JP3795356B2 - 番組情報記録システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波やケーブル、インターネットを介して放送されるTVやラジオなどの番組を、HDD等に代表される記録メディアに記録する番組情報記録システムにかかわる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にユーザーは、放送番組を録画・録音した際、番組の本編だけを視聴したいと所望することが多い。例えばコマーシャル等は、視聴する際非常に時間のロスであり、現状のVTRなどでは、スキップサーチなる機能にて飛ばし見を実現している。一方、その逆に、ユーザーによっては、コマーシャルをコレクションしたいというニーズもあり得る。ところが、コマーシャル、あるいは、番組内での好きな出演者の出演シーンや好きな曲等を部分的に取り出す(編集する)ためには、そのシーンまで早送り等しながら、目視して検索する必要があり、編集操作が煩雑なものとなっていた。このため、ユーザーによって異なる多様な要求に、簡単に対応できる操作性のよい録画端末の実現が望まれていた。
【0003】
また、現在最も一般的な録画装置であるVTRにおいては、そのVTRカセットに何が収録されているのかを管理できないという状況が、日常まま生じている。これには、カセットのラベル記載が面倒である等の理由が考えられる。同じように、大容量のHDDに代表される記録メディアに、放送番組を記録し、ファイル形式によって管理する場合、そのファイルが一体何であるのか、直ぐにわかるようにする必要があることは言うまでもない。しかしながら、大容量のHDDに代表される記録メディアに、放送番組を記録してこれを管理・編集するに際して、例えば、タレント別にファイルを管理すること等に代表されるように、ユーザーの所望する形でファイルを簡単に編集することができる仕組みは、現状では実現されていない。
【0004】
特開平10−93905号公報には、番組情報を、記録媒体に記録する仕組みが開示されている。しかし、この公開公報に記載された手法では、情報を入手するために、ユーザーは、コンビニエンスストア、書店、駅の売店等のキーステーションにおもむき、情報を得なければならず、大変手間がかかり、かつ、情報の鮮度もに問題がある。つまり、何か特別な事情により放送内容が変わった場合には、対応できないという問題がある。
【0005】
また、特開2000−270290公報には、番組のコマーシャル時間や番組の開始/終了時間等の番組のタイムテーブルを入手する視聴エージェントにより、コマーシャルを分離録画したり、削除したりする手法が開示されている。しかし、この公開公報に記載された手法では、番組情報は時刻情報だけであるため、後日、人間の記憶に頼る部分があるため、いったい何を録画したのかを把握するのは難しいという問題がある。
【0006】
また、特開2000−324444公報には、番組を製作する上で番組内の詳細情報をイベントリストとして管理し、いかに迅速に放送番組を製作するかについての技術が開示されており、社団法人電波産業会が定義した「デジタル放送に使用する番組配列情報」により、番組詳細情報を視聴者が取得することができる。しかし、番組詳細情報は、一方的に流れてくるものであって、放送側がユーザーのニーズを把握するといった相互に働く手段が無いという問題や、また、予約時に役に立つ情報であっても、記録後に役に立つ情報をもち得る手段は無いという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、近年益々大容量化されるHDD等に代表される記録メディアに、放送番組を録画(録音)した場合に、コマーシャルを飛ばして記録番組の本編だけを見たいというニーズや、コマーシャルが大好きでコマーシャルばかりをコレクションしたいというニーズや、あるいは、番組内での好きな出演者の出演シーンや好きな曲等のみを部分的に取り出て編集したいというニーズのように、ユーザーによって異なる多様な要求がある。しかしながら、早送りしつつ目視で確認しながら、編集や別ファイルの作成を行うという作業は、ユーザーにとって煩雑で時間のかかる作業となる。
【0008】
また、前記の3つの公開公報に開示された従来技術では、それぞれ上述したような問題点がある。
【0009】
本発明は上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、大容量のHDDに代表される記録メディアに、番組をファイル形式で記録し管理するに際して、そのファイルが一体何であるのか直ぐに把握できるようにすることにある。また、本発明の目的とするところは、記録した番組を容易に編集加工することを可能とし、以って、ユーザーによって異なる多様な要求に容易に対応できるようにすることにある。また、本発明の目的とするところは、番組提供側がユーザーのニーズを容易に把握できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した目的を達成するため、番組送出装置と番組情報サービスサーバーと利用者端末からなるシステムにおいて、利用者端末と番組情報サービスサーバーとを接続し、利用者端末から自動的に送信された記録する(または記録中の、または記録後の)番組の記録番組情報を入手した番組情報サービスサーバーが、該当する番組の番組マッピングデータを利用者端末に送信する。該当する番組の番組マッピングデータを取得した利用者端末は、番組マッピングデータと記録番組とから番組詳細情報(番組詳細記録情報)を自動的に作成、つまり付加情報付きの(番組)ファイルを自動的に作成し、これにより編集加工を容易に行うことを可能とする。また、利用者端末からユーザーニーズを得た番組情報サービスサーバーは、番組を放送する番組送出装置にユーザーニーズを送信し、これによりユーザーニーズの把握を番組製作者側で把握することを可能とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る番組情報記録システムの構成を示す図であり、図2は、図1のシステムを、利用者、放送局、サービス事業者の関係で表した図であり、図1と図2のシステムは同等のものである。
【0013】
なお、以下の説明では、番組送出装置と利用者端末とを仲介する番組情報サービスサーバーを、サービス事業者として説明するが、番組情報サービスサーバーの機能は、番組送出装置内に持ってもよい(つまり、サービス事業者と放送局が同一事業者であってもよい)。また、以下の説明では、番組送出装置、番組情報サービスサーバー、利用者端末を各々1つで説明しているが、番組送出装置や番組情報サービスサーバーを複数接続したシステムとすることも可能で、こうすると、利用者端末(ユーザー)にとってさらに利便性が高くなる。
【0014】
図1、図2において、20は利用者(ユーザー)が持つ利用者端末、35は放送局(放送事業者)が持つ番組送出装置、38はサービス事業者が持つ番組情報サービスサーバーである。少なくとも、利用者端末20と番組情報サービスサーバー38、番組送出装置35と番組情報サービスサーバー38は、インターネット等のネットワークを介して相互に接続可能とされている。
【0015】
番組送出装置35は、テレビ(BS、CS等を含む)やラジオに代表される放送や、インターネット等で番組を利用者端末20に提供する番組送出手段12と、データ(番組等)を蓄えたりデータの送受信を行う番組サービスサーバー手段30と、番組の詳細情報をデータ化した番組マッピングデータを、番組情報サービスサーバー38に送信する番組マッピングデータ送信手段11とを、備えている。
【0016】
なお、番組マッピングデータの詳細については後述するが、図4にその一例を示すように、番組マッピングデータ150は、例えば「うたばんぐみ.data」に表されるように、時間情報またはタイムアドレスと番組の内容を詳細に表したデータとからなっている。
【0017】
また、番組情報サービスサーバー38は、番組送出装置35の番組マッピングデータ送出手段11から、番組マッピングデータを取得する番組マッピングデーター取得手段34と、利用者端末20から、記録する(または記録中の、または記録後の)記録番組情報(記録チャンネル、記録時刻または記録時間等)を取得する記録番組情報取得手段31と、記録番組情報取得手段31によってユーザーから受信した記録番組情報に基づいて検索された番組マッピングデータを、利用者端末20に送信する番組マッピングデータ提供手段と、記録番組情報取得手段31によってユーザーから受信した記録番組情報を、ユーザーニーズ情報として番組送出装置35に送信するユーザーニーズ把握データ送信手段33とを、備えている。なお、ユーザーニーズ把握データ送信手段33からは、番組情報サービスサーバー38で統計処理した、多数のユーザーによるユーザーニーズ統計情報を送信するようにしてもよい。
【0018】
また、利用者端末20は、番組送出装置35からの番組を受信する番組受信手段21と、番組受信手段21で受信した番組を記録する番組記録手段24と、番組記憶手段24に記録された番組を再生する番組再生手段27と、記録番組情報を番組情報サービスサーバー38に通知する記録番組通知手段22と、番組情報サービスサーバー38から番組マッピングデータを受信する番組マッピングデータ受信手段23と、番組マッピングデータと記録番組から番組詳細情報(番組詳細記録情報)を自動作成する番組詳細情報作成手段25と、ユーザーの編集操作に応じて、番組記録手段24に記録された記録済み番組ファイルを加工したり、記録済み番組ファイル内の内容を用いて別ファイルを作成したりする番組編集手段28と、ユーザの操作に応じて、記録した番組に関し、番組マッピングデータから抽出した情報を表示する番組マッピングデータ抽出表示手段26とを、備えている。
【0019】
次に、ユーザーが、利用者端末20を使って番組を予約して番組を記録し、記録番組と番組マッピングデータとを用いて番組詳細情報(付加情報付きの番組ファイル)が作成される動作を、図3のタイムチャートを用いて説明する。
【0020】
まず、番組マッピングデータ150は、番組送出装置35の番組マッピングデータ送出手段11から、番組情報サービスサーバー38の番組マッピングデータ取得手段34に送信され、番組情報サービスサーバー38に蓄えられる(ステップS10)。
【0021】
次に、ユーザーが利用者端末20に番組を録画予約すると、利用者端末20の記録番組通知手段22は、番組情報サービスサーバー30の記録番組情報取得手段31に対して、図4に示した記録番組情報110の記録開始時刻115、記録終了時刻114、記録チャンネル116を自動的に送信する(ステップS11)。
【0022】
これを受けて番組情報サービスサーバー38は、受信した記録番組情報110から送信すべき番組マッピングデータを検索し、番組マッピングデータ提供手段32から該当の番組マッピングデータ150を、利用者端末20の番組マッピングデータ受信手段23へ送信する(ステップ12)。なお、放送開始前か放送中か放送終了後かの、どのタイミングで番組マッピングデータ150のダウンロードを行うかの決定は、番組マッピングデータ受信部23と番組マッピングデータ提供装置32との間のやり取りで適時設定決定されるようになっており、番組マッピングデータ150の取得に関して、ユーザーは何も操作しなくてよいように構成されている。つまり、利用者端末20で番組録画を行うことを契機に、利用者端末20から番組情報サービスサーバー38に対して自動的にネット接続し、利用者端末20から記録番組情報110を自動的に送信して、これにより、番組情報サービスサーバー38から番組マッピングデータ150を利用者端末20へ自動的にダウンロードするように構成されている。
【0023】
記録番組情報取得手段31によって利用者端末20から受信した記録番組情報110は、適宜のタイミングで、番組情報サービスサーバー38のユーザーニーズ把握データ送信手段33から、番組送出装置35の番組サービスサーバー手段30に送信される(ステップS13)。これにより、放送局側では多数のユーザーニーズ情報を統計的に加工することが可能になり、多数のユーザーが何を録画するのかを番組制作者等が容易に把握することができて、ユーザーニーズを反映させた今後の番組制作を行うことが可能となる。
【0024】
番組送出装置35の番組送出手段12から予約番組が送出されると、利用者端末20は、番組受信手段21でこの録画予約した番組を受信する(ステップS14)。同時に、利用者端末20の番組記録手段24は受信した番組の記録を開始し、図4の記録開始時刻115から記録終了時刻114まで記録する(ステップS15)。
【0025】
次に、利用者端末20の番組詳細情報作成手段25は、先ほど受信した番組マッピングデータ150と記録番組200を用いて、番組詳細情報(番組詳細記録情報、すなわち付加情報付きの番組ファイル)300を作成する(ステップS16)。いま例えば、ユーザーが設定した記録開始時刻115を「20時58分」とし、記録終了時刻114を「21時58分」とする。番組記憶手段24の例えばHDD等の記録メディアには、この開始、終了時刻を示すタイムスタンプデータが、番組データ112や番組マッピングデータ150と共に記録するようにされるが、番組マッピングデータ150により、番組開始121は「21時」丁度であったとすると、記録開始時刻115の2分後の位置にタイムスタンプが合わされて、番組詳細情報のタイムスタンプデータが作成される。同様に、番組マッピングデータ150により、番組終了126は「20時50分」であったとすると、記録終了時刻114の8分前の位置にタイムスタンプが合わされて、番組詳細情報のタイムスタンプデータが作成される。なお、利用者端末20は、番組受信時に番組送出手段35から時計情報も一緒に受信するので、利用者端末20と番組送出装置35の時計は常に同じである。このとき、図4の番組マッピングデータ150に存在しない、番組データ部分111、113は、図4の黒ベタに示すように一旦は記録されるが、自動的に消去される。
【0026】
このようにして、図5に示すような番組詳細情報(番組詳細記録情報)300を自動的に作成、すなわち、付加情報付きの番組ファイルを自動的に作成することができ、これを番組記録手段24に保存することができる。また、不要な部分を自動的に消去することにより、無駄な番組データを番組記録手段24に記憶することがなくなる。なお、自動作成された番組詳細情報300のファイル名は、例えば、カレンダー情報と番組マッピングデータ150の「うたばんぐみ.data」とから、番組詳細情報作成手段25が自動的に作成する。
【0027】
次に、放送される番組100と、記録番組200と、番組マッピングデータ150との関係を、図4を用いて詳細に説明する。図4での横軸は時間を表し、左から右に時間が移行している。図4に示した例では、放送される番組100として歌番組を例にとっている。
【0028】
放送される番組100は、イベントとして、コマーシャルの内容101、104、105、107、番組のスタート部分の内容102、曲の演奏・歌唱内容103、106をもつものとなっており、101〜107では、これらを図式化して示してある。
【0029】
記録番組200は、利用者端末20で記録される番組を図式化したものであり、ユーザーが入力設定する記録番組情報110(記録開始時刻115、記録終了時刻114、記録チャンネル116)と、記録保存番組データ部分112と、記録後消去番組データ部分111、113とを、持っている。
【0030】
番組マッピングデータ150は、区間データ部120と付加情報部140とからなっており、区間データ部120は、番組のイベント開始/終了ポイント121〜126と、区間データ130〜134とを持っており、付加情報部140は、区間データ130〜134に対応した付加情報(詳細は後述する)141〜145を持っている。
【0031】
図6は、付加情報の一つを利用者端末20の表示手段で表示した場合の一例であり、付加情報141〜145の一つと同等のものである。
【0032】
図4の付加情報部140のデータ構造は、例えば、図7のように表される。タイトル部分には、曲のタイトル、ドラマのタイトル、コマーシャルのタイトル等が入り、テキストデータで表される。名称情報は、数字で表され、その数字によって表現が異なることを表している。名称情報内容は、テキストで表され、出演者、会社名、アーティスト名等が記載される。省略可否は、数字で表され、飛ばして視聴が可能かどうかの判定をするための情報が指定される。詳細情報は、テキストで表され、番組の内部の詳細情報、例えば、コマーシャルの内容や歌の歌詞等が考えられるが、何を記載してもかまわない。
【0033】
上述したような番組詳細情報(番組詳細記録情報)300を自動的に作成して、番組記録手段24のHDD等に記録することによって、利用者端末20では、種々の再生動作や、また、番組マッピングデータ抽出表示手段や番組編集手段28を用いて、簡易な操作で編集を行うことが可能になる。
【0034】
最初に、録画(録音)が終了し番組詳細情報300として番組ファイルを保存した後、ユーザーが番組の一部を省いて番組を再生する場合を、図8を用いて説明する。
【0035】
まず、ユーザーは利用者端末20の図示せぬ操作入力手段を用いて、記録した番組ファイル中から再生を所望する番組を指定し、かつ、省略が可能な部分(省略が可能なイベント部分)は省いて再生をする旨の指示を入力する(ステップS200)。これを受けて、番組マッピングデータ抽出表示手段26は、指定された番組の番組詳細情報(番組詳細記録情報)300中の付加情報部140の各付加情報を参照して、記録した番組中に省略が可能な部分があるか否かや、省略が可能な部分がある場合にはその省略区間を抽出し、この検索・抽出結果に基づく再生制御信号を番組再生手段27に出力する(ステップS201)。次に、番組再生手段27は、ステップS201の検索・抽出結果に基づき、省略が可能な部分がある場合には、その部分を飛ばして番組の再生を行う(ステップS202)。これによって、例えば省略可能区間であるコマーシャルを飛ばして、番組本編のみを再生することが至って容易に可能となる。
【0036】
なお、放送局(放送事業者)35側の意向によっては、番組中の各イベントは一度は必ず見るような付加情報の設定とすることも可能である。このような付加情報の設定がなされている場合には、ユーザーが一度再生を行えば、以後は省略が可能なイベント部分とすることができるので、図9に示すような、再生が可能なようにされている。
【0037】
つまり、ユーザーが利用者端末20の図示せぬ操作入力手段を用いて、記録した番組ファイル中から再生を所望する番組を指定してその再生を指定した場合に、一度は必ず見るような設定がされているイベント部分がある際には、番組マッピングデータ抽出表示手段26は、一度は必ず見るような設定がされているイベント部分の表示をどのように行うかを、ユーザーに選択させる図示せぬ画面を表示し、この画面において、ユーザーが、一度は必ず見るような設定がされているイベント部分の表示方法の選択を行う(ステップS205)。
【0038】
ステップS205で早送り再生が選択された場合には、番組マッピングデータ抽出表示手段26は、一度は必ず見るような設定がされているイベント部分の区間のみは早送り再生させるような再生制御信号を番組再生手段27に出力して、これにより、番組再生手段27は、一度は必ず見るような設定がされているイベント部分の区間のみは早送りして再生する(ステップS206)。また、ステップ205で2画面再生が選択された場合には、番組マッピングデータ抽出表示手段26は、一度は必ず見るような設定がされているイベント部分は、画面上に開いたウィンドウによって、番組本編とは別にウィンドウ表示させるような再生制御信号を番組再生手段27に出力して、これにより、番組再生手段27は、一度は必ず見るような設定がされているイベント部分は、番組本編とは別ウィンドウとなるように再生を行う(ステップS207)。また、ステップ205でテロップ再生が選択された場合は、番組マッピングデータ抽出表示手段26は、一度は必ず見るような設定がされているイベント部分の詳細情報の文字列を、テロップ形式で画面に流すようにするための再生制御信号を番組再生手段27に出力して、これにより、番組再生手段27は、一度は必ず見るような設定がされているイベント部分の詳細情報の文字列を、テロップ形式で画面に流すように再生を行う(ステップS208)。
【0039】
そして、ステップS206またはS207またはS208の再生が終了すると、番組詳細情報作成手段25は、一度は必ず見るような設定がされているイベント部分の詳細情報における、一度は必ず見るようにされた設定情報を、以後は飛ばして再生可能である旨を示す情報に書き替える(ステップS209)。
【0040】
次に、録画(録音)が終了し番組詳細情報300として番組ファイルを保存した後、ユーザーが番組の本編だけを、または本編の一部分を、またはコマーシャルの部分を別ファイルとして保存する場合の処理、つまり、ユーザーの所望するイベント内容となる別ファイルを作成し保存する場合の処理を、図10によって説明する。
【0041】
ユーザーが利用者端末20の図示せぬ操作入力手段を用いて、記録した番組ファイル中から編集を所望する番組を指定すると、番組の編集処理が開始され、番組編集手段28は、番組マッピングデータ抽出表示手段26によって、編集対象の番組の番組マッピングデータ150を画面表示させる(ステップS210)。この表示に基づき、ユーザーは操作入力手段を用いて、別ファイルとしたいイベント部分を、例えば図4、図5中に示した区間データ(130〜134)によって指定し、別ファイルとしたいイベント部分が無くなるまで、欲しいイベント部分(データ部分)の抽出選択を、並べたい順序で繰り返し行う(ステップS211、ステップS212)。
【0042】
次に、番組編集手段28は、上記のように抽出されたイベント部分(データ部分)のみで構成されたファイルに対して、番組マッピングデータ内の付加情報からファイル名を自動生成し(ステップS213)、自動生成したファイル名を表示して、このファイル名でOKかどうかをユーザーに判定させる(ステップS214)。ステップS214でOK判定されると、自動生成したファイル名を新規ファイル名として、ステップS211、S212で編集して作成したファイルを、番組記憶手段24に記憶させる(ステップS216)。ステップS214でNO判定されると、ユーザーに所望するファイル名を新規ファイル名として入力させ(ステップS215)、ユーザーが入力した新規ファイル名を用いて、ステップS211、S212で編集して作成したファイルを、番組記憶手段24に記憶させる(ステップS216)。
【0043】
このような編集手法をとることにより、ユーザーが意図する状態の番組ファイルの作成を、簡単・気軽に行うことが可能となる。つまり、本編だけを別ファイルとして保存する(不要な部分だけ取り除いた形で保存)することや、本編の一部分のみを別ファイルとして保存することや、場合によっては再生順序を所望のものにした形の別ファイルとして保存することができる。また、コマーシャルだけを別ファイルとして保存することも可能となる。なお、編集によって新規作成された番組ファイルも、図5に示したような番組詳細情報(番組詳細記録情報)300の形をとるようになっている。
【0044】
なお、記録済みの複数の番組ファイルの内容から、別ファイルを作成してこれを保存することも可能で、この場合には、図10のステップS210〜S212の処理を、各記録済みの番組ファイルごとに行ってから、ステップS213の処理に進めばよい。このようにすれば、コマーシャルだけを取り出して別ファイルとして、あるいは好きなアーティストの歌だけを取り出して別ファイルとして、効率よくコレクションすることが可能となる。
【0045】
なおまた、別ファイルとして作成した後に、この別ファイル内のデータ部分(イベント部分)を入れ替えたり、一部を取り除く等の編集加工が、同様に行えることは言うまでもない。
【0046】
次に、ファイルとして保存した後、ユーザがファイルの中身を確認する際の動作を、図11、図12を用いて説明する。
【0047】
図11は、予約録画によって保存された、あるいは上述した編集手法で作成して保存された各ファイルのファイル一覧250の表示画面例である。この図11の表示画面は、ユーザーがファイル保存後に、あるいは再生前の内容確認のために、利用者端末20の図示せぬ操作入力手段を用いて、ファイル一覧250の呼び出しを指定することによって、番組マッピングデータ抽出表示手段26が行う。ファイル一覧250の各ファイル名251〜255の各ファイルは、図5に示したような番組詳細情報(番組詳細記録情報)300の形をそれぞれとっている。
【0048】
図11に示したようなファイル一覧250の各ファイル名251〜255の表示だけでは、よほど記憶力のよいユーザーでない限り、各ファイルの詳細は分からない。そこで、各ファイル名251〜255の表示の横に、各ファイルの詳細を呼び出すためのアイコン部251a〜255aを設けて、このアイコン部を選択することによって、各ファイルの詳細を表示できるようにされる。図12は、ファイル名251のアイコン部251aを選択した場合の例を示しており、ファイル名251の詳細(例えば、番組マッピングデータ150中の付加情報の先頭の情報)の情報表示260が、テキストで表示されている。
【0049】
かような手法をとることによって、ユーザーは、ファイルを再生する前にその内容を簡単・容易に確認することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明の番組情報記録システムにおいては、ユーザーが利用者端末で番組を記録することによって、ユーザーが何も操作しなくても、自動的に、利用者端末から番組情報サービスサーバーに記録する(または記録中の、または記録後の)記録番組情報を送信し、番組情報サービスサーバーでは、記録番組情報に対応する番組マッピングデータを抽出して、この抽出した番組マッピングデータを利用者端末に送信するので、利用者端末は、該当する番組の番組マッピングデータを、ユーザーに煩わしい操作を強いることなく、簡単・確実に取得することができる。したがって、利用者端末は、記録番組と番組マッピングデータとを用いて、自動的に番組詳細情報(番組詳細記録情報)を作成し、これを付加情報付きのファイルとして記録することが可能となり、これによって、再生手法を選択したり、別ファイルを作成する編集や、ファイルの内容確認が、簡単・容易に行えることとなり、大いに使い勝手が向上する。すなわち、ユーザーが不必要と思った個所を飛ばして見ることや、飛ばして見ることが出来ない場合にも、早送りで見る、2画面で同時に見る、テロップで見るの方法を選ぶことや、また、ユーザーが必要と思った個所のみを抽出して別ファイルとして保存することや、再生前等におけるファイルの内容確認が、簡単・容易に行える。
【0051】
さらに、利用者端末から番組情報サービスサーバーが受信した記録番組情報は、適宜に、番組情報サービスサーバーから番組送出装置(放送事業者側)に送信することができるので、これにより、放送事業者側では多数のユーザーニーズ情報を統計的に加工することが可能になり、多数のユーザーが何を録画するのかを番組制作者等が容易に把握することができて、ユーザーニーズを反映させた今後の番組制作を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る番組情報記録システムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】図1のシステムを、利用者、放送局、サービス事業者の関係で表したシステム構成図である。
【図3】本発明の一実施形態において、番組を記録し記録番組と番組マッピングデータとを用いて番組詳細情報を作成する動作を、タイムチャートで示す説明図である。
【図4】本発明の一実施形態における、放送される番組と、記録番組と、番組マッピングデータとの関係を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態において、作成されて記憶される番組詳細情報(番組詳細記録情報)を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態における、番組マッピングデータ中の付加情報部の付加情報の表示例である。
【図7】本発明の一実施形態における、番組マッピングデータの付加情報部のデータ構造を示す説明図である。
【図8】本発明の一実施形態において、番組の一部を省いて番組再生を行う場合の処理フロー図である。
【図9】本発明の一実施形態において、番組の一部を省いた番組再生が行えない場合の再生動作の処理フロー図である。
【図10】本発明の一実施形態において、番組ファイルの編集を行って別ファイルを作成する場合の処理フロー図である。
【図11】本発明の一実施形態における、保存された各ファイルのファイル一覧表示の画面例を示す説明図である。
【図12】図11において選択されたファイルの詳細情報表示の画面例を示す説明図である。
【符号の説明】
11 番組マッピングデータ送信手段
12 番組送出手段
20 利用者端末
21 番組受信手段
22 記録番組通知手段
23 番組マッピングデータ受信手段
24 番組記録手段
25 番組詳細情報作成手段
26 番組マッピングデータ抽出表示手段
27 番組再生手段
28 番組編集手段
30 番組サービスサーバー手段
31 記録番組情報取得手段
32 番組マッピングデータ提供手段
33 ユーザーニーズ把握データ送信手段
34 番組マッピングデータ取得手段
35 番組送出装置
38 番組情報サービスサーバー
100 放送される番組
110 記録番組情報
120 区間データ部
140 付加データ部
150 番組マッピングデータ
200 記録番組
300 番組詳細情報(番組詳細記録情報)
Claims (6)
- 番組送出装置と、番組情報サービスサーバーと、利用者端末とを含んだ番組情報記録システムであって、
前記番組送出装置は、
少なくとも番組内イベントの時間情報を含む番組マッピングデータを送出する番組マッピングデータ送出手段を、
有し、
前記利用者端末は、
前記番組送出装置から送出された番組を受信する番組受信手段と、
該番組受信手段で受信した番組を記録する番組記録手段と、
該番組記憶手段に記録された番組を再生する番組再生手段と、
前記番組記録手段でこれから記録するまたは記録中または記録後の番組を特定する情報としての記録番組情報を通知する記録番組通知手段と、
前記番組マッピングデータを受信する番組マッピングデータ受信手段とを、
有し、
前記番組送出装置及び前記利用者端末と接続された前記番組情報サービスサーバーは、
前記番組送出装置の前記番組マッピングデータ送出手段から前記番組マッピングデータを取得する番組マッピングデータ取得手段と
前記利用者端末の前記記録番組通知手段から通知された前記記録番組情報を取得する記録番組情報取得手段と、
該記録番組情報取得手段で取得した前記記録番組情報に基づいて抽出された当該番組の前記番組マッピングデータを、前記利用者端末の前記番組マッピングデータ受信手段へ提供する番組マッピングデータ提供手段とを、
有することを特徴とする番組情報記録システム。 - 請求項1記載において、
前記番組マッピングデータには、前記した番組内イベントの時間情報と共に、番組内の各イベントに関する付加情報が含まれることを特徴とする番組情報記録システム。 - 請求項1または2記載において、
前記番組情報サービスサーバーは、前記記録番組情報を前記番組送出装置へ通知するユーザーニーズ把握データ送信手段を有することを特徴とする番組情報記録システム。 - 請求項1または2記載において、
前記利用者端末は、前記番組マッピングデータと記録番組とから番組詳細情報(番組詳細記録情報)を作成する番組詳細情報作成手段を有することを特徴とする番組情報記録システム。 - 請求項1または2記載において、
前記利用者端末は、ユーザーの指示に基づき前記番組マッピングデータを利用して、記録した番組を編集する番組編集手段とを有することを特徴とする番組情報記録システム。 - 請求項1または2記載において、
前記利用者端末は、記録した番組に関し、前記番組マッピングデータから抽出した情報を提示可能な番組マッピングデータ抽出表示手段を有することを特徴とする番組情報記録システム。
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