JP3797768B2 - 電磁弁の配管接続構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、流体の流れを切り換える電磁弁に係り、詳しくは、電磁弁での流体の供給及び排出等のために設備される配管接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、流体の流れを切り換える電磁弁は、例えば、空圧機器の一つとして、半導体製造を含む多方面の産業分野で使用される。この種の電磁弁は、多くの場合、複数のものがマニホールドに集積されて使用されるが、一つのものが単独で使用される場合もある。このような単独仕様では、各電磁弁のための配管用の管継手がマニホールドに集中的に配備される集積仕様とは異なり、個々の電磁弁に配管用の管継手を直接的に設けなければならない。
【0003】
図5は単独仕様の電磁弁の配管接続構造を示す。この電磁弁51は幅寸法の小さい箱形をなし、切換弁部52と、アクチュエータ部53とを備える。切換弁部52は、流体(気体)の流路を切り換えるためのスプール弁54を内蔵する。アクチュエータ部53は、ソレノイド弁(図示しない)等を内蔵する。このソレノイド弁は、スプール弁54に対する駆動用のパイロット圧の供給を制御するために電気的に駆動される。切換弁部52は、その下側面に一つの供給ポート55と、二つの排出ポート56,57とを有する。切換弁部52は、その上側面に二つの出力ポート58,59を有する。スプール弁54が駆動されることにより、供給ポート55に供給される気体が、一方の出力ポート58,59から選択的に吐出される。これとは逆に、気体が出力されない他方の出力ポート59,58に戻された排気は、排出ポート57,56を通じて排出される。
【0004】
ここで、出力ポート58,59に対応して設けられる配管の接続構造は、ワンタッチタイプのものである。このタイプの接続構造は、切換弁部52に対して一体的に取り付けられる出力用の継手アダプタ60と、その継手アダプタ60に取り付けられる一対の出力用の管継手61,62とを備える。継手アダプタ60は、ねじ63によって切換弁部52に取り付けられる。両管継手61,62は、継手アダプタ60に設けられた嵌合孔64,65に嵌合され、ストッパピン66により係止される。従って、このタイプの接続構造では、ストッパピン66を着脱するだけで、ワンタッチで両管継手61,62を取り付けたり、取り外したりすることができる。このように、ワンタッチタイプとしたのは、被出力側の管継手の仕様に合わせて、出力側の管継手61,62を、別の種類のものと頻繁に交換できるようにするためである。
【0005】
一方、供給ポート55及び排出ポート56,57に対応して設けられる配管の接続構造は、切換弁部52に対して外付けされる給排用の継手アダプタ67と、その継手アダプタ67に取り付けられる給排用の三つの管継手68,69,70とを備える。この継手アダプタ67は、ねじ(図示しない)によって切換弁部52に取り付けられる。各管継手68〜70は、継手アダプタ67に設けられた雌ねじ孔71,72,73に螺合され、締め付け固定される。このように、給排用の各管継手68〜70を締め付けタイプとしたのは、一度取り付けられた給排用の各管継手68〜70には、配管サイズ変更等による交換の必要性が少ないこと等によるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の接続構造では、出力用の管継手61,62の嵌合筒部61a,62aの外径及び継手アダプタ60の嵌合孔64,65の内径に比べ、給排用の管継手68〜70の雄ねじ68a,69a,70aの外径及び継手アダプタ67の雌ねじ孔71〜73の内径が若干小さく設定されている。例えば、幅寸法が「10mm」の電磁弁51において、図6に示すように、出力用の管継手61,62の嵌合筒部61a,62aの外径寸法を「φ6」としたとき、給排用の管継手68〜70の雄ねじ68a〜70aの外径寸法は「M5」である。このように、雄ねじ68a〜70aの外径寸法を「M5」としたとき、その寸法の制限内で雄ねじ68a〜70aの強度を確保するためには、それらの内部のオリフィス68b,69b,70bは、出力用の嵌合筒部61a,62aのオリフィス61b,62bに比べて細く絞られる構造になる。このため、電磁弁51では、給排用の各管継手68〜70のオリフィス68b〜70bが流路のボトルネックとなり、電磁弁51におけるトータルの流量(単位時間当たりの)が制限を受けることになる。
【0007】
一方、この電磁弁51では、給排用の管継手69,70が排出用の配管に接続されることにより、その配管に接続されている他の電磁弁から、排出ポート56,57に対して排気圧の回り込みが起こるおそれがある。そこで、この排気圧の回り込みによってスプール弁54や、出力用の管継手61,62に接続された機器等に誤動作が生じることを回避するために、図5に示すように、各排出ポート56,57に逆止弁74を設けることもある。この場合には、それら逆止弁74の部分で流路が絞られることになり、上記のオリフィス68b〜70bのボトルネックに加え、電磁弁51におけるのトータルの流量(単位時間当たりの)が更に制限を受けることになる。
【0008】
この発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、単独仕様の電磁弁において、単位時間当たりのトータルの流量を相対的に増大させることを可能にした電磁弁の配管接続構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、供給ポートに供給される流体の流路を切り換えて複数の出力ポートの一つから出力させると共に、他の出力ポートに戻る流体を排出ポートから排出させるようにした電磁弁に係り、各出力ポートには出力用の継手アダプタを介して出力用の管継手をそれぞれ接続し、供給ポート及び排出ポートには給排用の継手アダプタを介して給排用の管継手をそれぞれ接続し、各管継手の外径寸法を、電磁弁の幅寸法の範囲内で最大限に設定した配管接続構造において、出力用の継手アダプタに、各出力ポートのそれぞれに対応して連通する複数の嵌合孔を設け、出力用の管継手のそれぞれに、対応する嵌合孔に嵌合させる嵌合筒部を設け、その嵌合筒部には、対応する出力ポートに連通するオリフィスを設け、給排用の継手アダプタに、供給ポート及び排出ポートのそれぞれに対応して連通する複数の嵌合孔を設け、給排用の管継手のそれぞれに、対応する嵌合孔に嵌合させる嵌合筒部を設け、その嵌合筒部には、対応する供給ポート及び排出ポートに連通するオリフィスを設け、そのオリフィスの内径を、出力用の管継手のオリフィスの内径と等しくし、各管継手の嵌合筒部を対応する嵌合孔に嵌合したときに、その嵌合筒部をストッパで抜け止めするようにしたことを趣旨とする。
【0010】
上記の構成によれば、給排用の管継手を、出力用の管継手と同様に、嵌合筒部により継手アダプタの嵌合孔に嵌合させる構造とし、それらをストッパで抜け止めするようにしている。又、給排用の管継手のオリフィスの内径を、出力用の管継手のそれと等しくしている。従って、雄ねじと雌ねじ孔の関係で継手アダプタに接続される従来構造とは異なり、給排用の管継手のオリフィスの内径が、出力用の管継手のそれに合わせて相対的に大きくなる。このため、電磁弁において、給排用の管継手のオリフィスが流路のボトルネックとなることがない。
【0011】
上記の目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1の発明の構成において、排出ポートには、流体の逆流を規制するための逆止弁が設けられていることを趣旨とする。
【0012】
上記の構成によれば、排出ポートにおける流体の逆流が逆止弁により規制されることから、電磁弁や、その出力ポートに接続された機器等の誤動作が防止されるが、その逆止弁の存在によって、排出ポートにおける流体の正方向の流量が絞られる傾向にある。しかし、請求項1の発明の作用と同様に、給排用の管継手のオリフィスの内径が相対的に大きいことから、逆止弁の存在にもかかわらず、電磁弁における流量の減少が相対的に少なくなる。
【0013】
上記の目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2の発明の構成において、各管継手の外径寸法を10mmに設定したとき、嵌合筒部の外径寸法を6mmに、オリフィスの内径寸法を4mmにそれぞれ設定したことを趣旨とする。
【0014】
上記の構成によれば、各管継手の外径寸法に対して嵌合筒部の外径寸法及びオリフィスの内径寸法を特定した範囲内で、請求項1又は請求項2の発明と同等の作用が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電磁弁の配管接続構造を具体化した一実施の形態を図1〜図4を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、単独仕様の電磁弁1と、それに係る配管接続構造を示す断面図である。図2は電磁弁1等を示す平面図であり、図3は電磁弁1等を示す底面図である。単独仕様とは、一個の電磁弁1を独立的に使用する態様を意味する。単独仕様の電磁弁1では、配管用の管継手をマニホールドに集中的に配備するような集積仕様の場合とは異なり、マニホールドを使うことなく、配管用の各種管継手2,3,4,5,6が一つの電磁弁1に対応して設けられる。
【0017】
この電磁弁1は幅寸法の小さい箱形をなし、切換弁部7と、その片側に設けられたアクチュエータ部8とを備える。切換弁部7は、流体(気体)の流路を切り換えるためのスプール弁9を内蔵する。アクチュエータ部8は、ソレノイド弁等を内蔵する。このソレノイド弁は、スプール弁9を駆動するためのパイロット圧の供給を制御するために電気的に駆動される。切換弁部7は手動装置10を有する。この手動装置10は、スプール弁9を、アクチュエータ部8による駆動から独立して強制的に駆動するために任意に操作される。
【0018】
切換弁部7はスプールハウジング11と、その両端に設けられた第1及び第2のピストンハウジング12,13とを有する。スプールハウジング11は、その内部にスプール弁9を往復動可能に収容する。スプール弁9はその軸線方向へ所定のストロークをもって移動可能である。第1のピストンハウジング12は、その内部に第1の加圧室12aを含む。第2のピストンハウジング13は、その内部に第2の加圧室13aを含む。各加圧室12a,13aは、それぞれスプール弁9の両端に対応して配置される。各加圧室12a,13aには、スプール弁9を駆動するためのパイロット圧がそれぞれ供給される。
【0019】
スプール弁9はその両端に、同弁9を押圧するための第1のピストン14及び第2のピストン15を有する。第1のピストン14は、第1の加圧室12aに対応して配置される。第2のピストン15は、第2の加圧室13aに対応して配置される。第1のピストン14の外径は、第2のピストン15のそれよりも大きく設定される。
【0020】
切換弁部7は、その上側面に二つの出力ポート16,17を有する。切換弁部7は、その下側面に一つの供給ポート18と、二つの排出ポート19,20とを有する。各加圧室12a,13aに供給されるパイロット圧に基づき、スプール弁9が駆動されることにより、供給ポート18に供給される気体の流路がスプール弁9により切り換えられて二つの出力ポート16,17の一つから出力されると共に、他の出力ポート17,16に戻る気体が、両排出ポート19,20の一方から排出される。
【0021】
図4は、スプールハウジング11と、配管接続構造との関係を示す分解斜視図である。この配管接続構造は、切換弁部7の上面側に対して設けられる出力用の継手アダプタ21と、下面側に対して設けられる給排用の継手アダプタ22とを備える。各出力ポート16,17には、出力用の継手アダプタ21を介して、前述した出力用の管継手2,3がそれぞれ接続される。供給ポート18及び排出ポート19,20には、給排用の継手アダプタ22を介して前述した給排用の管継手4〜6がそれぞれ接続される。各管継手2〜6の外径寸法は、電磁弁1の幅寸法の範囲内で最大限に設定される。この実施の形態では、電磁弁1及び出力用の継手アダプタ21の幅寸法W1をそれぞれ「10mm」とし、給排用の継手アダプタ22の幅寸法W2を[12mm」として、各管継手2〜6の外径寸法がそれぞれ「10mm」に設定される。
【0022】
出力用の継手アダプタ21は、各出力ポート16,17のそれぞれに対応して連通する二つの嵌合孔23,24を有する。この継手アダプタ21は、スプールハウジング11に対してねじ25Aで固定される。出力用の管継手2,3は、対応する嵌合孔23,24に嵌合させる嵌合筒部2a,3aをそれぞれ有する。各嵌合筒部2a,3aは、対応する出力ポート16,17に連通するオリフィス2b,3bをそれぞれ含む。これら管継手2,3の嵌合筒部2a,3aが対応する嵌合孔23,24に嵌合された状態で、その嵌合筒部2a,3aには、継手アダプタ21に装着されたストッパピン26が係合して抜け止めがなされる。
【0023】
給排用の継手アダプタ22は、供給ポート18及び排出ポート19,20のそれぞれに対応して連通する三つの嵌合孔27,28,29を有する。この継手アダプタ22は、スプールハウジング11に対してねじ25Bで固定される。給排用の各管継手4〜6は、対応する嵌合孔27〜29に嵌合させる嵌合筒部4a,5a,6aをそれぞれ有する。各嵌合筒部6a,5a,4aは、対応する供給ポート18及び排出ポート19,20に連通するオリフィス6b,4b,5bを含む。これらオリフィス4b〜6bの内径は、出力用の管継手2,3のオリフィス2b,3bの内径と等しく設定される。これら管継手4〜6の嵌合筒部4a〜6aが対応する嵌合孔28,29,27に嵌合された状態で、その嵌合筒部4a〜6aには、継手アダプタ22にねじ30で固定されたストッパ板31が係合して抜け止めがなされる。
【0024】
この実施の形態では、各管継手2〜6の外径寸法を「10mm」として、それらの嵌合筒部2a〜6aの外径寸法を「6mm」に、それらのオリフィス2b〜6bの内径寸法を「4mm」にそれぞれ設定している。
【0025】
この実施の形態において、各排出ポート19,20には、気体の逆流を規制するための逆止弁32が設けられる。この逆止弁32は、弁体と、ばねとにより構成される。これら逆止弁32は、他連からの排気圧の回り込みによってスプール弁9や、出力用の管継手2,3に接続された機器等に誤動作が生じることを回避するために設けられるものである。この場合には、その逆止弁32の部分で流路が多少絞られることになる。
【0026】
以上説明したように、本実施の形態の配管接続構造によれば、出力用の管継手2,3を、その嵌合筒部2a,3aにより継手アダプタ21の嵌合孔23,24に嵌合させる構造とし、それらをストッパピン26で抜け止めするようにしている。又、給排用の管継手4〜6を、出力用の管継手2,3と同様に、嵌合筒部4a〜6aにより継手アダプタ22の嵌合孔27〜29に嵌合させる構造とし、それらをストッパ板31で抜け止めするようにしている。更に、給排用の管継手4〜6のオリフィス4b〜6bの内径を、出力用の管継手2,3のそれと等しくしている。
【0027】
従って、本実施の形態では、雄ねじ68a〜70aと雌ねじ孔71〜73の関係で継手アダプタ67に接続される従来例の構造とは異なり、給排用の管継手4〜6のオリフィス4b〜6bの内径が、出力用の管継手2,3のそれに合わせて相対的に大きくなる。このため、電磁弁1において、給排用の管継手4〜6のオリフィス4b〜6bが気体流路のボトルネックとなることがない。この結果、単独仕様の電磁弁1において、単位時間当たりのトータルの気体流量を相対的に増大させることができるようになる。
【0028】
この実施の形態の構成によれば、各排出ポート5,6における気体の逆流が、そこに設けられた逆止弁32により規制されることから、スプール弁9や、出力用の管継手2,3に接続された機器等の誤動作が防止されるが、その逆止弁32の存在によって、排出ポート19,20における気体の正方向の流量が絞られる傾向にある。しかしながら、上記したように、給排用の管継手5,6のオリフィス5b,6bの内径が相対的に大きいことから、逆止弁32の存在にもかかわらず、排出ポート19,20を経由する気体の正方向の流量の減少が相対的に少なくなる。この意味から、電磁弁1における単位時間当たりのトータルの気体流量の減少を押さえることができ、或いは、増大させることができるようになる。
【0029】
この実施の形態では、各管継手2〜6の外径寸法を「10mm」に設定し、それら嵌合筒部2a〜6aの外径寸法を「6mm」に、それらオリフィス2b〜6bの内径寸法を「4mm」にそれぞれ設定している。このような寸法設定は、幅寸法W1を「10mm」とする電磁弁1の寸法制限の中で、各管継手2〜6の嵌合筒部2a〜6aの機械的強度を確保した上での最大限のものといえる。従って、本実施の形態の電磁弁1におけるトータルの気体流量の効果は、上記と同様の寸法に設定された従来例の電磁弁51と比較すれば、明らかなことである。
【0030】
この実施の形態では、出力用及び給排用の各管継手2〜6を互いに同種類のものとしたので、従来例のように出力用と給排用とで種類の異なる管継手61,62及び管継手68〜70を使用する場合と異なり、部品点数を減らすことができる。
【0031】
この実施の形態では、給排用の管継手4〜6をストッパ板31で継手アダプタ22に係止しているので、この板31を継手アダプタ22から取り外すことにより、管継手4〜6を比較的容易に継手アダプタ22から取り外すことができる。
【0032】
尚、この発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することもできる。
【0033】
(1)前記実施の形態では、本発明の配管接続構造を、各排出ポート19,20に逆止弁32を設けた電磁弁1に具体化したが、各排出ポート19,20における逆止弁32を省略した電磁弁に具体化することもできる。
【0034】
(2)前記実施の形態では、出力側に合計二つの管継手2,3を、給排側に合計三つの管継手4〜6を設けたが、これら管継手の数を適宜に変更してもよい。
【0035】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明の構成によれば、出力用の継手アダプタと同様に、給排用の継手アダプタに、供給ポート及び排出ポートに連通する複数の嵌合孔を設ける。更に、出力用の管継手と同様に、給排用の各管継手に、対応する嵌合孔に嵌合させる嵌合筒部を設け、その嵌合筒部に、対応する供給ポート及び排出ポートに連通するオリフィスを設ける。そして、そのオリフィスの内径を、出力用の管継手のオリフィスの内径と等しくし、各嵌合筒部を、嵌合孔に嵌合したときに、ストッパで抜け止めするようにしている。
従って、雄ねじと雌ねじ孔の関係で継手アダプタに接続される従来構造とは異なり、給排用の管継手のオリフィスの内径が、出力用の管継手のそれに合わせて相対的に大きくなり、給排用の管継手のオリフィスが流路のボトルネックとなることがない。このため、単独仕様の電磁弁において、単位時間当たりのトータルの流体流量を相対的に増大させることができるという効果を発揮する。
【0036】
請求項2に記載の発明の構成によれば、請求項1の発明の構成において、排出ポートに、流体の逆流を規制するための逆止弁を設けている。従って、電磁弁の誤動作を防止する逆止弁の存在にもかかわらず、電磁弁における流体流量の減少が相対的に少なくなる。このため、単独仕様の電磁弁において、単位時間当たりのトータルの流体流量の減少を押さえることができ、或いは、増大させることができるという効果を発揮する。
【0037】
請求項3に記載の発明の構成によれば、請求項1又は請求項2の発明の構成において、各管継手の外径寸法を10mmに設定したとき、嵌合筒部の外径寸法を6mmに、オリフィスの内径寸法を4mmにそれぞれ設定している。従って、各管継手の外径寸法に対して嵌合筒部の外径寸法及びオリフィスの内径寸法を特定した範囲内で、請求項1又は請求項2の発明と同等の作用及び効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係り、電磁弁の配管接続構造を示す断面図である。
【図2】同じく、電磁弁を示す平面図である。
【図3】同じく、電磁弁の示す底面図である。
【図4】同じく、配管接続構造を示す分解斜視図である。
【図5】従来例の電磁弁の配管接続構造を示す断面図である。
【図6】従来例の出力用の管継手を示す断面図である。
【図7】従来例の給排用の管継手を示す断面図である。
【符号の説明】
1 電磁弁
2 出力用の管継手
3 出力用の管継手
4 給排用の管継手
4a 嵌合筒部
4b オリフィス
5 給排用の管継手
5a 嵌合筒部
5b オリフィス
6 給排用の管継手
6a 嵌合筒部
6b オリフィス
16 出力ポート
17 出力ポート
18 供給ポート
19 排出ポート
19 排出ポート
21 出力用の継手アダプタ
22 給排用の継手アダプタ
23 嵌合孔
24 嵌合孔
26 ストッパピン
27 嵌合孔
28 嵌合孔
29 嵌合孔
31 ストッパ板
32 逆止弁

Claims (3)

  1. 供給ポートに供給される流体の流路を切り換えて複数の出力ポートの一つから出力させると共に、他の出力ポートに戻る流体を排出ポートから排出させるようにした電磁弁に係り、前記各出力ポートには出力用の継手アダプタを介して出力用の管継手をそれぞれ接続し、前記供給ポート及び排出ポートには給排用の継手アダプタを介して給排用の管継手をそれぞれ接続し、前記各管継手の外径寸法を、前記電磁弁の幅寸法の範囲内で最大限に設定した配管接続構造において、
    前記出力用の継手アダプタに、前記各出力ポートのそれぞれに対応して連通する複数の嵌合孔を設け、前記出力用の管継手のそれぞれに、対応する前記嵌合孔に嵌合させる嵌合筒部を設け、その嵌合筒部には、対応する前記出力ポートに連通するオリフィスを設け、
    前記給排用の継手アダプタに、前記供給ポート及び排出ポートのそれぞれに対応して連通する複数の嵌合孔を設け、前記給排用の管継手のそれぞれに、対応する前記嵌合孔に嵌合させる嵌合筒部を設け、その嵌合筒部には、対応する前記供給ポート及び前記排出ポートに連通するオリフィスを設け、そのオリフィスの内径を、前記出力用の管継手のオリフィスの内径と等しくし、
    前記各管継手の嵌合筒部を前記対応する嵌合孔に嵌合したときに、その嵌合筒部をストッパで抜け止めするようにした
    ことを特徴とする電磁弁の配管接続構造。
  2. 請求項1に記載の電磁弁の配管接続構造において、前記排出ポートには、前記流体の逆流を規制するための逆止弁が設けられていることを特徴とする電磁弁の配管接続構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電磁弁の配管接続構造において、前記各管継手の外径寸法を10mmに設定したとき、前記嵌合筒部の外径寸法を6mmに、前記オリフィスの内径寸法を4mmにそれぞれ設定したことを特徴とする電磁弁の配管接続構造。
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