JP3798073B2 - ストリップミス検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被覆線(被覆電線)の皮剥き(ストリップ)装置における、ストリップミスの有無を検出するためのストリップミス検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、被覆線(被覆電線)を自動的に皮剥き(ストリップ)するストリップ装置が知られている。
【0003】
ところで、このようなストリップ装置において被覆線をストリップする際、被覆線を芯線ごと切断してしまったり被覆線の被覆が除去されないといった、ストリップミス(加工不良)が発生してしまう場合がある。このような不良品を次工程、例えば端子圧着工程に流出させないために、ストリップ作業の良否を検出するためのストリップミス検出装置が従来から開発されてきている。
【0004】
このようなストリップミス検出装置としては、例えば端子圧着等の次工程に被覆線を搬送する途中に、すなわちストリップ作業が行われた場所とは別の場所で、芯線部の直径を光学的に計測する装置や、一対の導電端子により芯線部をクランプし電気導通の有無によりストリップミスを検出する装置などが知られている。
【0005】
また、ストリップされた被覆を空圧で吸引し、被覆の通過の有無によりストリップミスを検出する装置も知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、電気導通の有無を検出することによりストリップミスを検出する装置においては、芯線部とストリップミス検出装置のセンサ部を接触させる必要があるため、被覆線の種類を変更する場合には、ストリップミス検出装置のセンサ部を手動で微調整する必要があり、芯線部がセンサ部との接触により変形が生じやすく、より線の場合には芯線部がほぐれて次工程が正常に行えない場合が生ずる。また、ストリップされた被覆を吸引して被覆の通過を検出する装置では、被覆線を芯線ごと切断してしまった場合にはストリップミスの検出は不可能となる。さらに、芯線部の直径を機械的に計測することによりストリップミスを検出する装置においては、次工程に被覆線を搬送する途中で計測が行われるため、計測精度が不十分となる場合がある。
【0007】
本発明はこのようなことを考慮してなされたものであり、繁雑な調節をすることなく様々な被覆線サイズに対応することができ、かつ検出精度の高いストリップミス検出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ブレード内に被覆線を挿入した後引き抜いて被覆線端部をストリップするストリップ装置に設けられたストリップミス検出装置において、被覆線にビームを投光する投光部と、前記投光部に対向して配置され、前記投光部からのビームを受光するとともに受光したビーム面積に基づいて前記被覆線の線径に対応した信号を発信する受光部とを有し、前記被覆線のストリップ部を相対的に走査するセンサ部と、前記センサ部の受光部から受信した前記信号に基づいてストリップ部の線径を算出するとともに、ストリップミスの有無を判断する演算部とを備え、前記演算部は、算出された前記ストリップ部の線径のうち最小線径に基づいてストリップミスの有無を判断することを特徴とするものである。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、ストリップ装置のブレード内に被覆線が挿入された後引き抜かれ被覆線端部がストリップされる。この挿入および引抜が行われている間に、センサ部により被覆線のうちストリップ部が相対的に走査される。センサ部の受光部は演算部に向けて被覆線の芯線部の線径を表す信号を発信し、この信号を受取った演算部は、この信号に基づいてストリップ部の線径を算出するとともに、算出された前記ストリップ部の線径のうち最小線径に基づいてストリップミスの有無を判断する。
【0010】
また、請求項2記載のストリップミス検出装置は、前記演算部が、予め算出した被覆部の線径と前記ストリップ部の最小線径との差に基づいて、ストリップミスの有無を判断することを特徴とするものである。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、演算部が、予め算出した被覆部の線径とストリップ部の最小線径との差を求め、この差が所定値内に入っているか否かによりストリップミスの有無を判断する。
【0016】
請求項3記載の発明は、前記センサ部は、前記ブレードの挿入側直前に配置されていることを特徴するものである。
【0017】
請求項4記載の発明は、前記センサ部は、前記ストリップ装置に対して不動であるとともに、被覆線をブレード内に挿入した後ブレードを閉じ引き抜く際の前記センサ部に対する被覆線の相対的な動きにより前記センサ部の走査が行われることを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図6は、本発明の一実施の形態を示す図である。
【0019】
まず、本発明によるストリップミス検出装置1が適用される端子圧着装置5について図6により簡単に説明する。図6に示すように、端子圧着装置5は、被覆線30を切断する切断部40と、切断部40により切断された被覆線30の先端部をストリップする一側ストリップ装置20aと、一側ストリップ装置20aによりストリップされた被覆線30の先端部に端子を圧着する一側圧着部3aと、被覆線30を導入して送り出すとともに、切断部40、一側ストリップ装置20a、および一側圧着部3aまで被覆線30を順次搬送する導入装置25とを基体2上に備えている。
【0020】
また、切断部40に隣接して、切断部40により切断された被覆線30の後端側から防水シールを嵌着する防水シール装着装置80と、防水シールを嵌着した後に、切断部40により切断された被覆線30の後端部をストリップする他側ストリップ装置20bと、他側ストリップ装置20bによりストリップされた被覆線30の後端部に端子を圧着する他側圧着部3bが順次配設されている。
【0021】
また、切断部40、防水シール装着装置80、他側ストリップ装置20bに沿って搬送装置が配設されている。この搬送装置は、主搬送機構50と、第1持換機構60と第2持換機構70とからなっており、切断部40によって後端部が切断された被覆線30を、防水シール装着装置80、他側ストリップ装置20b、および他側圧着部3bまで順次搬送するとともに、防水シール装着装置80、他側ストリップ装置20b、および他側圧着部3bとの間で被覆線の受渡しを行うようになっている。また、主搬送機構50は、被覆線30をクランプする5つのクランプ部55〜59のうちクランプ部55〜58が等間隔で配設されたプレート54を有しており、このプレート54はロッド52に沿って移動自在となっている。
【0022】
また、搬送装置の下流側には、クランプ装置6と排出装置7とが設けられている。さらに、基体2の外部に、被覆線30を導入装置25に供給するプレフィーダ4と、防水シール装着装置80にシュート95を介して防水シールを供給する防水シール供給装置90と、端子圧着装置5全体を制御する制御部110が設けられている。
【0023】
また、本発明によるストリップミス検出装置1は、図6に示す端子圧着装置5の一側ストリップ装置20aおよび他側ストリップ装置20bに設けられている。
【0024】
次に、図1を参照して、一側ストリップ装置20aに設けられたストリップミス検出装置1について詳細に説明する。
【0025】
ストリップミス検出装置1は、被覆線30にビーム8を投光する投光部11と、この投光部11に対向して配置され、投光部11からのビーム8を受光する受光部12を備えており、この投光部11および受光部12により、センサ部10が構成されている。また、ストリップミス検出装置1は、センサ部10の受光部12から得た信号に基づいてストリップミスの有無を判断する演算部100を備えている。
【0026】
このうち、センサ部10を構成する投光部11および受光部12について、一側ストリップ装置20との関係を交えて詳細に説明する。投光部11は、ビーム8すなわち低出力のレーザ光線を受光部12に向けて投光する機能を有するものであり、それ自体知られたものが使用されている。投光部11にはステー13が設けられており、このステー13はボルト14により支持体17に取付けられている。このボルト14締結部には、投光部11の内部のレーザ光線発生部(図示せず)を振動から保護するために、ステー13と支持体17との間に防振ゴム材料からなるブッシュ16が設けられ、また、投光部11を一側ストリップ装置20aから絶縁するために、ボルト14座面とステー13の間には、絶縁材料からなるカラー15が設けられている。
【0027】
また、受光部12は、投光部11から投光されたビーム8を受光して、受光したビーム8の面積に対応した電圧、すなわち被覆線30による遮光量に略反比例した電圧を発生する機能を有している。この受光部12には、後述する演算部100に電気的に接続されたケーブル12aが取付けられている。
【0028】
このような構成を有するストリップミス検出装置1の支持体17は、ボルト18により一側ストリップ装置20aの支持部材24に固着されている。
【0029】
一側ストリップ装置20aは、被覆線30の被覆31aをストリップする一対のブレード21aおよび21bを有しており、このブレード21a、21bは一対のガイド22aおよび22bに沿って移動自在となっている。また、一側ストリップ装置20aは、被覆線30が挿入されるとともに、ストリップされた被覆線30の被覆31aを吸引し廃棄するためのガイド穴23を有している。
【0030】
また、図1に示すように、被覆線30は、導入装置25に設けられたローラ29を回転させることにより、ガイド穴23の軸線23a上を進退自在となっている。また、ガイド穴23内を貫通する軸線23aと投光部11から受光部12へ向かって投光されるビーム8の光軸とは、互いに直角の関係をもって一点で交差するようになっている。また、被覆線30が軸線23a上を進退することにより、投光部11および受光部12からなるセンサ部10は、相対的に被覆線30の所定範囲を走査(連続的に線径をサンプリングすることをいう。以下同じ。)できるようになっている。
【0031】
また、図1に示すように、投光部11および受光部12からなるセンサ部10は、一対のブレード21aおよび21bに対して、被覆線30が挿入される側(図1における左側)のブレード21a、21b直前に配置されている。
【0032】
次に、演算部100について説明する。この演算部100は、受光部12から連続的に出力される電圧を受け、この電圧値に基づいて被覆線30の線径をリアルタイムに計算するとともに、この計算結果のうち最小値に基づいてストリップ不良の有無を判断する機能を有している。また、演算部100は、センサ部10の走査により連続的に演算部100に送信されてくる信号に基づいて連続的に算出される被覆線30の線径データを記憶する第1メモリ部101と、第1メモリ部101のデータを収納する第2メモリ部102を有している。
【0033】
この演算部100は、端子圧着装置5全体を制御する制御部110の一部として設けられている。この制御部110は、ストリップ工程における導入装置25、第1持換機構60、一側ストリップ装置20aおよび他側ストリップ装置20bの作動タイミングに連動して、以下に説明するような所定の指示を演算部100に与えるホールドリセット信号Rおよびタイミング信号T1 ,T2 を発生する機能を有している。
【0034】
ホールドリセット信号Rは、演算部100の第1メモリ部101に記憶された線径データを消去し、新たな線径データを記憶する準備をする旨を演算部100に指令する信号である。
【0035】
また、タイミング信号T1 は、第1メモリ部101に線径データのサンプリングを開始する旨を指令する信号であり、タイミング信号T2 は、第1メモリ部101に線径データのサンプリングを終了する旨を指令する信号である。
【0036】
次に、図1および図6を参照して、一側ストリップ装置20aのブレード21a,21bに対して被覆線の挿入および引抜を行う導入装置25について説明する。
【0037】
図1及び図6に示すように、導入装置25は、この導入装置25に被覆線30を供給するプレフィーダ4の出口側に配置され、軸26を中心として回動自在に基体2上に取付けられている。この導入装置25は、軸26側に入口27を有し、軸26とは反対側の先端部に出口28を有しており、また略中央部に2組のフィードローラ29を有している。そして導入装置25は、プレフィーダ4から供給された被覆線30を入口27から導入し、この被覆線30をフィードローラ29の間に挟みフィードローラ29を回転させることにより、被覆線30を出口28から送り出すことができるようになっている。この導入装置25を作用させることにより、一側ストリップ装置20aのブレード21a,21bに対して被覆線の挿入および引抜が行われるようになっている。
【0038】
次に、図4および図6を参照して、他側ストリップ装置20aのブレード21a,21bに対して被覆線の挿入および引抜を行う、第1持換機構60について説明する。
【0039】
図6に示すように、第1持換機構60は、他側ストリップ装置20aに相対し、主搬送機構50の下を横切るように基体2上に配置されている。
【0040】
また、図7に示すように、第1持換機構60は、被覆線30をクランプするクランプ部61を有しており、このクランプ部61はモータ63により、主搬送機構50のプレート54の移動方向と略直交する方向に移動可能となっており、このクランプ部61を移動させることにより、他側ストリップ装置20bのブレード21a,21bに対する被覆線の挿入および引抜が行われるようになっている。また、クランプ部61は、主搬送機構50のプレート54が図6右側に移動した状態で主搬送機構50のクランプ部57と相対するようになっており、また主搬送機構50のプレート54が図6左側に移動した状態で主搬送機構50のクランプ部58と相対するようになっている。
【0041】
次に、以上のような構成からなる本実施形態の作用について説明する。
【0042】
まず、プレフィーダ2から被覆線30が導入装置25に供給される。被覆線30を導入した導入装置25は、図1の矢印A1 で示すように基準位置から反時計方向に略20度回動し、一側ストリップ装置20aに相対するようになる。
【0043】
以下、図2(a)〜(d)および図3により、一側ストリップ装置20aおよび一側ストリップ装置20aに設けられたストリップミス検出装置1の作用について詳細に説明する。なお、図3において横軸に付した符号(a)〜(d)は一側ストリップ装置20aおよびストリップミス検出装置1の作用を示す図2(a)〜(d)にそれぞれ対応している。また、図3において実線200はGO信号またはNG信号の発信タイミングを、実線201はタイミング信号T1 またはタイミング信号T2 の発信タイミングを、実線202はホールドリセット信号Rの発信タイミングをそれぞれ示しており、一点鎖線203は受光部12の出力電圧を、実線204は受光部12の出力電圧に基づいて演算部100が算出した線径を、太線205は第1メモリ部101に保持されるとともに、第2メモリ部102に向かって送信される最小線径値を示している。
【0044】
まず、図2(a)に示すように、被覆線30が、導入装置25により一側ストリップ装置20aに向かって送り出され、被覆線30は軸線23a(図1参照)上をガイド穴23に向かって進んでゆく。被覆線30の先端30aは、ビーム8の光路内を通過し、さらに一対のブレード21a,21bの間の間隙を通過し、ガイド穴23に挿入された状態で停止する。次いで、図2(b)に示すように、ブレード21a,21bが閉じ、被覆線30の被覆31aを切断する。
【0045】
次に、制御部110は演算部100に向かってタイミング信号T1 を発信する。タイミング信号T1 を受信した演算部100の第1メモリ部101は、センサ部10の受光部12から受信した電圧信号に基づいて計算された被覆線30の被覆部31の線径データのサンプリングを開始する。次いで、制御部110は演算部100に向かってタイミング信号T2 を発信し、これを受信した演算部100の第1メモリ部101はサンプリングを終了する。
【0046】
次に、演算部100は第1メモリ部101がサンプリングした被覆部31の線径データのうち最小値を、第2メモリ部102に送信し、第2メモリ部102に記憶させる。
【0047】
なお、この場合、センサ部10による被覆部31についての走査が行われることなく、被覆部31のうち一か所のみの調査が行われる。すなわち被覆部31のうち一か所のみの線径のデータのみがサンプリングされ、その線径データが最小値として第2メモリ部102に記憶されることになるが、被覆部31の線径の部位による変化はほとんど無いため、測定精度上の問題はない。もちろん、被覆部31の線径データのサンプリングは、被覆線30が動いている状態、すなわち被覆線30を一側ストリップ装置20aに向かって送り出す途中で行ってもよい。また、この場合、被覆部31の線径の測定はセンサ部10により行われているが、被覆部31の線径を予め求めておき、その値を予め演算部100の第2メモリ部102に記憶させておいてもよい。
【0048】
次に、制御部110からホールドリセット信号Rが演算部100に送信され、演算部100の第1メモリ部101に今まで記憶されていたデータ(被覆部31のデータ)がすべて消去される。
【0049】
次に、図2(c)に示すように、被覆線30は、導入装置25により導入装置25側に引き戻されてゆき、この過程で、被覆線30の被覆先端がストリップされてゆく。導入装置25が引き戻しを開始し、被覆線30のストリップ部32がビーム8の光路内に入る直前に制御部110からタイミング信号T1 が演算部100に送信され、このタイミング信号T1 を受信した演算部100の第1メモリ部101は、センサ部10の受光部12から受信した電圧信号に基づいて計算された被覆線30のストリップ部32の線径データのサンプリングを開始する。すなわち、この時点からセンサ部10による被覆線30のストリップ部32の走査が開始される。
【0050】
ストリップの完了(図2(d)の状態)とほぼ同時に、制御部110からタイミング信号T2 が演算部100に送信され、これを受信した演算部100の第1メモリ部101はサンプリングを終了する。すなわち、この時点でセンサ部10による被覆線30のストリップ部32の走査が終了する。
【0051】
次に、演算部100は第1メモリ部101がサンプリングしたストリップ部32の線径データのうち最小値を、第2メモリ部102に送信し第2メモリ部102に記憶させる。
【0052】
ストリップされた被覆線30の先端側の被覆31aは、ガイド穴23に連通する図示しない吸引装置により吸引され廃棄される。ここで、ストリップの完了時におけるビーム8の光軸8aと被覆線30の被覆先端30bの間の距離xは、図2(d)に示すように、1mmとなるように予め設定されている。距離xを1mmと設定したのは以下の理由による。すなわち、センサ部10により被覆線30の先端側までさらに走査を行った場合、芯線32の先端側に近づくに従って、ストリップ部(芯線)32を構成する一本一本の芯線がほぐれてしまうので、演算部100により算出されるストリップ部32の線径が大きくなるだけであり、ストリップ部32の線径の最小値に基づいてストリップミスの有無を判断する演算部100にとって有効なデータとならないからである。また、距離xが1mmの位置まで線径データのサンプリングを行えば、十分に信頼性の高い判断が可能だからである。
【0053】
次に、演算部100は、第2メモリ部102に記憶された被覆部31の線径データのうち最小値と、ストリップ部32の線径データのうち最小値との差dを計算する。演算部100には、予め差dについて許容範囲dref が記憶されており、演算部100は、差dが許容範囲dref 内に入っているか否かを判断する。
【0054】
演算部100は、差Dが許容範囲dref 内に入っている場合には、制御部110に向かってGO信号を発信し、GO信号を受信した制御部110は、端子圧着装置5に対して次工程の作業を行うように命令を発する。
【0055】
また演算部100は、差Dが許容範囲dref 内に入っていない場合には、制御部110に向かってNG信号を発信し、NG信号を受信した制御部110は、GO信号を受信した場合と同様に、端子圧着装置5に対して次工程の作業を行うように命令を発する。但し、端子圧着装置5の制御部110は、当該被覆線30が加工不良品である旨を記憶しており、最終工程である排出工程において、当該被覆線30を不良品収容容器へ廃棄するようになっている。
【0056】
GO信号またはNG信号を受信した制御部110は、演算部100に向かって再度ホールドリセット信号Rを発信する。これにより、第1メモリ部101に記憶されているデータは消去され、次に一側ストリップ部20aにてストリップが行われる被覆線30のための測定準備が完了する。なお、このとき、第2メモリ部102のデータは、ホールドリセット信号Rの受信とともに消去してもよいし、ストリップ工程の記録として残しておいてもよい。
【0057】
被覆線30を引き込んだ端子圧着装置5の導入装置25は、一側圧着部3aに相対するように回動し、一側圧着部3aにより端子の圧着が行われる。次に、導入装置25は切断部40に向かって相対するように回動する。次いで、導入装置25は被覆線30を所定量送り出し、切断部40は送り出された被覆線30を切断する。
【0058】
次に、主搬送機構50のクランプ部55が、切断部40により切断された被覆線30を受取り、図6左側に移動し防水シール装着装置80に相対する。クランプ部55は防水シール装着装置80に被覆線80を引渡し、被覆線80を受取った防水シール装着装置80が被覆線30に防水シールを嵌着する。次いで、主搬送機構50のクランプ部56が防水シール装着装置80に相対し、防水シール装着装置80から被覆線30を受取る。被覆線30を受取ったクランプ部56は、図6左側に移動し、他側ストリップ装置20aおよび第1持換機構60のクランプ部61と相対する。
【0059】
以下、他側ストリップ装置20bに設けられたストリップミス検出装置1の作用について説明する。なお、他側ストリップ装置20b側における被覆線30の挿入および引抜作用、およびストリップミス検出装置1の作用は、一側ストリップ装置20a側における作用と略同一であり、被覆線30の他側ストリップ装置20bへの挿入および引抜が第1持換機構60により行われる点、および被覆部31の線径を測定する際のタイミング信号T1 ,T2 の発信タイミングが異なる点のみが相違する。以下、相違点について説明し、同一部分についての詳細な説明は省略する。
【0060】
まず、クランプ部61が被覆線30を把持し、クランプ部56が被覆線30を解放する。その後クランプ部61は、図5(a)に示すように、他側ストリップ装置20bに向かって前進する。クランプ部61が前進を開始してからビーム8の光路に到達するまでの間に、制御部110は演算部100に向かってタイミング信号T1 、T2 を順次発信し、これにより、一側ストリップ装置20aのストリップミス検出装置1で行われたのと同様にして、被覆線30の被覆部31の線径が算出され、演算部100の第2メモリ部102に被覆部31の線径の最小値が記憶される。なお、この場合、各タイミング信号T1 、T2 はクランプ部61が前進を開始してからビーム8の光路に到達するまでの間に発信されているが、図5(b)に示すようにクランプ部61が停止し、ブレード21a,21bが閉じている状態のときに発信してもよい。
【0061】
次に、図5(b)に示すようにクランプ部61が停止し、ブレード21a,21bが閉じられる。このとき主搬送機構50が作動し、クランプ部56の位置にクランプ部57が位置するようになる。次いで、クランプ部61が後退し、被覆線30の被覆31aがストリップされてゆく。クランプ部61がビーム8の光路を通過してから図5(c)の状態に至るまでの間に、一側ストリップ装置20のストリップミス検出装置1が行ったのと同様のタイミングで、制御部110は演算部100に向かってホールドリセット信号R、タイミング信号T1 、およびタイミング信号T2 を順次発信し、これにより、被覆線30のストリップ部32の線径が算出され、演算部100の第1メモリ部101にストリップ部32の線径の最小値が記憶される。
【0062】
次に、他側ストリップ装置20bのストリップミス検出装置1は、一側ストリップ装置20aのストリップミス検出装置1と同様に、被覆部31の線径とストリップ部32の線径との差を求めることによりストリップミスの有無の判断を行い、制御部110にGO信号またはNG信号を発信する。次いで、制御部110は、演算部100に向かって再度ホールドリセット信号Rを発信し、次に他側ストリップ部20bにてストリップが行われる被覆線30のための測定準備が完了する。
【0063】
図5(c)の、状態になると、クランプ部61は、次工程である他側圧着装置における圧着代を調節するため、他側ストリップ装置20b側に所定量移動する。次いで、主搬送機構50のクランプ部57が被覆線30をクランプし、クランプ部61は被覆線30を解放する。クランプ部57は、図6左側に移動し、他側圧着部3bおよび第2持換機構70と相対する。次いでクランプ部57は第2持換機構70のクランプ部71に被覆線30を移動させ、その後他側圧着部3bは端子を被覆線30の後端側に圧着する。
【0064】
端子圧着が終了すると、第2持換機構70が後退し、クランプ部58に被覆線30を引渡す。クランプ部58は図6左側に移動してクランプ装置6と相対し、クランプ装置6に被覆線30を引渡す。次に、クランプ装置6はクランプ部59に被覆線30を引渡し、被覆線30を受取ったクランプ部59は、図6左側に移動して排出装置7と相対し、排出装置7に被覆線30を引渡す。
【0065】
排出装置7が被覆線30を受取ると、端子圧着装置5の制御部110は、受取った被覆線30について演算部100から受信した信号を確認する。一側および他側についてGO信号を受信している場合には、制御部110は当該被覆線30を良品と判断し、良品収容用トレーに当該被覆線30を収容する。一側および他側のうち少なくとも一方でNG信号を受信していた場合には、制御部110は当該被覆線30を不良品と判断し、不良品収容用トレーに当該被覆線30を廃棄する。
【0066】
なお、以上説明した本実施形態において、演算部100が被覆部31の線径データのうち最小値とストリップ部32の線径データのうち最小値との差dに基づいて、ストリップミスの有無を判断するようになっているが、これに限定されるものではない。すなわち、センサ部10により被覆線30の被覆部31とストリップ部32とを走査することにより得られた線径データの時間変化のパターンを(例えば図3における一点鎖線203の形状)を予め演算部100に内蔵された基準となる良品の線径データの時間変化のモデルパターンと比較することによってストリップミスの有無を判断してもよい。このようにすれば、被覆部31の線径データのうち特定の一点のデータと、ストリップ部32の線径データのうち特定の一点のデータとを比較する場合に比べて、さらに精度よくストリップミスの有無を判断することができる。なお、この場合、センサ部10により走査された被覆線30のうちストリップ部32に対応する線径データの変化のパターンのみに基づいてストリップミスの有無を判断してもよい。
【0067】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、演算部が被覆線のうちストリップ部の線径を表す信号のうち、最小値信号に基づいてストリップミスの有無を判断するようになっているため、芯線のほぐれ等による測定誤差を最小限に抑えることができる。このため、ストリップミスの有無を精度よく判断することができる。
【0069】
請求項3記載の発明によれば、センサ部が、前記ブレードの挿入側直前に配置されているため、ストリップ作業と連動してストリップミスの検出を行うことができる。
【0070】
請求項4記載の発明によれば、センサ部による被覆線の走査が、被覆線をブレード内に挿入した後引き抜く際のセンサ部に対する被覆線の相対的な動きにより行われるため、センサ部自身が動くことなく被覆線を走査することができる。このため、ストリップ装置およびストリップミス検出装置全体としての構造を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一側ストリップ部とストリップミス検出装置の構成を示す図。
【図2】一側ストリップ部におけるストリップ作用とストリップミス検出作用の相関を示す図。
【図3】演算部の作用を示す図。
【図4】他側ストリップ部とストリップミス検出装置の構成を示す図。
【図5】他側ストリップ部におけるストリップ作用とストリップミス検出作用の相関を示す図。
【図6】ストリップミス検出装置が適用される端子圧着装置を示す図。
【符号の説明】
1,1a ストリップミス検出装置
8 ビーム
10 センサ部
11 投光部
12 受光部
20a,20b ストリップ装置
21a,21b ブレード
30 被覆線
31 被覆部
32 ストリップ部
100 演算部

Claims (4)

  1. ブレード内に被覆線を挿入した後引き抜いて被覆線端部をストリップするストリップ装置に設けられたストリップミス検出装置において、
    被覆線にビームを投光する投光部と、前記投光部に対向して配置され、前記投光部からのビームを受光するとともに受光したビーム面積に基づいて前記被覆線の線径に対応した信号を発信する受光部とを有し、前記被覆線のストリップ部を相対的に走査するセンサ部と、
    前記センサ部の受光部から受信した前記信号に基づいてストリップ部の線径を算出するとともに、ストリップミスの有無を判断する演算部と、を備え、
    前記演算部は、算出された前記ストリップ部の線径のうち最小線径に基づいてストリップミスの有無を判断することを特徴とするストリップミス検出装置。
  2. 前記演算部は、予め算出した被覆部の線径と前記ストリップ部の最小線径との差に基づいて、ストリップミスの有無を判断することを特徴とする請求項1記載のストリップミス検出装置。
  3. 前記センサ部は、前記ブレードの挿入側直前に配置されていることを特徴とする、請求項1または2記載のストリップミス検出装置。
  4. 前記センサ部は、前記ストリップ装置に対して不動であるとともに、被覆線をブレード内に挿入した後ブレードを閉じ引き抜く際の前記センサ部に対する被覆線の相対的な動きにより前記センサ部の走査が行われることを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載のストリップミス検出装置。
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