JP3798580B2 - データ管理システム及びこのデータ管理システムを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

データ管理システム及びこのデータ管理システムを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テキスト、画像、音声等の複数のフォーマットのデータをオブジェクト指向で格納して管理し、検索、読み出し等を効率的に行なうようにしたデータ管理システム及びこのデータ管理システムを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のコンピュータ技術の向上、低価格化、周辺機器の普及、ネットワーク環境の整備等の要因により、マルチメディアデータを容易に扱えるようになり、コンピュータ文化の裾野を広げることにつながっている。
特に、インターネット上でWWW( World Wide Web ) を用いたマルチメディアデータを含む情報発信が急増し、一つの情報メディアとしての社会的な地位を得るところまで来ている。
【0003】
有益かつ円滑な情報発信を行なうために必要なものとして、3つの要素が考えられる。それはコンテンツを作成するための機器やツール、情報を発信するためのネットワークシステム、コンテンツの管理システムである。
【0004】
このコンテンツ作成用の機器としては、スキャナー、ビデオ入力、マイク、デジタルカメラ、MIDI機器等の装置が普及し、ツールとしても、静止画像・音声・動画の編集ツール、各種メディアを統合するハイパーテキストを記述するHTML ( Hyper Text Makeup Language ) やネットワーク動作アプリケーションを簡単に作成できる言語(例えば、Java言語)が実用化されている。
ネットワークシステムとしては、TCP/IPプロトコルで構築されているインターネット上でそれらを元に設計されたHTTP ( Hyper Text Transfer Protocol ) というプロトコルを用いることにより、マルチメディアデータのネットワーク利用を可能にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の最後のコンテンツの管理システムの分野は研究が遅れている。コンテンツ作成ツールにより作成するマルチメディアデータは、主に各ユーザがOS ( Operating System ) のファイルシステム上で各自で管理しているのが現状である。しかも、データ集積が大規模になると、各自で管理するのは困難である。
そこで、用いられるのがデータベース管理システム(DBMS: Data Base Management System ) であるが、現在までのDBMSは、文字列や数値等で構成されたレコードを単位としてデータ管理をするシステムであり、データの形がレコードとしてでなくファイルになっているというインピーダンスミスマッチをどう解決するかが懸案となっている。
【0006】
そこで、マルチメディアデータを容易に管理・運用できる管理システムが必要であるが、マルチメディア時代を迎え、データベース管理システム(DBMS)も、マルチメディアデータの管理が求められているが、現在まで培われてきたデータベース技術でこれを行なおうとすると、次のような問題がある。
【0007】
(1)アクセス単位の問題
従来のデータベース管理システムでは、データを、ファイル(表)、レコード(行)、フィールド(列/属性)という基本構造で捕らえ、レコードをアクセスの最小単位においた技術となっている。
それぞれが、表は検索の対象ではなく指定の対象、レコードは検索の対象、フィールドは切り出しの対象となっている。
この方法で、音声や動画を扱おうとすると、データを1つのフィールドに値として押し込むことになり、音声、画像、長テキスト等を同時に含んだレコードをアクセスすると、大きなコスト(使用資源、時間、CPU時間)がかかり、効率が低下する。
【0008】
(2)処理プログラムとアクセス法の問題
音声、静止画、動画等は、それ自身複雑な構造を持っており、アプリケーションプログラマが、直接それらのデータの処理を行なうプログラムを書くのは困難である。
したがって、既に用意されたプログラムを呼び出して使うことになる。これらのプログラムは、低レベルのサブプログラムでも提供されているが、多くの場合、独立したプログラムとして、提供され使用することが多い。低レベルのサブプログラムから、独自のインターフェースを構築するのも大変だからである。
この傾向は、マルチメディアデータを扱うプログラムに顕著である。また、これらのプログラムは、OSファイルを直接読む形でデータを処理するようになっている。
【0009】
従来のデータベース管理システムは、データのインテグリティやセキュリティ保持のため、独自のデータアクセス法でしか、データがアクセスできないので、データベース管理システムに格納されたデータを、これらのプログラムで処理することは出来ない。
したがって、マルチメディアデータに関しては、従来のデータベース管理システムに格納すると、既存のプログラムが使えなくなるのである。
【0010】
一方、データベース管理システムを使わないで、OSの提供する標準のファイル管理システムを直接使用すると以下のような問題が起こる。
(1)種類ごとに分類してディレクトリにファイルを格納することになるが、1つのディレクトリに多くのファイルをフラットに格納すると、ファイルの取り出しに時間がかかる。だからといって不必要な階層化を行なうとパス指定が複雑になる。
(2)ファイルに属性が付けられないため、ファイルをその属性で検索できない。
(3)ファイル間の整合性を保つのに、ユーザがプログラムを開発しなければならない。
(4)ファイルの機密保護、障害対策が弱い。
(5)プログラムもデータも、ファイルとしてしか認識されておらず、データとプログラムの関連が管理されていない。
【0011】
上記の問題は、データベース技術が生み出される要因となったものである。しかし、従来のデータベース技術では、前記の問題を解決することができない。ここで考えなければならないのは、データベース技術が誕生した1960年代とは環境も、要求も異なるということである。
コンピュータの性能、ネットワークの性能は大きく変わり、扱いたいデータは、文字列や数値を中心とした人事や取引データではなく、写真、音声、動画、フルテキストを含むマルチメディアデータである。
【0012】
また、最近のイントラネット環境においては、上述したように文書データに加えて、画像・動画・音声などのマルチメディアデータやそれらを組み合わせたハイパーメディアデータを利用することが多い。
しかし、マルチメディアデータは、データフォーマットが多数存在し、処理アプリケーションによっては対応していないフォーマットも多く、ユーザの操作性を損なっている。例えば、Webブラウザには標準状態で画像データを表示できるものが多いが、GIFフォーマットとJPEGフォーマットの画像にしか対応していないものが大半である。
そのため、アプリケーションごとにデータのフォーマット変換を行なう必要がある場合があり、処理効率とユーザインターフェースを低下させている。
【0013】
本発明は、上述の点に鑑みて提供したものであって、データの単位をOSのファイルとすることで、マルチメディアデータを容易に管理、運用ができ、マルチメディアデータの検索時間等の検索負荷を軽減し、効率良く検索できるようにしたデータ管理システム及びこのデータ管理システムを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的としているものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の請求項1記載のデータ管理システムでは、複数のフォーマットのデータ格納されるデータ格納部2と、このデータ格納部2に前記データを格納したりデータの検索を行なうデータ管理装置1とからなるデータ管理システムであって、
前記データ管理装置1は、
文字、数値、音声、静止画、動画等のデータを取り入れると共に、各フォーマットに対応した構造における前記データの属性と、その属性を持つデータ群を共通に処理するプログラムを格納するメソッドを確定し、前記データの属性及びメソッドを前記データ格納部2のクラスに格納するデータ構造管理部12と、
前記各属性に対応した任意の属性値としてインデックス情報として確定すると共に、前記データを単位をOSのファイルとして、前記インデックス情報と共に前記データ格納部2の前記クラスに含まれるインスタンスに格納するインスタンス管理部13と、
所定の検索式で前記データ格納部2のクラスを検索し、検索したデータを前記クラスのインスタンスからのデータをOSのファイルとして取り出すデータ検索部11と
を備えていることを特徴としている。
【0015】
請求項2記載のデータ管理システムを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体では、複数のフォーマットのデータが格納されるデータ格納部2と、このデータ格納部2に前記データを格納したりデータの検索を行なうデータ管理装置1とからなるデータ管理システムを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
文字、数値、音声、静止画、動画等のデータを取り入れると共に、各フォーマットに対応した構造における前記データの属性と、その属性を持つデータ群を共通に処理するプログラムを格納するメソッドを確定し、前記データの属性及びメソッドを前記データ格納部2のクラスに格納するための第1手順と、
前記各属性に対応した任意の属性値としてインデックス情報として確定すると共に、前記データを単位をOSのファイルとして、前記インデックス情報と共に前記データ格納部2の前記クラスに含まれるインスタンスに格納するための第2手順と、
所定の検索式で前記データ格納部2のクラスを検索し、検索したデータを前記クラスのインスタンスからのデータをOSのファイルとして取り出すための第3手順を実行させるようにしていることを特徴としている。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
かかる構成により、マルチメディアデータを容易に管理、運用ができ、マルチメディアデータの検索時間等の検索負荷を軽減し、効率良く検索できるものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
先ず、本発明の基本的な枠組み(パラダイム)について説明する。データ管理の単位を、そのコンピュータのOSのファイルとする。そのOSのファイルには、所有者、作成・更新日付、名前、簡単な機密設定の4つの属性が付いて管理されているが、これにユーザがそのファイルを効率良く管理するために、いろいろな属性を付けるようにしている。
同一の構造と属性を持つファイルをグループ化し、グループをひとまとまりのものとして管理する。また、多くファイルを含むグループの中から、欲しいファイルをその属性値の特徴から効率良く検索するために、グループ内に従来のデータベース技術で培われてきたインデックス情報を組み込むようにしている。
ここで、「構造」とは、その情報の集まりをコンピュータに格納するための内部構造であり、ここでは、オブジェクト指向モデルでいうカプセル化で作られたクラスのメンバー(すなわち属性とメソッドの集まり)に対応している
【0025】
グループ内のファイルは、同一構造を持っているので、それを処理するプログラム群もひとまとまりにする。このプログラム群も一緒に管理することで、どのプログラムでどのデータが処理出来るかが、すぐに分かることになる。
機密保護やファイル間の整合性等のインテグリティを記述する属性をすべてのグループに付けておいて、ファイルアクセス時に自動的にチェックすることで、もっときめ細かいセキュリティやインテグリティのチェックを可能にすることができる。類似の属性やプログラムが多く存在するグループ間では、その共通の属性、プログラムだけをとって、別のグループとしておき、その共通グループとの関係を記述しておくことで、属性やプログラムが冗長になるのを避けることができる。
【0026】
このパラダイムは、オブジェクト指向のパラダイムと非常に近いため、オブジェクト指向の多くの長所や特徴を取り入れることができる。オブジェクト指向の継承・カプセル化・多態・メッセージパッシングといった特徴を加えることで、データとそれを扱うソフトウエアの再利用性の向上、セキュリティの強化、ユーザインターフェースの向上等を図ることができる。
【0027】
例えば、J社のワープロソフトIで作成した「会議文書」と、同じワープロソフトIで作成した「出張報告文書」がある場合、グループ名を「文書」とし、属性あるいは属性値を「ワープロソフトI」とすることで、階層構造によるプログラムの冗長性を除去できる。なお、この場合、多数の「会議文書」と、「出張報告文書」は後述するようにデータ(ファイル)として、インスタンスに格納される。
また、J社のワープロソフトIで作成した「会議文書」と、M社のワープロソフトWで作成した「会議文書」とがある場合、グループ名を「会議文書」とし、属性あるいは属性値を「ワープロソフト」とすることで、多態による意味類似性の管理を行なうことができる。かかる場合、多数のJ社のワープロソフトIで作成した「会議文書」と、M社のワープロソフトWで作成した「会議文書」は、データとしてインスタンスに格納される。
【0028】
さらに、J社のワープロソフトIで作成した「会議文書」と、HTMLで記述した「会議文書」とがある場合、この場合はフォーマットが異なる。そこで、ワープロソフトIからHTMLに自動変換するコンバーターを付与することで、グループ名を「会議文書」とし、属性あるいは属性値を「Webブラウザ」とすることで、異なるフォーマットの場合でも、適用することが可能となる。
ここで、「フォーマット」とは、その情報の集まりをコンピュータに格納するためのコード化の方法をいう。例えば、JPEGは、画像を圧縮してコード化する1つの方法で、この画像のフォーマットは、JPEGというフォーマットを持っていると表現される。
【0029】
また、クラスに付随したメソッドとしてのプログラム群の記述言語も、例えば、Perl言語、C++言語、Java言語等を用意しておくことで、メソッドの拡張を図ることができる。
また、テキストのクラスを、内容によって、手紙のクラス、会議録クラス等に分類する場合もある。
【0030】
図1は本発明の特徴部分を機能表現したシステム構成図を示し、また、サーバ・クライアントモデルで表現している。このシステムは、全体の制御を司るサーバ装置としてのデータ管理装置1と、このデータ管理装置1により管理され、データの格納構造をオブジェクト指向のクラスとインスタンスとで構成されるデータ格納部2と、データ管理装置1と電話回線やISDN、専用回線等のネットワーク伝送路3を介してコマンドやデータのやりとりを行なうクライアント装置としての1台あるいは複数台の端末装置4とで構成されている。
なお、上記データ管理装置1とデータ格納部2とでデータ管理システムを構成し、また、このデータ管理システムとネットワーク伝送路3及び端末装置4とでデータ管理・検索システムを構成している。
【0031】
図2はデータ格納部2の構造図を示しており、上述したように、同一の構造と属性を持つファイルをグループ化したクラスと、このクラスに格納されてインデックス情報を組み込んだインスタンスとで構成されている。データ管理装置1における該クラスはオブジェクト空間と呼ばれ、オブジェクト指向のクラス構造に類似する構造を有し、データ管理装置1により管理されるデータは、いずれかのクラスにインスタンスとして格納される。
た、各クラスには、任意の数の属性1〜属性Nが定義されている。
【0032】
各インスタンスは、それが属するクラスに付随した各属性に対応した任意の数の属性値1〜属性値Nと、データ(ファイル)が格納される。データは、データ格納部2及びデータ管理装置1から取り出されると、OSのファイルとして扱えるようになっている。
また、各クラスには、メソッドと呼ばれる格納したインスタンスのデータを処理するプログラム群が付随している。つまり、任意の数を格納したメソッド1〜メソッドNは、インスタンスの属性値を操作するのではなく、データ(ファイル)を操作するものである。また、インスタンスの属性値は実データではなく、検索を効率良く行なうためのインデックス情報である。
【0033】
なお、メソッド自身も後述するMethodクラスの継承クラスのインスタンスとして格納されており、メソッドとして付随するクラスにはメソッド自身ではなく、メソッド自身へのポインタ情報が格納されるようになっている。
【0034】
図3は、図1に示すデータ管理装置1とデータ格納部2とを含めたオブジェクト空間図を示し、クラス間には、階層関係があり、上位のクラスに付随したメソッドと属性を下位のクラス(継承クラス)は引く継ぐようになっている。
システムは、いくつかのクラスを予め用意しており、これを予約クラスという。予約クラスとしては、すべてのクラスの上位に位置する抽象クラスであるRootクラスと、このRootクラスの下位に位置する Classクラス、 APSクラス、Baseクラス、Dataクラス、Methodクラス、Userクラス等を有している。
【0035】
上記Rootクラスには、データの正しさを設定するインテグリティ属性、機密保護の設定をするセキュリティ属性、及びインスタンスの識別を行なうインスタンス識別属性が付随してある。
Baseクラスは、文字列や数値等の属性値の基本となるクラスであり、Userクラスはユーザを管理するクラスである。また、Methodクラスはメソッドを管理するクラスであり、Dataクラスは、画像、音声、動画等のデータを格納するクラスである。 APSクラスは、あるシステムを形成する複数のクラスの集合をインスタンスとして持つクラスであり、 Classクラスは、各クラスをインスタンスとして管理するクラスである。そして、各クラスはさらに下位のクラスを持っている。
【0036】
また、 Classクラスには、オブジェクト(クラス、インスタンス、メソッド、属性、属性値)を定義、削除、更新、検索するための属性とメソッド群が付随されており、このクラスのメソッド(コマンド、関数ライブラリー)を呼び出すことにより、データの検索や、更新を行なうことができる。
【0037】
図1に示すデータ管理装置1は、オブジェクトを機能ブロック図で示したものであり、データ管理機能部10は、データ検索部11、データ構造管理部12、及びインスタンス管理部13を管理している。また、データ構造管理部12は、データ構造定義部21、データ構造更新部22、及びデータ構造削除部23を管理している。
さらに、インスタンス管理部13は、インスタンス格納部26、インスタンス更新部27、及びインスタンス削除部28を管理している。
また、データ管理装置1には、クライアント通信機能部15が設けられており、ネットワーク伝送路3を介して端末装置4とのコマンドやデータのやりとりを行なうようになっている。
【0038】
図4はデータ管理装置1のハード構成を示すブロック図であり、ネットワーク伝送路3を介して端末装置4とコマンドやデータの授受は入出力インターフェース31(クライアント通信機能部15)により行なわれ、データ管理装置1内でもこの入出力インターフェース31を介してコマンドやデータのやりとりが行なわれる。
入力装置32は、キーボードあるいはマウスで構成され、また、表示装置33は、CRTディスプレイやTFTディスプレイ等で構成されている。出力装置34は、プリンター等である。
【0039】
データ管理装置1の制御を行なう制御プログラムやデータ等は、メモリ36に格納されていて、制御プログラムによりCPUやMPUと呼ばれる主制御部35により全体の制御が行なわれるようになっている。
また、記憶装置37は、ハードディスク等で構成されている。
【0040】
図1に示す端末装置4は、一般の低価格なパソコンで構成されているものであり、図1では本発明に関係のある部分を機能ブロック図として示している。この端末装置4は、ネットワーク伝送路3を介してデータ管理装置1とコマンドやデータのやりとりを行なうサーバ通信機能部41と、キーボード等から検索条件を入力して、サーバ通信機能部41へ検索条件を指示する検索条件指示部42と、データ格納部2からのデータをデータ管理装置1、ネットワーク伝送路3及びサーバ通信機能部41を介して取得するデータ取得部43と、このデータ取得部43からのデータを受け取ってディスプレイにデータを表示するデータ表示部44等で構成されている。
【0041】
次に、本発明のデータ管理システムによるデータ(ファイル)の検索を行なう場合について説明する。図5はデータ検索のフローを示し、ステップS1で端末装置4側から検索を行なう場合には、ステップS2に移行して、検索条件指示部42(図1参照)から1つの属性、あるいは複数の属性で検索式を形成し、これを検索条件として入力する。
そして、ステップS3に示すように、この検索条件がデータ管理装置1に受け付けられ、データ検索部11により検索処理が行なわれる(ステップS4参照)。データ格納部2側では、検索条件に合致した特定のデータ(ファイル)が読み出され、該データがデータ管理装置1に送られ、さらにデータ管理装置1から端末装置4へと転送される(ステップS6参照)。端末装置4側では、データ取得部43にてデータが取得され(ステップS7参照)、そして、データ表示部44により取得したデータが端末装置4側で表示されることになる(ステップS8参照)。
【0042】
図6はクラスを作成する場合のフロー図を示し、ステップS11でクラスを作成する場合には、ステップS12に移行する。そして、データ構造管理部12でもって、文字、数値、音声、静止画、動画等のデータを取り入れ、さらに、データの属性、プログラム等のメソッドを確定する。
また、インスタンス管理部13により、インスタンスに属性値として格納するインデックス情報を確定し、次いで、ステップS13に移行して、データ格納部2において、クラス、インスタンスとして新規に格納する。
【0043】
図7はクラスの内容の更新をする場合のフロー図を示し、クラスの更新を行なう場合には、ステップS21からステップS22に進んで、データ、属性、メソッド、属性値等のいずれか、あるいは全部の更新内容を確定する。そして、ステップS23に示すように、更新したデータ、属性、メソッド、属性値等がデータ格納部2でその内容が更新されることになる。
【0044】
図8はクラスの削除を行なう場合のフロー図を示し、クラスの削除を行なう場合には、ステップS32に移行し、削除するクラスを確定し、次にステップS33に移行してデータ格納部2の該当するクラスを削除する。
【0045】
なお、上記ではクラスの作成、更新、削除等について説明したが、インスタンスの作成、更新、削除も上記と同様の方法で行なうことができるのはもちろんである。
【0046】
また、上記のクラス、インスタンスの作成、更新、削除等は、端末装置4側からもできるようにしている。かかる場合には、図1に示すデータ管理装置1の各部を端末装置4側に形成することで、容易に構築できる。
【0047】
なお、本発明は基本的な発明であるため、具体的な例を挙げて説明はしなかったが、例えば、マルチメディアデータを含んだ電子掲示板、電子会議室、文書閲覧システム、電子図書館に適用できるものであり、これらは本発明を適用することで、簡単に構築することができる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、データの単位をOSのファイルとすることで、マルチメディアデータを容易に管理、運用ができ、マルチメディアデータの検索時間等の検索負荷を軽減し、効率良く検索できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のデータ管理システムの構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態のデータ格納部の構造図である。
【図3】 本発明の実施の形態のオブジェクト空間図である。
【図4】 本発明の実施の形態のデータ管理装置のハード構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明の実施の形態のデータ検索を行なう場合のフローチャートである。
【図6】 本発明の実施の形態のクラスの作成を行なう場合のフローチャートである。
【図7】 本発明の実施の形態のクラスの更新を行なう場合のフローチャートである。
【図8】 本発明の実施の形態のクラスの削除を行なう場合のフローチャートである。
【符号の説明】
1 データ管理装置
2 データ格納部
3 ネットワーク伝送路
4 端末装置
10 データ管理機能部
11 データ検索部
12 データ構造管理部
13 インスタンス管理部

Claims (2)

  1. 複数のフォーマットのデータ格納されるデータ格納部(2)と、このデータ格納部(2)に前記データを格納したりデータの検索を行なうデータ管理装置(1)とからなるデータ管理システムであって、
    前記データ管理装置(1)は、
    文字、数値、音声、静止画、動画等のデータを取り入れると共に、各フォーマットに対応した構造における前記データの属性と、その属性を持つデータ群を共通に処理するプログラムを格納するメソッドを確定し、前記データの属性及びメソッドを前記データ格納部(2)の前記クラスに格納するデータ構造管理部(12)と、
    前記各属性に対応した任意の属性値としてインデックス情報として確定すると共に、前記データを単位をOSのファイルとして、前記インデックス情報と共に前記データ格納部(2)のクラスに含まれるインスタンスに格納するインスタンス管理部(13)と、
    所定の検索式で前記データ格納部(2)のクラスを検索し、検索したデータを前記クラスのインスタンスからのデータをOSのファイルとして取り出すデータ検索部(11)と
    を備えていることを特徴とするデータ管理システム。
  2. 複数のフォーマットのデータ格納されるデータ格納部(2)と、このデータ格納部(2)に前記データを格納したりデータの検索を行なうデータ管理装置(1)とからなるデータ管理システムを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    文字、数値、音声、静止画、動画等のデータを取り入れると共に、各フォーマットに対応した構造における前記データの属性と、その属性を持つデータ群を共通に処理するプログラムを格納するメソッドを確定し、前記データの属性及びメソッドを前記データ格納部(2)のクラスに格納するための第1手順と、
    前記各属性に対応した任意の属性値としてインデックス情報として確定すると共に、前記データを単位をOSのファイルとして、前記インデックス情報と共に前記データ格納部(2)の前記クラスに含まれるインスタンスに格納するための第2手順と、
    所定の検索式で前記データ格納部(2)のクラスを検索し、検索したデータを前記クラスのインスタンスからのデータをOSのファイルとして取り出すための第3手順を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
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