JP3796423B2 - ワークの方向変換装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はワークの方向変換装置に関し、特に樹脂モールド型半導体装置などの方向性を有するワークを水平面内で所定角度だけ高精度で回転させるワークの方向変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
樹脂モールド製品の一例である樹脂モールド型半導体装置Sは、例えば、図11(a)(b)(c)に示すように、矩形状の樹脂モールド部Mから両側にリードL1,L2が導出された構造を有する。
【0003】
このような樹脂モールド型半導体装置Sを、例えば、電気特性測定装置に供給する場合やキャリアテープのエンボス部に収容するためには、その方向を水平面内で時計方向または反時計方向に所定角度(例えば、90度または180度)方向変換する必要がある。
【0004】
このような方向変換を行なう場合、従来は、図12に示すような方向変換装置50が用いられていた。この方向変換装置50は、回転軸51の頭部にワーク収容凹部52を備えたものである。なお、53はワーク収容凹部52にワークを収容しやすくするための、面取り部である。
【0005】
上記の方向変換装置50は、ワーク収容凹部52にワークを収容して、回転軸51を所定角度(例えば、90度、180度)回転させることによって、ワークの方向を変換するものである。
【0006】
この方向変換装置50は、構造が簡単で安価に製作できるが、ワーク収容凹部52の寸法が変更出来ないため、ワークの寸法ごとに異なる寸法のワーク収容凹部52を有する方向変換装置50が必要になり、その管理および交換作業が煩雑である。しかも、ワークの寸法に対するワーク収容凹部52の寸法公差が小さいと、ワーク収容凹部52へのワークの収容または取り出しが困難になるし、逆に寸法公差が大きいと、回転時にワーク収容凹部52内でワークが移動するため、方向変換後のワークの位置精度が低くなり、また、甚だしい場合は、回転軸51を回転させて方向変換動作中に、ワークがワーク収容凹部52から飛び出すといった問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本出願人は、先に、図13(a)(b)に示すような、ワーク反転装置60を提案した(特開平11−42585号公報参照)。このワーク反転装置60は、回転軸61を筐体62を貫通して回転自在に取り付け、この回転軸61の頭部に回転ステージ63を取り付け、この回転ステー63上の中心64から等距離位置に一対の軸65a,65bを植設し、この軸65a,65bにワークを掴む一対の爪構体66a,66bを回転自在に取り付け、これら一対の爪構体66a,66bをリンクバー67で結合して、一方の爪構体66aを回転すると、他方の爪構体66bも回転するようになっている。
【0008】
また、爪構体66aは爪661a,立ち上がり部662aおよび当りレバー663aを有する。この当りレバー663aは、ストップピン68に当接して停止する。前記回転ステージ63の上面の、爪構体66aの立ち上がり部662aの近くには、スペーサ部材69を立設し、このスペーサ部材69に植設した軸70にレバー部材71を回転自在に取り付けてある。
【0009】
一方の爪構体66aは、比較的強い圧縮バネ72により爪661aが閉じる方向に付勢されている。また、レバー部材71は比較的弱い圧縮バネ73により、爪構体66aの立ち上がり部662aに押し付けられて、爪661aを開く方向に付勢されている。そして爪構体66a,66bの先端の爪661a,661bが回転ステージ63の回転動作の初期に閉じ、回転動作の終了直前に開くように動作する。なお、74は回転ステージ63を時計方向に180度回転させたときにレバー部材71が当接するストップピンである。
【0010】
上記の方向反転装置60は、回転ステージ63の回転動作に伴い、一対の爪構体66a,66bを、軸65a,65bを中心に回転させることによって爪661a,661bを開閉してワークを掴み、回転ステージ63を回転させて方向変換するものであるため、ワークの寸法が変わっても爪661a,661bでワークを掴んで方向変換が可能であるという特長を有する。
【0011】
しかしながら、上記の方向変換装置60は、構造上、一方向への回転による方向変換しかできず、180度の方向変換の場合は問題がないが、例えば、90度の方向変換の場合、ワークの構造によっては時計方向に90度回転する場合と、反時計方向に90度回転する場合とがあり、時計方向回転用と、反時計方向回転用の2台の方向変換装置を用意することが必要であった。
【0012】
また、一対の爪構体66a,66bを軸65a,65bを中心に回転させて爪661a,661bでワークを掴む構造であるため、厳密に見ると、ワークの寸法によって、ワークが傾く。すなわち、寸法が小さいワークW1の場合は、図14(a)に示すように、回転ステージ63の中心64を通る線Xに対して、爪661a,661bの中心を通る線Y1が角度−θ1だけ傾く。一方、寸法が大きいワークW2の場合は、図14(b)に示すように、回転ステージ63の中心64を通る線Xに対して、爪661a,661bの中心を通る線Y2が角度+θ2だけ傾く。
【0013】
しかも、爪661a,661bが回転ステージ63の回転動作の終了直前に開くように動作するため、回転ステージ63の遠心力などに起因して、方向反転されたワークが位置ずれを起こす恐れがあった
このように、上記の方向反転装置60では、ワークWの寸法によってワークの向き角度が相違すること、および回転ステージ63の回転動作の終了直前に爪661a,661bが開くように動作して、遠心力によってワークが位置ずれを起こすことによって、必然的に方向変換後のワークの方向精度や位置精度が低いという問題点があった。
【0014】
そこで、本発明は、樹脂モールド型半導体装置のような方向性を有するワークを、高精度で方向変換できるワークの方向変換装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載されたワークの方向変換装置は、時計方向および反時計方向に回転可能な駆動モータと、駆動モータによって回転される回転軸と、回転軸に取り付けられた少なくとも一対の開閉レバーと、開閉レバーに取り付けられたワーク把持用の爪およびカムフォロアと、このカムフォロアの周囲に配設されてカムフォロアが接触する固定側のカムとを具備し、前記カムがカム支持体に形成されており、このカム支持体がワークの回転方向およびその回転角度に応じて所定角度回転可能に構成され、かつ、その回転角度検出手段を有することを特徴とするものである。
【0016】
上記のワークの方向変換装置によれば、カムフォロアとカムとの接触動作によって、回転軸の時計方向(または反時計方向)への小角度回転によって爪が閉じてワークを把持し、回転軸の時計方向(または反時計方向)への所定角度回転動作によってワークの方向変換ができ、さらに回転軸の時計方向(または反時計方向)への小角度回転によって爪が開いて方向変換されたワークを取り出すことができる。
また、ワークの回転方向およびその回転角度に応じて、カム支持体を所定角度回転して、その回転角度を回転角度検出手段で検出することができるので、ワークの種類や回転角度に応じて、それに適合した状態に迅速、かつ、確実に切り換えることができる。
【0017】
特に、図12に示す従来のワーク収容凹部52を有する方向変換装置50に比較して、爪でワークを把持できるので、ワークの大きさに関係なくワークの方向変換が可能であり、また、図13(a)(b)に示す従来の爪661a,661bを有するワークの方向変換装置60に比較して、爪が軸を中心に回転動作するものではなく、開閉レバーの開閉動作によって開閉動作するものであるため、ワークの大きさに関わらず、爪によってワークを正しい姿勢に把持することができる。
【0018】
請求項に記載されたワークの方向変換装置は、前記回転角度検出手段が、カム支持体に所定角度で設けられた複数個の孔と、カム支持体に接近して設けられた前記孔の位置を検出する複数個のセンサとで構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
上記のワークの方向変換装置によれば、カム支持体を回転させた場合に、その回転角度をカム支持体に設けた孔と、カム支持体に接近して設けたセンサとによって自動的に検出することができ、所要の回転角度位置を迅速、かつ、確実に検出することができる。
【0020】
請求項に記載されたワークの方向変換装置は、前記カム支持体を所定角度回転位置で固定する固定手段を有することを特徴とするものである。
【0021】
このようなワークの方向変換装置によれば、カム支持体を所定角度回転させた状態を、カム支持体を固定手段で固定できるので、回転軸の回転動作によるワークの方向変換動作中に、カム支持体が連れ回ってしまうことを防止でき、ワークを所定角度だけ確実に回転させて方向変換することができる。
【0022】
請求項に記載のワークの方向変換装置は、前記カム支持体を所定角度回転位置で固定する固定手段が、カム支持体に所定角度で設けられた複数個の孔と、カム支持体に接近して設けられた前記孔に挿入される突子とで構成されていることを特徴とするものである。
【0023】
このようなワークの方向変換装置によれば、カム支持体を所定角度回転位置で、突子をカム支持体の孔に挿入して固定できるので、簡単な構成でカム支持体の回転を確実に防止することができる。
【0024】
請求項に記載のワークの方向変換装置は、前記駆動モータの回転軸または駆動モータによって回転される回転軸に、周縁部に切り欠きを設けた円板が取り付けられており、この円板の周縁部に対応してセンサが取り付けられていることを特徴とするものである。
【0025】
このようなワークの方向変換装置によれば、駆動モータまたは駆動モータによって回転される回転軸の回転動作によって、ワークの回転角度を検出することができるので、ワークの方向変換角度の検出が容易になる。また、円板を駆動モータによって回転される回転軸に取り付けた場合は、その回転軸の回転角度を直接検出できるので、高い回転角度検出精度が得られるし、円板を駆動モータの回転軸に取り付けた場合は、付近にソレノイドやそれによって昇降動作する昇降軸などがないので、センサの設置が容易になる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るワークの方向変換装置における実施の形態について、図面を参照して説明する。図1(a)は本発明の一実施形態に係るワークの方向変換装置の縦断正面図で、図1(b)は図1(a)のA−A線に沿った横断面図、図2(a)はワークの方向変換装置の側面図、図2(b)は図2(a)の平面図、図3は図2(a)のワークの方向変換装置のA−A線に沿った横断面図である。なお、図1(c)は上記各図とは異なる状態を示しているので、この図1(c)については後述する。
【0027】
図1(a)(b)、図2(a)(b)および図3において、基盤1に固定された取付部材2に、駆動モータ3および方向変換機構部4が取り付けられている。方向変換機構部4の回転軸5は軸受6によって回転自在に保持されており、ベルト7を介して駆動モータ3で駆動回転されるように構成されている。
【0028】
回転軸5の上端には、水平軸8a,8bを中心にして開閉動作する一対の開閉レバー9a,9bが取り付けられている。これらの開閉レバー9a,9bは、両者間に介在された圧縮ばね10によって、常に開く方向に付勢されている。11は一方の開閉レバー9bに取り付けられたストッパで、他方の開閉レバー9aに向かって所定寸法だけ突出しており、開閉レバー9a,9bが一定寸法以上接近して後述する爪やワークを破壊しないように構成されている。
【0029】
開閉レバー9a,9bの上端には、垂直軸12a,12bを介して、一対の爪13a,13bが固定されており、垂直軸12a,12bの下端にはカムフォロア14a,14bが回転自在に取り付けられている。一方、軸受6の外側に配置されたカム支持体15の上端内周面には、前記カムフォロア14a,14bが当接するカム16a,16bが形成されている。
【0030】
図2(b)および図3において、カム支持体15には、カム支持体15の回転角度検出手段17が設けられている。図示例の回転角度検出手段17は、カム支持体15に所定角度(図示例は、150度)間隔で形成された孔18a,18bと、カム支持体15の外側に近接して、取付部材2に60度の角度で固定された反射型センサ19a,19bとによって構成されている。図3の状態は、一方の孔18aが図の左下側にある一方の反射型センサ19aの位置にあり、他方の孔18bが図の左上側にある他方の反射型センサ19bから離隔した右上側位置にある。したがって、一方の反射型センサ19aはオフであり、他方の反射型センサ19bはオンである。
【0031】
カム支持体15の前記孔18a,18bの上方には、カム支持体15を所定角度回転位置で固定する固定手段20が設けられている。図示例の固定手段20は、90度間隔で2箇所に設けられた孔21a,21bと、これらの孔21a,21bに挿入される突子22とによって構成されている。これらの孔21a,21bは、ワークの回転方向およびその回転角度によって使い分けられ、図2(b)の状態では、孔21aに突子22が挿入されて位置決めされている。
【0032】
この状態では、回転軸5に取り付けられたカムフォロア14a,14bは、図2(b)に示すようなカム支持体15に形成されたカム16a,16bの原点に位置しており、爪13a,13bが閉じている。
【0033】
図4は、上記図2(b)の要部を拡大した平面図で、方向変換機構部4におけるカムフォロア14a,14bおよびカム16a,16bのカム動作と、それに伴う爪13a,13bの動作説明図である。カム16a,16bは回転対称形であり、回転軸5の回転動作に伴って、カムフォロア14a,14bが垂直軸12a,12bを中心に回転しながら、かつ、カム16a,16bにそって移動することによって、カム動作をする。
【0034】
次に、図4および図5(a)(b)を参照して、ワークWを反時計方向に90度回転させて方向変換する場合について説明する。
【0035】
まず、カムフォロア14a,14bを図示14a,14bに位置させると、カムフォロア14a,14bは、カム16a,16bの谷部に位置し、爪13a,13bは圧縮ばね10によって開いた状態である。この状態で爪13a,13b間に、図示しない真空チャックなどに吸着保持されたワークWを位置させる。このときのワークWは、概略2本のリードL1,L1が図の左側に、1本のリードL2が図の右側になる程度に位置させればよい。
【0036】
次に、回転軸5を図示反時計方向Aに回転させると、カムフォロア14a,14bがカム16a,16bの山部を登り始め、爪13a,13bが反時計方向に回転されつつ、圧縮ばね10の弾性力に抗して次第に閉じられていき、30度回転した位置で爪13a,13bがワークWを掴んで、その姿勢を修正する。図4および図5(a)はこのワークWの姿勢修正後の状態を示しており、カムフォロア14a,14bは、14a’,14b’に位置している。
【0037】
図6(a)は、爪13a,13b間に供給されたワークWが、正規の姿勢から反時計方向に若干回転している状態の場合において、爪13a,13bが閉じる動作軌跡を示し、爪13a,13bがワークWの回りを反時計方向に回転しながら次第に閉じる動作によって、ワークWが自動的に正しい姿勢に修正されることが理解できる。
【0038】
図6(b)は供給されたワークWが、正規の姿勢から時計方向に若干回転している状態の場合において、爪13a,13bが閉じる動作軌跡を示し、爪13a,13bがワークWの回りを反時計方向に回転しながら次第に閉じる動作によって、同様に、ワークWが自動的に正しい姿勢に修正されることが理解できる。
【0039】
爪13a,13bがワークWを把持した状態から、回転軸5をさらに反時計方向Aに回転させていくと、カムフォロア14a,14bがカム16a,16bの山部を回転移動していき、爪13a,13bはワークWを掴んだまま反時計方向に回転され、所定角度(図示例では120度)回転した位置で、ワークWはその方向が90度変換されている。図5(b)はこのときの状態を示している。このときのワークWを、図示しない真空チャックなどで吸着保持しておく。
【0040】
回転軸5をさらに反時計方向Aに回転させると、カムフォロア14a,14bはカム16a,16bの山部から谷部へと回転移動していき、これに伴って圧縮ばね10の弾性力によって、爪13a,13bが次第に開いていき、所定角度(図示例では150度)回転した位置で、カムフォロア14a,14bがカム16a,16bの谷部に達すると(図示14a’’,14b’’位置)、図1(c)に示すように、爪13a,13bが完全に開く。そこで、前記の120度位置で真空チャックに吸着保持されているワークWを取り出せば、ワークWの方向が90度変換されている。
【0041】
回転軸5をさらに反時計方向Aに回転させると、カムフォロア14a,14bはカム16a,16bの谷部を回転移動していき、180度の位置になると、爪13a,13bの位置が、最初の位置から180度回転しており、上記と同様に動作によって、ワークWの方向変換が行なえる。ただし、カムフォロア14aはカム16bに、また、カムフォロア14bはカム16aに沿って回転移動する。
【0042】
以上のように、カムフォロア14a,14bが0度位置で爪13a,13bが開き、30度位置で爪13a,13bが閉じ、反時計方向Aに所定角度(図示例では90度)回転動作して、ワークWの方向変換が行なわれ、150度位置でワークWを取り出すことができる。
【0043】
次に、ワークWを上記と逆に時計方向に90度回転させて方向変換する場合について説明する。
【0044】
まず、図3において、カム支持体15を図示反時計方向に回転させる。カム支持体15が90度回転すると、カム支持体15の回転角度検出手段17の孔18bがセンサ19bの位置に来て、センサ19bがカム支持体15の90度回転を検出する。このとき、カム支持体15の固定手段20の孔21cが突子22の位置に来ているので、センサ19bの検出出力に基づいて、突子22を孔21cに挿入すると、カム支持体15をその90度回転位置で固定することができる。
【0045】
次に、図7(a)(b)により、ワークWの回転動作の詳細について説明する。まず、図7(a)に示すように、カムフォロア14a,14bはカム16a,16bの谷部に位置させると、圧縮ばね10の弾性力によって、爪13a,13bが開いた状態になる。したがって、爪13a,13b間にワークWを位置させる。このとき、ワークWの向きは、例えば、2本のリードL1,L1が左側、1本のリードL2が右側といった大体の向きでよい。
【0046】
この状態から、回転軸5を時計方向に30度回転させると、カムフォロア14a,14bがカム16a,16bの山部に位置し、図7(a)に示すように爪13a,13bが閉じて、ワークWを掴んで姿勢を修正する。
【0047】
この状態から、さらに、回転軸5を時計方向に回転させると、カムフォロア14a,14bはカム16a,16bの山部を回転移動していき、ワークWは爪13a,13bによって把持されたまま、次第に方向が変換されていく。
【0048】
カムフォロア14a,14bが120度位置(14a’’,14b’’位置)になると、ワークWの方向が90度変換されている。図7(b)はこのときの状態を示している。この方向変換が終了したワークWを図示しない真空チャックなどで吸着保持する。
【0049】
回転軸5をさらに時計方向に回転すると、カムフォロア14a,14bは、カム16a,16bの山部から谷部へと回転移動していき、圧縮ばね10の弾性力によって、爪13a,13bが次第に開いていき、カムフォロア14a,14bがカム16a,16bの谷部に達したとき(14a’’’,14b’’’位置)、爪13a,13bが完全に開いて、前記図示しない真空チャックなどに吸着保持されていたワークWを取り出すことができる。
【0050】
図8(a)(b)は、上記のワークWの方向変換動作のタイムチャートを示し、図8(a)は上記実施形態のように、原点検出センサを用いた場合であり、図8(b)は後述するソレノイドを用いた爪の開閉とモータ駆動による方向変換の場合である。なお、ソレノイドに代えて、エアシリンダなど、他のアクチュエータで制御するようにしてもよい。
【0051】
図9は本発明の異なる実施形態のワークの方向変換装置における一部を断面で示した正面図で、図10は図9のワークの方向変換装置おける平面図である。このワークの方向変換装置は、基盤1に固定された取付部材2に、駆動モータ3を取り付け、この駆動モータ3によってベルト7を介して駆動される方向変換機構部を設ける点は、先の実施形態と同様であるが、方向変換機構部30の構成が相違している。
【0052】
すなわち、この方向変換機構部30の回転軸31は、軸受32によって回転自在に保持されており、回転軸31の上端には、爪を開閉するための円錐状のカム33が設けられている。前記回転軸31を軸受32で保持する円筒状の保持体34の上端には、円筒状のカム保持体35が固定されている。
【0053】
このカム保持体35には、水平軸36a〜36dが設けられている。ただし、図9では紙面に平行方向の水平軸36c,36dは表れていない。なお、一々説明はしないが、以下の部品についても同様である。これらの水平軸36a〜36dには、それぞれ揺動自在に開閉レバー37a〜37dが設けられている。前記開閉レバー37a〜37dにおける前記水平軸36a〜36dの下方位置には、それぞれ圧縮ばね38a〜38dが介在されている。したがって、前記開閉レバー37a〜37dにおける図9の下方端部は、圧縮ばね38a〜38dの弾性力によって常時閉じられており、一方、上方端部は常時開かれている。
【0054】
前記各開閉レバー37a〜37dにおける上方端部には、それぞれワークWを把持する爪39a〜39dが設けられている。また、前記各開閉レバー37a〜37dにおける下方端部には、それぞれ前記カム33の円錐面に接触するカムフォロア40a〜40dが回転自在に取り付けられている。したがって、前記カムフォロア40a〜40dは、常時、相互に接近する方向に閉じられており、一方、前記爪39a〜39dは、常時、開いている。
【0055】
41は、前記爪39a〜39dの下方に回転軸31と同軸に微小間隔で配置されたワークWの支持台である。前記爪39a〜39dが開いた状態では、支持台41上に方向変換するためのワークWを供給したり、あるいは、支持台1上から方向変換されたワークWを取り出したりすることができる。
【0056】
前記回転軸31の下方部分外周には、軸受42を介してスライダ43が回転軸31に対して回転、かつ、スライド自在に設けられている。このスライダ43は昇降軸44に固定されており、昇降軸44はその下部周囲に配置されたソレノイド45への通電の有無によって昇降動作する。
【0057】
すなわち、ソレノイド45へ通電された場合(ON時)は、昇降軸44が上昇して、カム33が圧縮ばね38a〜38dの弾性力に抗してカムフォロア40a〜40dの間に挿入されて開き、応じて開閉レバー36a〜36dの上方端部が閉じられる。
【0058】
このようにして開閉レバー36a〜36dの上方端部に設けられた爪39a〜39dが閉じられると、支持台41上に供給されたワークWが、四方から爪39a〜39dで押圧されるため、供給されたワークWの状態では水平面内で多少の回転ずれがあっても、自動的に正しい姿勢に修正される。この場合、先の実施形態と異なり、ワークWが四方から爪39a〜39dで押圧されるので、単に水平面内での回転ずれが修正されるだけでなく、そのX方向およびY方向の座標位置も同時に修正される。
【0059】
前記モータ3の回転軸には、周囲に切り欠きを設けた円板46が取り付けられたおり、この円板46の周縁部を上下から挟み込むように、透過型センサ47が取り付けられている。すなわち、先の実施形態と同様に、円板46の切り欠きがない部分が透過型センサ47に位置していない場合は、発光部から照射された光が円板46の周縁部で遮光されて受光部に入射しないが(OFF状態)、切り欠き部分が透過型センサ47に位置すると、発光部から照射された光が切り欠きを透過して受光部で受光される(ON状態)。
【0060】
例えば、ワークWの方向変換を、時計方向(または反時計方向)に90度回転させて行う場合であって、駆動モータ3のプーリと回転軸31のプーリとが同一外径寸法の場合は、円板46に90度の角度で複数の切り欠きを形成しておく。そして、切り欠きを透過型センサ47に位置させてON状態にした後、駆動モータ3(すなわち、円板46)を時計方向(または反時計方向)に回転させると、隣の切り欠きが透過型センサ47に位置すると再度ON状態になるので、円板46(すなわち、開閉爪40a〜40d)が90度回転したことが検出できる。
【0061】
上記のワークの方向変換装置によるワークの方向変換動作を説明すると、まず、円板46の切り欠きを透過型センサ47に位置させておくとともに、ソレノイド45に通電しないで、カム33を下げておき、爪39a〜39dを開いておく。次に、ワーク支持台41上にワークWを供給して、ソレノイド45に通電してカム33を上昇させると、爪39a〜39dが閉じて、ワークWの水平面内での姿勢およびX,Y座標位置が修正される。この後、ワークWの方向変換すべき方向に応じて、駆動モータ3を時計方向(または反時計方向)に回転させて、透過型センサ47が再びONとなったとき、駆動モータ3の回転を停止する。そうすると、ワークWはその方向が90度変換されている。ワークWの方向変換が終了すると、ソレノイド45への通電を遮断する。すると、カム33が下降し、爪39a〜39dが開くので、支持台41上から方向変換されたワークWを取り出す。
【0062】
前記図8(b)は、上記のソレノイド45による昇降軸44の昇降動作による爪39a〜39dの開閉動作および駆動モータ3によるワークWの方向変換動作を説明するためのタイムチャートである。
【0063】
したがって、この実施形態においては、先の実施形態に比較して、爪の開閉動作とワークWの方向変換動作とを別機構により行うようにしたので、ワークWを原点位置において爪39a〜39dで把持し、90度回転させた位置で爪39a〜39dを開いてワークWを取り出すことができ、爪39a〜39dの回転角度とワークWの回転角度とが対応しており、取り扱いが容易である。
【0064】
なお、上記各実施形態は、特定の構成のものについて説明したが、本発明の精神を逸脱しない範囲で各種の変更が可能であることはもちろんである。
【0065】
例えば、上記実施形態は、ワークWが樹脂モールド部Mから一方側に2本のリードL1が導出され,他方側に1本のリードL2が導出されている樹脂モールド型半導体装置について説明したが、リードの引出方向や本数は任意でよい。また、樹脂モールド型半導体装置以外の樹脂モールド型電子部品であってもよい。
【0066】
さらに、上記実施形態では、それぞれワークWの方向を90度変換する場合について説明したが、90度以外の任意角度でもよい。例えば、図9,図10に示す実施形態においては、円板46の周縁部に90度間隔で4個の切り欠きを形成しておけば、最初の切り欠きを透過型センサ47に位置させておいて、駆動モータ3(すなわち、円板46)を時計方向(または反時計方向)に回転させて、透過型センサ47が2つのON信号をキャッチした時点で駆動モータ3を停止させると、ワークWを180度方向変換させることができる。また、透過型センサに代えて反射型センサや、光学センサに代えて透過型または反射型レーザセンサや磁気近接センサなどを用いることもできる。
【0067】
また、上記図9および図10の実施形態では、円板46およびセンサ47を、駆動モータ3の回転軸に取り付ける場合について説明したが、このようにすれば、駆動モータ3の付近に他の構成部材が存在しないので、円板46およびセンサ47の取り付けが容易になる。しかし、円板およびセンサは、駆動モータ3によって回転される回転軸31に取り付けてもよい。このようにすれば、駆動モータ3側のプーリと回転軸31側のプーリとの径が相違する場合であっても、あるいはプーリとベルト7とが若干すべりを起しても、常に回転軸31の正しい回転角度を検出することができる。
【0068】
【発明の効果】
本発明のワークの方向変換装置は、時計方向および反時計方向に回転可能な駆動モータと、駆動モータによって回転される回転軸と、回転軸に取り付けられた少なくとも一対の開閉レバーと、開閉レバーに取り付けられたワーク把持用の爪およびカムフォロアと、このカムフォロアが接触するカムとを具備することを特徴とするものであるから、樹脂モールド型半導体装置などの方向性を有するワークを、高精度で方向変換することができる。また、ワークを時計方向または反時計方向のいずれにも方向変換できるので、ワークの方向変換すべき方向に応じて、適宜回転方向を変換することができる。
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明に係る一実施形態のワークの方向変換装置における縦断面図、 (b)は(a)のワークの方向変換装置におけるA−A線に沿った横断面図、 (c)は開閉レバーが開いた状態の部分縦断面図である。
【図2】 (a)は本発明に係る一実施形態のワークの方向変換装置における側面図、
(b)は(a)のワークの方向変換装置の平面図である。
【図3】 図2(a)のワークの方向変換装置におけるA−A線に沿った横断面図である。
【図4】 本発明に係る一実施形態のワークの方向変換装置における要部の拡大平面図である。
【図5】 (a)は本発明に係る一実施形態のワークの方向変換装置において、ワークを反時計方向に回転させてワークの方向変換を行う場合の、ワークの方向変換前の状態を示す説明図、
(b)は(a)のワークの方向変換装置において、ワークの方向変換後の状態を示す説明図である。
【図6】 (a)は本発明のワークの方向変換装置において、ワークが反時計方向に若干回転している場合に、爪が閉じる動作に伴ってワークの姿勢修正が行なわれる様子を示した説明図、
(b)は本発明のワークの方向変換装置において、ワークが時計方向に若干回転している場合に、爪が閉じる動作に伴ってワークの姿勢修正が行なわれる様子を示した説明図である。
【図7】 (a)は本発明に係る一実施形態のワークの方向変換装置において、ワークを時計方向に回転させてワークの方向変換を行う場合の、ワークの方向変換前の状態を示す説明図、
(b)は(a)のワークの方向変換装置において、ワークの方向変換後の状態を示す説明図である。
【図8】 (a)は本発明に係る一実施形態のワークの方向変換装置において、原点検出をセンサによって行う場合の変換動作を説明するためのタイムチャート、
(b)は本発明の他の実施形態に係るワークの方向変換装置において、原点検出をソレノイドによる開閉およびモータ駆動によって行う場合の変換動作を説明するためのタイムチャートである。
【図9】 本発明の他の実施形態に係るワークの変換装置の一部を断面で示した正面図、
【図10】 図9に示すワークの変換装置の平面図である。
【図11】 (a)は方向変換が必要なワークの一例としての樹脂モールド型半導体装置の平面図、
(b)は(a)の樹脂モールド型半導体装置の正面図、
(c)は(a)の樹脂モールド型半導体装置の側面図である。
【図12】 従来の方向変換装置の斜視図である。
【図13】 (a)は従来の他の方向変換装置の正面図、
(b)は(a)の方向変換装置の平面図である。
【図14】 (a)は図13に示す方向変換装置において、ワークが小さい場合の要部拡大平面図、
(b)はワークが大きい場合の要部拡大平面図である。
【符号の説明】
3 駆動モータ
4,30 方向変換機構部
5,31 回転軸
7 ベルト
9a,9b、37a〜37d 開閉レバー
10、38a〜38d 圧縮ばね
12a,12b 垂直軸
13a,13b、39a〜39d 爪
14a,14b、40a〜40d カムフォロア
15 カム支持体
16a,16b、33 カム
17 カム支持体の回転角度検出手段
18a,18b 回転角度検出用孔
19a,19b 反射型センサ
20 カム支持体の固定手段
21a,21b 固定用孔
22 突子
45 ソレノイド
46 回転角度検出用の円板
47 透過型センサ
W ワーク

Claims (5)

  1. 時計方向および反時計方向に回転可能な駆動モータと、駆動モータによって回転される回転軸と、回転軸に取り付けられた少なくとも一対の開閉レバーと、開閉レバーに取り付けられたワーク把持用の爪およびカムフォロアと、このカムフォロアの周囲に配設されてカムフォロアが接触する固定側のカムとを具備し、前記カムがカム支持体に形成されており、このカム支持体がワークの回転方向およびその回転角度に応じて所定角度回転可能に構成され、かつ、その回転角度検出手段を有することを特徴とするワークの方向変換装置。
  2. 前記回転角度検出手段が、カム支持体に所定角度で設けられた複数個の孔と、カム支持体に接近して設けられた前記孔の位置を検出する複数個のセンサとで構成されていることを特徴とする請求項に記載のワークの方向変換装置。
  3. 前記カム支持体を所定角度回転位置で固定する固定手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載のワークの方向変換装置。
  4. 前記カム支持体を所定角度回転位置で固定する固定手段が、カム支持体に所定角度で設けられた複数個の孔と、カム支持体に接近して設けられた前記孔に挿入される突子とで構成されていることを特徴とする請求項に記載のワークの方向変換装置。
  5. 前記駆動モータの回転軸または駆動モータによって回転される回転軸に、周縁部に切り欠きを設けた円板が取り付けられており、この円板の周縁部に対応してセンサが取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のワークの方向変換装置。
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