JP3797744B2 - 掘削装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬質岩盤を掘削対象に非円形孔を削孔する掘削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に硬岩層の基礎掘削では発破による人力掘削がほとんどであった。
しかしながら住宅地では環境問題等の理由から発破工法が見合わせられ、代わりに自穿孔式ケーシングとハンマクラブとを組合わせた機械掘削法が採用されている。
又、硬岩層用の掘削装置として、特開平8−291681号公報に開示されている。この装置は、ケーシング内に公知のダウンザホールハンマ等で構成されハンマの基端を回動自在に枢支すると共に、ケーシングとハンマの間に4組のシリンダを横架し、各シリンダの伸縮操作によりハンマが旋回し、ハンマ先端のビットを非円形に運行して掘削できる構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記した掘削技術にあっては次のような改良すべき点がある。
〈イ〉 ハンマクラブを用いた機械掘削にあっては、掘削対象が硬岩層であると掘削効率が極端に低下するため、掘削対象地盤に制約を受ける。
〈ロ〉 硬岩層を大断面で掘削するには、大径のダウンザホールハンマが用いられる。掘削径と同径のダウンザホールハンマを用いた場合、ハンマが大型で大重量物となり、これを支えるクレーン等の重機だけでなく、エア消費量の増大に伴い圧縮空気供給設備も大型化し、施工コストが高くつく問題がある。
〈ハ〉 ダウンザホールハンマを旋回させて掘削する掘削装置にあっては、ダウンザホールハンマの旋回範囲(角度)を大きく確保するには、シリンダのストローク長を長く確保すればよいわけであるが、ケーシングとダウンザホールハンマの間が狭いため、ストロークの長いシリンダを配設することが物理的に不可能であり、揺動範囲が狭い範囲に制限される。
〈ニ〉 ダウンザホールハンマの揺動範囲を大きくする他の方法としては、シリンダの配設位置をハンマの枢支部に近付けることが考えられる。
シリンダの配設位置が枢支部に近付くほどダウンザホールハンマを揺動させるために必要な力が大きくなって、大径シリンダを用いる必要がある。
【0004】
本発明は以上の点に鑑みて成されたもので、その目的とするところは、ハンマの旋回効率を高め、硬質地盤を対象とした大断面掘削が可能な掘削装置を提供することにある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、断面非円形を呈するケーシング内に掘削用ハンマと共に回転軸を収容し、自在継手を介して前記ハンマの基端を回転軸に回転自在に枢支し、ケーシング下端から延出したハンマ先端の掘削ビットをケーシングの断面形に沿わせて運行させる旋回機構を備えた掘削装置において、前記旋回機構が、ハンマの中間部に嵌挿した複数の可動板と、前記各可動板を相互に直交方に移動する移動手段とにより構成され、前記各可動板には該可動板の移動方向に対し夫々直交する方向に向けた長孔が設けられ、前記各可動板の移動操作によりハンマにケーシング断面形に沿った旋回力を付与するように構成したことを特徴とする、掘削装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の掘削装置において、可動板の移動手段がケーシングの内面に沿って配設した複数のシリンダであり、シリンダの一部に可動板が接続していることを特徴とする、掘削装置である。
【0006】
【発明の実施の形態1】
以下図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0007】
〈イ〉全体の構成
図1に掘削装置1の縦断面図を示す。
掘削装置1はケーシング2と、このケーシング2内に貫挿させた回転軸3と、回転軸3に自在継手4を介して回転自在に枢支されたハンマ5と、ハンマ5に旋回運動を付与する旋回機構とを具備している。
【0008】
〈ロ〉ケーシング(図1、図2)
ケーシング2は断面形が正方形、長方形、多角形、長円形等の非円形を呈する筒体で、その下部が開放されている。ケーシング2の上部には延長用ケーシング6がボルト連結等により一体に接続している。ケーシング2は延長用ケーシング6を介した地上からの圧入力により、又は自重によって地中に貫入される。
【0009】
〈ハ〉ハンマ(図1、図3)
ハンマ5は公知のダウンザホールハンマで、その先端に装備したエア作動式の掘削ビット7の回転又は回転と打撃により掘削できる構造になっている。
ハンマ5の基端は前記自在継手4を介して自由な旋回を許容して枢支され、その下端の掘削ビット7はケーシング2の下端から延出している。
【0010】
自在継手4は例えば特開平6−193390号公報に開示されている継手を適用できる。この自在継手4を図2を基に簡単に説明すると、ハンマ5の基端部に球体8が形成されていて、この球体8を回転軸3の下端に形成した収納室9へ収納して、回転軸3とハンマ5の回転自在に接続されている。また、ハンマ5の球体8の外周面には、軸方向に沿って複数の突条10が形成してあり、一方これと対向する収納室9の内周面に滑嵌合可能な溝11が凹設してあって、これらの突条10と溝11とが嵌合することで、ハンマ5の枢支部の自由な旋回を許容したまま、回転軸3の回転力をハンマ5側へ伝達できるようになっている。
【0011】
尚、自在継手4は、上記した形態に限定されるものではなく、各種の継手を適用できることは勿論である。尚、図2中符号12は軸受、13はコイルばねである。
【0012】
〈ニ〉旋回機構(図1、図3)
旋回機構は、上部を枢支したハンマ5にケーシング2の断面形(本例では矩形)に沿った旋回運動を付与する機構で、上下2枚の可動板14,15と、これらの各可動板14,15を相互に直交方向に移動する上下2組のシリンダ16a,17aとにより構成される。上下2組のシリンダ16a,17aは上下2枚の可動板14,15を移動する移動手段を構成している。
【0013】
図3を基に旋回機構について詳述すると、両可動板14,15には夫々可動板14,15の移動方向に対し直交する方向に向けて長孔14a,15aが形成されている。これらの長孔14a,15aにハンマ5の中間部が貫挿される。
【0014】
上位の可動板14の両端には、長孔14aと交差する方向に向けた一対の上位シリンダ16a,16aの中間部が接続し、各上位シリンダ16a,16aの両側に延びるロッド16b,16bがケーシング2の内面に当接している。
【0015】
下位の可動板15も同様にその両端に長孔15aと交差する方向に向けた一対の下位シリンダ17a,17aの中間部が接続し、各下位シリンダ17a,17aの両側に延びるロッド17b,17bがケーシング2の内面に当接している。
【0016】
そして、各シリンダ16a,16aと、シリンダ17a,17aとを夫々一対単位で同調した伸長操作を行うことで、例えば図4に示す状態からハンマ5を時計回り方向に移行させる場合は、▲1▼下位の可動板14の左動、▲2▼上位の可動板15の上動▲3▼下位の可動板14の右動▲4▼上位の可動板15の下動という摺動サイクルを繰り返し行えるようになっている。
【0017】
尚、各可動板14,15に対して一本単位でシリンダ16a、17aを配設してもよく、又シリンダに代わってネジ送り機構を適用しても良い。要は各可動板14,15を相互に交差する方向に運行できる構造であれば良い。
【0018】
【作用】
次に掘削装置1の作動について説明する。
【0019】
〈イ〉ハンマの稼働
地上から回転軸3を通じて圧縮空気の供給を開始して、ケーシング下端から延出する掘削ビット7に所定の掘削運動を付与すると共に、回転軸3を回転させてハンマ4に自転力を付与する。
【0020】
〈ロ〉旋回工程(図1、図2)
掘削ビット7で岩盤を掘削すると共に、前記旋回機構を作動させてハンマ5の枢支部を中心に掘削ビット7をケーシング2の矩形断面に沿わせて揺動させる。即ち、旋回機構を構成するシリンダ16a、17aを夫々伸縮操作して、各可動板14,15を水平方向に移動させ、これら両可動板14,15の移動力を利用してハンマ5にケーシング2の断面形に沿った揺動力を付与する。
これにより、掘削ビット7がケーシング2の全断面を掘削し、掘削ビット7の掘削に追随してケーシング2が地中に貫入する。
以上の工程を繰り返しながら、所定の深度まで掘削する。
【0021】
【発明の効果】
本発明は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
〈イ〉 矩形断面のケーシング下端から延出させたハンマの中間部に2枚の可動板を嵌挿し、これら2枚の可動板を相互に直交する方向に移動操作することで、ハンマの先端の掘削ビットをケーシング断面形に沿わせて運行することできる。〈ロ〉 ケーシング内面とハンマ中間部との間に直接シリンダを配設する場合は十分なストロークを確保することが困難である。
本発明は2枚の可動板を相互に直交する方向に移動する方式であるから、ケーシングの狭小な空間であっても、可動板の移動距離を長く確保できる。
そのため、ハンマの旋回効率が高まり、硬質地盤を対象とした大断面掘削が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る掘削装置のの縦断面図
【図2】 自在継手の説明図
【図3】 図1におけるIII −III の断面図
【図4】 反間の旋回機構の作動説明図
【符号の説明】
1 掘削装置
2 ケーシング
3 回転軸
4 自在継手
5 ダウンザホールハンマ(ハンマ)
6 延長用ケーシング
7 掘削ビット
8 球体
9 収容室
10 突条
11 溝
12 軸受
13 コイルばね
14,15 可動板
16a,17a シリンダ
Claims (2)
- 断面非円形を呈するケーシング内に掘削用ハンマと共に回転軸を収容し、自在継手を介して前記ハンマの基端を回転軸に回転自在に枢支し、ケーシング下端から延出したハンマ先端の掘削ビットをケーシングの断面形に沿わせて運行させる旋回機構を備えた掘削装置において、
前記旋回機構が、
ハンマの中間部に嵌挿した複数の可動板と、
前記各可動板を相互に直交方に移動する移動手段とにより構成され、
前記各可動板には該可動板の移動方向に対し夫々直交する方向に向けた長孔が設けられ、
前記各可動板の移動操作によりハンマにケーシング断面形に沿った旋回力を付与するように構成したことを特徴とする、
掘削装置。 - 請求項1に記載の掘削装置において、可動板の移動手段がケーシングの内面に沿って配設した複数のシリンダであり、シリンダの一部に可動板が接続していることを特徴とする、掘削装置。
Priority Applications (1)
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JP12354397A JP3797744B2 (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 掘削装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12354397A JP3797744B2 (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 掘削装置 |
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JPH10299372A JPH10299372A (ja) | 1998-11-10 |
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ID=14863206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP12354397A Expired - Fee Related JP3797744B2 (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 掘削装置 |
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JP7260219B1 (ja) * | 2023-01-18 | 2023-04-18 | 株式会社エステック | 掘削機 |
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1997
- 1997-04-25 JP JP12354397A patent/JP3797744B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10299372A (ja) | 1998-11-10 |
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