JP3535752B2 - ガス・水複合消火設備 - Google Patents

ガス・水複合消火設備

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JP3535752B2
JP3535752B2 JP30852998A JP30852998A JP3535752B2 JP 3535752 B2 JP3535752 B2 JP 3535752B2 JP 30852998 A JP30852998 A JP 30852998A JP 30852998 A JP30852998 A JP 30852998A JP 3535752 B2 JP3535752 B2 JP 3535752B2
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fire extinguishing
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、消火対象区画内に、消
火剤ガスを放出するとともに、水を噴霧することによっ
て消火を行うようにしたガス・水複合消火設備に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、消火対象区画内に消火剤ガスを放
出し、消火対象区画内の消火剤ガスの濃度を消炎濃度以
上に維持することによって消火するようにしたガス系消
火設備が汎用されている。
【0003】ところで、この種のガス系消火設備におい
て、消火剤ガスとして二酸化炭素やハロンガス等の不活
性ガスを使用する場合、これらの消火剤ガスを加圧液化
して高圧ガス容器からなる消火剤貯蔵容器に充填された
状態で消火設備内に保管しておき、火災の際に、適宜の
電気的手段又は機械的手段を用いて、消火剤貯蔵容器の
容器弁を開放することにより、二酸化炭素やハロンガス
を消火剤貯蔵容器から配管を介してノズルまで送り、ノ
ズルから消火対象区画内に放出するようにしている。こ
のとき、二酸化炭素やハロンガス等の不活性ガスは、ノ
ズルまでは液体の状態で送られ、ノズルから消火対象区
画内に放出された瞬間に気化して気体の状態となり、消
火対象区画内に充満して火災を鎮圧する。
【0004】そして、これらの二酸化炭素やハロンガス
等の不活性ガスを使用するガス系消火設備は、急速に火
災を鎮圧できること、消火剤による消火対象区画内の汚
染がほとんどないこと、水系消火設備のように電気の絶
縁性を損なう等のいわゆる、水損といった間接的な損害
を与えないこと、消火剤が隙間から浸透して構造が複雑
な消火対象に対しても強力な消火効果を発揮できるこ
と、消火剤の経年変化がなく長期に亘って一定の消火能
力を有すること等の利点を有することから、石油関連施
設、電気関連施設のみならず、一般の施設にも広く使用
されている。
【0005】ところが、近年になって、オゾン層の破壊
に関する問題が世界的な規模で提起され、ハロンガス等
のハロゲン化炭化水素成分を含有する消火剤について
は、1994年1月に生産中止となり、事実上使用する
ことができなくなった。
【0006】一方、二酸化炭素を消火剤として使用する
消火設備についても、以下の問題点があることが知られ
ている。 (1) 消火時の消火対象区画内の二酸化炭素の設計濃度
(消炎濃度)は、約35%であり、この濃度では、万一
消火対象区画内に人が存在していた場合、二酸化炭素の
毒性(麻酔性)により人命に係わる事態が発生するおそ
れがある。 (2) 二酸化炭素は、密度が空気よりもはるかに大きいた
め、消火対象区画内に放出された二酸化炭素は、消火対
象区画内の下部に滞留し消火効果が低下するほか、消火
対象区画内の下部の開口部から外部へ散逸しやすい。 (3) 地球温暖化に関する問題が世界的な規模で提起され
ていることから、二酸化炭素もハロンガスと同様に、将
来的には使用が制限される可能性がある。
【0007】これらの二酸化炭素やハロンガスを使用す
るガス系消火設備の有する問題点に対処するため、消火
剤ガスに窒素ガスやオゾン層を破壊しないハロゲン化物
(特開平9−206397号公報参照)及び窒素ガスに
二酸化炭素、アルゴン、ネオン、ヘリウム、クリプト
ン、キセノン等のガスを混合した混合ガス(本明細書に
おいて、単に「混合ガス」という場合がある。)を使用
するようにしたガス系消火設備が提案され、実用化され
てきている。
【0008】しかしながら、窒素ガスやオゾン層を破壊
しないハロゲン化物及び混合ガスを消火剤ガスに使用す
るようにしたガス系消火設備の場合も、消火時の消火対
象区画内の消火剤ガスの設計濃度は、ハロンガスよりも
はるかに高く、このため、同容積の消火対象区画の消火
に要する消火剤ガスの量が必然的に多くなり、特に、窒
素ガスや混合ガスは、加圧してガス状態で貯蔵されたも
のを使用するため、消火剤貯蔵容器の大きな設置スペー
スが必要となるほか、対象可燃物によっては、消火時の
消火対象区画内の消火剤ガスの設計濃度を特に高くする
必要があり、この場合、消火対象区画内に万一人が存在
していた場合には、人体に好ましくない影響を及ぼす事
態が発生するおそれがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この問題点に対処する
ため、近年、消火対象区画内に消火剤ガスを放出する際
に、同時に水を噴霧するようにしたガス・水複合消火設
備が提案されている(例えば、特開平8−33730号
公報参照)。
【0010】このガス・水複合消火設備は、噴霧された
水によって燃焼物を冷却することができるため、これに
よって、消火時の消火対象区画内の消火剤ガスの設計濃
度を低下することができ、同容積の消火対象区画の消火
に要する消火剤ガスの量を低減できるほか、消火対象区
画内に万一人が存在していた場合にも安全に消火を行う
ことができ、さらに、消火剤ガスを併用するため、消火
に必要な水の噴霧量は、水系消火設備と比較してはるか
に少ないことから、電気の絶縁性を損なう等のいわゆ
る、水損といった間接的な損害を与えるおそれが少ない
等の利点を有するものである。
【0011】しかしながら、このガス・水複合消火設備
は、上記の利点を有する反面、消火剤ガスの放出と、水
の噴霧とを併用するため、消火剤ガスを放出するための
設備と水を噴霧するための設備の2系統の設備を必然的
に必要とし、このため、設備の構築コストが著しく上昇
するとともに、既存の消火設備には、適用しにくいとい
う問題があった。
【0012】本発明は、上記のガス・水複合消火設備が
有する問題点を一挙に解決し、消火剤ガスを放出するた
めの設備と水を噴霧するための設備の2系統の設備の一
部を共用化することを可能とすることにより、設備の構
築コストを低廉化することができるとともに、既存の消
火設備に対しても容易に適用することができるガス・水
複合消火設備を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のガス・水複合消火設備は、窒素ガス、混合
ガス等の消火剤ガスを放出しながら、これと同時に、又
は遅延装置を介在することにより時間差を設けて、水を
噴霧することによって消火を行うようにしたガス・水複
合消火設備において、消火剤ガスを放出しながら、該
火剤ガスの作用、具体的には、消火剤ガスのガス圧又は
ガス流、あるいはその双方を利用して、消火対象区画内
に、水を噴霧するようにしたことを特徴とする。この場
合、消火剤ガスのガス圧を、消火剤ガス導入管を介して
水タンクに水の押出力として作用させるようにすること
ができる。
【0014】また、消火剤ガスを放出するノズルと水を
噴霧するノズルを共用するようにしたり、消火剤ガスを
供給する配管と水を供給する配管を共用するようにする
ことができる。 この場合、水を、放出管を介して主配管
に導入するようにすることができる。さらに、消火剤ガ
スを貯蔵する貯蔵容器と水を貯蔵する貯蔵容器を共用す
るようにすることができる。
【0015】このガス・水複合消火設備は、噴霧された
水によって燃焼物を冷却することができるため、これに
より、消火時の消火対象区画内の消火剤ガスの設計濃度
を低下することができ、同容積の消火対象区画の消火に
要する消火剤ガスの量を低減できるほか、消火対象区画
内に万一人が存在していた場合にも安全に消火を行うこ
とができ、さらに、消火剤ガスを併用するため、消火に
必要な水の噴霧量は、水系消火設備と比較してはるかに
少ないことから、電気の絶縁性を損なう等のいわゆる、
水損といった間接的な損害を与えるおそれが少ないとい
う利点に加え、消火剤ガスのガス圧又はガス流、あるい
はその双方を利用して、消火対象区画内に、水を噴霧す
るようにしているので、消火剤ガスを放出するための設
備と水を噴霧するための設備の2系統の設備の一部を共
用化することが可能となる。また、このガス・水複合消
火設備は、消火剤ガスのガス圧又はガス流あるいはその
双方を利用して噴霧した水の粒子を拡散させることがで
きるため、本来拡散性の乏しい水の粒子を消火対象区画
内に均一に拡散させることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明のガス・水複合消火
設備の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】本発明のガス・水複合消火設備は、消火対
象区画内に、窒素ガス、混合ガス等の消火剤ガスを放出
しながら、これと同時に、又は適宜の遅延装置を介在す
ること等により時間差を設けて、水を噴霧することによ
って消火を行うようにしたガス・水複合消火設備におい
て、消火剤ガスの作用、具体的には、消火剤ガスのガス
圧又はガス流、あるいはその双方を利用して、消火対象
区画内に、水を噴霧するようにしたもので、このガス・
水複合消火設備は、噴霧された水によって燃焼物を冷却
することができるため、これにより、消火時の消火対象
区画内の消火剤ガスの設計濃度を低下することができ、
同容積の消火対象区画の消火に要する消火剤ガスの量を
低減できるほか、消火対象区画内に万一人が存在してい
た場合にも安全に消火を行うことができ、さらに、消火
剤ガスを併用するため、消火に必要な水の噴霧量は、水
系消火設備と比較してはるかに少ないことから、電気の
絶縁性を損なう等のいわゆる、水損といった間接的な損
害を与えるおそれが少ないという利点に加え、消火剤ガ
スのガス圧又はガス流、あるいはその双方を利用して、
消火対象区画内に、水を噴霧するようにしているので、
消火剤ガスを放出するための設備と水を噴霧するための
設備の2系統の設備の一部を共用化することを可能にし
たものである。
【0018】図1に、本発明のガス・水複合消火設備の
第1実施例を示す。このガス・水複合消火設備は、消火
剤ガスとして窒素ガスを使用したもので、窒素ガスを加
圧して高圧ガス容器に充填した状態(本実施例では、3
5℃において、150kgf/cm2)で消火設備内に
保管することにより、消火剤貯蔵容器1として利用す
る。消火設備内に保管する消火剤貯蔵容器1の本数は、
消火剤貯蔵容器1に充填、貯蔵されている混合ガスの総
量が、火災の際、消火対象区画R1,R2,R3内の混
合ガスの濃度を所要の濃度以上に維持することができる
量となるように設定する。
【0019】各消火剤貯蔵容器1には、容器弁2を介し
て連結管3を接続し、さらに連結管3を1本の集合管4
に接続し、この集合管4を、選択弁5−1,5−2,5
−3を介して、消火対象区画R1,R2,R3まで延設
した主配管6−1,6−2,6−3に接続する。消火対
象区画R1,R2,R3まで延設した主配管6−1,6
−2,6−3を、消火対象区画R1,R2,R3内に配
設した枝管7に接続し、この枝管7を消火対象区画R
1,R2,R3内の適所に複数個配設したノズル8に接
続する。
【0020】この場合において、消火対象区画R1,R
2,R3内の適所に複数個の水タンク9を設置し、水タ
ンク9を導入管91を介して枝管7と接続するととも
に、水タンク9を放出管92を介して水噴霧ノズル10
に接続し、水噴霧ノズル10から消火対象区画R1,R
2,R3内に水を噴霧するようにする。そして、好まし
くは、水タンク9内には、水タンク9内に貯留されてい
る水の漏出を防止するとともに、火災の際、水タンク9
に貯留されている水を、放出管92を介して円滑に放出
することができるように、導入管91から導入される消
火剤ガスと貯留されている水を遮断するピストン93を
移動可能に設けるようにする。なお、ピストン93の代
わりにゴム膜等の可撓性膜を用いることもできる。
【0021】このガス・水複合消火設備は、火災の際、
手動又は自動火災報知設備あるいは火災報知器との連動
等の自動操作によって、適宜の電気的手段又は機械的手
段を用いて、消火剤貯蔵容器1の容器弁2及び選択弁5
−1,5−2,5−3を開放することにより、消火剤貯
蔵容器1から消火剤ガスを、容器弁2、連結管3、集合
管4、主配管6−1,6−2,6−3及び枝管7を介し
てノズル8まで送り、ノズル8から消火対象区画R1,
R2,R3内に消火剤ガスを選択的に放出するようにす
る。このとき、枝管7を流れる消火剤ガスのガス圧が、
導入管91を介して水タンク9に水の押出力として作用
し、水タンク9に貯留されている水を、放出管92を介
して接続した水噴霧ノズル10から、消火対象区画R
1,R2,R3内に選択的に噴霧するようにする。
【0022】このように、本実施例においては、消火剤
ガスのガス圧を利用して、消火対象区画R1,R2,R
3内に、水を噴霧することができ、水を噴霧するための
設備において、水放出手段(駆動源)を省略することが
できる。
【0023】図2に、本発明のガス・水複合消火設備の
第2実施例を示す。本実施例においては、消火対象区画
R1,R2,R3内の適所に複数個の水タンク9を設置
し、水タンク9を導入管91を介して枝管7と接続する
とともに、水タンク9を放出管92を介して枝管7に接
続した分岐管11に接続し、分岐管11に配設したノズ
ル8から消火対象区画R1,R2,R3内に水を噴霧す
るようにする。そして、好ましくは、水タンク9内に
は、水タンク9内に貯留されている水の漏出を防止する
とともに、火災の際、水タンク9に貯留されている水
を、放出管92を介して円滑に放出することができるよ
うに、導入管91から導入される消火剤ガスと貯留され
ている水を遮断するピストン93を移動可能に設けるよ
うにする。なお、ピストン93の代わりにゴム膜等の可
撓性膜を用いることもできる。
【0024】このガス・水複合消火設備は、火災の際、
手動又は自動火災報知設備あるいは火災報知器との連動
等の自動操作によって、適宜の電気的手段又は機械的手
段を用いて、消火剤貯蔵容器1の容器弁2及び選択弁5
−1,5−2,5−3を開放することにより、消火剤貯
蔵容器1から消火剤ガスを、容器弁2、連結管3、集合
管4、主配管6−1,6−2,6−3、枝管7及び分岐
管11を介してノズル8まで送り、ノズル8から消火対
象区画R1,R2,R3内に消火剤ガスを選択的に放出
するようにする。このとき、枝管7を流れる消火剤ガス
のガス圧が、消火剤ガス導入管91を介して水タンク9
に水の押出力として作用するとともに、分岐管11を流
れる消火剤ガスのガス流が、放出管92を介して水タン
ク9に水の吸引力として作用し、水タンク9に貯留され
ている水を、放出管92を介して分岐管11に導入し、
消火剤ガスのガス流に乗せて、分岐管11に配設したノ
ズル8から、消火対象区画R1,R2,R3内に選択的
に噴霧するようにする。
【0025】このように、本実施例においては、消火剤
ガスのガス圧及びガス流を利用して、消火対象区画R
1,R2,R3内に、水を噴霧することができ、水を噴
霧するための設備において、水放出手段(駆動源)及び
水噴霧ノズル10を省略することができる。
【0026】図3に、本発明のガス・水複合消火設備の
第3実施例を示す。本実施例においては、消火対象区画
R1,R2,R3内の適所に複数個の水タンク9を設置
し、水タンク9の一端を空気導入管91を介して大気中
に開放するとともに、水タンク9を放出管92を介して
枝管7に接続した分岐管11に接続し、分岐管11に配
設したノズル8から消火対象区画R1,R2,R3内に
水を噴霧するようにする。そして、好ましくは、水タン
ク9内には、水タンク9内に貯留されている水の漏出を
防止するとともに、火災の際、水タンク9に貯留されて
いる水を、放出管92を介して円滑に放出することがで
きるように、消火剤ガス導入管91から導入される消火
剤ガスと貯留されている水を遮断するピストン93を移
動可能に設けるようにする。なお、ピストン93の代わ
りにゴム膜等の可撓性膜を用いることもできる。
【0027】このガス・水複合消火設備は、火災の際、
手動又は自動火災報知設備あるいは火災報知器との連動
等の自動操作によって、適宜の電気的手段又は機械的手
段を用いて、消火剤貯蔵容器1の容器弁2及び選択弁5
−1,5−2,5−3を開放することにより、消火剤貯
蔵容器1から消火剤ガスを、容器弁2、連結管3、集合
管4、主配管6−1,6−2,6−3、枝管7及び分岐
管11を介してノズル8まで送り、ノズル8から消火対
象区画R1,R2,R3内に消火剤ガスを選択的に放出
するようにする。このとき、分岐管11を流れる消火剤
ガスのガス流が、放出管92を介して水タンク9に水の
吸引力として作用し、水タンク9に貯留されている水
を、放出管92を介して分岐管11に導入し、消火剤ガ
スのガス流に乗せて、分岐管11に配設したノズル8か
ら、消火対象区画R1,R2,R3内に選択的に噴霧す
るようにする。
【0028】このように、本実施例においては、消火剤
ガスのガス流を利用して、消火対象区画R1,R2,R
3内に、水を噴霧することができ、水を噴霧するための
設備において、水放出手段(駆動源)及び水噴霧ノズル
10を省略することができる。
【0029】図4に、本発明のガス・水複合消火設備の
第4実施例を示す。本実施例においては、消火設備の適
所に窒素ガス等を加圧して充填した蓄圧式又は大気中に
開放するようにした水タンク9を設置し、水タンク9を
選択弁5−1,5−2,5−3と連動する水放出選択弁
94−1,94−2,94−3を配設した放出管92を
介して主配管6−1,6−2,6−3に接続し、この主
配管6−1,6−2,6−3及び枝管7を介して、枝管
7に配設したノズル8から消火対象区画R1,R2,R
3内に水を噴霧するようにする。
【0030】このガス・水複合消火設備は、火災の際、
手動又は自動火災報知設備あるいは火災報知器との連動
等の自動操作によって、適宜の電気的手段又は機械的手
段を用いて、消火剤貯蔵容器1の容器弁2及び選択弁5
−1,5−2,5−3を開放することにより、消火剤貯
蔵容器1から消火剤ガスを、容器弁2、連結管3、集合
管4、主配管6−1,6−2,6−3及び枝管7を介し
てノズル8まで送り、ノズル8から消火対象区画R1,
R2,R3内に消火剤ガスを選択的に放出するようにす
る。このとき、選択弁5−1,5−2,5−3と連動す
る水放出選択弁94−1,94−2,94−3が開放さ
れるとともに、主配管6−1,6−2,6−3を流れる
消火剤ガスのガス流が、放出管92を介して水タンク9
に水の吸引力として作用し(なお、蓄圧式水タンク9を
使用した場合には、蓄圧式水タンク9に充填されている
窒素ガス等の加圧ガスが、併せて水タンク9に水の押出
力として作用する。)、水タンク9に貯留されている水
を、放出管92を介して主配管6−1,6−2,6−3
に導入し、消火剤ガスのガス流に乗せて、主配管6−
1,6−2,6−3及び枝管7を介して、枝管7に配設
したノズル8から、消火対象区画R1,R2,R3内に
選択的に噴霧するようにする。
【0031】このように、本実施例においては、消火剤
ガスのガス流を利用して、消火対象区画R1,R2,R
3内に、水を噴霧することができ、水を噴霧するための
設備において、水放出手段(駆動源)及び水噴霧ノズル
10並びに水を供給する配管を省略することができる。
【0032】なお、この場合、水タンク9を選択弁5−
1,5−2,5−3と連動する水放出選択弁94−1,
94−2,94−3を配設した放出管92を介して主配
管6−1,6−2,6−3に接続するのに代えて、放出
管92を集合管4に直接接続することもでき、これによ
って、水放出選択弁94−1,94−2,94−3を省
略することができる。
【0033】また、水タンク9には、第4実施例に示
す、消火設備の適所に窒素ガス等を加圧して充填した蓄
圧式や大気中に開放するようにしたもののほか、図5
(A)に示す第4実施例の第1変形例のように、水タン
ク9に導入管91を介してポンプ95を付設し、ポンプ
95により水タンク9内を加圧して、水タンク9に水の
押出力を作用させるようにしたものや、図5(B)に示
す第4実施例の第2変形例のように、放出管92にポン
プ95を配設し、水タンク9に貯留されている水を、ポ
ンプ95により直接送り出すようにしたものを採用する
ことができる。
【0034】図6に、本発明のガス・水複合消火設備の
第5実施例を示す。本実施例においては、消火剤貯蔵容
器1に水を貯留するようにし、放出管92、容器弁2、
連結管3、集合管4、主配管6−1,6−2,6−3及
び枝管7を介して、枝管7に配設したノズル8から消火
対象区画R1,R2,R3内に水を噴霧するようにす
る。
【0035】このガス・水複合消火設備は、火災の際、
手動又は自動火災報知設備あるいは火災報知器との連動
等の自動操作によって、適宜の電気的手段又は機械的手
段を用いて、消火剤貯蔵容器1の容器弁2及び選択弁5
−1,5−2,5−3を開放することにより、消火剤貯
蔵容器1から消火剤ガスを、容器弁2、連結管3、集合
管4、主配管6−1,6−2,6−3及び枝管7を介し
てノズル8まで送り、ノズル8から消火対象区画R1,
R2,R3内に消火剤ガスを選択的に放出するようにす
る。このとき、消火剤貯蔵容器1内の消火剤ガスのガス
圧が、水の押出力として作用し、消火剤貯蔵容器1に貯
留されている水を、放出管92、容器弁2及び連結管3
を介して集合管4に導入し、消火剤ガスのガス流に乗せ
て、集合管4、配管6−1,6−2,6−3及び枝管7
を介して、枝管7に配設したノズル8から、消火対象区
画R1,R2,R3内に選択的に噴霧するようにする。
【0036】このように、本実施例においては、消火剤
ガスのガス圧及びガス流を利用して、消火対象区画R
1,R2,R3内に、水を噴霧することができ、水を噴
霧するための設備において、水放出手段(駆動源)及び
水噴霧ノズル10並びに水を供給する配管及び水タンク
9を省略することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明のガス・水複合消火設備は、窒素
ガス、混合ガス等の消火剤ガスを放出しながら、これと
同時に、又は遅延装置を介在することにより時間差を設
けて噴霧するようにした水によって燃焼物を冷却するこ
とができるため、これにより、消火時の消火対象区画内
の消火剤ガスの設計濃度を低下することができ、同容積
の消火対象区画の消火に要する消火剤ガスの量を低減で
きるほか、消火対象区画内に万一人が存在していた場合
にも安全に消火を行うことができ、さらに、消火剤ガス
を併用するため、消火に必要な水の噴霧量は、水系消火
設備と比較してはるかに少ないことから、電気の絶縁性
を損なう等のいわゆる、水損といった間接的な損害を与
えるおそれが少ないという利点に加え、消火剤ガスのガ
ス圧又はガス流、あるいはその双方を利用して、消火対
象区画内に、水を噴霧するようにしているので、消火剤
ガスを放出するための設備と水を噴霧するための設備の
2系統の設備の一部を共用化することが可能となり、消
火設備に必要な部品の点数を低減することができ、設備
の構築コストを低廉化できるとともに、消火設備の保守
・点検が容易になり、設備の信頼性が向上し、さらに、
既存の消火設備に対してもより容易に適用することがで
きる。また、このガス・水複合消火設備は、消火剤ガス
のガス圧又はガス流あるいはその双方を利用して噴霧し
た水の粒子を拡散させることができるため、本来拡散性
の乏しい水の粒子を消火対象区画内に均一に拡散させる
ことができ、消火効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス・水複合消火設備の第1実施例を
示し、(A)は全体説明図、(B)は(A)のA部の詳
細図である。
【図2】本発明のガス・水複合消火設備の第2実施例を
示し、(A)は全体説明図、(B)は(A)のB部の詳
細図である。
【図3】本発明のガス・水複合消火設備の第3実施例を
示し、(A)は全体説明図、(B)は(A)のC部の詳
細図である。
【図4】本発明のガス・水複合消火設備の第4実施例の
全体説明図である。
【図5】本発明のガス・水複合消火設備の第4実施例の
変形例を示し、(A)は第1変形例の全体説明図、
(B)は第2変形例の要部説明図である。
【図6】本発明のガス・水複合消火設備の第5実施例の
全体説明図である。
【符号の説明】
1 消火剤貯蔵容器 7 噴射ヘッド 8 ノズル(水噴霧ノズル) 9 水タンク 91 導入管 92 放出管 10 水噴霧ノズル R1,R2,R3 消火対象区画
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 竜太 兵庫県伊丹市鴻池字街道下6−1 クラ モトビルB−805 (56)参考文献 実公 昭49−14076(JP,Y1) 実公 昭63−48289(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A62C 2/00 - 39/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消火対象区画内に、窒素ガス、混合ガス
    等の消火剤ガスを放出しながら、これと同時に、又は遅
    延装置を介在することにより時間差を設けて、水を噴霧
    することによって消火を行うようにしたガス・水複合消
    火設備において、消火剤ガスを放出しながら、該消火剤
    ガスのガス圧及び/又はガス流を利用して、消火対象区
    画内に、水を噴霧するようにしたことを特徴とするガス
    ・水複合消火設備。
  2. 【請求項2】 消火剤ガスのガス圧を、消火剤ガス導入
    管を介して水タンクに水の押出力として作用させるよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載のガス・水複合消
    火設備。
  3. 【請求項3】 消火剤ガスを放出するノズルと水を噴霧
    するノズルを共用するようにしたことを特徴とする請求
    項1又は2記載のガス・水複合消火設備。
  4. 【請求項4】 消火剤ガスを供給する配管と水を供給す
    る配管を共用するようにしたことを特徴とする請求項3
    記載のガス・水複合消火設備。
  5. 【請求項5】 水を、放出管を介して主配管に導入する
    ようにしたことを特徴とする請求項4記載のガス・水複
    合消火設備。
  6. 【請求項6】 消火剤ガスを貯蔵する貯蔵容器と水を貯
    蔵する貯蔵容器を共用するようにしたことを特徴とする
    請求項4又は5記載のガス・水複合消火設備。
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