JP3798444B2 - 現在位置算出システムおよび現在位置算出方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、車両等の移動体に搭載され、該移動体の進行距離、進行方位などを測定して、これにより、当該移動体の現在位置を算出する現在位置算出システムに関するものであり、より詳細には、該移動体が道路上に存在しない状態と判断された場合に、処理時間を増大させることなく移動体の現在位置を算出する現在位置算出システムに関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来より、道路上を走行する車両の現在位置を算出する現在位置算出システムにおいて、該車両の現在位置は、ジャイロ等の方位センサにより測定した車両の進行方向と、車速センサまたは距離センサにより測定した車両の進行距離とに基づいて算出されている。
【0003】
また、車両の進行距離は、一般的には、トランスミッションの出力軸、または、タイヤの回転数を計測して、その回転数に、タイヤ1回転あたりに車両が進む距離である距離係数を乗ずることにより求められている。
【0004】
さらに、このように車両の進行方向と進行距離から求めた現在位置の誤差を補正するために、特開昭63−148115号公報に記載のように、走行距離および方位変化量に基づき定まる車両の推定位置と、道路地図の誤差に基いて誤差量を得て、推定位置を中心とする誤差量の範囲内に位置するすべての道路上に対応させて、推定位置を自己位置として登録し、これら登録された推定位置の各道路に対する相関係数を算出して、道路に対する誤差が最も少ないことを示す相関係数に対応する推定位置を現在位置とする技術が開示されている。この公報に記載されたように、道路に整合するように、求められた車両の現在位置を修正する、いわゆる、マップマッチングの技術が知られており、このマップマッチングの技術により、現在位置算出の精度を高めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、車両の推定位置と、該推定位置を中心とする誤差量の範囲内に位置するすべての道路を検索する処理を実行するために要する時間は、誤差量の範囲内に位置する道路の密度に依存し、特に、道路が市街地内に存在するものであった場合には、処理時間が著しく長くなり、さらに、登録された推定位置の道路に対する相関係数を算出するために要する処理時間も長くなる。
【0006】
道路を検索するための処理時間および相関係数を算出するための処理時間が、著しく長くなることにより、装置が実行すべき他の処理、たとえば、方位センサのデータの読み取り、車速センサまたは距離センサのデータの読み取り、或いは、車速センサまたは距離センサのデータに基づく車両の進行距離の算出などを適切に行うことができない場合があるという問題点があった。
【0007】
本発明は、多大な処理時間を要することなく、車両の現在位置を、適切に算出する現在位置算出システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決する手段】
本発明の目的は、車両に搭載され、該車両の現在位置を算出する現在位置算出システムであって、車両の進行方位を検出する方位検出手段と、車両の走行距離を算出する距離算出手段と、前記進行方位および前記走行距離に基づき得られた相対変位と、車両が何れかの道路上に位置する状態、或いは、車両が道路上に位置しない状態を示す候補点とに基づき、車両の現在位置であると予想される仮想現在位置を生成する仮想現在位置生成手段と、車両が道路上に位置しない状態を示す前記候補点から、所定の候補点を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された候補点に関連する前記仮想現在位置と、道路データとを比較し、新たな候補点を算出する第1の候補点算出手段と、車両が道路上に位置する状態を示す前記候補点に関連する前記仮想現在位置と、道路データとを比較し、新たな候補点を算出する第2の候補点算出手段と、前記新たな候補点が車両の現在位置であることの信憑性を示す信頼度を算出する信頼度算出手段と、前記新たな候補点に関連する信頼度を比較し、最も信頼度の値が大きな候補点の位置を、車両の現在位置とする判断手段とを備えたことを特徴とする現在位置算出システムにより達成される。
【0009】
本発明の好ましい実施態様においては、前記選択手段が、車両が道路上に位置しない状態を示す候補点のそれぞれを特定するために、前記候補点に番号を与える候補点特定手段と、前記番号のうちの一つを前記第1の候補点算出手段に与える番号出力手段と、前記番号のうちの一つを前記第1の候補点算出手段に与えた後に、前記番号をインクリメントする加算手段とを有し、前記第1の候補点算出手段が、前記与えられた番号に関連する候補点について、新たな候補点を算出するように構成されている。
【0010】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記第1の候補点算出手段が、前記仮想現在位置から所定の範囲内に存在する道路に対応する道路データを検索する道路データ検索手段と、前記検索された道路のうち、その方位と前記進行方位との差が所定値以内である道路を選択する道路データ選択手段とを備えている。
【0011】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記第2の候補点算出手段が、前記候補点が位置する道路に接続された道路に対応する道路データを検索する第2の道路データ検索手段と、前記検索された道路のうち、その方位と前記進行方位との差が所定値以内である道路を選択する道路データ選択手段とを備えている。
【0012】
【作用】
本発明によれば、第1の候補点算出手段が、選択手段により、車両が道路上に位置しない状態を示す候補点から選択された所定の候補点から、新たな候補点を算出し、かつ、第2の候補点算出手段が、車両が道路上に位置する状態を示す候補点の各々から、新たな候補点を算出するため、道路を検索すべき候補点を少なくすることができ、その結果、道路を検索する処理を実行するために要する時間を短くすることが可能となる。
【0013】
本実施例の好ましい実施態様によれば、第1の候補点算出手段が、候補点特定手段により特定された候補点から、新たな候補点を算出するように構成されているため、車両が道路上に位置しない状態を示す候補点のうち、適切に選択されたものから、新たな候補点が算出される。したがって、車両の現在位置である信憑性を損なうことなく、候補点を算出することが可能となる。
【0014】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、第2の候補点算出手段が、前記候補点が位置する道路に接続された道路に対応する道路データを検索する第2の道路データ検索手段を備えているため、車両が道路上に位置しない状態を示す候補点から、容易に、新たな候補点を得ることが可能となる。
【0015】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例につき詳細に説明を加える。
【0016】
図1は、本発明の実施例にかかる現在位置算出装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。図1に示すように、この現在位置算出装置10は、車両のヨーレイトを検出することで進行方位変化を検出する角速度センサ11と、地磁気を検出することで車両の進行方位を検出する地磁気センサ12と、車両のトランスミッションの出力軸の回転に比例した時間間隔でパルスを出力する車速センサ13を備えている。
【0017】
また、現在位置周辺の地図や現在位置を示すマーク等を表示するディスプレイ17と、ディスプレイ17に表示する地図の縮尺切り替えの指令をユーザに(運転者)から受け付けるスイッチ14と、デジタル地図データを記憶しておくCD−ROM15と、そのCD−ROM15から地図データを読みだすためのドライバ16とを備えている。また、以上に示した各周辺装置の動作の制御を行うコントローラ18を備えている。本実施例において、上述したディジタル地図データには、複数の線分の端部を示す座標から構成される道路データ、或いは、該道路の道幅を示す道路幅データ、道路が高速道路或いは一般道路であるかを示す高速道路フラグなどが含まれる。
【0018】
コントローラ18は、角速度センサ11の信号(アナログ)をデジタル信号に変換するA/D変換器19と、地磁気センサ12の信号(アナログ)をデジタル信号に変換するA/D変換器20と、車速センサ13から出力されるパルス数を0.1秒毎にカウントするカウンタ26と、スイッチ14の押圧の有無を入力するパラレルI/O21と、CD−ROM15から読みだされた地図データを転送するDMA(Direct Memory Access)コントローラ22と、ディスプレイ17に地図画像を表示する表示プロセッサ23とを有する。
【0019】
また、コントローラ18は、さらに、マイクロプロセッサ24と、メモリ25とを有する。マイクロプロセッサ24は、A/D変換器19を介して得た角速度センサ11の信号、A/D変換器20を介して得た地磁気センサ12の信号、カウンタ26がカウントした車速センサ13の出力パルス数、パラレルI/O21を介して入力するスイッチ14の押圧の有無、DMAコントロ−ラ22を介して得たCD−ROM15からの地図データを受け入れて、それら信号に基づいて処理を行い、車両の現在位置を算出して、それを表示プロセッサ23を介してディスプレイ17に表示させる。この車両位置の表示は、図2に示すように、すでにディスプレイ17に表示している地図上に矢印マ−ク等を重畳して表示することにより行う。これにより、ユーザは、地図上で車両の現在位置を知ることができる。メモリ25は、このような動作を実現するための処理(後述)の内容を規定するプログラムなどを格納したROMと、マイクロプロセッサ24が処理を行う場合にワ−クエリアとして使用するRAMとを含んでいる。
【0020】
以下、このように構成された現在位置算出装置10の動作について説明する。
【0021】
装置10の動作は、全般的に、車両の進行方位及び進行距離を算出する処理と、算出された進行方位及び距離から車両の現在位置を決定する処理と、得られた車両位置および方位を表示する処理との三つの処理に分けることができるため、これらについて順次説明する。
【0022】
図3に、車両の進行方位及び進行距離を算出する処理の流れを説明する。
【0023】
この処理は、一定周期、たとえば100mS毎に起動され実行されるマイクロプロセッサ24のルーチンである。
【0024】
このルーチンでは、最初、A/D変換器19から角速度センサ11の出力値を読み込む(ステップ301)。この角速度センサ11の出力値には、方位変化が出力されるので、車両の進行方向の相対的な値しか検出できない。このため、次に、A/D変換器20から地磁気センサ12の出力値を読み込み(ステップ302)、この地磁気センサ12の出力値により算出された絶対方位とジャイロ11から出力される方位変化(角速度出力)とを用いて、車両の推定方位を決定する(ステップ303)。
【0025】
この方位の決定は、たとえば、長い時間、車速が低い時には、角速度センサの誤差が大きいので、一定時間以上車速が低い場合には、地磁気センサ方位のみを利用するという方法により行う。
【0026】
次に、車速センサ13の出力するパルス数を、0.1秒毎に、カウンタ26で計数して、その計数値を読み込む(ステップ304)。この読み込んだ値に、距離係数を乗算することで、0.1秒間に進んだ距離を求める(ステップ305)。
【0027】
次に、このようにして求められた0.1秒間あたりの進行距離値を、前回得られた値に積算して、車両の進行距離が20mとなったかどうかを調べ(ステップ306)、20mに満たない場合(ステップ306でノー(No))、今回の処理を終了して、新たな処理を開始する。
【0028】
進行距離算出処理の結果、積算された進行距離が一定距離、例えば20mとなった場合(ステップ306でイエス(Yes))、その時点での進行方向と進行距離(20m)とを出力する(ステップ307)。ステップ307では、さらに、積算距離を初期化して、新たに進行距離の積算を開始する。
【0029】
次に、算出された進行方位および進行距離に基づいて、車両の仮想現在位置を算出し、算出された仮想現在位置に基づき、車両の候補点を求める処理について説明する。
【0030】
図4に、この処理の流れを示す。
【0031】
本処理は、図3からの進行方位および進行距離が出力されるのを受けて起動され、実行されるマイクロプロセッサ24のルーチンである。すなわち、本処理は、車両が20m進む毎に起動される。
【0032】
さて、この処理では、まず、ステップ407で出力された進行方位と進行距離とを読み込む(ステップ401)。次に、それらの値に基づいて、車両の移動量を緯度経度方向、別々に、それぞれ求める。さらに、これらの各方向における移動量を、前回の車両の候補点を求める処理で得られた車両の候補点の位置に加算して、現在車両が存在すると推定される位置である仮想現在位置(A)を求める(ステップ402)。この候補点の詳細については後述する。
【0033】
もし、装置の始動直後など、前回の車両の候補点を求める処理で得られた候補点が存在しない場合には、別途設定された位置を、前回得られた候補点の位置として用いて仮想現在位置(A)を求める。
【0034】
ついで、前回の車両の候補点を求める処理で得られた後述するフリー状態の候補点のみに関して、道路とのマッチングを行うための検索候補点選択処理が実行される(ステップ403)。このステップ403で実行される検索候補点選択処理の詳細については後述する。
【0035】
検索候補点選択処理が実行された後に、前回の車両の候補点を求める処理で得られた後述するマッチング状態の候補点のみに関して、道路とのマッチングを行うための道路検索処理が実行される(ステップ404)。図5に、道路検索処理の詳細を示す。図5に示すように、この道路検索処理においては、まず、得られた仮想現在位置(A)の周辺の地図を、CD−ROM15から、ドライバ16およびDMAコントローラ23を介して読み出し(ステップ501)、前回の処理で得られた候補点が位置する線分、或いはこの線分に接続された線分を選択して、これらを取り出す(ステップ502)。
【0036】
なお、前述したように、本実施例においては、道路データとして、図6に示すように、2点間を結ぶ複数の線分51ないし55で近似し、それら線分を、その始点と終点の座標によって表したものなどを用いている。たとえば、線分53は、その始点(x3、y3)と終点(x4、y4)によって表現される。
【0037】
次に、ステップ502で取り出された線分の中から、その線分の方位が、求められている進行方向と、所定値以内にある線分だけを選択し、(ステップ503)。さらに、取り出されたn個すべての線分に対して、仮想現在位置(A)から垂線をおろし、その垂線L(n)の長さを求める(ステップ504)。
【0038】
次に、これら垂線の長さに基づき、ステップ504で選択されたすべての線分に対して、以下の式によりに定義されるエラーコスト値ec(n)を算出する。
【0039】
ec(n)=α×|θcar−θ(n)|+β|L(n)|
ここに、θcarは、仮想現在位置(A)における車両方位、θ(n)は、線分の方位、L(n)は、仮想現在位置(A)から線分までの距離、すなわち垂線の長さ、αおよびβは、重み係数である。これら重み係数の値は、進行方向と道路の方位のずれと現在位置と道路のずれのどちらを、現在位置が、その上にある道路を選択する上で重視するかによって変化させてよい。たとえば、進行方向と方位が近い道路を重視する場合は、αを大きくするようにする。
【0040】
ここに、候補点につき説明を加える。装置の始動直後など、初期的な状態においては、仮想現在位置(A)は、ユーザ(運転者)がスイッチ14を用いて所定の情報を入力することなどにより、一意的に定まり、かつ、これは道路に対応する線分上に位置する。しかしながら、車両が走行した後には、ジャイロなどの方位センサの誤差などにより、仮想現在位置(A)が、道路に対応する線分に存在しなくなる場合がある。その結果、たとえば、図7に示すように、道路が分岐している場合、すなわち、道路に対応する線分61の節点68から、二つの線分64および65があらわれる場合に、いずれの線分に対応する道路上に車両が存在するかが、明確にすることができない場合が多い。
【0041】
したがって、このような場合に、本実施例においては、考えられ得る二つの線分上に存在する所定の点を候補点として設定し、これらの現在位置、エラーコスト、後述する累算エラーコストなどを、それぞれ、メモリ25のRAMの所定の領域に記憶するように構成されている。なお、説明を容易にするため、以下の説明においては、特に複数の候補点であることを明示しない限り、単一の候補点から、新たな一以上の候補点を生成することとする。
【0042】
ついで、算出されたエラーコストec(n)と、前回の処理で得られた候補点に関連する累算エラーコストesとにしたがって、下記の式により定義される、今回の処理における累算エラーコストes(n)を算出する(ステップ505)。
【0043】
es(n)=(1−k)×es+k×ec(n)
ここに、kは、0より大きく1より小さな重み係数である。この累算エラーコストes(n)は、前回以前の処理において算出されたエラーコストを、今回の処理において算出されるエラーコストにどのくらい反映させるかを表わしている。
【0044】
さらに、算出された累算エラーコストes(n)に基づき、下記の式に定義される信頼度trst(n)を算出する(ステップ505)。
【0045】
trst(n)=100/(1+es(n))
上記式から明らかなように、累算エラーコストec(n)が大きくなるのにしたがって、信頼度trst(n)は減少し、0(ゼロ)に近づく。その一方、これが小さくなるのにしたがって、信頼度trst(n)は増大し、その値は、100に近づく。
【0046】
このような処理をすることにより、ある候補点に対する現在位置Aより所定の範囲Dに存在するn個の線分に関連する信頼度trst(n)が求められる。候補点が複数存在する場合には、それぞれの候補点Cmより所定の範囲Dに存在するn個の線分に関連する信頼度trst(m,n)を算出すればよい。
【0047】
ついで、算出した信頼度trst(n)に基づき、ある候補点から、対応する線分に沿って、車両の進行した距離Rに対応する長さだけ進められた点を、新たな候補点C(n)とする(ステップ506)。したがって、ある候補点に位置する線分或いはこれに接続された線分であって、その方位と車両方位との差が所定値以下であるような線分の本数がnである場合には、n個の新たな候補点C(n)が生成されることになる。
【0048】
たとえば、図7に示すように、線分61上に存在したある候補点62に対して、現在位置Aが、点63に示す位置に表わされるとする。このような場合に、現在位置Aから、候補点62が位置する線分61に接続された線分であって、その方位と車両方位との差が所定値以下であるような線分64、65を取り出し、現在位置Aから、線分64、65までの距離L(1)、L(2)を算出するともに、算出された距離、線分64、65の角度θ(1)、θ(2)および車両方位θcarなどに基づき、関連するエラーコスト、累算エラーコスト、信頼度を算出する。さらに、図3のステップ305で求められた車両の進行距離Rに基づき、ある候補点62から、線分61および64、或いは、線分61および65に沿って、進行距離Rに対応する長さだけ進められた位置を算出し、この位置に対応する点を、それぞれ候補点66、67とする。
【0049】
さらに、図8に示すように、線分64上の候補点66に対して、新たな現在位置Aが、点71に示す位置に表わされ、その一方、線分65上の候補点67に対して、新たな現在位置A’が、点72に示す位置に表わされるとする。この場合には、現在位置Aから、線分64に接続された線分であって、その方位と車両方位との差が所定値以下であるような線分73、74を取り出すとともに、新たな現在位置A’から、線分65に接続された線分であって、その方位と車両方位との差が所定値以下であるような線分75を取り出す。ついで、現在位置Aから、線分73、74までのそれぞれの距離L1(1)およびL1(2)を算出するともに、現在位置A’から、線分75までの距離L2(1)を算出する。さらに、現在位置Aに関連して算出された距離、線分73、74の角度θ1(1)およびθ1(2)ならびに車両方位θcarなどに基づき、関連するエラーコスト、累算エラーコストおよび信頼度を算出するとともに、現在位置A’に関連して算出された距離、線分75の角度θ2(1)および車両方位θcarなどに基づき、関連するエラーコスト、累算エラーコストおよび信頼度を算出する。
【0050】
さらに、図3のステップ305で求められた車両の走行距離Rに基づき、候補点66から、線分64および73、或いは、線分64および74に沿って、若しくは、候補点67から、線分65および75に沿って、車両の走行距離Rに対応する長さだけ進められた位置を算出し、この位置に対応する点を、それぞれ新たな候補点とする。図9は、このように新たに求められた候補点81ないし83を示している。
【0051】
ここで、候補点のマッチング状態およびフリー状態について説明を加える。ある線分上に位置する候補点に対する現在位置Aから、該候補点が位置する線分或いは、これに接続された線分であって、その方位と車両の進行方位との差が所定値以下であるような線分が存在しない場合が考えられる。この場合には、現在位置Aを、ある候補点から算出された次の候補点とする。本実施例においては、このようにして得られた候補点を、フリー状態の候補点と称する。これに対して、それ以外の状態、すなわち、ある線分上に位置する候補点に対する現在位置Aから、該候補点が位置する線分或いはこれに接続された線分であって、その方位と車両の進行方位との差が所定値以下であるような線分が存在し、その結果、特定の線分上に次の候補点が存在し得る状態をマッチング状態と称する。
【0052】
さらに、前回の処理で得られた候補点がフリー状態であることも考えられるが、これについては、後述する。
【0053】
また、候補点が位置する線分或いはこれに接続された線分であって、その方位と車両の進行方位との差が所定値以下であるような線分が存在しない場合に、ステップ505で算出すべきエラーコストec(n)には、マッチング状態である場合に得られるエラーコストの値よりも大きな一定の値が与えられる。
【0054】
なお、後述するステップ403においても、所定の場合には、一つの候補点が得られる。したがって、ステップ403およびステップ404が終了した時点では、ステップ404で得られた一以上の候補点、および、場合によってはステップ403で得られた一つの候補点が存在することになる。
【0055】
ついで、このように得られた候補点の各々に対応する信頼度trstの値にしたがって、これら新たな候補点をソートし(ステップ405)、最も信頼度の値の大きな候補点Cを、表示候補点CD、すなわち、ディスプレイ17上に表示するための候補点として、その位置、累算エラーコスト、信頼度、マッチング状態であるかフリー状態であるかを示す状態フラグなどを、メモリ25のRAMの所定の領域に記憶するとともに、表示候補点以外の他の候補点の位置、累算エラーコスト、信頼度、状態フラグなども、RAMの所定の領域に記憶する(ステップ406)。なお、本実施例においては、7個の候補点に関連するデータを記憶可能に構成されている。したがって、図4のステップ401ないし406の処理を実行した結果、候補点が8個以上算出された場合には、これらのうち、信頼度trstの値が大きい順に7個の候補点に関連する種々のデータが、メモリ25のRAMの所定の領域に記憶されることになる。
【0056】
最後に、表示候補点に関連するデータが出力され(ステップ407)、処理を終了する。
【0057】
次に、ステップ403の検索候補点選択処理につき、詳細に説明を加える。図10は、このステップ403で実行される検索候補点選択処理を示すフローチャートである。この検索候補点選択処理においては、まず、前回の車両の候補点ヲ求める処理で得られたフリー状態である候補点の数である候補数cntを計数する(ステップ1001)。より詳細には、図11に示すように、まず、候補数cnt=0に初期化し(ステップ1101)、信頼度の高い順に、候補点に関連するデータをメモリ25のRAMの所定の領域から読みだし、その状態フラグを調べ、該候補点がフリー状態であるか否かを判断する(ステップ1102)。このステップ1102においてノー(No)と判断された場合には、すべての候補点に対して、その状態フラグを調べたか否かを判断し(ステップ1103)、イエス(Yes)である場合には処理を終了し、その一方、ノー(No)である場合には、次に信頼度の高い候補点に関連するデータを読み出す(ステップ1102に戻る)。
【0058】
読み出された候補点の状態フラグにより、該候補点がフリー状態と判断された場合には(ステップ1102でイエス(Yes))、候補数cnt<3であるかどうかを判断する(ステップ1104)。このステップでイエス(Yes)と判断された場合には、候補数cntをインクリメントし(ステップ1105)、これに対して、ノー(No)と判断された場合には、このフリー状態の候補点を削除する。すなわち、本実施例においては、総計3個のフリー候補点のみを保持し、これらから、後述するフリー状態候補点道路検索処理をすべき候補点を選択する。
【0059】
ついで、すべての候補点に対して、フリー状態であるか否かの判断がなされたかを判断し(ステップ1103)、イエス(Yes)である場合には処理を終了し、その一方、ノー(No)である場合には、次に信頼度の高い候補点に関連するデータを読み出す(ステップ1102に戻る)。
【0060】
このように、フリー状態の候補点の数である候補数cntが算出されると、この候補数cntの値に対応して、今回の処理において道路検索をすべき候補点の番号を示す今回検索番号fr_noの値および次回の処理において道路検索をすべき候補点の番号を示す次回検索開始番号fr_cntの値が決定される(ステップ1002ないし1012)。なお、次回検索開始番号fr_cntの値は、装置の電源の投入時など、装置が初期化される際に、0(ゼロ)にリセットされている。
【0061】
候補数cnt=0の場合(ステップ1002でノー(No))には、フリー状態の候補点が存在しないため、次回検索開始番号fr_cnt=0にリセットして(ステップ1003)、処理を終了する。
【0062】
また、候補数cnt=1の場合(ステップ1002でイエス(Yes)かつステップ1004でノー(No))には、今回検索番号fr_no=0、次回検索開始番号fr_cnt=1にセットして(ステップ1005)、ステップ1013に移行する。
【0063】
候補数cnt=2の場合(ステップ1002およびステップ1004でイエス(Yes)かつステップ1006でノー(No))には、次回検索開始番号fr_cnt=1であるか否かを調べ(ステップ1007)、イエス(Yes)である場合には、今回検索番号fr_no=1、次回検索開始番号fr_cnt=0にセットし(ステップ1008)、その一方、ステップ1007においてノー(No)と判断された場合には、今回検索番号fr_no=0、次回検索開始番号fr_cnt=1にセットする(ステップ1009)。
【0064】
さらに、候補数cnt=3である場合(ステップ1002、ステップ1004およびステップ1006でイエス(Yes))には、次回候補開始番号fr_cntの値を、今回検索番号fr_noにするとともに、次回候補開始番号fr_cntをインクリメントする(ステップ1010)。ついで、次回候補開始番号fr_cntの値が3以上である場合には、fr_cnt=0にリセットする(ステップ1011、1012)。
【0065】
このようにして、今回の処理において、フリー状態候補点道路検索処理を行うべき候補点が決定される。
【0066】
ついで、フリー状態である候補点の番号を示すiを初期化し(ステップ1013)、その信頼度の値の大きい順に、候補点に関連するデータを、メモリ25のRAMの所定の領域から読みだし、その状態フラグを調べ、候補点がフリー状態であるか否かを判断する(ステップ1014)。候補点がフリー状態でない場合には、すべての候補点について、その状態フラグを調べたか否かを判断し(ステップ1015)、すでに調べられている場合には、処理を終了し、その一方、状態フラグを調べられていない候補点が存在する場合には、ステップ1014に戻り、次に信頼度の値の大きい候補点に関して、処理を続行する。
【0067】
ステップ1014でイエス(Yes)と判断された場合には、今回検索番号fr_no=iであるかどうかを調べ(ステップ1016)、fr_no=iである場合には、フリー状態候補点道路検索処理を実行し(ステップ1017)、fr_no≠iである場合には、iをインクリメントする(ステップ1018)。すなわち、fr_noに対応するフリー状態の候補点のみに関して、フリー状態候補点道路検索処理が実行される。このように、ステップ1013ないし1018を実行することにより、たとえば、フリー状態の候補点が一つである場合には、その候補点に関して、フリー状態候補点道路検索処理が実行され、フリー状態の候補点が二つである場合には、これら二つの候補点に関して、交互にフリー状態候補点道路検索処理が実行される。さらに、フリー状態の候補点が3つである場合には、その信頼度の大きな順に、一回の処理ごとに一つづつ、順次、フリー状態候補点道路検索処理が実行される。
【0068】
図12は、フリー状態候補点道路検索処理を示すフローチャートである。図12に示すように、この処理(ステップ1201ないし1205)は、図5に示すマッチング状態の候補点に対する道路検索処理に類似している。これら二つの処理の間の相違は、道路検索処理においては、前回の車両の候補点を求める処理で得られた候補点が位置する線分、あるいは、これに接続する線分を取り出し、これら線分から、センサ方位との方位差が所定値内の線分を選択している(図5のステップ502、503)のに対して、フリー状態候補点道路検索処理においては、仮想現在位置(A)を中心とする予め設定された距離D内にある線分をすべて抽出し、これら線分から、センサ方位との方位差が所定値内の線分を選択している(ステップ1202)点にある。すなわち、図5のステップ502、503の処理においては、単一の線分、或いは、分岐点から延びる幾つかの線分を取り出せばよいが、図12のステップ1202の処理においては、読み出された地図データに対応する地図中の道路データから、抽出すべき線分が決定される。したがって、ステップ1202を実行するための処理時間は、道路データに対応する道路の密度に依存し、特に、読み出された地図データに対応する地図が、市街地であった場合など、道路の密度が大きい場合などでは、この処理時間は、図5のステップ502、503の処理時間と比較すると、非常に大きくなる。したがって、本実施例においては、フリー状態の候補点から、道路検索を行うべき候補点を適切に選択し、選択された候補点につき、ステップ1201ないし1205の処理を実行するように構成されている。
【0069】
なお、このフリー状態候補点道路検索処理において、フリー状態の候補点に対する仮想現在位置から所定の範囲D内に、その方位と車両の進行方位との差が所定値以下の線分が存在する場合には、仮想現在位置から当該線分におろされた垂線とこの線分との交点が、候補点となる。また、フリー状態の候補点に対する仮想現在位置から所定の範囲D内に、その方位と車両の進行方位との差が所定値以下の線分が存在しない場合には、仮想現在位置に対応する点が候補点となる。
【0070】
ところで、ステップ1202では、仮想現在位置(A)を中心とする予め設定された距離D内にある道路データ(線分)を取り出したが、この距離Dは、前回の車両の候補点を求める処理で得られた当該候補点に関連する信頼度trstの値に基づいて決定する値でもよい。なお、信頼度に基づいて、検索範囲を求める理由は、信頼度が小さい場合には、前回求めた現在位置の精度に対する信憑性が低いと考えられるので、より広い範囲を検索して道路を探す方が、正しい現在位置を求める上で適当であるからである。
【0071】
再度、図4に示す処理を説明すると、車両の進行方位および進行距離が読み込まれ(ステップ401)、これらに基づき、仮想現在位置(A)が算出される(ステップ402)。ついで、前回の候補点を求める処理で得られたフリー状態の候補点のうち、所定の選択された候補点につき、フリー状態候補点道路検索処理を実行するための検索候補点選択処理が実行され(ステップ403)、その後に、前回の候補点を求める処理で得られたマッチング状態の候補点につき、道路検索処理が実行される(ステップ404)。さらに、ステップ403およびステップ404で得られた候補点は、その信頼度の値の大きい順にソートされ(ステップ405)、最も信頼度の値の大きな候補点が、表示候補点として設定される(ステップ406)。このステップにおいては、さらに表示候補点の位置および方位などを示す種々のデータがメモリ25のRAMの所定の領域に記憶されるとともに、他の候補点の位置および方位などを示す種々のデータがメモリ25のRAMの所定の領域に記憶される。最後に、表示候補点に関連するデータが出力される(ステップ407)。
【0072】
図4のステップ401ないし407を実行することにより得られた表示候補点は、図13に示すフローチャートに基づく処理によりディスプレイ17の画面上に表示される。
【0073】
本処理は、1秒毎に起動され実行されるマイクロプロセッサ24のルーチンである。
【0074】
最初、スイッチ14が押圧により地図の縮尺の変更を指示されているかを、パラレルI/O21の内容を見て判断する(ステップ1301)。もし、押されていれば(ステップ1301でYes)、それに対応して、所定の縮尺フラグを設定する(ステップ1302)。
【0075】
次に、図4の処理を実行することにより得られた表示候補点の位置および方位を示すデータを、メモリ25のRAMの所定の領域から読み出し(ステップ1303)、ステップ1302で切り替えられた縮尺フラグの内容に応じた縮尺の地図をディスプレイ17に、例えば、図2に示すような状態で表示する(ステップ1304)。
【0076】
そして、地図に重畳して、表示候補点の位置およびその方位を、たとえば、先に示した図2のように、矢印記号“↑”を用いて表示する(ステップ1305)。そして最後に、これらに重畳して、北を示す北マークと、縮尺に対応した距離マークとを、図2のように表示する(ステップ1306)。
【0077】
なお、本実施例においては、上記のように矢印記号を用いて車両位置および方向を示したが、車両位置および方向の表示形態は、位置および進行方向が、表示状態が明確に示されるものであれば、その形態は任意でよい。また、北マーク等も同様である。
【0078】
本実施例によれば、フリー状態の候補点から所定の候補点を選択し、選択された候補点につき、道路検索をするように構成されているため、算出された現在位置が、車両の実際の現在位置である信憑性を損なうことなく、多大な処理時間を要する処理を減じることができ、したがって、現在位置の算出に要する処理時間を減少させることが可能となる。
【0079】
本発明は、以上の実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【0080】
たとえば、前記実施例の検索候補点選択処理においては、フリー状態の候補点のうち、その信頼度の大きな順に、最大で三つの候補点を一次的に選択し、これら候補点からさらに所定の一つ候補点を選択し、選択された一つの候補点につき、道路検索をするように構成されているが、存在するすべての候補点から所定の一つを選択し、これにつき、道路検索をしても良いし、或いは、二つ以下の候補点を一時的に選択してもよい。
【0081】
また、前記実施例においては、まず、前回の候補点を求める処理で得られた候補点に基づき、フリー状態の候補点に対して検索候補点選択処理を実行し、ついで、マッチング状態の候補点に対して、道路検索処理を実行するように構成されているが、これに限定されるものではなく、たとえば、マッチング状態の候補点に対して、道路検索処理を実行し、ついで、検索候補点選択処理を実行してもよいことは明らかである。
【0082】
さらに、本明細書において、手段とは、必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能が、ソフトウエアによって実現される場合も包含する。また、一つの手段の機能が二以上の物理的手段により実現されても、二以上の手段の機能が一つの物理的手段により実現されてもよい。
【0083】
【発明の効果】
本発明によれば、多大な処理時間を要することなく、車両の現在位置を、適切に算出する現在位置算出システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施例にかかる現在位置算出装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。
【図2】 図2は、本実施例にかかる地図および現在位置の表示例を示す図である。
【図3】 図3は、車両の進行方位および進行距離を算出する処理を示すフローチャートである。
【図4】 図4は、車両の候補点を算出する処理を示すフローチャートである。
【図5】 図5は、本実施例にかかる道路検索処理を示すフローチャートである。
【図6】 図6は、本実施例にかかる道路データの一例を説明するための図である。
【図7】 図7は、道路に対応する線分、仮想現在位置および候補点を説明するための図である。
【図8】 図8は、道路に対応する線分、仮想現在位置および候補点を説明するための図である。
【図9】 図9は、道路に対応する線分、仮想現在位置および候補点を説明するための図である。
【図10】 図10は、本実施例にかかる検索候補点選択処理を示すフローチャートである。
【図11】 図11は、本実施例にかかるフリー状態の候補数cntを算出する処理を示すフローチャートである。
【図12】 図12は、本実施例にかかるフリー状態候補点道路検索処理を示すフローチャートである。
【図13】 図13は、本実施例にかかる現在位置表示処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 現在位置算出装置
11 角速度センサ
12 方位センサ
13 車速センサ
14 スイッチ
15 CD−ROM
16 CD−ROM読み取りドライバ
17 ディスプレイ
18 コントローラ
Claims (2)
- 車両の現在位置算出システムであって、
車両の候補点毎に、当該候補点と、前記車両の進行方位および走行距離に基づき得られた相対変位とを用いて、仮想現在位置を算出する仮想現在位置算出手段と、
前記候補点の信頼度を求める手段と、
前記候補点のうち、道路上に位置しない候補点の数を信頼度に応じて絞り込む絞り込み手段と、
前記候補点のうち道路上に位置する候補点と道路データとを用いて、新たな候補点を算出する第1の候補点算出手段と、
前記絞り込み手段で絞り込まれた道路上に位置しない候補点に関する仮想現在位置と道路データとを用いて、新たな候補点を算出する第2の候補点算出手段とを備え、
前記第2の候補点算出手段は、
前記絞り込み手段で絞り込まれた、道路上に位置しない候補点の中から、
信頼度の大きさにより並べたときの順番が、既に設定されている順番を変えて設定した順番である候補点を一つ選択し、選択した候補点に関して新たな候補点を算出する
ことを特徴とする現在位置算出システム。 - 請求項1において、
前記第1の候補点算出手段は、
前記候補点がある道路に接続された道路に対応する道路データを検索し、検索された道路のうち、その方位と前記進行方位との差が所定値以内である道路を選択し、選択した道路上に候補点を算出し、
前記第2の候補点算出手段は、
前記仮想現在位置から所定の範囲内に存在する道路に対応する道路データを検索し、検索された道路のうち、その方位と前記進行方位との差が所定値以内である道路を選択し、選択した道路上に候補点を算出する
ことを特徴とする現在位置算出システム。
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JP09721695A JP3798444B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 現在位置算出システムおよび現在位置算出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP09721695A JP3798444B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 現在位置算出システムおよび現在位置算出方法 |
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JPH08292048A JPH08292048A (ja) | 1996-11-05 |
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Family Applications (1)
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CN108871350B (zh) * | 2017-05-11 | 2021-05-18 | 北京嘀嘀无限科技发展有限公司 | 一种地图导航模式的显示方法、显示系统及计算机装置 |
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1995
- 1995-04-21 JP JP09721695A patent/JP3798444B2/ja not_active Expired - Lifetime
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