JP3799152B2 - 錘部を有する樹脂成形釣具及びその製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、浮子、擬似餌等のように主として水中又は水上に於いて用いられる釣具であって合成樹脂にて成形された樹脂成形釣具及びその製造方法に関し、更に詳しくは、釣具の所定部分の比重を他の部分よりも高くして浮力調整又は方向性の調整等がなされた錘部を有する樹脂成形釣具及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、主として水中又は水上に於いて用いられ、且つ合成樹脂にて成形された釣具であって所定部分の比重を他の部分よりも高くして浮力調整又は水平若しくは垂直方向等の方向性の調整等が行われた錘部を有する樹脂成形釣具としては、種々の形状のものが知られている。
【0003】
この種の樹脂成形釣具として浮子を例示すると、図2に示すように、浮子20を構成する基本部材であるボディ11を形成するに際して、合成樹脂を用いて上下略対称の中空状の成形体12,12を一対成形し、該成形体12,12を接合することによって合成樹脂製のボディ11が形成される。
【0004】
該ボディ11の表面に色彩等の装飾が適宜施されて釣具としての浮子20が完成するのであるが、この種の浮子20には、例えば、ボディ11の内部に錘部17が設けられている。
【0005】
かかる錘部17は、成形体12,12を接合する際にその下方の適位置に鉛等の錘17を接着剤を用いて固定する等してボディ11の所定部分に錘部17が設けられ、該錘部17によって浮子20の所定部分の比重が他の部分よりも高くなり、浮力調整等がなされる。
【0006】
また、この種の樹脂成形釣具の他例として烏賊釣用擬似餌30を例示すると、図3に示すように、例えば海老に似せたボディ11を一体成形し(一つの成形体でボディが形成される)、該ボディ11の表面に錘17を固定してボディ11の所定部分に錘部17が設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように従来のこの種の樹脂成形釣具は何れも合成樹脂製のボディを成形した後に別体の錘を固定して錘部を設けるものであるが、かかる別体の錘は、鋳造にて形成されているので、各錘の重さにばらつきを生じ易く、従って、出来上がった樹脂成形釣具の精度が劣るという問題点があった。
【0008】
さらに、同一のボディであっても、錘の重さを変えることにより異なる釣具が製造されるが、別体の錘を固定するものであるため、製造したい重さの錘を予め段階的に複数準備し又はその都度製造しなければならないという欠点があった。また、別体の錘を固定するのは手作業であるため、製造工程が煩雑であるという問題点もあった。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、重さ精度(製品精度)が高く、しかも、種々の重さの錘部を極めて容易に設けることができる錘部を有する樹脂成形釣具の製造方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その課題を解決するための手段としては、成形金型内に比重の異なる2種類の樹脂材料を別々のゲートから流し込み、該比重の高い樹脂材料をキャビティの所定部分に集約して錘部を形成して樹脂成形釣具を製造することにある。
該比重の高い樹脂材料としては、例えば、金属粉粒の混入された樹脂材料が好ましい。
【0012】
上記構成からなる錘部を有する樹脂成形釣具によれば、ボディ2と錘部3とが比重の異なる2種類の合成樹脂材料にて一体的に成形されて構成されているので、いわゆる2色成形によってボディ2の成形時に錘部3を設けることができる。
【0013】
即ち、成形金型内に比重の異なる2種類の樹脂材料を別々のゲートから流し込み、該比重の高い樹脂材料をキャビティの所定部分(錘部に対応するキャビティ部分)に集約することによって錘部3を形成することができるので、従来のように、ボディの成形後に別体の錘を固定する必要がない。
【0014】
このように樹脂成形にて錘部を設けると、従来のように鋳物製の別体の錘を設ける場合に比して、製品精度が高く、即ち、錘部の重さにばらつきを生じ難く、従って、精度の高い製品を提供することができる。
【0015】
また、比重の高い合成樹脂材料によって錘部3が形成されるので、該比重の高い合成樹脂材料の量を調整するだけで種々の重さの錘部を形成することができる。
尚、比重の高い合成樹脂材料として、金属粉粒の混入された樹脂を用いれば、2種類の合成樹脂材料の比重差を簡単に大きくすることができるという利点がある。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る錘部を有する樹脂成形釣具及びその製造方法について適宜図面を参照しつつ説明する。
【0017】
図1に於いて、1は、錘部を有する樹脂成形釣具としての浮子を示し、該浮子1は、基本部材である合成樹脂製のボディ2に錘部3が設けられて構成されている。
【0018】
前記ボディ2は、側面略楕円形状の1つの成形体5からなり、該成形体5は、比重の異なる2種類の合成樹脂材料によって一体的に成形されている。
該成形体5の所定部分には、比重の高い合成樹脂材料が集約されて錘部3とされている。
即ち、成形時に比重の高い合成樹脂材料が集約されることにより成形体5の所定部分は他の部分よりも比重が高くなり、その所定部分が錘部3を構成する。
【0019】
比重の異なる2種類の合成樹脂材料としては、ボディ2に適する強度を有する樹脂材料であって、一方の樹脂材料が、他方の樹脂材料よりも比重の高いものが用いられる。
【0020】
具体的には、一方の合成樹脂材料としては、例えば、従来より釣具のボディに使用されている合成樹脂材料、例えば、ポリオレフィン、ポリウレタン等の汎用されている(従来この種の樹脂成形釣具で用いられている)樹脂材料が挙げられ、他方の合成樹脂材料(比重の高い合成樹脂材料)としては、例えば、前記汎用性の合成樹脂材料にタングステン、鉛、鉄等の比較的比重の高い金属製の粉粒が混入された樹脂材料が挙げられる。
【0021】
上記構成からなる錘部を有する樹脂成形釣具の製造方法について説明する。
本発明に係る錘部を有する樹脂成形釣具は、いわゆる2色成形機を用いて製造することができる。
成形金型は、成形後にボディ2(成形体5)となるキャビティと成形後に錘部3となるキャビティとが連続的に型取られた成形金型に、両キャビティにそれぞれ異なる樹脂材料を流し込むべく2カ所のゲートが設けられている。
【0022】
該2カ所のゲートのうち、錘部のキャビティに対応するゲートから比重の高い合成樹脂材料を射出し、且つボディのキャビティに対応するゲートから比重の高い合成樹脂材料に比べて比重の低い合成樹脂材料を射出し、成形金型内に樹脂材料を殆ど同時に流し込む。
【0023】
そして、成形金型を開けることにより、錘部3が一体的に形成されたボディ2(成形体5)が成形されることとなる。
【0024】
その後、該ボディ2の表面に色等の装飾を施すことにより、成形樹脂釣具として浮子1が製造される。
【0025】
このように本発明に係る成形樹脂釣具の製造方法によれば、合成樹脂からなるボディ2を成形する工程に於いて錘部3を一体的に設けることができるので、錘を固着する製造工程を省略でき、製造の簡素化が図られることとなる。
【0026】
さらに、錘部3は、樹脂成形にて形成されるので、各樹脂成形釣具の錘部の重さの誤差を生じ難い。
即ち、樹脂成形によれば、比重の高い樹脂材料を確実に一定量射出してボディ2を成形することができ、従来の鋳物製の錘を固着する場合に比して、錘部の精度が高い樹脂成形釣具を製造することができる。
【0027】
また、比重の高い合成樹脂材料の量及び/又は比重を高い合成樹脂の種類を適宜調整することにより、重さの異なる錘部を有する樹脂成形釣具を製造できるので、簡易に且つ安価に種々の樹脂成形釣具を製造することができるという利点がある。
特に、比重の高い合成樹脂材料の量は、微妙に調節することができるので、微妙に錘部の重さが異なる種々の樹脂成形釣具を製造することができる。
【0028】
尚、上記実施形態に於いて、樹脂成形釣具として浮子を例示したが、必ずしも樹脂成形釣具は浮子に限られず、例えば、烏賊釣用擬似餌等であってもよい。
【0029】
また、上記実施形態に於いて、樹脂成形釣具のボディは、1つの成形体から構成されているが、必ずしもボディは1つの成形体から構成されている場合に限定されず、2つ以上の成形体にてボディが構成されていてもよく、又3つ以上の成形体を接着することによりボディが構成されていてもよい。
【0030】
さらに、上記実施形態に於いて、樹脂成形釣具の製造方法として、ボディ及び錘部を成形する際に射出成形を例示したが、必ずしも成形方法は射出成形に限定されるものではない。
【0031】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る錘部を有する樹脂成形釣具の製造方法によれば、ボディと錘部とが比重の異なる2種類の合成樹脂材料にて一体的に成形されて構成されるので、錘部の重さ誤差が生じ難く、精度の高い樹脂成形釣具を提供することができる。
【0032】
また、比重の高い合成樹脂材料によって錘部が形成されるので、該比重の高い合成樹脂材料の量を調整するだけで種々の重さの錘部を形成することができる。かかる比重の高い合成樹脂材料として、金属粉粒の混入された樹脂を用いれば既存の成形機で支障なく成形でき、又、2種類の合成樹脂材料の比重差を容易に大きくすることができるという利点がある。
さらに、ボディの成形後に別体の錘を固定する必要がないので、錘を固定するという作業が不要となり、製造工程を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る錘部を有する樹脂成形釣具(浮子)の一実施形態を示す縦断面図。
【図2】従来の錘部を有する樹脂成形釣具(浮子)を示す縦断面図。
【図3】従来の錘部を有する樹脂成形釣具(烏賊釣用擬似餌)を示す側面図。
【符号の説明】
2…ボディ、3…錘部
Claims (2)
- 側面略楕円形状のボディ(2)を成形するためのキャビティと、該ボディ(2)の尖端部に錘部(3)を成形するためのキャビティとが連続的に型取られ、且つ各キャビティに対応してゲートが設けられた成形金型内に、ボディ(2)のキャビティに対応するゲートに樹脂材料を流し込むと同時に、該樹脂材料よりも比重の高い樹脂材料を、錘部(3)のキャビティに対応するゲートに流し込むことを特徴とする錘部を有する樹脂成形釣具の製造方法。
- 前記比重の高い樹脂材料は、樹脂材料に金属粉粒を混入したことを特徴とする請求項1に記載の錘部を有する樹脂成形釣具の製造方法。
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- 1997-12-24 JP JP37029297A patent/JP3799152B2/ja not_active Expired - Fee Related
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