JP3797049B2 - 制御ノード間通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の制御ノードをネットワーク接続することにより分散システムを構成した制御ノード間通信装置に関するものであり、特に車両内の複数の制御ノードをネットワーク接続して分散システムを構成した車載電子制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来では、自動車などの移動体内に搭載された複数の制御ノードが一つのネットワークに接続されて制御ノード間でデータの送受信を行う場合、送信権を予め定められた順番で循環させ、送信権を獲得した制御ノードがデータを送信するトークンパッシング方式が知られている。
図11は、従来の制御ノード間通信装置の構成を説明するための図である。
図中、1aは制御ノードであり、例えばエンジン制御ノードである。
1bは制御ノードであり、例えばミッション制御ノードである。
1cは制御ノードであり、例えばブレーキ制御ノードである。
1dは制御ノードであり、例えばサスペンション制御ノードである。
1eは制御ノードであり、例えば出力トルク制御ノードである。
1f、1gは制御ノードであり、例えば車両内に搭載された機器の変化を検知し、アクチュエータを制御するための制御ノードである。
2は各制御ノード1a〜1gに接続するネットワークである。
エンジン制御ノード1aは、CPU11、送受信部13、委譲先設定部21、メモリ12、データ抽出判定部24、検知部25、カウンタ26、アドレス管理テーブル23、アドレス比較部22を有する。
また、エンジン制御ノード1aには、センサ3a、アクチュエータ4aといった複数のセンサやアクチュエータが接続され、制御を行う。
【0003】
エンジン制御ノード1a以外の制御ノード1b〜1gも、CPU11、送受信部13、委譲先設定部21、メモリ12、データ抽出判定部24、検知部25、カウンタ26、アドレス管理テーブル23、アドレス比較部22を有する(図示せず)。
またエンジン制御モード以外の制御ノード1b〜1gも同様に、複数のセンサやアクチュエータが接続されて制御を行う(図示せず)。
【0004】
また、ダイアログテスタ5はある一つの制御ノード(ここではエンジン制御ノード1a)にのみ接続され、車両内のノード接続情報をそのノード(ここではエンジン制御ノード1a)に転送する。ここで、ノード接続情報は、順次循環して送信を行う循環制御ノードとして制御ノード1a〜1e、送信を行わない非循環な制御ノードとして1fと1gを指定するとする。
【0005】
次に、初期動作について述べる。
まず、ダイアログテスタ5が接続されたエンジン制御ノード1aは、ダイアログテスタ5から車両内のノード接続情報を受信し、アドレス管理テーブル23に記憶する。
次にエンジン制御ノード1aは、送受信部13を通して、アドレス管理テーブル23の内容をネットワーク2に接続された全ての制御ノードに送出する。
これにより、他の全ての制御ノード1b〜1gはエンジン制御ノード1aより送られるアドレス管理テーブル23の内容を受信し、記憶する。
【0006】
次に、定常時の動作について述べる。
例えば出力トルク制御ノード1eは、委譲先アドレス“1a”と発信元アドレス“1e”を付加したデータフレームをエンジン制御ノード1aに転送する。
エンジン制御ノード1aの送受信部13は、受信フレームを解読して送信権を得たという情報を取得する。
すると、委譲先設定部21はノードアドレスをインクリメントして委譲先アドレスを“1b”に設定する。
アドレス比較部22は、設定された委譲先アドレスがアドレス管理テーブル23の内容と一致するかどうかを判定する。
一致しない場合は、委譲先設定部21は一致するまで委譲先アドレスの値をインクリメントしていく。一致すると、送受信部13は、委譲先アドレスと発信元アドレスを付加したデータフレームをネットワーク2に送出する。
このような定常動作において、送信権を持っていない制御ノードも含めた全ての制御ノードは、受信したデータフレームから自ノードに必要なデータを随時メモリに記憶する。
【0007】
制御ノードをネットワーク2に追加・削除する場合、ダイアログテスタ5から新しいノード接続情報をエンジン制御ノード1aのアドレス管理テーブル23に設定し、エンジン制御ノード1aがその内容を他の全ての制御ノードに送信する。これを受けた他の全ての制御ノードは、対応するアドレス管理テーブルの内容を更新し、ノード接続情報を実際の制御ノードの接続状況に対応させる。
【0008】
次に、ある循環制御ノードで異常が発生し、送信できなくなった場合の動作について説明する。
例えば、エンジン制御ノード1aがミッション制御ノード1bへ送信権委譲メッセージを送出する場合を説明する。
送信権委譲メッセージが送出されると、カウンタ26は予め決められたタイムアウト時間までカウントアップしていく。
タイムアウト時間までにミッション制御ノード1bからの受信応答メッセージを検知部25が検知すると、カウンタ値はクリアされる。
タイムアウト時間を経過しても受信応答メッセージを検知部25が検知できない場合、カウンタ26はタイムアウト信号を委譲先設定部21に出力する。
委譲先設定部21は、次の委譲先アドレスを設定して送信権委譲メッセージを送出する。受信応答メッセージがない場合は前記動作を繰り返し、委譲先アドレスが自制御ノードのアドレスとなった場合に、ネットワーク2には他の制御ノードが接続されていないことを検知する。
【0009】
また、従来の通信用データバッファリング手段として、例えば特開平5−336200に記載されたものがある。
図12にその構成を示す。
図中、11は処理を実行するCPU、31は通信IC、36は通信用のドライバ/レシーバである。
CPU11はアドレスバス、データバス、コントロール信号CLを介して通信IC31に接続され、通信IC31はドライバ/レシーバを介してネットワーク2に接続される。通信IC31は、レジスタ32、第1バンク33aと第2バンク33bで構成され受信データを記憶する受信バッファ33、通信シーケンサ34、メモリコントローラ35で構成され、それらの構成要素はアドレスバスABとデータバスDBにより接続される。
【0010】
次に、通信IC31の動作について説明する。
まず、通信IC31のメモリコントローラ35は、CPU11が第1バンク33aをアクセスできるように、バンクの切り替え制御を行う。
次に、メモリコントローラ35は、CPU11の第1バンク33aへのアクセスを監視し、CPU11が一旦第1バンク33aをアクセスすると、通信シーケンサ34による第1バンク33aへの受信データの書き込みを禁止する。
従って、CPU11が第1バンク33aに格納されているデータをリードしている間に、ネットワーク2からメッセージが受信されると、通信シーケンサ34は受信されたメッセージのデータIDがレジスタ32に登録されたデータIDと同じであるかどうか判断し、同じである場合には受信したデータIDに続くデータを第2バンク33bに格納させて、通信シーケンサ34内部に設けられたフラグである第2バンク33bのフルフラグをセットする。
【0011】
そして、CPU11が第1バンク33aの最終アドレスに格納されているデータをリードすると、メモリコントローラ35はCPU11による第1バンク33aのアクセスが終了したと判断して、第2バンク33bをCPU11がアクセスできるようにし、第1バンク33aと第2バンク33bの切り替え制御を行う。
【0012】
また、CPU11が第1バンク33aをアクセス中に、ネットワーク2から複数のメッセージが受信された場合には、通信シーケンサ34は受信された複数のメッセージのデータIDがレジスタ32に登録されたデータIDと同じであるかどうか判断し、同じである場合には受信データIDに続く各データを第2バンク33bに上書きしていき、CPU11による第1バンク33aのアクセスが終了した時点で第2バンク33bに切り替えて、第2バンク33bに格納された最新のデータをCPU11がリードできるようにする。
さらに、送信データについても同様の回路を設けて、同様の動作をするようにする。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来のノード間通信装置は上述したようにトークンパッシング方式を採用しているため、緊急通信の必要があってもトークン(つまり送信権)を取得するまでは通信を実行できず、通信量の多い制御ノードがトークンを離さないときなどが想定されるような場合、緊急通信が遅れるもしくは緊急通信が遅れないように各制御ノードの通信量を予め制限する必要があるといった問題があった。
【0014】
また、トークンの循環順を決めるために、専用のツールであるダイアグテスタを接続しなければならず、動作前に、人手等により決定したトークンを循環する順序をダイアグテスタからダウンロードする必要があった。
【0015】
さらに、ある循環制御ノードに異常が発生して通信不能になった場合でも、ダイアグテスタによりトークンを循環する順序を再設定するまでは、通信不能の循環制御ノードにも毎回トークンを循環させる。
この場合、通信不能の循環制御ノードの送信権委譲受信応答がタイムアウトするまで待つため、通信時間が長くなりパフォーマンスの低下を招いた。
【0016】
さらに、制御ノードは、送信データが緊急通信用のもののみであり、定常的には送信する必要がない場合であっても、循環制御ノードとして毎回トークンを循環させなければならず、ネットワークのパフォーマンスやその制御ノードの性能を低下させていた。
【0017】
さらに、トークンを循環させる時間を規定する手段がなかった。
【0018】
また、図12に示す通信用データバッファリング手段によると、CPUからの通信データバッファアクセスとネットワークによる通信の両方が発生しないタイミングを確保していないため、通信データバッファを切替えられない、もしくは一つのバンクに通信により更新されたデータと更新されていないデータが混在する可能性があった。
【0019】
この発明は上記のような問題を解消するためになされたもので、トークン循環制御ノードでなくとも必要な時点で通信を行え、特別なツールを接続しなくても通信を行う制御ノードや制御ノード内の処理機能の状況を管理でき、通信異常が発生した場合には通信を行う制御ノードの再構成を自動的に行い、必要であれば繰り返し通信のための時間を規定することが可能な制御ノード間通信装置を得ることを目的とする。
【0020】
さらに、通信用データバッファのバンクを切替える際に、バンクに新しいデータと古いデータを混在させることのない制御ノード間通信装置を得ることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
複数の制御ノードと、前記制御ノード間を接続するネットワークとを有し、
制御ノード間で相互に通信するように構成した制御ノード間通信装置において、
前記複数の制御ノードのうちの少なくとも1つの制御ノードは、
ある周期で送信を行うことにより周期通信を行う手段と、
前記周期通信よりも優先し、任意の時間に送信して高優先度イベント通信を行う手段と、
前記周期通信の状況から、周期通信の終了から次の周期通信の開始までの周期通信の合間を検出し、この周期の合間であり、かつ前記高優先度イベント通信が行われていない時間に送信を行う低優先度イベント通信を行う手段とを備え、
前記ネットワークを用いて前記制御ノード間で通信するとき、
前記周期通信において前記周期通信を行う制御ノードからの送信はブロードキャストで行われ、受信する各制御ノードは必要な制御ノードより送信されたデータのみを受信するように構成したものである。
【0022】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信を行う制御ノードのうちのいずれか1つの制御ノードを周期通信の開始/終了を通知する周期マスタとし、他の周期通信を行う制御ノードを周期通信データを送受信する周期通信スレーブとし、
前記周期マスタである制御ノードは周期通信の開始のタイミングを検知すると、前記周期通信スレーブである制御ノードに対して周期通信の開始を通知し、予め規定された順番に従って前記周期マスタとしての制御ノードおよび前記周期通信スレーブとしての制御ノードが周期データのデータ転送を行い、最後の制御ノードの周期通信データの転送が終了した時点で前記周期マスタとしての制御ノードが周期通信の終了を通知するように構成したものである。
【0023】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
複数の制御ノードのうち、周期通信を行う制御ノードは、
CPUと、
前記ネットワークへのフレームの送受信を行う送受信部と、
前記CPUからの高優先度イベント送信要求を受け付ける高優先度イベント送信要求部と、
前記CPUからの低優先度イベント送信要求を受け付ける低優先度イベント送信要求部と、
高優先度イベント通信処理と低優先度イベント通信処理と並列して動作する周期通信制御部と、
送受信用の周期通信データを記憶し、前記CPUと前記周期通信制御部とからのアクセスを制御する周期通信データ記憶部と、
前記高優先度イベント送信要求部と前記低優先度イベント送信要求部と前記周期通信制御部からの送信要求を受け付けて適切なものを次の送信要求として判別して前記送受信部へ送信要求するとともに前記送受信部からの受信フレームを周期通信のものかイベント通信のものかを判別して処理の依頼先を振り分ける送受信判別部と、
前記送受信判別部から振り分けられた受信フレームを処理する受信処理部とを備えたものである。
【0024】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信を行う制御ノードが周期通信データの転送を行うとき、周期通信データ転送を行う前に前記周期通信データの転送を開始する通知を行い、最後の周期通信データの転送を行った後に前記周期通信データの転送の終了を通知することにより、各制御ノードの周期通信データの転送を明示するように構成したものである。
【0025】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
制御ノードは、
構成を管理すべき構成管理マスタであることを示す構成管理マスタフラグと、
各制御ノードを区別するためのコードである製品IDと、
起動時もしくは通信異常発生時に前記ネットワークの構成状況を検出し、前記周期マスタを選択し、構成管理・通信異常発生時の処理・周期通信の設定を行う構成管理モジュールと、
前記構成管理モジュールが登録・利用する構成管理情報を記憶する構成管理テーブルと、
前記構成管理モジュールが前記構成管理テーブルを参照して前記周期通信制御部を設定するための周期通信設定項目とを備えたものである。
【0026】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
構成管理モジュールにおいて、
前記制御ノード内には前記ネットワークを介して通信を行いながら車両の制御を行う一つ以上の制御機能モジュールを持つものとし、
前記構成管理テーブルの要素は、
前記ネットワークによる周期通信が有効かを示す変数であるネットワーク通信状態と、各制御ノードの通信状態を示す変数であるノード状態と、
前記制御機能モジュールを識別するための機能IDと、
前記制御機能モジュールの状態を示す変数である機能モジュール状態とを備え、
周期通信設定項目は、
周期マスタとなる制御ノードを判断するための周期マスタIDと、
各制御ノードが周期通信を行うどうかを示す周期通信フラグと、
自制御ノードが周期通信で送信するデータ量と、
自制御ノードが周期通信による周期通信データの転送を行う直前に周期通信データの転送を行う制御ノードを判断するための直前転送ノードIDと、
最後に周期通信データの転送を行う制御ノードを判断するための最終転送ノードIDとを備えたものである。
【0027】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信制御部は、
前記周期通信の周期を計測するために周期通信の開始から時間計測して、前記制御ノードがすべて周期通信データの転送を終了しかつ指定された周期時間が経過した時点で新たな周期通信の開始を要求する周期監視部と、
前記制御ノードがすべて周期通信データの転送を終了しかつ指定周期時間を経過した後一定時間経過しても前記周期マスタとしての制御ノードからの周期通信の開始を受信しない場合に、周期通信の開始通知のタイムアウトを通知する周期開始通知監視部とを備えたものである。
【0028】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信制御部は、
前記周期通信の周期を計測するために周期通信の開始から時間計測して、前制御ノードがすべてデータ転送を終了し、かつ指定された周期時間が経過した時点で新たな周期通信の開始を要求する周期監視部と、
周期通信のデータ転送の転送間隔を測定し、周期通信の途中で一定時間周期通信のデータ転送が中断した場合に、周期通信のデータ転送間隔のタイムアウトを通知するデータ転送間隔監視部とを備えたものである。
【0029】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信制御部は、
前記周期通信の周期を測定するために周期通信の開始から時間計測して、指定された周期時間が経過した時点で、前記制御ノードのすべてのデータ転送が終了していなくても制御ノードのデータ転送を中断して、その後新たな通信周期を開始するように構成したものである。
【0030】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信データ記憶部は、
通信データを一時保持するためダブルバッファ構成とした送信用ダブルバッファおよび受信用ダブルバッファと、
CPUから送信データのアクセス実行中であるかどうかを示す送信用CPUアクセスフラグと、
前記CPUから受信データのアクセス実行中であるかどうかを示す受信用CPUアクセスフラグと、
通信の状態を示す通信状態値と、前記CPUアクセスフラグと前記通信状態値と通信データとの状況により前記送信用ダブルバッファと受信用ダブルバッファの各バンクと前記CPUもしくは送受信判別部との接続を制御するバス接続制御部とを有する通信データ記憶部とを備え、
前記送信用ダブルバッファまたは受信用ダブルバッファが更新されている場合、前記CPUによるアクセスの間で一連の通信の間のインターバルを確保し、ダブルバッファのバンクを切り替えが可能となるように構成したものである。
【0031】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信データ記憶部は、
周期通信データを一時保持するためダブルバッファ構成とした送信用ダブルバッファおよび受信用ダブルバッファと、
前記CPUから周期送信データのアクセス実行中であるかどうかを示す送信用CPUアクセスフラグと、
前記CPUから周期受信データのアクセス実行中であるかどうかを示す受信用CPUアクセスフラグと、
前記周期通信の状態を示す周期通信状態値と、前記CPUアクセスフラグと前記周期通信状態値と周期通信データとに応じて前記送信用ダブルバッファと受信用ダブルバッファの各バンクと前記CPUもしくは前記送受信判別部との接続を制御するバス接続制御部とを備え、
周期通信制御部は、
前記周期通信スレーブである制御ノードが前記周期マスタである制御ノードからの前記周期通信の終了の通知もしくは前記周期通信の開始の通知に対して周期通信の切り替えを許可するための周期切り替え許可通知を通知する手段を有し、
前記CPUアクセスフラグの状態により、自制御ノードが送信する前記周期通信データの転送の終了通知の送信を遅らせたり、前記周期マスタである制御ノードでは前記周期切り替え許可通知を受信するまで周期通信の開始通知を遅延するものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1、図2は本実施の形態の制御ノード間通信装置を説明するための図であり、具体的には制御ノード間通信装置のノードを車両の制御ノードに対応づけて構成した車載電子制御システムのブロック図である。
図1は車載電子システムのブロック図、図2は車載電子制御システムの通信動作を説明するための図である。
図において従来に説明したものと同一の符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。
【0033】
図において、1a〜1d、1fは制御ノードであり、具体的には1aはエンジン制御ノード、1bはミッション制御ノード、1cはブレーキ制御ノード、1dはサスペンション制御ノード、1fは車両内に搭載された機器の変化を調べるための制御ノードである。
制御ノード1a〜1dは周期通信(特に送信)を行うことが可能な制御ノードである。
一方、制御ノード1fは周期通信を行うことができない、つまり周期データの送信ができず、送信されてくるデータを受信することが可能な制御ノードである。
【0034】
2は制御ノード1a〜1d、1f間を接続するネットワークである。
11はCPU(Central Processing Unit)、13はネットワーク2へのフレームの送受信を行う送受信部、51はCPU11からの指示により高優先度イベント送信要求を受け付ける高優先度イベント送信要求部、52はCPU11からの指示により低優先度イベント送信要求を受け付ける低優先度イベント送信要求部、53は受信した高優先度もしくは低優先度のイベント通信のフレームを解析して通信データを一時保持しCPU11に割込みを通知するイベント受信処理部、60は周期通信データを記憶しておく周期通信データ記憶部、54は周期通信を実行する周期通信制御部であり、周期通信制御部54による処理は高優先度イベント通信による処理、低優先度イベント通信による処理と並列に動作する。
【0035】
541は周期通信におけるデータの送信のタイミングを検知し周期通信データ記憶部60内の適切な周期通信データの送信を要求する周期通信送信要求部、542は受信した周期通信データのフレームを解析して受信データを周期通信データ記憶部60に記憶させる周期通信受信処理部、81は高優先度イベント送信要求部51と低優先度イベント送信要求部52と周期通信送信要求部541からの送信要求を受け付けて適切なものを送受信部13に渡し、送受信部13からの受信フレームを受け付けてイベント受信処理部53または周期通信受信処理部542のいずれかの受信処理部へ振り分ける送受信判別部、70は自制御ノードの構成情報や他制御ノードの構成情報である構成管理テーブルを記憶しておく構成管理情報記憶部である。
【0036】
図では、エンジン制御制御ノード1aが、CPU11、送受信部13、高優先度イベント送信要求部51、低優先度イベント送信要求部52、イベント受信処理部53、周期通信制御部54、周期通信データ記憶部60、構成管理情報記憶部70、送受信判別部81を有するものを示しているが、ミッション制御ノード1b、ブレーキ制御ノード1c、サスペンション制御ノード1dもエンジン制御ノードの1aの内部の構成と同様の構成を有している。
また、制御ノード1fはエンジン制御ノードの1aの内部の構成において、周期通信制御部54は、周期通信の開始と終了との間を監視する機能を有するものである。
【0037】
本実施の形態のノード間通信装置の具体的な動作の説明として、通信を行う制御ノードとしてエンジン制御ノード1aを例にし、通信時の動作について説明する。
周期通信時の動作を説明する。
まず周期通信における受信時の動作を説明する。
エンジン制御ノード1a、制御ノード1f以外の他の制御ノードがネットワーク2上にフレームを送信すると、エンジン制御ノード1aの送受信部13はそのフレームを受信して送受信判別部81に受信したフレーム(受信フレームと称す)を送る。
送受信判別部81は受け取った受信フレームのフレームIDを識別して周期通信用のフレームと判断すると、そのフレームを周期通信受信処理部542に送る。
周期通信受信処理部542では、受け取った受信フレームのフレームIDを解析し、周期通信を開始する通知である周期開始通知、周期開始通知へ応答して周期切り替え許可通知の役割を果たす周期開始応答通知、周期通信の終了を通知する周期終了通知、データの転送の開始を通知する転送開始通知、データの転送の終了を通知する転送終了通知といった周期通信を制御するためのフレームと判断すると、周期通信制御部54内の周期通信ステートマシンにしかるべき要求を発行して周期通信のフローを制御する。
【0038】
また周期通信受信処理部542は、受け取った受信フレームが周期通信データのフレームと判断すると、受信したデータを周期通信データ記憶部60に書き込む。
このように構成することにより、各制御ノード1a〜1d、1fは周期的に送られてくる周期通信データを受信し、その内容を保存することができる。
【0039】
次に、周期通信の送信時の動作を説明する。
周期通信制御部54では、周期通信の開始タイミングや受信した周期通信制御用フレームへの対処として各種の周期通信制御用フレームを作ったり、データ転送用のデータを周期通信データ記憶部60の該当位置から読み取りデータ転送フレームを作ったりして、送受信判別部81に送信要求を出す。
送受信判別部81は、周期通信送信要求部541からの送信要求と高優先度イベント送信要求部51からの送信要求と低優先度イベント送信要求部52からの送信要求を常時ウォッチ(または監視)しており、高優先度イベント送信要求部51からの送信要求がないときに周期通信送信要求部541から送信要求があると、その送信要求を送受信部13に送る。
送受信部13は、その送信要求をネットワーク2に送信する。
【0040】
制御ノードのうちの1つの制御ノードは周期通信の開始を通知する信号(周期開始通知)を他の制御ノードへ送る機能を有するものであり、この制御ノードを周期マスタと称する。
上記の基本的な送受信動作を用いて、エンジン制御ノード1aを周期マスタに対応する制御ノードとし、他の通信データの送受信を行う周期通信スレーブとしての制御ノードを制御ノード1b〜1dとし、通信データの受信のみを行う制御ノードを制御ノード1fとした場合の周期通信のシーケンスを説明する。
周期マスタであるエンジン制御ノード1aでは、周期通信制御部54内の周期監視部が周期通信を開始するタイミングを検知すると、周期通信送信要求部541は周期開始通知フレームを送受信判別部81に送る。
【0041】
周期開始通知を受信した他の制御ノードでは、周期通信受信処理部542が受信フレームのフレームIDを解析して周期開始通知であることを検知すると、制御ノードの周期通信送信処理部541が周期開始応答通知を送信要求する。
エンジン制御ノード1aからの周期開始通知と同様の手順で各制御ノードから送信された周期開始応答通知は、ネットワーク2上の各制御ノードの周期通信受信処理部542が受け取る。
周期マスタ以外の他の制御ノード1b〜1d、1fの周期通信受信処理部542は、受信した周期開始応答通知を捨てる。
周期マスタであるエンジン制御ノード1aの周期通信制御部54では、受信した周期開始応答通知のフレームから送信元を識別し、周期通信を行う全ての制御ノード1b〜1dから周期開始応答通知を受信すると、転送開始通知を送信した後、周期通信データのデータ転送を開始する。
【0042】
他の制御ノードの周期通信制御部54では、転送開始通知を受信するとデータ転送を開始する制御ノードを識別して、その後に続いて送信されてくるデータを該当する制御ノードからのデータとして周期通信データ記憶部60に書き込む。
エンジン制御ノード1aは、自制御ノードにおける送信すべき周期通信データを送信した後、転送終了通知を送信して送信を終了する。
【0043】
他の制御ノードの周期通信制御部54では、受信した転送終了通知から送信元を識別し、自制御ノードの前に周期転送を行う制御ノードのものからでなければ破棄し、自制御ノードの前に周期転送を行う制御ノードのものからであれば転送開始通知を送信してデータ転送を開始する。
これを実現するためには、各制御ノードは自制御ノードの前に周期転送を行う制御ノードに関する情報を予め内部に保持するように構成しておけばよい。
この例ではエンジン制御ノード1aの次に周期転送を行うべき制御ノードはミッション制御ノード1bであるため、ミッション制御ノード1bは受信した転送終了通知がエンジン制御ノード1aからのものであることを識別すると、転送開始通知を送信してデータ転送を開始する。
この手順で周期通信を行う制御ノードが予め定められた順序に従って周期通信データのデータ転送を実行していき、最後にデータ転送を行う制御ノード(図の例では、サスペンション制御ノード1d)が転送終了通知を送信し、周期マスタであるエンジン制御ノード1aの周期通信制御部54がこの転送終了通知を受信すると、周期通信が正常に終了したと判断し、周期終了通知を制御ノード1b〜1d、1fへ送る。
その後、エンジン制御ノード1aが次の周期通信を開始するタイミングを検知すると再び同様の処理を行うことにより周期通信を開始する。
【0044】
このように周期通信において、ある一つの制御ノードを周期マスタとし、周期マスタが周期通信の開始/終了を周期通信スレーブである制御ノードへ通知することにより通信周期を区切り、周期通信データを送信する各制御ノードは転送開始通知と転送終了通知を行うとともに、周期通信を行う必要がある制御ノードは必要なデータの転送を周期的にブロードキャストで行い、これを受ける制御ノードは送信した制御ノードを認識することが可能となるので、各制御ノードは必要なデータのみを取り込み、そうでないデータは破棄することが可能となる。
【0045】
このように構成することにより、周期マスタとなった制御ノードは、構成管理完了後、周期通信を開始するために周期開始通知を送信し、続いて周期転送の一番目の制御ノードとして転送開始通知を送信してから一連のデータを送信し、転送終了通知を行うことができる。
次に、構成管理モジュールにより次にデータ転送を行うと設定された制御ノードが転送開始通知を送信し、一連のデータを送信してから転送終了通知を行う。
【0046】
この手順で各制御ノードがデータ転送を順次行い、最後の制御ノードが通信終了通知を送信すると、周期マスタこれを受信し、周期通信の終了を通知する。
周期マスタは、周期終了通知を通知した後、周期通信制御部で指定された周期時間が経過し、周期通信を開始するタイミングを検知すると、周期開始通知を通知してデータ転送周期を再度実行して、周期通信を続ける。
上述のように構成することにより、車載電子制御システム内の制御ノードは周期通信をすることができる。
【0047】
次に、高優先度イベント通信の送信時の動作を説明する。
CPU11は、高優先度イベント送信の要求が発生すると、接続構成記憶部70内の構成管理テーブルの登録内容を参照して送信先制御ノードなどの指定を持つ高優先度イベント通信フレームを作り、高優先度イベント送信要求部51に登録する。
高優先度イベント送信要求部51は、送受信判別部81に送信要求を発行する。
送受信判別部81は、周期通信制御部54や低優先度イベント送信要求部52からの送信要求に関わらず、高優先度イベント送信要求部51からの送信要求を送受信部13経由でネットワーク2に送信する。
【0048】
次に、低優先度イベント通信の送信時の動作を説明する。
CPU11は、低優先度イベント送信の要求が発生すると、接続構成記憶部70内の構成管理テーブルの登録内容を参照して送信先制御ノードなどの指定を持つ低優先度イベント通信フレームを作り、低優先度イベント送信要求部52に登録する。
低優先度イベント送信要求部52は、送受信判別部81に送信要求を発行する。
送受信判別部81は、周期通信制御部54の状況を検出し、周期マスタから周期終了通知が発行されてから次の周期の周期開始通知が発行されるまでの周期の合間であり、かつ高優先度イベント送信要求部51から送信要求がなければ、低優先度イベント送信要求を受け取り、送受信部13経由でネットワーク2に送信する。
【0049】
次に、高優先度イベント通信と低優先度イベント通信とのイベント通信受信時の動作を説明する。
送受信部13がネットワーク2から通信フレームを受信すると、その受信フレームは送受信判別部81に送られる。
送受信判別部81では、受信フレームが周期通信のものかイベント通信のものかを判別して、イベント通信のものであればイベント受信処理部53に送る。
イベント受信処理部では、高優先度イベントか低優先度イベントかに関わらず、割り込みなどでCPU11に高優先度イベントまたは低優先度イベントに係る通信データの受信を通知する。
【0050】
本実施の形態の制御ノード間通信装置を用いた車載電子制御システムでは車両の状態などの、車載電子制御の処理の都合上ある時間間隔で更新しなければならないようなデータを周期通信し、ドライバの危機回避行為などによる車両の状態変化のように周期通信の通信周期より速く通信する必要のあるデータを高優先度イベント通信として周期通信の間に割込んで通信させ、周期通信の複数の周期に跨って通信されても良いようなデータのまとまりを低優先度イベント通信として周期通信の周期の合間で高優先度イベント通信も行われていない空き時間に通信することにより、ネットワークのパフォーマンス、制御ノードの性能を低下させることなく周期通信、高優先度イベント通信、低優先度イベント通信を行うことが可能となるとともに、安全性の高い車載電子制御システムを提供することが可能となる。
また、周期通信の必要ないデータを高優先度イベント通信や低優先度イベント通信することにより、制御ノードのCPUの処理負荷とネットワーク負荷を下げることができる。
【0051】
また、事象発生から短い遅延で他の制御ノードに通知する必要のあるデータをイベント通信とすること、データの更新間隔の異なる複数の制御ノードが存在するとき、更新間隔の短い制御ノードより更新されるべきデータを高優先度イベント通信とし、更新間隔の比較的長い制御ノードからのデータを周期通信とするようにすれば、周期通信の周期をある程度の長さに設定できるため、周期通信データを増やせる。
【0052】
図3は本実施の形態のノード間通信装置を説明するための図であり、具体的には周期通信データ記憶部60内に記憶されたデータの一例を示す図である。
周期通信データ記憶部60は例えばメモリ、磁気ディスクといった記憶媒体を内部に有するものである。
図では、エンジン制御ノード1aとミッション制御ノード1bとブレーキ制御ノード1cの3つの制御ノードが周期通信を行う場合を例に説明を行う。
図において、61aはエンジン制御ノード1aの周期送信データを記憶するための記憶領域であるエンジン制御ノードデータ領域、61bはミッション制御ノード1bの周期送信データを記憶するための記憶領域であるミッション制御ノードデータ領域、61cはブレーキ制御ノード1cの周期送信データを記憶するための記憶領域であるブレーキ制御ノードデータ領域、61dはサスペンション制御ノード1dの周期送信データを記憶するための記憶領域であるサスペンション制御ノードデータ領域である。
【0053】
エンジン制御ノード1aとミッション制御ノード1bとブレーキ制御ノード1cとサスペンション制御ノード1dとは、全ての周期通信データを記憶するとし、これらの制御ノード1a、1b、1c、1dの周期通信データ記憶部60はそれぞれ図1、2に示した構成を有するものである。
【0054】
次にエンジン制御ノード1aの周期通信データ記憶部60を例とし、周期通信データのデータ転送について説明する。
エンジン制御ノード1aがデータ転送する順番になると、周期通信制御部54から転送開始通知を送信して周期通信メモリ(周期通信データ記憶部60)の送信ポインタをエンジン制御ノードデータ領域61aの開始番地にセットする。
その後、周期通信制御部54は、エンジン制御ノードデータ領域61aの開始番地からデータを読み取り、それを送信データとして周期データ転送フレームを作成して送信するとともに周期通信メモリの送信ポインタをインクリメントして、次の周期データ送信では次の番地のデータを読み取って送信する。
これを繰り返し、周期通信制御部54に送信データサイズとして設定されたデータを送信し終えると、転送終了通知を送信して周期データの送信を終了する。
【0055】
続いてエンジン制御ノード1aの周期通信制御部54では、ミッション制御ノード1bからの転送開始通知フレームを受信すると、次に周期転送を行う制御ノード(ここでは、ミッション制御ノード1b)からデータを格納するための受信ポインタをミッション制御ノードデータ領域61bの開始番地にセットする。
エンジン制御ノード1aの周期通信制御部54は、ミッション制御ノード1bからの周期転送フレームを受信すると、受信データを受信ポインタの示す番地に書き込んで受信ポインタをインクリメントする。
ミッション制御ノード1bからの転送終了通知を受信するまでこれを繰り返し、ミッション制御ノードデータ領域61bに順次データを書き込んでいく。
【0056】
続いてブレーキ制御ノード1cが転送開始通知を送信すると、エンジン制御ノード1aでは受信ポインタを次の制御ノードからの受信データ領域であるブレーキ制御ノードデータ領域61cの先頭番地にセットする。
そして、ミッション制御ノード1bからの周期転送と同様にして、ブレーキ制御ノード1cからの転送データをブレーキ制御ノードデータ領域61cに順次書き込んでいく。
【0057】
続いてサスペンション制御ノード1dが転送開始通知を送信すると、エンジン制御ノード1aでは受信ポインタを次の制御ノードからの受信データ領域であるサスペンション制御ノードデータ領域61dの先頭番地にセットする。
そして、ミッション制御ノード1bからの周期転送と同様にして、サスペンション制御ノード1dからの転送データをサスペンション制御ノードデータ領域61dに順次書き込んでいく。
このようにして、各制御ノードの周期転送のデータセットを送受信して周期通信データ記憶部60に記憶する。
そして、サスペンション制御ノードから転送終了通知を受け取ると、周期マスタであるエンジン制御ノード1aは周期終了通知を他の制御ノードへ通知する。
このように構成することにより、制御ノードは周期通信を行う制御ノードから周期転送される周期通信データを記憶することが可能となる。
【0058】
実施の形態2.
図4、5は本実施の形態のノード間通信装置を説明するための図であり、具体的にはノード間通信装置のノードを車両の制御ノードに対応づけて構成した車載電子制御システムのブロック図である。
図4は車載電子システムのブロック図、図5は車載電子制御システムにおいて構成管理のための通信シーケンスを説明するための図である。
図において図1〜図3と同一の符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。
【0059】
また、図6、7は本実施の形態のノード間通信装置を説明するための図であり、具体的には、図6は図4に示した車載電子制御システムにおける構成管理テーブルの内容を示す表図、図7は図4に示した車載電子制御システムにおけるブレーキ制御ノード1cの周期通信設定項目の内容を示す表図である。
【0060】
図において、543は周期通信を開始するタイミングになると周期通信の開始を要求する周期監視部、544は指定時間内に周期開始通知を送信もしくは受信できなかった場合にCPU11に割り込みを発生する周期開始通知監視部、545は周期通信のデータ転送実行中にネットワーク2上で通信フレームが流れていない時間が指定時間以上経過した場合にCPU11に割り込みを発生するデータ転送間隔監視部、549は周期通信を行うにあたり周期通信制御部54が適切に動作するように構成するための周期通信設定部、111は車載電子制御システム起動時もしくは通信異常発生時にネットワーク2への制御ノードの接続状況や各制御ノードの内部機能の状況を管理するためCPU11で実行されるソフトウェアである構成管理モジュール、701は構成管理モジュール111が登録・管理する構成管理データのテーブルである構成管理テーブル、71はそのノードがシステム起動時のデフォルトの車載電子制御システムの構成を管理すべき構成管理マスタであることを示す構成管理マスタフラグである。
【0061】
ネットワーク2には、周期通信を行う制御ノードとして、エンジン制御ノード1a、ミッション制御ノード1b、ブレーキ制御ノード1cが接続されており、周期通信を行わない制御ノードとして制御ノード1fが接続されているとする。
【0062】
次に、車載電子制御システム起動時の、構成管理モジュールの動作について説明する。
車載電子制御システムの起動時、各制御ノードはまず構成管理マスタフラグをチェックして自身が構成管理マスタか確認する。
図4では、エンジン制御ノード1aが構成管理マスタとなったときの動作を例に説明する。
構成管理マスタとなったエンジン制御ノード1aは、ネットワーク2にノード情報問い合わせを送信し、他の制御ノードからのノード情報問い合わせに対する応答(ノード情報応答と称す)を待つ。
構成管理マスタとならなかった他の全ての制御ノードは、構成管理マスタからのノード情報問い合わせを待ち、その問い合わせを受けると、各制御ノードに関する情報をノード情報応答として送信する。
【0063】
構成管理マスタ(エンジン制御ノード1a)は、各制御ノードからのノード情報応答を受信すると順次構成管理テーブル701にその情報を登録していく。
構成管理マスタは、周期通信を行わない制御ノード1fも含めた全ての制御ノードからノード情報応答を受信し、一定時間ノード情報応答を受信しないと、全制御ノードからノード情報応答を受信したとして、構成管理テーブル701を完成させ、構成管理テーブル701の内容に従って、周期通信設定部549を設定する。
【0064】
その後、構成管理マスタは構成管理テーブル701の内容を通知する構成管理通知を行う。
構成管理通知を受信した制御ノードは、その内容を各々の構成管理テーブル701に登録し、その内容に従って自制御ノードの周期通信設定部549を設定し、構成管理通知を受信したことを通知する構成情報受信応答を行う。
【0065】
構成管理マスタであるエンジン制御ノード1aは、構成管理テーブル701に登録されている全制御ノードから構成情報受信応答を受信すると、周期通信を起動するための処理を行い、ネットワーク2上で周期通信を開始する。
この際、各制御ノードの周期通信設定部549の設定により、エンジン制御ノード1aとミッション制御ノード1bとブレーキ制御ノード1cは周期通信の送信を行い、制御ノード1fは周期通信の送信を行わない。
ただし、制御ノード1fも周期通信を行う制御ノードと同様に図1に記載の構成を採っている場合、周期通信を行っている制御ノードの周期通信データを受信して使用することは可能である。
【0066】
次に、周期通信実行中に、転送間隔タイムアウトが発生した場合の動作について説明する。
例えば、ミッション制御ノード1bが通信機能異常により周期データの送信を行えなくなったとする。
ミッション制御ノード1bでは通信異常割り込みが自身のCPU11の構成管理モジュール111に挙がり、自らの通信機能をオフしてスタンドアローン状態となってミッション制御を続行する。
ミッション制御ノード1b以外の他の制御ノードでは、データ転送間隔監視部545がデータ転送間隔タイムアウトを検知し、各制御ノードのCPU11に割り込みを発生して構成管理モジュール111にデータ転送間隔タイムアウト発生を通知する。
構成管理マスタ以外の制御ノードの構成管理モジュール111は、データ転送間隔タイムアウトを検出すると自制御ノードの周期通信機能を停止して構成管理マスタからの指示を待つ。
構成管理マスタの構成管理モジュールがデータ転送間隔タイムアウトを検出すると、自制御ノードの周期通信機能を停止して一旦構成管理テーブル701の各制御ノードの状態を通信オフ状態にした後、システム起動時と同様にノード情報問い合わせを通知し、再び他の全制御ノードからノード情報応答を受信して、構成管理テーブル701に再登録を行う。
【0067】
その際、通信機能異常のミッション制御ノード1bからはノード情報応答が送られてこないため、構成管理テーブル701のミッション制御ノード1bの制御ノードの状態は通信オフ状態のままとなる。その後、構成管理マスタで構成管理テーブル701の内容に従って自制御ノードの周期通信設定部549を設定し、構成情報通知を行い、他の制御ノードから構成情報受信応答を受信して、周期通信を再開する。構成管理マスタをはじめとするミッション制御ノード1b以外の制御ノードでは、再登録された構成管理テーブル701に従って周期通信設定部549を設定する際、ミッション制御ノード1bの制御ノードの状態が通信オフとなっているため、ミッション制御ノード1bは周期通信を行わないものとして、周期通信設定部549を設定する。よって、再開された周期通信では、ミッション制御ノード1bは周期通信を行わない。
【0068】
次に、周期通信実行中に、周期開始タイムアウトが発生した場合の動作について説明する。
構成管理マスタ、周期マスタをともにエンジン制御ノード1aとし、エンジン制御ノード1aで通信機能異常が発生して通信不能状態になったとする。
このとき、エンジン制御ノード1aは自身の通信機能をオフにする。
他の制御ノードでは、エンジン制御ノード1aが周期データ送信中に通信異常により送信が中断した場合、まずは上述のデータ転送間隔タイムアウトが発生するが、構成管理マスタでないため上述のようにして無視される。
その後、周期開始通知が送られてこないため、周期開始通知監視部544が周期開始通知タイムアウトを検知し、各制御ノードのCPU11に割込みを発生する。
エンジン制御ノード1a以外の制御ノードが送信中にエンジン制御ノード1aで通信異常が発生すると、全制御ノードがその周期の通信を行った後、周期開始通知が送られてこないため、周期開始通知監視部544が周期開始通知タイムアウトを検知し、各制御ノードのCPU11に割込みを発生する。
【0069】
エンジン制御ノード1a以外の制御ノードの構成管理モジュール111では、周期開始通知タイムアウトを検出すると、まず自制御ノードの周期通信機能を停止する。
そして、構成管理テーブル701を確認して、これまでの構成管理マスタ兼周期マスタであるエンジン制御ノード1aの次の制御ノードIDを持つミッション制御ノード1bを新しい構成管理マスタ兼周期マスタとする。
新しい構成管理マスタ兼周期マスタとなったミッション制御ノード1bは、データ転送間隔タイムアウトからの周期通信の再開時と同様の手順で、ノード情報問い合わせを送信して構成管理テーブル701を再登録し、その内容に従って周期通信を再開する。
【0070】
周期通信において、開始から予め指定された周期時間(指定周期時間と称す)を経過した時点で周期が終了していないとその周期通信を中断して新たな周期通信を開始するためには、周期マスタ以外の制御ノードの周期監視部543において、周期通信の周期を測定するために周期開始から時間計測し、指定周期時間を経過を検出した時点で、前記制御ノードのすべてのデータ転送が終了していなくても周期通信を中断して、その後新たな通信周期の開始を要求するように構成すればよい。
【0071】
登録された構成管理テーブル701の内容の一例を図6、7に示す。
構成管理テーブルの要素は、システム情報、各制御ノードのノード情報、各制御ノードの機能情報を有するものである。
システム情報はネットワークによる周期通信が有効かを示す変数であるネットワーク通信状態と、ネットワークに接続する制御ノードの数と、構成管理マスタの制御ノードに関する情報と、周期マスタの制御ノードに関する情報とを有する。
制御ノードのノード情報は、各制御ノードを区別するためのコードである製品IDと、ノードIDと、自制御ノードの通信状態を示すノード状態と周期通信フラグと周期通信データ量とを有する。
制御ノードの機能情報は、制御機能モジュールを識別するための機能IDと、制御機能モジュールの状態を示す変数である機能モジュール状態と、制御機能モジュールの数とを有するものである。
ここでは、各制御ノードを識別するために、各制御ノードにシステム中で一意に決まるノードIDを割り当てることとしている。
図6、7に示す例では、構成管理マスタであるエンジン制御ノード1aは自身を周期マスタとし、自身のノードIDを0、ミッション制御ノード1bのノードIDを1、ブレーキ制御ノード1cのノードIDを2、制御ノード1fのノードIDを3と割り当てている。
また、ノード情報応答により得た各制御ノードの機能情報も登録している。
【0072】
図7は、周期通信設定部549に登録された周期通信設定項目の内容の一例を示す図であり、具体的にはブレーキ制御ノード1cの周期通信設定部549に登録された周期通信設定項目の内容である。
周期通信設定項目とは、例えば周期マスタとなる制御ノードを判断するための周期マスタのノードIDと、各制御ノードが周期通信を行うどうかを示す周期通信フラグと、自制御ノードが周期通信で送信するデータ量と、自制御ノードが周期転送を行う直前に周期転送を行う制御ノードを判断するための前転送ノードIDと、周期の最後に周期転送を行う制御ノードを判断するための最終転送ノードIDとを有するものである。
【0073】
ブレーキ制御ノード1cの構成管理モジュール111は、図6に示す構成管理テーブル701を参照しながら、ノードIDの若い順に周期転送を行うとして、自制御ノードの前にはノードID1の制御ノードが転送を行い周期転送の最後に転送を行うのはノードID3の制御ノードであると解釈して図7に示す周期通信設定項目を作成し、周期通信設定部549に登録する。
【0074】
本実施の形態の制御ノード間通信装置は、構成管理マスタとなった制御ノード自身が構成管理テーブルの登録を自動的に行うので、構成管理テーブルの登録にダイアログテスタなどの特別なツールを必要せず、通信を行う制御ノードや制御ノード内の処理機能の状況を管理でき、通信異常が発生し送信が中断した場合には、この制御ノードを自動的に検出するとともに、通信を行う制御ノードの再構成を自動的に行う制御ノード間通信装置を得ることができる。
【0075】
実施の形態3.
図8は本実施の形態のノード間通信装置の構成を説明するための図であり、具体的には周期通信データ記憶部のより具体的な構成の一例を示す図である。
図9、10は本実施の形態のノード間通信装置の動作を説明するための図であり、具体的には図8に示す周期通信データ記憶部の動作を説明するための図である。
【0076】
図中、603は送信用ダブルバッファ、603aは送信用ダブルバッファの第1バンク、603bは送信用ダブルバッファの第2バンク、604は受信用ダブルバッファ、604aは受信用ダブルバッファの第1バンク、604bは受信用ダブルバッファの第2バンク、605はCPU11上の通信用ソフトウェアから周期送信データのライト(書き込み)時にセットされる送信用CPUアクセスフラグ、606はCPU11上の通信用ソフトウェアから周期受信データのリード(読み込み)時にセットされる受信用CPUアクセスフラグ、607は周期通信制御部54の状況により周期通信の状態を示す周期通信状態値、65はCPU11から送信用ダブルバッファ603と受信用ダブルバッファ604にアクセスするためのCPUバス、66は周期通信制御部54から送信用ダブルバッファ603と受信用ダブルバッファ604にアクセスするための周期通信制御部側バス、601はCPU側バス65と周期通信制御部バス66から送信用ダブルバッファ603の各バンクへの接続を切り替える送信用バッファバス接続制御部、602はCPU側バス65と周期通信制御部側バス66から受信用ダブルバッファ604の各バンクへの接続を切り替える受信用バッファバス接続制御部である。
【0077】
また、送信用ダブルバッファ603または受信用ダブルバッファ604が更新された場合、一連のCPUアクセスの間で必ず一連の通信の間で通信を区切るためのインターバルを確保し通信を行うインターバル確認通信を用いることにより、送信用ダブルバッファ603、受信用ダブルバッファ604のバンクを切り替えができるように構成している。
【0078】
次に、動作について説明する。
周期通信を用いてCPU11からデータを送信するには、まず送信用CPUアクセスフラグ605をセットした後、送信データを送信用ダブルバッファ603bに書き込み、自制御ノードの送信データセットの書き込み終了後、送信用CPUアクセスフラグ605をクリアする。
周期通信データ記憶部60では、送信用CPUアクセスフラグ605がセットされている間は、自制御ノードのデータセットの送信が終了しても転送終了通知を通知せず、送信用CPUアクセスフラグ605がクリアされた時点で送信用ダブルバッファ603のバンクを切り替えると共に転送終了通知を発行する。
【0079】
周期通信データ記憶部60では、送信用CPUアクセスフラグ605がセットされている状態で、周期通信状態値607がネットワーク2上での周期通信の自制御ノードの送信を行っていることを示していると、自制御ノードのデータセットの送信が終了しても転送終了通知を通知せず、送信用CPUアクセスフラグ605がクリアされた時点で送信用ダブルバッファ603のバンクを切り替えるつまり、CPU11にアクセスするバンクを第1バンク603aに、ネットワークに接続するバンクを第2バンク603bとし、転送終了通知を発行する。
また送信用CPUアクセスフラグ605がクリアされたときに、周期通信状態値607がネットワーク2上で自制御ノードが周期通信の送信を行っていることを示していると、その間はバンクを切り替えず、自制御ノードのデータセットの送信が終了した時点でバンクを切り替える。
【0080】
送信用CPUアクセスフラグ605がクリアされている間は、ネットワーク2上の周期通信で複数の周期通信が実行されてもバンク切り替えが発生せず、同じバンクのデータを送信し続ける。
ネットワーク上の周期通信の転送順番が回ってくるまでに複数回の送信用CPUアクセスフラグ605のセットとクリアがあった場合、クリアのたびにバンクが切り替わり、ネットワーク側のバンクには最新の送信用データセットが記憶され、CPU側のバンクには最新の送信用データセットの一つ前のデータセットが記憶されている。
【0081】
周期通信によりネットワークから受信したデータをCPU11がリードするには、送信の場合と同様に、まず受信用CPUアクセスフラグ606をセットしてから受信データを受信用ダブルバッファ604からリードし、受信データセットをリードし終わった後、受信用CPUアクセスフラグ606をクリアする。
周期通信データ記憶部60では、受信用CPUアクセスフラグ606がセットされている間は、受信用ダブルバッファ604の切り替えは起こらず、ネットワーク2上で周期終了通知もしくは周期開始通知が通知されて周期通信状態値607が周期切り替えタイミングを示していても周期切り替え許可通知を発行しない。
【0082】
その後、受信用CPUアクセスフラグ606がクリアされた時点で、周期通信状態値607が周期切り替えタイミングを示していれば周期通信制御部54が周期切り替え許可通知を発行し、また周期通信データ記憶部60では周期通信状態値607が新しい受信データのあることを示していれば受信用ダブルバッファ604のバンクを切り替える。
受信用CPUアクセスフラグ606がクリアされている間は、周期データを受信するたびに、受信用ダブルバッファ604のバンクが切り替わり、CPU側のバンクには受信完了した最新のデータセットが記憶されており、ネットワーク側バンクには一つ前の周期のデータか現在実行中の周期のデータが記憶されている。
【0083】
このように構成することにより、CPUアクセスフラグ605の状態により、自制御ノードの送信する前記転送終了通知の送信を遅らせたり、周期マスタでは周期切り替え許可通知を受信するまで周期開始通知を延期することが可能となり、CPU11からの通信データのバッファアクセスとネットワークによる通信の両方が発生しないタイミングを確保できるようにしたので、ダブルバッファの切替えのタイミングを確保することが確保できるようになる。
更に、一つのバンクに通信により更新されたデータと更新されていないデータが混在する可能性がなくなり、周期通信の際に、時間的に一貫性のある最新のデータセットを送受信できる。
【0084】
【発明の効果】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
複数の制御ノードと、前記制御ノード間を接続するネットワークとを有し、
制御ノード間で相互に通信するように構成した制御ノード間通信装置において、
前記複数の制御ノードのうちの少なくとも1つの制御ノードは、
ある周期で送信を行うことにより周期通信を行う手段と、
前記周期通信よりも優先し、任意の時間に送信して高優先度イベント通信を行う手段と、
前記周期通信の状況から、周期通信の終了から次の周期通信の開始までの周期通信の合間を検出し、この周期の合間であり、かつ前記高優先度イベント通信が行われていない時間に送信を行う低優先度イベント通信を行う手段とを備え、
前記ネットワークを用いて前記制御ノード間で通信するとき、
前記周期通信において前記周期通信を行う制御ノードからの送信はブロードキャストで行われ、受信する各制御ノードは必要な制御ノードより送信されたデータのみを受信するように構成したので、
周期通信の必要ないデータを高優先度イベント通信や低優先度イベント通信することにより、制御ノードのCPUの処理負荷とネットワーク負荷を下げることができる。
【0085】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信を行う制御ノードのうちのいずれか1つの制御ノードを周期通信の開始/終了を通知する周期マスタとし、他の周期通信を行う制御ノードを周期通信データを送受信する周期通信スレーブとし、
前記周期マスタである制御ノードは周期通信の開始のタイミングを検知すると、前記周期通信スレーブである制御ノードに対して周期通信の開始を通知し、予め規定された順番に従って前記周期マスタとしての制御ノードおよび前記周期通信スレーブとしての制御ノードが周期データのデータ転送を行い、最後の制御ノードの周期通信データの転送が終了した時点で前記周期マスタとしての制御ノードが周期通信の終了を通知するように構成したので、
周期通信の必要ないデータを高優先度イベント通信や低優先度イベント通信することにより、制御ノードのCPUの処理負荷とネットワーク負荷を下げることができる。
【0086】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
複数の制御ノードのうち、周期通信を行う制御ノードは、
CPUと、
前記ネットワークへのフレームの送受信を行う送受信部と、
前記CPUからの高優先度イベント送信要求を受け付ける高優先度イベント送信要求部と、
前記CPUからの低優先度イベント送信要求を受け付ける低優先度イベント送信要求部と、
高優先度イベント通信処理と低優先度イベント通信処理と並列して動作する周期通信制御部と、
送受信用の周期通信データを記憶し、前記CPUと前記周期通信制御部とからのアクセスを制御する周期通信データ記憶部と、
前記高優先度イベント送信要求部と前記低優先度イベント送信要求部と前記周期通信制御部からの送信要求を受け付けて適切なものを次の送信要求として判別して前記送受信部へ送信要求するとともに前記送受信部からの受信フレームを周期通信のものかイベント通信のものかを判別して処理の依頼先を振り分ける送受信判別部と、
前記送受信判別部から振り分けられた受信フレームを処理する受信処理部とを備えたので、
周期通信の必要ないデータを高優先度イベント通信や低優先度イベント通信することにより、制御ノードのCPUの処理負荷とネットワーク負荷を下げることができる。
【0087】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信を行う制御ノードが周期通信データの転送を行うとき、周期通信データ転送を行う前に前記周期通信データの転送を開始する通知を行い、最後の周期通信データの転送を行った後に前記周期通信データの転送の終了を通知することにより、各制御ノードの周期通信データの転送を明示するように構成したので、
周期通信の必要ないデータを高優先度イベント通信や低優先度イベント通信することにより、制御ノードのCPUの処理負荷とネットワーク負荷を下げることができる。
【0088】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
制御ノードは、
構成を管理すべき構成管理マスタであることを示す構成管理マスタフラグと、
各制御ノードを区別するためのコードである製品IDと、
起動時もしくは通信異常発生時に前記ネットワークの構成状況を検出し、前記周期マスタを選択し、構成管理・通信異常発生時の処理・周期通信の設定を行う構成管理モジュールと、
前記構成管理モジュールが登録・利用する構成管理情報を記憶する構成管理テーブルと、
前記構成管理モジュールが前記構成管理テーブルを参照して前記周期通信制御部を設定するための周期通信設定項目とを備えたので、
構成管理テーブルの登録に特別なツールを必要とせず、自動的に登録できる。 また、周期送信中の制御ノードで通信異常が発生して送信が中断した場合でも、通信異常を検出できる。
【0089】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
構成管理モジュールにおいて、
前記制御ノード内には前記ネットワークを介して通信を行いながら車両の制御を行う一つ以上の制御機能モジュールを持つものとし、
前記構成管理テーブルの要素は、
前記ネットワークによる周期通信が有効かを示す変数であるネットワーク通信状態と、各制御ノードの通信状態を示す変数であるノード状態と、
前記制御機能モジュールを識別するための機能IDと、
前記制御機能モジュールの状態を示す変数である機能モジュール状態とを備え、
周期通信設定項目は、
周期マスタとなる制御ノードを判断するための周期マスタIDと、
各制御ノードが周期通信を行うどうかを示す周期通信フラグと、
自制御ノードが周期通信で送信するデータ量と、
自制御ノードが周期通信による周期通信データの転送を行う直前に周期通信データの転送を行う制御ノードを判断するための直前転送ノードIDと、
最後に周期通信データの転送を行う制御ノードを判断するための最終転送ノードIDとを備えたので、
構成管理テーブルの登録に特別なツールを必要とせず、自動的に登録できる。 また、周期通信データを送信する制御ノードで通信異常が発生して送信が中断した場合でも、通信異常を検出できる。
【0090】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信制御部は、
前記周期通信の周期を計測するために周期通信の開始から時間計測して、前記制御ノードがすべて周期通信データの転送を終了しかつ指定された周期時間が経過した時点で新たな周期通信の開始を要求する周期監視部と、
前記制御ノードがすべて周期通信データの転送を終了しかつ指定周期時間を経過した後一定時間経過しても前記周期マスタとしての制御ノードからの周期通信の開始を受信しない場合に、周期通信の開始通知のタイムアウトを通知する周期開始通知監視部とを備えたので、
構成管理テーブルの登録に特別なツールを必要とせず、自動的に登録できる。
また、周期通信データを送信する制御ノードで通信異常が発生して送信が中断した場合でも、通信異常を検出できる。
【0091】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信制御部は、
前記周期通信の周期を計測するために周期通信の開始から時間計測して、前制御ノードがすべてデータ転送を終了し、かつ指定された周期時間が経過した時点で新たな周期通信の開始を要求する周期監視部と、
周期通信のデータ転送の転送間隔を測定し、周期通信の途中で一定時間周期通信のデータ転送が中断した場合に、周期通信のデータ転送間隔のタイムアウトを通知するデータ転送間隔監視部とを備えたので、
周期通信データを送信する制御ノードで通信異常が発生して送信が中断した場合でも、通信異常を検出できる。
【0092】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信制御部は、
前記周期通信の周期を測定するために周期通信の開始から時間計測して、指定された周期時間が経過した時点で、前記制御ノードのすべてのデータ転送が終了していなくても制御ノードのデータ転送を中断して、その後新たな通信周期を開始するように構成したので、
周期通信データを送信する制御ノードで通信異常が発生して送信が中断した場合でも、通信異常を検出できる。
【0093】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信データ記憶部は、
通信データを一時保持するためダブルバッファ構成とした送信用ダブルバッファおよび受信用ダブルバッファと、
CPUから送信データのアクセス実行中であるかどうかを示す送信用CPUアクセスフラグと、
前記CPUから受信データのアクセス実行中であるかどうかを示す受信用CPUアクセスフラグと、
通信の状態を示す通信状態値と、前記CPUアクセスフラグと前記通信状態値と通信データとの状況により前記送信用ダブルバッファと受信用ダブルバッファの各バンクと前記CPUもしくは送受信判別部との接続を制御するバス接続制御部とを有する通信データ記憶部とを備え、
前記送信用ダブルバッファまたは受信用ダブルバッファが更新されている場合、前記CPUによるアクセスの間で一連の通信の間のインターバルを確保し、ダブルバッファのバンクを切り替えが可能となるように構成したので、
周期通信の際に、時間的に一貫性のある最新のデータセットを送受信できる。
【0094】
この発明に係る制御ノード間通信装置は、
周期通信データ記憶部は、
周期通信データを一時保持するためダブルバッファ構成とした送信用ダブルバッファおよび受信用ダブルバッファと、
前記CPUから周期送信データのアクセス実行中であるかどうかを示す送信用CPUアクセスフラグと、
前記CPUから周期受信データのアクセス実行中であるかどうかを示す受信用CPUアクセスフラグと、
前記周期通信の状態を示す周期通信状態値と、前記CPUアクセスフラグと前記周期通信状態値と周期通信データとに応じて前記送信用ダブルバッファと受信用ダブルバッファの各バンクと前記CPUもしくは前記送受信判別部との接続を制御するバス接続制御部とを備え、
周期通信制御部は、
前記周期通信スレーブである制御ノードが前記周期マスタである制御ノードからの前記周期通信の終了の通知もしくは前記周期通信の開始の通知に対して周期通信の切り替えを許可するための周期切り替え許可通知を通知する手段を有し、
前記CPUアクセスフラグの状態により、自制御ノードが送信する前記周期通信データの転送の終了通知の送信を遅らせたり、前記周期マスタである制御ノードでは前記周期切り替え許可通知を受信するまで周期通信の開始通知を遅延するので、
周期通信の際に、時間的に一貫性のある最新のデータセットを送受信できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態の制御ノード間通信装置を説明するための図である。
【図2】 本実施の形態の制御ノード間通信装置を説明するための図である。
【図3】 本実施の形態の制御ノード間通信装置を説明するための図である。
【図4】 本実施の形態の制御ノード間通信装置を説明するための図である。
【図5】 本実施の形態の制御ノード間通信装置を説明するための図である。
【図6】 本実施の形態の制御ノード間通信装置を説明するための図である。
【図7】 本実施の形態の制御ノード間通信装置を説明するための図である。
【図8】 本実施の形態の制御ノード間通信装置を説明するための図である。
【図9】 本実施の形態の制御ノード間通信装置を説明するための図である。
【図10】 本実施の形態の制御ノード間通信装置を説明するための図である。
【図11】 従来の制御ノード間通信装置を説明するための図である。
【図12】 従来の制御ノード間通信装置を説明するための図である。
【符号の説明】
1a:エンジン制御ノード 1b:ミッション制御ノード
1c:ブレーキ制御ノード 1d:サスペンション制御ノード
1e:出力トルク制御ノード 1f:制御ノード
1g:制御ノード 2:ネットワーク
3a:センサ 4a:アクチュエータ
5:ダイアログテスタ 11:CPU
111:構成管理モジュール 12:メモリ
13:送受信部 21:委譲先設定部
22:アドレス比較部 23:アドレス管理テーブル
24:データ抽出判定部 25:検知部
26:カウンタ 51:高優先度イベント送信要求部
52:低優先度イベント送信要求部 53:イベント受信処理部
54:周期通信制御部 541:周期通信送信要求部
542:周期通信受信処理部 543:周期監視部
544:周期開始通知監視部 545:データ転送間隔監視部
549:周期通信設定部 60:周期通信データ記憶部
601:送信用バッファバス接続制御部
602:受信用バッファバス接続制御部
603:送信用ダブルバッファ
603a:送信用ダブルバッファの第1バンク
603b:送信用ダブルバッファの第2バンク
604:受信用ダブルバッファ
604a:受信用ダブルバッファの第1バンク
604b:受信用ダブルバッファの第2バンク
605:送信用CPUアクセスフラグ
606:受信用CPUアクセスフラグ
607:周期通信状態値
61a:エンジン制御ノードデータ領域
61b:ミッション制御ノードデータ領域
61c:ブレーキ制御ノードデータ領域
65:CPUバス 66:周期通信制御部バス
70:構成管理情報記憶部 701:構成管理テーブル
71:構成管理マスタフラグ 81:送受信判別部
Claims (11)
- 複数の制御ノードと、前記制御ノード間を接続するネットワークとを有し、
制御ノード間で相互に通信するように構成した制御ノード間通信装置において、
前記複数の制御ノードのうちの少なくとも1つの制御ノードは、
ある周期で送信を行うことにより周期通信を行う手段と、
前記周期通信よりも優先し、任意の時間に送信して高優先度イベント通信を行う手段と、
前記周期通信の状況から、周期通信の終了から次の周期通信の開始までの周期通信の合間を検出し、この周期の合間であり、かつ前記高優先度イベント通信が行われていない時間に送信を行う低優先度イベント通信を行う手段とを備え、
前記ネットワークを用いて前記制御ノード間で通信するとき、
前記周期通信において前記周期通信を行う制御ノードからの送信はブロードキャストで行われ、受信する各制御ノードは必要な制御ノードより送信されたデータのみを受信するように構成したことを特徴とする制御ノード間通信装置。 - 前記周期通信を行う制御ノードのうちのいずれか1つの制御ノードを周期通信の開始/終了を通知する周期マスタとし、他の周期通信を行う制御ノードを周期通信データを送受信する周期通信スレーブとし、
前記周期マスタである制御ノードは周期通信の開始のタイミングを検知すると、前記周期通信スレーブである制御ノードに対して周期通信の開始を通知し、予め規定された順番に従って前記周期マスタとしての制御ノードおよび前記周期通信スレーブとしての制御ノードが周期データのデータ転送を行い、最後の制御ノードの周期通信データの転送が終了した時点で前記周期マスタとしての制御ノードが周期通信の終了を通知するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の制御ノード間通信装置。 - 複数の制御ノードのうち、周期通信を行う制御ノードは、
CPUと、
前記ネットワークへのフレームの送受信を行う送受信部と、
前記CPUからの高優先度イベント送信要求を受け付ける高優先度イベント送信要求部と、
前記CPUからの低優先度イベント送信要求を受け付ける低優先度イベント送信要求部と、
高優先度イベント通信処理と低優先度イベント通信処理と並列して動作する周期通信制御部と、
送受信用の周期通信データを記憶し、前記CPUと前記周期通信制御部とからのアクセスを制御する周期通信データ記憶部と、
前記高優先度イベント送信要求部と前記低優先度イベント送信要求部と前記周期通信制御部からの送信要求を受け付けて適切なものを次の送信要求として判別して前記送受信部へ送信要求するとともに前記送受信部からの受信フレームを周期通信のものかイベント通信のものかを判別して処理の依頼先を振り分ける送受信判別部と、
前記送受信判別部から振り分けられた受信フレームを処理する受信処理部とを備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の制御ノード間通信装置。 - 周期通信を行う制御ノードが周期通信データの転送を行うとき、周期通信データ転送を行う前に前記周期通信データの転送を開始する通知を行い、最後の周期通信データの転送を行った後に前記周期通信データの転送の終了を通知することにより、各制御ノードの周期通信データの転送を明示するように構成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の制御ノード間通信装置。
- 制御ノードは、
構成を管理すべき構成管理マスタであることを示す構成管理マスタフラグと、
各制御ノードを区別するためのコードである製品IDと、
起動時もしくは通信異常発生時に前記ネットワークの構成状況を検出し、前記周期マスタを選択し、構成管理・通信異常発生時の処理・周期通信の設定を行う構成管理モジュールと、
前記構成管理モジュールが登録・利用する構成管理情報を記憶する構成管理テーブルと、
前記構成管理モジュールが前記構成管理テーブルを参照して前記周期通信制御部を設定するための周期通信設定項目とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項4に記載の制御ノード間通信装置。 - 構成管理モジュールにおいて、
前記制御ノード内には前記ネットワークを介して通信を行いながら車両の制御を行う一つ以上の制御機能モジュールを持つものとし、
前記構成管理テーブルの要素は、
前記ネットワークによる周期通信が有効かを示す変数であるネットワーク通信状態と、各制御ノードの通信状態を示す変数であるノード状態と、
前記制御機能モジュールを識別するための機能IDと、
前記制御機能モジュールの状態を示す変数である機能モジュール状態とを備え、
周期通信設定項目は、
周期マスタとなる制御ノードを判断するための周期マスタIDと、
各制御ノードが周期通信を行うどうかを示す周期通信フラグと、
自制御ノードが周期通信で送信するデータ量と、
自制御ノードが周期通信による周期通信データの転送を行う直前に周期通信データの転送を行う制御ノードを判断するための直前転送ノードIDと、
最後に周期通信データの転送を行う制御ノードを判断するための最終転送ノードIDとを備えたことを特徴とする請求項5に記載の制御ノード間通信装置。 - 周期通信制御部は、
前記周期通信の周期を計測するために周期通信の開始から時間計測して、前記制御ノードがすべて周期通信データの転送を終了しかつ指定された周期時間が経過した時点で新たな周期通信の開始を要求する周期監視部と、
前記制御ノードがすべて周期通信データの転送を終了しかつ指定周期時間を経過した後一定時間経過しても前記周期マスタとしての制御ノードからの周期通信の開始を受信しない場合に、周期通信の開始通知のタイムアウトを通知する周期開始通知監視部とを備えたことを特徴とする請求項4に記載の制御ノード間通信装置。 - 周期通信制御部は、
前記周期通信の周期を計測するために周期通信の開始から時間計測して、前制御ノードがすべてデータ転送を終了し、かつ指定された周期時間が経過した時点で新たな周期通信の開始を要求する周期監視部と、
周期通信のデータ転送の転送間隔を測定し、周期通信の途中で一定時間周期通信のデータ転送が中断した場合に、周期通信のデータ転送間隔のタイムアウトを通知するデータ転送間隔監視部とを備えたことを特徴とする請求項4もしくは請求項7に記載の制御ノード間通信装置。 - 周期通信制御部は、
前記周期通信の周期を測定するために周期通信の開始から時間計測して、指定された周期時間が経過した時点で、前記制御ノードのすべてのデータ転送が終了していなくても制御ノードのデータ転送を中断して、その後新たな通信周期を開始するように構成したことを特徴とする請求項7または請求項8のいずれかに記載の制御ノード間通信装置。 - 周期通信データ記憶部は、
通信データを一時保持するためダブルバッファ構成とした送信用ダブルバッファおよび受信用ダブルバッファと、
CPUから送信データのアクセス実行中であるかどうかを示す送信用CPUアクセスフラグと、
前記CPUから受信データのアクセス実行中であるかどうかを示す受信用CPUアクセスフラグと、
通信の状態を示す通信状態値と、前記CPUアクセスフラグと前記通信状態値と通信データとの状況により前記送信用ダブルバッファと受信用ダブルバッファの各バンクと前記CPUもしくは送受信判別部との接続を制御するバス接続制御部とを有する通信データ記憶部とを備え、
前記送信用ダブルバッファまたは受信用ダブルバッファが更新されている場合、前記CPUによるアクセスの間で一連の通信の間のインターバルを確保し、ダブルバッファのバンクを切り替えが可能となるように構成したことを特徴とする請求項3から9のいずれか1項に記載の制御ノード間通信装置。 - 周期通信データ記憶部は、
周期通信データを一時保持するためダブルバッファ構成とした送信用ダブルバッファおよび受信用ダブルバッファと、
前記CPUから周期送信データのアクセス実行中であるかどうかを示す送信用CPUアクセスフラグと、
前記CPUから周期受信データのアクセス実行中であるかどうかを示す受信用CPUアクセスフラグと、
前記周期通信の状態を示す周期通信状態値と、前記CPUアクセスフラグと前記周期通信状態値と周期通信データとに応じて前記送信用ダブルバッファと受信用ダブルバッファの各バンクと前記CPUもしくは前記送受信判別部との接続を制御するバス接続制御部とを備え、
周期通信制御部は、
前記周期通信スレーブである制御ノードが前記周期マスタである制御ノードからの前記周期通信の終了の通知もしくは前記周期通信の開始の通知に対して周期通信の切り替えを許可するための周期切り替え許可通知を通知する手段を有し、
前記CPUアクセスフラグの状態により、自制御ノードが送信する前記周期通信データの転送の終了通知の送信を遅らせたり、前記周期マスタである制御ノードでは前記周期切り替え許可通知を受信するまで周期通信の開始通知を遅延することを特徴とする請求項3から請求項9のいずれか1項に記載の制御ノード間通信装置。
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