリヤーの断面積が、多孔質担体の細孔開口部の断面積よりも大きいものであり、
    b)組成物の40〜99.999重量%の、界面活性剤、ビルダー、漂白剤、酵素、汚れ遊離重合体、染料移動防止剤、およびそれらの混合物からなる群から選択された洗濯剤成分とを含んでなる、顆粒状洗剤組成物。
  12. 前記洗濯剤配送粒子が請求項1〜10のいずれか一項に記載のものである、請求項11に記載の顆粒状洗剤組成物。
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