JP3798891B2 - 不活性ガス系消火設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、消火剤貯蔵容器内に貯蔵されている不活性ガス系消火剤を消火対象区画内に放出し、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることによって消火するようにした不活性ガス系消火設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、消火剤貯蔵容器内に貯蔵されているガス系消火剤を消火対象区画内に放出し、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることによって消火するようにしたガス系消火設備として、消火剤に二酸化炭素、ハロンガス、窒素ガス等のガス系消火剤を使用するようにしたものが実用化されている。
【0003】
ところで、近年になって、オゾン層の破壊に関する問題が世界的な規模で提起され、ハロンガス等のハロゲン化炭化水素成分を含有する消火剤については、1994年1月に生産中止となり、事実上使用することができなくなった。
【0004】
一方、二酸化炭素を消火剤として使用する消火設備については、消火時の消火対象区画内の二酸化炭素の設計濃度を、通常、35%程度に設定しており、このため、万一消火対象区画内に人が存在していた場合、二酸化炭素の毒性(麻酔性)により人命に係わる事態が発生するおそれがある等の問題があった。
【0005】
この問題点に対処し、消火対象区画内に人が存在していても、消火剤によって人命に係わる事態が発生することがないように、窒素ガス、アルゴン等の希ガス、オゾン層を破壊しないパーフルオロアルカン(パーフルオロブタン(C4F10))、ハイドロジェノフルオロアルカン(トリフルオロメタン(CHF3)、へプタフルオロプロパン(C3HF7)又はペンタフルオロエタン(C2HF5))、ハイドロジェノフルオロハロゲノアルカン(アイオドトリフルオロメタン(CF3I))等のフッ素系ガスをそれぞれ単独で、あるいはこれらを所定の割合で混合した混合ガス(二酸化炭素等の他のガスを混合する場合を含む。)を消火剤(本明細書において、これらの消火剤を総称して「不活性ガス系消火剤」といい、この不活性ガス系消火剤を使用する消火設備を「不活性ガス系消火設備」という。)として使用する消火設備が提案されている。
【0006】
ところで、二酸化炭素を消火剤として使用する消火設備の場合、消火対象区画内に人が存在しないことが前提となっているため、消火対象区画内の消火剤の濃度を自由に設定することができ、このため、例えば、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度の2倍以上に設定することが可能であるのに対して、上記の不活性ガス系消火剤を使用する消火設備においては、消火対象区画内に人が存在することが前提となっていたり、人が存在する可能性があるため、消火対象区画内の消火剤の濃度の設定に制約等があり(消火剤の濃度を必要以上に高くすると、人の健康に係わる事態が発生するおそれがある。)、通常は、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度の1.2〜1.4倍程度に設定するようにしていた。
【0007】
そして、不活性ガス系消火剤を使用する消火設備においては、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度の1.2〜1.4倍程度にすることができる所定量の消火剤を、窒素ガスやアルゴン等の希ガス等の場合には、1分以内に消火対象区画内への放出がほぼ完了するように、また、フッ素系ガスの場合には、フッ化水素等の発生を抑制するため、10秒以内に消火対象区画内への放出がほぼ完了するように、消火設備を設計するようにしている。
【0008】
このため、窒素ガスやアルゴン等の希ガス等の場合には、通常、2分程度で、また、フッ素系ガスの場合には、通常、20秒程度で、消火剤の消火対象区画内への放出が停止されることとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常、消火対象区画に放出された不活性ガス系消火剤は、消火対象区画に形成された開口部のほか、避圧ダンパや隙間等を介して外部に漏洩し、空気と置換されることとなるため、消火対象区画内の消火剤の濃度が徐々に低下するとともに、消火剤と空気の比重差により、消火対象区画内の消火剤の濃度が不均一となり、消火対象区画内の消火剤の濃度が部分的に、そしてさらには全体が消炎濃度以下に低下することとなる。
【0010】
ところで、消火対象区画内の消火剤の濃度が消炎濃度以下に低下しても、この段階で火災が完全に消火されていれば何等問題はないが、可燃物の深部にまで燃焼が及び燻焼している場合には、消火対象区画内の消火剤の濃度が、部分的にでも消炎濃度以下に低下すると、その箇所から再発火するおそれがあるという問題があった。
【0011】
本発明は、上記従来の不活性ガス系消火設備の有する問題点に鑑み、簡易な設備構造により、長時間に亘って消火対象区画内の消火剤の濃度を所定の消炎濃度以上に維持することができるとともに、消火対象区画内の消火剤の濃度を均一にすることができ、これにより、燻焼による再発火を確実に防止することができるようにした不活性ガス系消火設備を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の不活性ガス系消火設備は、消火剤貯蔵容器内に貯蔵されている不活性ガス系消火剤を消火対象区画内に放出し、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることによって消火するようにした不活性ガス系消火設備において、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画内に放出した後、消火剤を消火剤の比重が空気の比重より小さい場合には、消火対象区画の下部に配設した噴射ヘッドを使用し、消火剤の比重が空気の比重より大きい場合には、消火対象区画内の上部に配設した噴射ヘッドを使用して消火対象区画内に追加放出するとともに、該追加放出した消火剤によって、消火対象区画内を撹拌して消火剤の濃度を均一化する消火剤の追加放出手段を設置し、所定時間に亘って消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に維持するようにしたことを特徴とする。
【0013】
この不活性ガス系消火設備は、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画内に放出した後、消火剤の追加放出手段により、消火剤を消火対象区画内に追加放出し、この追加放出した消火剤によって、消火対象区画内を撹拌して消火剤の濃度を均一化することにより、所定時間(通常、10〜30分、必要に応じて、30分以上)に亘って消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に維持することができる。
そして、特に、消火剤を消火剤の比重が空気の比重より小さい場合には、消火対象区画の下部に配設した噴射ヘッドを使用し、消火剤の比重が空気の比重より大きい場合には、消火対象区画内の上部に配設した噴射ヘッドを使用して消火対象区画内に追加放出することにより、追加放出する消火剤による消火対象区画内の撹拌が促進され、消火剤の濃度を効率的に均一化することができる。
【0014】
この場合において、消火対象区画から漏洩等により減少する量に相当する量の消火剤を消火対象区画内に追加放出するように構成することができる。
【0015】
これにより、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に確実に維持することができる。
【0016】
また、消火剤の追加放出手段により、消火剤を少量ずつ継続して消火対象区画内に追加放出するように構成することができる。
【0017】
これにより、簡易な設備構造により、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に安定して維持することができる。
【0018】
また、消火剤の追加放出手段により、消火剤を間欠的に消火対象区画内に追加放出するように構成することができる。
【0019】
これにより、消火対象区画内に追加放出する消火剤の単位時間当たりの流量を増加させることができ、このため、追加放出する消火剤による消火対象区画内の撹拌が促進され、消火剤の濃度を効率的に均一化することができる。
【0020】
また、消火対象区画内の消火剤の濃度を検知する消火剤濃度検知手段を設置し、該消火剤濃度検知手段の出力信号により消火剤の追加放出手段を制御するように構成することができる。
【0021】
これにより、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に正確に維持することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の不活性ガス系消火設備の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1に、本発明の不活性ガス系消火設備の第1実施例を示す。
本実施例は、2つの消火対象区画6−1,6−2を有する場合の不活性ガス系消火設備を示したものである。
この不活性ガス系消火設備は、不活性ガス系消火剤として、例えば、窒素ガスを使用し、これを加圧して高圧ガス容器に充填した状態で消火設備内に保管することにより、消火剤貯蔵容器として利用するようにしたものである。
この不活性ガス系消火設備は、多数の消火剤貯蔵容器1−1,・・・,1−1,1−2,・・・,1−2を備え、各消火剤貯蔵容器には、容器弁2を介して連結管3を接続し、さらに連結管3を集合管4に接続し、この集合管4を各消火対象区画6−1,6−2まで延設した主配管5−1,5−2に接続する。
なお、この容器弁2には、後述する放出側の消火剤のガス圧を定圧ガス源のガス圧によって規制するようにした制圧弁を使用することもできる。
また、各消火剤貯蔵容器には、圧力計を取り付けることにより、消火剤貯蔵容器内の消火剤のガス圧を管理することができるようにしている。
主配管5−1,5−2には、選択弁9−1,9−2を配設し、消火対象区画6−1,6−2に選択的に消火剤を送るようにする。
消火対象区画6−1,6−2まで延設した主配管5−1,5−2を、消火対象区画6−1,6−2内の適所に複数個配設した噴射ヘッド7a,7b,7c,7dに接続する。
なお、本実施例において、消火対象区画6−1は、立体駐車場を示し、この場合、立体駐車場の上下階に亘って噴射ヘッドを配設するようにしている。
【0024】
ところで、通常、各消火対象区画6−1,6−2は、その容積が異なるため、当然、消火するのに必要となる消火剤の量も異なる。
このため、主配管5−1,5−2の口径を各消火対象区画6−1,6−2の容積に応じて異ならせるほか、火災の際、消火対象となる消火対象区画6−1,6−2に対応した本数の消火剤貯蔵容器が開放されるように不活性ガス系消火設備を構成する。
【0025】
ここで、開放すべき消火剤貯蔵容器の本数を、消火対象区画6−1が全部、消火対象区画6−2が4本に設定する場合について説明する。
図中、11−1,11−2は、起動用ガス容器(通常、二酸化炭素、窒素ガス等を充填)、12−1,12−2は、起動用ガス容器開放用の操作弁である。
また、起動用ガス管路13−1,13−2には、その適宜位置に、不還弁14−1,14−2,14−Aを配設するようにする。
【0026】
さらに、この不活性ガス系消火設備には、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画内に放出した後、消火剤を消火対象区画内に追加放出するとともに、追加放出した消火剤によって、消火対象区画内を撹拌して消火剤の濃度を均一化する消火剤の追加放出手段Aを設置するようにしている。
この消火剤の追加放出手段Aは、窒素ガスを使用し、これを加圧して高圧ガス容器に充填した状態で消火設備内に保管することにより、追加消火剤貯蔵容器1A−1,1A−2として利用するようにしたものである。
各追加消火剤貯蔵容器には、容器弁2Aを介して、オリフィス3aを配設した連結管3Aを接続し、さらに連結管3Aを集合管4Aに接続し、この集合管4Aを各消火対象区画6−1,6−2まで延設した主配管5A−1,5A−2に接続する。
なお、この容器弁2には、後述する放出側の消火剤のガス圧を定圧ガス源のガス圧によって規制するようにした制圧弁を使用することもでき、この場合は、連結管3Aに配設したオリフィス3aを省略することができる。
また、各追加消火剤貯蔵容器には、圧力計を取り付けることにより、追加消火剤貯蔵容器内の消火剤のガス圧を管理することができるようにしている。
主配管5A−1,5A−2には、選択弁9A−1,9A−2を配設し、消火対象区画6−1,6−2に選択的に消火剤を送るようにする。
消火対象区画6−1,6−2まで延設した主配管5A−1,5A−2を、消火対象区画6−1,6−2内の適所に配設した噴射ヘッド7A,7Bに接続する。
ここで、本実施例のように、消火剤(窒素ガス)の比重が空気の比重より小さい場合には、消火対象区画6−1内の下部に配設した噴射ヘッド7Bを使用し、これに対して、消火剤の比重が空気の比重より大きい場合には、消火対象区画6−1内の上部に配設した噴射ヘッド7Aを使用することとする。これにより、追加放出する消火剤による消火対象区画内の撹拌が促進され、消火剤の濃度を効率的に均一化することができる。
【0027】
また、各消火対象区画6−1,6−2は、その容積が異なるため、当然、追加放出するのに必要となる消火剤の量も異なる。
このため、主配管5A−1,5A−2の口径を各消火対象区画6−1,6−2の容積に応じて異ならせるほか、火災の際、消火対象となる消火対象区画6−1,6−2に対応した本数(本実施例においては、消火対象区画6−1が2本、消火対象区画6−2が1本)の追加消火剤貯蔵容器が開放されるように追加放出手段Aを構成する。
【0028】
また、起動用ガス管路13A−1,13A−2には、その適宜位置に、不還弁14A−1,14A−2,14Aを配設するようにする。
【0029】
なお、これらの部材の末尾の数字1,2は、消火対象区画の末尾の数字1,2にそれぞれ対応している。
【0030】
次に、この不活性ガス系消火設備の火災の際の動作について説明する。
いま、消火対象区画6−1に火災が発生したとすれば、火災発見者がこの消火対象区画6−1に対応する押釦(手動操作の場合)を操作すると、電気信号が起動用ガス容器開放用の操作弁12−1に送られ、操作弁12−1が動作して起動用ガス容器11−1が開放される。
起動用ガス容器11−1が開放されることにより放出された起動用ガスは、選択弁9−1を開放するとともに、不還弁14−1及び14−Aを通過して消火剤貯蔵容器の容器弁2をすべて開放する。
このとき、起動用ガスは、不還弁14−2を通過することができないため、選択弁9−2は開放されない。
これにより、開放された消火剤貯蔵容器から消火剤が、容器弁2、連結管3、集合管4、選択弁9−1、主配管5−1及び噴射ヘッド7a,7b,7c,7dを介して、消火対象区画6−1内に放出される。
【0031】
このようにして、消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画6−1内に放出した後、消火剤を消火対象区画6−1内に追加放出するようにするため、起動用ガス容器11−1が開放されることにより放出された起動用ガスは、選択弁9−1に加えて、選択弁9A−1を開放するとともに、不還弁14A−1及び14Aを通過して追加消火剤貯蔵容器の容器弁2Aをすべて開放する。
このとき、起動用ガスは、不還弁14A−2を通過することができないため、選択弁9A−2は開放されない。
これにより、開放された追加消火剤貯蔵容器から消火剤が、容器弁2A、連結管3A、オリフィス3a,集合管4A、選択弁9A−1、主配管5A−1及び噴射ヘッド7Bを介して、消火対象区画6−1内に追加放出される。
【0032】
このようにして、消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画6−1内に放出した後、消火剤の追加放出手段Aにより、消火対象区画6−1から消火剤を、連結管3Aに配設したオリフィス3aにより放出量を調節して、少量ずつ継続して消火対象区画6−1内に追加放出し、この追加放出した消火剤によって、消火対象区画6−1内を撹拌して消火剤の濃度を均一化することにより、所定時間(通常、10〜30分、必要に応じて、30分以上)に亘って消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に安定して維持することができる。
この場合、消火対象区画6−1から漏洩等により減少する量に相当する量の消火剤を消火対象区画6−1内に追加放出するように構成することにより、消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に確実に維持することができる。
【0033】
また、消火対象区画6−2に火災が発生した場合にも、消火対象区画6−1に火災が発生した場合と同様(ただし、開放される消火剤貯蔵容器及び追加消火剤貯蔵容器の本数は異なる。)に、消火対象区画6−2内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画6−2内に放出した後、消火剤の追加放出手段Aにより消火剤を、好ましくは、消火対象区画6−2から漏洩等により減少する量に相当する量、連結管3Aに配設したオリフィス3aにより放出量を調節して、少量ずつ継続して消火対象区画内に追加放出し、この追加放出した消火剤によって、消火対象区画6−2内を撹拌して消火剤の濃度を均一化することにより、所定時間(通常、10〜30分、必要に応じて、30分以上)に亘って消火対象区画6−2内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に安定して維持することができる。
【0034】
図2に、本発明の不活性ガス系消火設備の第2実施例を示す。
本実施例は、3つの消火対象区画6−1,6−2,6−3を有する場合の不活性ガス系消火設備を示したものである。
この不活性ガス系消火設備は、不活性ガス系消火剤として、例えば、窒素ガスを使用し、これを加圧して高圧ガス容器に充填した状態で消火設備内に保管することにより、消火剤貯蔵容器として利用するようにしたものである。
この不活性ガス系消火設備は、多数の消火剤貯蔵容器1−1,・・・,1−1,1−2,1−3,1−3を備え、各消火剤貯蔵容器には、容器弁2を介して連結管3を接続し、さらに連結管3を集合管4に接続し、この集合管4を各消火対象区画6−1,6−2,6−3まで延設した主配管5−1,5−2,5−3に接続する。
なお、この容器弁2には、後述する放出側の消火剤のガス圧を定圧ガス源のガス圧によって規制するようにした制圧弁を使用することもできる。
また、各消火剤貯蔵容器には、圧力計を取り付けることにより、消火剤貯蔵容器内の消火剤のガス圧を管理することができるようにしている。
主配管5−1,5−2,5−3には、選択弁9−1,9−2,9−3を配設し、消火対象区画6−1,6−2,6−3に選択的に消火剤を送るようにする。
消火対象区画6−1,6−2,6−3まで延設した主配管5−1,5−2,5−3を、消火対象区画6−1,6−2,6−3内の適所に複数個配設した噴射ヘッド(図示省略)に接続する。
【0035】
ところで、本実施例においても、各消火対象区画6−1,6−2,6−3は、その容積が異なるため、当然、消火するのに必要となる消火剤の量も異なる。
このため、主配管5−1,5−2,5−3の口径を各消火対象区画6−1,6−2,6−3の容積に応じて異ならせるほか、火災の際、消火対象となる消火対象区画6−1,6−2,6−3に対応した本数の消火剤貯蔵容器が開放されるように不活性ガス系消火設備を構成する。
【0036】
ここで、開放すべき消火剤貯蔵容器の本数を、消火対象区画6−1が全部、消火対象区画6−2が4本、消火対象区画6−3が2本に設定する場合について説明する。
図中、11−1,11−2,11−3は、起動用ガス容器(通常、二酸化炭素、窒素ガス等を充填)、12−1,12−2,12−3は、起動用ガス容器開放用の操作弁である。
また、起動用ガス管路13−1,13−2,13−3には、その適宜位置に、不還弁14−1,14−2,14−3,14−A,14−Bを配設するようにする。
【0037】
さらに、この不活性ガス系消火設備には、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画内に放出した後、消火剤を消火対象区画内に追加放出するとともに、追加放出した消火剤によって、消火対象区画内を撹拌して消火剤の濃度を均一化する消火剤の追加放出手段Aを設置するようにしている。
本実施例において、この消火剤の追加放出手段Aは、適宜の消火剤貯蔵容器1−1,1−2,1−3を利用し、この消火剤貯蔵容器1−1,1−2,1−3には、連結管3にオリフィス3aを配設した構成するようにする。
【0038】
また、各消火対象区画6−1,6−2,6−3は、その容積が異なるため、当然、追加放出するのに必要となる消火剤の量も異なる。
このため、火災の際、消火対象となる消火対象区画6−1,6−2に対応した本数(本実施例においては、消火対象区画6−1が3本、消火対象区画6−2が2本、消火対象区画6−3が1本)の消火剤貯蔵容器が追加放出の対象となるように追加放出手段Aを構成する。
【0039】
なお、これらの部材の末尾の数字1,2,3は、消火対象区画の末尾の数字1,2,3にそれぞれ対応している。
【0040】
次に、この不活性ガス系消火設備の火災の際の動作について説明する。
いま、消火対象区画6−1に火災が発生したとすれば、火災発見者がこの消火対象区画6−1に対応する押釦(手動操作の場合)を操作すると、電気信号が起動用ガス容器開放用の操作弁12−1に送られ、操作弁12−1が動作して起動用ガス容器11−1が開放される。
起動用ガス容器11−1が開放されることにより放出された起動用ガスは、選択弁9−1を開放するとともに、不還弁14−1,14−A及び14−Bを通過して消火剤貯蔵容器の容器弁2をすべて開放する。
このとき、起動用ガスは、不還弁14−2,14−3を通過することができないため、選択弁9−2,9−3は開放されない。
これにより、開放された消火剤貯蔵容器から消火剤が、容器弁2、連結管3、集合管4、選択弁9−1、主配管5−1及び噴射ヘッドを介して、消火対象区画6−1内に放出される。
【0041】
このようにして、消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画6−1内に放出した後、消火剤を消火対象区画6−1内に追加放出するようにするため、本実施例においては、連結管3にオリフィス3aを配設した消火剤貯蔵容器1−1,1−2,1−3の消火剤の放出量が、オリフィス3aにより調節(制限)されるため、これにより、少量ずつ継続して放出される消火剤を、集合管4、選択弁9−1、主配管5−1及び噴射ヘッドを介して、消火対象区画6−1内に追加放出するようにする。
【0042】
このようにして、消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画6−1内に放出した後、消火剤の追加放出手段Aにより消火剤を、連結管3に配設したオリフィス3aにより放出量を調節して、少量ずつ継続して消火対象区画6−1内に追加放出し、この追加放出した消火剤によって、消火対象区画6−1内を撹拌して消火剤の濃度を均一化することにより、所定時間(通常、10〜30分、必要に応じて、30分以上)に亘って消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に安定して維持することができる。
この場合、消火対象区画6−1から漏洩等により減少する量に相当する量の消火剤を消火対象区画6−1内に追加放出するように構成することにより、消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に確実に維持することができる。
【0043】
また、消火対象4画6−2又は消火対象区画6−3に火災が発生した場合にも、消火対象区画6−1に火災が発生した場合と同様(ただし、開放される消火剤貯蔵容器及び追加放出の対象となる消火剤貯蔵容器の本数は異なる。)に、消火対象区画6−2又は消火対象区画6−3内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画6−2又は消火対象区画6−3内に放出した後、消火剤の追加放出手段Aにより消火剤を、好ましくは、消火対象区画6−2又は消火対象区画6−3から漏洩等により減少する量に相当する量、連結管3に配設したオリフィス3aにより放出量を調節して、少量ずつ継続して消火対象区画6−2又は消火対象区画6−3内に追加放出し、この追加放出した消火剤によって、消火対象区画6−2又は消火対象区画6−3内を撹拌して消火剤の濃度を均一化することにより、所定時間(通常、10〜30分、必要に応じて、30分以上)に亘って消火対象区画6−2又は消火対象区画6−3内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に安定して維持することができる。
【0044】
ところで、本実施例においては、追加放出手段Aを、通常の消火剤貯蔵容器の連結管3にオリフィス3aを配設して構成しているため、不活性ガス系消火設備の設備構造を著しく簡略化することができる。
【0045】
図3に、本発明の不活性ガス系消火設備の第3実施例を示す。
本実施例は、3つの消火対象区画6−1,6−2,6−3を有する場合の不活性ガス系消火設備を示したものである。
この不活性ガス系消火設備は、不活性ガス系消火剤として、例えば、窒素ガスを使用し、これを加圧して高圧ガス容器に充填した状態(35℃において、180Kgf/cm2)で消火設備内に保管することにより、消火剤貯蔵容器として利用する。
本実施例のガス系消火設備は、多数の消火剤貯蔵容器1−1,・・・,1−1,1−2,1−3を備え、各消火剤貯蔵容器には、放出側の消火剤のガス圧を定圧ガス源のガス圧によって規制するようにした制圧弁からなる容器弁2(詳細な構造は後述)を介して連結管3を接続し、さらに連結管3を集合管4に接続し、この集合管4を各消火対象区画6−1,6−2,6−3まで延設した主配管5−1,5−2,5−3に接続する。
また、各消火剤貯蔵容器には、圧力計を取り付けることにより、消火剤貯蔵容器内の消火剤のガス圧を管理することができるようにしている。
主配管5−1,5−2,5−3には、選択弁9−1,9−2,9−3を配設し、消火対象区画6−1,6−2,6−3に選択的に消火剤を送ることができるようにする。
【0046】
ところで、本実施例においても、各消火対象区画6−1,6−2,6−3は、その容積が異なるため、当然、消火するのに必要となる消火剤の量も異なる。
このため、主配管5−1,5−2,5−3の口径を各消火対象区画6−1,6−2,6−3の容積に応じて異ならせるほか、火災の際、消火対象となる消火対象区画6−1,6−2,6−3に対応した本数の消火剤貯蔵容器が開放されるように不活性ガス系消火設備を構成する。
【0047】
ここで、開放すべき消火剤貯蔵容器1の本数を、消火対象区画6−1が全部、消火対象区画6−2が2本、消火対象区画6−3が1本に設定する場合について説明する。
図中、17は、上記従来の不活性ガス系消火設備における起動用ガス容器と定圧ガス容器の機能を共有する定圧ガス源として窒素ガスを充填(35℃において、110Kgf/cm2)した定圧ガス容器、12は、電磁弁からなる定圧ガス容器の容器弁である。
この定圧ガス容器17には、圧力計を取り付けることにより、定圧ガス容器内の消火剤のガス圧を管理することができるようにしている。
なお、本実施例の不活性ガス系消火設備においては、定圧ガス容器の操作弁12及び定圧ガス容器17からなる起動手段を2組配設し、起動手段の故障等に対応することができるようにして、消火設備の信頼性を高めるようにしているが、通常の設備においては、1組の起動手段で以て構成することができる。
また、定圧ガス容器17に一端を接続した定圧ガス管路13は、消火対象区画6−1,6−2,6−3に対応して分岐し、分岐した定圧ガス管路13−1,13−2,13−3をそれぞれ電磁弁18−1,18−2,18−3を介して、制圧弁からなる容器弁2及び主配管5−1,5−2,5−3に配設した選択弁9−1,9−2,9−3に接続し、定圧ガス容器17から供給される定圧ガスによって、開放する消火剤貯蔵容器の数及び放出側の消火剤のガス圧を規制するとともに、選択弁9−1,9−2,9−3を選択的に開放動作するようにする。
定圧ガス管路13−1,13−2,13−3には、その適宜位置に、不還弁14−1,14−2,14−3,14−A,14−B及びリリーフ弁19−1,19−2,19−3を配設するようにする。
このリリーフ弁19−1,19−2,19−3は、定圧ガス管路13−1,13−2,13−3に微少な圧力が加わった場合に開放して定圧ガス管路13−1,13−2,13−3内のガスを排気し、一方、短時間に一定圧以上の圧力が加わった場合に閉鎖するように構成し、これにより、電磁弁からなる定圧ガス容器17の容器弁や電磁弁18−1,18−2,18−3に微少な漏れ等があった場合に、定圧ガス管路13−1,13−2,13−3内のガス圧の上昇を防止し、消火剤貯蔵容器の容器弁2や選択弁9−1,9−2,9−3が誤作動しないようにするためのものである。
なお、これらの部材の末尾の数字1,2,3は、消火対象区画の末尾の数字1,2,3にそれぞれ対応している。
【0048】
この場合において、消火剤貯蔵容器の容器弁2には、図4に示す、容器弁2の放出側の不活性ガス系消火剤のガス圧P2を定圧ガス源のガス圧P1によって規制される制圧弁を用いる。
この制圧弁は、消火剤の流路21に設けた3本のガイド部材22aを有する流路弁22と、消火剤の流路21を閉鎖する方向に流路弁22を付勢するばね23と、定圧ガス源として窒素ガスを充填(35℃において、110Kgf/cm2)した定圧ガス容器17からのガス供給口24と、一端をガス供給口24に、他端を消火剤の流路21の放出側に接続したシリンダ25内に配設したピストン26と、消火剤の流路21を開放する方向に流路弁22を操作するピストン26の端部に形成した操作棒27と、流路弁22とは逆方向にピストン26を付勢するばね28とから構成したものである。
【0049】
次に、この制圧弁の動作について説明する。
定圧ガス源としての定圧ガス容器17からガス供給口24にガス圧P1(110Kgf/cm2)のガスを供給することにより、ピストン26をばね28の付勢力に抗して移動させ、ピストン26の端部に形成した操作棒27により流路弁22をばね23の付勢力に抗して操作し、消火剤の流路21を開放させる。
消火剤の流路21が開放されると、消火剤貯蔵容器1から流路21内に消火剤が流入し、消火剤貯蔵容器1内の消火剤のガス圧P2(35℃において、180Kgf/cm2)がピストン26の他端側に作用し、ピストン26は、操作棒27による流路弁22の操作を解除する方向に移動し、これにより、流路弁22もばね23の付勢力を受けて消火剤の流路21を閉鎖する方向に移動する。
しかしながら、ピストン26の一端側には、定圧ガス容器17のガス圧P1(110Kgf/cm2)が作用しているため、流路弁22は、消火剤の流路21を完全に閉鎖することなく、下記の式(1)、(2)に従って、流路弁22及びピストン26は瞬時に平衡し、出口側ガス圧P0は、例えば、弁座23の直径Aが13.5mm、ピストン26の直径Bが26mmの制圧弁を用いた場合には、流路21の放出側の消火剤のガス圧P0は、定圧ガス容器17のガス圧P1(110Kgf/cm2)よりやや低い値に保持される。
【0050】
A2・P2+B2・P0=A2・P0+B2・P1 ・・・(1)
P0=(B2・P1−A2・P2)/(B2−A2) ・・・(2)
ここで、Aは流路弁22の弁座23の直径、Bはピストン26の直径である。
【0051】
なお、消火剤貯蔵容器の容器弁2に用いる制圧弁としては、上記のもののほか、本件出願人が先に提案した各種の制圧弁(例えば、特願平7−138631号(特開平8−299492号)、特願平8−161137号、特願平9−113493号参照)を使用することができる。
【0052】
また、定圧ガス管路13−1,13−2,13−3に配設する電磁弁18−1,18−2,18−3及び定圧ガス源としての定圧ガス容器17の操作弁12に用いる電磁弁には、例えば、ソレノイドにより電気的に作動する機能に加えて、手動操作機構を備えた電磁弁を用いることが好ましいが、その構造は、特に限定されるものではなく、任意の電磁弁を使用することができる。
そして、本実施例のように、電気的に作動する機能に加えて、手動操作機構を備えた電磁弁を用いることにより、電源(非常用電源を含む。)が遮断されている等の理由により、電磁弁を電気的に作動することができない場合にも、手動により電磁弁を作動して不活性ガス系消火設備を起動することができるものとなる。
なお、手動により電磁弁を作動して不活性ガス系消火設備を起動する場合は、特に限定されるものではないが、定圧ガス源としての定圧ガス容器17の操作弁12に用いた電磁弁を開放した後、定圧ガス管路13−1,13−2,13−3に配設した電磁弁18−1,18−2,18−3のいずれかを開放するようにすることが、機構上好ましい。
【0053】
ところで、本実施例においては、容器弁2に用いた制圧弁の流路21の放出側の消火剤のガス圧P0が、設定ガス圧P3、例えば、110Kgf/cm2以上になった場合に、定圧ガス源に用いた起動用ガス容器17から制圧弁へ定圧ガスを供給する定圧ガス供給路13−1,13−2,13−3に配設した電磁弁18−1,18−2,18−3により、定圧ガス供給路13−1,13−2,13−3を遮断するように構成するとともに、定圧ガス供給路13内のガスを放出し、容器弁2に用いた制圧弁にかかるガス圧を低下させる排気用電磁弁18−0を配設するようにしている。
【0054】
このうち、定圧ガス供給路13−1,13−2,13−3に配設する電磁弁18−1,18−2,18−3は、集合管4に配設した圧力計Pの圧力に応じて、定圧ガス供給路13−1,13−2,13−3を開放又は遮断するように構成する。
そして、集合管4、すなわち、制圧弁の流路21の放出側の消火剤のガス圧P0が、設定ガス圧P3、例えば、110Kgf/cm2以上になった場合に、電磁弁18−1,18−2,18−3のリレー回路を作動させてこの電磁弁を閉鎖することにより、定圧ガス供給路13−1,13−2,13−3を遮断し、起動用ガス容器17から制圧弁へ定圧ガスが供給されることを停止するようにする。
この場合、集合管4内の消火剤のガス圧P0が設定ガス圧P3’、例えば、105Kgf/cm2未満となっても、リレー回路により、電磁弁18−1,18−2,18−3は閉鎖した状態に維持され、これにより、定圧ガス供給路13−1,13−2,13−3は遮断した状態に維持される。
また、制圧弁のガス供給口24には、設定ガス圧P3に対応したガス圧P1が継続して作用するため、消火剤貯蔵容器1からは、継続して消火剤が放出される。
【0055】
また、容器弁2に用いた制圧弁の特性から、電磁弁18−1,18−2,18−3により定圧ガス供給路13−1,13−2,13−3を遮断しても、制圧弁の流路21の放出側の消火剤のガス圧P0が上昇する傾向があり、これを防止するため、定圧ガス供給路13内のガスを放出し、制圧弁のガス供給口24にかかるガス圧P1を低下させる排気用電磁弁18−0を配設するようにする。
この排気用電磁弁18−0は、集合管4に配設した圧力計Pの圧力に応じて、定圧ガス供給路13内のガスを放出し、制圧弁のガス供給口24にかかるガス圧P1を低下させるように構成する。
そして、集合管4、すなわち、制圧弁の流路21の放出側の消火剤のガス圧P0が、設定ガス圧P3、例えば、110Kgf/cm2以上になった場合に、排気用電磁弁18−0のリレー回路を作動させて排気用電磁弁18−0を開放することにより、定圧ガス供給路13内のガスを、この定圧ガス供給路から分岐した分岐管13−0及び排気用電磁弁18−0を介して、集合管4に放出し、制圧弁のガス供給口24にかかるガス圧P1を低下させることができる。
この場合、集合管4内の消火剤のガス圧P0が設定ガス圧P3’、例えば、105Kgf/cm2未満になると、リレー回路により、排気用電磁弁18−0は閉鎖され、これにより、定圧ガス供給路13内のガスの放出が停止される。
なお、分岐管13−0には、必要に応じて、定圧ガス供給路13内から集合管4に放出するガス量を調整するための流量調整弁を設けることができる。
また、本実施例においては、定圧ガス供給路13内のガスを、集合管4に放出するように構成しているが、必ずしもこれに限定されず、例えば、大気中に放出するように構成することもできる。
【0056】
さらに、この不活性ガス系消火設備には、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画内に放出した後、消火剤を消火対象区画内に追加放出するとともに、追加放出した消火剤によって、消火対象区画内を撹拌して消火剤の濃度を均一化する消火剤の追加放出手段Aを設置するようにしている。
本実施例において、この消火剤の追加放出手段Aは、定圧ガス供給路13−1,13−2,13−3に配設した電磁弁18−1,18−2,18−3及び定圧ガス供給路13の分岐管13−0に配設した排気用電磁弁18−0を利用して構成するようにする。
【0057】
次に、この不活性ガス系消火設備の火災の際の動作について説明する。
いま、消火対象区画6−1に火災が発生したとすれば、火災発見者がこの消火対象区画6−1に対応する押釦(手動操作の場合)を操作すると、電気信号が定圧ガス容器17の操作弁12に送られ、操作弁12が動作して定圧ガス容器17が開放される。
定圧ガス容器17が開放されることにより放出された定圧ガスは、これと相前後して開放される定圧ガス管路13−1に配設した電磁弁18−1を経て、選択弁9−1を開放するとともに、不還弁14−A及び不還弁14−Bを通過して消火剤貯蔵容器をすべて開放する。
このとき、定圧ガスは、不還弁14−2及び不還弁14−3を通過することができないため、選択弁9−2及び選択弁9−3は開放されない。
ところで、容器弁2には、放出側の消火剤のガス圧P0を定圧ガス源のガス圧P1によって規定される基準ガス圧以下に規制する制圧弁を用いているため、開放された消火剤貯蔵容器から基準ガス圧(110Kgf/cm2)以下に規制された消火剤が、容器弁2、連結管3、集合管4、選択弁9−1、主配管5−1及び噴射ヘッド(図示省略)を介して、消火対象区画6−1内に放出される。
【0058】
このようにして、消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画6−1内に放出した後、消火剤を消火対象区画6−1内に追加放出するようにするため、本実施例においては、消火剤貯蔵容器1−1,・・・1−1,1−2,1−3の消火剤の放出量が、消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量に達したことを消火剤貯蔵容器1−1,・・・1−1,1−2,1−3内の消火剤のガス圧により検知し、消火剤貯蔵容器1−1,・・・1−1,1−2,1−3内に残存する消火剤を、集合管4、選択弁9−1、主配管5−1及び噴射ヘッドを介して、消火対象区画6−1内に追加放出するようにする。
ここで、消火剤貯蔵容器1−1,・・・1−1,1−2,1−3内に残存させる消火剤の残存量、すなわち、追加放出量は、通常、消火剤貯蔵容器1−1,・・・1−1,1−2,1−3の消火剤の総量の10%程度とし、さらに、必要に応じて、10%以上に設定することができる。
【0059】
この場合、消火剤の追加放出は、消火剤貯蔵容器1−1,・・・1−1,1−2,1−3の消火剤の放出量が、消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量に達したことを消火剤貯蔵容器1−1,・・・1−1,1−2,1−3内の消火剤のガス圧により検知した後、電磁弁18−1のリレー回路を作動させてこの電磁弁を閉鎖することにより、定圧ガス供給路13−1を遮断し、起動用ガス容器17から容器弁2に用いた制圧弁へ定圧ガスが供給されることを停止するとともに、排気用電磁弁18−0のリレー回路を作動させて排気用電磁弁18−0を開放することにより、定圧ガス供給路13内のガスを、この定圧ガス供給路から分岐した分岐管13−0及び排気用電磁弁18−0を介して、集合管4に放出し、制圧弁のガス供給口24にかかるガス圧P1を低下させることにより、制圧弁の流路21の放出側の消火剤のガス圧P0を低下させ、消火剤を少量ずつ継続して消火対象区画6−1内に追加放出するようにする。
【0060】
この場合において、消火剤の追加放出は、電磁弁18−1及び排気用電磁弁18−0のリレー回路をタイマ制御することにより、一定時間毎に間欠的に行うことができるように構成することができ、これにより、消火対象区画6−1内に追加放出する消火剤の単位時間当たりの流量を増加させることができ、このため、追加放出する消火剤による消火対象区画6−1内の撹拌が促進され、消火剤の濃度を効率的に均一化することができるものとなる。
【0061】
また、消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を検知する消火剤濃度検知手段(ガスセンサー。図示省略)を設置し、この消火剤濃度検知手段の出力信号により、電磁弁18−1及び排気用電磁弁18−0のリレー回路を制御するように構成することができ、これにより、消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に正確に維持することができる。
ここで、本実施例のように、消火剤(窒素ガス)の比重が空気の比重より小さい場合には、消火対象区画6−1内の下部に消火剤濃度検知手段を配設し、これに対して、消火剤の比重が空気の比重より大きい場合には、消火対象区画6−1内の上部に消火剤濃度検知手段を配設することが効果的である。
【0062】
このようにして、消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画6−1内に放出した後、消火剤の追加放出手段Aとしての電磁弁18−1及び排気用電磁弁18−0を調節することにより消火剤を、少量ずつ継続的に又は間欠的に消火対象区画6−1内に追加放出し、この追加放出した消火剤によって、消火対象区画6−1内を撹拌して消火剤の濃度を均一化することにより、所定時間(通常、10〜30分、必要に応じて、30分以上)に亘って消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に安定して維持することができる。
この場合、消火対象区画6−1から漏洩等により減少する量に相当する量の消火剤を消火対象区画6−1内に追加放出するように構成することにより、消火対象区画6−1内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に確実に維持することができる。
【0063】
また、消火対象区画6−2又は消火対象区画6−3に火災が発生した場合にも、消火対象区画6−1に火災が発生した場合と同様に、消火対象区画6−2又は消火対象区画6−3内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画6−2又は消火対象区画6−3内に放出した後、消火剤の追加放出手段Aとしての電磁弁18−1及び排気用電磁弁18−0を調節することにより消火剤を、好ましくは、消火対象区画6−2又は消火対象区画6−3から漏洩等により減少する量に相当する量、少量ずつ継続的に又は間欠的に消火対象区画6−2又は消火対象区画6−3内に追加放出し、この追加放出した消火剤によって、消火対象区画6−2又は消火対象区画6−3内を撹拌して消火剤の濃度を均一化することにより、所定時間(通常、10〜30分、必要に応じて、30分以上)に亘って消火対象区画6−2又は消火対象区画6−3内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に安定して維持することができる。
【0064】
ところで、本実施例においては、容器弁2に制圧弁を用いるとともに、追加放出手段Aを、定圧ガス供給路13−1,13−2,13−3に配設した電磁弁18−1,18−2,18−3及び定圧ガス供給路13の分岐管13−0に配設した排気用電磁弁18−0を利用して構成しているため、消火時及び追加放出時の消火剤のガス圧を広範囲に調整することができることから、例えば、従来、二酸化炭素を消火剤として使用していた消火設備(最高使用圧力110Kgf/cm2)のような一般的な消火設備から、常に内部を負圧に状態に保持する必要のある原子力関連設備あるいは消火剤を最高使用圧力10Kgf/cm2以下で供給する必要があるような特殊な消火設備まで、好適に適用することが可能なものである。
【0065】
【発明の効果】
本発明の不活性ガス系消火設備によれば、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画内に放出した後、消火剤の追加放出手段により、消火剤を消火対象区画内に追加放出し、この追加放出した消火剤によって、消火対象区画内を撹拌して消火剤の濃度を均一化することにより、所定時間(通常、10〜30分、必要に応じて、30分以上)に亘って消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に維持することができ、これにより、消火剤の濃度を必要以上に高くすることによる人の健康に係わる事態の発生を未然に防止しながら、燻焼による再発火を確実に防止することができる。
そして、特に、消火剤を消火剤の比重が空気の比重より小さい場合には、消火対象区画の下部に配設した噴射ヘッドを使用し、消火剤の比重が空気の比重より大きい場合には、消火対象区画内の上部に配設した噴射ヘッドを使用して消火対象区画内に追加放出することにより、追加放出する消火剤による消火対象区画内の撹拌が促進され、消火剤の濃度を効率的に均一化することができる。
【0066】
また、消火対象区画から漏洩等により減少する量に相当する量の消火剤を消火対象区画内に追加放出するように構成することにより、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に確実に維持することができる。
【0067】
また、消火剤の追加放出手段により、消火剤を少量ずつ継続して消火対象区画内に追加放出するように構成することにより、簡易な設備構造により、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に安定して維持することができる。
【0068】
また、消火剤の追加放出手段により、消火剤を間欠的に消火対象区画内に追加放出するように構成することにより、消火対象区画内に追加放出する消火剤の単位時間当たりの流量を増加させることができ、このため、追加放出する消火剤による消火対象区画内の撹拌が促進され、消火剤の濃度を効率的に均一化することができる。
【0069】
また、消火対象区画内の消火剤の濃度を検知する消火剤濃度検知手段を設置し、消火剤濃度検知手段の出力信号により消火剤の追加放出手段を制御するように構成することにより、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に正確に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の不活性ガス系消火設備の第1実施例を示す概念図である。
【図2】 本発明の不活性ガス系消火設備の第2実施例を示す概念図である。
【図3】 本発明の不活性ガス系消火設備の第3実施例を示す概念図である。
【図4】 制圧弁の一例を示し、(a)はその全体図、(b)は流路弁の平面図、(c)は同縦断面図である。
【符号の説明】
1 消火剤貯蔵容器
2 容器弁(制圧弁)
21 消火剤の流路
22 流路弁
23 ばね
24 ガス供給口
25 シリンダ
26 ピストン
27 操作棒
28 ばね
3 連結管
3a オリフィス
5 主配管
6 消火対象区画
9 選択弁
11 起動用ガス容器
12 操作弁(電磁弁)
13 起動ガス管路(定圧ガス管路)
17 定圧ガス容器(定圧ガス源)
18 電磁弁
P0 出口側ガス圧
P1 定圧ガス源のガス圧
P2 消火剤貯蔵容器の消火剤の充填ガス圧
Claims (5)
- 消火剤貯蔵容器内に貯蔵されている不活性ガス系消火剤を消火対象区画内に放出し、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることによって消火するようにした不活性ガス系消火設備において、消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上にすることができる所定量の消火剤を消火対象区画内に放出した後、消火剤を消火剤の比重が空気の比重より小さい場合には、消火対象区画の下部に配設した噴射ヘッドを使用し、消火剤の比重が空気の比重より大きい場合には、消火対象区画内の上部に配設した噴射ヘッドを使用して消火対象区画内に追加放出するとともに、該追加放出した消火剤によって、消火対象区画内を撹拌して消火剤の濃度を均一化する消火剤の追加放出手段を設置し、所定時間に亘って消火対象区画内の消火剤の濃度を消炎濃度以上に維持するようにしたことを特徴とする不活性ガス系消火設備。
- 消火対象区画から漏洩等により減少する量に相当する量の消火剤を消火対象区画内に追加放出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の不活性ガス系消火設備。
- 消火剤の追加放出手段により、消火剤を少量ずつ継続して消火対象区画内に追加放出するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の不活性ガス系消火設備。
- 消火剤の追加放出手段により、消火剤を間欠的に消火対象区画内に追加放出するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の不活性ガス系消火設備。
- 消火対象区画内の消火剤の濃度を検知する消火剤濃度検知手段を設置し、該消火剤濃度検知手段の出力信号により消火剤の追加放出手段を制御するようにしたことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の不活性ガス系消火設備。
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