JP3800666B2 - 昇降ルーフ付車両のルーフ構造 - Google Patents

昇降ルーフ付車両のルーフ構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体ルーフ部に形成したルーフ開口を開閉する昇降ルーフを備えた車両のルーフ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、キャンピングカー等の車両において、例えば実開平4−128934号公報に開示されるように、車体ルーフ部にルーフ開口を形成し、該ルーフ開口を開閉するルーフを上方へ跳ね上げて開ける昇降ルーフとしたものが知られている。そして、車体ルーフ部上にルーフベッドを敷設して臨時の寝室等として利用することも知られている。上記ルーフベッドは、ルーフ開口を完全に覆う大きさのものであり、通常、車体ルーフ部に固定されている。また、車室内から乗員がルーフベッド上に直接昇り降りできるようにするために、ルーフベッドに、ルーフ開口と連通する昇降口を形成するとともに、該昇降口を開閉する蓋を取付けることも知られている(実開平6−67176号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のものでは、ルーフベッドが車体に対して固定されていて車室の天井高は一定になっており、該天井高を適宜高くして車室内空間を実質的に広くする、ということはできなかった。
【0004】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ルーフベッドを備えた車両において、該ルーフベッドの取付構造を改良し、車室内空間を特に高さ方向に広げてその居住性ないしは乗員の解放感を高めるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、この出願の発明は、車体ルーフ部に形成したルーフ開口を開閉する昇降ルーフと、該昇降ルーフを上昇させて該ルーフ開口を開放したとき該車体ルーフ部上にルーフベッドが該ルーフ開口を覆うように敷設される車両を対象とする。そして、このような車両において、上記昇降ルーフは、その後端側を回動中心として上方へ回動するように設けられている、上記ルーフベッドは、上記車体ルーフ部上に敷設された状態からその後端側を回動中心として上方へ回動可能に設けられているとともに、該ルーフベッドを上方へ回動した状態で保持する保持部材を備えている、該保持部材は、その一端が上記車体ルーフ部上の上記ルーフ開口外側に、他端が上記ルーフベッドの側縁部にそれぞれ連結され、上記ルーフベッドが上記車体ルーフ部上に敷設された状態のときは前後に横たわる、という構成を採用している。
【0006】
これにより、キャンプ場等での駐車時においてルーフベッドを使用しないときには、昇降ルーフを上昇させるとともに、ルーフベッドを上昇させて車室の天井高を実質的に高くし、上記ルーフ開口を昇降ルーフ及びルーフベッドで塞がれることなく開放した状態にすることができるようにしている。すなわち、車室は車体ルーフ部のルーフ開口を介して前方ないし上方に開けた状態になる。また、ルーフベッドが車体ルーフ部上に敷設された状態のときは、保持部材はルーフ開口外側において前後に横たわることになり、車室内から保持部材を見ることが車体ルーフ部によって遮られた状態になる。また、このルーフベッドには、乗員の昇降口を形成して、車室内から乗員が該ルーフベッド上に昇り降りすることができるようにし、該昇降口を使用しないときには開閉蓋で閉じることができるようにしている。
【0007】
この出願の別の発明は、上記昇降ルーフ採光窓を設け、昇降ルーフを上方へ回動した後に上記保持部材により上記ルーフベッドを上方へ回動した状態で保持したときルーフベッドの昇降口と昇降ルーフの採光窓とが対向するようにして、昇降ルーフ上からも、従って後方側からも車室に光をとりいれて車室内を明るくすることができるようにしている。
【0008】
この出願のさらに別の発明は、前側のベッド部材と後側のベッド部材とを備え、そのうちの後側のベッド部材が上記ルーフベッドとして上記車体ルーフ部に対して昇降可能に取り付けられ、前側のベッド部材該車体ルーフ部に設けられた係合部に係脱可能に設けて該車体ルーフ部上に取外し可能に載置するようにし、キャンプ場等での駐車時であってルーフベッドを使用しないときには、上記前側のベッド部材を車体ルーフ部から外してそのルーフ開口をより広く開放することができるようにするとともに、この外したベッド部材をテーブル板等として利用できるようにしている。
【0009】
この出願のさらに別の発明では、上記前側ベッド部材と後側ベッド部材とを備えたものにおいて、これに上述の採光窓を有し後端側を回動中心として上方に回動する昇降ルーフを組み合わせて、昇降ルーフを上方へ回動した後に上記保持部材により後側ベッド部材を上方へ回動した状態で保持したとき、該後側ベッド部材の昇降口と昇降ルーフの採光窓とが対向するようにしている。
【0010】
すなわち、当該発明では、上記組み合わせによって、ルーフベッドを使用しないときに、昇降ルーフを上方に回動させてから、後側ベッド部材を上方に回動させ、さらに前側ベッド部材を車体ルーフ部から外して、該車体ルーフ部のルーフ開口をより広く開放すること、そして、この外した前側ベッド部材をテーブル板等として利用することを可能にしながら、昇降ルーフの採光窓からルーフベッドの昇降口を介して車室に光をとりいれて車室内を明るくすることができるようにしている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1及び図2は本発明の一実施形態に係わるルーフ構造を備える昇降ルーフ付車両を示す。この車両は、車室内に前部座席1と前後二列の後部座席2,3とを有するワゴン車であって、車体側面の前側から順に第1のピラー(フロントピラー)4、第2、第3のピラー(センタピラー)5,6及び第4のピラー(リヤピラー)7を有し、これらのピラー4〜7で車体ルーフ部11を支持する構成になっている。
【0013】
上記車体ルーフ部11には、第2のピラー5よりも後方の部位から第3のピラー6と第4のピラー7との間の部位に亘って、つまり後部座席2,3の上方に対応する部位に略矩形状の大きなルーフ開口12が形成されているとともに、該ルーフ開口12を開閉する昇降ルーフ13が昇降可能に取付けられている。該昇降ルーフ13は、車体ルーフ部11の略全面を覆う大きさのものであって、その後端部が車体ルーフ部11にヒンジ部材14を介して枢着されて、該ヒンジ部材14を中心にして上方へ回動(上昇)してルーフ開口12を開放するように設けられている。また、昇降ルーフ13は、車室内に面して設けられたスイッチ15の操作により駆動モータ(図示せず)やリンク部材16等からなる駆動装置が作動して、全閉位置(図2に一点鎖線で示す状態)と全開位置(図2に実線で示す状態)との間を一旦停止位置(図2に二点鎖線で示す状態)を経て回動するようになっている。昇降ルーフ13と車体ルーフ部11との間にはダンパー17が設けられ、該ダンパー17は、駆動装置の作動により昇降ルーフ13が全閉位置から全開位置に回動する際その回動をアシストするとともに、昇降ルーフ13が全開位置に位置するとき昇降ルーフ13を支持するようになっている。昇降ルーフ13の中央部にはガラス張りの採光窓18が設けられており、該採光窓18は、昇降ルーフ13が全閉位置に位置するときルーフ開口12の前側と対向するようになっている。
【0014】
上記車体ルーフ部11上には、全閉位置にある昇降ルーフ13で覆われる部位にルーフベッド21がルーフ開口12を覆って敷設されている。該ルーフベッド21は、図3及び図4にも示すように、第1のピラー4と第2のピラー5との間の部位から第2のピラー5と第3のピラー6との間の部位に亘って設けられた前側のベッド部材22と、該前側のベッド部材22の後端位置から第3のピラー6と第4のピラー7との間の部位に亘って設けられた後側のベッド部材23とからなる。前側のベッド部材22は、アルミニウム製の薄板(厚みt=0.8mm程度)を矩形状に切断し、その周縁部を全周に亘って断面L字状のフランジ部22a(図5参照)を内向きに折曲げてなるものである。該ベッド部材22の後縁部のフランジ部22aの水平辺部22bには左右2個所に、図5に示すような位置決めピン24が下方に突出した設けられている一方、車体ルーフ部11のパネル材11aには、上記各位置決めピン24に対応した部位に係合部として該位置決めピン24よりも大径の係合穴25が形成されている。そして、上記位置決めピン24を係合穴25に挿入係合して位置決めをしてベッド部材22が車体ルーフ部11上に取外し可能に載置されている。
【0015】
一方、上記後側のベッド部材23は、図4に示すように、矩形状の外枠を構成する前後の縁材31,32及び左右の側縁材33(車体左側の縁材のみ図示する)と、側縁材33より所定距離内側の位置で前後の縁材31,32間に設けられた左右二つの中間縦枠材34(車体左側の中間縦枠材のみ図示する)と、該中間縦枠材34の前後方向略中間位置でこの両者間に設けられた中間横枠材35と、前後の縁材31,32と側縁材33と中間縦枠材34とで囲まれた枠内に設けられた左右二つの第1のベッド板36(車体左側のベッド板のみ図示する)と、中間横枠材35と後縁材32と左右の中間縦枠材34とで囲まれた枠内に設けられた第2のベッド板37とからなる。後側のベッド部材23の前部である、前縁材31と中間横枠材35と左右の中間縦枠材34とで囲まれた部分によって、ルーフ開口12と連通し車室内から乗員がルーフベッド21上に昇り降りするための昇降口38が構成されており、後側のベッド部材23には該昇降口38を開閉する開閉蓋39が左右二つのヒンジ部材40(車体左側のヒンジ部材のみ図示する)を介して取付けられている。
【0016】
上記前後の縁材31,32、側縁材33、中間縦枠材34及び中間横枠材35は、図6〜図9に示すように、いずれもアルミニウム製の押し出し成形材からなり、その厚みは1.8〜2.5mmに設定されている。前後の縁材31,32は、図6及び図7に示すように、それぞれ上側水平部31a,32aと、該上側水平部31a,32aの幅方向中央部から下方に延出する垂直部31b,32bと、該垂直部31b,32bの下端から枠内側に向かって延出する下側水平部31c,32cとを有し、上側水平部31a,32aと下側水平部31c,32cとの間でベッド板36,37の縁部を挟持するようになっている。側縁材33は、図8及び図9に示すように、幅寸法が比較的大きい上側水平部33aと、該上側水平部33aの外縁から下方に延出する外側垂直部33bと、上側水平部33aの内側部位から下方に延出する内側垂直部33cと、該内側垂直部33cの下端から枠内側に向かって延出する下側水平部33dとを有し、上側水平部33aと下側水平部33dとの間で第1のベッド板36の縁部を挟持するようになっている。中間縦枠材34は、図9に示すように、第1のベッド板36側の枠材41と、第2のベッド板37側の枠材42とから構成されている。枠材41は、上側水平部41aと下側水平部41bとを幅方向中央部及び枠材42側の端部で各々垂直部41c,41dで連結したもので、上側水平部41aと下側水平部41bとの間の開放側部分(垂直部41cよりも外側部分)で第1のベッド板36の縁部を挟持するようになっている。枠材42は、上側水平部42aと下側水平部42bとを垂直部42cで連結した断面略コ字状のもので、上側水平部42aと下側水平部42bとの間で第2のベッド板37の縁部を挟持するようになっている。また、枠材41の垂直部41dには凹部43が、枠材42の垂直部42cには凸部44がそれぞれ形成され、該凹部43と凸部44とを嵌合することで両枠材41,42が位置決めして接合されている。中間縦枠材34は、昇降口38に対応する部位では枠材41のみにより構成されており、枠材42の前端は中間横枠材35に接続されている。さらに、中間横枠材35は、図7に示すように、枠材42と同じく、上側水平部35aと下側水平部35bとを垂直部35cで連結した断面略コ字状のもので、上側水平部35aと下側水平部35bとの間で第2のベッド板37の縁部を挟持するようになっている。
【0017】
上記第1のベッド板36は、図6、図8及び図9に示すように、表面を構成する表面パネル36aと、裏面を構成する裏面パネル36bとから構成され、該両パネル36a,36bは共にアルミニウム製の薄板からなり、表面パネル36aの厚みは0.8mm程度であり、裏面パネル36bの厚みは表面パネル36aの厚みよりも小さく0.4mm程度である。表面パネル36aの周縁部には該周縁部を内向きに折曲げてなる断面L字状のフランジ部36cが全周に亘って形成され、該フランジ部36cの水平辺部36dと裏面パネル36bの周縁部とを両面テープ等により接合することで第1のベッド板36が中空に形成されている。また、第2のベッド板37は、図7及び図9に示すように、表面の車幅方向に3等分した部分を各々構成する3つの表面パネル37a,37a(車体左側の表面パネルは図示せず)と、裏面を構成する裏面パネル37bとから構成され、これらのパネル37a,37bは、いずれもアルミニウム製の薄板からなり、その厚みは、第1のベッド板36のパネル36a,36bのそれと同一に設定されている。各表面パネル37aの周縁部には該周縁部を内向きに折曲げてなる断面L字状のフランジ部37cが全周に亘って形成され、隣接する表面パネル37a,37aの側縁側のフランジ部37c,37c同士を接合するとともに、各表面パネル37aのフランジ部37cの水平辺部37dと裏面パネル36bとを接合することにより、第2のベッド板37が2つの仕切り部を有する中空状のものに形成されている。
【0018】
上記後側のベッド部材23には、図10に示すように、後縁材32の中間縦枠材34(枠材41)との接続部にヒンジ部材51の一辺51aが取付けられ、該ヒンジ部材51の他辺51bは車体ルーフ部11に取付けられており、よって後側のベッド部材23は、車体ルーフ部11上に前側のベッド部材22と面一に敷設された状態からその後端側のヒンジ部材51を回動中心として上方へ回動可能に設けられている。
【0019】
ここで、後側のベッド部材23における、互い直交する枠材31〜35同士の連結について、例えば図11に示す前縁材31と中間縦枠材34の枠材41との連結を例に説明するに、枠材41の二つの垂直部41c,41dの間の空間内にその端部開口から当て材52を挿入し、該当て材52を一方の垂直部41dにボルト53により固定するとともに、前縁材31の垂直部31bを当て材52の端面にボルト54により固定することにより、前縁材31と中間縦枠材34の枠材41とが当て材52を介して連結されている。また、後縁材32と中間縦枠材34の枠材41との連結個所においては、図10に示すように、ヒンジ部材51の一辺51aと後縁材32との固定と、後縁材32と当て材52との固定とが一つのボルト54により行われるようになっている。
【0020】
さらに、図4中、56は後側のベッド部材23の側縁材33に対応する個所に配置されたダンパーであって、該ダンパー56は、その一端が車体ルーフ部11に、他端が側縁材33の内側垂直部33c(図9参照)にそれぞれ連結されて、後側のベッド部材23を上方へ回動させる際にその回動をアシストすると共に、後側のベッド部材23を上方へ回動した状態を保持する保持部材としての機能を有する。後側のベッド部材23が車体ルーフ部11上に敷設された状態のときには、上記ダンパー56は、側縁材33の外側垂直部33bと内側垂直部33cとの間で水平部33aの裏面に沿って前後に横たわって格納されるようになっている。後側のベッド部材23が車体ルーフ部11上に敷設された状態のときには、図4に示すように、ダンパー56は、車体ルーフ部11のルーフ開口12外側に位置しているため、車室内からはタンパー56は全く見えなくなる。上記昇降ルーフ13を上方へ回動した後に上記ダンパー56により後側のベッド部材23を上方へ回動した状態(図2に仮想線で示す状態)で保持したとき該ベッド部材23の昇降口38と昇降ルーフ13の採光窓18とが対向するように設けられている。
【0021】
一方、上記昇降口38を開閉する開閉蓋39は、矩形枠を構成する前後の縁材61,62及び左右の側縁材63(車体左側の縁材のみ図示する)と、枠内に設けられたベッド板64とから構成されている。縁材61〜63は、図7及び図8に示すように、いずれもアルミニウム製の押し出し成形材からなり、その厚みは1.8〜2.5mmに設定されている。後縁材62は、上側水平部62aと下側水平部62bとを垂直部62cで連結した断面略コ字状のもので、上側水平部62aと下側水平部62bとの間でベッド板64の縁部を挟持するようになっている。前縁材61及び側縁材63は、共にベッド板64の縁部を挟持する断面略コ字状の挟持部61a,63aと、該挟持部61a,63aの上辺と反対側に水平に延びる水平部61b,63bと、上記挟持部61a,63aの下辺と反対側に突出する取手部61c,63cとを有している。開閉蓋39の閉時、側縁材63の水平部63bはベッド部材23の昇降口38周縁の中間縦枠材34(詳しくはその枠材41の上側水平部41a)上に当接し、前縁材61の水平部61bは、ベッド部材23の昇降口38周縁の前縁材31との間の隙間を塞ぐようになっている。上記取手部61c,63cは、開閉蓋39を閉じるときに取手として利用するものである。また、上記ベッド板64は、表面を構成する表面パネル64aと、裏面を構成する裏面パネル64bとから構成され、該両パネル64a,64bは共にアルミニウム製の薄板からなり、表面パネル64aの厚みは0.8mm程度であり、裏面パネル64bの厚みは表面パネル64aの厚みよりも小さく0.4mm程度である。表面パネル64aの周縁部には該周縁部を内向きに折曲げてなる断面L字状のフランジ部64cが全周に亘って形成され、該フランジ部64cの水平辺部64dと裏面パネル64bの周縁部とを両面テープ等により接合することでベッド板64が中空に形成されている。
【0022】
上記後側のベッド部材23には車体左側の第1のベッド板36の前端側に、上記昇降口38とは別にルーフ開口12と連通し車室内とルーフベッド21上との間の会話や小物の受渡しのための円形の連絡孔66が形成されている。該連絡孔66は、図12に拡大詳示するように、連絡孔66の周縁を形成する枠材67と、該枠材67に枢着され、連絡孔66を開閉する蓋68とから構成されている。
【0023】
尚、図示していないが、後側のベッド部材23の各ベッド板36,37の裏面パネル36b,37b及び開閉蓋39のベッド板64の裏面パネル64bにはそれぞれそれらを覆う表皮材が粘着されている。図2中、71は昇降ルーフ13が全開位置にあるとき該昇降ルーフ13と車体ルーフ部11との間の空間を囲むように張られるテントであり、該テント71は、昇降ルーフ13が全開位置から全閉位置に移動するときには自動的に折畳まれて昇降ルーフ13と車体ルーフ部11との間の格納される。また、図4中、72は開閉蓋39の前縁材61に設けられた取手である。
【0024】
次に、上記実施形態のルーフ構造における効果を以下に列挙する。
【0025】
(1) ルーフベッド21上に乗員が昇降口38から昇り、該昇降口38を開閉蓋39で閉じているときにも、ルーフベッド21の連絡孔66を通して車室内とルーフベッド21上との間で会話をしたり、小物を受渡したりすることができる。ここで、乗員がルーフベッド21上で寝転ぶときには、通常、昇降ルーフ13が車体ルーフ部11に対し大きく開放した車体前側に乗員の頭が来るようにするが、実施形態の場合、上記連絡孔66が、ルーフベッド21のルーフ開口12に対応する部位で最も前側の個所(つまり後側のベッド部材23の前部)に設けられ、ルーフベッド21上で寝転ぶ乗員の頭の近くに位置するようになるので、車室内とルーフベッド21上との間の会話や小物の受渡しをより容易に行うことができ、利便性を高めることができる。
【0026】
(2) 上記連絡孔66の不使用時には、該連絡孔66を蓋68で閉じることにより、ルーフベッド21上から物が車室内に落下することはなく、安全性等を高めることができる。また、遮音効果を高めることもできる。
【0027】
(3) 上記ルーフベッド21は、第1のピラー4と第2のピラー5との間の部位から第2のピラー5と第3のピラー6との間の部位に亘って設けられた前側のベッド部材22と、該前側のベッド部材22の後端位置から第3のピラー6と第4のピラー7との間の部位に亘って設けられた後側のベッド部材23とから構成されて、車体ルーフ部11上の前後方向に長く設けられているため、ルーフベッド21上の居住空間を広く確保することができる。また、ルーフベッド21にかかる荷重は、車体ルーフ部11を介して第1〜第4のピラー4〜7、総計8つのピラーにより支持されるため、その支持剛性を高めることができる。特に、ルーフ開口12は、車体ルーフ部11における第2のピラー5よりも後方に設けられ、前部座席1付近の車体剛性が高く確保されているため、安全性等の面で有利である。
【0028】
(4) 上記前側のベッド部材22は、位置決めピン24を車体ルーフ部11の係合穴25に挿入係合して位置決めをして載置されているに過ぎないため、キャンプ場等での駐車時でかつルーフベッド21の不使用時には、上記ベッド部材22を車体ルーフ部11から容易に取り外すことができ、テーブル板等として利用することができる。
【0029】
(5) 上記後側のベッド部材23は、車体ルーフ部11上に敷設された状態から後端側のヒンジ部材51を回動中心として上方へ回動可能に設けられているため、キャンプ場等での駐車時でかつルーフベッド21の不使用時には、昇降ルーフ13を上方へ回動するとともに、後側のベッド部材23を上方へ回動し、この状態をダンパー56により保持すると、ルーフ開口12が昇降ルーフ13及び後側のベッド部材23により塞がれることなく開放されることになり、車室内で開放感を大きく得ることができる。また、このとき、予め開閉蓋39を開けベッド部材23の昇降口38を解放しておくと、昇降ルーフ13の採光窓18とベッド部材23の昇降口38とが対向し、この両者を通して車室内に明かりを採り入れることができる。
【0030】
(6) 後側のベッド部材23は、強度部材としての縁材31〜33及び中間枠材34,35と中空のベッド板36,37とから構成されているため、載荷重量に対する強度を確保しながら、ベッド部材23の重量を軽減することができる。また、縁材31〜33及び中間枠材34,35に対するベッド板36,37の固定が、嵌め込みにより行われる構造であるため、組付作業を簡単に行うことができる。
【0031】
(7) 後側のベッド部材23を車体ルーフ部11上に敷設した状態のときには、ダンパー56がベッド部材23の側縁材33の外側垂直部33bと内側垂直部33cとの間で水平部33aの裏面に沿って前後に横たわって格納され、車室内からも車体ルーフ部11によりタンパー56が遮られて全く見えなくなるので、見映えを高めることができる。また、車体ルーフ部11に、ダンパー56との干渉を避けるための凹部等を形成する必要はなく、その分車体ルーフ部11の剛性を高めることができる。
【0032】
(8) 後側のベッド部材23の中間縦枠材34は、その後部では左右両側縁で各々ベッド部材36,37を挟持するが、前部では一方の側縁でのみベッド板36を挟持し、他方の側縁で昇降口38の縁面を形成する構成になっている。この場合、中間縦枠材34を一つの枠材で構成し、全長に亘り左右両側縁で各々ベッド部材36,37を挟持する構成にすると、昇降口38の縁面で中間縦枠材34のベッド部材を挟持するための水平部が突出するという不具合がある。これに対し、本実施形態では、上記中間縦枠材34を、第1のベッド板36を挟持する枠材41と、第2のベッド板37を挟持する枠材42とに分割するとともに、昇降口38に対応する前部では枠材41のみで構成しているため、昇降口38の縁面からベッド部材を挟持するための水平部が突出することはない。また、上記両枠材41,42同士は、一方の枠材41に形成した凹部43と他方の枠材42に形成した凸部44とを嵌合して位置決めされる構成になっているため、その両者の接合作業を容易にかつ確実に行うことができる。
【0033】
(9) ルーフベッド21上に乗員が登った後に開閉蓋39を閉じるときには、乗員はルーフベッド21の前部側つまり前側のベッド部材22に座っているが、この状態から乗員が後側のベッド部材23の後部側(第2のベッド板37側)に裏返されている開閉蓋39の取手72にまで手を伸すことは容易ではない。本実施形態では、このときには開閉蓋39の側縁材63に形成された取手部63cを手で持って開閉蓋39を容易に閉じることができ、その操作性を高めることができる。しかも、部品点数を少なくすることができるので、組立作業性の向上等に寄与することができる。
【0034】
(10) 上記開閉蓋39を閉じたとき、該開閉蓋39の左右の側縁材63の各水平部63bは、それぞれ前後方向の全長に亘って昇降口38の縁部(枠材41の上側水平部41a)上に当接して支持されるため、開閉蓋39の支持強度を十分に確保することができる。また、開閉蓋39の前縁材61の水平部61bは、ベッド部材23の昇降口38周縁の前縁材31との間の隙間を塞ぐようになっているため、左右の側縁材63の各水平部63bが昇降口38の縁部上に当接することと相俟って、車室内への光洩れを防止することができる。
【0035】
(11) 後側のベッド部材23において、互い直交する枠材31〜35同士をボルト結合するに当り、枠材自体の厚みを厚くして直交する二方向からボルト止めを行い得るようにする代りに、当て材52を用いてボルト結合を行っているため、後側のベッド部材23の軽量化を一層図ることができる。
【0036】
(12) 後側のベッド部材23を車体ルーフ部11に回動可能に連結するヒンジ部材51は、後側のベッド部材23に対し、その強度部材である後縁材32と中間縦縁材34との結合部で接続されているため、ベッド部材23を上方へ回動させたときの荷重が中間縦縁材34から直接ヒンジ部材51に伝達されることになる。このため、後縁材32に曲げ荷重が作用することは殆どなく、補強構造を要することなく充分な強度を確保することができる。また、上記ヒンジ部材51の一辺51aと後縁材32との固定と、後縁材32と当て材52との固定とを一つのボルト54により行っており、その分部品点数を少なくすることができるという効果もある。
【0037】
【発明の効果】
以上の如く、この出願の発明によれば、昇降ルーフを、その後端側を回動中心として上方へ回動するように設ける一方、ルーフベッドを、車体ルーフ部上に敷設された状態からその後端側を回動中心として上方へ回動可能に設け、さらに該ルーフベッドを上方へ回動した状態で保持する保持部材の一端を上記車体ルーフ部上の上記ルーフ開口外側に、他端が上記ルーフベッドの側縁部にそれぞれ連結し、ルーフベッドが車体ルーフ部上に敷設された状態のときは保持部材が車体ルーフ部上で前後に横たわるようにしたから、キャンプ場等での駐車時においてルーフベッドを使用しないときには、昇降ルーフを上昇させるとともに、ルーフベッドを上昇させて車室の天井高を実質的に高くし、上記ルーフ開口を昇降ルーフ及びルーフベッドで塞がれることなく開放した状態にすることができ、これにより、車室が車体ルーフ部のルーフ開口を介して前方ないし上方に開けた状態になるため、車室内での乗員の解放感が大きくなり、該車室の居住性が向上する一方、ルーフベッドが車体ルーフ部上に敷設された状態のときは、車室内から保持部材を見ることが車体ルーフ部によって遮られた状態になるため、見映えが良くなる。
【0038】
この出願の別の発明によれば、上記昇降ルーフ及びルーフベッドの各々を、それらの後端側を回動中心として上方へ回動するようにするとともに、これらが上方に回動した状態で該ルーフベッドの昇降口と昇降ルーフの採光窓とが対向するようにしたから、車室が車体ルーフ部のルーフ開口を介して前方ないし上方に開けた状態になるとともに、上記採光窓からの採光によって車室内を明るくすることができ、車室内の乗員により大きな解放感を与える上で有利になる。
【0039】
この出願のさらに別の発明によれば前側のベッド部材と後側のベッド部材とのうちの後側のベッド部材を上記ルーフベッドとして昇降可能にする一方、前側のベッド部材を車体ルーフ部上に取外し可能に載置するようにしたから、必要に応じて前側のベッド部材を車体ルーフ部から取り外すことによって、車体ルーフ部のルーフ開口をより広く開放することができるとともに、この外したベッド部材をテーブル板等として利用することができ、車室内の乗員に大きな解放感を与えることができるとともに、便利になる。
【0040】
この出願のさらに別の発明によれば、上記前側ベッド部材と後側ベッド部材とを備えたものにおいて、これに採光窓を有し後端側を回動中心として上方に回動する昇降ルーフを組み合わせ昇降ルーフ及び後側ベッド部材を上方に回動させたときに昇降ルーフの採光窓と後側ベッド部材の昇降口とが対向するようにしたから、前側ベッド部材の取り外しによってルーフ開口の開放を大きくし、また、上記採光窓によって車室内をより明るくすることができ、車室内の乗員により大きな解放感を与える上で有利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係わる昇降ルーフ付車両の車体上部の側面図である。
【図2】 同じく車体上部の縦断側面図である。
【図3】 ルーフベッドの斜視図である。
【図4】 ルーフベッドの後部左半分の平面図である。
【図5】 前側のベッド部材の係合構造を示す拡大断面図である。
【図6】 図4のB−B線における拡大断面図である。
【図7】 図4のC−C線における拡大断面図である。
【図8】 図4のD−D線における拡大断面図である。
【図9】 図4のE−E線における拡大断面図である。
【図10】 図4のF−F線における拡大断面図である。
【図11】 図4のG−G線における拡大断面図である。
【図12】 図4のH−H線における拡大断面図である。
【符号の説明】
4 第1のピラー
5 第2のピラー
6 第3のピラー
7 第4のピラー
11 車体ルーフ部
12 ルーフ開口
13 昇降ルーフ
18 採光窓
21 ルーフベッド
22 前側のベッド部材
23 後側のベッド部材
25 係合穴(係合部)
38 昇降口
39 開閉蓋
51 ヒンジ部材
56 ダンパー(保持部材)
66 連絡孔
68 蓋

Claims (4)

  1. 車体ルーフ部に形成したルーフ開口を開閉する昇降ルーフと、該昇降ルーフを上昇させて該ルーフ開口を開放したとき該車体ルーフ部上にルーフベッドが該ルーフ開口を覆うように敷設される車両において、
    上記昇降ルーフは、その後端側を回動中心として上方へ回動するように設けられ、
    上記ルーフベッドは、上記車体ルーフ部上に敷設された状態からその後端側を回動中心として上方へ回動可能に設けられているとともに、該ルーフベッドを上方へ回動した状態で保持する保持部材を備えており、
    上記保持部材は、その一端が上記車体ルーフ部上の上記ルーフ開口外側に、他端が上記ルーフベッドの側縁部にそれぞれ連結され、上記ルーフベッドが上記車体ルーフ部上に敷設された状態のときは前後に横たわり、
    上記ルーフベッドには、車室内から乗員が該ルーフベッド上に昇り降りするための昇降口が形成されているとともに、該昇降口を開閉する開閉蓋が取付けられていることを特徴とする昇降ルーフ付車両のルーフ構造。
  2. 上記昇降ルーフには、採光窓が設けられており、
    上記昇降ルーフを上方へ回動した後に上記保持部材により上記ルーフベッドを上方へ回動した状態で保持したとき、該ルーフベッドの昇降口と昇降ルーフの採光窓とが対向するように設けられている請求項1に記載の昇降ルーフ付車両のルーフ構造。
  3. 前側のベッド部材と後側のベッド部材とを備え、そのうちの後側のベッド部材が上記ルーフベッドとして上記車体ルーフ部に対して昇降可能に取り付けられ、前側のベッド部材は、該車体ルーフ部に設けられた係合部に係脱可能に設けられて、該車体ルーフ部上に取外し可能に載置されている請求項1記載の昇降ルーフ付車両のルーフ構造。
  4. 上記昇降ルーフには、採光窓が設けられており、
    上記昇降ルーフを上方へ回動した後に上記保持部材により後側のベッド部材を上方へ回動した状態で保持したとき、該後側のベッド部材の昇降口と昇降ルーフの採光窓とが対向するように設けられている請求項3に記載の昇降ルーフ付車両のルーフ構造。
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