JP3800685B2 - 光学素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光学素子およびその製造方法に関する。更に詳しくは、光通信、光回路あるいはディスプレイ、複写機等に使用されるマイクロレンズアレイ、グレーティングレンズ等の光学素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりマイクロレンズアレイ、グレーティングレンズの製造方法に関して、ガラス製、プラスチック製、共に多くの提案がなされている。
ガラス製レンズに関しては、
▲1▼金型による成形
▲2▼感光性ガラスに光照射を行ない、収縮現象を利用して凸レンズを形成
▲3▼Ag,Pd,Li等を選択的にイオン拡散することにより屈折率分布型レンズを作製
する方法等が提案されているが、生産性の低さや高コストに加え、プラスチックの約2〜3倍の比重を有するため、軽量を求められる分野には使用できない問題がある。
【0003】
プラスチック製レンズに関しては以下の報告があるが、いずれもそれぞれの欠点を有している。
1.金型による成形:サイズが1mm以下のレンズは成形難
2.熱可塑性樹脂の膜を公知のフォトリソグラフィー法により、パターン形成し、その後、該樹脂の軟化点以上に加熱して、該パターンのエッジ部分のダレを起こさせて凸レンズを形成:凹状レンズ成形不可
3.感光性樹脂の膜にプロキシミティー露光を行ない、形成されるパターンのエッジのボケに応じて光反応物の量に分布を持たせることにより、凸レンズを形成:光学性能制御難
4.感光性樹脂の膜に強度分布を持った光を照射し、光の強度に応じた屈折率分布を形成することにより、レンズ効果を持たせる方法:開口率小
5.選択的イオン拡散により屈折率分布型レンズを得る方法:光学性能制御難また、重合体を溶解した光硬化性モノマー組成物を用いて、マスク露光と全面露光の2段階露光を行うことにより、半透明部を有するポリメチルメタクリレート系プラスチックマイクロレンズアレイを製造する方法が提案されている(特開平6−160608、特開平6−208008)が、この方法では透過率が50〜60%と低いレンズしか得られず、更に、重合硬化のための照射光として平行光線が必要であるといった問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記の課題を解決し、▲1▼軽量で、▲2▼100μm以下のサイズのレンズ成形でも可能であり、▲3▼凹状凸状レンズとも成形可能で、▲4▼選択できる光学性能の幅が広く、かつ制御しやすく、▲5▼生産性に優れ、光透過率が高いマイクロレンズアレイ、グレーティングレンズ等の光学素子を提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記問題点を解決するために鋭意検討を行なった結果、実質的に重合体を含まない光硬化性モノマー組成物の硬化体積収縮を利用して、表面に凹状あるいは凸状のレンズ部を精度よく形成できることを見い出した。
光硬化性モノマーは大別して次の3種類に分類される。
1.ラジカル重合型:(メタ)アクリレート系化合物
2.付加重合型:ポリエン−ポリチオール系
3.カチオン重合型:エポキシ系、ビニルエーテル系、環状エーテル系化合物これらのうちカチオン重合型に属する化合物で、重合硬化の際開環による体積膨張を伴うものを除き、他はいずれも数%〜数十%の硬化収縮を有するモノマーである。
【0006】
一般に硬化収縮はポリマー成形品を得る際、型からの剥離、表面精度の低下、光学歪の増大等の不都合をもたらすものである。しかしながら本発明者らは逆に、この硬化収縮をスムーズにおこなわせることにより、ポリマー表面に精度良く凹凸を形成できることを見い出した。また硬化収縮を無理に緩和せず、半ば自然に行なわせれば光学歪も発生しないことを確認した。
【0007】
本発明は、かかる知見によってなされたもので、重合体を実質的に含まない光硬化性モノマー組成物を、型に注入し、マスクを用いて部分的に光照射を行なうことにより部分的に硬化させた後、全体に光照射を行なって全体を硬化することにより微小レンズ部を形成する光学素子の製造方法であって、実質的に重合体を含まない硬化収縮性の光硬化性モノマー組成物を、上下面が光を透過する材質からなり、一方の面の内面にマスクを設けた注液型に注入し、その一方の面側からのマスクを介しての露光、及び他方の面側からの全面露光の2段階露光を行うことを特徴とする微小レンズ部を有する光学素子の製造方法に存する
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる光硬化性モノマーは、光照射によって重合硬化し、透明な重合体を形成するものであればよく、特に限定されず、例えば前述の3種のモノマーが挙げられるが、(メタ)アクリレート化合物(メタクリレートまたはアクリレート化合物を示す。以下同様)が適している。その中でも、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニルプロパン、p−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ〕キシリレン、4,4′−ビス〔β−(メタ)アクリロイルオキシエチルチオ〕ジフェニルスルホン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の多官能(メタ)アクリレート化合物((メタ)アクリロイル基を複数含む化合物)、およびこれらのモノマーと共重合可能な単官能モノマーとの混合物、またこれらの多官能(メタ)アクリレート化合物と付加重合可能なポリチオールとの混合物が好ましい。特に好ましいのは含イオウ多官能(メタ)アクリレートである。
単官能モノマーとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ポリチオールとしては、例えばペンタエリスリトールテトラキス(β−チオプロピオネート)、トリス〔2−(β−チオプロピオニルオキシ)エチル〕イソシアヌレートなどが挙げられる。
【0009】
特に屈折率(対空気)が1.50以上、好ましくは1.55以上、特に好ましくは1.58以上の重合体を生成するモノマーが好ましい。
これらの光硬化性モノマーを硬化させる際、使用される光重合開始剤としては公知のものが挙げられ、これらを2種以上併用してもよい。例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィン酸メチルエステル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、ジフェノキシベンゾフェノンなどである。
【0010】
硬化をすみやかに完結させる目的で、光硬化と熱硬化を併用する場合には、ベンゾイルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)等公知の熱重合開始剤を添加することができる。
また必要に応じ、光硬化性モノマーに酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等を添加して硬化させることもできる。
特に蛍光色素を添加することで、レンズに光増幅機能を持たせることが可能となるため、特に好ましい。
本発明の光学素子に使用可能な有機蛍光色素としては下記の化合物が例示される。
【0011】
Figure 0003800685
Figure 0003800685
Figure 0003800685
Figure 0003800685
Figure 0003800685
【0012】
これらの中ではモノマーへの溶解性、耐熱性に優れるキサンテン系化合物およびクマリン系化合物が好ましく、その中でも特にローダミン化合物が好ましい。
ドープする蛍光色素量は光吸収と、光増幅や波長変換の効率をふまえ、各色素ごとに設定されるが、モノマー量に対し重量で0.01ppm〜10000ppm、好ましくは0.1ppm〜1000ppm、特に好ましくは1ppm〜1000ppmである。ドープ量が少なすぎると十分な効率が得られないし、多すぎると光吸収の比率が高くなりすぎると同時に、熱失活等による副作用によりやはり十分な効率が得られない。
【0013】
光照射による硬化は、光硬化性モノマー組成物を例えば、板状に賦形し、該板状体に光を部分的に照射した後、全体に光照射をすることによって行なうことができる。
例えば、図1に示すようにレンズ部のみ光が透過するネガ型マスクパターン1aを用いて光硬化性モノマー組成物2aのレンズ形成部分のみに光を当てれば、光照射部3aが凸状のマイクロレンズとなり、マイクロレンズアレイが形成される。
また、図2に示すようにポジ型のマスクパターン1bを用いれば、光硬化性モノマー組成物の2bの光照射を受けない部分3bが凹状のマイクロレンズとなる。
更に、図3に示すように所定のピッチを持つ線状のマスクパターン1cを用いれば、グレーティングレンズ2cを得ることができる。
【0014】
部分的光照射を行なう際、使用されるマスクは、写真撮影法、蒸着法、印刷等の適宜な方式で得ることができる。マスクパターンをのせる基材としてはガラス板が好ましいが、ポリマーフィルムや紙製のものを用いてもよいし、それらをガラス等の固い透明材に貼り合わせてもよい。パターンが描かれたマスク面は、注液型の内面に配置されても、外側の面に配置されてもよいが、パターンの良好な転写性を得るためには、内部側すなわちモノマーと接する面に配置されるのが好ましく、またモノマーに浸されることのないようマスク型のリサイクルを考慮してガラス製のクロム蒸着マスクを使用することが好ましい。
【0015】
光照射の光源としては、光硬化性モノマー組成物や光重合開始剤の特性波長に応じて適宜選択することができる。一般には、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、ショートアークランプ等の紫外線光源を用いて、平行光、散乱光の形で使用されるが、光増感剤との併用でレーザー等の可視、赤外光源の使用も可能である。 硬化収縮は、光照射による重合度の増加に比例して進行する。従って、例えばネガ型マスクパターンを用いて凸状のマイクロレンズアレイを形成する場合、マスクを通して部分的に光照射を行うと、光の照射量は、マスクされていない部分の中央部から周辺部へ、さらに回折により光がわずかに回り込むマスク部分へと小さくなるので、マスクされていない部分は凸部を形成しながら硬化収縮して落ち込んでいく。しかし、マスクされている部分から未硬化のモノマーが流れ込むので一段目の光照射が終わった時点では、見た目上表面は平坦となる。次いで、マスクをはずして全面に光照射を行なうことにより、一段目の光照射で未硬化であった部分が硬化収縮して表面が下降するので、既に硬化していた凸部が相対的に上昇して最終的なレンズが得られる。すなわちマスクされていない部分が凸状の突起部を形成する。ポジ型マスクパターンや線状のマスクパターンを用いる場合も、マスクされる部分の形状が異なるだけであり、同様のメカニズムにより凹状のマイクロレンズアレイ又はグレーティングレンズが形成される。
一段目の光照射条件の選択により、非マスク部分の中央部から周辺部への光照射量の変化及びマスク部分への光の回折量を調節し、凸状あるいは凹状のレンズ部の形状を、球面あるいは非球面状等適宜設計することができる。また、上記回折現象を抑える照射条件を選択することで、グレーティングレンズに好適な矩形の形状とすることもできる。
【0016】
形成されるレンズの形状はマスクパターンによっても設計できるが、光硬化性モノマーを選定および/または配合することにより、硬化収縮や屈折率を調節し所望の凹凸形状すなわちレンズ径や焦点距離を有するレンズが作製できる。更には光照射の方向をマスク面と垂直ではなく、斜めから入射させるとポリマー中に種々の方向を向いたレンズが形成される。
【0017】
モノマーを介してマスクと反対面の型に光を透過するガラス等の材質を用いれば、この面より全面に光照射して硬化を完了することができるし、片面の凹凸形成と全体の硬化を同時に行なうこともできる。更には両面にマスクを用いて光照射−硬化を行なうことにより両面に凹および/または凸を形成することも可能である。
【0018】
本発明においては、部分的光照射、即ち、マスクを介した部分露光開始から全体に対する光照射終了、即ち、全面露光を可及的速かに行なうのがよく、一般に部分的光照射開始から全体照射終了までを20分以内、好ましくは10分以内、更に好ましくは3分以内である。
光照射に長時間をかけると光照射を受けない部分にまで硬化が伝播し、これが良い結果を与える場合もあるが、意図した形状のレンズが形成され難い。
光照射の際硬化をすみやかに完了させる目的で、注液された型全体を加熱してもよく、更に熱重合開始剤を添加して硬化を促進することも可能である。
ただし、光硬化モノマー組成物又は重合が進行中の材料が150℃を越えないようにすることが好ましい。更に好ましくは100℃以下、特に好ましくは70℃以下の範囲が選択される。
高温で重合するときは光学素子に歪が入り易くなる。また、蛍光色素を添加した場合には蛍光色素が重合中に失活する可能性があるため、可能な限り低温で行うことが好ましい。
【0019】
【発明の効果】
本発明により得られた光学素子は、光学歪を更に低減させるために、硬化後若干の加熱によるアニール等の処理を行なってもよい。またハードコート、反射防止コート等の光学コーティング、染色あるいはレンズ部に選択的なイオン、低分子拡散等の表面処理を行なうことも可能である。
このようにして得られた本発明の光学素子は、重合が均一に行われているため、光線透過率が高く、可視光領域における光線透過率、即ち少なくとも650nmで測定した光線透過率、好ましくは450nm、550nm、650nmの3点で測定した光線透過率が微小レンズ部において、80%以上、好ましくは、85%以上である。従って、例えば、本発明の光学素子からなるマイクロレンズアレイを、液晶パネルや固体撮像素子用のカラーフィルターと張り合わせて用いると、赤緑青の各画素間を遮光するブラックマトリックスにより吸収されていた光を各画素に集中させることができ、かつマイクロレンズアレイ自体の光の吸収によるロスも最小限にとどめることができ、出射効率を大幅に向上させることができ、好ましい。
【0020】
【実施例】
以下の実施例は本発明をより具体的に説明するためのものである。なお例中の部は重量部を示す。また実施例に記載のマイクロレンズの焦点距離は、波長630nmで、径1mmのレーザービームを用いて室温で測定したものである。マイクロレンズが集光型の場合には焦点距離は正の値を、拡散型の場合には負の値をとる。
光線透過率は分光光度計を用い、1mm径の光線で測定した、波長450、550、650nmにおける光線透過率である。
【0021】
〔実施例1〕
p−ビス(β−メタクリロイルオキシエチルチオ)キシリレン100部に、光重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド0.1部、ベンゾフェノン0.02部を均一に撹拌混合した。この組成物を、図1の1aに示されるような径1mmの光透過部を2mmピッチで有するネガ型マスクをクロム蒸着により内側に形成した1mm厚のガラス板と、2mm厚のシリコンスペーサーを介して配置された透明なガラス板よりなる型(図4)に注入した。出力30w/cmの高圧水銀灯を用いて、上方より、マスクを通して、照射強度8mW/cm2の紫外線を散乱光として10秒間照射し、次いで上下より、照射強度16mW/cm2の紫外線散乱光を3分間照射して硬化を行った。脱型して、硬化物を100℃で1時間アニール処理を行ない、目的とする図1に示されるような片面に凸状レンズが並んだマイクロレンズアレイを得た。各凸状レンズ部は径1mm、突起高さ21μmで、焦点距離は+10cmであった。光線透過率を表1に示す。
【0022】
〔実施例2〕
マスクとして、図2の1bに示されるような径1mmの光透過部を2mmピッチで有するポジ型マスクを用いる以外は、実施例1と同様にして、目的とする片面に凹状レンズが並んだマイクロレンズアレイを得た。各凹状レンズ部は径1mm、深さ35μmで焦点距離は−5cmであった。光線透過率を表1に示す。
〔実施例3〕
1mm厚のシリコンスペーサーを用いる以外は実施例2と同様にして凹状マイクロレンズアレイを得た。各凹状レンズ部は径1mm、深さ21μmで、焦点距離は−10cmであった。光線透過率を表1に示す。
〔比較例1〕
ポリメチルメタクリレート25部、メチルメタクリレート75部に、光重合開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25部からなる混合物を、70℃で加熱溶解させた。この樹脂組成物を実施例1で用いた型に注入した。30W/cm高圧水銀灯を用いて、マスクを介して照射強度8mW/cm2の紫外線散乱光を12分間照射した。
次いで30W/cm高圧水銀灯を用い、コリメートレンズを通した紫外線平行光を、マスクのない裏面側から照射強度8mW/cm2で24分間照射して硬化を行った。
脱型して得られた硬化物は、散乱光を照射した部分即ちレンズ部分も、平行光のみにより重合した非レンズ部分も半透明であった。光線透過率を表1に示した。
〔比較例2〕
ポリメチルメタクリレート25部、メチルメタクリレート75部に、光重合開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25部からなる混合物を、70℃で加熱溶解させた。この樹脂組成物を実施例2で用いた型に注入した。30W/cm高圧水銀灯を用いて、マスクを介して照射強度8mW/cm2の紫外線散乱光を12分間照射した。
次いで30W/cm高圧水銀灯を用い、コリメートレンズを通した紫外線平行光を、マスクのない裏面側から照射強度8mW/cm2で24分間照射して硬化を行った。
脱型して得られた硬化物は、レンズ部分も、非レンズ部分も半透明であった。光線透過率を表1に示した。
〔実施例4〕
実施例1の光硬化性モノマー組成物にローダミンB 0.1部を加えた以外は実施例1と同様にして図5にその斜視図を示すマイクロレンズアレイを製造した。各凸状レンズ部は径1mm、突起高さ21μmで、焦点距離は+10cmであった。このマイクロレンズアレイの光線透過率は、650nmでレンズ部、非レンズ部ともに95%であった。
該レンズアレイを用いて光増幅機能を確認した。即ち、591nmの入射光を、530nmの励起光とともにレンズ部に入射させた。励起光の出力を0〜8kWまで挙げていき591nmの出射光強度を測定した。測定結果を図6に示す。
【0023】
【表1】
Figure 0003800685
Figure 0003800685

【図面の簡単な説明】
【図1】凸状レンズのレンズアレイを形成する実施例を示す斜視図である。
【図2】凹状レンズのレンズアレイを形成する実施例を示す斜視図である。
【図3】グレーティングレンズを形成する実施例を示す斜視図である。
【図4】実施例で使用した型の断面図を示す。
【図5】実施例4で得られたレンズ素子の斜視図である。
【図6】実施例4で得られたレンズ素子の機能を評価した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1a,1b,1c マスクパターン
2a,2b,2c 光硬化性モノマー組成物
3a,3b レンズ部
1 マスクパターン
2 光硬化性モノマー組成物
4 ガラス板
5 スペーサー
6 励起光

Claims (5)

  1. 微小レンズ部を有する光学素子の製造方法において、実質的に重合体を含まない硬化収縮性の光硬化性モノマー組成物を、上下面が光を透過する材質からなり、一方の面の内面にマスクを設けた注液型に注入し、その一方の面側からのマスクを介しての露光、及び他方の面側からの全面露光の2段階露光を行うことを特徴とする微小レンズ部を有する光学素子の製造方法。
  2. 光硬化性モノマー組成物が、多官能(メタ)アクリレート化合物を含有する請求項1記載の光学素子の製造方法。
  3. 多官能(メタ)アクリレート化合物が、含イオウ多官能(メタ)アクリレート化合物である請求項2記載の光学素子の製造方法。
  4. 光硬化性モノマー組成物が、蛍光色素を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  5. マスクを介した露光開始から、全面露光終了までを20分以内で行う請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
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