JP3799638B2 - 導波路型回折格子とその製造方法 - Google Patents

導波路型回折格子とその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コア部に回折格子が形成され、特定の波長の光を遮断する導波路型回折格子と、導波路型回折格子の製造方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、1.55μm帯の信号光に使用される導波路型回折格子として、コアに1μm程度以下の格子ピッチで回折格子が形成された導波路が提案されている (以後、従来例1と呼ぶ)。こうした導波路型回折格子では、回折格子による回折現象におけるBragg波長周辺の光の透過が遮断されるが、遮断された光の殆どは反射されて、コア内を反射直前の信号光の伝搬方向と逆の方向へ進行する。この結果、導波路型回折格子として、Bragg波長周辺の光の遮断を実現する。
【0003】
また、近年、従来の1μm程度以下の格子ピッチの回折格子に代えて、400〜500μmの格子ピッチの回折格子をコアに形成し、遮断した光を反射ではなく、回折格子の周辺でのクラッドで共振させ、クラッド中を伝搬するクラッドモードとし、回折格子の周辺以降のクラッド伝搬で急激に減少させることにより、光の遮断を行う導波路型回折格子が提案されている(A.M.Vengsarkar et al., IOOC-95, PD1-2, pp3-4;以後、従来例2と呼ぶ)。そして、回折格子形成時の露光時間や回折格子の格子ピッチを調整して、遮断光の波長の中心波長や遮断光の波長変化の態様を調節し、光ファイバ増幅器の利得等化などを図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の導波路型回折格子は上記のように構成されるので、以下のような問題点があった。
【0005】
従来例1では、回折格子における反射光が反射位置によっては回折格子中を進行することになるので、多重反射現象が発生し、多重反射によるノイズの発生をさけることができなかった。
【0006】
また、従来例2では、回折格子の作成にあたって、例えば、利得等化などを行うべき光ファイバ増幅器の利得スペクトルが予め判明している必要がある。したがって、利得仕様の異なる光ファイバ増幅器の夫々については、個別に、回折格子形成時のマスク仕様その他の製造条件を最適化しなければならず、回折格子の形成工程を都度変化させる必要があった。
【0007】
本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、光遮断の波長特性を調整して製造可能な、導波路型回折格子を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の導波路型回折格子は、同一の回折格子が同様に形成された導波路を、回折格子部を加工すること無く、加工を施して所望の光遮断の波長特性を得ることが可能な構成を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の導波路型回折格子は、(a)光軸方向に沿って、伝送されるべき光の波長の10〜1000倍の長さの周期で屈折率が変化する回折格子部が形成されたコア部と、(b)コア部の周囲に形成された、屈折率がコア部の屈折率よりも小さなクラッド部と、(c)回折格子部の周囲の前記クラッド部の外表面の少なくとも一部に形成された金属薄膜とを備えることを特徴とする。
【0015】
クラッドモードの光を発生させる共振は、クラッドの外表面における反射率が大きくなるほど強くなる。本発明の導波路型回折格子では、回折格子部の周囲の前記クラッド部の外表面の少なくとも一部に金属薄膜が形成されているので、金属薄膜形成部の反射率が向上しているので、金属薄膜が形成されない場合に比べて、共振が強くなり、遮断の特性が中心波長付近で鋭くなるとともに、遮断波長幅が狭くなる。
【0016】
本発明の導波路型回折格子は、(a)光軸方向に沿って、伝送されるべき光の波長の10〜1000倍の長さの周期で屈折率が変化する回折格子部が形成されたコア部と、(b)コア部の周囲に形成された、屈折率がコア部の屈折率よりも小さなクラッド部と、(c)回折格子部の周囲のクラッド部の周囲の少なくとも一部に配された、クラッド部の屈折率以下の屈折率を有する部材とを備えることを特徴とする。
【0017】
本発明の導波路型回折格子では、回折格子部の周囲のクラッド部の周囲の少なくとも一部に、クラッド部の屈折率以下の屈折率を有する部材を配するので、周囲が空気の場合に比べてクラッド外表面における反射率は低減される。この結果、周囲が空気の場合に比べて共振が弱くなり、遮断の特性が中心波長付近で鈍くなるとともに、遮断波長幅が広くなる。
【0018】
ここで、部材は液体状またはゼリー状であり、この部材を収納する容器を更に備えることにより、本発明の導波路型回折格子を好適に実現できる。
【0019】
本発明の導波路型回折格子は、(a)光軸方向に沿って、伝送されるべき光の波長の10〜1000倍の長さの周期で屈折率が変化する回折格子部が形成されたコア部と、(b)コア部の周囲に形成された、屈折率がコア部の屈折率よりも小さなクラッド部と、(c)回折格子部の周囲の前記クラッド部の周囲の少なくとも一部に配された、外部刺激に応じて屈折率が可逆変化する屈折率可変部材と、(d)外部刺激を屈折率可変部材に付与する外部刺激手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
本発明の導波路型回折格子では、外部刺激を屈折率可変部材に付与する外部刺激手段によって、回折格子部の周囲のクラッド部の周囲の少なくとも一部に配された、外部刺激に応じて屈折率が可逆変化する屈折率可変部材に外部刺激を付与して、屈折率可変部材の屈折率を変化させるので、クラッド部の外表面における反射特性を変化させて、共振の強さを調整することにより、遮断の特性の中心波長付近での鋭さや遮断波長幅を調節することができる。
【0021】
ここで、▲1▼屈折率可変部材として、所定の波長の光照射量に応じて屈折率が可逆的に変化する材料からなる部材とし、外部刺激手段を所定波長の光を発生する可変光量光源としたり、また、▲2▼屈折率可変部材として、温度に応じて屈折率が可逆的に変化する材料からなる部材とし、外部刺激手段を加熱冷却器としたりすることが可能である。
【0022】
また、本発明の導波路型回折格子は、屈折率変化の周期を400μm以上、かつ、500μm以下であるのが好ましい
【0023】
本発明の導波路型回折格子では、第1の周期を400μm以上、かつ、500μm以下としているので、1.55μm帯の信号光に対して、好適にクラッドモード光へのモード変換を行える。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の導波路型回折格子および導波路型回折格子の製造方法の実施の形態を説明する。なお、図面の説明にあたって同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0029】
(第1実施形態)
図1は、本発明の導波路型回折格子の第1実施形態の構成図である。図1に示すように、この導波路型回折格子は、(a)光軸方向に沿って、400〜500μmの周期で屈折率が変化する回折格子101が形成された柱状のコア100と、(b)外径が光軸方向でR1からR2に階段状に変化する、回折格子101の形成部の周囲に形成された、屈折率がコア100の屈折率よりも小さなクラッド部210とを備える。
【0030】
本実施形態の導波路型回折格子では、入射光がコア100を伝搬して回折格子101に到達すると、回折格子101の周囲のクラッド210内に共振によりクラッドモード光が発生する。クラッドモードの共振波長は、クラッド部の厚さに依存し、クラッド部の厚さが厚いとクラッドモードの中心波長は長波長となり、クラッド部の厚さが薄いとクラッドモードの中心波長は短波長となる。
【0031】
そして、本実施形態の導波路型回折格子では、回折格子101が形成された、柱状のコア部の周囲のクラッド部の厚さ=R1の部分で中心波長=λ1の光が共振によってクラッドモード光として発生し、クラッド部の厚さ=R2の部分で中心波長=λ2の光が共振によってクラッドモード光として発生する。
【0032】
クラッドモード光は、共振条件の変化(クラッド210の厚さの変化)や回折格子101の周囲からの更なる進行によって急激に低減する。
【0033】
図2は、本実施形態の導波路型回折格子の透過率の波長依存性を説明するグラフである。なお、図2において、本実施形態の導波路型回折格子の透過率の波長依存性を実線で、クラッド210の外径がR1で略一定の場合の透過率の波長依存性を破線で示している。
【0034】
図2から、本実施形態の導波路型回折格子では、共振が2つの中心波長=λ1、λ2で発生することにより、比較例に比べて遮断波長帯域が広がることが確認される。
【0035】
本実施形態の導波路型回折格子は、以下のように製造される。図3は、本実施形態の導波路型回折格子の製造方法の工程図である。
【0036】
図3に示すように、まず、柱状のコア100とコア100よりも屈折率の低い柱状のクラッド200とを備える光導波路を作成する(図3(a)参照)。次に、コア100の回折格子101を形成すべき部分に紫外干渉光を照射して、コア100に回折格子101を形成する(図3(b)参照)。次いで、広い波長領域を持つモニタ光IMをコア100に入射させるとともに、出射光IOの波長分布をスペクトル分析器800で測定しながら、クラッド200をエッチングする(図3(c)参照)。そして、所望の光の遮断特性となったところで、エッチングを終了して、本実施形態の導波路型回折格子を製造する。
【0037】
(第2実施形態)
図4は、本発明の導波路型回折格子の第2実施形態の構成図である。図4に示すように、この導波路型回折格子は、(a)光軸方向に沿って、400〜500μmの周期で屈折率が変化する回折格子101が形成された柱状のコア100と、(b)外径が光軸方向でR1からR2に連続的に変化する、回折格子101の形成部の周囲に形成された、屈折率がコア100の屈折率よりも小さなクラッド220とを備える。
【0038】
本実施形態の導波路型回折格子では、入射光がコア100を伝搬して回折格子101に到達すると、回折格子101の周囲のクラッド220内に、クラッド220の厚さに応じた共振によりクラッドモード光が発生する。
【0039】
そして、本実施形態の導波路型回折格子では、回折格子101が形成された、柱状のコア部の周囲のクラッド部の厚さがR1〜R2に変化するのに応じて、中心波長がλ1〜λ2の光が共振によってクラッドモード光として発生する。
【0040】
クラッドモード光は、共振条件の変化(クラッド220の厚さの変化)や回折格子101の周囲からの更なる進行によって急激に低減する。
【0041】
図5は、本実施形態の導波路型回折格子の透過率の波長依存性を説明するグラフである。なお、図5において、本実施形態の導波路型回折格子の透過率の波長依存性を実線で、クラッド200の外径がR1略一定の場合の透過率の波長依存性を破線で示している。
【0042】
図5から、本実施形態の導波路型回折格子では、共振が中心波長λ1〜λ2で発生することにより、比較例に比べて遮断波長帯域が広がることが確認される。
【0043】
本実施形態の導波路型回折格子は、以下のように製造される。図6は、本実施形態の導波路型回折格子の製造方法の工程図である。
【0044】
図6に示すように、まず、柱状のコア100とコア100よりも屈折率の低い柱状のクラッド200とを備える光導波路を作成する(図6(a)参照)。次に、コア100の回折格子101を形成すべき部分に紫外干渉光を照射して、コア100に回折格子101を形成する(図6(b)参照)。次いで、広い波長領域を持つモニタ光IMをコア100に入射させるとともに、出射光IOの波長分布をスペクトル分析器800で測定しながら、クラッド200をエッチングする(図6(c)参照)。そして、所望の光の遮断特性となったところで、エッチングを終了して、本実施形態の導波路型回折格子を製造する。
【0045】
(第3実施形態)
図7は、本発明の導波路型回折格子の第3実施形態の構成図である。図7(a)は全体斜視図を、図7(b)は横断面図を示す。図7に示すように、この導波路型回折格子は、(a)光軸方向に沿って、400〜500μmの周期で屈折率が変化する回折格子101が形成された柱状のコア100と、(b)屈折率がコア100の屈折率よりも小さなクラッド200と、(c)回折格子101の周囲のクラッド200の外表面に蒸着によって形成された金属薄膜330とを備える。
【0046】
本実施形態の導波路型回折格子では、入射光がコア100を伝搬して回折格子101に到達すると、回折格子101の周囲のクラッド200内に、クラッド200の厚さに応じた共振によりクラッドモード光が発生する。クラッドモードの光を発生させる共振は、クラッドの外表面における反射率が大きくなるほど強くなる。
【0047】
そして、本実施形態の導波路型回折格子では、回折格子101が形成された、柱状のコア部の周囲のクラッド部の厚さに応じて中心波長がλ1の光が、クラッド200の外表面に金属薄膜330が形成されていない場合に比べて共振が強まってクラッドモード光として発生する。
【0048】
クラッドモード光は、回折格子101の周囲からの更なる進行によって急激に低減する。
【0049】
図8は、本実施形態の導波路型回折格子の透過率の波長依存性を説明するグラフである。なお、図8において、本実施形態の導波路型回折格子の透過率の波長依存性を実線で、金属薄膜330が形成されない比較例の透過率の波長依存性を破線で示している。
【0050】
図8から、本実施形態の導波路型回折格子では、金属薄膜330によって共振が強まることにより、比較例に比べて、共振が強くなり、遮断の特性が中心波長付近で鋭くなるとともに、遮断波長幅が狭くなることが確認される。
【0051】
(第4実施形態)
図9は、本発明の導波路型回折格子の第4実施形態の構成図である。図9(a)は全体斜視図を、図9(b)は横断面図を示す。図9に示すように、この導波路型回折格子は、(a)光軸方向に沿って、400〜500μmの周期で屈折率が変化する回折格子101が形成された柱状のコア100と、(b)屈折率がコア100の屈折率よりも小さなクラッド200と、(c)回折格子101の周囲のクラッド部の周囲に配された、クラッド200の屈折率以下であるとともに空気の屈折率以上の屈折率を有する液状部材341と、(d)液状部材341を収納する容器342とを備える。
【0052】
本実施形態の導波路型回折格子では、入射光がコア100を伝搬して回折格子101に到達すると、回折格子101の周囲のクラッド200内に、クラッド200の厚さに応じた共振によりクラッドモード光が発生する。クラッドモードの光を発生させる共振は、クラッドの外表面における反射率が小さくなるほど弱くなる。
【0053】
そして、本実施形態の導波路型回折格子では、回折格子101が形成された、柱状のコア部の周囲のクラッド部の厚さに応じて中心波長がλ1の光が、クラッド200の外表面に液状部材341が存在しない場合に比べて共振が弱まってクラッドモード光として発生する。
【0054】
クラッドモード光は、回折格子101の周囲からの更なる進行によって急激に低減する。
【0055】
図10は、本実施形態の導波路型回折格子の透過率の波長依存性を説明するグラフである。なお、図10において、本実施形態の導波路型回折格子の透過率の波長依存性を実線で、液状部材341が存在しない比較例の透過率の波長依存性を破線で示している。
【0056】
図10から、本実施形態の導波路型回折格子では、液状部材341によって共振が弱まることにより、比較例に比べて、共振が弱くなり、遮断の特性が中心波長付近で鈍くなるとともに、遮断波長幅が広くなることが確認される。
【0057】
なお、本実施形態では、液状部材341に代えて、ゼリー状部材を採用しても、部材の屈折率がクラッド200の屈折率以下であるとともに空気の屈折率以上という条件を満たす限り、同様の作用効果を奏する。
【0058】
(第5実施形態)
図11は、本発明の導波路型回折格子の第5実施形態の構成図である。図11(a)は全体斜視図を、図11(b)は横断面図を示す。図11に示すように、この導波路型回折格子は、(a)光軸方向に沿って、400〜500μmの周期で屈折率が変化する回折格子101が形成された柱状のコア100と、(b)屈折率がコア100の屈折率よりも小さなクラッド200と、(c)回折格子101の周囲のクラッド部の周囲に配された、所定の波長の光照射量に応じて屈折率が可逆的に変化する材料からなるフォトクロミック化合物からなる屈折率可変部材350と、(d)所定波長の光を発生する可変光量光源450とを備える。
【0059】
本実施形態の導波路型回折格子では、入射光がコア100を伝搬して回折格子101に到達すると、回折格子101の周囲のクラッド200内に、クラッド200の厚さに応じた共振によりクラッドモード光が発生する。クラッドモードの光を発生させる共振は、クラッドの外表面における反射率に応じて変化する。こうした反射率は、屈折率可変部材350の屈折率に依存する。
【0060】
そして、本実施形態の導波路型回折格子では、回折格子101が形成された、柱状のコア部の周囲のクラッド部の厚さに応じて中心波長がλ1の光が、クラッド200の外表面に屈折率可変部材350の屈折率、すなわち、可変光量光源450の発生光量に応じて変化する。なお、図示していないが、可変光量光源450から出力された光は、屈折率可変部材350の露出表面の全面を均一性良く照明する。
【0061】
クラッドモード光は、回折格子101の周囲からの更なる進行によって急激に低減する。
【0062】
図12は、本実施形態の導波路型回折格子の透過率の波長依存性を説明するグラフである。
【0063】
図12から、本実施形態の導波路型回折格子では、屈折率可変部材350の屈折率、すなわち、可変光量光源450の発生光量に応じて共振の強弱が相対的に変化し、遮断の特性が中心波長付近で鋭くなったり鈍くなったりするとともに、遮断波長幅が狭くなったり広くなったりすることが確認される。
【0064】
なお、屈折率可変部材350としては、フルギドが好適に使用できる。
【0065】
(第6実施形態)
図13は、本発明の導波路型回折格子の第6実施形態の構成図である。図13(a)は全体斜視図を、図13(b)は横断面図を示す。図13に示すように、この導波路型回折格子は、(a)光軸方向に沿って、400〜500μmの周期で屈折率が変化する回折格子101が形成された柱状のコア100と、(b)屈折率がコア100の屈折率よりも小さなクラッド200と、(c)回折格子101の周囲のクラッド部の周囲に配された、温度に応じて屈折率が可逆的に変化する材料からなる屈折率可変部材360と、(d)屈折率可変部材360を加熱冷却する加熱冷却器460とを備える。
【0066】
屈折率可変部材360としては、シリコン系熱硬化樹脂、マッチングオイル、またはマッチングゼリーなどを好適に採用することができる。なお、一般に、温度による密度変化の大きさの相違から、温度変化による屈折率変化の効率((屈折率変化)/(温度変化))は、固体よりゼリー、また、ゼリーより液体の方が大きくなる。
【0067】
本実施形態の導波路型回折格子では、入射光がコア100を伝搬して回折格子101に到達すると、回折格子101の周囲のクラッド200内に、クラッド200の厚さに応じた共振によりクラッドモード光が発生する。クラッドモードの光を発生させる共振は、クラッドの外表面における反射率に応じて変化する。こうした反射率は、屈折率可変部材360の屈折率に依存する。
【0068】
そして、本実施形態の導波路型回折格子では、回折格子101が形成された、柱状のコア部の周囲のクラッド部の厚さに応じて中心波長がλ1の光が、クラッド200の外表面に屈折率可変部材360の屈折率、すなわち、屈折率可変部材360の屈折率の温度に応じて変化する。
【0069】
クラッドモード光は、回折格子101の周囲からの更なる進行によって急激に低減する。
【0070】
図14は、本実施形態の導波路型回折格子の透過率の波長依存性を説明するグラフである。
【0071】
図14から、本実施形態の導波路型回折格子では、屈折率可変部材360の屈折率、すなわち、加熱冷却器460によって設定された屈折率可変部材360の温度に応じて共振の強弱が相対的に変化し、遮断の特性が中心波長付近で鋭くなったり鈍くなったりするとともに、遮断波長幅が狭くなったり広くなったりすることが確認される。
【0072】
なお、加熱冷却器460としては、ペルチェ素子を備えた加熱冷却器が好適に使用できる。
【0073】
【発明の効果】
以上、詳細に説明した通り、本発明の導波路型回折格子によれば、コア部に回折格子を形成後、回折格子以外の加工や部材の付加などにより、反射成分を低減するとともに、所望の透過特性を実現した導波路型回折格子を得ることができるので、一挙に形成した回折格子を使用して光遮断の波長特性を調整して製造可能な、導波路型回折格子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の導波路型回折格子の構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態の導波路型回折格子の透過特性を示すグラフである。
【図3】本発明の第1実施形態の導波路型回折格子の製造工程図である。
【図4】本発明の第2実施形態の導波路型回折格子の構成図である。
【図5】本発明の第2実施形態の導波路型回折格子の透過特性を示すグラフである。
【図6】本発明の第2実施形態の導波路型回折格子の製造工程図である。
【図7】本発明の第3実施形態の導波路型回折格子の構成図である。
【図8】本発明の第3実施形態の導波路型回折格子の透過特性を示すグラフである。
【図9】本発明の第4実施形態の導波路型回折格子の構成図である。
【図10】本発明の第4実施形態の導波路型回折格子の透過特性を示すグラフである。
【図11】本発明の第5実施形態の導波路型回折格子の構成図である。
【図12】本発明の第5実施形態の導波路型回折格子の透過特性を示すグラフである。
【図13】本発明の第6実施形態の導波路型回折格子の構成図である。
【図14】本発明の第6実施形態の導波路型回折格子の透過特性を示すグラフである。
【符号の説明】
100…コア、101…回折格子、200,210,220…クラッド、330…金属薄膜、341…部材、342…容器、350,360…屈折率可変部材、450…光源、460…加熱冷却器、800…光検出器。

Claims (5)

  1. 光軸方向に沿って、伝送されるべき光の波長の10〜1000倍の長さの周期で屈折率が変化する回折格子部が形成されたコア部と、
    前記コア部の周囲に形成された、屈折率が前記コア部の屈折率よりも小さなクラッド部と、
    前記回折格子部の周囲の前記クラッド部の周囲の少なくとも一部に配された、前記クラッド部の屈折率以下の屈折率を有する液体状またはゼリー状の部材と、
    前記部材を収納する容器と、
    を備えることを特徴とする導波路型回折格子。
  2. 光軸方向に沿って、伝送されるべき光の波長の10〜1000倍の長さの周期で屈折率が変化する回折格子部が形成されたコア部と、
    前記コア部の周囲に形成された、屈折率が前記コア部の屈折率よりも小さなクラッド部と、
    前記回折格子部の周囲の前記クラッド部の周囲の少なくとも一部に配された、外部刺激に応じて屈折率が可逆変化する屈折率可変部材と、
    前記外部刺激を前記屈折率可変部材に付与する外部刺激手段と、
    を備えることを特徴とする導波路型回折格子。
  3. 前記外部刺激は所定波長の光の照射光量であり、前記外部刺激手段は前記所定波長の光を発生する可変光量光源である、ことを特徴とする請求項記載の導波路型回折格子。
  4. 前記外部刺激は温度であり、前記外部刺激手段は加熱冷却器である、ことを特徴とする請求項記載の導波路型回折格子。
  5. 前記周期は400μm以上、かつ、500μm以下である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の導波路型回折格子。
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