JP3798343B2 - セグメントの継手構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールドトンネルの覆工用として使用されるコンクリートセグメント等のセグメント同士を接合するための継手構造に関するのものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のセグメントの継手構造として、図12に示すように、連結すべき一方のコンクリートセグメント1aの接合端部に、接合面2aと直交する方向に接合棒3を突き出して固定してなる雄型継手4を設けると共に、連結すべき他方のコンクリートセグメント1bの接合端部に、前記雄型継手4の接合棒3が係合する係合筒5を内側に固定した接合筒6を有する雌型継手7を、前記接合面2bに直交する方向に向けて埋設し、コンクリートセグメント1a,1b同士の接合時に、前記雄型継手4の接合棒3を雌型継手7の係合筒5に押し込んで接合棒3の頭部3aに形成された係合段部3bを係合筒5の係合端部5aに係合させると共に前記接合面2a,2b同士を当接させることにより、両セグメント1a,1bの接合を強固に行うようにしたものが知られている(特開平10−82283号公報)。
【0003】
このセグメントの継手構造においては、前記雌型継手7の係合筒5は、その先端側(前記接合筒6の奥部側)に係合筒5の周方向に沿って複数のスリット5bが内外周に貫通して設けられて前記係合端部5aが弾性的に拡縮可能に形成されており、セグメント1a,1b同士の接合時に、常態で前記雄型継手4の接合棒3の頭部3aより小径に縮径されていた係合端部5aが、係合筒5に挿入された前記頭部3aによって弾性的に拡径されて該頭部3aを通過させ、その通過後に弾性的に縮径して前記頭部3aの後面の係合段部3bに当接係合して、前記係合筒5からの前記接合棒3の離脱を阻止するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記雌型継手7の係合筒5は、その係合端部5aを弾性的に拡縮可能に形成するため金属製のバネ材で構成するのが一般的であるが、強度や耐久性も期待でき、軽量で安価に製造できることから合成樹脂材料で構成することが考えられる。しかし、前記係合筒5は、合成樹脂材料で構成する場合には、前記係合端部5aと係合段部3bとの係合を介して前記雄型継手4の接合棒3を係合筒5から引き抜こうとする引抜力が作用しても、その引抜力に十分に耐えてセグメント1a,1b同士の接合を維持するために、高強度の合成樹脂材料を使用する必要がある。
【0005】
しかしながら、一般に、高強度の合成樹脂材料は硬くて靱性が低いので、それを前記係合筒5のように弾性的に拡径および縮径されて、スリット5bで分割された係合部材5cがその基端部で屈曲変形する部材に採用すると、該基端部に亀裂が入ったり、折損したりして、係合筒5に要求される機能を果たせなくなる問題がある。また、靱性の高い合成樹脂材料を使用することも考えられるが、靱性の高い合成樹脂材料は強度が低いため、前記接合棒3の引抜力に対抗するには、前記係合筒5を大きくする必要があり、必然的に雌型継手7が大きくなる問題がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、雄型継手の接合棒と雌型継手の合成樹脂材料からなる係合筒との係合に際して、該係合筒の爪部材が亀裂や折損を起こすことなく柔軟に拡径および縮径して接合棒に係合し、かつ接合棒の引抜力に十分に対抗して接合棒を支持し、セグメント同士を強固に接合することができる、構造が簡単で、製造が容易であるセグメントの継手構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、以下の点を特徴としている。
すなわち、請求項1に係るセグメントの継手構造は、雄型継手が、セグメントの接合端部に固定され、その接合面から突き出した軸部の先端に該軸部より大径の頭部を設けて係合段部が形成されてなる接合棒を備え、雌型継手が、セグメントの接合端部に埋設された接合筒と、該接合筒の内側に固定されその奥部に対応する先端側の係合部を弾性的に拡縮可能に形成された係合筒とを備え、前記雄型継手の接合棒を前記雌型継手の係合筒内に挿入して隣接のセグメント同士を互いの接合面を突き合わせて接合する際、前記接合棒の頭部が前記係合部を弾性的に拡径して係合部を通過した後に、該係合部が弾性的に縮径してその係合端部と前記接合棒の係合段部とが係合し、前記係合筒からの前記接合棒の離脱を阻止するように構成されたセグメントの継手構造において、前記係合筒は、前記接合棒の挿通穴を有しかつ接合筒の開口部側に固定された合成樹脂材料からなる円筒状の係合筒本体と、前記挿通穴と同心の円周上に所定間隔のスリットをあけて複数個の円弧状の爪部材が環状に配列されて形成され、かつ基端部を前記係合筒本体に連結された高強度の合成樹脂材料からなる係合部とを備え、該係合部と前記係合筒本体との連結部は、前記爪部材より靱性が高い合成樹脂材料が配置され、爪部材の先端側を係合筒本体の直径方向に弾性的に揺動可能としたことを特徴としている。
【0008】
請求項2に係るセグメントの継手構造は、請求項1に記載の継手構造において、前記連結部は、前記爪部材より靱性の高い合成樹脂材料で構成された前記係合筒本体の一部で形成されていることを特徴としている。
【0009】
請求項3に係るセグメントの継手構造は、請求項2に記載の継手構造において、前記連結部は、前記係合筒本体の前記接合筒の奥部側面に突き出して設けた円筒状部に、その周方向に沿って配置された前記スリットと同数のスリット溝を直径方向に貫通して形成してなり、前記爪部材が該スリット溝間に位置して前記円筒状部の内側に嵌合して設けられていることを特徴としている。
【0010】
請求項4に係るセグメントの継手構造は、請求項3に記載の継手構造において、前記円筒状部の外周には、前記スリット溝間において該外周の接線に平行な方向に沿う切欠部が形成されていることを特徴としている。
【0011】
請求項5に係るセグメントの継手構造は、請求項1に記載の継手構造において、前記連結部は、前後部をそれぞれ前記爪部材と係合筒本体とに結合された前記爪部材より靱性の高い合成樹脂材料からなる連結部材で構成されていることを特徴としている。
【0012】
請求項6に係るセグメントの継手構造は、請求項3〜5のいずれかに記載の継手構造において、前記連結部と爪部材のうちの一方に前記係合筒本体の周方向に沿う環状溝が形成され、前記連結部と爪部材のうちの他方に前記環状溝に嵌合する環状突条が形成されていることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るセグメントの継手構造を図面を参照して説明する。
図1〜図5は本発明の一実施の形態に係るセグメントの継手構造10を示す。このセグメントの継手構造10は、図6に示すように、シールドトンネルの覆工用等に使用されるコンクリートセグメント(セグメント)11の一端側(図6で左端側)の接合端部11cに、接合面11aから突出され、セグメント11の円弧方向に沿って間隔をあけて設けられた複数個の雄型継手12と、他端側(図6で右端側)の接合端部11dに、接合面11bよりやや引き込ませて埋設され、セグメント11の円弧方向に沿って間隔をあけて配設された複数個の雌型継手13とを備え、隣接して接合される一方のセグメント11の一端側の接合面11aにおける雄型継手12が、隣接して接合される他方のセグメント11の他端側の接合面11bにおける雌型継手13に嵌合され、かつ前記各接合面11a,11bが相互に当接されて、各セグメント11,11同士が接合される構成となっている。
【0014】
前記雄型継手12は、基端側(図1で右端側)に二股のアンカー14a,14aを設けたインサートナット14と、これに軸線を一致させてネジ等によって着脱可能に連結され、または一体に形成された接合棒15とからなり、インサートナット14が前記セグメント11の一端側の接合端部11cに先端面を接合面11aに合わせて埋設され、接合棒15が接合面11aから該接合面11aに対して垂直に突出されている。
なお、前記インサートナット14は、アンカー14a,14aを設ける代わりに、軸部の外周に複数個の周方向突条と軸方向突条とを設けた、所謂ねじふし鉄筋状に形成してもよい。
【0015】
前記接合棒15は、2つのテーパ軸部を介して基端部側から3段階に軸径を順に小さくして先端部に小径軸部(軸部)15aを形成された接合軸15bと、前記小径軸部15aの先端に一体に設けられた該小径軸部15aより大径の頭部15cとを備えている。前記頭部15cの後部(図1の右側部)には前記接合軸15bの軸線に垂直な面によって係合段部15dが形成され、また、頭部15cの先端の外周角部には傾斜面または外側に凸の曲面からなる面取り部15eが設けられている。
【0016】
また、前記雌型継手13は、開口された先端部(図1で右端部)を前記接合面11bより内側に引き込ませ、かつ軸方向を接合面11bに垂直にして前記他方のセグメント11の他端側の接合端部11dに埋設された円筒状の接合筒16と、該接合筒16の内側の有底の穴部16aに挿入されて接合筒16に、基端部(図1で右端部)が固定され、前記穴部16aの底部(接合筒16の奥部)に対応する先端側(図1で左端側)の係合部17を拡縮可能に形成された円筒状の係合筒18とを備えている。
前記接合筒16の内端部(図1で左端部)にはアンカー用フランジ16bが設けられ、また、前記他方のセグメント11の接合端部11dには、前記係合筒18の内部へ前記雄型継手12の接合棒15を通す挿通穴11eが接合面11bに開口して設けられている。
【0017】
前記係合筒18は、図2〜図5に示すように、前記雄型継手12の接合棒15を挿通させる挿通穴19aを有し、かつ接合筒16の開口部側(外端部側)に形成されたねじ穴16cに雄ねじ部19bを螺合して接合筒16に固定された円筒状の係合筒本体19を備え、該係合筒本体19における接合筒16の奥部側に設けた円筒状部からなる連結部19cの装着穴19dに、前記係合部17の基端部(図2で右端部)の嵌着部17aを嵌合されて、係合筒本体19に係合筒17が連結されている。
前記係合部17は、係合筒本体19の挿通穴19aと同心の円周上に所定間隔のスリット20をあけて複数個(図示の例では10個)の円弧状の爪部材21が環状に配列されて、全体として先窄まりのテーパ筒状(円筒状)に形成されており、その内側には、前記接合棒15の小径軸部15aの直径と略等しい直径を有する先端側(図2で左端部)の平行穴部17bから接合筒本体19の挿通穴19aに連なるテーパ穴17cが設けられ、また、その先端部には、前記頭部15cの後部の係合段部15dが当接する、係合筒18の軸方向に垂直な平面を有する係合端部17dが形成されている。
【0018】
前記係合部17を前記係合筒本体19に連結する連結部19cには、前記スリット20に対応する連結部19cの周方向の位置に、前記装着穴19dの内側段部19eに至るまで切り込まれたスリット20と同数のスリット溝22が内外に貫通して設けられている。また、前記連結部19cの装着穴19dには内側に突出した環状突条19fが設けられ、一方、前記係合部17の嵌着部17aの外周には前記環状突条19fが嵌合する環状溝17eが設けられている。さらに、前記連結部19cの外周には、前記スリット溝22,22間において該外周の接線に平行な方向に沿う切欠部23が形成されて、連結部19cの係合筒本体19との結合部分が薄肉とされ、これと前記スリット溝22の構成とにより、連結部19cに可撓性が確実に付与されて、前記爪部材21の先端側が係合筒本体19の直径方向に弾性的に揺動可能とされている。
【0019】
前記係合筒18の爪部材21は、例えば、ガラス繊維入りのナイロン66等の高強度の合成樹脂材料で構成され、また、係合筒本体19は、例えば、ナイロン66等の爪部材21よりも強度はやや低いが靱性がより高い合成樹脂材料で構成されている。なお、前記接合筒16の穴部16aは、その開口部側が前記係合部17の爪部材21が直径方向の外側に揺動したときに、その揺動を妨げない大きさの大径穴16dとされ、また、奥部側が前記雄型継手12の接合棒15が係合筒17内に挿入されたときに、接合棒15の頭部15cが嵌合する大きさの小径穴16eとされている。
【0020】
前記のように構成されたセグメントの継手構造10を用いてセグメント同士を接合する場合には、図1、図2、図7に示すように、接合すべき一方のセグメント11を、接合すべき他方のセグメント11の隣へ移動して整列させて、一方のセグメント11における雄型継手12の接合棒15の軸心と他方のセグメント11の雌型継手13の係合筒18の軸心を一致させた後、シールドジャッキ等を使用して一方のセグメント11に推力を作用させて、各セグメント11,11の接合面11a,11bが相互に当接するまで一方のセグメント11を他方のセグメント11に対して接近移動させる。
【0021】
この一方のセグメント11の移動により、他方のセグメント11における雌型継手13の係合筒18の挿通穴19a、テーパ穴17cに、一方のセグメント11における雄型継手12の接合棒15がセグメント11の挿通穴11eを経て挿入されると(図7(a)(b)参照)、前記接合棒15の頭部15cによって前記爪部材21が係合筒本体19との連結部19cを介して直径方向の外側へ弾性的に揺動されて係合筒18の係合部17が拡径されて、前記頭部15cが接合筒16の小径穴16e側へ通過するのを許容する。前記接合棒15の頭部15cが係合部17の先端部を通過すると、前記連結部19cを介して爪部材21が直径方向の内側へ弾性的に揺動することにより、前記係合部17が縮径してその平行穴17bが接合棒15の軸部15aに接する常態位置に戻るので、前記係合部17の係合端部17dが頭部15cの係合段部15dに当接(係合)して、係合筒18から接合棒15が抜け出るのを阻止された状態となり、このとき、頭部15cが前記接合筒16の小径穴部16eに嵌合される(図7(c)参照)。この場合、前記爪部材21の基端部の内周端面が前記装着穴19dの内側段部19eに当接することにより、爪部材21に作用する前記雄型継手12の接合棒15の引抜力を係合筒本体19が支えることとなる。
これにより、雄型継手12の接合棒15と雌型継手る13の係合筒18との係合を介して隣接する両セグメント11,11同士がシールドトンネルの長手方向に突き合わされて接合された状態となる。
【0022】
この実施の形態に係るセグメントの継手構造10によれば、セグメント11,11同士を接合する際に、前記雄型継手12の接合棒15が前記雌型継手13の係合筒18内に挿入されたときに、接合棒15の頭部15cによって係合筒18の係合部17が拡縮されて、爪部材21にその基端側を支点にして係合筒本体19の直径方向へ屈曲変形しようとする力が作用しても、その力は、靱性の高い合成樹脂材料からなる接合筒本体19の一部としての連結部19cに作用して、該連結部19cを弾性的に屈曲変形させるだけであり、爪部材21を直接屈曲変形させることがない。
したがって、雌型継手13の係合筒18の爪部材21は、高強度の合成樹脂材料で構成されていても、セグメント11,11同士の接合時に、雄型継手12の接合棒15の係合筒18内への挿入によって亀裂が入ったり、折損したりすることがないので、接合棒15をその引抜力に対抗して確実に支持することができ、セグメント11,11同士を強固に接合することができる。
しかも、前記係合筒18は構造が簡単であり、合成樹脂材料からなっているので、成型等によって容易に製造することができる。
【0023】
次に、図8〜図11は前記実施の形態に係るセグメントの継手構造10における係合筒18の他の構成例を示す。
この構成例に係る係合筒18Aは、前記係合筒18が、靱性の高い樹脂材料からなる係合筒本体19とその一部である連結部19cを介して係合筒本体19に結合された係合部17との2つの部材で構成されているのに対し、係合筒本体19Aと係合部17Aとそれらを連結する連結部材(連結部)25との3つの部材から構成されたものである。その他の構成は基本的に前記実施の形態の係合筒18と同一または同様であるので、同一または同様の構成部分には同一の符号を付してその構成の詳細説明は省略する。
【0024】
前記係合筒本体19Aは、前記係合部17と同様の高強度の合成樹脂材料からなり、内側に挿通穴19aを外周に前記接合筒16に螺合される雄ねじ部19bを有し、前面(図8,図11で左側面)には、内周側に係合筒本体19Aの軸心側に向けた傾斜面19gが設けられ、該傾斜面19gの外周部に環状溝19hが形成されている。前記係合部17Aは、前記係合部17の爪部材21と同様の高強度の合成樹脂材料からなる爪部材21Aが環状に配列されて先窄まりのテーパ筒状(円筒状)に形成され、基端部(図8で右端部)が前記係合筒本体19Aの傾斜面19gに当接されている。この当接により爪部材21Aに作用する前記雄型継手12の接合棒15の引抜力を係合筒本体19Aが支えることとなる。
【0025】
前記連結部材25は、前記係合筒本体19(連結部19c)と同様の靱性の高い合成樹脂材料からなり、リング状部25aと、前記スリット20,20間の位置に対応してリング状部25aの前面(図8、図11で左端面)に一体に形成された矩形板状の連結片25bとで構成され、前記リング状部25aが係合筒本体19Aの環状溝19hに嵌入されて係合筒本体19Aに固着され、前記連結片25bが前記爪部材21Aの基端側の外周部に形成された接合溝26に嵌入されて爪部材21Aに固着されている。これにより、連結部材25は、前記雄型継手12の接合棒15が係合筒18Aに挿入されたとき、接合棒15の頭部15cによって係合筒本体19Aの直径方向に弾性的に屈曲して、爪部材21Aが同方向に弾性的に揺動するのを許容する。前記係合筒本体19Aと連結部材25とはインサート成形等によって一体に結合される。
【0026】
前記係合筒18Aを前記接合筒16に固定してなる雌型継手13を有するセグメント11と前記雄型継手12を有するセグメント11とを接合する継手構造においては、前記爪部材21Aと係合筒本体19Aとを該爪部材21Aより靱性の高い合成樹脂材料からなる連結部材25で連結した構成とされているので、前記実施の形態に係るセグメントの継手構造10と同様に、セグメント11,11同士を接合する際に、前記雄型継手12の接合棒15を雌型継手13の係合筒18Aに挿入することによって、係合筒18Aの爪部材21Aが亀裂が入ったり、折損することがなくてセグメント11,11同士をしっかりと接合することができる。また、係合筒18Aは、連結部材25以外を高強度の合成樹脂材料で構成して強度を高めることができ、雄型継手12の接合棒15の引抜力に対抗するために過大な厚肉寸法に形成する必要がなく、雌型継手13のサイズを可及的に小さく抑えることができ、版厚の薄いセグメントにも適用することができる。
【0027】
なお、前記連結部材25の先端側(前端側)を爪部材21Aの外周部に結合したが、これに限らず、爪部材21Aの基端部の内外周の中間部に埋め込むようにしてもよく、また、連結部材25を単に矩形板状に形成したが、これに限らず、前記実施の形態における係合筒本体19の連結部19cの環状突条19fと同様に、連結部材25の先端側に環状突条を設け、爪部材21Aに環状溝を設けて、それらを嵌合させて爪部材21Aと係合筒本体19Aとの結合を強固にするように構成してもよい。さらに、前記係合部17,17Aを全体として先窄まりのテーパ筒状に形成したが、これに限らず、全体として円筒状に形成し、該円筒状の係合筒の先端部分に前記テーパ穴17cと平行穴部17bを設けるようにしてもよい。
【0028】
なお、前記実施の形態に係るセグメントの継手構造をコンクリートセグメント同士を接合するものとして説明したが、本発明はこれに限らず、スキンプレートに主桁板と継手板を結合してなる枠体の内部にコンクリートを打設して構成されたコンクリート中詰め型セグメント同士、あるいはスキンプレートに主桁板と継手板を結合してなる鋼製セグメント同士を接合するものにも適用することができる。鋼製セグメントに適用する場合には、前記雄型継手のインサートナットおよび雌型継手の接合筒を主桁板に溶接等によって固定し、必要にして主桁板とインサートナットまたは接合筒との間に補強部材を結合する。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下の優れた効果を奏する。
請求項1に係るセグメントの継手構造によれば、雌型継手の接合筒に固定した係合筒本体と係合筒との連結部に、係合筒の爪部材より靱性が高い合成樹脂材料が配置され、爪部材の先端側を係合筒本体の直径方向に弾性的に揺動可能とした構成にしたので、セグメント同士の接合に際して、雄型継手の接合棒が前記係合筒内に挿入されたときに、接合棒の頭部によって係合筒が拡縮されて、爪部材にその基端側を係合筒の直径方向へ屈曲変形しようとする力が作用しても、その力は靱性の高い合成樹脂材料からなる前記連結部に作用してそれを弾性的に屈曲変形させるだけであり、爪部材を直接屈曲変形させることがない。
【0030】
したがって、雌型継手の係合筒の爪部材は、高強度の合成樹脂材料で構成されていても、セグメント同士の接合時に雄型継手の接合棒の係合筒内への挿入によって、亀裂が入ったり、折損したりすることがないので、接合棒をその引抜力に対抗して確実に支持することができ、セグメント同士を強固に接合することができる。しかも、係合筒は構造が簡単であり、合成樹脂材料からなっているので、成型等によって容易に製造することができる。
【0031】
請求項2に係るセグメントの継手構造によれば、連結部が爪部材より靱性の高い合成樹脂材料で構成された係合筒本体の一部で形成されているので、係合筒を2つの部材で構成できて製造が容易である。
【0032】
請求項3に係るセグメントの継手構造によれば、係合筒本体の接合筒の奥部側面に突き出して設けた円筒状部に爪部材間のスリットに対応したスリット溝を形成して連結部が構成されているので、該連結部に爪部材を弾性的に揺動可能とする可撓性を付与することができる。
【0033】
請求項4に係るセグメントの継手構造によれば、係合筒本体の円筒状部の外周に、スリット溝間において該外周の接線に平行な方向に沿う切欠面が形成されているので、前記係合筒本体と爪部材との連結部に可撓性を確実に付与することができる。
【0034】
請求項5に係るセグメントの継手構造によれば、爪部材と係合筒本体とを該爪部材より靱性の高い合成樹脂材料からなる連結部材で連結した構成とされているので、係合筒は、連結部材以外を高強度の合成樹脂材料で構成して強度を高めることができ、雄型継手の接合棒の引抜力に対抗するために過大な厚肉寸法に形成する必要がなく、雌型継手のサイズを可及的に小さく抑えることができ、版厚の薄いセグメントにも適用することができる。
【0035】
請求項6に係るセグメントの継手構造によれば、係合筒本体の連結部と爪部材とがそれらの間に形成した環状溝と環状突条との嵌合を介して結合されるので、係合筒本体と爪部材とが剥離することなく強固に結合して一体性を維持し、雌型継手における雄型継手の接合棒をしっかりと支持する機能を的確に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るセグメントの継手構造の一実施の形態を示す縦断面図である。
【図2】 同じく要部の拡大縦断面図である。
【図3】 図2のイ矢視図である。
【図4】 図3のロ矢視図である。
【図5】 本発明に係るセグメントの継手構造の一実施の形態における係合筒の爪部材と係合筒本体との連結部の斜視図である。
【図6】 本発明に係るセグメントの継手構造の一実施の形態を適用したコンクリートセグメントの斜視図である。
【図7】 本発明に係るセグメントの継手構造の一実施の形態によるセグメントの接続工程の説明図である。
【図8】 本発明に係るセグメントの継手構造の一実施の形態における係合筒の他の例を示す縦断面図である。
【図9】 図8のハ矢視図である。
【図10】 図8のニ矢視図である。
【図11】 図9のホ−ホ断面図である。
【図12】 従来のセグメントの継手構造の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 セグメントの継手構造
11 コンクリートセグメント(セグメント)
11a,11b 接合面
11c,11d 接合端部
12 雄型継手
13 雌型継手
15 接合棒
15a 小径軸部(軸部)
15d 係合段部
16 接合筒
17,17A 係合部
17a 嵌着部
17d 係合端部
17e,19h 環状溝
18,18A 接合筒
19,19A 係合筒本体
19a 挿通穴
19c 連結部
19d 装着穴
19f 環状突条
20 スリット
21,21A 爪部材
22 スリット溝
23 切欠部
25 連結部材(連結部)
26 接合溝

Claims (6)

  1. 雄型継手が、セグメントの接合端部に固定され、その接合面から突き出した軸部の先端に該軸部より大径の頭部を設けて係合段部が形成されてなる接合棒を備え、雌型継手が、セグメントの接合端部に埋設された接合筒と、該接合筒の内側に固定されその奥部に対応する先端側の係合部を弾性的に拡縮可能に形成された係合筒とを備え、前記雄型継手の接合棒を前記雌型継手の係合筒内に挿入して隣接のセグメント同士を互いの接合面を突き合わせて接合する際、前記接合棒の頭部が前記係合部を弾性的に拡径して係合部を通過した後に、該係合部が弾性的に縮径してその係合端部と前記接合棒の係合段部とが係合し、前記係合筒からの前記接合棒の離脱を阻止するように構成されたセグメントの継手構造において、
    前記係合筒は、前記接合棒の挿通穴を有しかつ接合筒の開口部側に固定された合成樹脂材料からなる円筒状の係合筒本体と、前記挿通穴と同心の円周上に所定間隔のスリットをあけて複数個の円弧状の爪部材が環状に配列されて形成され、かつ基端部を前記係合筒本体に連結された高強度の合成樹脂材料からなる係合部とを備え、該係合部と前記係合筒本体との連結部は、前記爪部材より靱性が高い合成樹脂材料が配置され、爪部材の先端側を係合筒本体の直径方向に弾性的に揺動可能としていることを特徴とするセグメントの継手構造。
  2. 前記連結部は、前記爪部材より靱性の高い合成樹脂材料で構成された前記係合筒本体の一部で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のセグメントの継手構造。
  3. 前記連結部は、前記係合筒本体の前記接合筒の奥部側面に突き出して設けた円筒状部に、その周方向に沿って配置された前記スリットと同数のスリット溝を直径方向に貫通して形成してなり、前記爪部材が該スリット溝間に位置して前記円筒状部の内側に嵌合して設けられていることを特徴とする請求項2に記載のセグメントの継手構造。
  4. 前記円筒状部の外周には、前記スリット溝間において該外周の接線に平行な方向に沿う切欠部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のセグメントの継手構造。
  5. 前記連結部は、前後部をそれぞれ前記爪部材と係合筒本体とに結合された前記爪部材より靱性の高い合成樹脂材料からなる連結部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のセグメントの継手構造。
  6. 前記連結部と爪部材のうちの一方に前記係合筒本体の周方向に沿う環状溝が形成され、前記連結部と爪部材のうちの他方に前記環状溝に嵌合する環状突条が形成されていることを特徴としている請求項3〜5に記載のセグメントの継手構造。
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